JPH1192858A - 繰返し大変形下での延性き裂進展抵抗の優れた鋼材及びその製造方法 - Google Patents
繰返し大変形下での延性き裂進展抵抗の優れた鋼材及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH1192858A JPH1192858A JP9251082A JP25108297A JPH1192858A JP H1192858 A JPH1192858 A JP H1192858A JP 9251082 A JP9251082 A JP 9251082A JP 25108297 A JP25108297 A JP 25108297A JP H1192858 A JPH1192858 A JP H1192858A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- less
- steel
- ferrite
- pearlite
- steel material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Abstract
裂進展抵抗及びその耐不安定破壊特性が優れた構造用鋼
材及びその製造方法を提供する。 【解決手段】重量%で、C:0.08〜0.2%と、S
i:0.01〜0.5%と、Mn:0.1〜2%と、A
l:0.001〜0.1%と、S:0.005%以下と
を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、且
つ金属組織は、パーライト面積分率が20%以上のフェ
ライト+パーライト組織であることを特徴とする、繰り
返し大変形下での延性き裂進展抵抗の優れた鋼材。
Description
る各種建造物に利用される構造用鋼材に関し、特に地震
による繰返しの大変形を受けた場合に、応力集中部から
発生する延性き裂に対して高い進展抵抗が要求される建
造物への利用に適した構造用鋼材及びその製造方法に関
する。
の塑性変形によって地震のエネルギーを吸収することに
より、建築物の崩壊を防ごうとする設計がなされている
が、このような建築物に適用される鋼材には優れた塑性
変形能が要求されており、特開昭55−119152号
公報、特開昭63−223123号公報、特開平1−1
156422号公報、特開平3−115524号公報等
では、降伏比を低下させることにより一様延び特性を向
上させた鋼材が提案されている。またJIS・G313
6の建築構造用圧延鋼材においても降伏比を80%以下
とすることが規定されているように、耐震性向上に関す
る鋼材面からの対応としては、低降伏比による塑性変形
能の向上が中心となっている。
月の阪神淡路大地震では多くの鉄骨構造物が甚大な被害
を受けたが、鉄骨建築物の柱梁接合部や、門型橋脚の隅
角部等の破壊では、脆性的な破壊の前に延性き裂の進展
が認められた例が報告されている。これは、地震による
繰返しの変形を受けることにより、柱梁接合部や門型橋
脚の隅角部等の形状不連続部(応力集中部)で延性き裂
が発生、進展したために、不安定破壊を生じやすくなっ
たことが原因といえるが、阪神大震災が極めて大きな地
震であったことに起因する、今までには見られなかった
新しい破壊形態といえる。このことは、たとえ低降伏比
で伸び特性の高い鋼材を用いていたとしても、応力集中
部から延性亀裂が発生進展する場合は、その塑性変形能
力が十分に発揮される前に不安定破壊を生じてしまうこ
とを意味している。
場合に、応力集中部から延性亀裂が発生することは、日
本建築学会構造系論文報告集、No.454、119〜
125頁(1994年発行)にも指摘されており、延性
き裂の発生特性は鋼材の一様伸び特性に依存することが
わかっている。しかし、延性き裂発生抵抗が高い鋼材で
も応力集中が厳しくなれば容易に延性き裂が発生してし
まうことから、上記したような破壊を防ぐためには、応
力集中部からの延性き裂発生後のき裂進展抵抗及びその
後の不安定破壊に対する抵抗が高い鋼材が必要となると
いえる。
るために、地震で生じる繰返しの大変形下においても、
き裂進展抵抗及びその耐不安定破壊特性が優れた構造用
鋼材及びその製造方法を提供することにある。
達成するために、本発明は以下に示す手段を用いてい
る。 (1)本発明の鋼材は、重量%で、C:0.08〜0.
