JPS585207B2 - ポリアミドイミド樹脂組成物 - Google Patents

ポリアミドイミド樹脂組成物

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JPS585207B2
JPS585207B2 JP12960180A JP12960180A JPS585207B2 JP S585207 B2 JPS585207 B2 JP S585207B2 JP 12960180 A JP12960180 A JP 12960180A JP 12960180 A JP12960180 A JP 12960180A JP S585207 B2 JPS585207 B2 JP S585207B2
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JP
Japan
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resin
polyamide
acid
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imide
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向山吉之
坂田淘一
西澤廣
長田裕一
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Resonac Corp
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、新規なポリアミドイミド樹脂組成物に関する
ものである。
現在、電気絶縁ワニス、特にエナメル線用ワニスとして
は、ポリエステル系ワニスが比較的機械特性、電気特性
、耐熱性などのバランスが、とれているため多く使用さ
れている。
しかし、最近電気機器の小型化、軽量化のため、さらに
耐熱性が良好で耐フレオン性にすぐれたエナメル線用ワ
ニスが要求されている。
耐熱性及び耐フレオン性の良好なエナメル線用ワニスと
しては、ポリイミドワニス、ポリアミドイミドワニスな
どの高度の耐熱性を有するワニスがあるが、N−メチル
ピロリドン(NMP) などのような特殊な溶媒にし
か溶解しないこともあって、樹脂自体が高価でコスト的
に大きな問題がある。
このためポリエステル系のエナメル線用ワニスの耐熱性
向上のために、樹脂成分の一部にイミド基を含有したい
わゆるポリエステルイミドワニスが提案されている。
しかしポリエステルイミドはポリエステルに比較して耐
熱性は改良されたものの熱軟化性と耐フレオン性に難点
があり、ポリアミドイミドなどにはおよばない。
そこで耐熱性のすぐれたポリアミドイミドワニスをクレ
ゾールなどのような汎用溶媒に可溶化する研究が数多く
なされている(例えば特公昭46−29730号公報、
特公昭49−30718号公報、特公昭50−2099
3号公報、特公昭53−47157号公報)。
しかし耐熱性、耐フレオン性、機械特性、電気特性など
のバランスのとれた樹脂はいまだ出現していない状況で
ある。
本発明者らは、クレゾール系溶媒を使用可能な耐熱性樹
脂について鋭意検討を重ねた結果N−メチルピロリドン
中でのみ合成されうるポリアミドイミド樹脂成分の一部
にクレゾール系溶媒にも可溶となるような、いわば可溶
化成分を用いると共に、耐熱性を維持向上させるために
分岐成分を併用することを基本とした本発明を完成する
に至った。
本発明は、樹脂及び溶媒を含有する樹脂組成物であって
、樹脂として芳香族ジイソシアネート、ラクタム、酸無
水物基を有するポリカルボン酸および一般式 (x +
T−R−(E−Y)。
〔Xはカルボキシル基、Yはカルボキシル基、水酸基又
はアミノ基、Rは芳香族、脂肪族、脂環族又は複素環族
の残基、nは1以上の整数である〕で示される化合物を
、ラクタムを全イソシアネート当量の20〜90当量%
の範囲とし、上記一般式で示される化合物を、そのカル
ボキシル基が全反応系のカルボキシル基及び全酸無水物
基に対して1〜20当量%の範囲として、クレゾール系
