JPS5934208B2 - 高マンガン鋼の熱処理法 - Google Patents

高マンガン鋼の熱処理法

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JPS5934208B2
JPS5934208B2 JP14221781A JP14221781A JPS5934208B2 JP S5934208 B2 JPS5934208 B2 JP S5934208B2 JP 14221781 A JP14221781 A JP 14221781A JP 14221781 A JP14221781 A JP 14221781A JP S5934208 B2 JPS5934208 B2 JP S5934208B2
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JP
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heat treatment
high manganese
manganese steel
heating
solution heat
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JP14221781A
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JPS5845315A (ja
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芳春 和久
勇雄 久保田
光次 松井
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Ube Corp
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Ube Industries Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D6/00Heat treatment of ferrous alloys
    • C21D6/005Heat treatment of ferrous alloys containing Mn

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Heat Treatment Of Steel (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、高マンガン鋼の結晶粒を微細化するための
熱処理法に関するものである。
従来より、例えば、セメント原料や石炭等を粉砕する
粉砕機のローラタイヤ等の耐摩耗品としては、0.9〜
1.41C、11〜14ZMn組成で、耐摩耗性と靭性
を兼ね備えた高マンガンオーステナイト鋳鋼が用いられ
ている。
この材料は、著しい表面層の加工硬化性と材料固有のオ
ーステナイトの靭性の二つで、鉄鋼材料中、最大靭性材
料の一つと言われている。すなわち、オーステナイトの
状態での硬さは低いが、はげしい衝撃的外力が作用する
場合には、表面層が著しく加工硬化し、一方、材料自体
の靭性は保有されているので、すぐれた耐摩耗材料の特
質を発揮すると言われている。 しかし、この高マンガ
ン−オーステナイト鋼でも、大型の粉砕機のローラタイ
ヤのように厚肉物等に使用した場合、引張強さは大きい
が、降伏点が低く、その機械的性質がまだ充分ではない
ので、使用開始後、数か月で破壊することもあった。
そこで、高マンガンオーステナイト鋼として、1〜2
条のCrを含有させて、降伏点や初期硬度や耐摩耗性を
向上させたものを使用することが考えられたが、このク
ロム含有高マンガン鋼は、け)伸びが著しく減少する、
(2)引張強さが減少する、(3)肉厚100mm以上
の厚肉物だと、結晶粒微細化が困難となる、(4)冷却
中にフィルム状の炭化物が粒界に析出しやすく、靭性を
著しくそこねるなどの欠点を有し、特に、大型のローラ
タイヤ等の厚肉物に用いた場合は、このクロムが材料破
壊に対して有害元素として作用する場合もあった。 本
発明は、これらの欠点をなくすためのものであり、材料
破壊を防ぐため、引張強さ、降伏応力、靭性、伸びなど
の機械的性質を向上させる結晶粒微細化の熱処理法を提
携することを目的としている。本発明の熱処理法は、ま
ず、高マンガン鋼を1000〜1200℃で溶体化熱処
理を行った後、急冷してオーステナイト単相を得、次に
、500〜700゜Cまで加熱し、ここで焼戻ししてパ
ーライト化熱処理を行い、続いて、再加熱した後、95
0〜1100℃で再溶体化熱処理を行い、最後に急冷す
るようにした ガンマン鋼の熱処理法**である。
つぎに、1実施例によって、本発明を詳細に説明する。
本発明による熱処理工程は、第1図に示したような工程
