JPH1196920A - プラズマディスプレイパネルおよびその製造方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネルおよびその製造方法

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JPH1196920A
JPH1196920A JP25350197A JP25350197A JPH1196920A JP H1196920 A JPH1196920 A JP H1196920A JP 25350197 A JP25350197 A JP 25350197A JP 25350197 A JP25350197 A JP 25350197A JP H1196920 A JPH1196920 A JP H1196920A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PDPおよびその製造方法に関し、背面側基
板の作製の容易化と低コスト化を図る。 【解決手段】 プラズマディスプレイパネルの製造にあ
たって、前面側基板とその基板よりも有意に薄い絶縁性
の基板上に隔壁を形成したシート状隔壁基板とを隔壁側
を内面としてそれらの周囲をシール材で気密に熱封着
し、次いでシート状隔壁基板に背面側基板を接合させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、表示領域内に隔
壁を有したプラズマディスプレイパネル(PDP)およ
びその製造方法に関し、特に製造コストの低減を図った
PDPおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】PDPは、視認性に優れた表示パネル
(薄型表示デバイス)として注目されており、日本にお
いてハイビジョンと呼ばれる分野などへの用途拡大に向
けて、高精細画面化および大画面化が進められている。
【0003】PDPは、一対の基板(通常はガラス基
板)を微小な間隔を設けて対向配置し、周囲を封止する
ことによって内部に放電空間を形成した自己発光型の表
示パネルである。
【0004】一般に、PDPには、放電空間を仕切るた
めの帯状及び/又は格子状の隔壁が設けられている。例
えばマトリクス表示方式の代表的なものとして、カラー
表示用のAC駆動型PDPを例に挙げると、図9に示す
ような構成となっている。
【0005】この図において、10はカラー表示用のA
C駆動型PDPである。ガラスからなる前面側基板11
の内面には、マトリクス表示のラインL毎に一対のサス
テイン電極X,Yが配列されている。サステイン電極
X,Yは、それぞれが透明電極12と金属電極13とか
らなり、誘電体層17で被覆され、誘電体層17は酸化
マグネシウム(MgO)からなる保護膜18で覆われて
いる。
【0006】ガラスからなる背面側基板21の内面に
は、下地層22、アドレス電極A、絶縁層24が順次形
成された後、アドレス電極Aを挟むように帯状の隔壁2
9が形成されている。帯状の隔壁29によって規定され
る細長い隔壁間溝部(放電セル)の内面(底面と側面)
には、3色(R,G,B)の蛍光体28R,28G,2
8Bが形成されている。
【0007】このように、カラー表示用のAC駆動型P
DPでは、例えば、帯状の高さ100〜200μm程度
の隔壁29が、アドレス電極Aのラインに沿って等間隔
に設けられている。この隔壁29によって、放電の干渉
や色のクロストークを防止している。
【0008】この隔壁の形成方法としては、様々な方法
が用いられている。代表的なものとしては、スクリーン
印刷による積層印刷法、研磨材を吹き付けて切削するサ
ンドブラスト法、ドライフィルムを用いたリフトオフ法
(アディテブ法)、感光性隔壁ペーストをパターニング
するフォトリソ法などがあり、このような方法で背面側
基板に隔壁を形成した後、前面側基板と組み合わせ、両
基板の周囲を低融点ガラス等のシール材により加熱封着
し、パネル内に放電ガスを封じ込め、パネルを作製す
る。
【0009】パネルを作製した後、このパネルと回路を
実装したプリント配線基板とをフレキシブル電極を用い
て結合し、PDPの表示装置が完成する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、隔壁の
形成には上述したような様々な方法が用いられている
が、どの方法においても、最終的に隔壁となる直接材料