溶媒の存在下で反応させて得られるクレゾール系溶媒に
可溶なポリアミドイミド樹脂(I)を、溶媒としてクレ
ゾール系溶媒(I[)を含有してなるポリアミドイミド
樹脂組成物に関する。
本発明で用いられる一般式 (X h−R−(−Y) nで示される分岐成分として
は、芳香族ジイソシアネートとアミド結合及び/又はイ
ミド結合で樹脂化しうるカルボキシル基を少なくとも合
計2個有する成分で実質的に分岐成分となりうるその他
の官能基を併せもつものであればよい。
可とう性、耐熱性、耐フレオン性などを考慮すればジイ
ソシアネート三量体、例えばトリレンジイソシアネート
、イソホロンジイソシアネート三量体等と無水トリメリ
ット酸との反応生成物、例えばポリイミドポリカルボン
酸が用いられ、また、トリメシン酸、トリス(2−カル
ボキシエチル)イソシアヌレートなどが用いられる。
ジイソシアネート三量体は公知の方法例えば特願昭53
−148820号記載の方法で調製できる。
上記の一般式で示される分岐成分は、そのカルボキシル
基が全反応系のカルボキシル基及び酸無水物基に対して
1〜20当量パーセントの範囲で用いられる。
多すぎても少なすぎても耐熱性と可とう性のバランスの
とれた性質は発揮されない。
多すぎれば分岐度が高まり合成中ゲル化することもある
同様にクレゾール系溶媒可溶化の重要な原料であるラク
タムとしては、一般的にはクレゾール系溶媒中でイソシ
アネート基又は酸無水物基と反応して可溶なものであれ
ば何でもよいが、溶解性、反応性及びコスト面を考慮す
ればε−カプロラクタムが好ましい。
目的とする用途にもよるが、例えば耐熱エナメル線用ワ
ニスの場合にはラクタムの使用量はイソシアネート基と
当量(ε−カプロラクタムを2官能と考える)で加える
必要はない。
耐熱性、可とう性及び溶解性を総合的に考慮すれば全イ
ソシアネート当量の20〜90当量パーセントの範囲と
され、実質的に樹脂中に組み込まれるようにする。
多すぎても少なすぎても耐熱性と可とう性のバランスが
とれ、かつ耐フレオン性にすぐれたものはできない。
芳香族ジイソシアネートとしては、4・4′−ジフェニ
ルメタンジイノシアネート、4・4′−ジフェニルエー
テルジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キ
シリレンジイノシアネートなどが好ましい。
これらの芳香族ジイソシアネートを混合して使用しても
よい。
酸無水物基を有するポリカルボン酸としては、トリメリ
ット酸無水物などのようなイソシアネート基と反応する
酸無水物基を有するカルボン酸またはその誘導体であれ
ばよく特に制限はない。
必要に応じて酸無水物基を含有するカルボン酸の一部を
ピロメリット酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無
水物、ビシクロ−〔2・2・2〕−オクトー(7)−エ
ン−2:3.5:6−テトラカルボン酸二無水物のよう
なカルボン酸二無水物及び脂肪族または芳香族二塩基酸
におきかえてもよい。
一般的には耐熱性、コスト面等を考慮すれば主成分とし
てトリメリット酸無水物などを用いることが好ましい。
耐熱性の点からイソシアネート成分と酸成分の使用量は
、カルボキシル基及び酸無水物基に対するイソシアネー
ト基の当量比が0.90〜1.2になるように選定され
る。
反応は、全ての原料を同時に仕込んでもよいかにごりを
防止するためには全イソシアネート成分一般式 (X+
r−R−OY)□で示される化合物、ラクタム及びクレ
ゾール系溶媒を仕込んで160〜190℃で1〜3時間
反応させた後、酸無水物基を含有するポリカルボン酸を
加え、200〜220℃で10〜20時間さらに反応を
続けることが好ましい。
反応の進行状態は発生する炭酸ガスの気泡及び溶液の粘
度を観測することで把握可能である。
クレゾール系溶媒としてはクレゾールの他フェノール、
キシレノール等が使用でき、混合溶媒でもよい。
合成溶媒の一部には高沸点の芳香族有機溶媒、例えばキ
シレン、N15SEKI HISOL−100,150