からなっている。
なぢ、本発明の実癩で用いた試料の化学成分(@は第1
表のとおりである。
第1図に示した工程にぢいて、aで示す加熱工程では、
高マンガン鋼が割れないように、例えば50〜100℃
/hで徐加熱を行い、成分の違いによっても異なるが1
000〜1200’Cfで上昇させる。
bは溶体化熱処理のための一定温度による加熱工程で、
クロムが含まれていない場合は、1000〜1100℃
、例えば、約1025℃の熱処理温度で良いが、クロム
が約1.7係のように含まれている場合は、1050〜
1200℃、例えば、1125℃の高い熱処理温度を必
要とする。
bにおける加熱保持時間は、高マンガン鋼の肉厚によっ
て異なるが、肉厚1in当り1.5時間,程度必要であ
る。第2図は、高マンガン鋼でオーステナイト単相を得
るための温度とクロム量の関係を示すもので、一般に、
溶体化熱処理は、この温度より約50゜C以上高い温度
で行う必要があり、その温度はクロム量の増加とともに
高くなる。
したがって、前記した温度で溶体化熱処理を行う。Cは
水冷による急冷工程である。
冷却速度は、例えば、肉厚200im程度で、30〜5
0゜C/Ininとした。なお、bで示したオーステナ
イト化の熱処理を溶体化熱処理と呼んで8り、この溶体
化熱処理、および、その後、急冷してオーステナイト化
することは従来公知である。
高マンガン鋼は鋳造状態ではオーステナイト、フエライ
トとセメンタイトが混り合ってできているパーライト、
クよび、炭化物が共存した組織であるので、これを高温
に加熱し、パーライトと炭化物をオーステナイトに固溶
させ、オーステナイト単一の組織とし、冷却中にパーラ
イトと炭化物がオーステナイトから析出しないように急
冷する。この場合、高マンガン鋼を急冷の焼入れによっ
て硬化させるのではなくて、逆にやわらかくするので、
この処理を水靭法と呼んでいる。このオーステナイト化
の熱処理だげを行ったものは、前記したように、肉厚物
では、結晶粒が大きく、やわらかい。
したがって、本発明では、このa−c工程による従来公
知のオーステナイト化のための熱処理に続いて、次に示
すような熱処理工程を付加した。
dで示す加熱工程では、例えば、50〜100’C/h
で、徐加熱を行い、500〜700℃まで加熱し、この
状態で焼戻してパーライトを形成させるようにした。な
1,dにおげるこの加熱勾配は、aにおげる加熱勾配と
ともに、組織の微細化には影響を及ぼさないが、均熱の
ために必要である。eはパーライト化熱処理のための一
定温度による加熱工程で、500〜700℃で約3時間
以上多い場合には、10〜25時間加熱を続げ、高マン
ガン鋼の組織をパーライト化する。
A,B,Cの各試料について、オーステナイト化した試
料を焼戻してパーライトが形成される熱処理条件を調べ
た結果、いずれも同様な結果が得られ、例えば、入試料
では、第3図に示したような結果が得られた。
第3図は、焼戻にFげる加熱時間と加熱温度からなる熱
処理条件と組織との関係を示すもので、図中、●がパー
ライト組織が表われたところ、▲が針状炭化物が表われ
たところ1がパーライト組織が幾分表われ始めたところ
、Δが針状炭化物が幾分表われ始めたところ、○がパー
ライト組織も針状炭化物も表われないで、オーステナイ
ト組織のままのところである。第3図からもわかるよう
に、いずれの試料に2いても、パーライトは500〜7
00℃の範囲で形成されるが、特に、500〜600゜
Cにおいて、その形成量が多かった。また、その場合の
加熱時間としては、約1時間以上が必要である。また、
パーライト量は硬度値と比例関係にあると考えられるの
で、硬度値と焼戻熱処理条件との関係を調べた結果、第
4図に示すような結果が得られた。
第4図において、横軸は加熱時間、縦軸はビツカース硬
度を示し、加熱温度は、○が500℃、●が550゜C
、△が600゜Cを示す。第4図からも、加熱温度50
0〜600℃、好ましくは約550℃で、加熱時間3〜
5時間で、充分なパーライト量が形成されることがわか
る。次に、fで示すように、結晶粒微細化に及ぼすパー
ライト化熱処理後に、急速加熱による工程を行う。
この熱処理工程では、パーライトの中のα固溶体である
フエライトが約720゜C以上でγ固溶体であるオース
テナイトに変わり、パーライトの中のセメンタイトがオ
ーステナイトの中に溶け込んでなくなるというオーステ
ナイト変態が起り、結晶の微細化が行われる。
ただし、このフエライトからのオーステナイト変態と結
晶粒微細化現象は化学組成や加熱速度に影響される。第
5図は、入試料とC試料の加熱速度と結晶粒径との関係
を示す。
約1.7係のクロムを含むC試料では、結晶粒径は加熱
速度に著しく影響され、かなり早い速度で加熱しないと
結晶粒の微細化現象が見られないのに対して、クロムを
含んでいない入試料では、加熱速度にあまり影響されず
