JPH1191640A - トラクタのキャビン - Google Patents

トラクタのキャビン

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JPH1191640A
JPH1191640A JP9261298A JP26129897A JPH1191640A JP H1191640 A JPH1191640 A JP H1191640A JP 9261298 A JP9261298 A JP 9261298A JP 26129897 A JP26129897 A JP 26129897A JP H1191640 A JPH1191640 A JP H1191640A
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JP
Japan
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cabin
seat
tractor
end portions
pillars
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JP9261298A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Miyamaru
範之 宮丸
Masaru Machida
賢 町田
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リヤ部分の増強を図り、居住空間と後方視界
を拡大したキャビンを提供する。 【解決手段】 左右フェンダ10、左右後支柱11を弯
曲状のリヤ連結体30にて連結した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラクタのキャビ
ンに係り、より具体的には、キャビンのリヤ部分の骨格
体等の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トラクタのキャビンとして特開平8−3
32839号公報では、左右のフェンダを横梁(リヤ連
結体)で互いに連結し、リヤガラスを上部を支点として
開閉自在に構成したものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述公報で開示のキャ
ビンを始めその他のキャビンであっても、リヤ連結体は
座席の後方において左右方向に直線形態で延伸されてい
て後支柱(後ピラー)又は左右フェンダを連結している
ため、座席からの後方距離を大きくしてリヤ連結体を延
伸しなければ、居住空間を広くすることができないもの
であった。
【0004】また、リヤガラスは平板形状であって、後
方左右両側の視界性が差程良くなく、特に、後支柱によ
って前記視界がさえぎられるという課題があった。そこ
で本発明は、リヤ連結体の形状を工夫することによって
剛性を向上しつつ居住空間および後方視野を拡大できる
とともに、併せてリヤガラスの形状もリヤ連結体の形状
に適合させることによって後方左右両側の視界を拡大で
きながら、従来、角ばったキャビンのリヤ部分を丸味形
態にすることでソフトな外観で風雨、空気抵抗を少なく
できるようにしたことを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、操縦運転装置
を取囲んでトラクタ車体に搭載されているトラクタのキ
ャビンにおいて、前述の目的を達成するために、次の技
術的手段を講じている。すなわち、本発明に係るトラク
タのキャビンは、前記キャビンは左右のフェンダと左右
の後支柱を備え、前記左右フェンダ間および/または左
右の後支柱の下端部間を互いに連結する下リヤ連結体を
備え、該下リヤ連結体は平面視においてキャビン外方に
弯曲突出していることを特徴とするものである(請求項
1)。
【0006】このような構成を採用したことにより、剛
性が高く、リヤ連結体を座席よりいたずらに後方に離さ
なくとも居住空間は確保できるし、後方視界性も良好に
なったのである。特に、リヤ連結体を座席より大きく離
さなくとも良いことから、キャビン骨格体がいたずらに
