JPS5845970Y2 - リザ−バタンク - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はリザーバタンクに関し、一層詳細には、リザ
ーバキャップにラビリンス構造の通気孔を設けて連通を
確実としてなる、特に二輪車用のリザーバタンクとして
好適なリザーバタンクに関する。

リザーバタンク内のブレーキフルードは、柔軟なダイヤ
フラム、リザーバキャップに設けられる空気室訃よび空
気室と外界とを連通ずる連通路を介して外界と連絡して
いる。

この連通路が目詰りするときは、制動、あるいはブレー
キシュー摩耗によるブレーキフルード液面位の低下が行
なえなくなる恐れがある。

この目詰りを防止するには、スクリューキャップのネジ
溝を利用して複雑な連通路を形成するなど各種の技術が
開発されている。

しかしながら、スクリュー型のりザーバキャップは外さ
れやすいなどの問題があり、ビス等を用いてネジ止めす
る型の、特に二輪車用リザーバタンクに用いて有効な連
通路構造を有するリザーバタンクが求められている。

この考案は上記の点に鑑みてなされたもので、その目的
とする所は連通が確実であって、目詰りの極めて起りに
くい連通路を形成してなるリザーバタンクを提供するに
あり、リザーバタンク開口部を覆い、リザーバタンク開
口部の口縁との間でダイヤフラム周縁を挟着するりザー
バキャップの底面周縁に、外周延堤部と内周延堤部の間
ではさまれる凹陥部を形成し、リザーバキャップの外周
側縁、少なくとも下部から下方に延びる小突起を設け、
凹陥部を上方からダイヤフラムのフランジ部に被せて嵌
合し、小突起の下底部および小突起に続く外周延堤部、
凹陥部、内周延堤部を横切るような折曲連通路を刻設し
てなるリザーバタンクを提供するものである。

以下、本考案の実施９；１１につき、図面に従って詳細
に説明する。

第１図に平面図、第２図に部分断面Ｅ面図を示してなる
二輪車用のマスクシリンダ１０において、マスクシリン
ダ本体上部にあって、その平面形状がその四隅を切落し
て丸めてなる、長方形状をなすリザーバタンク１２の開
口部上面にダイヤフラム１４を被装し、ダイヤフラム１
４はリザーバキヤツプ１６によって上方から覆われる。

リザーバキャップ１６、ダイヤフラム１４、リザーバタ
ンク１２はリザーバキャップ１６釦よびダイヤフラム１
４左右の端部に上下を貫通して穿設されたビス孔１８訃
よびリザーバタンク１２左右端部の上下を貫通して形成
される長いビス孔１８、さらには、上記ビス孔１８の下
方にあってマスクシリンダ本体に穿設されるビス止孔２
０に挿入されるビス２２によって、マスクシリンダ本体
に螺着、固定される。

２４は、マスクシリンダ部体からのブレーキフルード２
６洩液を阻止するＯリングである。

リザーバキャップ１６はアルミ合金製であってダイカス
ト成形してなる。

このリザーバキャップ１６底面周縁に、リザーバタンク
１２開口部の口縁２８に接する堤状の外周延堤部３０、
トよび該外周延堤部３０よりも若干内側にあってやはり
堤状をなす内周延堤部３２を設け、外周延堤部３０と内
周延堤部３２との間に断面コ字状の凹陥部３４を形成し
、リザーバキャップ１６外周側面に小突起３６を形成す
る。

ダイヤフラム１４は柔軟なゴム製であって、その外周縁
には前記凹陥部３４と嵌合するフランジ部３８を設ける
。

ダイヤフラム１４上面とりザーバキャップ１６との間の
空間は空気室４０として作用する。

リザーバキャップ１６外周側面の小突起３６底面を横断
して下方に若干量いたコ字状の横断溝４２、訃よび、リ
ザーバタンク１２上端縁の上面に位置する外周延堤部３
０を切欠いて、横断溝４２との間に段差を形成してなる
段差溝４４を穿削する。

