JPS5926008Y2 - カ−テンウオ−ル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、スラブ間に適宜間隔を置いて垂直方向に取
付けられる方立を介して水平方向に、プレキャストコン
クリート版（以下２０版と称する）等のコンクリート系
板或いは金属板等の版体を配設して成るカーテンウオー
ルに関するもので、取付けの容易性及び位置出しの精度
を高めることを目的とするもので゛ある。

従来、この種のカーテンウオールでは、版体を直接躯体
に取付けるため、位置出しが難しく、しかも版体は、ボ
ルトや溶接で個定されるため、取付けが面倒であった。

また、従来の工法では、この種カーテンウオールの版体
の建物高さ方向についての分割が難しく、スラブ間で１
ユニツトあるいはせいぜい２ユニット程度であるため、
版体は大きなものとなり、この版体の重さのために、作
業能率の向上を計ることができなかった。

この考案は、上記問題を解決することを企図してなされ
たもので、その要旨とするところは、適宜間隔を置いて
垂直方向に取付けられる方立に、版体保持用のレベル位
置出し及び面外位置出しブラケットを装着させ、前記ブ
ラケットに係合される版体と前記方立とに、上部固定ブ
ラケットを挿入して、版体を方立に固定させるようにし
たもので、あらかじめ正確に位置出しされたスラブに取
付けられる方立を介して版体を取付けるようにしたため
、位置出しが容易であり、しかも、ボルトや溶接等の固
定手段を使用しないので取付けが簡単であり、また、ス
ラブ間の版体の分割を自由に行うことができるので、版
体を小さなユニットとして軽量にし、作業能率の向上を
計ることができる。

以下に、この考案の実施例を図面について説明する。

図中、１はスラブ、２はスラブ１に適宜間隔を置いて垂
直方向に取付けられる方立、３は方立２を介して取付け
られる版体としてのＰＣ版であって、以下の実施例にお
いては版体がＰＣ版である場合について説明する。

方立２には、レベル位置出しブラケット４及び面外位置
出しブラケット５が取付けられるとともに、２０版３と
方立２間の気密性維持のための、また、２０版３の面外
方向位置決めのためのガスケット６が取付けられており
、これらブラケット４及び５とガスケット６により、２
０版３を保持するようになっている。

この２０版３は全体として方形を呈し、側面は室外側に
対して室内側が幅狭になるように段付きに構成されてお
り、この段部において上下端部両側面に溝３ａ、３ｂが
形成されている。

レベル位置出しブラケット４は、４０版３の重量を受け
ると同時に２０版取付は時において、４０版３のレベル
出しを行うように前記方立２への固定片４ａと４０版３
の下面を受は止める受片４ｂとでほはＬ形に構成され（
第２，５図）、同じくほはＬ形に構成されている面外位
置出しブラケット５の固定片５ａは前記固定片４ａに重
ねて方立２に固定され、保合片５ｂは４０版３の下端に
設けられている前記溝３ｂ内に挿入されて、４０版３を
室内側に引寄せ、面外へはずれて落下するのを防ぐよう
に弧状にわん曲され、方立２に取付けられているガスケ
ット６とで、面外方向の位置出しを行うように形成され
ている（第２，６図）。

この場合、これらレベル位置出しブラケット４と面外位
置出しブラケット５は別々に形成されているが、一体に
形成することも可能である。

７は上部固定ブラケットで、第７図に示すように全体と
してほぼＬ形に構成され、その両片７ａ。

７ｂとも円弧状にわん曲され、その一方の片７ａは第４
図に示すように、４０版３の上端に設けられている前記
溝３ａ内に挿入され、他方の片７ｂは方立２の溝２ａに
挿入されて、４０版３を室内側に引寄せ、４０版３が面
外へはずれて落下するのを防ぐと同時に、ガスケット６
と共に面外方向の位置出しを行うように形成されている
。