大きくなることもなく、延いては、キャビンの軽量化と
なり、無駄な燃費もなくなって水田用トラクタとして
は、圃場への沈下もおさえることができるのである。
【0007】また、本発明に係るトラクタのキャビン
は、前記キャビンの後面にはリヤガラスが装着されてお
り、球面状で外方に拡大した構成とされていることを特
徴とするものである(請求項2)。このような構成を採
用したことにより、居住性、後方視界性が向上してオペ
レータは快適な運転ができて、延いては作業性能も向上
するのであり、リヤガラスが丸味形態となって、角ばっ
た従来の男性的なキャビンに比べて丸味を有するソフト
で女性的(人にやさしい意味)なキャビンとできるだけ
でなく、風雨、空気抵抗も軽減できたのである。
【0008】更に、前記リヤガラスは、平面視にてU字
形に形成されていてこの上部をキャビンの前後方向で開
閉自在とすることでリヤハッチバックとされていること
を特徴とするものである(請求項3)。このような構成
を採用したことにより、居住性、後方視界性を向上でき
ながら、座席に居たままで三点リンク等の調整も可能で
あるし、このとき、リヤガラスを半ドア(半開き状態を
いう)にするストライカを具備することで外気の取入
れ、内気の排出も可能となってキャビン内の空気環境が
空調装置を使用しなくとも良好にできたのである。
【0009】また、前記操縦運転装置における座席は座
席支持体に対してその前方寄りが前後軸心廻りで回動自
在に備えられており、前記座席支持体の後部をキャビン
の床版に前後軸心廻りで回動自在に備え、該座席支持体
を床版に対して持上げることで座席を浮上させ、該座席
をキャビン外方に放出した状態で支持する部材が下リヤ
連結体であることを特徴とするものである(請求項
4)。
【0010】このような構成を採用したことにより、座
席を板版(フロアシートを意味している)から脱着しな
くとも座席下部の開口を介しての作業機昇降用の油圧装
置等の点検が容易になったのである。なお、特許264
5792号公報における座席装置はエンジンフードとと
もに座席を後方へ回動保持可能であるが支持ロッドの掛
け替え等の付帯(余分な)作業が必要であるのに対し、
本発明は、座席を前方に倒しつつ座席支持体を後方へ持
上げ状態で回動するだけで良いのである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施
の形態について説明する。本発明に係るトラクタのキャ
ビン1の全体側面を示している図1および全体正面(前
面)を示している図2並びに全体背面(後面)を示して
いる図3において、キャビン1はトラクタ車体2に図示
省略した前後左右に備えた防振支持体を介して搭載され
ており、該キャビン1は、操縦ハンドル3と運転席(座
席)4とを前後に配置して構成されている操縦運転装置
5を取囲んでいる。
【0012】トラクタ車体2は実質的にミッションケー
スで構成されていて、その後部上面には左右一対のリフ
トアーム6を有する作業機昇降用の油圧装置7が備えら
れており、符号8は左右の後輪を示している。キャビン
1は、板金製のキャビン天井部9と板金製の左右フェン
ダ10とを板金製のピラー(後支柱)11で連結してい
るとともに板金製のキャビン天井部9と左右のステップ
12とを板金製のピラー又は鋼管製のピラー(前支柱)
13で連結することでキャビン骨格体を構成しており、
左右ステップ12は実質的に操縦運転装置5に対する乗
降口とされていて、この乗降口にはヒンジ金具14を介
してドア15が開閉自在として備えられている。
【0013】なお、左右のドア15はピラー11に対し
て上下のヒンジ金具14によって後下り状の傾斜軸X−
X廻りに開閉されることによって、その開放時において
ステップ12部分においてドア前下部が後上り状となる
ことで乗降空間を拡大して乗降し易いようにされてい
る。左右のフェンダ10は、立面部10Aとこの上部で
後輪8を覆う円弧状で前下り状とされている天板部10
Bとで構成されており、立面部10Aにはリブ10Cが
形成(プレス成形時に成形)されることでその剛性向上
がなされている。
【0014】左右のフェンダ10における立面部10A
は板金製のフロアシート16の左右端板がスポット溶接