以外の製造工程上で生じる無駄な間接材料、および、印
刷版などの消耗品のコスト比率が高く、低コスト化の障
害となっている。
【0011】材料費の節約方法として、量産品の平面状
のガラス基板を用い、これをサンドブラスト法などによ
り直接削って隔壁を形成する方法(この方法で作製され
た基板を「隔壁の直掘り基板」という)や、モールドプ
レス等により隔壁とガラス基板を一体成型してしまう方
法(この方法で作製された基板を「隔壁と基板の一体成
型基板」という)があるが、このような方法で隔壁付き
の基板を形成した場合には、隔壁と隔壁との間の隔壁間
溝部に電極を形成することが極めて難しくなってしま
う。
【0012】また、電極配線パターンの形成の際にスパ
ッタ法等の真空技術を使う場合には、製造装置の維持費
がかさんでしまう。加えて、実装面において、パネル完
成後に回路実装されたプリント配線基板との接合には、
フレキシブルケーブルを用いるため、浮遊抵抗や接触抵
抗、手間などの問題がある。
【0013】この発明は、このような事情を考慮してな
されたもので、前面側基板とシート状隔壁基板とをシー
ル材で熱封着した後で、シート状隔壁基板に背面側基板
を接合させ、それによって背面側基板の作製の容易化と
低コスト化を図るようにしたプラズマディスプレイパネ
ルおよびその製造方法を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明は、プラズマデ
ィスプレイパネルの製造にあたって、前面側基板とその
基板よりも有意に薄い絶縁性の基板上に隔壁を形成した
シート状隔壁基板とを隔壁側を内面としてそれらの周囲
をシール材で気密に熱封着し、次いでシート状隔壁基板
に背面側基板を接合させることを特徴とするプラズマデ
ィスプレイパネルの製造方法である。
【0015】この発明によれば、前面側基板とシート状
隔壁基板とをシール材で気密に熱封着した後で、シート
状隔壁基板に背面側基板を接合させるようにしたので、
シート状隔壁基板と背面側基板との接合の際には、その
接合面および背面側基板は、熱封着の際に生じる熱の影
響を受けることがない。
【0016】したがって、例えばシール材が低融点ガラ
スである場合には、熱封着温度は通常450℃程度であ
るが、その温度に対する耐熱を考慮することなく、シー
ト状隔壁基板と背面側基板とを接合させることができる
ので、従来用いていた耐熱温度の高いガラス基板に代え
て、背面側基板として、450℃以下の低い耐熱温度の
ものを用いることができる。しかも背面側基板に配線パ
ターンなども印刷しておくことができ、このような配線
パターンを形成した背面側基板として、例えばアクリル
製のプリント配線基板等の使用が可能となる。これによ
り、背面側基板の作製を容易にすることができ、背面側
基板のコストを従来よりも低減することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】この発明において、前面側基板と
しては、例えばAC駆動型PDPであれば、内側面にマ
トリクス表示のライン毎に一対のサステイン電極が配列
され、そのサステイン電極が誘電体層で被覆され、その
誘電体層が保護膜で覆われた、従来公知のPDPに用い
られているガラス基板を適用することができる。
【0018】前面側基板よりも有意に薄い絶縁性の基板
としては、従来公知の低融点ガラス等のガラス基板を適
用することができる。前面側基板よりも有意に薄いと
は、それ自身では通常のPDPとしての強度を維持でき
ない程度の厚さを意味する。
【0019】この絶縁性の基板上に形成される隔壁は、
従来公知の、例えば以下に示す積層印刷法、サンドブラ
スト法、リフトオフ法、フォトリソ法、一体成型法等の
いかなる方法で形成されたものであってもよい。
【0020】積層印刷法は、隔壁材料であるガラスペー
ストをスクリーン印刷によって所定の高さに積み重ね、
その後に焼成して隔壁を形成する方法である。
【0021】サンドブラスト法は、まず隔壁材料をベタ
膜として基板全面に形成した後乾燥させ、所望の部分に
耐サンドブラスト性のあるマスクを形成して、その上か
らサンドブラストにより研磨材を吹き付け、マスク以外
の部分を切削し、切削完了後、マスクを除去して焼成す
ることにより隔壁を形成する方法である。
【0022】リフトオフ法は、別名「埋め込み法」とも
呼ばれており、まず基板上の所望の位置に感光性レジス
ト(一般的にドライフィルムを用いる)により隔壁の陰
