JPS585343B2 - デツキプレ−トオモチイタ シヨウバンノ セコウホウ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はデツキフレートを型枠がわりに用いた床版の施
工法に関する。

鉄筋コンクリート造又は鉄骨造更に鉄骨・鉄筋コンクリ
ート造の構築の床版施工法において、型枠と仮設の補強
材を用いる現用工法の面倒な仮設材作業を無くしたもの
として、デツキプレートを型枠として使用し、該デツキ
プレートを打設コンクリートと一体化させて床版を構築
する工法は現在多〈実施されている。

しかしこの在来工法によると、第１図、第２図に示した
如く、先つデツキプレート１を、梁間に架は渡し、鉄骨
梁２と一枚宛溶接３で固定した后、コンクリート打ちし
だ時コンクリートの流下を防止するようにデツキプレー
トの端部に小口塞ぎ４ヲ行ない、鉄骨梁２にスタットジ
ベル５を溶接し、鉄筋網６をデツキプレートへスペーサ
ー７により固定し、次いで鉄骨梁の上部において隣接す
る鉄筋網の接継部分８を巾狭い長尺の鉄筋網９を重ね合
せて処理し、然る后コンクリート１０を打ち、床版ａを
構築するものであるから、作業は全て現場で一々組立て
る現場作業となるから施工性は必ずしもよいとはいい難
いものである。

又デツキプレートは一枚宛敷いて溶接で固定するから、
特に強風下では風にあおられて溶接がし難く又位置合せ
も困難且つ面倒であって、デツキプレートの固定だけで
も多大の労力と時間を費するものであり、又不安定なデ
ツキプレート上での溶接作業がともなう為、作業の安全
性確保も不充分である。

本発明は上記工法同様、デツキプレートを型枠がわりと
する工法において、予め工場生産方式により、各部材を
一体化させて大スパンの床版パネルを形成させておき、
該床版パネルを架装装置で吊り下げて床版開口部に落し
込み梁に乗せて熔接止めするだけでコンクリート打ちが
できるようにした事を特徴とするもので、その目的は在
来工法に比べて現場作業を著しく少なくする事ができて
施工性と施工能率を向上でき且つ作業の安全性も確保で
きる新規な床版施工法を提供する事である以下本発明の
具体例を示した図面について説明する。

本発明は先づ床版パネルＢを予め工場において先組み形
成しておくもので、その床版パネルは次のように構成さ
れる。

第３図乃至第６図において、予め建方した主柱１１．１
１……間に架設した梁１２……により囲まれて形成され
た床版開口部すの各梁上に掛止可能に平板部１３を垂直
板部１４の上端から外側へ油膜し、又垂直板部１４の下
端から上記平板部と対称方向に板部１５を油膜して成る
Ｚ型鋼等の鋼材１６を、上記床版開口部すに対応させて
枠粗み形成しその中にデツキプレート１７を落し込んで
、板部１５上に支承し、該板部１５と、デツキプレート
周辺部を溶接１８して固定し、デツキプレート小口１９
を垂直板部１４で閉塞する。

又上記鋼材１６は、予め床版開口部に対応するスパンに
形成させたデツキプレートの周縁部に溶接により固定し
てもよい。

鉄筋は予め溶接した鉄筋網２０を使用するもので、該鉄
筋網２０は、スペーサー２１でデツキプレートに固定さ
せて床版開口部すに対応した任意単位面積の床版パネル
Ｂを構成する。

上記スペーサー２１は、スプリング網板を中央部から彎
曲させて中央部に保持部２２を形成し、夫々の端部２３
，２３の左右両側縁へ爪片２４゜２４を外向きに突出し
て形成されるもので、上記保持部に鉄筋を挟着保持させ
て鉄筋網を支承させ、第５図に示した如く、端部２３，
２３をデツキプレート１７の谷部１７ａへ押し込み、そ
の爪片を谷部左右両側壁１７ｂ、１７ｂに掛止させて鉄
筋網をデツキプレートに、その表面と適宜間隔を保って
平行に固定し一体化させるものである。

