JPS5921032B2 - 給紙装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はファクシミリ装置、複写機などで使用されるカ
ット紙、例えば原稿及び記録紙等を一枚ずつ自動的に前
記ファクシミリ装置、複写機などの装置内に給紙する給
紙装置に関するものである。

ファクシミリ装置、複写機等においては、一般に積層し
た複数のカット紙の下側からカット紙を一枚ずつ給送し
て前記ファクシミリ装置、複写機などの装置内に給紙す
る装置が用いられているが、従来、この種の給紙装置に
おいては、同時に２枚以上のカット紙が送られる事を防
止する目的で給送ローラーの他に重送防止ローラーを設
け、前記重送防止ローラーによつて、送るべき最下層の
カット紙上に隣接するカット紙に対し、給送方向とは逆
方向の力を与えている。このため、重送防止ローラーの
回転によつて後退方向の力を受けた前記隣接するカット
紙は、折り曲げ、ジャム等の著しい損傷を生じて給送不
能になる場合がある。本発明は上述従来例の欠点に鑑み
てなされたもので、重送防止のために隣接するカツト紙
に後退方向の力を与えるものにおいてカツト紙の先端部
に折り曲がり等の損傷が発生しないようにした給紙装置
を提供することを目的とする。本発明の目的は、重送防
止手段による後退方向の力によつて先端部が変形しない
様に紙葉体の先端部の持ち上がり（あるいはまき上がり
）を押えるストツパ一を配設することによつて達成され
る。

以下、図示した実施例に基いて本発明を説明する。第１
の実施例において第１図は、積層状態のカツト紙（不図
示）を保持し、かつカツト紙の送り出し方向へ下るよう
に傾斜した用紙台１と側板２，３とによつて構成された
カツト紙収納ケースを示す。

側板２のカツト紙送り出し側には軸受２ａ，２ｂを付設
し、側板３のカツト紙送り出し側の相対する面には不図
示の軸受３ａ，３ｂ，３ｃを付設している。軸受２ａ，
３ａには送り出し軸４ａが嵌合し、軸受２Ｙ），３ｂに
は重送防止軸５ａが嵌合する。

モーター６の回転力はクラツチ７を径て前記側板３上に
ある不図示の軸受３ｃに嵌合している駆動軸８ａから歯
車８に伝達され、この駆動力が歯車４を経て送り出し軸
４ａに、歯車５を経て重送防止軸５ａに同時に伝達され
る。送り出し軸４ａには中央部に送り出しローラー９と
その両側に送り出しプーリ−１０，１１をそれぞれ固定
している。一方、重送防止軸５ａには中央部に重送防止
ローラー１２を固定し、その両側にストツパーローラ一
１３，１４を紙送り方向に不回転、紙送り方向とは逆方
向に回転自在となるような機構をもつて嵌合せしめる。
そして送り出しローラー９には重送防止ローラー１２が
、送り出しプーリ−１０，１１には送り出しベルト１６
ａ，１７ａを挿んでストツパーローラ一１３，１４がそ
れぞれ対向し接触するように設けられている。この場合
、送り出しローラー９には弾力性のある材質を用い、あ
るいは送り出し軸４ａと重送防止軸５ａの少なくとも一
方を、対向軸方向に押圧する如き構成と成し、最下層の
カツト紙１８ａ（第２図に図示）の通過によつてカツト
紙の厚みに応じて前記軸心が移動するものとする。また
、送り出しローラー９の直径をＤ１、ストツパーローラ
一１３，１４の直径を共にＤ２、重送防止ローラー１２
の直径をフＤ３とするとき、前記各ローラーの大きさを
第３図に示す如くＤ１〉Ｄ２〉Ｄ３と設定する。