2%と、Si:0.01〜0.5%と、Mn:0.1〜
2%と、Al:0.001〜0.1%と、S:0.00
5%以下とを含有し、残部がFe及び不可避的不純物か
らなり、且つ金属組織は、パーライト面積分率が20%
以上のフェライト+パーライト組織であることを特徴と
する、繰返し大変形下での延性き裂進展抵抗の優れた鋼
材である。 (2)本発明の鋼材は、重量%で、C:
0.08〜0.2%と、Si:0.01〜0.5%と、
Mn:0.1〜2%と、Al:0.001〜0.1%
と、S:0.005%以下とを含有し、残部がFe及び
不可避的不純物からなり、且つ金属組織は、パーライト
面積分率が10%以上のフェライト+パーライト組織で
あり、フェライトの平均結晶粒径が10μm以下である
ことを特徴とする、繰返し大変形下での延性き裂進展抵
抗の優れた鋼材である。
量%でさらに、Cu:0.5%以下、Ni:0.5%以
下、Cr:1%以下、Mo:0.6%以下、Nb:0.
06%以下、V:0.1%以下、Ti:0.1%以下、
及びCa:0.005%以下の群から選択された1種ま
たは2種以上を含有することを特徴とする、上記(1)
または(2)に記載の繰返し大変形下での延性き裂進展
抵抗の優れた鋼材である。 (4)本発明の製造方法
は、重量%で、C:0.08〜0.2%と、Si:0.
01〜0.5%と、Mn:0.1〜2%と、Al:0.
001〜0.1%と、S:0.005%以下とを含有
し、残部がFe及び不可避的不純物からなる鋼片を10
50〜1180℃の温度に加熱し、900℃以下での累
積圧下率50%以上、圧延終了温度650〜850℃で
熱間圧延を行った後、空冷することを特徴とする、繰返
し大変形下での延性き裂進展抵抗の優れた鋼材の製造方
法である。
て、重量%でさらに、Cu:0.5%以下、Ni:0.
5%以下、Cr:1%以下、Mo:0.6%以下、N
b:0.06%以下、V:0.1%以下、Ti:0.1
%以下、及びCa:0.005%以下の群から選択され
た1種または2種以上を含有することを特徴とする、上
記(4)に記載の繰返し大変形下での延性き裂進展抵抗
の優れた鋼材の製造方法である。
ける鋼材のき裂進展特性について鋭意研究を重ねた結
果、以下の知見を得るに至った。応力集中部からのき裂
発生特性は素材の一様伸びによってほぼ決まるが、フェ
ライト+パーライト鋼におけるき裂進展は、主に介在物
やフェライト+パーライト界面でのボイドの発生・連結
により起こる。このとき、ボイドの発生場所となるパー
ライトが多量にかつ微細分散していれば、き裂先端部近
傍でのボイドの生成量が増え、変形エネルギーがボイド
の発生・連結に消費されるとともに、き裂の進展経路に
多くの分岐を生じるため、き裂進展速度が低下する。
ライト結晶粒径が微細で、パーライト間の平均距離が短
ければ同様の効果が得られ、き裂進展速度を小さくする
ことが可能となるものである。
は、C含有量を一定値以上に高めた鋼を用いて、低温で
一定量以上の圧下率で圧延を行えばよく、パーライト面
積率が高くかつ微細分散した組織となり、き裂進展抵抗
の高い鋼材が得られるものである。
Mn−0.01%Nb鋼を用いて、図1に示した環状切
欠を有する丸棒試験片により標点間平均歪で±1%×7
回の繰返し引張圧縮変形を加えた時のき裂発生状況を図
2に示す。切欠底1から長さ約0.65mmのき裂2が
進展していることが確認できる。図3は0.15%C−
0.25%Si−1.4%Mn−0.01%Nb鋼でパ
ーライト面積分率及びフェライト結晶粒径の異なる供試
鋼についての、繰返し数と切欠底からのき裂進展量との
関係であるが、パーライト面積分率が多い場合またはフ
ェライト結晶粒径が小さい場合に同一回数でのき裂進展
量が少なくなっていることがわかる。また、硫化物系介
在物を多く含有する鋼材では、繰返しの変形を受けた場
合、き裂先端近傍以外でも硫化物系介在物を起点とした
