JPS5921461Y2 - 昇降装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は照明器具を天井部に対して昇降させる場合等に
使用する昇降装置に関するものである。

従来のこの種装置にあっては、第１図に示すように例え
ば昇降部３を降下させている際、昇降部３が床面８に到
着した時点で、ワイヤ２巻取用のドラム９のモータ（図
示せず）の駆動を停止すると、このときワイヤ２にはそ
の自重による張力しかかかつていないためワイヤ２がた
るみ、図示のようにワイヤ２がドラム９からはみ出し、
以降の巻上動作に支障を生じるおそれがある問題があっ
た。

本考案は上述の点に鑑みて提供したものであって、ワイ
ヤのたるみ止めの動作が確実に行なえるようになった昇
降装置を提供することを目的とするものである。

以下本考案を実施例図により詳述する。

第２図ａ、ｌ）及び第３図ａ、ｂは本考案実施例の滑車
４部分の拡大上面図及び拡大側面図を示し、第２図はワ
イヤ２に昇降部３の荷重がかかつているとき、第３図は
ワイヤ２の自重のみがかかつているときを夫々示してい
る。

しかしてこの滑車４は第１図従来例の滑車４に対応する
例として示されているが、固定部１内に他の滑車が設け
られるときその滑車に本考案を適用しても良いものであ
って、滑車４は軸１１により支持され、軸１１は１対の
取付板１０に形成した長孔１２に挿通されている。

軸１１は両端には引張コイルばね５の一端が結合せられ
、この引張コイルばね５は滑車４に加わるワイヤ２の張
力と反対方向に滑車４を引張っており、軸１１は長孔１
２内を前後に移動し得るようにしである。

７はたるみ止めであって、引張コイルばね５による引張
方向（滑車４の後方）から滑車４の周面に対向するよう
に取付板１０間に固設されており、長孔１２の後部に軸
１１が位置したとき、滑車４の周面がたるみ止め７に当
接する。

６はたるみ検知用のスイッチであって、軸１１が長孔１
２の前部に位置するときこの軸１１の側端部により操作
され、この操作状態時にスイッチ６はオンになってドラ
ム９駆動用のモータを作動し、ワイヤ２にたるみを生じ
て軸１１が後退しスイッチ６がオフになったときモータ
の作動は停止される。

ここで引張コイルばね５のばね力は、昇降部３が床面８
に載置されるまでワイヤ２をのばしたときのこのワイヤ
２の自重によっては滑車４が前進せずに後退位置にあり
、昇降部３が天井部にあってほとんど昇降部３の重量の
みが滑車４にかがるようなときにも滑車４が前進して前
進位置にあるように設定されている。

かくて上記実施例にあっては、昇降部３を吊り下げてい
る昇降動作時には第２図のように滑車４は前進し、スイ
ッチ６をオンにしてモータの駆動を持続し、かつ滑車４
とたるみ止め７とを離間して自由にワイヤ２を通過させ
る。

しがし例えば昇降部３が床面８に達してこの床面８によ
り支えられると、ワイヤ２に加わる張力はワイヤ２の自
重によるもののみになり、滑車４は第３図のように後退
し、スイッチ６をオフにしてモータの駆動を停止すると
ともに、滑車４を引張コイルばね５のばね力にてワイヤ
２をたるみ止め７に圧接し、滑車４部分におけるワイヤ
２の通過にブレーキを加えてドラム９部分におけるワイ
ヤ２のたるみの発生を防止する。

第４図及び第５図は本考案の別の実施例の全体構成例を
示し、図中１３は昇降部３を構成するロック体で、この
ロック体１３を固定部１内に嵌入して固定部１を昇降部
３の連結を行うようにしてあり、ワイヤ２はロック体１
３の中央孔１４を貫通してその下端で固定され、ロック
体１３側面の係止部１５に係止金具１６を係止して固定
部１への昇降部３のロックを行う。

１７は第２の滑車である。

本考案は前述のように構成したものであるがら、昇降部
が床面に達してこの床面により支えられ、ワイヤに加わ
る張力がワイヤの自重によるもののみになってワイヤが
たるみそうになったとき、滑車の軸が長孔内を前進して
スイッチをオフにしモータの駆動を停止するとともに、
滑車を引張コイルばねのばね力にてワイヤをたるみ止め
に圧接し、滑車部分におけるワイヤの通過にブレーキを
加えてドラム部分におけるワイヤのたるみの発生を防止
することができるという利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の概略図、第２図ａ、ｌ）は本考案実施
例のワイヤに昇降部の重量が加わったときの上面図及び
側面図、第３図ａ、ｌ）は同上のワイヤの自重のみが加
わったときの上面図及び側面図、第４図は本考案の別の
実施例の正面図、第５図は同上の上面図であり、１は固
定部、２はワイヤ、３は昇降部、４は滑車、５は引張コ
イルばね、６はスイッチ、７はたるみ止め、６はスイッ
チ、１１は軸、１２は長孔である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 固定部よりワイヤにて昇降部を吊下げ、上記ワイヤを巻
   上げることにより昇降部を昇降するようにした昇降装置
   において、上記ワイヤを掛けた適宜の滑車の軸の両端を
   、滑車の両側に配設した一対の取付板に形成せろ水平方
   向の長孔に夫々挿通して滑車を固定部内に配置すると共
   に可動状にし、前記軸両端には引張ばねの一端を結合し
   てワイヤの張力に逆らう方向に付勢し、上記滑車の移動
   を検知して作動するスイッチをこの滑車の近傍に配設す
   るとともにこの滑車の周面に上記弾性体による引張方向
   側より対向してたるみ止めを配設し、上記弾性体のばわ
   カによりワイヤの自重による張力のみが上記滑車にかか
   つているときこの滑車を後退してこの滑車の周面をたる
   み止めに圧接するとともに昇降部の重量を加えたワイヤ
   の張力が上記滑車にかかつているときこの滑車を前進し
   て前記スイッチを操作してドラム駆動用モータをオフさ
   せるようにして成る昇降装置。