(日本石油化学に、に、製芳香族炭化水素の商標)、セ
ロソルブアセテート等も使用できる。
このようにして得られたポリアミドイミド樹脂組成物は
、例えばさらに上記のクレゾール系溶媒N−メチルピロ
リドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド
等の極性溶媒等で樹脂分20〜40重量パーセントに希
釈されてワニスとして用いられる。
この場合、助溶剤としてキシレン、N15SEKI
HISOL−100、セロソルブアセテートなどを併用
してもよい。
このようにして調製されたワニスを用いて作成した塗膜
は良好な耐熱性、耐フレオン性、可とう性を示し耐熱塗
料、耐熱接着剤、耐熱積層材料及び電線用ワニスとして
充分実用に供しうるものであった。
もちろん硬化剤として、種々の熱硬化性樹脂、レベリン
グ剤として各種の金属塩を添加してもさしつかえない。
本発明におけるポリアミドイミド樹脂にエポキシ樹脂を
添加することにより、塗膜外観が著しく改良され、高速
作業性も改良される。
エポキシ樹脂としては、シェル社製商品名、エピコート
828.1001.1004.1007等のようなビス
フェノール系エポキシ樹脂、ダウ・ケミカル社製商品名
、DEN438のようなノボラック型エポキシ樹脂、四
国化成構製商品名、TEP I C(トリスグリシジル
イソシアヌレート)のような複素環含有エポキシ樹脂、
UCC社製商品名、CH221のような脂環式エポキシ
樹脂を用いることができ、用いるエポキシ樹脂に制限は
ない。
エポキシ樹脂の混合比は種類によっても異なるが、一般
的には、相分離しない範囲で用途に応じて決めればよい
例えばワイヤーエナメル用であればワニス中の樹脂分に
対して1〜30重量%程度が好ましい。
混合方法としては、混合すべきエポキシ樹脂をあらかじ
めクレゾール中に溶解させておいてポリアミドイミド樹
脂に加えてもよく、直接加温しておいたポリアミドイミ
ド樹脂溶液にエポキシ樹脂を滴下してもよい。
エポキシ樹脂添加後の経日増粘を避けるためには、でき
るだけ使用直前に添加するのが好ましい。
本発明におけるポリアミドイミド樹脂にアルコキシ変性
アミノ樹脂を添加することによっても、塗膜外観が著し
く改良され、高速作業性も改良される。
アルコキシ変性アミノ樹脂としては、メラミン、ベンゾ
グアナミン、尿素などのアミン化合物とホルムアルデヒ
ド又はパラホルムアルデヒドを付加縮合反応させ、かつ
メタノール、エタノール、プロパツールブタノール等の
アルコール類でメチロール基を適度にアルコキシ化した
ものであればよく、共縮合物や混合物でもよい。
その理由は不明であるが、ブチル化ベンゾグアナミン・
ホルムアルデヒド樹脂のようなアルコキシ変性ベンゾグ
アナミン・ホルムアルデヒド系樹脂が効果的である。
これらの添加効果は、本発明のようなりレゾール可溶ポ
リアミドイミド樹脂に顕著であり、既存のN−メチルピ
ロリドン系溶媒に可溶なポリアミドイミド樹脂では、こ
のような効果は見られない。
混合比は、混合すべきアルコキシ変性アミノ樹脂の組成
、樹脂の分子量及び官能基によっても異なるが、一般的
には相分離しない範囲で、用途に応じて決めればよい。
ワイヤーエナメル用であればワニス中の樹脂分に対して
0.1〜20重量%程度が好ましい。
混合方法としては、混合すべきアルコキシ変成アミノ樹
脂溶液をあらかじめクレゾール中に溶解させておいて、
ポリアミドイミド樹脂に加えてもよく、直接加温してお
いたポリアミドイミド樹脂溶液に、アルコキシ変性アミ
ノ樹脂溶液を満願してもよい。
混合の際の温度は常温から200℃の範囲で、相分離せ
ず、均一混合が可能な温度であればよい。
本発明におけるポリアミドイミド樹脂にフェノールホル
ムアルデヒド樹脂を添加することによっても、塗膜外観
が著しく改良され、高速作業性も改良される。
フェノールホルムアルデヒド樹脂としては、フェノール
ホルムアルデヒド樹脂、アルキルフェノールホルムアル
デヒド樹脂、これらの樹脂を主体とした変性フェノール
ホルムアルデヒド樹脂等を用いることができ、その種類
に制限はない。
変性フェノールホルムアルデヒド樹脂としては、例えば