ボイドが発生・成長するため、不安定破壊を起こしやす
いことが判明した。
0.25%Si−1.4%Mn−0.01%Nb鋼)を
用いて、図1の環状切欠丸棒試験片により繰返し引張圧
縮試験を行った結果であり、S含有量と不安定破壊を生
ずるまでの繰返し数を示したものである。S含有量が多
い場合は少ない繰返し数で不安定破壊を生じており、き
裂進展抵抗を高めると同時に、S系介在物を低減し、不
安定破壊に対する抵抗を高めることが重要であることが
わかる。
量を低減した鋼を用いて、金属組織が一定値以上のパー
ライト面積分率を有するフェライト+パーライト鋼とな
るように、低温で一定量以上の圧下率で圧延を行うよう
にして、き裂進展抵抗を高めると同時に、不安定破壊に
対する抵抗を高める繰返し大変形下での延性き裂進展抵
抗の優れた鋼材及びその製造方法を見出し、本発明を完
成させた。すなわち、本発明は、鋼組成、金属組織およ
び製造条件を特定することにより、地震で生じる繰返し
の大変形下においても、き裂進展抵抗及びその耐不安定
破壊特性が優れた構造用鋼材を提供することができる。
由、金属組織の限定理由及び製造条件の限定理由につい
て説明する。 (1)成分組成範囲 C:0.08〜0.2% Cは鋼材の強度を確保するために必要な元素であるが、
0.08%未満ではパーライト面積分率が少なくなりす
ぎるため、十分な延性き裂進展抵抗が得られない。ま
た、0.2%を越えて添加すると溶接性を損ねるので、
その含有量は0.08〜0.2%である。 Si:0.01〜0.5% Siは鋼材の強度を高めるとともに製鋼過程における脱
酸剤として必要であるが、0.01%未満ではその効果
が不十分であり、0.5%を越えて添加すると溶接部の
靭性を劣化させるので、その含有量は0.01〜0.5
%である。
%未満では強度が不足し、2%を越えて添加すると中心
偏析が多くなり板厚中央の靭性が劣化するため、その含
有量は0.1〜2%である。 Al:0.001〜0.1% Alは脱酸剤として必要であるが、0.001%未満で
は脱酸が不十分であり、0.1%を越えて添加されると
連鋳スラブの表面疵の原因となるため、その含有量は
0.001〜0.1%である。 S:0.005%以下 Sは硫化物系介在物を生成する元素であるが、地震によ
り繰返しの変形を受ける場合は、硫化物系介在物を核と
してボイドが発生成長するため、不安定破壊を助長す
る。不安定破壊に対する抵抗を高めるためにはS含有量
を厳しく制限する必要があるが、0.005%以下では
問題ないので、その含有量の上限は0.005%であ
る。
の強度・靭性を高めるためにCu、Ni、Cr、Mo、
Nb、V、Ti、Caのうちの1種または2種以上を含
有してもよいが、以下にその成分の限定理由を述べる。
%を越えて添加すると熱間加工性が低下するので、その
含有量は0.5%以下である。 Ni:0.5%以下 Niは靭性の向上に極めて有効な元素であるが、また非
常に高価な元素であることから0.5%を越えて添加す
るとコスト的に不利になるため、その含有量は0.5%
以下である。 Cr:1%以下 Crは強度向上に有効な元素であるが、1%を越えて添
加すると溶接性が低下するので、その含有量は1%以下
である。 Mo:0.6%以下 MoもCrと同様に強度向上に有効な元素であるが、
0.6%を越えて添加すると溶接性が低下するだけでな
く、コスト的にも不利になるため、その含有量は0.6
%以下である。 Nb:0.06%以下 NbはNb(C,N)として微細析出し強度上昇に寄与
する元素であるが、0.06%を越えて添加されると溶
接部の靭性が低下するため、その含有量は0.06%以
下である。 V:0.1%以下 VはVCとして析出し強度向上に寄与するが、0.1%
を越えて添加してもその効果が飽和するので、その含有
量は0.1%以下である。
AZ靭性の向上に寄与する元素であり微量の添加で大き
な効果が得られるが、0.1%を越えて添加されると逆