また、送り出しローラー９とカツト紙１８ａとの摩擦力
をＲ１、ストツパーローラ一１３，１４とカツト紙１８
ａとの摩擦力を共にＲ２、重送防止ローラー１２とカツ
ト紙１８ａとの摩擦力をＲ３とするとき、Ｒ１〉Ｒ２〉
Ｒ３となるように設定する。第１図のクラツチ７は、第
２図のカツト紙１８が存在する時にモーター６の回転を
駆動軸８ａに伝達し、カツト紙１８が存在しない時には
モーター６の回転を遮断して駆動軸８ａを不回転となし
、送り出しローラー９と重送防止ローラー１２の摩耗を
防止するものである。これは、第２図の光源１９の光を
受光部２０で検出し、アンプ２１で信号処理を行つた後
、第１図のクラツチ７を作動せしめる事により可能であ
る。

送り出しベルト１６ａは第２図に示す如く送り出しプー
リ−１０とプーリ−１６に懸架し、同様にして第１図の
送り出しベルト１７ａは送り出しプーリ−１１とプーリ
−１７（第１図〜第７図においては不図示であるが前記
プーリ−１６の回転軸１５と同軸上にある。）に懸架し
ている。送り出しベルト１６ａ，１７ａは前記用紙台１
の上面と平行に、しかも若干高く配設しており、用紙台
１の上に装填された積層状態のカツト紙１８の送り出さ
れるべき最下層のカツト紙１８ａは送り出しベルト１６
ａ，１７ａと接触して送り出し方向の力を受ける事にな
る。以上の構成を有する給紙装置の動作を第２図、第３
図によつて説明すると、用紙台１の上にカツト紙１８が
存在すると送り出し軸４ａと重送防止軸５ａが矢印２２
，２３の方向に回転し、送り出しプーリ−１０，１１と
プーリ−１６，１７に懸架された送り出しベルト１６ａ
，１７ａによつてカツト紙１８をを矢印２４の方向に送
る力が働く。

今、仮にカツト紙１８の中の下層の２枚が重送されよう
とする時、最下層のカツ紙１８ａとその上のカツト紙１
８ｂとの摩擦力より、カツト紙１８ａと送り出しローラ
ー９、並びにカツト紙１８ｂと重送防止ローラー１２の
摩擦力が大きいため最下層のカツト紙１８ａは送り出し
ローラーの回転力に従つて送り出し方向２４へ、カツト
紙１８ｂは重送防止ローラーの回転力に従つて送り出し
方向と逆の方向へ繰出す力が加えられ、更に、カツト紙
１８ｂは前端を上に持上げようとする力が加えられる。
従来の機構によれば、ここでカツト紙１８ｂの前端が持
上げられて折れ曲がり、カツト紙１８ａが送り出された
後にカツト紙１８ｂが給送不能になる場合を有したが、
本発明によるものは重送防止ローラーの両側に前記送り
出し方向と逆の方向に回転自在としたストツパーローラ
一１３，１４が存在しているため、カツト紙１８ｂの前
端中央部には持ち上げようとする力が加えられるが、カ
ツト紙１８ｂの前端両側においては持ち上げる力が働か
ないため、カツト紙の折れ曲がり、給送不能の問題を発
生する事がない。以上が本発明に係る給紙装置の一実施
例の説明であるが、本発明はこの実施例に限定されない
ことは勿論である。

つまり、第１の実施例においては、第１図から第４図ま
での如く送り出しプーリ−１０，１１と送り出しローラ
ー９が送り出し軸４ａと同軸、ストツパーローラ一１３
，１４と重送防止ローラー１２が重送防止軸５ａと同軸
に配設された例について説明したが、本発明においては
、カツトシートの先端が重送防止ローラーによつて押し
戻される時、カツトシートの先端が持ち上がるのを防止
するようにカツトシートの先端を押えつけておけばよい
のである。