メラミン変性フェノールホルムアルデヒド樹脂、ベンゾ
グアナミン変性フェノールホルムアルデヒド樹脂、尿素
変性フェノールホルムアルデヒド樹脂等のアミン化合物
変性フェノールホルムアルデヒド樹脂でありアミノ化合
物は上記したアルコキシ変性アミン樹脂であってもよい
フェノールホルムアルデヒド樹脂の混合比は分子量や含
有官能基の種類によっても異なるが、一般的には、相分
離しない範囲で用途に応じて決めればよい。
ワイヤーエナメル用であればワニス中の樹脂分に対して
0.1〜30重量%程度が好ましい。
混合方法としては、混合すべきフェノールホルムアルデ
ヒド樹脂をあらかじめクレゾール中に溶解させておいて
ポリアミドイミド樹脂に加えてもよく、直接加温してお
いたポリアミドイミド樹脂溶液にフェノールホルムアル
デヒド樹脂を滴下してもよい。
本発明におけるポリアミドイミド樹脂にイソシアヌレー
ト環を有するポリイソシアネートを添加することにより
、さらに改良された高速作業性が得られる。
イソシアヌレート環を有するポリイソシアネートとして
は、ポリイソシアネート化合物の三量化によって得られ
たものであればよく、例えば芳香族ジイソシアネート、
特にトリレンジイソシアネートを第三級アミンの存在下
で反応させて得られた三量体又は三量体を含むイソシア
ヌレート環を有するポリイソシアネート混合物が好まし
い。
イソシアヌレート環を有するポリイソシアネートの添加
量は、添加すべきポリイソシアネートの多官能性などに
もよるが、ワイヤーエナメル用であればワニス中の樹脂
分に対して1〜20重量%程度カ好ましい。
あらかじめフェノール、フレソール、ε−カプロラクタ
ム等でマスク物としておいたものを用いてもよい。
添加方法としては、常温でポリアミドイミド樹脂に加え
てもよく、直接加温しておいたポリアミドイミド樹脂溶
液に加えてもよい。
本発明におけるポリアミドイミド樹脂に、ポリエステル
樹脂を添加することにより硬化性が著しく改良される。
ポリエステル樹脂としてはOH残基を有するものであれ
ばよく、特に制限はないが酸成分にテレフタル酸及び/
又はイノフタル酸を使用したものが好ましい。
ポリエステル樹脂の製造には、酸成分としてテレフタル
酸及び/又はインフタル酸の使用が好ましいが、テレフ
タル酸、イソフタル酸のかわりにその低級アルキルエス
テルたとえばテレフタル酸ジメチル、テレフタル酸モノ
メチル、テレフタル酸ジエチル、イノフタル酸ジメチル
、イソフタル酸ジエチル等を使用してもよいし、テレフ
タル酸及び/又はイソフタル酸とグリコールの縮合物た
とえばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソ
フタレート等を使用してもよい。
もちろん電気絶縁用ワニスに一般に使用されているアジ
ピン酸、こはく酸、フタル酸、無水トリメリット酸、マ
レイン酸、一般式(1)で示されるイミドジカルボン酸
等の酸を使用しても差しつかえない。
(Rは2価の有機基) 一般式(1)で示されるイミドジカルボン酸は、例えば
特公昭51−40113号公報に記載のようにジアミン
1モルに対して無水トリメリット酸約2モルを反応させ
て得られる。
使用されるジアミンとしては、4・4′−ジアミノジフ
ェニルメタンm−フェニレンジアミン、p−フェニレン
ジアミン、■・4−ジアミノナフタリン、4・4′−ジ
アミノジフェニルエーテル、4・4′−ジメチルへブタ
メチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4・4′
−ジシクロヘキシルメタンジアミン、ジアミノジフェニ
ルスルホンなどが用いられる。
ジアミンに代えてジイソシアネートを用いて得られるイ
ミドジカルボン酸も用いられることはいうまでもない。
上記の水酸基を有するポリエステル樹脂の製造に用いら
れるアルコール成分としては、多価アルコールが使用さ
れる。
2価アルコールとしてはエチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、ネオペンチルグリコール、■・4−ブタ