像となるパターンを形成した後に、パターンとパターン
との間のギャップ内にスクリーン印刷法等を用いて隔壁
材料を埋め込み、その後、感光性レジストのパターンの
みを剥離し、焼成工程を経て隔壁を形成する方法であ
る。
【0023】フォトリソ法は、隔壁材料に感光性樹脂を
混入した感光性隔壁ペーストを基板全面に塗布形成した
後乾燥させ、隔壁のパターンを露光し、現像によって隔
壁を形成する方法である。
【0024】一体成型法は、平面状のガラス基板を加熱
してモールドプレスなどにより一体成型する方法であ
る。
【0025】絶縁性の基板上に隔壁を形成したシート状
隔壁基板は、厚さ60μm以下の板ガラス上に高さ10
0〜200μm程度の隔壁を形成したものであることが
望ましい。
【0026】前面側基板とシート状隔壁基板との周囲の
熱封着に用いられるシール材としては、低融点ガラスを
用いることができる。
【0027】シート状隔壁基板に背面側基板を接合させ
るに際しては、低融点ガラスを用いた溶融接合や、陽極
接合、あるいは接着剤を用いた接合など、各種の接合方
法を適用することができる。これらの各種の接合方法の
内、どの接合方法を採用するかは、熱工程の有無や許さ
れる材料コスト、その方法による歩留まりを総合的に判
断する。接着剤を用いて接合する場合、接着剤として
は、有機系の接着剤など、従来公知の各種の接着剤を用
いることができる。
【0028】本発明の製造方法においては、本発明の製
造方法を対向3電極面放電形式のAC駆動型PDPに適
用するような場合であれば、シート状隔壁基板に接合さ
れる背面側基板に、表示用電極とそれを駆動する駆動回
路とを設けたプリント基板を適用することができる。あ
るいは、シート状隔壁基板に背面側基板を接合する前
に、シート状隔壁基板にアドレス電極を形成しておくよ
うにしてもよい。
【0029】この発明は、また、上記本発明の製造方法
によって製造されたプラズマディスプレイパネルであっ
て、背面側基板が、シール材の溶融温度よりも低い耐熱
温度の基板であるプラズマディスプレイパネルである。
【0030】以下、図面に示す実施の形態に基づいてこ
の発明を詳述する。なお、これによってこの発明が限定
されるものではない。以下においては、プラズマディス
プレイパネルとしてカラー表示用のAC駆動型PDPを
例に挙げて説明する。
【0031】[実施例1]図1はカラー表示用のAC駆
動型PDPの実施例1の製造工程を示す説明図である。
この図では、前面側基板は従来公知のものを用いるため
図示しておらず、背面側基板の製造工程のみを示してい
る。
【0032】本発明のカラー表示用のAC駆動型PDP
は、基本的には、図9で示した従来のPDPの製造工程
と同じであるが、従来のPDPの製造工程と異なるとこ
ろは、背面側基板の製造工程である。
【0033】本発明では、背面側基板の製造工程とし
て、まず、厚さ60μm以下の薄い板ガラス上の所定の
位置に、高さ100〜200μm程度の隔壁を形成した
シート状の隔壁基板(以下「シート状隔壁基板」または
「リブシート」と呼ぶ)1を作製する(図1(a)参
照)。
【0034】このシート状隔壁基板1の隔壁29は、積
層印刷法、サンドブラスト法、リフトオフ法、フォトリ
ソ法、一体成型法等の従来公知の各種の方法で形成す
る。
【0035】一方、適度な強度と厚みを持った強化ガラ
スやアクリル等の任意の材料の補強基板3を作製し、こ
の補強基板3の表面にアドレス電極Aを形成する(図1
(b)参照)。アドレス電極Aの形成は、従来公知のパ
ターニング法を用いる。
【0036】そして、シート状隔壁基板1と補強基板3
とを接合することにより、電極付きの隔壁基板4を作製
し(図1(c)参照)、これをPDPの背面側基板とし
て使用する。シート状隔壁基板1と補強基板3とを接合
する方法としては、低融点ガラスの融着による方法、陽
極接合による方法、接着剤による方法等を用いることが
できる。
【0037】シート状隔壁基板1として厚さ60μm以
下のガラス基板を使用する理由は、シート状隔壁基板1
の下面に設置するアドレス電極Aと前面側基板の対向電
極(図示していない)とを有効的に静電結合させるため
である。
【0038】このシート状隔壁基板1の厚みは、厚くて
も原理的には静電的に結合するが、効率は低下する。こ
の静電結合の効率は、板ガラスの材質にも依存し、また
薄ければ薄いほど良いが、作業上の理由により、この程
度の厚みとすることが望ましい。
【0039】本実施例によれば、アドレス電極Aの形成