例えば、第２の実施例を第５図、第３の実施例を第６図
に示した如く、送り出しプーリ一軸１０ａ，１０ｂに送
り出しプーリ−１０−１，１０−２、送り出しローラー
軸９ａ，９ｂに送り出しローラー９−１，９−２、重送
防止ローラー軸１２ａ，１２ｂに重送防止ローラー１２
−１，１２−２、ストツパーローラ一軸１３ａ，１３ｂ
にストツパーローラ一１３−１，１３−２をそれぞれ配
設する事により、異つた軸を用いても所期の目的を達成
する事ができる。

また、第４の実施例として第７図の如く重送防止ローラ
ー１２−３のカツト紙側下部に棒状又は板状のストツパ
一２５を接触せしめても同様に所期の目的を達成する事
が出来る。

本発明に係る給紙装置は上述の通り、重送防止手段によ
る後退方向の力によつて先端部が変形しない様に紙葉体
の先端部を押える構造であるので、紙葉体の先端での折
れ曲がりや持ち上がり等が発生せず、従つて給送不能に
なるという事態が起こらないという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による重送防止ローラーと同軸にストツ
パーローラ一を配設して成る給紙装置の斜視図、第２図
は本発明による給紙装置の内部機構を示した側面図、第
３図は前記給紙装置を送り出し側から見た一部断面の正
面図、第４図は送り出しプーリ一と送り出しローラーを
同軸とし、重送防止ローラーとストツパーローラ一を同
軸とした第１の実施例の側面図、第５図と第６図は送り
出しプーリ一、送り出しローラー、重送防止ローラー、
ストツパーローラ一をそれぞれ異る軸によつて支持した
第２、第３の実施例、第７図はストツパ一棒（又は板）
を配設した第４の実施例を示している。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 積層した複数の紙葉体と、 前記紙葉体の中から給送すべき１枚の紙葉体を移送する
   ための移送手段と、前記給送すべき１枚の紙葉体と隣接
   する紙葉体の重送を防止するため、前記隣接する紙葉体
   に前記送り方向とは逆の方向に力を与える重送防止手段
   と、を備えた自動給紙装置において、 前記重送防止手段の力によつて先端部が変形しない様に
   前記紙葉体の先端部の持ち上がりを押えるストッパーを
   配設して成る給紙装置。 ２ ローラー状を成したストッパーを重送防止ローラー
   の回転軸上に配し、かつ給送すべき紙葉体の送り方向と
   は逆の方向に回転自在に配設して、紙葉体を移送するた
   めの送り出しローラーの直径をＤ＿１、ストッパーの直
   径をＤ＿２、重送防止ローラーの直径をＤ＿３とすると
   き、前記ローラーの直径の大小関係をＤ＿１＞Ｄ＿２＞
   Ｄ＿３に設定して成る事を特徴とする前記特許請求の範
   囲第１項に記載の給紙装置。 ３ ローラー状を成したストッパーを重送防止ローラー
   の回転軸と異なつた回転軸上に配し、かつ、給送すべき
   紙葉体の送り方向とは逆の方向に回転自在に配設し、隣
   接する紙葉体の前端が前記重送防止ローラーより先にス
   トッパーと接触するように、紙葉体を移送するための送
   り出しローラーの直径と、ストッパーの直径と、重送防
   止ローラーの直径を設定して成る事を特徴とする前記特
   許請求の範囲第１項に記載の給紙装置。 ４ 送り出しローラーと紙葉体との摩擦力をＲ＿１、ス
   トッパーローラーと紙葉体との摩擦力をＲ＿２、重送防
   止ローラーと紙葉体との摩擦力をＲ＿３とするとき、前
   記摩擦力の大小関係をＲ＿１＞Ｒ＿２＞Ｒ＿３に設定し
   て成る事を特徴とする前記特許請求の範囲第１項〜第３
   項のいずれかに記載の給紙装置。 ５ 棒状もしくは板状を成したストッパーを重送防止ロ
   ーラーの一部分に接触させて成る事を特徴とする前記特
   許請求の範囲第１項に記載の給紙装置。