JPS5826826Y2 - 自動車用シ−トアジヤスタ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は自動車用シートアジャスタに関し、特に、組
付性を改善したものである。

従来、車体に固着されるロアレールと、シートクッショ
ンの底面に固着されるアッパーレールとの間に合成樹脂
製の中間部材を介在させ、ロアレールに対してアッパー
レールをシートクッションとともに摺動自在とした自動
車用シートアジャスタが種々提案されている。

ところで、上記中間部材をロアレールに固着させたもの
では、アッパーレールの移動量に応じた長さく大きさ）
が必要であり、また、中間部材を可動式としたものでは
、２個の中間部材の離隔距離カ不規側に拡狭して、ロア
レールに対するアッパーレールのがたつきが大きくなる
欠点がある。

該欠点を解消して中間部材の離隔距離を最大に維持させ
るものも提案されているが、組付後にダボ打ち加工な必
要とするなど、構造的に組付性が悪く、作業能率が底下
し、製造コストが高くなる等の問題があった。

この考案は、上記した問題点を解消せんとするもので、
車体に固着されるロアレールと、シートクッションの底
面に固着されるアッパーレールとの間に中間部材を移動
自在に介在させ、ロアレールに対してアッパーレールを
シートクッションとともに摺動自在とした自動車用シー
トアジャスタにおいて、ロアレールの中央部付近に上記
中間部材を挿脱自在とする係合溝を設ける一方、ロアレ
ールに中間部材を上記係合溝より挿入後、この係合溝付
近に中間部材の移動を規制する係止片をロアレールに固
着したもので、組付性良く、構造簡単で、中間部材の離
隔距離を、前進位置、通常中間位置および後退位置のい
ずれの位置においても最大距離に維持させるようにした
自動車用シートアジャスタを提供するものである。

以下、この考案を図面に示す実施例により詳細に説明す
る。

第１図に示すように、自動車用シート１は、ヘッドレス
ト２を有するシートバック３をリクライニング装置４を
介してシートクッション５に結合した構成よりなる。

上記シートクッション５の底面側には、車体に固着され
るロアレール６と、シートクッション５の底面に固着さ
れるアッパレ−ル１とでなるフリー側のシートアジャス
タ８とロック側のシートアジャスタ９とを設けている。

第２図に示すように、フリー側におけるシートアジャス
タ８では、内向き耳部７ａ、７ａを有する断面略コ字状
のアッパーレール７に、長さ方向の前後両端近傍に、シ
ートクッション５の底面に固着するためのポルＮ０．１
１の挿通穴１２゜１２を穿設している。

ロアレール６は、外向き耳部５ａ、６ａを有する断面略
コ字状で、長手方向の前後両側に図示の如き耳部６ａよ
り一段と低く突出させた突片６ｂ□。

６ｂｌ、６ｂ２，６ｂ２を形成している。

また、ロアレール６の中央部付近に、一方の耳部６ａに
所要の巾ｔを有する凹状の保合溝６ｃを切欠いて形成し
ている。

２個の中間部材１４．１５は、ポリアセタール等の合成
樹脂材で成形しており、内耳部１４ａ。

１５ａを有する断面倒し字状であり、ロアレール６の耳
部６ａ、６ａに内溝１４ｂ 、１５ｂを摺動自在に嵌合
すると共に、アッパーレール７の内面に摺動自在に嵌合
する太きさとしている。

かつ、ロアレール６の耳部６ａへの嵌合力よりも強い嵌
合力でアッパーレールＴの内面に嵌合するように、上記
内溝１４ｂ、１５ｂおよび外面形状を設定している。

即ち、第９図に示す如く、アッパーレール７の左右壁７
ｂ、７ｃの内面間の寸法をＡ１該左右壁７ｂ 、７ｃの
内面に当接する中間部材１４゜１５の左右壁の最外端面
間の寸法をＢ１該中間部材１４．１５の内溝１４ｂ、１
５ｂの内面間の寸法をり、該中間部材１４．１５の内溝
１４ｂ、１５ｂの長さをＦ１０アレール６の左右耳部６
ａ、６ａの外端面間の寸法をＥ１０アレール６の左右耳
部６ａ、６ａの中厚をＧとすると、嵌合前の自由時には
Ｂ）Ａ、嵌合時にはＤ≧Ｅ、Ｆ２ａとしている。