ンジオール、1・6−ヘキサンジオール、1・4−シク
ロヘキサンジメタツールなどが、3価以上のアルコール
としては、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリ
ス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタ
エリスリトールなどが使用される。
耐熱性の点からはトリス(2−ヒドロキシエチル)イソ
シアヌレートの使用が好ましい。
ポリエステル樹脂の添加量は、ワニス中のポリアミドイ
ミドの樹脂分に対して1〜300重量%程度が好ましい
本発明におけるポリアミドイミド樹脂に有機酸金属塩を
添加することにより塗膜外観が著しく改良される。
有機酸金属塩としては、たとえば、ジブチルスズラウレ
ート、ジブチルスズアセテート、ナフテン酸マンガン、
オクテン酸マンガン、ナフテン酸コバルト、オクテン酸
コバルト、ナフテン酸亜鉛、オクテン酸亜鉛などの通常
にドライヤとして用いられるものが挙げられ、これらは
一種又は二種以上用いられる。
有機酸金属塩は、樹脂分に対して、好ましくは0.01
〜10重量%、より好ましくは0.1〜5重量%添加さ
れる。
有機酸金属塩とポリアミドイミド樹脂の混合は、均一に
混合するように常温するように常温から200℃の温度
で行なえばよく特に制限はない。
これらの添加剤は単独で使用してもよいし、混合して使
用してもよい。
混合して使用する場合、それぞれの単独効果が相乗され
る。
混合して使用する場合の好ましい組み合わせとして、Z
nの有機酸塩とフェノールホルムアルデヒド樹脂、フェ
ノールホルムアルデヒド樹脂とアルコキシ変性アミノ樹
脂、Znの有機酸塩とアルコキシ変性アミノ樹脂、エポ
キシ樹脂とフェノールホルムアルデヒド樹脂、インシア
ヌレート環を有するポリイソシアネートとフェノールホ
ルムアルデヒド樹脂、Znの有機酸塩、フェノールホル
ムアルデヒド樹脂とアルコキシ変性アミン樹脂などの組
み合わせが挙げられる。
また、これらのエポキシ樹脂、アルコキン変性アミノ樹
脂、フェノールホルムアルデヒド樹脂、イソシアヌレー
ト環を有するポリイソシアネート、ポリエステル樹脂及
び有機酸金属塩以外の他の添加剤として、ポリエーテル
、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリヒ
ダントイン、ポリスルホン、炭酸グアニジン、ベンゾト
リアゾール、ポリエステルイミド、ポリエステルアミド
、フラン樹脂などを用いて改質することもできる。
例えば、トリス(2−ヒドロキンエチル)イソシアヌレ
ート、エチレングリコール、トリス(2−ヒドロキシエ
チル)イソシアヌレート、エチレングリコール、テンフ
タル酸ジメチルエステル、4・4′−ジアミノジフェニ
ルメタン、トリメリット酸無水物から製造されたポリエ
ステルイミド、6−ナイロン、6・6−ナイロン、1・
2−ナイロンなどのポリアミド等が挙げられる。
これらの添加剤は、樹脂分に対して好ましくは0.1〜
30重量%の範囲で用いられる。
また、硬化触媒としてトリエチルアミン、トリエチレン
ジアミン、N−メチルモルフォリン、N−N−ジメチル
エタノールアミン、ジメチルアニリンなどの三級アミン
類、テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネー
トなどのアルコール類等を添加して改質することもでき
る。
添加剤を混合して使用する場合の量比は、一般的には、
相分離しない範囲で用途に応じて決めればよい。
例えばワイヤーエナメル用であれば樹脂分に対して添加
剤の総量が25重量%を越えない範囲で用いるのが好ま
しい。
本発明におけるポリアミドイミド樹脂にさらに必要に応
じてエポキシ樹脂、アルコキシ変性アミノ樹脂、フェノ
ールホルムアルデヒド樹脂、イソシアヌレート環を有す
るポリイソシアネート、ポリエステル樹脂及び有機酸金
属塩のいずれか1又は2以上を含有する樹脂組成物は、
導体上に焼き付けて絶縁電線とされる。
本発明になる樹脂組成物をとくに、電線用ワニスとして
使用し、絶縁電線を製造する場合には、上記の樹脂組成