が極めて簡便になる。すなわち、低コストで隔壁を形成
した「隔壁の直掘り基板」や「隔壁と基板の一体成型基
板」にアドレス電極を形成する場合、隔壁間溝部に電極
を形成することは極めて難しいが、本実施例では、補強
基板3の表面(シート状隔壁基板1の裏面に相当する)
に電極を形成すればよいので、アドレス電極Aの形成が
極めて簡便になる。
【0040】[実施例2]図2は実施例2の製造工程を
示す説明図である。本実施例では、まず、実施例1と同
様にシート状隔壁基板1を作製した後、このシート状隔
壁基板1の隔壁形成側に従来公知の前面側基板11を接
合して、シート状隔壁基板1と前面側基板11の周囲を
低融点ガラスからなるシール材5により、450℃程度
の温度で熱封着し、内部の放電空間の気密シールを行う
(図2(a)参照)。
【0041】一方、実施例1と同様に、表面にアドレス
電極Aを形成した補強基板3を作製し(図2(b)参
照)、この補強基板3を、前面側基板11と一体となっ
たシート状隔壁基板1に、有機系の接着剤により接合し
て(図2(c)参照)、PDP10を得る。シート状隔
壁基板1に補強基板3を接合する方法は、実施例1と同
じく、他に様々な方法を用いることができる。
【0042】本実施例によれば、前面側基板11とシー
ト状隔壁基板1との熱封着工程を経た後で、シート状隔
壁基板1と補強基板3とを接合するので、背面側基板と
なる補強基板3に、従来使用できなかった耐熱温度の低
い低コストの材料を使用することができる。
【0043】また、シート状隔壁基板1と補強基板3と
の接合の際に用いる接着剤に耐熱温度の低いものを用い
ることができるので、接合の際の接着剤の選択の幅を広
げることができる。
【0044】[実施例3]図3は実施例3の製造工程を
示す説明図である。本実施例は実施例2の応用例であ
り、実施例2と異なるのは、補強基板3のかわりにプリ
ント配線基板6を用いたことである。
【0045】すなわち、実施例1と同様に、前面側基板
11とシート状隔壁基板1とをシール材5により熱封着
する(図3(a)参照)。一方、プリント配線基板6を
用いて、このプリント配線基板6の表面にアドレス電極
Aを形成する(図3(b)参照)。そして、プリント配
線基板6を、前面側基板11と一体となったシート状隔
壁基板1に接合して(図3(c)参照)、PDP10を
得る。
【0046】本実施例によれば、前面側基板11とシー
ト状隔壁基板1との熱封着工程を経た後で、シート状隔
壁基板1とプリント配線基板6とを接合するので、背面
側基板として、従来使用できなかった耐熱温度の低いプ
リント配線基板6を使用することができる。これによ
り、従来ではPDPの製造後に、ガラス製の背面側基板
の裏面に接合していたプリント配線基板6を、背面側基
板そのものとしてシート状隔壁基板1に直接接合するこ
とができるので、従来用いていた背面側のガラス基板が
不要となり、製造コストを低減することができる。
【0047】また、実施例1と同様に、シート状隔壁基
板1とプリント配線基板6との接合の際に用いる接着剤
に耐熱温度の低いものを用いることができるので、接合
の際の接着剤の選択の幅を広げることができる。
【0048】[実施例4]図4は実施例4の製造工程を
示す説明図である。本実施例は実施例3の応用例であ
り、実施例3と異なるのは、プリント配線基板6とし
て、PDPの駆動回路などの回路8が実装された回路実
装プリント配線基板7を適用していることである。図
中、9は回路8とアドレス電極Aとをつなぐ配線であ
る。
【0049】本実施例によれば、回路8が配線9により
アドレス電極Aと直接結合されているので、従来のフレ
キシブル電極による接続が不要となり、浮遊容量も低減
できる。
【0050】[実施例5]図5は実施例5の製造工程を
示す説明図である。本実施例は実施例4の応用例であ
り、実施例4と異なるのは、回路実装プリント配線基板
7にハンダバンプ31を設け、リフローハンダ付けによ
り、回路8と前面側基板11のサステイン電極X,Yと
を接続できるようにしたことである。
【0051】これにより、対向基板である前面側基板1
1のサステイン電極X,Yに対して、ハンダバンプ31
の利用により回路8との接続が可能となる。この前面側
基板11のサステイン電極X,Yと回路8とは、パネル
化時に自動的に接続される。
【0052】本実施例によれば、従来のフレキシブル電
極による接続が皆無となるため、浮遊抵抗の削減や、フ
