JPS5932540B2 - 高温強度にすぐれた高マンガン非磁性鋼 - Google Patents

高温強度にすぐれた高マンガン非磁性鋼

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JPS5932540B2
JPS5932540B2 JP56001412A JP141281A JPS5932540B2 JP S5932540 B2 JPS5932540 B2 JP S5932540B2 JP 56001412 A JP56001412 A JP 56001412A JP 141281 A JP141281 A JP 141281A JP S5932540 B2 JPS5932540 B2 JP S5932540B2
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JP
Japan
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steel
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magnetic
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JP56001412A
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晃史 佐々木
清彦 野原
寛 小野
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JFE Steel Corp
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Kawasaki Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高温強度にすぐれた高マンガン非磁性鋼に係り
、特に700℃附近の高温まで高強度、高耐力にして、
かつ高温耐酸化性にすぐれた高マンガン非磁性鋼に関す
る。
近年、核融合施設、磁気浮上式鉄道を初め、その他のモ
ーター類や変圧器附属品等の分野で強磁場または弱磁場
環境下で磁場の影響を受けることの少ない安価な非磁性
鋼が強く要求されるようになつた。
更に最近ではかかる非磁性鋼が室温もしくはそれ以下の
温度で使用されるだけではなく、例えば製鉄所において
溶鋼の電磁撹拌装置の周辺材料の如く高温環境下で磁場
を印加する設備・器機等にも要求されるようになり、少
くとも700℃附近の高温まで高強度、高耐力にして、
かつ高温耐酸化性のすぐれた非磁性鋼が要求されるよう
になつて来た。従来、非磁性鋼としては、主としてオー
ステナイト系ステンレス鋼が用いられているが、高価な
Niを多量含有することのほか、加工および熱処理に対
して磁性が不安定であり、更に強度材料として使用する
場合に耐力が低いという欠点があつた。
そのため加工や熱処理に対して安定な非磁性を保持し、
かつ機械的特性にもすぐれ、価格も比較的低廉な高マン
ガン非磁性鋼が注目されるようになつた。しかし従来の
高マンガン鋼、例えば標準13%Mn鋼は非磁性鋼とし
て一般に使用されているが、耐力および高温耐酸化性の
点で問題があり、700℃附近までの高温環境下での使
用は困難である。かくの如く、従来の高マンガン非磁性
鋼は一般に高温強度が低く、また高温耐酸化性が悪いた
めに高温用途には適せず、またその目的のための新規の
非磁性鋼が開発されず今日に及んでいる現状である。本
発明の目的は、最近の需要家の要求に応えるため従来の
高マンガン非磁性鋼の欠点を克服し、高温強度、高温耐
力、高温耐酸化性にすぐれ、し、一かもコストの安い高
マンガン非磁性鋼を提供するにある。
本発明のこの目的は次の要旨の2発明によつて達成され
る。
第1発明の要旨とするところは次の如くである。
すなわち重量比にてC:0.4〜1.5%,Si:3%
以下、Mn:14〜35%,Cr:3〜18%,Ni:
0.15〜l%,V:0.1〜l%,N:0.02〜0
.170,B:0.001〜0.1%を含み残部はFe
および不可避的不純物より成ることを特徴とする高温強
度にすぐれた高マンガン非磁性鋼、である。次に第2発
明の要旨とするところは、上記第1発明の主要成分のほ
かに更に、770以下のAl,2%以下のTi,2%以
下のNb,2%以下のZr,O,l%以下のCaのうち
より選ばれた1種または2種以上を含有し残部はFeお