（第４図）。ガスケット６は、方立２の室外側フランジ
を囲んで取付けられて、４０版３と方立２間の水密材と
なると同時に、前記面外位置出しブラケット５及び上部
固定ブラケット７と共働して、４０版３の面外位置出し
を行う機能を有するもので、その断面形状は第８図に示
す形状となっている。

４０版３は、第９図に示すように、上端及び下端の両側
に、それぞれ前記上部固定ブラケット７及び面外位置出
しブラケット５を挿入する溝３ａ及び３ｂを有している
。

なお、４０版３の上下ジヨイント部にはバッキング８が
介在されており（第１０図）、このバッキング８で、Ｐ
Ｃ版間から雨水等が侵入するのを防止している。

次に、上記各部材により形成されるこの考案のカーテン
ウオールを施工概要に沿って説明すると、まず、あらか
じめレベル位置出しブラケツＩ・４及び面外位置出しブ
ラケット５を取付けた方立２を、スラブ１間に適宜間隔
を置いて垂直に取付け、４０版３を面外位置出しブラケ
ット５に沿わせながら、レベル位置出しブラケット４の
上に載せる。

次に、４０版３の上端に設けられている３ａと、方立２
の溝２ａとに、ＰＣ版上部固定ブラケット７を挿入して
（第４図）、４０版３を方立２に取付けられているガス
ケット６に対し室内方向に押圧し、方立２に固定する。

以下、同様に順次４０版３を取付けて壁面を形成する。

この場合、４０版３の取付は態様は、第１１図ａに示す
ように、スラブ１間にｌユニットでもよく、また、第１
１図すないしｄに示すように、スラブ間に２ユニツトな
いしｎユニットに分割して取付けることも可能である。

上記のように構成されるこの考案のカーテンウオールは
、スラブ１に対して垂直に取付けられる方立２を介して
、版体を取付けるようにしたため、位置出しが容易であ
り、しかも、ボルトや溶接等の固定手段を使用しないの
で取付けが容易であり、また、スラブ１間の版体を任意
に分割することができるので、施工性及び作業性の向上
を計ることができる上、版体を小さなユニット、すなわ
ち、軽量にすれば、作業能率を一層向上させることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案のカーテンウオールの取付は状態を示
す斜視図、第２図ないし第４図は、この考案のカーテン
ウオールを構成するレベル位置出しブラケット、面外位
置出しブラケット及び上部固定ブラケットの使用状態を
示す説明図、第５図ないし第７図は、この考案における
レベル位置出しブラケット、面外位置出しブラケット及
び上部固定ブラケットの斜視図、第８図は、この考案に
おけるガスケットの断面図、第９図は、この考案におけ
る版体（１０版）の斜視図、第１０図は、この考案のカ
ーテンウオールの要部縦断面図で、第１１図ａないしｄ
は、それぞれこの考案の異なる実施態様を示す概略図で
ある。 図において、１・・・・・・スラブ、２・・・・・・方
立、２ａ・・・・・・方立溝、３・・・・・・版体の一
例としての１０版、３ａ、３ｂ・・・・・・溝部、４・
・・・・ルベル位置出しブラケット、５・・・・・・面
外位置出しブラケット、６・・・・・・ガスケット、７
・・・・・・上部固定ブラケットである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 適宜間隔を置いて垂直方向に取付けられる方立と、この
   方立間に支持される方形状の版体と、前記方立の側面下
   部に取付けられるほぼｔ形のレベル位置出しブラケット
   と、このレベル位置出しブラケツＩ・とほぼ同じ位置に
   取付けられるほぼＬ形の面外位置出しブラケットと、前
   記方立の側面上部に取付けられるほぼＬ形の上部固定ブ
   ラケットとから構成され、前記版体は、上下端部側面に
   溝を備え、前記レベル位置出しブラケットは、前記版体
   の下面を受は取める受片を備え、前記面外位置出しブラ
   ケットは前記版体における下端部側面の溝に係合する保
   合片を備え、前記上部固定ブラケットは、前記版体にお
   ける上端部側面の溝に係合する保合片を備えて成るカー
   テンウオール。