JPS5819734Y2 - カセット蓋の鎖錠装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はカセットテープレコーダのカセット蓋の鎖錠装
置に関する。

＝般にカセット蓋にはカセットのテレコへの装着を容易
にするためにカセットホルダーが一体に設けられており
、該カセット蓋の鎖錠は片側のみで行なっているので常
である。

従って記録、再生等の演奏中に該カセット蓋を動かす場
合、豊たはカセット蓋が閉じている時に蓋に手をかげて
開けようとして鎖錠位置の反対側に手をかけると容易に
蓋が動く。

特にプラスチック製のカセット蓋の様に剛性があ１つ無
い場合は蓋の破損、そうでなくてもカセットが動くこと
によるテープの損傷、カセット位置の移動等の問題が多
々あった。

本考案は上記欠点を除くことを目的とし、新規な２点鎖
錠式の鎖錠装置を提供するものである。

本考案では２点の鎖錠部を安価にしかもスペースを余分
にとらずに行ない、第１の鎖錠部は従来の鎖錠及び蹴出
し方式とし、第２の鎖錠部は再生、早送り、巻戻し、録
音等の操作部材の操作位置を鎖錠する鎖錠部材を利用し
、これと連動するロックアームを追加したものである。

以下図面に示した一実施例によって本考案を詳細に説明
する。

第１図は本考案を採用したカセットテープレコーダの正
面図、第２図は要部分解斜視図を示し、図において１は
モールド成形されたシャシ、２は支点部２ａ、２ｂ、脚
片２ｃ、第１の鎖錠部２ｄ（第５図参照）、第２の鎖錠
部２ｅ、カセットホルダ部２ｆｔ２ｇ及び透明窓２ｈを
備えたカセット蓋で、支点部２ａ、２ｂが釣軸２８に回
動可能に取付けられている。

３は巻取側ターンテーブル、４はブレーキ板、５，６は
アイドラ、Ｔは繰出側ターンテーブル、８は消去ヘッド
、９は録音再生ヘッド、１０はピンチローラ１０ａを可
回転的に取付けたピンチローラアーム、１１は巻取ロー
ラである。

１２はカセット蓋スプリングで、カセット蓋２をシャシ
１側に押付ける役目と、該カセット蓋２がある角度開く
と今度はカセット蓋２をシャシ１から遠ざける方向に付
勢する役目を持つトグルスプリングである。

１３は上記カセット蓋２の第１の鎖錠部２ｄと係止する
機能と該カセット蓋２を蹴り上げる機能を持つイジェク
トアームである０ １４は鎖錠スライダで、カム部１４ａ、６個の突起１４
ｂ 、 １４ ｃ ｔ １４ｄ 、１４ｅ、１４ｆ 、
１４ｇと溝１４ｈを有する。

釣軸２３には、録音操作キー１５、巻戻し操作キー１６
、再生操作キー１７、早送り操作キー１８、停止・イジ
ェクト操作キー１９、ポーズ操作キー２０がそれぞれ回
動自在に取付けられている。

２１乃至２６は、上記各操作キー１５乃至２０のゴ端を
受は入れる切欠２１ａ乃至２６ａをそれぞれ設けた操作
部材で、操作部材２１〜２５には上記鎖錠スライダ１４
の突起１４ｂ乃至１４ｆに鎖錠可能なカム部２１ｂ乃至
２５ｂを備えている。

ここで停止用の操作部材２５のカム部２５ ｂは、鎖錠
スライダ１４には鎖錠せず各操作部材の鎖錠を解除する
ことが可能な形状を有している。

筐た各操作部材が鎖錠していない時に停止用の操作部材
２５を押すとこの時だけイジェクト操作部材４０（第５
図）が動作するように構成されている。

２７（第１図）はブレーキ操作板である。

釦スプリング３４（第２図）は２個のネジ３５で第６図
に示すようにシャシ１に固定されており、操作部材２１
〜２６、及び各操作キー１５〜２０に非操作位置への復
帰力を与えている。

鎖錠スライダ１４はスプリング３６により第２図のＡ方
向に付勢して取付けられているー 第３図において、２９ａ 、２９ｂはシャシ１に植立し
たカセットガイドリブであり、リブ２９ｂはシャシ１に
固着されたバネ材からなるカセット押え３１を保護する
役目も有している。