又はフランジボルト結合等で接合されており、該フロア
シート16は後半部の座席装着部17と前半部のウォー
クスルー部18とが段差部19を介して高低差を有して
形成されており、図5で示すように空席装着部17には
点検窓17Aが形成されており、該窓17Aを着脱自在
なカバー(図示せず)で閉塞した状態でシート支持体を
介して座席4が装着されており、ウォークスルー部18
には図5で示すように切欠部18Aが形成されており、
この切欠部18Aの周縁を利用して操縦ハンドル3、ペ
ダル等を有する操縦ボックスが立設されている。
【0015】更に、フロアシート16の座席装着部17
に背面板20が連接されて該背面板20は座席4の背も
たれの後方にて立設されており、該背面板20の左右端
面が左右フェンダ10における立面部10Aの後方にス
ポット溶接、フランジボルト手段等で接合されている。
ここで、フロアシート16はウォークスルー部18、座
席装着部17および背面板20を板金のプレス成形にて
一体に形成されており、図7〜9で示すように補強リブ
21およびチェンジレバー案内孔22等が形成されてい
る。
【0016】但し、フロアシート16は、ウォークスル
ー部18、座席装着部17および背面板20を個別にプ
レス成形してこれらを接合したものであってもかまわな
いし、補強リブ21の形態も任意である。図1〜図3で
示しているキャビン1は天井部9と左右フェンダ10と
はいずれも板金製であり、天井部9の後方側寄りと左右
フェンダ10の後方側寄りとを板金製のピラー11が連
結部23を介して連結されており、該連結部23は実質
的にスポット溶接であり、該連結部23は天井部9およ
びフェンダ10に向って前後に弯曲して延伸する末広が
り形状とされることで応力分散して外力が作用しても座
屈するのが防止されており、実質的に左右フェンダ10
が板金製であることから、その弾性変形を介して外力を
担持した状態でトラクタ車体2にマウントされている。
【0017】天井部9の前端部と左右ステップ12の前
端部とを連結するピラー13は、図1〜図3の実施形態
においては鋼製、具体的には略ひょうたん形の異形鋼管
とされていて、このピラー13によってキャビン1の剛
性を増強するようにされている。この場合、図9で示す
ように上取付金具24はピラー13の孔13Aに適合す
る挿嵌部24Aと天井下面に対するスポット溶接部24
Bとを有し、挿嵌部24Aをピラー13の孔13Aに挿
嵌してアーク溶接しているとともに、内張金具25はピ
ラー13の外周にアーク溶接しており、一方、下取付金
具26はその凹部26Aをピラー13の内側外周に当接
させてアーク溶接しており、このように、ピラー13の
上下にそれぞれ取付金具24,25,26を予め固着し
た状態にしておいて、スポット溶接部24B,25Aは
組立(生産)ラインにおいて天井部19にスポット溶接
し、スポット溶接部26Bはステップ12にスポット溶
接しているのである。
【0018】ここにおいて、取付金具24,25,26
等は連結部を構成しているとともに、キャビン1の前面
部は天井部9の前縁、左右のピラー13等によって枠組
みされており、該枠組みの下方中央部にボンネット27
の外嵌凹部を形成して該ボンネット27の左右両脇(ス
カート部)を含む全面にはウェザーストリップ等を介し
て前面ガラスが張設されていて、この前面ガラスには図
示省略しているがワイパー等が備えられる。
【0019】なお、ピラー13はこれを板金製で構成す
ることも可能であり、この場合、ピラー13の上端部に
天井部9の左右前端に末広り状の連結部23を介して接
合され、いずれにしても図2で示すようにピラー13を
キャビン外方に弯曲突出させることにより、前面ガラス
を介しての前方視界を良好にしているとともにキャビン
1の居住空間の拡大を図っている。
【0020】図1〜3に示しているキャビン1は、ピラ
ー11が座席4の真横ではなくやや後方側寄りに配置
(立設)されており、該ピラー11の上下端部が連結部
23を介して後方に延伸されることでリヤガラス28の
装着部29が構成されている。装着部29は、左右のピ
ラー11における下端部間若しくは左右フェンダ10の