に溶接性が低下するため、その含有量は0.1%以下で
ある。
性を向上する元素であるが、0.005%を越えて添加
すると鋼の材質に悪影響を及ぼすため、その添加量は
0.005%以下である。 (2)金属組織 (2−1)態様1の金属組織 本発明の鋼材の金属組織は、パーライト面積分率が20
%以上のフェライト+パーライト組織である。
ーライトは繰返し大変形を受ける場合のボイドの発生起
点となり、パーライト面積分率が大きいほどき裂先端近
傍でのボイドの発生量が多くなるため、変形エネルギー
がボイドの発生・連結に消費されるとともに、き裂の進
展経路に多くの分岐を生じ、き裂進展速度が低下する。
しかし、パーライト面積率が20%未満ではき裂が分岐
されず直線的に進展し、き裂進展速度が速くなるため、
パーライト面積分率を20%以上に規定した。
%以上のフェライト+パーライト組織であり、フェライ
トの平均結晶粒径が10μm以下である。
間の平均距離が短くなれば、き裂進展経路の分岐がより
頻繁に起こり、き裂進展速度を小さくすることが可能で
ある。しかし、フェライト平均結晶粒径が10μmを超
えるとその効果は得られない。また、フェライト平均結
晶粒径が10μm以下の場合はパーライト面積分率が1
0%以上であれば、十分なき裂進展抵抗が得られる。
ることにより、地震で生じる繰返しの大変形下において
も、き裂進展抵抗及びその耐不安定破壊特性が優れた構
造用鋼材を得ることが可能になる。
により製造することができる。 (3)鋼材製造工程 (製造方法)上記した成分組成を有する鋼片(スラブ)
を1050〜1180℃の温度に加熱し、900℃以下
での累積圧下率50%以上、圧延終了温度650〜85
0℃で熱間圧延を行った後、空冷する。
窒化物形成元素の固溶量が少ないため、圧延中に析出す
る炭窒化物量が少なくなり十分な強度が得られないだけ
でなく、再結晶温度が上昇するために圧延による組織の
微細化が不十分となる。また、加熱温度が1180℃よ
り高いと、組織が粗大化するだけでなく靭性が劣化する
ため、加熱温度は1050〜1180℃である。
以上,圧延終了温度:650〜850℃ 900℃を超える温度では、再結晶を生じやすく組織が
粗大化し、900℃以下でも、累積圧下率が50%未満
となる場合は、組織が十分に微細化せず、高いき裂進展
抵抗が得られない。また、圧延終了温度が850℃を超
えると、冷却過程で組織が粗大化してしまい、高いき裂
進展抵抗が得られず、650℃未満になると加工歪によ
り靭性が劣化する。よって、900℃以下の累積圧下率
は50%以上,圧延終了温度は650〜850℃であ
る。
パーライト組織とするためである。ただし、冷却過程で
の粒成長を抑制する目的で、ベイナイト変態を生じない
範囲で、空冷以上の冷却速度で冷却を行うことも可能で
ある。以下に本発明の実施例を挙げ、本発明の効果を立
証する。
1〜13、比較鋼:No.14〜19)を溶製し、熱間
圧延により板厚25mmの板にした。そして、これらの
鋼板の板厚1/4付近のミクロ観察を行い、200倍で
10視野の写真を撮影し、画像解析によってパーライト
面積分率及びフェライト平均結晶粒径を測定した。次に
これらの素材の板厚1/4位置より、図1に示したよう
な応力集中係数3.8の切欠を有する試験片を採取し
た。そして、疲労試験機を用いて、標点間の平均歪で±
1%×10回(引張側で終了)の繰返し引張圧縮変形を
加えた。なお、試験温度は全て室温で行った。その後、
試験片を液体窒素で冷却し脆性的に破断させ、断面のS
EM写真からき裂進展量を求めた。
だし、繰返し数10回以前に不安定破壊を生じたものに
ついては破断までの回数を示した。本発明鋼であるN
o.1〜13はいずれも不安定破壊を生じておらず、ま
た、繰返し数10回でのき裂進展量が0.6mm以下で
あることから、き裂進展抵抗と不安定破壊に対する抵抗
がともに高いことがわかる。一方、比較鋼であるNo.