カセット蓋２の釣軸２８への取付は、第４図に示す如く
、釣軸２８に対するカセット蓋２の支点部２ａは釣軸２
８の直径よりやや大きくした係合穴部と釣軸２８の直径
よりやや小さくした開口部を有し、カセット蓋２を矢印
Ｇ方向に押圧しその弾性変形により係合する。

カセット蓋２の脚片２ｃは、カセット蓋２０回動により
その脚片２ｃが鎖錠スライダ１４のカム部１４ａと係合
し、回動した時だけ該鎖錠スライダ１４をスプリング３
６の付勢と逆方向に移動される。

このことにより、カセット蓋２が開いている時には、鎖
錠スライダ１４の鎖錠部１４ｂ、１４ｃ、１４ｄ、１４
ｅは各操作部材のカム部２１ ｂ 、２２ｂ 、２３ｂ
、２４ｂと鎖錠出来ない。

従ってカセット蓋２が第３図イの状態の時のみ各操作部
材が鎖錠出来各動作が出来るようになる。

３０はカセットである。３７はロックアームで、その略
中央がシャシ１に回転自在に支持され一端部３７ｂは鎖
錠スライダ１４の溝１４ｈに嵌合し、鎖錠スライダ１４
の横動によりロックアーム３７は回動する。

即ち鎖錠スライダ１４がＤ方向に動いた時にロックアー
ム３７は反時計方向に回転し、この時ロック部３７ａが
カセット蓋２の第２の鎖錠部２ｅから外れる様に構成さ
れている。

３８はヘッド板で、下方に伸びたガイド部３８ａはシャ
シ１の溝にまた後端部３８ｃはシャシ１のガイド１ａに
それぞれガイドされる様になっている０３８ｂはガイド
部３８ａに設けた突起で、圧縮スプリング３９の外れ止
め用である。

またガイド部３８ａのスプリング当接面は、第６図で示
す様に角度θだげ斜面になっている。

圧縮スプリング３９は再生操作部材２３の切起部２３ｃ
に当接し突起２３ｄで外れ止めされているＯ このような構成において、カセット３０が第３図口に示
すようにカセット蓋２のカセットホルダ部２ｆ、２ｇ（
第２図）に挿入された後筒３因イの位置咬でカセット蓋
２を閉じることにより、カセット蓋２の第１の鎖錠部２
ｄ及び第２の鎖錠部２ｅがそれぞれイジェクトアーム１
３のロック部１３ｂ（第５図）とロックアーム３７のロ
ック部３７ａに係合してカセット３０は正装着位置に保
持され、所望の操作により各々の操作状態が得られるも
のである。

次にイジェクト操作時におけるカセット蓋２の鎖錠解除
について説明すると、録音、再生、早送り、差戻しの各
操作部材が鎖錠していないいわゆるストップ状態におい
て、停止・イジェクト操作キー１９を操作すると該キー
１９は釣軸２８を支点にして回動し、ストップ操作部材
２５を釦スプリング３４に坑して矢印下方（第２図）に
スライドさせる。

これにより鎖錠スライダ１４はＤ方向に動き、またスト
ップ時にストップ操作部材２５が動いた時だけに動作す
るように設定されたイジエクト操作部材４０がＦ方向（
第５図）に動く。

そしてロックアーム３７及びイジェクトアーム１３はそ
れぞれＥ方向（第２図）Ｈ方向（第５図）に回動させら
れ第１、第２の鎖錠が解かれる。

更に停止・イジェクト操作キー１９を押すと、ロックア
ーム３７のロック部３７ａは台形状のカム部２５ｂによ
り外れた玄１の状態を維持し、イジェクトアーム１３の
蹴上部１３ａがカセット蓋２の下面を蹴上げてカセット
蓋２を第３図口の方向に付勢する。

蹴上部１３ａがスプリング１２の死点を少し越えるｌで
カセット蓋２を回転させれば、あとはスプリング１２の
力でカセット蓋２は自動的に開かれろ。

次に再生時におけるヘッド板３８の動作について説明す
ると、再生操作キー１７を第３図Ｅ方向に押すと該キー
１７は１軸２８を中心に回転し、キー１７の一端が再生
操作部材２３の切欠２３ａに釦スプリング３４と共に入
り込んでいるので、操作部材２３を第５図Ｆ方向にスラ
イドさせる。