よび不可避的不純物より成ることを特徴とする高温強度
にすぐれた高マンガン非磁性鋼である。
すなわち、本発明者らは本発明の目的を達成する高マン
ガン非磁性鋼の研究実験を繰返した結果、Niならびに
Vの添加量を低減させることによりコストを低減し、C
を高強度が得られる適応量含有せしめ、更に微量のBお
よび適量のVの複合添加ならびに適量のN添加により、
その固溶ならびに析出効果によつて室温は勿論、高温に
おける耐力が著しく改善され、かつCr,Ni,Vの複
合添加を行うことによつて高温耐酸化性も良好となるこ
とを見出し、更にこれらの主要成分のほかに適量のAl
,Ti,Nb,Zr,Caのうちより選ばれた1種また
は2種以上を添加させることにより本発明鋼の効果が一
段と発揮されることを見出し本発明を得たものである。
本発明鋼の成分各元素の限定理由について説明する。
C: Cの存在はオーステナイト相を安定にして非磁性とする
に有効であり、また強度上昇に対する効果も大きく、そ
のために少くとも0.4%を必要とする。
しかし、1.5%を越すと熱間加工性が悪くなり製造性
に問題を生じるので0,4〜1.570の範囲に限定し
た。Si: Siが3%より多くなると高マンガン鋼では冷間加時に
割れを発生するので3%以下とした。
Mn:Mnはオーステナイト相を安定にして非磁性鋼と
するのに欠かせない元素であり、高温強度を保持するた
めに少くとも14%を必要とする。
しかし35%を越えると加工性が悪化するので14〜3
5?の範囲に限定した。Cr: Crの添加はNiおよびVとの複合添加により高温耐酸
化性を著しく向上させることを見出したことによる。
この効果を発揮させるために少くとも3%を必要とする
も、18%を越すとδ相の混入を来たし、透磁率の増大
を招くので3〜1870の範囲に限定した。Ni: 3〜18700)Crの添加によりV,Niを複合添加
することによつて高温耐酸化性を著しく向上させる作用
を見出したことによるも、Nl:0.15%未満ではそ
の効果が現れず、少くとも0,15%を必要とする。
しかしN1は高価であり、しかもl%を越えた添加では
その効果は飽和の傾向を示し多量の使用はコストの上昇
を来たすのでl%以下に限定し、0.15〜170の範
囲内とした。V:上記の如くVはCr,Niとの複合添
加により高温11酸化性を著しく改善する効果があり、
更にVはBとの複合添加によつて、その固溶ならびに析
出効果により室温及び高温での耐力を著しく改善せしめ
ることを見出した。
そのためにV:0.1%以上の添加を必要とするも、l
%を越えての添加は、その効果が飽和傾向を示し、Vは
高価な元素であり、コスト上昇に見合う程の効果が得ら
れないので0.1−170の範囲に限定した。N: Nはオーステナイト相を安定化し非磁性とする効果が大
きく、更に固溶ならびに窒化物を生成して高温強度を高
める作用があるが、0.02?未満ではその効果が現わ
れず、一方0.1%を越えての添加は強度上昇のメリツ
1・よりも窒化物の増加による鋼の脆化の方のデメリツ
トの方が強くなるので、0.02〜0.170の範囲に
限定した。
B:Bは微量添加によつて結晶粒界に析出し、Vと複合
添加によつて共に固浴ならびに析出効果を生じて、室温
ならびに高温強度を著しく改善する作用があることを見
出した。
その効果は0.001%未満では発揮されず、0.00
170以上添加量の増加と共に効果も増すが、0.1%
を越すと浴接性の悪化を来たすので0.001〜0.1
%の範囲に限定した。上記各限定量成分をもつて基本組
成し、その他はFeおよび不可避的不純物より成る高マ
ンガン非磁性鋼によつて本発明の目的が達成されるが、
更に7%以下のAl,27O以下のTi,27O以下の
Nb,2%以下のZr,O.l%以下のCaのうちより
選ばれた1種または2種以上を添加し、残部はFeおよ
び不可避的不純物より成る高マンガン非磁性鋼はより効
果的に本発明の目的を達成し得ることが判明した。
これらの成分元素の限定理由は次の如くである。Al: Alは高マンガン非磁性鋼の高温における強度ならびに
耐酸化性の向上に効果があるが、多量の添加はコストの
上昇を来たすので770以下に限定した。
Ti,Nb,Zr: Tl,Nb,Zrはいずれも母相の結晶粒の成長を抑制
する効果があり、更に固溶ならびに析出効果により高温
強度を増大する。
しかしそれぞれ2%を越えると酸化物の生成が顕著とな
り、高温耐酸化性を低下させるので2%以下に限定した
。Ca:Caは少量の添加によつて鋼の清浄度を改善し