上端部間を互いに連結する平面視にてU字状若しくはコ
字形状とされている下リヤ連結体30と、左右のピラー
11における上端部間を互いに連結する平面視にてU字
形若しくはコ字形状とされている上リヤ連結体31と左
右のピラー11における後縁部とによって構成されてお
り、下リヤ連結体30は実質的にフロアシート16にお
ける背面板20の上縁を形成し、一方、上リヤ連結体3
1は実質的に天井部9の後縁を形成している。
【0021】上下リヤ連結体30,31の左右コーナー
部30A,31Aは実質的に丸味形状とされていて該連
結体30,31がキャビン外方に弯曲突出されているこ
とから後方視界性が拡大されているとともにキャビン空
間を増大しており、左右ピラー11が座席4のやや後方
にあり、かつ、左右コーナ部30A,31Aの前方に位
置することから、後方両側の視界性が向上されているの
である。
【0022】上記装着部29には、球面状で外方に拡大
したリヤガラス28の上端部がヒンジ金具28Aを介し
て図10および図11で示すように開閉自在に装着され
ており、該リヤガラス28の開閉動作は把手32をオペ
レータが後方に押込むことにより、左右対のガスダンパ
ー部材33を介してゆっくりと開動作され、一方、把手
32をガスダンパー部材33のガス圧等に抗して前方に
引込むことによりゆっくりと閉動作され、図示省略した
施錠具によって閉姿勢を保持可能である。
【0023】ここに、リヤガラス28はその周縁にウェ
ザーストリップ等の弾性縁取材28Bが添接されていて
平面視でU字形のリアハッチバックを構成しているので
ある。リヤガラス28にはワイパー34が設けられてい
るとともに、上リヤ連結体31の左右方向中間部位には
後方に向って突出する空調装置(空気調和装置をいい、
冷房、暖房、冷・暖房、送風、換気等の機能をもってい
る)のための外気導入体35が備えられており、該外気
導入体35における外気導入面35Aには面状フィルタ
が着脱自在(交換自在)として備えられている。
【0024】外気導入面35Aは後上り傾斜面とされる
ことでリヤガラス28の開度を拡大可能であるとともに
フィルタ面を拡大可能とされている。この実施例では外
気導入体35を有することから、上リヤ連結体31は外
気導入路のダクトを構成するため中空構造とされてお
り、該上リヤ連結体31に連結されている左右ピラー1
1も外気導入路のダクトを構成するために中空構造とさ
れており、図12の矢示Aで示すように左右ピラー11
の下部およびフェンダ10に形成した図示省略のダクト
を介してフロアシート16における背面板20部分に形
成したダクト36を介して内外気導入切換ダンパ装置に
導入可能である。
【0025】ダクト36には内気導入口37が形成され
てダクト36には連絡ダクト38を介してエアコン本体
(空調装置の本体をいい、蒸発器、ブロアー等を有す
る)39に接続されている。図12を参照すると、エア
コン本体39は左右フェンダ10における一方の立面部
10Aとトラクタ車体2の側面との間でキャビン1の下
部に着脱自在に装着されており、実質的にフロアシート
16でその上方が覆われており、ここに、エアコン本体
39を座席4側方に近接配置することによって該エアコ
ン本体39を天井部9に配置したものに比べキャビン1
の居住空間特に、ヘッドクリアランスを拡大できるとと
もに熱損(熱エネルギーの損失)および圧損(圧力損
失)を防止しているとともに、エアコンホース(図示せ
ず)を取外さなくとも取り外せるようになっている。
【0026】エアコン本体39の出口は、実質的にフロ
アシート16の段差部(立面部)19の一側方(図では
右側)に形出した開口40であり、この開口40に分岐
ダクト41が連通して接続されている。図12で示すよ
うに、分岐ダクト41は分岐主ダクト141と、これの
一側方(図では右フェンダ側)に連通接続されていて一
方(右側)のフェンダ10における天板部10Bの円弧
面に沿って添接されている一方の分岐側ダクト241
と、フロアシート16の立面部19の前面にあって分岐
主ダクト141に連通接続されていて他側方(左フェン
ダ)に向って延伸されている連絡ダクト341と、該連
絡ダクト341に連通接続されていて他方(左側)のフ