このスライドにより切起部２３ｃとガイド部３８ａの間
に懸けられた圧縮スプリング３９を介してヘッド板３８
は共動し、シャシ１のガイド部１ａに突当たる１でスラ
イドする。

この後頁に操作部材２３をスライドさせることにより圧
縮スプリング３９だげが更に変化し、カム部２３ｂが鎖
錠スライダ１４の鎖錠部１４ｄにロックする。

この状態を第６図に示す。

この状態で消去ヘッド８、録音、再生ヘッド９はテープ
と接し、ピンチローラ１０ａはテープをはさんでキャプ
スタン（図示せず）に圧接しテープを駆動する。

ここで圧縮スプリング３９は、ヘッド板３８のガイド部
３８ａの角度θを持った斜面を圧接するので、ヘッド板
３８には斜め下方の圧力がかげられている。

即ちスプリング３９はヘッド板３８を下に押しつげる分
力と前方に押しつげる分力とを持ち、斜面の角度θを選
択することによりヘッド板３８をガタ無く下方及び前方
（Ｆ方向）に押しつげることが出来る。

従って従来下方に押しつげる為に設けられていた板バネ
等の押圧部材が不要になり、スペース的にも原価的にも
有効な方法となる。

以上詳しく説明したように本考案は簡単な構成を付加し
てカセット蓋を２点口ツク式にしたことにより、演奏中
またはストップ状態においてカセット蓋を手で持ち上げ
る様な操作をした場合でも（これは不用意にすることが
多い）、カセット蓋の破損またはカセット蓋が動くこと
によるカセット位置の変位、テープの破損等を防ぐこと
が出来る。

しかも、２点口ツク式の同第１のロックは従来と同様ス
トップ操作に連動するイジェクト操作部材によるイジェ
クト７、−′ムの回動によるロックの解除及びカセット
ホルダーの蹴上げを行ない、第２のロックはストップ操
作部材のカム部により横動する鎖錠スライダと連動する
ロックアームによりカセットホルダーのロックを解除す
るため、第２の鎖錠手段を操作するための特別な操作部
材を必要としない為にスペースを取らずしかも部品構成
が極めて簡単であるので安価である等のきわめて実用的
な効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のが適用されたーテトプレコーダの正面
図、第２図は第１図の要部を展開して示した展開斜視図
、第３図は第１図の左側面図、第４図は第３図のカセッ
ト蓋と１軸の係合部詳細図、第５図は第１図の装置の右
側要部の斜視図、第６図は第１図の部分断面図を示す。 ２：カセット蓋、２ｃ：脚片、２ｄ：第１の鎖錠部、２
ｅ：第２の鎖錠部、１３：イジェクトアーム、１４：鎖
錠スライダ、１４ｆ：突起、１４Ｒ：溝、１９：停止・
イジェクト操作キー、２５：停止・イジェクト操作部材
、３４：釦スプリング、３７：ロックアーム、４０：イ
ジェクト操作部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 磁気テープを内装するカセットを前方より挿脱する第１
   の位置と、該カセットを記録、再生等のための演奏可能
   状態に保持する第２の位置を採る様にテープレコーダ本
   体に対して開閉自在なカセット蓋を有するテープレコー
   ダにおいて、該カセット蓋に第１及び第２の鎖錠部を設
   けると共に、該カセット蓋の該第２の位置において該第
   １の鎖錠部と係合するロック部及び該カセット蓋に対向
   する蹴上部を備えたトジエクトアームと、該カセット蓋
   の該第２の位置において該第２の鎖錠部と係合するロッ
   ク部を備えたロックアームとを設け、イジェクト操作時
   にイジェクト操作部材を介して該イジェクトアームを移
   動させて該第１の鎖錠部に対する係合を解くと共に再生
   等操作部材に対する鎖錠部材を介して該ロックアームを
   移動させて該第２の鎖錠部に対する係合を解くことを特
   徴とするカセット蓋の鎖錠装置。