レキシブル電極の耐圧で決定されてしまう電極ピッチの
限界を超える可能性も大であり、高精細ディスプレイの
回路実装には極めて有効な方法となる。
【0053】[実施例6]図6は実施例6の製造工程を
示す説明図である。本実施例では、図1(c)で示した
実施例1と同じ電極付きの隔壁基板4を作製するのであ
るが、その際、モールドプレスにより隔壁を形成する。
適用する材料については実施例1と同様である。
【0054】すなわち、本実施例においては、厚さ60
〜80μm程度の平面状の薄い板ガラス1aに、表面に
アドレス電極Aを形成した補強基板3を接合し(図6
(b)参照)、接合後の薄い板ガラス1aをモールド型
32(図6(a)参照)でモールドプレスすることによ
り隔壁29を形成して、実施例1と同じ電極付きの隔壁
基板4を得る(図6(c)参照)。
【0055】本実施例によれば、モールドプレスにより
隔壁を形成するので、アドレス電極Aのパターンと隔壁
28の相対位置を厳密に決定することができる。
【0056】[実施例7]図7は実施例7の製造工程を
示す説明図である。本実施例では、実施例6の方法によ
って電極付きの隔壁基板4を作製し、その後、実施例2
の方法によってPDPを作製する。
【0057】すなわち、まず、実施例6の方法によって
電極付きの隔壁基板4を作製するのであるが、平面状の
薄い板ガラス1aに補強基板3を接合する際、これらを
仮接合しておき(図7(b)参照)、仮接合後の薄い板
ガラス1aをモールド型32(図7(a)参照)でモー
ルドプレスすることにより隔壁29を形成して、実施例
6と同じ電極付きの隔壁基板4を得る(図7(c)参
照)。
【0058】その後、シート状隔壁基板1を補強基板3
からいったん引きはがし、実施例2と同様の方法で前面
側基板11とシート状隔壁基板1とを熱封着し(図7
(d)参照)、前面側基板11と一体となったシート状
隔壁基板1を、再び補強基板3に接合して、PDPを得
る(図7(e)参照)。
【0059】本実施例によれば、アドレス電極Aのパタ
ーンと隔壁28の相対位置を厳密に決定することができ
るとともに、シート状隔壁基板1と補強基板3との接合
の際の接着剤の選択の幅を広げることができる。
【0060】[実施例8]図8は実施例8の製造工程を
示す説明図である。本実施例は、実施例1の変形例とも
いえるものであり、実施例1と異なるのは、アドレス電
極Aを、シート状隔壁基板1の裏面に形成するようにし
たことである。すなわち、実施例1では、アドレス電極
Aを、補強基板3、プリント配線基板6あるいは回路実
装プリント配線基板7のような、シート状隔壁基板1を
接合する相手側の基板に形成していたが、本実施例で
は、アドレス電極Aを、シート状隔壁基板1の裏面に形
成するようにしている。
【0061】本実施例によれば、ハンドリング上多少の
問題はあるが、シート状隔壁基板1と補強基板3とのア
ライメントが要らなくなるという利点がある。
【0062】なお、このシート状隔壁基板1の裏面にア
ドレス電極Aを形成する方法は、上述の実施例2〜実施
例7のいずれにでも適用することが可能であるが、実施
例2〜実施例5に適用する場合、前面側基板11とシー
ト状隔壁基板1との熱封着前にアドレス電極Aを形成し
てしまうと、アドレス電極Aが熱封着時に熱による影響
を受けるおそれがあるため、アドレス電極Aの形成は、
熱封着後に行うようにすることが望ましい。
【0063】このようにして、PDPを製造すれば、低
コストの「隔壁の直掘り基板」や「隔壁と基板の一体成
型基板」にアドレス電極を形成する場合でも、隔壁間溝
部に電極を形成する必要がなく、基板の表面に電極を形
成すればよいので、アドレス電極の形成が極めて簡便に
なり、これにより、上記のような低コストの隔壁付き基
板を利用することができ、PDPの製造コストを従来よ
りも低減することができる。
【0064】また、隔壁をモールドプレスのような一体
成型で形成することができるので、平面平滑性の優れた
隔壁トップ面を持ち、高いアスペクトを持った隔壁を有
するPDPを容易に歩留まり良く製造することが可能と
なる。
【0065】さらに、前面側基板とシート状隔壁基板と
の熱封着工程を経た後で、シート状隔壁基板を、補強基
板、プリント配線基板あるいは回路実装プリント配線基
板といった背面側の基板と接合するので、背面側基板と
して、従来使用できなかった耐熱温度の低い低コストの
材料のものを使用することができる。
【0066】そして、シート状隔壁基板に対して、補強