14〜17はいずれもパーライトの面積分率またはフェ
ライト平均結晶粒径が本発明範囲から外れており、繰返
し数10回でのき裂進展量が大幅に上昇している。ま
た、比較鋼No.18,19はS含有量が本発明範囲を
越えているため、繰返し数10回以前に不安定破壊を生
じている。
明鋼:A〜L、比較鋼:M〜O)を溶製し、表3に示し
た種々の方法で圧延し、鋼板とした(本発明例:A1,
B1,B2,C1,C2,D1,E1〜H1,H2,I
1,J1,K1,L1、比較例:D2〜D4,J2〜J
5,M1〜O1)。そして、これらの鋼板の板厚1/4
付近のミクロ観察を行い、200倍で10視野の写真を
撮影し、画像解析によってパーライト面積分率及びフェ
ライト平均結晶粒径を測定した。次にこれらの素材の板
厚1/4位置より、図1に示したような応力集中係数
3.8の切欠を有する試験片を採取した。そして、疲労
試験機を用いて、標点間の平均歪で±1%×10回(引
張側で終了)の繰返し引張圧縮変形を加えた。なお、試
験温度は全て室温で行った。その後、試験片を液体窒素
で冷却し脆性的に破断させ、断面のSEM写真からき裂
進展量を求めた。
だし、繰返し数10回以前に不安定破壊を生じたものに
ついては破断までの回数を示した。本発明例(A1,B
1,B2,C1,C2,D1,E1〜H1,H2,I
1,J1,K1,L1)はいずれも不安定破壊を生じて
おらず、また、繰返し数10回でのき裂進展量が0.3
5mm以下であることから、き裂進展抵抗と不安定破壊
に対する抵抗がともに高いことがわかる。
1は成分または圧延条件が本発明範囲から外れているた
め、パーライト面積分率が低いかまたはフェライト結晶
粒径が大きくなるため、繰返し数10回でのき裂進展量
が大幅に上昇している。また、比較例N1,O1はS含
有量が本発明範囲を越えているため、繰返し数10回以
前に不安定破壊を生じている。
組成、金属組織及び製造条件を特定することにより、繰
返し大変形下において応力集中部からき裂が発生進展す
る場合の、き裂進展抵抗及び不安定破壊に対する抵抗が
高い鋼材を提供することが可能であり、高い耐震性能を
要求される建造物の利用に適している。
示す図。
欠底からの亀裂発生状況を示す図。
ーライト面積分率及びフェライト結晶粒径を変えた場
合)の繰返し引張圧縮回数とき裂進展量との関係を示す
図。
含有量と不安定破壊を生ずるまでの繰返し引張圧縮回数
との関係を示す図。
Claims (5)
- 【請求項1】 重量%で、C:0.08〜0.2%と、
Si:0.01〜0.5%と、Mn:0.1〜2%と、
Al:0.001〜0.1%と、S:0.005%以下
とを含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、
且つ金属組織は、パーライト面積分率が20%以上のフ
ェライト+パーライト組織であることを特徴とする、繰
返し大変形下での延性き裂進展抵抗の優れた鋼材。 - 【請求項2】 重量%で、C:0.08〜0.2%と、
Si:0.01〜0.5%と、Mn:0.1〜2%と、
Al:0.001〜0.1%と、S:0.005%以下
とを含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、
且つ金属組織は、パーライト面積分率が10%以上のフ
ェライト+パーライト組織であり、フェライトの平均結
晶粒径が10μm以下であることを特徴とする、繰返し
大変形下での延性き裂進展抵抗の優れた鋼材。 - 【請求項3】 鋼成分として、重量%でさらに、Cu:
0.5%以下、Ni:0.5%以下、Cr:1%以下、
Mo:0.6%以下、Nb:0.06%以下、V:0.
1%以下、Ti:0.1%以下、及びCa:0.005
%以下の群から選択された1種または2種以上を含有す
ることを特徴とする、請求項1または2に記載の繰返し
大変形下での延性き裂進展抵抗の優れた鋼材。 - 【請求項4】 重量%で、C:0.08〜0.2%と、
Si:0.01〜0.5%と、Mn:0.1〜2%と、
Al:0.001〜0.1%と、S:0.005%以下
とを含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなる鋼
片を1050〜1180℃の温度に加熱し、900℃以
下での累積圧下率50%以上、圧延終了温度650〜8
50℃で熱間圧延を行った後、空冷することを特徴とす
る、繰返し大変形下での延性き裂進展抵抗の優れた鋼材
の製造方法。 - 【請求項5】 鋼成分として、重量%でさらに、Cu:
0.5%以下、Ni:0.5%以下、Cr:1%以下、
Mo:0.6%以下、Nb:0.06%以下、V:0.