に、安定した微細化現象が見られる。f工程における加
熱上昇速度としては、入試料では4〜100るC/Mi
nで良いが、C試料では、50〜100℃/Minが適
当であることがわかる。次に、gで示すような再溶体化
熱処理を行う。
ここでは、950〜1100℃で加熱を続ける。結晶粒
は高温に長時間保持すると成長するので、再溶体化の最
適熱処理温度および微細化した結晶粒の成長挙動の関係
を調べた。第6図で、この再溶体化熱処理温度と結晶粒
径との関係を示す。
第6図からみて、クロムを含んでいない入試料と約0.
5%のクロムを含有したB試料の結晶粒径は、比較的に
加熱温度に影響されないが、クロムが約1.7係含まれ
ているC試料の結晶粒径は加熱温度に影響され、加熱温
度が高い程、犬きくな′る傾向にある。また、入試料の
結晶粒は、1025℃に10時間保持しても、その成長
はわずかであった。bは水冷による急冷工程である。
大型のローラタイヤ等の厚肉物では、冷却速度が遅くな
ると、水冷中に炭化物が結晶粒界に析出し、材料を脆く
する。特に、クロムが添加されると、結晶粒界にフイル
ム状の炭化物が析出し易くなり、靭性を著しく低下させ
る危険がある。この炭化物が析出しない臨界の冷却速度
は、クロムの1.7係添加により、35〜44゜C/M
inから約90℃/Minに早まった。次に、a−e工
程のみからなる従来の溶体化熱処理を行った場合の高マ
ンガン鋼の機械的性質と本発明による熱処理を行った場
合の高マンガン鋼の機械的性質を、第2表ならびに第7
図に示す。
なお、熱処理に際しては、試料の溶体化熱処理等におけ
る一定加熱時の保持時間は、肉厚1inに対して1.5
時間とした。第7図は、入試料において、再溶体化熱処
理によって得られた結晶の粒径Dmmと引張強さ、降伏
応力、伸びの関係を示す線図である。
第7図において、Diが約1の時の値が従来のもので、
d−zが2〜30時の値が本発明によるものであり、こ
れらにより、結晶粒の微細化によって、従来のものより
機械的性質が向上したことがわかる。このように、本発
明においては、特許請求の範囲に記載したような構成に
したので、従来のものに比べて、機械的性質を向上させ
ることができるとともに、厚肉物においても、結晶粒を
小さくして割れにくくすることができる。したがって、
この高マンガン鋼を大型のローラタイヤ等の厚肉部材に
使用した場合でも、耐摩耗性と靭性が向上しているので
、部材の寿命を長びかせることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の熱処理工程を示す線図、第2図は溶体
化処理温度とクロム量の関係を示す線図、第3図は焼戻
熱処理条件とその条件下で表われる組織の関係を説明す
る図、第4図は焼戻熱処理条件と硬度の関係を示す線図
、第5図は再加熱時の加熱速度と結晶粒径の関係を示す
図、第6図は再溶体化熱処理温度と結晶粒径との関係を
示す線図、第7図は結晶粒と機械的性質の関係を示す線
図である。 b・・・・・・溶体化熱処理工程、e・・・・・・パー
ライト化熱処理工程、f・・・・・・加熱工程、g・・
・・・・再溶体化熱処理工程。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 高マンガン鋼を1000〜1200℃で溶体化熱処
    理を行った後、急冷してオーステナイト単相を得、次に
    、500〜700℃まで加熱し、ここで焼戻ししてパー
    ライト化熱処理を行い、続いて、再加熱した後、950
    〜1100℃で再溶体化熱処理を行い、最後に急冷する
    ようにした高マンガン鋼の熱処理法。 2 高マンガン鋼としてクロムを含有していない高マン
    ガン鋼を用い、1000〜1100℃で溶体化熱処理を
    行うようにした特許請求の範囲第1項記載の高マンガン
    鋼の熱処理法。 3 高マンガン鋼としてクロム含有の高マンガン鋼を用
    い、1050〜1200℃で溶体化熱処理を行い、パー
    ライト化熱処理から再溶体化熱処理へ移る間の再加熱を
    50〜1000℃/minの加熱速度で行うようにした
    特許請求の範囲第1項記載の高マンガン鋼の熱処理法。
JP14221781A 1981-09-11 1981-09-11 高マンガン鋼の熱処理法 Expired JPS5934208B2 (ja)

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JPS62164512U (ja) * 1986-04-07 1987-10-19
JP2002339054A (ja) * 2001-05-17 2002-11-27 Daido Steel Co Ltd 耐高面圧部材およびその製造方法

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