基板、プリント配線基板あるいは回路実装プリント配線
基板を接合する際に用いる接着剤に耐熱温度の低いもの
を用いることができるので、接合の際の接着剤の選択の
幅を従来よりも広げることができる。
【0067】加えて、PDPを駆動する駆動回路の実装
に際しても従来のフレキシブル電極が不要となり、表面
実装が可能となる。
【0068】以上述べた全ての実施例においては、シー
ト状隔壁基板がどのような方法で作製されたものであっ
ても適用可能である。すなわち、シート状隔壁基板は、
厚さ60μm以下の薄い板ガラス上であれば、積層印刷
法、サンドブラスト法、リフトオフ法、フォトリソ法、
一体成型法、その他従来公知のいかなる隔壁形成方法に
よって隔壁が形成されたものであってもよい。
【0069】
【発明の効果】この発明によれば、背面側基板の材料の
選択に際し、シール材による熱封着時の耐熱を考慮する
必要がないので、背面側基板の材料の選択性に従来より
も広がりを持たせることができ、背面側基板として、従
来使用不可能であった耐熱温度の低い材料のものを使用
することができる。したがって、従来のように背面側基
板にガラス基板を用いる必要がないので、背面側基板の
作製を容易にすることができ、背面側基板のコストを従
来よりも低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるカラー表示用のAC駆動型PDP
の実施例1の製造工程を示す説明図である。
【図2】実施例2の製造工程を示す説明図である。
【図3】実施例3の製造工程を示す説明図である。
【図4】実施例4の製造工程を示す説明図である。
【図5】実施例5の製造工程を示す説明図である。
【図6】実施例6の製造工程を示す説明図である。
【図7】実施例7の製造工程を示す説明図である。
【図8】実施例8の製造工程を示す説明図である。
【図9】従来のカラー表示用のAC駆動型PDPの構成
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 シート状隔壁基板 1a 平面状の薄い板ガラス 3 補強基板 4 電極付きの隔壁基板 5 シール材 6 プリント配線基板 7 回路実装プリント配線基板 8 回路 9 配線 10 PDP 11 前面側基板 29 隔壁 31 ハンダバンプ 32 モールド型 A アドレス電極 X,Y サステイン電極
フロントページの続き (72)発明者 渡海 章 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 河野 浩信 鹿児島県薩摩郡入来町副田5950番地 株式 会社九州富士通エレクトロニクス内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマディスプレイパネルの製造にあ
    たって、前面側基板とその基板よりも有意に薄い絶縁性
    の基板上に隔壁を形成したシート状隔壁基板とを隔壁側
    を内面としてそれらの周囲をシール材で気密に熱封着
    し、次いでシート状隔壁基板に背面側基板を接合させる
    ことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 シート状隔壁基板が、厚さ60μm以下
    の板ガラス上に高さ100〜200μm程度の隔壁を形
    成したものであることを特徴とする請求項1記載のプラ
    ズマディスプレイパネルの製造方法。
  3. 【請求項3】 シート状隔壁基板に接合される背面側基
    板が、表示用電極とそれを駆動する駆動回路とを設けた
    プリント基板であることを特徴とする請求項1記載のプ
    ラズマディスプレイパネルの製造方法。
  4. 【請求項4】 シート状隔壁基板に背面側基板が接合さ
    れる前に、シート状隔壁基板にアドレス電極が形成され
    ることを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレ
    イパネルの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の製造方法によって製造さ
    れたプラズマディスプレイパネルであって、背面側基板
    が、シール材の溶融温度よりも低い耐熱温度の基板であ
    るプラズマディスプレイパネル。
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