物は、ダイス絞り又はフェルト絞りで3〜15回塗付さ
れる。
焼付温度は特に制限がないが、通常250〜500℃程
度の温度で焼きつけられる。
このようにして得られる絶縁電線は特に、耐熱性、耐フ
レオン性、可とう性にすぐれている。
もちろん尚業界で通常行なわれているように、ホリエス
テル、ポリエステルイミド、ホルマール等の樹脂とのダ
ブルコート線の一成分として上記の組成物を使用しても
同様に耐熱性、耐フレオン性、可とう性のすぐれた絶縁
電線が得られる。
本発明を、比較例及び実施節によって説明する。
比較例 1 (1)ポリイミドポリカルボン酸の合成 無水トリメリット酸及びクレゾール以外の上記成分を温
度計、かきまぜ機をつけた四つロフラスフに入れ、窒素
気流中で140℃に昇温し、同温度でイソシアネート基
の含有量(初期濃度:48重量パーセント)が25重量
パーセントになるまで反応を進めた。
このものの赤外スペクトルには1710cm−1,14
10cm にイソシアヌレート環の吸収が認められ
、2260cm ’ にはイソシアネート基の吸収が
認められた。
このようにして得られた三重体にクレゾール1500g
を加え、均一な溶液とした後再び140℃に昇温し無水
トリメリット酸342.91を添加し、キシレンを留去
させながら脱炭酸イミド化反応を行ない温度を200℃
に上昇して炭酸ガスの発生のなくなるまで反応を続げた
(2)クレゾール可溶なポリアミドイミド樹脂の合成 無水トリメリット酸を除く上記成分を温度計、かきまぜ
機、分留管をつけた四つロフラスフに入れ、窒素気流中
で温度を180℃に上昇し、90分間反応を行なう。
次いでトリメリット酸無水物を添加し210℃に昇温す
る。
210℃で保温し、15時間反応を進めた。
クレゾールで樹脂分濃度25重量パーセントに調製して
ワニスを得た。
このものの粘度は65ポアズ(30℃)であった。
赤外吸収スペクトルには1780cm’ にイミド基の
吸収、1650cm ’ にアミド基の吸収が認めら
れた。
比較例 2 (1)ポリイミドポリカルボン酸の合成 無水トリメリット酸及びN−メチル−2−ピロリドン以
外の上記成分を、比較例1(1)と同様に、イソシアネ
ート基の含有量が25重量パーセントになるまで反応を
進めた。
このようにして得られた三量体にN−メチル−2−ピロ
リドン565.OS’を加え、さらに無水トリメリット
酸342.9S’を添加して、150℃に温度を上昇し
て、炭酸ガスの発生がなくなるまで反応を続げた。
(2)クレゾール可溶なポリアミドイミド樹脂の合成 比較例1と同様に、上記成分を用いてクレゾール可溶な
ポリアミドイミド樹脂を合成した。
得られた樹脂をクレゾールで樹脂分濃度25重量パーセ
ントに調整してワニスを得た。
このものの粘度は60ポアズ(30℃)であった。
実施例 1 比較例1(2)と同様にして合成し、クレゾールで樹脂
分濃度25重量パーセントに調整したワニスを得た。
このものの粘度は45ポアズ(30℃)であった。
赤外吸収スペクトルには1780cm’にイミド基の吸
収が認められ、1650cm’ にアミド結合の吸収が
認められた。
実施例 2 比較例1(2)と同様にして合成し、クレゾールで樹脂
分濃度25重量パーセントに調製したワニスを得た。
このものの粘度は60ポアズ(30℃)であった。
赤外吸収スペクトルには1780cm’のイミド基の吸
収及び1650cm’のアミド基の吸収が共に認められ
た。
得られたワニスにさらに、硬化剤として、アルコキシ変
性アミン樹脂ML −20(日立化成に、に、)6.i
、エピコート10076、Of及びフェノールホルムア
ルデヒド樹脂PR−2084W(日立化成に、に、)1
0.01を添加した。
実施例 3 トリメシン酸、トリメリット酸無水物を除く上記成分を
温度計、かきまぜ後、分留管をつげた四つロフラスフに
入れ、窒素気流中で温度を180°Cに上昇し90分間
反応を行なう。
次いで160℃に温度を下げ、トリメシン酸、無水トリ
メリット酸を添加しクレゾールが還流する温度まで上昇
する。
この温度で10時間反応を進めた。クレゾールで樹脂分