上記谷寸法は、例えば、Ａ＝３６．４±０．１ｙｍｎと
すると、Ｂ＝３６．７±０．３ ｒｒｒｍＸＤ ””
３３±０．２ｍ、Ｅ＝３１．０±０．３關としている。

よって、該中間部材１４．１５は、アッパーレール７の
移動に追随してロアレール６に沿って摺動することにな
る。

また、中間部材１４．１５の長さは、上記保合溝６ｃの
長−Ｖｔより小さく設定しており、かつ、中間部材１４
．１５をロアレール６に嵌合した際に、前後両端の突片
６ｂ□、６ｂ２に耳部１４ａ。

１５ａが当接係止される寸法関係としている。

上記ロアレール６の係合溝６ｃと対応する内部には、図
示の如き断面略コ字状で上面に突設置７ａを突設した係
止片１１を嵌合するようにし、ロアレール６の底面に突
設したビス穴６ｄと、係止片１７の底面に穿設したビス
穴１７ｂとを連通させ、ビス１８で固着するようにして
いる。

上記突部１７ａはロアレール６の上面より突出し、その
前後両側面１７ａ１，１７ａ２がロアレール６に嵌合す
る中間部材１４．１５の側面に当接し、中間部材１４．
１５の移動を規制するようにしている。

但し、該突部１７ａの上端と、ロアレール６に嵌合する
アッパーレール７の上面内側との間には間隙があり、ア
ッパーレール７の移動は規制されない。

つぎに、上記各部材よりなるシートアジャスタを組み付
ける場合、まず、ロアレール６の係合溝６ｃに対応する
箇所で、中間部材１４．１５をロアレール６に第３図に
示す如く嵌入する。

嵌入後、２個の中間部材１４．１５を中央部付近から各
々反対方向に、即ち、前後両端部方向に移動させる。

ついで、係止片１７を係合溝６ｃと対応する部位のロア
レール６内に、第４図に示す如く嵌合し、第５図に示す
如く、ロアレール６と係止片１７とヲヒス１８で固着す
る。

その後、アッパーレールＩを中間部材１４．１５を介し
てロアレール６に嵌合する。

ついで、アッパーレール７をシートクッション５にポル
Ｎ０，１１で固着する。

該ホルト１０．１１の頭部１０ａ、１１ａは、アッパー
レール７の上面より下方に突出し、中間部材１４．１５
に当接する。

かつ、ロアレール６を車体に固着して組付を終了する。

上記のようにシートアジャスタ８を構成すればシートク
ッション５が第８図ａの標準位置にある場合、後側の中
間部材１５が係止片１７の突部後側面１７ａ２と当接係
止すると共に、前後の中間部材１４がアッパーレール７
の前端面に固着したボルト１０に当接係止した位置にあ
る。

つぎに、上記標準位置からシートクッション５を前進す
ると、前側の中間部材１４はロアレール６の前側突片６
ｂ１に当接係止して、その位置を保持する一力、後側の
中間部材１５は係止片１７の突部後側面１７ａ２に当接
係止した位置を保持し、アッパーレール７のみがシート
クッション５とともに摺動し、第８図すに示す最前進位
置で、アッパーレール７の後端に突設したボルト１１が
中間部材１５に係止して停止する。

従って、最前進位置で中間部材１４．１５は最大距離Ｓ
を維持することとなる。

上記最前進位置からシートクッション５を後退させると
、中間部材１４．１５はアッパーレールＩに追随して移
動するが、前後の中間部材１４が係止片１７の突部前側
１７ａ１と当接する位置で停止する。

−力、後側の中間部材１５はロアレール６の後端突片６
ｂ２に当接する位置で停止し、第８図Ｃに示す最後退位
置においても、中間部材１４と１５は最大距離Ｓを維持
することとなる。

シートクッション５を、この最後退位置から標準位置に
摺動させると、中間部材１４．１５はアッパーレール７
に追随して移動し、第８図ａに示す位置に戻ることとな
る。

なお、上記実施例では、フリー側のシートアジャスタ８
に採用したものであるが、ロック側のシートアジャスタ
９に採用してもよいことは言うまでもない。

以上の説明より明らかなように、この考案によれば、組
付時に、ロアレールに中間部材を係合溝より容易に嵌入
でき、我人後に係止片をロアレールに固着し、ついで、
アッパーレールを嵌合するだけでよいため、従来必要と
された組付後のダボ打ち加工が不要となり、ダボ打ちに
必要な治具も不要となり、組付性が良好となり、製造コ
ストが低下すると共に、製造能率が向上する。

また、ロアレールとアッパーレールの前後両端に移動規
制用の突片およびボルトを設けると共に、ロアレールの
中央部に係止片を突設して配置しているため、中間部材
は可動式として長さを短くでき、部品コストの節減がで
きる。

さらに、アッパーレールに対する中間部材の嵌合強さと
、アッパーレール先端のボルトによる中間部材の強制移
動とにより、雨中間部材の離隔距離は常に最大に維持さ
れるので、ロアレールに対するアッパーレールのがたつ
きが少なくなり、着座感が向上するようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図この考案に係るシートアジャスタを装備したシー
トの底側斜視図、第２図はシートアジャスタの斜視図、
第３図はロアレールに中間部材を嵌合させる状態を示す
斜視図、第４図はロアレールに係止片を固着した状態を
示す斜視図、第５図はロアレールと係止片の分解斜視図
、第６図は第２図の■−ｖｘｓ断面図、第７図はアッパ
ーレールと中間部材の嵌合状態を示す断面図、第８図ａ
１第８図ｂ、第８図Ｃはシートアジャスタの各作動状態
をそれぞれ略画的に示す側面図、第９図はアッパーレー
ルとロアレールと中間部材の寸法関係を示す図面である
。 １・・・・・・自動車用シート、５・・・・・・シート
クッション、６・・・・・・ロアレール、６ａ・・・・
・・耳部、６ｂ１゜６ｂ２・・・・・・突片、６ｃ・・
・・・・係合溝、７・・・・・・アッパーレール、８，
９・・・・・・シートアジャスタ、１０゜１１・・・・
・・ボルト、１４，１５・・・・・・中間部材、１７・
・・・・・係止片、１８・・・・・・ビス。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 車体に固着されるロアレールと、シートクッションの底
   面に固Ｈされるアッパーレールとの間に中間部材を介在
   させ、ロアレールに対してアッパーレールをシートクッ
   ションとともに摺動自在とする自動車用シートアジャス
   タにおいて、上記アッパーレールは下端両側に内向き耳
   部を有する断面略口字状としその左右両側の内面間の寸
   法なＡと設定する一方、上記ロアレールを上端両側に外
   向き耳部を有する断面し状としその左右耳部の外端面間
   の寸法をＥ及び該耳部の肉厚をＧと設定し、かつ、上記
   ロアレールの中央部の少なくとも一側の耳部に中間部材
   を嵌入しえるに十分な長さの保合溝な設けると共に、該
   ロアレールの長さ方向の両端に中間部材停止用の欠片を
   設け、かつ、上記係合溝より２個の中間部材をロアレー
   ルに嵌入して係合溝の両側に摺動自在に嵌合するととも
   に、該保合溝に中間部材停止用の係止片を固着する一刀
   、上記中間部材の左右両側外端面間の寸法をＢおよび該
   中間部材の左右両側内面に形成するロアレール嵌合用の
   内溝間の寸法をＤとすると共に内溝の長さをＦとして設
   定し、上記各寸法は嵌合前の自由時はＢ）Ａ 、嵌合時
   はＤ≧Ｅ。 Ｆ２Ｏとしておき、アッパーレールを上記中間部材にロ
   アレールより強い嵌合力で嵌合し、アッパーレールの摺
   動に応じて中間部材が口ｆレールに沿って摺動して上記
   係止片の側面に当接して両生間部材の離隔距離を最大に
   維持するようにしたことを特徴とする自動車用シートア
   ジャスタ。