1%以下、Ti:0.1%以下、及びCa:0.005
%以下の群から選択された1種または2種以上を含有す
ることを特徴とする、請求項4に記載の繰返し大変形下
での延性き裂進展抵抗の優れた鋼材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25108297A JP3849244B2 (ja) | 1997-09-16 | 1997-09-16 | 繰返し大変形下での延性き裂進展抵抗の優れた鋼材及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25108297A JP3849244B2 (ja) | 1997-09-16 | 1997-09-16 | 繰返し大変形下での延性き裂進展抵抗の優れた鋼材及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1192858A true JPH1192858A (ja) | 1999-04-06 |
JP3849244B2 JP3849244B2 (ja) | 2006-11-22 |
Family
ID=17217381
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25108297A Expired - Fee Related JP3849244B2 (ja) | 1997-09-16 | 1997-09-16 | 繰返し大変形下での延性き裂進展抵抗の優れた鋼材及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3849244B2 (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100431851B1 (ko) * | 1999-12-28 | 2004-05-20 | 주식회사 포스코 | 고강도 구조용 강 및 그 제조방법 |
JP2007119857A (ja) * | 2005-10-28 | 2007-05-17 | Jfe Steel Kk | 耐疲労き裂伝播特性に優れた高靭性鋼材 |
JP2008007834A (ja) * | 2006-06-30 | 2008-01-17 | Jfe Steel Kk | 疲労亀裂伝播抵抗性に優れた鋼材の製造方法 |
JP2008007833A (ja) * | 2006-06-30 | 2008-01-17 | Jfe Steel Kk | 疲労亀裂伝播抵抗性に優れた鋼材 |
WO2010074347A1 (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-01 | Jfeスチール株式会社 | 溶接熱影響部および母材部の耐延性き裂発生特性に優れた鋼材およびその製造方法 |
US20120031532A1 (en) * | 2009-10-28 | 2012-02-09 | Hajime Ishikawa | Steel plate for line pipe excellent in strength and ductility and method of production of same |
JP2012132088A (ja) * | 2010-11-30 | 2012-07-12 | Jfe Steel Corp | 建築構造部材向け角形鋼管用厚肉熱延鋼板およびその製造方法 |
JP2012153963A (ja) * | 2011-01-28 | 2012-08-16 | Jfe Steel Corp | 建築構造部材向け角形鋼管用厚肉熱延鋼板の製造方法 |
WO2013153679A1 (ja) * | 2012-04-12 | 2013-10-17 | Jfeスチール株式会社 | 建築構造部材向け角形鋼管用厚肉熱延鋼板およびその製造方法 |
CN111041348A (zh) * | 2019-11-22 | 2020-04-21 | 首钢京唐钢铁联合有限责任公司 | 一种低锰热轧钢及其热轧工艺 |
CN113166885A (zh) * | 2018-11-29 | 2021-07-23 | 株式会社Posco | 延展性及低温韧性优秀的高强度钢材及其制造方法 |
JP2023506255A (ja) * | 2019-12-16 | 2023-02-15 | ポスコホールディングス インコーポレーティッド | 延性に優れた高強度鋼材及びその製造方法 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102484998B1 (ko) * | 2020-12-11 | 2023-01-05 | 주식회사 포스코 | 연성이 우수한 고강도 강판 및 그 제조방법 |
KR102498134B1 (ko) * | 2020-12-15 | 2023-02-08 | 주식회사 포스코 | 저온 충격인성이 우수한 극후물 강판 및 이의 제조방법 |
Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07242992A (ja) * | 1994-03-09 | 1995-09-19 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 疲労亀裂進展抑制効果を有する鋼板 |
JPH0885846A (ja) * | 1994-09-20 | 1996-04-02 | Kawasaki Steel Corp | 材質ばらつきの少ないフェライト・パーライト組織厚鋼板およびその製造方法 |
JPH08333623A (ja) * | 1995-06-07 | 1996-12-17 | Kobe Steel Ltd | 耐震性の優れた建築構造用低降伏比耐火鋼材の製造方法 |
JPH09111340A (ja) * | 1995-08-11 | 1997-04-28 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 高強度低降伏比鉄筋用鋼材及びその製造方法 |
JPH09118952A (ja) * | 1995-10-20 | 1997-05-06 | Kobe Steel Ltd | 降伏比の低い高強度熱延鋼板部材 |
JPH09125140A (ja) * | 1995-08-29 | 1997-05-13 | Kawasaki Steel Corp | 強度、靱性、溶接性および耐震性に優れた極厚h形鋼およびその製造方法 |