濃度23重量パーセントに調製してワニスを得た。
このものの溶液粘度は83ポアズ(30℃)、還元比粘
度は0.28 (0,5g/ジメチルホルムアミド10
0m1溶液)であった。
得られたワニスにさらに硬化剤として、イミド変性ポリ
エステル樹脂Isomid(ロ触スケネクタデイ社)6
0.0g及びナフテン酸亜鉛0.5gを添加した。
実施例 4 上記成分を用いて実施例3と同様にして合成し樹脂分濃
度24重量パーセントに調製したワニスを得た。
このものの溶液粘度は83,0ポアズ、(30℃)、還
元比粘度は0.27(0,5g/ジメチルホルムアミド
100m1溶液)であった。
得られたワニスに硬化剤として、ビスフェノール型エポ
キシ樹脂、エピコート1001(シェル社製)40gを
添加した。
実施例 5 トリメシン酸をトリス(2−カルボキシエチル)イソシ
アヌレートに置換する以外は実施例3と同様にして合成
し、樹脂分濃度25重量パーセントに調製したワニスを
得た。
このものの溶液粘度は45ポアズ(30℃)であった。
実施例 6 比較例1(2)と同様に合成し、ついでポリエステル樹
脂15onel 200 (ロ触スケネクタデイ社製)
100、Ofを添加した。
このものの粘度は、樹脂分濃度30重量パーセントにク
レゾールで調整した際85ポアズ(30℃)であった。
得られたワニスを用いて作製した絶縁電線の特性を表1
に示した。
特性試験は、JIS C3003に準じて行なった。
(ただし、カットスルーの荷重は2kgとした。
)比較例1.2のε−カプロラクタムを全イソシアネー
ト量の1.5倍当量用いて合成したクレゾール可溶ポリ
アミドイミドに比べて、分岐成分及びε−カプロラクタ
ムの各含有量に注意して合成した実施例1〜6の各電線
は、いずれも耐熱性(カットスルー)、可とう性及び耐
フレオン性においてすぐれており、本発明になる樹脂組
成物は、耐熱性塗料、耐熱性接着剤、耐熱積層材料、な
かんずく電線用ワニスとして利用可能なことがわかる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 樹脂及び溶媒を含有する樹脂組成物であって樹脂と
    して芳香族ジイソシアネート、ラクタム、酸無水物基を
    有するポリカルボン酸および一般式(X分子−R−eY
    ) n (Xはカルボキシル基、Yはカルボキシル基、
    水酸基又はアミノ基、Rは芳香族、脂肪族、脂環族又は
    複素環族の残基、nは1以上の整数である〕で示される
    化合物を、ラクタムを全イソシアネート当量の20〜9
    0当量%の範囲とし、上記一般式で示される化合物を、
    そのカルボキシル基が全反応系のカルボキシル基及び酸
    無水物基に対して1〜20当量%の範囲として、クレゾ
    ール系溶媒の存在下で反応させて得られるクレゾール系
    溶媒に可溶なポリアミドイミド樹脂(I)を、溶媒とし
    てクレゾール系溶媒(II)を含有してなるポリアミド
    イミド樹脂組成物。 2 一般式 (X−+U−R→Y)。 で示される化合物がイソシアヌレート環を有するポリイ
    ソシアネートと酸無水物基を有するポリカルボン酸との
    反応生成物である特許請求の範囲第1項記載のポリアミ
    ドイミド樹脂組成物。 3 一般式 (X+r−R−+Y)。 で示される化合物がトリメシン酸である特許請求の範囲
    第1項記載のポリアミドイミド樹脂組成物。 4 一般式 (X h−R−(−Y )。 で示される化合物がトリス(2−カルボキシエチル)イ
    ソシアヌレートである特許請求の範囲第1項記載のポリ
    アミドイミド樹脂組成物。 5 さらに、エポキシ樹脂、アルコキシ変性アミン樹脂
    、フェノールホルムアルデヒド樹脂イソシアヌレート環
    を有するポリイソシアネート、ポリエステル樹脂及び有
    機酸金属塩のいずれか1又は2以上を含有してなる特許
    請求の範囲第1項記載のポリアミドイミド樹脂組成物。
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