JPH1191673A - 二輪車用ブレーキ装置 - Google Patents

二輪車用ブレーキ装置

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JPH1191673A
JPH1191673A JP27210597A JP27210597A JPH1191673A JP H1191673 A JPH1191673 A JP H1191673A JP 27210597 A JP27210597 A JP 27210597A JP 27210597 A JP27210597 A JP 27210597A JP H1191673 A JPH1191673 A JP H1191673A
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Yukitoshi Shimura
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  • Transmission Of Braking Force In Braking Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 左のハンドルレバーを操作したときにフロン
トブレーキとリヤブレーキにそれぞれ制動を与えること
により、操作性や制動能力を向上する。 【解決手段】 左ハンドルレバー1をイコライザ31を
介してリヤドラムブレーキ6とフロントディスクブレー
キ5に接続された回動レバー23に接続し、右ハンドル
レバー3を回動レバー23を介してフロントディスクブ
レーキ5に接続する構成としている。これにより、右ハ
ンドルレバー3の操作によってフロントディスクブレー
キ5に制動を与えることができ、左ハンドルレバー1の
操作によってリヤドラムブレーキ6とフロントディスク
ブレーキ5に同時に制動を与えることができる。また、
マスタシリンダのケースを利用してマスタシリンダハウ
ジング11を形成することにより、部品点数を削減する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、左右のハンドルに
ブレーキをかけるためのハンドルレバーがそれぞれ設け
られたスクータ等に用いて好適な二輪車用ブレーキ装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、スクータ等の二輪車の多くは、
無段階変速装置を用いているためにクラッチレバーがな
く、左右のハンドルにブレーキをかけるためのハンドル
レバーがそれぞれ設けられている。
【0003】この種の従来技術による二輪車用ブレーキ
装置は、例えば、左側のハンドルに設けられた左ハンド
ルレバーと、右側のハンドルに設けられた右ハンドルレ
バーと、該右ハンドルレバーの回動によって前輪に制動
を与えるフロントブレーキと、前記左ハンドルレバーの
回動によって後輪に制動を与えるリヤブレーキとから構
成されたものが知られている。ここで、二輪車用ブレー
キ装置では、制動時に大きな荷重が作用するフロントブ
レーキを制動性能に優れたディスクブレーキによって構
成し、フロントブレーキに比較して制動時に作用する荷
重が軽いリヤブレーキには安価なドラムブレーキを用い
ている。
【0004】そして、この従来技術による二輪車用ブレ
ーキ装置では、右ハンドルレバーを握って回動させるこ
とにより、マスタシリンダのピストンを押動してブレー
キ液を押圧し、フロントディスクブレーキを作動させて
前輪に制動を与える。また、左ハンドルレバーを握って
回動させることにより、ワイヤを介してリヤドラムブレ
ーキを作動させて後輪に制動を与える。従って、左右の
ハンドルレバーを適宜回動操作することにより、前輪、
後輪に制動を与えて車両を減速、または停止させること
ができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による二輪車用ブレーキ装置では、右ハンドルレ
バーを操作することによってフロントディスクブレーキ
に制動力を与え、左ハンドルレバーを操作することによ
ってリヤドラムブレーキに制動力を与える構成となって
いる。このため、制動距離を短くするためには、フロン
トディスクブレーキの制動力とリヤドラムブレーキの制
動力とを適度なバランスに調整する必要があり、レバー
操作が難しいという問題がある。
【0006】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明の目的は、左のハンドルレバーを
操作したときにフロントブレーキとリヤブレーキにそれ
ぞれ制動を与えることにより、操作性や制動能力を向上
できるようにした二輪車用ブレーキ装置を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明による二輪車用ブレーキ装置
は、フロントブレーキに制動を与えるため、内部にブレ
ーキ液を押圧するピストンが軸方向に変位可能に設けら
れたマスタシリンダハウジングと、該マスタシリンダハ
ウジングの軸線を挟んで両側に位置して配置され、長さ
方向の一側が回動支点として該マスタシリンダハウジン
グに枢支された回動レバーと、前記マスタシリンダハウ
ジングに該回動レバーと直交した状態に配置され、軸方
向に穿設された長穴が該回動レバーの中間位置で係合さ
れると共に、右ハンドルに設けられた右ハンドルレバー
に連結されて引っ張り操作される第1の連結レバーと、
前記マスタシリンダハウジングに前記回動レバーと平行
状態で配置され、長さ方向の中間位置で左ハンドルに設
けられた左ハンドルレバーに連結されて引っ張り操作さ
れるイコライザと、該イコライザおよび回動レバーと直
交した状態で配置され、該イコライザの長さ方向の他側
で枢支されると共に、軸方向に穿設された長穴が前記回
動レバーの長さ方向の他側で係合した第2の連結レバー
と、前記回動レバーの中間位置と前記マスタシリンダハ
ウジング内のピストンとの間に設けられ、該ピストンを
押動する押動部材と、前記イコライザの長さ方向の一側
とリヤブレーキとの間を接続する接続体とから構成され
ている。
【0008】このように構成したことにより、右ハンド
ルレバーを握って回動させると、第1の連結レバーが引
っ張られて回動レバーが回動し、該回動レバーに接続さ
れた押動部材によってマスタシリンダハウジング内のピ
ストンが押動されるから、該ピストンによってブレーキ
液が押圧され、このブレーキ液圧によりフロントブレー
キに制動が与えられる。このときには、第1の連結レバ
ーと押動部材とがそれぞれ回動レバーの長さ方向の中間
位置に接続されており、右ハンドルレバーの回動による
引っ張り力が第1の連結レバーから押動部材にほぼ直接
的に伝達されるから、右ハンドルレバーの操作量をその
ままにフロントブレーキに制動を与えることができる。
【0009】また、左ハンドルレバーを握って回動させ
ると、イコライザが引っ張り操作され、該イコライザの
長さ方向の一側に接続された接続体を介してリヤブレー
キに制動が与えられる。同時に、前記イコライザの長さ
方向の他側に接続された第2の連結レバーによって回動
レバーが回動されるから、該回動レバーの回動に応じて
マスタシリンダハウジング内のピストンが押動部材によ
って押動され、フロントブレーキに制動が与えられる。
【0010】一方、フロントブレーキにブレーキ液圧を
供給するマスタシリンダのケースを回動レバー、接続体
等を取付けるためのマスタシリンダハウジングとして利
用しているから、別途必要であったハウジングを省略す
ることができる。
【0011】また、回動レバーをマスタシリンダハウジ
ングの軸線を挟んで両側に位置して配置した上で、回動
レバーとイコライザとを平行状態で配置し、第2の連結
レバーによって回動レバーの長さ方向の他側とイコライ
ザの長さ方向の他側とを連結しているから、マスタシリ
ンダハウジングの幅寸法を有効に利用して回動レバーと
イコライザとを軸方向で重なるように配置でき、回動レ
バー、イコライザの取付けに要する寸法を小さくするこ
とができる。
【0012】請求項2の発明は、回動レバーは、長さ方
向の一側に位置してマスタシリンダハウジングに回動可
能に取付けられた取付部と、該取付部からマスタシリン
ダハウジングの外周側を長さ方向の他側に延びた第1の
レバー部と、マスタシリンダハウジングを挟んで該第1
のレバー部の反対側を長さ方向の他側に延びた第2のレ
バー部とによって二又状に形成し、第1の連結レバーを
前記第1のレバー部に接続し、第2の連結レバーを前記
第2の連結レバーに接続する構成としたことにある。
【0013】このように構成したことにより、回動レバ
ーは、第1の連結レバーが引っ張られたときに、第1の
レバー部と第2のレバー部とを取付部を回動支点として
回動し、第2の連結レバーが引っ張られたときにも、第
1のレバー部と第2のレバー部とを取付部を回動支点と
して回動する。
【0014】また、第1の連結レバー、該第1の連結レ
バーを右ハンドルレバーに接続するブレーキワイヤ等を
第1のレバー部側に、イコライザ、第2の連結レバー、
該第2の連結レバーを左ハンドルレバーに接続するワイ
ヤ等を第2のレバー部側に独立して配設することができ
る。
【0015】請求項3の発明は、押動部材はピストンの
軸線と直交する方向に配設された押動ピンとしたことに
あり、これにより、マスタシリンダハウジングの軸方向
に対する押動ピンの組付寸法を小さくすることができ
る。
【0016】請求項4の発明は、押動ピンはその両端を
回動レバーの第1のレバー部と第2のレバー部とに支持
する構成としたことにあり、これにより、押動ピンによ
って第1のレバー部、第2のレバー部を連結し、該第1
のレバー部、第2のレバー部間の強度を高めることがで
きる。
【0017】請求項5の発明は、マスタシリンダハウジ
ングには、左ハンドルレバーによってイコライザが大き
く引っ張り操作されたときに、該イコライザの長さ方向
の他側に当接して変位を規制するイコライザ止めを設け
たことにある。
【0018】このように構成したことにより、例えばブ
レーキ液の漏洩等の失陥によってフロントブレーキを使
用できなくなった状態で、左ハンドルレバーによってイ
コライザを引っ張り操作すると、該イコライザの長さ方
向の他側がイコライザ止めに当接するから、この当接点
を支点としてイコライザの長さ方向の一側を回動させる
ことができる。これにより、イコライザの長さ方向一側
に接続された接続体を左ハンドルレバーによって引っ張
り操作することができ、リヤブレーキに制動を与えるこ
とができる。
【0019】請求項6の発明は、リヤブレーキはドラム
ブレーキによって構成し、マスタシリンダハウジングに
は、ドラムブレーキ内のばね力によりイコライザの長さ
方向の一側を突き当てて該イコライザの回動を規制する
ストッパを設けたことにある。これにより、ドラムブレ
ーキ内のばね力によってイコライザをストッパに突き当
てた状態で該イコライザを位置決めすることができる。
【0020】請求項7の発明は、回動レバーは、一側の
回動支点と押動部材の接続位置との間の長さ寸法に対す
る、一側の回動支点と第2の連結レバーの接続位置との
間の長さ寸法の比率を、約1:1.3〜1:2.5に設
定したことにある。
【0021】このように構成したことにより、左ハンド
ルレバーによってイコライザを引っ張り操作し、第2の
連結レバーにより回動レバーを回動させたときには、該
回動レバーを回動させるのに第1の連結レバーよりも
1.3〜2.5倍の大きなストロークを要するが、その
分、第1の連結レバーの近傍に設けられた押動部材を大
きな力で動作させることができ、フロントブレーキに所
望の制動を与えることができる。
【0022】請求項8の発明は、イコライザは、左ハン
ドルレバーとの接続位置と接続体の接続位置との間の長
さ寸法に対する、左ハンドルレバーとの接続位置と第2
の連結レバーの接続位置との間の長さ寸法の比率を、約
1:2〜1:3に設定したことにある。
【0023】このように構成したことにより、左ハンド
ルレバーによってイコライザを引っ張り操作すると、左
ハンドルレバーの連結位置の近くに接続された接続体が
大きく動作し、リヤブレーキに大きな制動を与える。こ
のときには、イコライザの長さ方向の他側で前記接続体
の接続位置よりも2〜3倍離れた位置に接続された第1
の連結レバーも小さく引っ張られ、該第1の連結レバー
により回動レバーが回動されて押動部材が動作するか
ら、フロントブレーキにも制動が与えられる。
【0024】請求項9の発明による二輪車用ブレーキ装
置は、車体に取付けられるハウジングと、該ハウジング
に取付けられ、フロントブレーキに制動を与えるため内
部にブレーキ液を押動するピストンが設けられたマスタ
シリンダと、前記ハウジングの軸線を挟んで両側に位置
して配置され、長さ方向の一側を回動支点として該ハウ
ジングに枢支された回動レバーと、前記ハウジングに該
回動レバーと直交した状態に配置され、長さ方向に穿設
された長穴が該回動レバーの中間位置で係合されると共
に、右ハンドルに設けられた右ハンドルレバーに連結さ
れて引っ張り操作される第1の連結レバーと、前記ハウ
ジングに前記回動レバーと平行状態で配置され、長さ方
向の中間位置で左ハンドルに設けられた左ハンドルレバ
ーに連結されて引っ張り操作されるイコライザと、該イ
コライザおよび回動レバーと直交した状態で配置され、
該イコライザの長さ方向の他側で枢支されると共に、長
さ方向に穿設された長穴が前記回動レバーの長さ方向の
他側で係合した第2の連結レバーと、前記回動レバーの
中間位置と前記マスタシリンダ内のピストンとの間に設
けられ、該ピストンを押動する押動部材と、前記イコラ
イザの長さ方向の一側とリヤブレーキとの間を接続する
接続体とからなり、前記押動部材は前記回動レバーの回
動支点に対して長さ方向に所定の寸法離間した位置に設
け、前記マスタシリンダ内に設けられたピストンの軸線
は、前記押動部材が前記回動レバーによって回動すると
きの接線上に位置させる構成としている。
【0025】このように構成したことにより、右ハンド
ルレバーを握って回動させると、第1の連結レバーが引
っ張られて回動レバーが回動し、該回動レバーに接続さ
れた押動部材によってマスタシリンダ内のピストンが押
動されるから、該ピストンによってブレーキ液が押圧さ
れ、このブレーキ液圧によりフロントブレーキに制動が
与えられる。このときには、第1の連結レバーと押動部
材とがそれぞれ回動レバーの長さ方向の中間位置に接続
されており、右ハンドルレバーの回動による引っ張り力
が第1の連結レバーから押動部材にほぼ直接的に伝達さ
れるから、右ハンドルレバーの操作量をそのままにフロ
ントブレーキに制動を与えることができる。
【0026】また、左ハンドルレバーを握って回動させ
ると、イコライザが引っ張り操作され、該イコライザの
長さ方向の一側に接続された接続体を介してリヤブレー
キに制動が与えられる。同時に、前記イコライザの長さ
方向の他側に接続された第2の連結レバーによって回動
レバーが回動されるから、該回動レバーの回動に応じて
マスタシリンダ内のピストンが押動部材によって押動さ
れ、フロントブレーキに制動が与えられる。
【0027】さらに、マスタシリンダ内に設けられたピ
ストンの軸線を、押動部材が回動レバーによって回動す
るときの接線上に位置させているから、回動レバーを軸
方向に引っ張って回動させることにより、このときの力
をマスタシリンダ内のピストンに効率よく作用させるこ
とができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
二輪車用ブレーキ装置を図1ないし図7に従って詳細に
説明する。
【0029】1は運転者の左手側に位置する左ハンドル
2に設けられた左ハンドルレバー、3は運転者の右手側
に位置する右ハンドル4に設けられた右ハンドルレバー
で、左右のハンドルレバー1,3は握られて回動するこ
とにより、後述するフロントディスクブレーキ5、リヤ
ドラムブレーキ6を作動させるものである。
【0030】5は前輪(図示せず)に設けられたフロン
トディスクブレーキで、該フロントディスクブレーキ5
は、後述するマスタシリンダハウジング11のホース接
続口22にブレーキホース5Aを介して接続されてい
る。そして、フロントディスクブレーキ5は、マスタシ
リンダハウジング11内のブレーキ液がピストン20に
よって押圧されることにより、前記ブレーキホース5A
を介して供給される液圧によって作動し、前輪に制動を
与えるものである。
【0031】6は後輪(図示せず)に設けられたリヤド
ラムブレーキで、該リヤドラムブレーキ6は、後述する
ブレーキ駆動ワイヤ37が引っ張られることにより作動
し、後輪に制動を与えるものである。
【0032】11は二輪車の車体(図示せず)に取付け
られるマスタシリンダハウジングで、該マスタシリンダ
ハウジング11はアルミニウム材料等を用いた鋳造品と
して形成され、その内部には、図2に示す如く、該マス
タシリンダハウジング11の軸線O−Oを中心として上
下方向に伸長するシリンダ穴12が下向きに開口して形
成されている。なお、軸線O−Oは、後述する押動ピン
33が回動レバー23によって回動するときの接線上に
位置している。
【0033】ここで、マスタシリンダハウジング11の
外周形状の説明をするにあたり、該マスタシリンダハウ
ジング11が車体に取付けられたときの前側、即ち図3
に示す面をマスタシリンダハウジング11の前側とし、
かつ図3の上側、下側、左側、右側をマスタシリンダハ
ウジング11の上側、下側、左側、右側として他図の説
明も行なうものとする。
【0034】まず、マスタシリンダハウジング11の前
側には、図3、図4に示す如く、上側の左側寄りに位置
して前側ブラケット13が突出して設けられ、該前側ブ
ラケット13の右側には、左ブレーキワイヤ34のチュ
ーブ34Bが挿通される挿通穴13Aが形成されてい
る。また、前側ブラケット13の左側は下向きに屈曲
し、その下端面は後述するイコライザ31の円弧状突部
31Dが当接するイコライザ止め13Bとなっている。
【0035】また、マスタシリンダハウジング11の上
下方向の中間部には、ブレーキ駆動ワイヤ37のチュー
ブ37Bを支持する中間ブラケット14が突設されてい
る。ここで、中間ブラケット14の上端面は、リヤドラ
ムブレーキ6内のばね力によりブレーキ駆動ワイヤ37
を介して引っ張られるイコライザ31の一側を突き当て
ることにより、該イコライザ31を位置決めするストッ
パをなすストッパ面14Aとなっている。
【0036】また、前側ブラケット13と軸線O−Oを
挟んだマスタシリンダハウジング11の後側には、図5
に示すように、上側の左側寄りに位置して後側ブラケッ
ト15が突出して設けられ、該後側ブラケット15に
は、後述する右ブレーキワイヤ36のチューブ36Bが
挿通穴15Aに挿通された状態で取付けられている。
【0037】さらに、マスタシリンダハウジング11の
下側には、右側面に位置して回動レバー23が回動可能
に取付けられるレバー取付部16と、左側面に位置して
後述する引っ張りばね38が係止される2個の係止突起
17,17とが設けられている。また、マスタシリンダ
ハウジング11の下側には、シリンダ穴12を前後方向
に貫く方形状のピン挿通溝18が設けられ、該ピン挿通
溝18は押動ピン33によるピストン20の押動を許す
ものである。
【0038】一方、マスタシリンダハウジング11に
は、上下方向の中間部に位置して後述の中継ホース40
が接続される筒状のホース取付部19が設けられ、該ホ
ース取付部19内は、図2に示すようにシリンダ穴12
に連通している。
【0039】20はマスタシリンダハウジング11のシ
リンダ穴12内に軸線O−Oを中心として軸方向に変位
可能に挿嵌されたピストンで、該ピストン20は、シリ
ンダ穴12の開口側に挿嵌された樹脂材料からなる筒体
21によって抜止めされている。そして、ピストン20
は、押動ピン33によって押動されることによりシリン
ダ穴12内のブレーキ液を押圧し、ホース接続口22に
接続されるブレーキホース5Aを介してフロントディス
クブレーキ5に液圧を供給するものである。
【0040】23はマスタシリンダハウジング11の下
側に位置し、両側が軸線O−Oを挟んで左右方向に伸長
して設けられた回動レバーで、該回動レバー23は、図
6に示すように、長さ方向の一側に位置してコ字状に屈
曲した取付部24と、該取付部24からマスタシリンダ
ハウジング11の後側を長さ方向の他側に延びた第1の
レバー部25と、マスタシリンダハウジング11を挟ん
で該第1のレバー部25の反対側となる前側を長さ方向
の他側に延びた第2のレバー部26とによって二又状に
形成されている。また、前記取付部24にはボルト挿通
穴24Aが穿設され、該取付部24はボルト挿通穴24
Aに挿通されるボルト27、ナット28によってレバー
取付部16に回動可能に枢支されている。さらに、取付
部24にはレバー取付部16に当接するストッパ突起2
4Bが一体的に設けられ、該ストッパ突起24Bはピス
トン20の最突出位置を規定するもので、樹脂材料から
なる筒体21に作用する荷重を軽減し、該筒体21の損
傷を防止している。また、第1のレバー部25と第2の
レバー部26とは、第1のレバー部25よりも第2のレ
バー部26が長尺に形成されている。
【0041】また、前記第1のレバー部25の先端側に
は後述する第1の連結レバー29が連結される第1のレ
バー接続穴25Aが形成され、前記第2のレバー部26
の先端側には後述する第2の連結レバー32が連結され
る第2のレバー接続穴26Aが形成されている。さら
に、第1のレバー部25、第2のレバー部26の長さ方
向の中間位置には押動ピン33が挿嵌されるピン挿嵌穴
25B,26Bが形成されている。なお、第1のレバー
接続穴25Aは、第1のレバー部25の先端側に形成さ
れているが、第1のレバー部25よりも第2のレバー部
26が長尺に形成されているため、回動レバー23の全
長に対して中間位置に形成されていることとなる。
【0042】ここで、第1のレバー接続穴25Aは回動
レバー23の回動支点となるボルト挿通穴24Aの中心
に対し距離寸法(長さ寸法)L1 だけ離れた位置に配設
され、ピン挿嵌穴25B,26Bはボルト挿通穴24A
の中心に対し距離寸法L2 だけ離れた位置に配設され、
第2のレバー接続穴26Aはボルト挿通穴24Aの中心
に対し距離寸法L3 だけ離れた位置に配設されている。
そして、ボルト挿通穴24Aと第1のレバー接続穴25
Aとの間の距離寸法L1 と、ボルト挿通穴24Aとピン
挿嵌穴25B,26Bとの間の距離寸法L2 とは近い寸
法となっており、この距離寸法L1 ,L2 に対する、ボ
ルト挿通穴24Aと第2のレバー接続穴26Aとの間の
距離寸法L3 の比率は、例えば約1:1.3〜1:2.
5の範囲に設定され、好ましくはほぼ1:1.8程度に
設定されている。
【0043】29はマスタシリンダハウジング11内の
後側に位置し、回動レバー23と直交するように上下方
向に配設された第1の連結レバーで、該第1の連結レバ
ー29の下側寄りにはマスタシリンダハウジング11の
軸方向に延びるように長穴29Aが穿設されている。ま
た、第1の連結レバー29の上端部には、右ブレーキワ
イヤ36のワイヤ本体36Aが接続されるワイヤ接続穴
29Bが形成されている。そして、第1の連結レバー2
9は、その長穴29Aがピン30を介して回動レバー2
3の第1のレバー部25に形成された第1のレバー接続
穴25Aに接続されている。
【0044】31はマスタシリンダハウジング11の上
下方向の中間部に位置して自由状態で設けられたイコラ
イザで、該イコライザ31は回動レバー23と平行状態
で、かつ回動レバー23の上方に重なる位置に配設され
ている。また、イコライザ31には、長さ方向の中間部
に位置して左ブレーキワイヤ34のワイヤ本体34Aが
接続されるワイヤ接続穴31Aと、長さ方向の一側に位
置してブレーキ駆動ワイヤ37のワイヤ本体37Aが接
続されるワイヤ接続穴31Bと、長さ方向の他側に位置
して第2の連結レバー32が接続されるレバー接続穴3
1Cとが形成されている。さらに、イコライザ31の他
側にはフロントディスクブレーキ5側の失陥時に前側ブ
ラケット13のイコライザ止め13Bに当接する円弧状
突部31Dが形成されている。
【0045】ここで、リヤドラムブレーキ6側に接続さ
れるワイヤ接続穴31Bは左ブレーキワイヤ34側に接
続されるワイヤ接続穴31Aに対し距離寸法(長さ寸
法)L4 だけ離れた位置に配設され、回動レバー23側
に接続されるレバー接続穴31Cはワイヤ接続穴31A
に対し距離寸法L5 だけ離れた位置に配設されている。
そして、ワイヤ接続穴31Aとワイヤ接続穴31Bとの
間の距離寸法L4 に対する、ワイヤ接続穴31Aとレバ
ー接続穴31Cとの間の距離寸法L5 の比率は、例えば
約1:2〜1:3の範囲に設定され、好ましくはほぼ
1:2.7程度に設定されている。
【0046】32は回動レバー23、イコライザ31に
直交し、第1の連結レバー29に平行に並ぶように配置
された第2の連結レバーで、該第2の連結レバー32の
下側寄りにはマスタシリンダハウジング11の軸方向に
延びるように長穴32Aが穿設されている。そして、第
2の連結レバー32は、上端側がピン30を介してイコ
ライザ31の長さ方向の他側に形成されたレバー接続穴
31Cに接続され、長穴32Aがピン30を介して第2
のレバー部26の長さ方向の他側に形成された第2のレ
バー接続穴26Aに接続されている。
【0047】33は回動レバー23の第1のレバー部2
5と第2のレバー部26との間に設けられた押動部材を
なす押動ピンで、該押動ピン33は、軸線O−Oと直交
するように前後方向に伸長する円柱状のピンとして形成
され、その両側が第1のレバー部25のピン挿嵌穴25
B、第2のレバー部26のピン挿嵌穴26Bに支持され
ている。また、押動ピン33の長さ方向の中央部は円弧
状に膨出した円弧面部33Aとなり、該円弧面部33A
はピストン20を押動する部位で、押動ピン33が傾き
を生じた場合でも、ピストン20を軸方向に真直に押動
することができる。
【0048】ここで、ピストン20、回動レバー23、
第1の連結レバー29、イコライザ31、第2の連結レ
バー32、押動ピン33等はマスタシリンダハウジング
11に一体的に組付けられ、二輪車用ブレーキ装置にお
ける一の部品ユニットを構成している。
【0049】34は左ブレーキワイヤで、該左ブレーキ
ワイヤ34は、一端側が左ハンドルレバー1に接続さ
れ、他端側がイコライザ31のワイヤ接続穴31Aに接
続されたワイヤ本体34Aと、該ワイヤ本体34Aの外
周側に設けられたチューブ34Bとから構成され、該チ
ューブ34Bの他端外周側にはねじ部34B1 が形成さ
れている。また、チューブ34Bは、その他端側が前側
ブラケット13の挿通穴13Aに挿通され、2個のナッ
ト35,35によって該前側ブラケット13に位置調整
可能に取付けられている。
【0050】36は右ブレーキワイヤで、該右ブレーキ
ワイヤ36は、図5に示す如く、一端側が右ハンドルレ
バー3に接続され、他端側が第1の連結レバー29のワ
イヤ接続穴29Bに接続されたワイヤ本体36Aと、該
ワイヤ本体36Aの外周側に設けられたチューブ36B
とから構成され、該チューブ36Bの他端外周側にはね
じ部36B1 が形成されている。また、チューブ36B
は、その他端側が後側ブラケット15の挿通穴15Aに
挿通され、2個のナット35,35によって該後側ブラ
ケット15に位置調整可能に取付けられている。
【0051】37は接続体となるブレーキ駆動ワイヤ
で、該ブレーキ駆動ワイヤ37は、一端側がイコライザ
31のワイヤ接続穴31Bに接続され、他端側がリヤド
ラムブレーキ6に接続されたワイヤ本体37Aと、該ワ
イヤ本体37Aの外周側に設けられたチューブ37Bと
から構成され、該チューブ37Bの一端側は中間ブラケ
ット14に位置決め状態で嵌合されている。
【0052】38,38は係止突起17,17とイコラ
イザ31,第1の連結レバー29との間に設けられた引
っ張りばねで、該各引っ張りばね38は左ハンドルレバ
ー1、右ハンドルレバー3のがたつきを防止するもので
ある。
【0053】また、39はマスタシリンダハウジング1
1のホース取付部19に中継ホース40を介して接続さ
れたリザーバタンクで、該リザーバタンク39内には所
定量のブレーキ液が充填され、外部から目視によってブ
レーキ液量が確認できる位置に取付けられている。
【0054】本実施の形態による二輪車用ブレーキ装置
は、上述の如き構成を有するもので、次に、各ワイヤ3
4,36,37の取付け手順と各部の調整方法について
説明する。
【0055】まず、ブレーキ駆動ワイヤ37のワイヤ本
体37Aをイコライザ31のワイヤ接続穴31Bに接続
し、チューブ37Bを中間ブラケット14に取付ける。
次に、左ブレーキワイヤ34のワイヤ本体34Aをイコ
ライザ31のワイヤ接続穴31Aに接続し、チューブ3
4Bを前側ブラケット13にナット35によって取付け
る。また、右ブレーキワイヤ36のワイヤ本体36Aを
第1の連結レバー29のワイヤ接続穴29Bに接続し、
チューブ36Bを後側ブラケット15にナット35によ
って取付ける。
【0056】このようにして、各ワイヤ34,36,3
7を取付けたら、第1の連結レバー29の長穴29Aと
ピン30との間、第2の連結レバー32の長穴32Aと
ピン30との間に隙間をなくし、かつリヤドラムブレー
キ6内のばね力によってイコライザ31が中間ブラケッ
ト14のストッパ面14Aに突き当たる位置まで、チュ
ーブ34Bに螺着されたナット35によって左ブレーキ
ワイヤ34のワイヤ本体34Aの突出量を調整する。こ
れにより、各部のがたつきがなくなり、また、ブレーキ
操作時の応答性を良好にすることができる。
【0057】次に、上述したように各ワイヤ34,3
6,37が取付けられたブレーキ装置の作動について説
明する。
【0058】まず、右ハンドルレバー3を握って回動さ
せると、右ブレーキワイヤ36によって第1の連結レバ
ー29が矢示A方向に引っ張られる。これにより、回動
レバー23が矢示B方向に回動し、該回動レバー23に
取付けられた押動ピン33によってピストン20が矢示
A方向に押動されるから、該ピストン20によってシリ
ンダ穴12内のブレーキ液が押圧され、この液圧によっ
てフロントディスクブレーキ5を動作させ、前輪に制動
を与える。
【0059】このときには、第1の連結レバー29、押
動ピン33は、回動支点となるボルト挿通穴24Aから
近い寸法となる距離寸法L1 ,L2 だけ離間して配設さ
れた第1のレバー接続穴25A、ピン挿嵌穴25B,2
6Bに接続されているから、右ハンドルレバー3を回動
させたときの操作量をそのままにフロントディスクブレ
ーキ5を作動させることができ、前輪に与える制動力を
的確に調整することができる。
【0060】一方、左ハンドルレバー1を握って回動さ
せると、左ブレーキワイヤ34によってイコライザ31
が矢示A方向に引っ張られる。これにより、イコライザ
31がブレーキ駆動ワイヤ37を引っ張ってリヤドラム
ブレーキ6を作動させ、後輪に制動を与える。
【0061】また、イコライザ31が矢示A方向に引っ
張られたときには、第2の連結レバー32を介して回動
レバー23が矢示B方向に回動し、押動ピン33によっ
てピストン20を押動してフロントディスクブレーキ5
を動作させ、前輪にも制動を与える。
【0062】このときに、ワイヤ接続穴31Aとワイヤ
接続穴31Bとの間の距離寸法L4に対する、ワイヤ接
続穴31Aとレバー接続穴31Cとの間の距離寸法L5
の比率は、1:2.7程度に設定されているから、ワイ
ヤ接続穴31Bに接続されたブレーキ駆動ワイヤ37が
大きな力で引っ張られ、リヤドラムブレーキ6によって
後輪に大きな制動が与えられる。一方、第2の連結レバ
ー32は前述した比率に応じて小さな力で引っ張られ、
回動レバー23を矢示B方向に回動させる。
【0063】続いて、ボルト挿通穴24Aとピン挿嵌穴
25B,26Bとの間の距離寸法L2 に対する、ボルト
挿通穴24Aと第2のレバー接続穴26Aとの間の距離
寸法L3 の比率は、1:1.8程度に設定されているか
ら、第2の連結レバー32によって回動レバー23を回
動させた場合には、このときの回動量の1.8分の1の
ストロークで押動ピン33を押動する。
【0064】従って、左ハンドルレバー1を回動操作し
たときには、その操作力がイコライザ31によって2.
7分の1程度に小さくなるが、回動レバー23では、押
動ピン33を押動する力がボルト挿通穴24Aに対する
ピン挿嵌穴25B,26Bと第2のレバー接続穴26A
との距離関係で、右ハンドルレバー3を回動操作したと
きの1.8倍に増幅されることになるから、フロントデ
ィスクブレーキ5を補助的に作動させることができ、前
輪に制動を与えることができる。
【0065】次に、二輪車を運転中に、例えばシリンダ
穴12内のブレーキ液が漏洩してフロントディスクブレ
ーキ5が使用不可能になった場合について説明する。
【0066】まず、シリンダ穴12内のブレーキ液が漏
洩した状態で左ハンドルレバー1を握って回動させる
と、左ブレーキワイヤ34によってイコライザ31が矢
示A方向に引っ張られる。このときには、図7に示す如
く、回動レバー23が自由状態となるから、該回動レバ
ー23が矢示C方向に大きく回動し、イコライザ31の
円弧状突部31Dが前側ブラケット13のイコライザ止
め13Bに当接する。
【0067】しかし、イコライザ31の円弧状突部31
Dがイコライザ止め13Bに当接した状態から、さらに
左ハンドルレバー1を回動させることにより、イコライ
ザ31の一側を矢示D方向に回動させてブレーキ駆動ワ
イヤ37を引っ張ることができ、リヤドラムブレーキ6
を作動させて後輪に制動力を与えることができる。
【0068】かくして、本実施の形態による二輪車用ブ
レーキ装置によれば、左ハンドルレバー1を回動操作し
たときには、リヤドラムブレーキ6によって後輪に制動
を与えると同時に、フロントディスクブレーキ5によっ
て前輪に補助的に制動を与えることができるから、減速
時には左ハンドルレバー1を操作するだけでも、前輪と
後輪に適度な制動を与えることができ、レバー操作を容
易にし、かつ安定した制動力を得ることができる。
【0069】また、右ハンドルレバー3によってフロン
トディスクブレーキ5を作動させるときには、該右ハン
ドルレバー3の操作量をそのままにフロントディスクブ
レーキ5を作動させることができるから、制動時に荷重
がかかる前輪に的確な制動を与えることができ、制動時
の安定性を高めることができる。
【0070】また、左ハンドルレバー1を操作したとき
には、リヤドラムブレーキ6を優先的に作動させ、後輪
に大きな制動を与え、フロントディスクブレーキ5によ
って前輪に補助的な制動を与えるようにしているから、
制動時に後輪を先行してロックさせることができ、制動
時に車体を安定させることができる。
【0071】また、マスタシリンダのケースをマスタシ
リンダハウジング11として利用し、ピストン20、回
動レバー23、第1の連結レバー29、イコライザ3
1、第2の連結レバー32、押動ピン33等を一体的に
組付けているから、別途ハウジングを用いることなくブ
レーキ装置を構成することができ、コストの低減、ブレ
ーキ装置の小型化を図ることができる。
【0072】しかも、マスタシリンダハウジング11を
アルミニウム材料等からなる鋳造品として形成すること
により、ハウジングとしての剛性を高めることができる
から、ブレーキ操作時に大きな荷重が作用した場合で
も、この荷重による変形を抑えて、的確なブレーキ操作
を行なわせることができ、操作性、耐久性を向上するこ
とができる。
【0073】さらに、回動レバー23をマスタシリンダ
ハウジング11に取付けるあたって、該回動レバー23
の一側をマスタシリンダハウジング11のレバー取付部
16に枢支し、第1の連結レバー29、第2の連結レバ
ー32、押動ピン33を回動レバー23の他側にまとめ
て接続しているから、回動レバー23周りの取付スペー
スを小さくできる。
【0074】また、回動レバー23を軸線O−Oを挟ん
で長さ方向の一側をマスタシリンダハウジング11に枢
支すると共に、該回動レバー23の上方に重なるように
イコライザ31を配設しているから、イコライザ31を
回動レバー23の長さ寸法内に収めることができ、左右
方向の取付寸法を小さくして、ブレーキ装置全体を小型
化することができる。
【0075】また、回動レバー23を取付部24と、該
取付部24からマスタシリンダハウジング11の前側、
後側に伸長した第1のレバー部25、第2のレバー部2
6とから二又状に形成し、左ブレーキワイヤ34による
操作系統を前側に、右ブレーキワイヤ36による操作系
統を後側に独立して配設しているから、マスタシリンダ
ハウジング11の前面、後面を有効に利用することがで
き、小型化を図ることができる上に、各部品を余裕をも
って組付けることができ、組立性、メンテナンス性を向
上することができる。
【0076】さらにまた、ピストン20を押動する押動
ピン33を軸線O−Oと直交して配設しているから、押
動ピン33をマスタシリンダハウジング11側に組付け
たときの軸方向(上下方向)寸法を小さくすることがで
きる。
【0077】また、押動ピン33の両側を回動レバー2
3の第1のレバー部25、第2のレバー部26に支持さ
せているから、操作時のねじれ等に対する回動レバー2
3の剛性を高めることができ、耐久性、操作性の向上を
図ることができる。
【0078】また、押動ピン33の長さ方向の中央部に
円弧面部33Aを設けているから、押動ピン33が傾き
を生じた場合でも、押動ピン33によってピストン20
を軸方向に真直に押動することができ、ピストン20の
かじり等による損傷、動作不良等を防止することができ
る。
【0079】さらに、ブレーキ液の漏洩等の失陥によっ
てフロントディスクブレーキ5を使用できなくなった状
態でも、左ハンドルレバー1によってイコライザ31を
引っ張り操作し、該イコライザ31の円弧状突部31D
をイコライザ止め13Bに当接させることにより、この
当接点を支点としてイコライザ31を回動することがで
き、ブレーキ駆動ワイヤ37を介してリヤドラムブレー
キ6に制動を与えることができる。これにより、走行状
態から確実に減速することができ、安全性を維持するこ
とができる。
【0080】また、左ハンドルレバー1を操作したとき
のフロントディスクブレーキ5による制動力を、回動レ
バー23、イコライザ31への各部材の取付け位置によ
る比率によって機械的に設定しているから、この比率を
適宜調整することにより、さまざまな種類の二輪車に容
易に対応することができ、当該ブレーキ装置の使用範囲
を広めることができる。
【0081】一方、ピストン20の軸線O−Oを、押動
ピン33が回動レバー23によって回動するときの接線
上に位置させているから、回動レバー23を軸方向に引
っ張って回動させた場合に、このときの力を押動ピン3
3を介してピストン20に効率よく作用させることがで
き、フロントディスクブレーキ5の制動力を高めること
ができる。
【0082】なお、実施の形態では、ボルト挿通穴24
Aと第1のレバー接続穴25Aとの間の距離寸法L1 、
ボルト挿通穴24Aとピン挿嵌穴25B,26Bとの間
の距離寸法L2 に対する、ボルト挿通穴24Aと第2の
レバー接続穴26Aとの間の距離寸法L3 の比率を1:
1.8程度に設定し、ワイヤ接続穴31Aとワイヤ接続
穴31Bとの間の距離寸法L4 に対する、ワイヤ接続穴
31Aとレバー接続穴31Cとの間の距離寸法L5 の比
率を1:2.7程度に設定した場合を例示したが、本発
明はこれに限らず、車両の性能や重量配分等に応じ、距
離寸法L1 ,L2 に対する距離寸法L3 の比率を約1:
1.3〜1:2.5の範囲で他の値に設定し、距離寸法
L4 に対する距離寸法L5 の比率を約1:2〜1:3の
範囲で他の値に設定してもよい。
【0083】また、実施の形態では、マスタシリンダハ
ウジング11をアルミニウム材料からなる鋳造品として
形成した場合を例示したが、マスタシリンダハウジング
11を鋳鉄等の他の材料から形成してもよく、また、切
削加工等の他の加工方法を用いてマスタシリンダハウジ
ング11を形成してもよい。
【0084】さらに、実施の形態では、内部にシリンダ
穴12を有し、外周側に各ブラケット13,14,15
等が一体に形成された単一部材からなるマスタシリンダ
ハウジング11を例に挙げて説明したが、本発明はこれ
に限らず、例えば、各ブラケット13,14,15等が
形成された外カバーと、マスタシリンダとを別体に設
け、該マスタシリンダを外カバー内に入子式(カートリ
ッジ式)に設けることにより、マスタシリンダハウジン
グを構成してもよい。
【0085】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1の発明によ
れば、右ハンドルレバーを握って回動させることによ
り、第1の連結レバーを引っ張って回動レバーを回動
し、該回動レバーに接続された押動部材によってマスタ
シリンダハウジング内のピストンを押動してブレーキ液
を押圧し、このブレーキ液圧によりフロントブレーキに
制動を与えることができる。このときには、右ハンドル
レバーの回動による引っ張り力を第1の連結レバーから
ピストンに直接的に伝達することができるから、右ハン
ドルレバーの操作量をそのままにフロントブレーキを作
動させることができ、制動時に荷重がかかる前輪に的確
な制動を与えることができ、制動時の安定性を高めるこ
とができる。
【0086】また、左ハンドルレバーを握って回動させ
ることにより、イコライザを引っ張って操作し、該イコ
ライザの長さ方向の一側に接続された接続体を介してリ
ヤブレーキに制動を与えることができる。同時に、前記
イコライザの長さ方向の他側に接続された第2の連結レ
バーによって回動レバーを回動させることができるか
ら、該回動レバーの回動に応じてマスタシリンダハウジ
ング内のピストンを押動部材によって押動し、フロント
ブレーキに制動を与えることができる。
【0087】従って、減速時には左ハンドルレバーを操
作するだけでも、前輪と後輪に適度な制動を与えること
ができ、レバー操作を容易にし、かつ安定した制動力を
得ることができる。また、左右のハンドルレバーを同時
に操作したときには、前輪と後輪に各レバーの操作力に
応じた制動を与えることができる。この場合、前輪に
は、左ハンドルレバーの操作による力と右ハンドルレバ
ーの操作による力とが回動レバーに重なった状態で作用
するが、大きい方の力に依存してブレーキ力が発生する
ので、操作に違和感を感じることもない。
【0088】一方、フロントブレーキにブレーキ液圧を
供給するマスタシリンダのケースを回動レバー、接続体
等を取付けるためのマスタシリンダハウジングとして利
用しているから、別途必要であったハウジングを省略す
ることができ、ブレーキ装置の構成を簡略化して、コス
トの低減、小型化を図ることができる。
【0089】しかも、マスタシリンダハウジングを例え
ばアルミニウム材料等からなる鋳造品として形成するこ
とにより、剛性を高めることができるから、ブレーキ操
作時の荷重による変形を抑えて、的確なブレーキ操作を
行なわせることができ、操作性、耐久性を向上すること
ができる。
【0090】また、回動レバーをマスタシリンダハウジ
ングの軸線を挟んで配置した上で、回動レバーとイコラ
イザとを平行状態で配置し、第2の連結レバーによって
回動レバーの長さ方向の他側とイコライザの長さ方向の
他側とを連結しているから、マスタシリンダハウジング
の幅寸法を有効に利用した上で、回動レバーとイコライ
ザとを軸方向に重なるように配置でき、取付けに要する
寸法を小さくして、ブレーキ装置の小型化を図ることが
できる。
【0091】請求項2の発明によれば、第1の連結レバ
ー、該第1の連結レバーを右ハンドルレバーに接続する
ブレーキワイヤ等を第1のレバー部側に、イコライザ、
第2の連結レバー、該第2の連結レバーを左ハンドルレ
バーに接続するワイヤ等を第2のレバー部側に独立して
配設することができるから、左右方向の取付寸法を小さ
くして、ブレーキ装置全体を小型化することができる。
【0092】また、例えば左ハンドルレバーによる操作
系統をマスタシリンダハウジングの前側に、右ハンドル
レバーによる操作系統をマスタシリンダハウジングの後
側に独立して配設することができるから、マスタシリン
ダハウジングの前面、後面を有効に利用することがで
き、部品を効率よく配設して小型化を図ることができ、
また、組立性、メンテナンス性を向上することができ
る。
【0093】請求項3の発明によれば、押動部材をピス
トンの軸線と直交する方向に配設された押動ピンとして
形成しているから、押動ピンをマスタシリンダハウジン
グ側に組付けるときの組付寸法を小さくすることがで
き、ブレーキ装置を軸方向に小型化することができる。
【0094】請求項4の発明によれば、押動ピンの両端
を回動レバーの第1のレバー部と第2のレバー部とに支
持する構成としているから、押動ピンによって第1のレ
バー部、第2のレバー部を連結し、ねじれ等に対する第
1のレバー部、第2のレバー部間の強度を高めることが
でき、耐久性、操作性を向上することができる。
【0095】請求項5の発明によれば、例えばブレーキ
液の漏洩等の失陥によってフロントブレーキを使用でき
なくなった状態で、左ハンドルレバーによってイコライ
ザを引っ張り操作した場合でも、該イコライザの長さ方
向の他側をイコライザ止めに当接させ、この当接点を支
点としてイコライザの長さ方向の一側を回動させること
により、イコライザの長さ方向の一側に接続された接続
体を左ハンドルレバーによって引っ張り操作することが
できる。これにより、リヤブレーキに制動を与えること
ができ、走行状態から確実に減速することができ、安全
性を維持することができる。
【0096】請求項6の発明によれば、ドラムブレーキ
内のばね力によってイコライザをストッパに突き当てた
状態で該イコライザを位置決めすることができるから、
組立時の作業効率を高めて、生産性を向上することがで
きる。
【0097】請求項7の発明によれば、左ハンドルレバ
ーによってイコライザを引っ張り操作し、第2の連結レ
バーにより回動レバーを回動させたときには、該回動レ
バーを回動させるのに第1の連結レバーよりも1.3〜
2.5倍の大きなストロークを要するが、その分、第1
の連結レバーの接続位置の近傍に設けられた押動部材を
大きな力で動作させることができるから、フロントブレ
ーキに所望の制動を与えることができ、制動能力を向上
することができる。
【0098】請求項8の発明によれば、左ハンドルレバ
ーによってイコライザを引っ張り操作することにより、
左ハンドルレバーの連結位置の近くに接続された接続体
を第2の連結レバーより大きい力で動作させ、リヤブレ
ーキに大きな制動を与えることができる。また、このと
きにはイコライザの長さ方向の他側で接続体の接続位置
よりも2〜3倍離れた位置に接続された第2の連結レバ
ーによって回動レバーを接続体より小さな力で回動さ
せ、フロントブレーキにも制動を与えることができる。
これにより、リヤブレーキにフロントブレーキよりも大
きな制動を与えることができるから、該リヤブレーキを
先行してロックさせることができ、制動時の安定性を高
めることができる。
【0099】請求項9の発明によれば、右ハンドルレバ
ーを握って回動させることにより、第1の連結レバーを
引っ張って回動レバーを回動し、該回動レバーに接続さ
れた押動部材によってマスタシリンダ内のピストンを押
動してブレーキ液を押圧し、このブレーキ液圧によりフ
ロントブレーキに制動を与えることができる。このとき
には、第1の連結レバーと押動部材とがそれぞれ回動レ
バーの長さ方向の中間位置に接続されいるから、右ハン
ドルレバーの回動による引っ張り力を第1の連結レバー
から押動部材にほぼ直接的に伝達させることができ、右
ハンドルレバーの操作量をそのままにフロントブレーキ
に制動を与えることができる。これにより、制動時に荷
重がかかる前輪に的確な制動を与えることができ、制動
時の安定性を高めることができる。
【0100】また、左ハンドルレバーを握って回動させ
ることにより、イコライザを引っ張って操作し、該イコ
ライザの長さ方向の一側に接続された接続体を介してリ
ヤブレーキに制動を与えることができる。同時に、前記
イコライザの長さ方向の他側に接続された第2の連結レ
バーによって回動レバーを回動させることができるか
ら、該回動レバーの回動に応じてマスタシリンダ内のピ
ストンを押動部材によって押動し、フロントブレーキに
制動を与えることができる。
【0101】従って、減速時には左ハンドルレバーを操
作するだけでも、前輪と後輪に適度な制動を与えること
ができ、レバー操作を容易にし、かつ安定した制動力を
得ることができる。また、左右のハンドルレバーを同時
に操作したときには、前輪と後輪に各レバーの操作力に
応じた制動を与えることができる。この場合、前輪に
は、左ハンドルレバーの操作による力と右ハンドルレバ
ーの操作による力とが回動レバーに重なった状態で作用
するが、大きい方の力に依存してブレーキ力が発生する
ので、操作に違和感を感じることもない。
【0102】さらに、マスタシリンダ内に設けられたピ
ストンの軸線を、押動部材が回動レバーによって回動す
るときの接線上に位置させているから、回動レバーを軸
方向に引っ張って回動させることにより、このときの力
をマスタシリンダ内のピストンに効率よく作用させるこ
とができ、フロントブレーキの制動力を高めることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による二輪車用ブレーキ装
置を示す全体構成図である。
【図2】図1中のマスタシリンダハウジングの内部構造
を具体的構成をもって示す縦断面図である。
【図3】二輪車用ブレーキ装置の具体的構成を車体に取
付けたときの前面側から示す正面図である。
【図4】図3に示す二輪車用ブレーキ装置の左側面図で
ある。
【図5】図3に示す二輪車用ブレーキ装置の背面図であ
る。
【図6】図3に示す二輪車用ブレーキ装置の下面図であ
る。
【図7】シリンダ穴からブレーキ液が漏洩した状態で左
ハンドルレバーを操作した場合を示す図3と同様位置か
らみた二輪車用ブレーキ装置の正面図である。
【符号の説明】
1 左ハンドルレバー 2 左ハンドル 3 右ハンドルレバー 4 右ハンドル 5 フロントディスクブレーキ 6 リヤドラムブレーキ 11 マスタシリンダハウジング 13 前側ブラケット 13B イコライザ止め 14 中間ブラケット 14A ストッパ面(ストッパ) 20 ピストン 23 回動レバー 24 取付部 24A ボルト挿通穴(回動支点) 25 第1のレバー部 25A 第1のレバー接続穴 25B,26B ピン挿嵌穴 26 第2のレバー部 26A 第2のレバー接続穴 29 第1の連結レバー 29A,32A 長穴 31 イコライザ 31A,31B ワイヤ接続穴 31C レバー接続穴 32 第2の連結レバー 33 押動ピン(押動部材) 37 ブレーキ駆動ワイヤ(接続体) O−O マスタシリンダハウジング11の軸線 L1 ボルト挿通穴24Aと第1のレバー接続穴25A
との間の距離寸法 L2 ボルト挿通穴24Aとピン挿嵌穴25B,26B
との間の距離寸法 L3 ボルト挿通穴24Aと第2のレバー接続穴26A
との間の距離寸法 L4 ワイヤ接続穴31Aとワイヤ接続穴31Bとの間
の距離寸法 L5 ワイヤ接続穴31Aとレバー接続穴31Cとの間
の距離寸法

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フロントブレーキに制動を与えるため、
    内部にブレーキ液を押圧するピストンが軸方向に変位可
    能に設けられたマスタシリンダハウジングと、該マスタ
    シリンダハウジングの軸線を挟んで両側に位置して配置
    され、長さ方向の一側が回動支点として該マスタシリン
    ダハウジングに枢支された回動レバーと、前記マスタシ
    リンダハウジングに該回動レバーと直交した状態に配置
    され、軸方向に穿設された長穴が該回動レバーの中間位
    置で係合されると共に、右ハンドルに設けられた右ハン
    ドルレバーに連結されて引っ張り操作される第1の連結
    レバーと、前記マスタシリンダハウジングに前記回動レ
    バーと平行状態で配置され、長さ方向の中間位置で左ハ
    ンドルに設けられた左ハンドルレバーに連結されて引っ
    張り操作されるイコライザと、該イコライザおよび回動
    レバーと直交した状態で配置され、該イコライザの長さ
    方向の他側で枢支されると共に、軸方向に穿設された長
    穴が前記回動レバーの長さ方向の他側で係合した第2の
    連結レバーと、前記回動レバーの中間位置と前記マスタ
    シリンダハウジング内のピストンとの間に設けられ、該
    ピストンを押動する押動部材と、前記イコライザの長さ
    方向の一側とリヤブレーキとの間を接続する接続体とか
    ら構成してなる二輪車用ブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 前記回動レバーは、長さ方向の一側に位
    置して前記マスタシリンダハウジングに回動可能に取付
    けられた取付部と、該取付部から前記マスタシリンダハ
    ウジングの外周側を長さ方向の他側に延びた第1のレバ
    ー部と、前記マスタシリンダハウジングを挟んで該第1
    のレバー部の反対側を長さ方向の他側に延びた第2のレ
    バー部とによって二又状に形成し、前記第1の連結レバ
    ーを前記第1のレバー部に接続し、前記第2の連結レバ
    ーを前記第2の連結レバーに接続する構成としてなる請
    求項1に記載の二輪車用ブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 前記押動部材は前記ピストンの軸線と直
    交する方向に配設された押動ピンである請求項1または
    2に記載の二輪車用ブレーキ装置。
  4. 【請求項4】 前記押動ピンはその両端を前記回動レバ
    ーの第1のレバー部と第2のレバー部とに支持する構成
    としてなる請求項3に記載の二輪車用ブレーキ装置。
  5. 【請求項5】 前記マスタシリンダハウジングには、前
    記左ハンドルレバーによって前記イコライザが大きく引
    っ張り操作されたときに、該イコライザの長さ方向の他
    側に当接して変位を規制するイコライザ止めを設けてな
    る請求項1,2,3または4に記載の二輪車用ブレーキ
    装置。
  6. 【請求項6】 前記リヤブレーキはドラムブレーキによ
    って構成し、前記マスタシリンダハウジングには、前記
    ドラムブレーキ内のばね力によりイコライザの長さ方向
    の一側を突き当てて該イコライザの回動を規制するスト
    ッパを設けてなる請求項1,2,3,4または5に記載
    の二輪車用ブレーキ装置。
  7. 【請求項7】 前記回動レバーは、一側の回動支点と押
    動部材の接続位置との間の長さ寸法に対する、一側の回
    動支点と第2の連結レバーの接続位置との間の長さ寸法
    の比率を、約1:1.3〜1:2.5に設定してなる請
    求項1,2,3,4,5または6に記載の二輪車用ブレ
    ーキ装置。
  8. 【請求項8】 前記イコライザは、前記左ハンドルレバ
    ーとの接続位置と前記接続体の接続位置との間の長さ寸
    法に対する、左ハンドルレバーとの接続位置と第2の連
    結レバーの接続位置との間の長さ寸法の比率を、約1:
    2〜1:3に設定してなる請求項1,2,3,4,5,
    6または7に記載の二輪車用ブレーキ装置。
  9. 【請求項9】 車体に取付けられるハウジングと、該ハ
    ウジングに取付けられ、フロントブレーキに制動を与え
    るため内部にブレーキ液を押動するピストンが設けられ
    たマスタシリンダと、前記ハウジングの軸線を挟んで両
    側に位置して配置され、長さ方向の一側を回動支点とし
    て該ハウジングに枢支された回動レバーと、前記ハウジ
    ングに該回動レバーと直交した状態に配置され、長さ方
    向に穿設された長穴が該回動レバーの中間位置で係合さ
    れると共に、右ハンドルに設けられた右ハンドルレバー
    に連結されて引っ張り操作される第1の連結レバーと、
    前記ハウジングに前記回動レバーと平行状態で配置さ
    れ、長さ方向の中間位置で左ハンドルに設けられた左ハ
    ンドルレバーに連結されて引っ張り操作されるイコライ
    ザと、該イコライザおよび回動レバーと直交した状態で
    配置され、該イコライザの長さ方向の他側で枢支される
    と共に、長さ方向に穿設された長穴が前記回動レバーの
    長さ方向の他側で係合した第2の連結レバーと、前記回
    動レバーの中間位置と前記マスタシリンダ内のピストン
    との間に設けられ、該ピストンを押動する押動部材と、
    前記イコライザの長さ方向の一側とリヤブレーキとの間
    を接続する接続体とからなり、前記押動部材は前記回動
    レバーの回動支点に対して長さ方向に所定の寸法離間し
    た位置に設け、前記マスタシリンダ内に設けられたピス
    トンの軸線は、前記押動部材が前記回動レバーによって
    回動するときの接線上に位置させる構成としてなる二輪
    車用ブレーキ装置。
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