さらに、段差溝４４を通り凹陥部３４、内周延堤部３２
を切欠いて、連通溝４６を形成し、この横断溝４２、段
差溝４４、連通溝４６によって上下方向の、あるいは、
必要に応じて前後方向の折曲連通路を形成する。

他の実施例を挙げろと、第７図に示すごとく、小突起３
６をリザーバキャップ１６の外周側縁下部から下方へ
リザーバタンク１２の上端縁を若干覆って垂下、固設し
、この小突起３６の内側縁に切込溝４８を形成すること
ができる。

この、一層ラビリンス的な折曲連通路を２条、並列に形
成し、目詰りの確率を大巾に引下げることもできる。

小突起３６は、二輪車にトいてライダ一方向に向けて突
設し、走行中の１虱圧によるダイヤフラム降下などの悪
影響を避けることができる。

このように本考案にお−いては連通路内に段差を数ケ所
形成しているためこの段差部にかいて塵埃は方向を変え
て通路を屈折させられ、その度毎に空気室側に入り込み
得ろ粒子の数が激減し、連通が極めて確実となる。

特に小突起に形成される横断溝に釦いて砂、塵等がカッ
トされ、それ以後の溝内での目詰りが生じないほか、横
断溝の大半が閉塞しても車輛の振動により塵の固まりが
振り落され易く、完全に閉塞することが無い。

また横断溝下方から段差溝への通気も行なわれる。

このほか、凹陥溝内に嵌挿されるダイヤフラムのフラン
ジ部が溝内に完全に固定されてダイヤフラムのゴムが逃
げることが無く、ブレーキフルードの涙液が起らない。

折曲連通路を単なるダイカスト成形による一工程でｅ、
形することができ、特殊な機械加工工程が一切不用であ
るなど、顕著な効果を奏する。

以上本考案につき好適な実施例を挙げて種々説明したが
、本考案はこの実施例に限定されるものではなく、考案
の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得ること
はもちろんのことである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施列を示し、第１図は二輪車用マスク
シリンダの平面図、第２図はそのＡ−Ａ部分断面ＬＥ面
図、第３図、第４図、第５図はりザーバキャップのそれ
ぞれ平面図、底面図、Ｂ−ＢＩＥ向縦断面図、第６図、
第７図は折曲連通路を示す部分縦断面図である。 １０・・・マスクシリンダ、１２・・・すｖ’−ハタン
ク、１４・・・ダイヤフラム、１６・・・リザーバキャ
ップ、１８・・・ビス孔、２０・・・ビス止孔、２２・
・・ビス２４・・・０１Ｊング、２６・・・ブレーキフ
ルード、２８・・・口縁、３０・・・外周延堤部、３２
・・・内周延堤部、３４・・・凹陥部、３６・・・小突
起、３８・・・フランジ部、４０・・・空気室、４２・
・・横断溝、４４・・・段差溝、４６・・・連通溝、４
８・・・切込溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. リザーバタンク本体開口部を覆ってリザーバタンク本体
   １２に装着するりザーバキャップ１６の底面周縁に、外
   周延堤部３０と内周延堤部３２を形成し、該外周延堤部
   ３０と内周延堤部３２とではさまれる凹陥部３４とリザ
   ーバタンク１２本体上端との間で、リザーバタンク開口
   部を密封するダイヤフラム１４のフランジ部３８を密着
   挾持し、リザーバキャップ１６の外周壁に外方に突出す
   る小突起３６を延設し、該小突起３６下面に開口する溝
   部を設け、前記リザーバキャップの外周延堤部３０を切
   欠いて前記溝部と下部に３いて連通する段差溝４４を形
   成し、前記リザーバキャップの凹陥部３４と内周延堤部
   ３２とを横切るように凹設され、リザーバキャップ１６
   とダイヤフラム１４の間の空気室４０と前記段差溝４４
   上部とを連通ずる連通溝４６を設けて成るリザーバタン
   ク。