又上記網材１６の適宜位置には、フック等で吊シ下げ易
くする為に吊り孔２５……を任意数設けておくとよい。

上記構成とする床版パネルＢは、一般には前述の如く、
一個の床版開口部に対応して設けられるが、床版開口部
が特別大スパンである場合は、二個又は三個の床版パネ
ルを使用するように予めその床版パネルを形成させたも
のであってもよい。

而して本発明の施工法は、上記のように予め工場で先組
みした床版パネルＢを現場へ搬入し、クレーン等の架装
装置で吊り下げ位置合せした后、床版開口部すに落し込
み鋼材の平板部１３を梁１２上に乗せて掛止し、床版開
口部へ架設保持させる。

この状態で床版パネルは各梁間に落し込まれて梁に鋼材
の垂直板部が突き当り、横方向へのずれは阻止される。

次に鋼材１６の例えば平板部と梁１２を第４図例示した
如く溶接２６し、床版パネルＢを構造体に固定する。

然る后、梁にスタットジベル２７を溶接止めし、その床
版パネルの鉄筋網と、上記同様にして他の床版開口部へ
落し込み固定した隣接する床版パネルの鉄筋網との接継
部分Ｃへ巾狭い長尺の鉄筋網２８を重合配置させて鉄筋
網の接継部分ｉを処理し、コンクリート２９を打設し、
床版３０を構築する。

尚上記梁１２は鉄骨構造を図示したが、本発明はこれに
限定的であることはなく、他に鉄筋コンクリート梁、鉄
骨鉄筋コンクリート梁であってもよく、このような場合
は梁に予め溶接の為の鉄筋等を先付けしておき、これと
上記床版パネルの鋼材を溶接して固定するとよい。

以上のように本発明の床版施工法によれば、床版構成部
材を予め工場生産により先組みして床版パネルを形成し
ておき、該床版パネルを現場において吊り下げ床版開口
部に落し込んだ后、梁と溶接止めし、然る后コンクリー
ト打ちを行なって床版を施工するから著しい作業の迅速
化と省力化がはかれる。

更に床版パネルを床版開口部へ落し込む簡単な現場作業
で一度に大スパンを能率的に施工し得ることは機械力を
使用した安定した状態に保持されるから、該床版パネル
を作業足場として例えば強風下でも安全に溶接・その他
の作業ができ、又床版周囲に鋼材１６が廻っているので
溶接個所も少ない上にデツキプレートの小口塞ぎ作業が
省け、又鉄筋網は工場で堅牢に一体化出来、床版の施工
性及び施工精度を格段に向上できる等の利点がある。

従って本発明の施工法実施層は、床版工事は工期短縮、
省力化及び作業の安全化等建築業界への貢献度は極めて
大きいものである。

【図面の簡単な説明】

添付図面第１図、第２図は在来工法の具体例を示したも
ので、第１図はデンキプレートを梁に溶接止めして示し
た斜視図、第２図は同工法により施工した床版とその接
継部を示した断面図、第３図乃至第６図は本発明施工法
の具体例を示したもので、第３図は床版パネルの分解斜
視図、第４図は同施工法によシ施工した床版と接継部の
断面図、第５図は第４図におけるＶ−Ｖ線矢視断面図、
第６図は構築物の床版開口部を示した平面図である。 １３……鋼材の平板部、１６……鋼材、１７……デツキ
プレート、２０……鉄筋網、２１……スペーサー、Ｂ…
…床版パネル、ｂ……床版開口部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ デツキプレートを型枠として使用し、現場打ちコン
   クリートと一体化させる床版の施工法において、予めデ
   ツキプレートの、その周縁部及び上部に、床版開口部の
   梁へ掛止可能な平板部を有するＺ型鋼等の鋼材と、スペ
   ーサーにより鉄筋網とを夫々固定一体化させて、任意単
   位面積の床版パネルを先組み形成させておき、該床版パ
   ネルを適宜架装装置により吊り下げて床版開口部に落し
   込みその后接継部分を処理し、コンクリート打ちして床
   版を構成する事を特徴としたデツキプレートを用いた床
   版の施工法。