JPS587841Y2 - 建物 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は建物に関するものである。

採光のために建物の外側の欄間部分をガラス窓などとし
た従来の建物は、屋内に不要な直射日光が入り込むうえ
、この欄間部分に雨戸がないため不用心であるという欠
点があった。

したがって、この考案の目的は、採光がよく、シかも屋
内への直射日光の入射を遮るとともに、採光部分の防護
性のよい建物を提供することにある。

この考案の一実施例を第１図ないし第３図により説明す
る。

すなわちこの建物は、外壁１の上部の欄間２に、内側に
アルミ板３を装着し下端に蝶番４を付設したひさし雨戸
パネル５を設けて操作部６をゆるめたり引いたりするこ
とによりこのひさし雨戸パネル５が上方から外側に開い
たり垂直に閉じたりするようにしている。

なおこの例においては雨戸パネル５は第２図に示すよう
に５ａと５ｂに分割して２重に重ねることができるよう
にしている。

またこの欄間２の近傍の屋根７の裏にはアルミ板８を装
着するとともに、その下方の天井９には光を透過・拡散
できるようなスリット１０を設けている。

そして、第３図に示すようにこの天井９を２枚の天井パ
ネル９ ａ 、９ ｂで構成するとともにそれぞれの天
井パネル９ ａ 、９ ｂにスリット１０を設け、これ
らを相互にずらせることによりスリツ） １０の開口量
を調整して透過・拡散効果を出すようにしている。

このように構成した結果、ひさし雨戸パネル５を開ける
ことにより、第１図の矢印で示すように日射は窓１１か
ら屋内の床面１２に入射するとともに、ひさし雨戸パネ
ル５のアルミ板３に照射し、このアルミ板３で反射して
屋根７の裏のアルミ板８に進みさらにここで反射して天
井９のスリット１０から屋内に拡散されるため、屋内に
多量の光を採り入れることができる。

またこのひさし雨戸パネル５の開口角度・開口量などを
操作部６により調整することによって直射日光を遮蔽し
たり採光量の増減をはかることができるうえ、これを閉
じれば雨戸となって風雨を防ぐとともに防犯に役立つ。

そして反射板としてアルミ板３および８を用いているた
め光の反射効果がよいうえ放射熱を効果的に利用でき、
冬期は欄間２を開した状態で採光できるので熱を逃がす
ことがない。

また、夏期にはひさし雨戸パネル５を水平に開けること
により窓１１への直射日光を蔽光することができ、天井
９に至る日射はアルミ板３，８に反射することによって
和らげられ、さらに天井パネル９ ａ 、９ ｂをずら
せスリット１０の開口量を調節することによって適当な
明るさの光だけを屋内にとり入れることができる。

以上のようにこの考案の建物は、内側を反射面とし下端
に付設した蝶番により上方が外側に開くようにしたひさ
し雨戸パネルを外壁の欄間部分に設けるとともに、その
近傍の屋根裏に反射板を設け、さらにこの反射板の下方
の天井に光を透過させるスリットを設けたため、採光が
よいうえ、屋内へ直射日光の照射を遮蔽することができ
るとともに採光部分の防護も完全であるという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す垂直断面図、第２図
はその要部拡大図、第３図はその天井部分の斜視図であ
る。 １・・・・・・外壁、２・・・・・・欄間、３，８・・
・・・・アルミ板、４・・・・・・蝶番、５・・・・・
・ひさし雨戸パネル、７・・・・・・屋根、９・・・・
・・天井、１０・・・・・・スリット。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）内側を反射面とし下端に付設した蝶番により上方
   が外側に開くようにしたひさし雨戸パネルを外壁の欄間
   部分に設けるとともに、その近傍の屋根裏に反射板を設
   け、さらにこの反射板の下方の天井に光を透過させるス
   リットを設けたことを特徴とする建物。
2. （２）前記スリットの開口量を調節できるようにした実
   用新案登録請求の範囲第（１）項記載の建物。