JPH09184015A (ja) * | 1995-12-28 | 1997-07-15 | Nkk Corp | 耐震性に優れた鋼管 |
JPH10204570A (ja) * | 1997-01-21 | 1998-08-04 | Nkk Corp | 構造用耐震鋼材 |
JPH10280088A (ja) * | 1997-02-06 | 1998-10-20 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 建築構造用鋼材及びその製造方法 |
-
1997
- 1997-09-16 JP JP25108297A patent/JP3849244B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07242992A (ja) * | 1994-03-09 | 1995-09-19 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 疲労亀裂進展抑制効果を有する鋼板 |
JPH0885846A (ja) * | 1994-09-20 | 1996-04-02 | Kawasaki Steel Corp | 材質ばらつきの少ないフェライト・パーライト組織厚鋼板およびその製造方法 |
JPH08333623A (ja) * | 1995-06-07 | 1996-12-17 | Kobe Steel Ltd | 耐震性の優れた建築構造用低降伏比耐火鋼材の製造方法 |
JPH09111340A (ja) * | 1995-08-11 | 1997-04-28 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 高強度低降伏比鉄筋用鋼材及びその製造方法 |
JPH09125140A (ja) * | 1995-08-29 | 1997-05-13 | Kawasaki Steel Corp | 強度、靱性、溶接性および耐震性に優れた極厚h形鋼およびその製造方法 |
JPH09118952A (ja) * | 1995-10-20 | 1997-05-06 | Kobe Steel Ltd | 降伏比の低い高強度熱延鋼板部材 |
JPH09184015A (ja) * | 1995-12-28 | 1997-07-15 | Nkk Corp | 耐震性に優れた鋼管 |
JPH10204570A (ja) * | 1997-01-21 | 1998-08-04 | Nkk Corp | 構造用耐震鋼材 |
JPH10280088A (ja) * | 1997-02-06 | 1998-10-20 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 建築構造用鋼材及びその製造方法 |
Cited By (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100431851B1 (ko) * | 1999-12-28 | 2004-05-20 | 주식회사 포스코 | 고강도 구조용 강 및 그 제조방법 |
JP2007119857A (ja) * | 2005-10-28 | 2007-05-17 | Jfe Steel Kk | 耐疲労き裂伝播特性に優れた高靭性鋼材 |
JP2008007834A (ja) * | 2006-06-30 | 2008-01-17 | Jfe Steel Kk | 疲労亀裂伝播抵抗性に優れた鋼材の製造方法 |
JP2008007833A (ja) * | 2006-06-30 | 2008-01-17 | Jfe Steel Kk | 疲労亀裂伝播抵抗性に優れた鋼材 |
WO2010074347A1 (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-01 | Jfeスチール株式会社 | 溶接熱影響部および母材部の耐延性き裂発生特性に優れた鋼材およびその製造方法 |
JP2010168657A (ja) * | 2008-12-26 | 2010-08-05 | Jfe Steel Corp | 溶接熱影響部および母材部の耐延性き裂発生特性に優れた鋼材およびその製造方法。 |
US8641836B2 (en) * | 2009-10-28 | 2014-02-04 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Steel plate for line pipe excellent in strength and ductility and method of production of same |
US20120031532A1 (en) * | 2009-10-28 | 2012-02-09 | Hajime Ishikawa | Steel plate for line pipe excellent in strength and ductility and method of production of same |
JP2012132088A (ja) * | 2010-11-30 | 2012-07-12 | Jfe Steel Corp | 建築構造部材向け角形鋼管用厚肉熱延鋼板およびその製造方法 |
JP2012153963A (ja) * | 2011-01-28 | 2012-08-16 | Jfe Steel Corp | 建築構造部材向け角形鋼管用厚肉熱延鋼板の製造方法 |
WO2013153679A1 (ja) * | 2012-04-12 | 2013-10-17 | Jfeスチール株式会社 | 建築構造部材向け角形鋼管用厚肉熱延鋼板およびその製造方法 |
KR20140138854A (ko) * | 2012-04-12 | 2014-12-04 | 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 | 건축 구조 부재용 각형 강관용 두꺼운 열연 강판 및 그 제조 방법 |
US9708680B2 (en) | 2012-04-12 | 2017-07-18 | Jfe Steel Corporation | Hot rolled steel sheet for square column for building structural members |
