JPS5849010Y2 - 室外ユニツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、セパレート型空気調和機における室外ユニッ
トに関し、特にその本体ケーシングの天板と側板との取
付構造に関するものである。

一般に、この種の室外ユニットにおいては、本体ケーシ
ング内の側方には仕切板で仕切られた圧縮機を内蔵する
圧縮機室が形成されており、該圧縮機室内には、上記圧
縮機以外に、該圧縮機やその他の内部機器に対する電気
制御部品（例えばリレーコンデンサ、端子板等）がその
保守サービス性を考慮して本体ケーシングの側面上部付
近に対向して配置されている。

その故、このような電気制御部品が被水により劣化する
のを防止するためには、圧縮機室内に雨水が浸入しない
ようにする必要があり、特に、本体ケーシングの天板の
側端部と本体ケーシングの一側面を構成する側板の上端
部との重合部においては、その位置が圧縮機室の上部に
位置することにより、雨水の浸入防止の必要性が一層強
い。

そのため、従来、本体ケーシングの天板の側端部より下
方に垂設された垂下部と本体ケーシングの一側面を構成
する側板の上端部とを上記垂下部を外側にして重合する
とともに、両者間にシール材を介在せしめて両者をビス
止めすることにより、雨水の圧縮機室内への浸入を防止
するようにしたものが提案されている。

しかしながら、上記従来の構造においては、シール材を
使用するため、コストアップおよび組付工程数の増加を
招くとともに、シール材を側板の上端部または天板の垂
下部に取付ける際にシール材位置のバラツキが生じ易く
、その結果、シール効果の低下および品質のバラツキを
もたらすという欠点があった。

本考案はかかる点に鑑みてなされたものであり、上記天
板の垂下部と側板の上端部との重合部において、上記垂
下部の下端部に内方に突出する内方突出部を設ける一方
、該内方突出部より上方位置の側板の上端部に外方に突
出する外方突出部を設けるという簡単な構造により、シ
ール材を用いることなく、上記重合部からの圧縮機室内
への雨水の浸入を防止できるようにした室外ユニットを
提供せんとするものである。

以下、本考案を図面に示す実施例に基づいて詳細に説明
する。

第１図において、１はセパレート型空気調和機における
室外ユニットの本体ケーシングであり、該本体ケーシン
グ１の上面を天板２で、前後左右の各側面を側板３ａ、
側板（図示せず）、側板６，３で構成し、上記天板２と
側板３ａとはそれぞれの端部を重合せしめてビス５止め
されている。

上記側板３の上方にはサービス蓋７が上記本体ケーシン
グ１に対し適宜手段により着脱自在に取付けられている
。

また、上記本体ケーシング１内には仕切板８によって仕
切られた熱交換器室９と圧縮機室１０とが形成され、該
圧縮機室１０には圧縮機（図示せず）やその他の内部機
器の電気制御部品１１が上記サービス蓋７に対向して配
置されている。

１２は本体ケーシング１の一側面である前面を構、戒す
る側板３ａに開設された吹出口であり、１３は圧縮機室
１０側の側方において側板３に突設された室内ユニット
を接続するための連絡配管用接手である。

上記天板２と側板３ａとの各端部を第２，３図々示の如
く重合せしめてなる重合部１４において、天板２の各側
端部のうち、例えば前端部には、第２図に示すように、
該前端部を下方に折曲げてなる垂下部１５が垂設され、
該垂下部１５の下端部には内方に突出する内方突出部１
６が設けられている。

一方、上記側板３ａの上端部には上記内方突出部１６よ
り上方位置において外方に突出する外方突出部１７が一
体に突設されている。

しかして、上記天板２の垂下部１５と側板３ａの上端部
とは上記垂下部１５を外側にして重合せしめてビス５止
めすることにより固定されている。

したがって、上記実施例においては、天板２の垂下部１
５と側板３ａの上端部との重合部１４に対して、射水状
の雨水が降り注いでも、その雨水は、天板垂下部１５の
内方突出部１６と側板３ａ前端部の外方突出部１７とか
らなる二重壁構造によって遮られるので、本体ケーシン
グ１内、すなわち圧縮機室１０内に浸入することはない
。

しかも、上記実施例では、側板３に天板２を組付ける際
、天板垂下部１５の内方突出部１６を側板３ａ上端部の
外方突出部１７に係止することにより、天板２の位置決
めを行うことができるので、天板２の組付けを簡単に行
うことが可能である。

尚、上記実施例では、側板３ａの上端部に外方突出部１
７を一条だけ設けたが、第３図に示すように側板３ａの
上端部に、上記外方突出部１７とともに、該側板３ａ上
端縁部を外方に折曲げてなる外方突出部１７を設けて、
二条の外方突出部１７．１７を有する構造としてもよい
。

この場合、天板垂下部１５の内方突出部１６と上記側板
３ａ上端部の二条の外方突出部１７．１７とからなる三
重壁構造によって、射水状の雨水の圧縮機室１０内への
浸入をより一層確実に防止することができる。

以上説明したように、本考案によれば、本体ケーシング
の天板の側端部より下方に垂設された垂下部と本体ケー
シングの一側面を構成する側板の上端部とを上記垂下部
を外側にして重合せしめてビス止めするようにした室外
ユニットにおいて、上記垂下部の下端部に内方に突出す
る内方突出部を設ける一方、該内方突出部より上方位置
の上記側板の上端部に外方に突出する外方突出部を設け
るという簡単な構造により、シール材を要さずに、射水
状の雨水に対しても、上記重合部がらの雨水の圧縮機室
内への浸入を確実に防止することができるので、圧縮機
室内の電気制御部品の被水を防止してその作動安定性お
よび耐久性の向上を図ることができるとともに、シール
材の不要によるコストダウンおよび組付作業工程数の低
減を図ることができる。

また、上記内方突出部の上記外方突出部への係止により
天板の位置決めを簡単に行うことができるので、組付作
業性の向上を図ることができる利点を併せ有するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施態様を例示するもので、第１図は斜
視図、第２図は第１図のＩＩ −ＩＩ線断面図、第３図
は変形例を示す第２図相当図である。 １・・・・・・本体ケーシング、２・・・・・・天板、
３ａ・・・・・・側板、５・・・・・・ビス、１５・・
・・・・垂下部、１６・・・・・・内方突出部、１７・
・・・・・外方突出部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体ケーシング１の天板２の側端部より下方に垂設され
   た垂下部１５と、本体ケーシング１の一側面を構成する
   側板３ａの上端部とを上記垂下部１５を外側にして重合
   せしめてビス５止めするようにした室外ユニットにおい
   て、上記垂下部１５の下端部に内方に突出する内方突出
   部１６を設ける一方、該内方突出部１６より上方位置の
   上記側板３ａの上端部に外方に突出する外方突出部１７
   を設けたことを特徴とする室外ユニット。