JPS5937078Y2 - 車両用座席 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車両用座席に関し、特にヘッドレストをシート
バックに一体的に形成したものである。

従来、車両用座席においてシートバックに一体に形成す
るヘッドレストはバックフレームの上辺部にヘッドレス
トパネルを接合して形成していたが、バックフレームの
上辺部は偏平であり、この偏平な上辺部にヘッドレスト
パネルの下縁を横方向に直線状に接合するだけであるた
め、その上下方向の接合巾は極めて狭く、パネル面に衝
撃が加わると接合部に曲げ力が作用し、その接合部が曲
げ縁となって折曲変形したり、また接合部が破損剥離し
、特に後方からの衝撃即ち、後部座席の着座者が衝突し
た場合等にヘッドレスト部が変形し易い欠点があった。

そこで本考案は従来の欠点を解消するもので、ヘッドレ
ストパネルのバックフレームに対する接合巾を増大し、
接合保持力を高めてヘッドレストをシートバックに対し
て強度的にも一体化されるようにしたものである。

以下図面について本考案の一実施例を説明する。

図において１は本考案を適用する車両用座席の全体を示
し、２はシートクッション、３はシートバックでこのシ
ートバック３に本考案によるヘッドレスト４が備えられ
ている。

即ちシートバック３のバックフレーム５の上辺部５ａを
山形伏に形成し、この山形状上辺部５ａの中央部分に、
ヘッドレストパネル６を接合する。

このヘッドレストパネル６の中央部分にハハックフレー
ム５の山形状上辺部５ａの直径と略等しい奥行中のビー
ド７が前方へ膨曲して形成され、このビード７の下部両
側面には、フレーム上辺部５ａの上半局面に沿う凹部７
ａ、７ｂが形成されて下縁部７ｃはヘッドレストパネル
６の下縁両側部６ａ、６ｂとフレーム上辺部５ａの直径
と略同じ間隔で前後に離隔された状態で位置される。

このヘッドレストパネル６の下縁部をバックフレーム５
の山形上辺部５ａの中央部において、両側下縁部６ａ、
６ｂを後面側に、ビート下縁部７ｃを前面側に位置させ
て挟挿し、各下縁部６ａｔ６ｂ及び７ｃを夫々フレーム
上辺部５ａに対して点溶接により接合する。

このようにしてヘッドレストパネル６をバックフレーム
５に接合すると、バックフレーム５の上辺部５ａに対す
るパネル而下縁部６ａ 、６ｂとビード下縁部７ｃとの
溶接点Ｗ１とＷ２との上下方向の間隔中ａが大きく、ま
た各溶接点Ｗ１．Ｗ２はフレーム上辺部５ａの山形に沿
って点在することになるのでバックフレーム５に対する
ヘッドレストパネル６の接合部は拡大される。

なお、図中８はバックフレーム５に架張した８字ばねで
ある。

本例においてはバックフレーム５を管材により閉断面状
に形成しているが、逆Ｕ字伏に形威し、開放部を連結杆
により連結して形成したバックフレーム、また鋼板によ
り成形したバックフレーム等にも上述の構成によりヘッ
ドレストパネル６を接合することができることは勿論で
あり、また溶接は点溶接に限ることなく他の浴接方法を
用いてもよい。

以上のように本考案によればバックフレームの上辺部を
山形状に形威し、この山形上辺部にヘッドレストパネル
の複数に分割された下縁部を前後面側から挟挿し、接合
するので、この接合部の上下方向の間隔中は拡大してヘ
ッドレストパネルのバックフレームに対する接合強度が
向上し、ヘッドレストパネルに対する前面側からの衝撃
はもとより後面側特に後面斜め上方から加わる衝撃にも
十分耐えて、ヘッドレストはシートバックに対シて強度
的にも一体化し、着座者を確実に保護でき、しかも構成
が簡単で製作も容易である等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を適用した車両用座席の一例の斜視図、
第２図はヘッドレストパネルを接合したバックフレーム
の斜視図、第３図は要部の正面図、第４図は要部の側面
図である。 １は座席、３はシートバック、４はヘッドレスト、５は
バックフレーム、５ａは山形状上辺部、６はヘッドレス
トパネル、６ａｔ６ｂはパネル下縁部、７はビード、７
ｃはビード下縁部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ヘッドレストをシートバックに一体的に形成した車両用
   座席において、バックフレームの上辺部を山形伏に形成
   すると共に、ヘッドレストパネルの下縁部を複数に分割
   し、該ヘッドレストパネルを上記バンクフレームの山形
   状上辺部に、上記分割下縁部を前後面側から挟挿して接
   合し、ヘッドレストを形成して成る車両用座席。