、高温耐酸化性を改善する効果があるが、多量の添加は
鋼の製造性を害するので0.1%以下に限定した。
実施例第1発明および第2発明の高マンガン非磁性鋼2
1種類を溶製し、従来の高マンガン鋼およびステンレス
鋼SUS3O4および本発明鋼に類似するも本発明の限
定成分に合致しない比較鋼に対して室温ならびに700
℃における耐力、引張強さ、伸びおよび高温耐酸化性を
比較した。
第1表はこれらの供試材の組成を示し、従来鋼Aは標準
13%Mn鋼、従来鋼BはCr5%を添加した24%M
n鋼、従来鋼Cは30%Mn鋼であり、従来鋼DはSU
S304である。本発明鋼7161〜17は18%Mn
鋼をベースとしたものであり、うち本発明鋼痛11は特
に820℃にて6時間時効処理を行つたものであり、本
発明鋼A6l8〜21は30%Mn鋼をベースにしたも
のである。比較鋼は成分が本発明の成分を逸脱したもの
である。これらの供試材はすべて1100℃で溶体化処
理後水靭処理を行い、本発明鋼腐11は前記時効処理を
行つた後、丸棒試験片によつて透磁率の測定をし、更に
JlSl4A号による丸棒試験片による引張試,験を行
つた。
次に高温耐酸化性の良否の判定は1.5mmX15m1
L×50龍の板を用いて700℃の大気中での35時間
連続加熱試験によつて行つた。上記すべての試験結果は
第2表に示すとおりである。第2表より明らかな如く、
透磁率はいずれの鋼種とも1.01以下であつて良好な
非磁性鋼である。
本発明鋼の機械的性質は室温では従来鋼より耐力が上昇
しており、700℃では耐力、引張強さとも従来鋼より
も大幅に改善されている。特に本発明鋼慮11は時効処
理を施すことにより室温ならびに高温での耐力が従来鋼
より大幅に改善されている。
更に本発明鋼の高温耐酸化性も従来鋼よりもすぐれてい
る。次に比較鋼aはV,Bを含まず、比較鋼bはCr,
Nl,Bを含まず、比較鋼CはCr,Bを含まない高マ
ンガン鋼であるが、いずれも室温および700℃の高温
で耐力および引張強さとも本発明鋼に比してはるかに劣
つており、更に高温耐酸化性も本発明鋼に比して劣つて
いることを示している。
上記実施例より明らかな如く、本発明鋼はMn:14〜
35%の高マンガン鋼であるが、C,Si,Cr,Ni
,V,N,Bのその他の基本組成を適正に限定し、更に
必要により適正量のAl,Ti,Nb,Zr,Caのう
ちより選ばれた1種または2種以上を添加することによ
り、従来の高マンガン非磁性鋼の欠点を克服し、次の如
き効果を収めることができた。
イ)従来の高温強度、高温耐力もしくは高温耐酸化性の
改善を意図した非磁性鋼に比較してNi,V等の高価合
金の含有量が少ないのでコストが女いo(ロ)室温なら
びに700℃の高温に爪、て耐力、引張強さとも、従来
鋼より格段にすぐれ、かつ高温耐酸化性もすぐれている
←→ 伸びは従来鋼に比較して遜色がない。
目 透磁率は1.01以下を示しすぐれた非磁性鋼であ
る。
上記本発明鋼独自の効果を有するので電磁力による浴鋼
攪拌装置材料その他非磁性にして高温強度、高温耐力も
しくは高温耐酸化性を要求する広い分野における用途に
適応できる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重量比にてC:0.4〜1.5%、Si:3%以下
    、Mn:14〜35%、Cr:3〜18%、Ni:0.
    15〜1%、V:0.1〜1%、N:0.02〜0.1
    %、B:0.001〜0.1%を含み残部はFeおよび
    不可避的不純物より成ることを特徴とする高温強度にす
    ぐれた高マンガン非磁性鋼。 2 重量比にてC:0.4〜1.5%、Si:3%以下
    、Mn:14〜35%、Cr:3〜18%、Ni:0.
    15〜1%、V:0.1〜1%、N:0.02〜0.1
    %、B:0.001〜0.1%を含み、更に7%以下の
    Al、2%以下のTi、2%以下のNb、2%以下のZ
    r、0.1%以下のCaのうちより選ばれた1種または
    2種以上を含有し残部はFeおよび不可避的不純物より
    成ることを特徴とする高温強度にすぐれた高マンガン非
    磁性鋼。
JP56001412A 1981-01-08 1981-01-08 高温強度にすぐれた高マンガン非磁性鋼 Expired JPS5932540B2 (ja)

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