US10876180B2 (en) | 2012-04-12 | 2020-12-29 | Jfe Steel Corporation | Method of manufacturing hot rolled steel sheet for square column for building structural members |
CN113166885A (zh) * | 2018-11-29 | 2021-07-23 | 株式会社Posco | 延展性及低温韧性优秀的高强度钢材及其制造方法 |
CN113166885B (zh) * | 2018-11-29 | 2022-10-14 | 株式会社Posco | 延展性及低温韧性优秀的高强度钢材及其制造方法 |
CN111041348A (zh) * | 2019-11-22 | 2020-04-21 | 首钢京唐钢铁联合有限责任公司 | 一种低锰热轧钢及其热轧工艺 |
JP2023506255A (ja) * | 2019-12-16 | 2023-02-15 | ポスコホールディングス インコーポレーティッド | 延性に優れた高強度鋼材及びその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3849244B2 (ja) | 2006-11-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2392682B1 (en) | Thick high-tensile-strength hot-rolled steel sheet with excellent low-temperature toughness and process for production of same | |
EP2949772B1 (en) | Hot-rolled steel sheet and method for manufacturing same | |
US9493865B2 (en) | Thick-walled high-strength hot rolled steel sheet with excellent low-temperature toughness and method of producing same | |
EP1860204B1 (en) | High tension steel plate, welded steel pipe and method for production thereof | |
US20040187982A1 (en) | Hot-rolled steel strip for high strength electric resistance welding pipe and manufacturing method thereof | |
EP0940477A1 (en) | Wide-flange beams made from a steel with high toughness and yield strength, and process for manufacturing these products | |
WO2020039980A1 (ja) | 角形鋼管およびその製造方法並びに建築構造物 | |
JP3849244B2 (ja) | 繰返し大変形下での延性き裂進展抵抗の優れた鋼材及びその製造方法 | |
JP5082667B2 (ja) | アレスト特性に優れた高強度厚肉鋼板およびその製造方法 | |
JP2010037567A (ja) | 低温靭性に優れた厚肉高張力熱延鋼板およびその製造方法 | |
US11028456B2 (en) | Electric resistance welded steel pipe for torsion beam | |
JP4008378B2 (ja) | 靭性および溶接性に優れた低降伏比高強度鋼 | |
JP6064320B2 (ja) | 耐延性破壊特性に優れた低降伏比高強度鋼板 | |
JP5743382B2 (ja) | 耐震性構造物用鋼材及びその製造方法 | |
KR20190111920A (ko) | 압연 h형강 및 그 제조 방법 | |
JP7347361B2 (ja) | 突起付きh形鋼およびその製造方法 | |
JP4646719B2 (ja) | 低降伏比高強度高靭性鋼板の製造方法 | |
JP2001247930A (ja) | 耐震性および耐火性に優れた圧延形鋼とその製造方法 | |
JPH08246094A (ja) | 低温用建築鋼材 | |
JPH11343542A (ja) | 耐座屈特性に優れた鋼管及びその製造方法 | |
JP2001294984A (ja) | 圧延耐火形鋼およびその製造方法 | |
JP2001247935A (ja) | 耐震性および耐候性に優れた圧延形鋼とその製造方法 | |
JP7396512B2 (ja) | 厚鋼板および厚鋼板の製造方法 | |
JP2002105594A (ja) | 低サイクル疲労強度に優れる高バーリング性熱延鋼板およびその製造方法 | |
JPH10204570A (ja) | 構造用耐震鋼材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040528 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050114 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050222 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050425 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060808 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060821 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090908 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100908 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |