JPS5826433Y2 - アツシユクガスシヤダンキ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は投入抵抗材バッファ形ガス遮断器に関するもの
で、その構造を小形簡単にしたものである。

周知のように高電圧の遮断器中、４００ないし５００Ｋ
Ｖ系統では、一段投入抵抗付きの遮断器が必要であり、
７００ないし１０００ ＫＶ糸系統は多段投入抵抗付き
の遮断器が必要である。

投入抵抗遮断器には、投入抵抗用の接点が必要であるが
、これを主接点の近くに設ける場合、抵抗接点のため主
接点の近傍の電界が大きく乱れる。

そこでこの電界の乱れを緩和するシールドリングが必要
となるが、このシールドリングは消弧室を収納する必要
から大形となり、経済的にもすぐれない欠点があった。

本考案はシールドリングを兼ねた抵抗接点を設けること
によって、経済的な投入抵抗付遮断器を提供するととも
に、シールドリングの主接点近傍の電界緩和効果を有効
に利用して、遮断器の遮断性能および耐電圧性能を向上
させようとするものである。

・以下、本考案の一実施例を第１図につい
て説明すると、この圧縮ガス遮断器は従来のものと同様
に、可動側と固定側とに分かれており、可動側は中央に
位置する主接触子としての可動フィンガー接触子１と、
この可動フィンガー接触子１の背面にあって、この可動
フィンガー接触子１が後述する固定側アーク接触子８と
接触および開離動作をするとき発生するアークを消去す
るためのシリンダー２およびピストン３と、上記可動接
触子１の外周に位置するノズル４と、このノズル４と上
記可動フィンガー接触子１の間のシリンダ−２底部に穿
設された孔５と、上記ノズル４のさらに外周に位置する
リング状抵抗接触子６と、このリング状抵抗接触子６と
上記ノズル４との間に設けられた可動接触子７とから構
成されている。

−前固定側はその中央に可動側の上記可動フィンガー接
触子１と接触する主接触子としての固定側アーク接触子
８と、この固定側アーク接触子８の外周にあって、上記
可動接触子７と接触する主フィンガー接触子９と、さら
にこの外周にあって、上記リング状抵抗接触子６に接触
および開離動作を行なう第１段固定側接触子１０および
第２段固定側接触子１１と、これら接触子１０．１１を
進退自在に収容したシリンダー１２．１３と、このシリ
ンダー１２．１３内にあって上記接触子１０．１１を突
出する方向に付勢するスプリング１４．１５と、上記シ
リンダー１２．１３を通じて接触子１０．１１に接触す
る投入抵抗体１６．１７と、これら固定側全体を収納す
る固定側シールドブロック１８などから構成されている
。

そしてシリンダー１２．１３には小孔１９．２０が穿設
されている。

また接触子１０．１１の長さは若干量相違しており、接
触子１０が先にリング状抵抗接触子６に接触するように
なっている。

投入抵抗体１６の抵抗値は１０００ないし３０００Ｑ、
投入抵抗体１７の抵抗値は数１００Ｑが適当である。

２１は容器である。次にこの遮断器の作動を第１図ない
し第５図について説明する。

第１図ないし第５図は２段投入抵抗付遮断器の遮断状態
、第１段投入抵抗挿入状態、第２段投入抵抗挿入状態、
投入状態およびアーク遮断途中の状態をそれぞれ表わし
ている。

この経過はまず第１図において可動側全体は矢印方向に
移動し、第２図に示すようにまずリング状抵抗接触子６
が第１段固定接触子１０に接触し、第１段の投入抵抗体
１６に電流が流れる。

そして可動部は更に進んで第３図に示すようにリング状
抵抗接触子６が第２段固定側接触子１１に接触し、投入
抵抗体１７に電流が流れる。

これにより投入抵抗体１６と投入抵抗体１７とは並列に
接続されることになる。

その後可動部は更に進んで第４図の投入状態に至り、可
動接触子７と主フィンガー接触子９、可動フィンガー接
触子１と固定側アーク接触子８とがそれぞれ接触する。

これらの接触より前に第１段、第２段の投入抵抗が適当
な時間差をもって挿入されるので、投入時の異常電圧が
抑制される。

次に遮断動作について説明すると、まず可動接触子７と
主フィンガー接触子９とが開き、次いで可動フィンガー
接触子１と固定側アーク接触子８が開き、第５図に示す
ようにこの間にアーク２２が発生する。

このアーク２２はシリンダー２内のガスが′矢印のよう
に吹き付けられ、消弧が行なわれる。

そしてこの消弧の途中、第１段固定側接触子１０と第２
段固定側接触子１１はそれぞれスプリング１４．１５に
よりシリンダー２の方向に戻ろうとするが、このスプリ
ングの弱く設定しておくことにより、シリンダー１２．
１３の制動作用により遅い速度で戻る。

したがって可動フィンガー接触子１と固定側アーク接触
子８が開く前に抵抗接触子が開くことになり、抵抗接触
子には電流は流れない。

なおシリンダー１２．１３の制動作用はシリンダー１２
．１３に設けた小孔１９．２０の絞り作用により行なわ
れるのである。

消弧完了後、第１段固定側接触子１０と第２段固定側接
触子１１とも第１図の状態に戻り、完全な遮断状態にな
る。

また、固定側接触子１０．１１は、スプリング１４．１
５によってリング状抵抗接触子６側に付勢されており、
このリング状抵抗接触子６によって押圧されることによ
りばね圧による接触力を生じるので、上記固定側接触子
１０．１１のピストンが摩耗等により変形し、シリンダ
１２．１３との間に隙間ができても、このピストンはこ
の隙間に関係なく作動し、通常の機能を損なうことがな
い。

以上は２段投入抵抗付バッファ形ガス遮断器の説明であ
るが、可動側抵抗接触子はリング状であり、固定側接触
子はこのリングの周上のいずれの位置にも接触可能であ
るので、抵抗は容易に多段式にも１段式にもすることが
できる。

またリング状接触子は主接触子の電界緩和の機能を維持
したまま溝を設けるなど若干の変更を加えることは可能
である。

本考案は上述のような構成によって、構造が小形簡単で
耐久性に富み、投入抵抗を設けることが容易な圧縮ガス
遮断器を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案−実施例の縦断面図、第２図ないし第５
図は第１図と異なる状態を示す説明図である。 １・・・・・・可動フィンガー接触子、２・・・・・・
シリンダー、３・・・・・・ピストン、４・・・・・・
ノズル、６・・・・・・リング状抵抗接触子、７・・・
・・・可動接触子、８・・・・・・固定側アーク接触子
、９・・・・・・主フィンガー接触子、１０・・・・・
・第１段固定側接触子、１１・・・・・・第２段固定側
接触子、１６．１７・・・・・・投入抵抗体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 可動側主接触子の背面にあって、この主接触子に生ずる
   アークにガス吹き付けを行なうためのシリンダーおよび
   ピストン、上記主接触子の外周に位置するノズル、この
   ノズルのさらに外周に位置し周上のいずれの部分にも接
   触可能なリング状の抵抗体から威るリング状抵抗接触子
   、固定側主接触子の外周にあって、上記リング状抵抗接
   触子側に付勢され上記リング状抵抗接触子に接触および
   開離動作を行なう少なくとも１個の固定側接触子、およ
   びこの固定側接触子と接触する投入抵抗体を具備し、上
   記固定側接触子は・これに接続されたシリンダ装置の流
   路絞り作用により付勢端への復帰時に制動されることを
   特徴とする圧縮ガス遮断器。