ェンダ10における天板部10Bの円弧面に沿って添接
されている他方の分岐側ダクト441と、左右の分岐側
ダクト241,441の下部に連通接続されていて左右
ステップ12の上面で前方に延伸する左右の連絡ダクト
541と、ボンネットの外郭を形造っており、操縦パネ
ルの取付板42の左右で立上っていて左右の連絡ダクト
541に連通接続されているデフロスタダクト641と
で構成されている。
【0027】前記分岐ダクト41は硬質樹脂成形品で構
成することが望ましいが、金属製であっても良く、左右
の分岐側ダクト241,441については左右フェンダ
10における天板部10Bと一体形成したものでもよ
く、また、デフロスタダクト641についても取付板4
2と一体形成したものでもよく、更には左右のデフロス
タダクト641については取付板42の上縁に沿う横ダ
クトで連通連絡しても良い。
【0028】左右の分岐側ダクト241,441には、
座席4におけるオペレータの胴廻り(太もも、臀部、腰
部、腹部、肩部等の上半身を含む)に対する吹出口43
A,43Bが上下に間隔をおいて形成されているととも
に、足元部分すなわちステップ12のやや上方に対する
吹出口44A,44Bが上下に間隔をおいてかつ内外に
形成されていて、該吹出口44A,44Bの下段吹出口
44Bが外側にあってステップ12の上面における砂等
をキャビン外に放出可能とされている。
【0029】なお、図12においては、吹出口44A,
44Bは左側のみを図示しているが分岐側ダクト241
にも同様に形成されている。連絡ダクト341にも、そ
の左右、左右と中間部に吹出口45が形成されており、
また、ダクト541とダクト641との接合部にも後方
に向う吹出口46が形成されているとともに、ダクト6
41には前面ガラスの左右スカート部47A,47Bに
対する吹出口48A,48Bが上下に間隔をおいて設け
られている。
【0030】なお、左右のダクト641を横ダクトで連
通連絡したときには、該横ダクトについても吹出口が形
成されることが望ましい。また、前記した吹出口は(図
12では43A,43Bについて代表して示してい
る)、風向を変更可能な羽板が付設されていて、温風
(暖房用)、冷風(冷房用)、排風(換気用)等の送気
方向(風向)をオペレータの希望する部位に変更可能と
している。
【0031】更に、図示していないが吹出口に付設した
羽板とともに吹出口の開口面積を大中小に調整可能なシ
ャッタを付設することにより、送気量、送気圧を調節可
能にすることが望ましい。図14を参照して各吹出口か
らの送気方向Bおよび送気流Cを示しているように、内
気導入口37に対して循環流となってエアコン本体39
に送気流が起ることにより、内気導入口37において室
内気の短絡(ショートカット)が防止できて熱交換効率
を向上している。
【0032】図6〜図8を参照してキャビン1の骨格体
の他の有用な実施形態のいくつかを説明する。図6は天
井部9の主体部119と、フロアシート16とを板金製
として分離構成し、天井部9の左右側縁219、ピラー
11および13並びに左右フェンダ10をスポット溶接
等によって枠組みしたものである。
【0033】図7はドア15のためのドア枠115が板
金製で一体成形されており、該ドア枠115を板金製左
右フェンダ10の天板部10Aを介して板金製フロアシ
ート16で互いにスポット溶接などで接合しているとと
もに、左右のドア枠115における天板枠部分115A
を板金製の天井部9で互いにスポット溶接にし接合した
ものである。
【0034】図8は、板金製フロアシート16の左右側
縁に板金製の左右フェンダ10をスポット溶接又はボル
トナット等で接合してユニットにしているとともに、板
金製の天井部9の前側左右に末広り状の連結部23を介
して左右の鋼製ピラー13の上端をスポット溶接又はア
ーク溶接で固着し、左右の鋼製ピラー13の下端はステ
ップ12のコーナ部にスポット又はアーク溶接で固着
し、更に、天井部9の後側寄りの左右と左右フェンダ1
0の天板部10Bとを板金製のピラー11で連結部23
を介して連結したものであり、ピラー11は末広り形状
部を有しており、その下端の連結部23はフェンダの天
板部10Bにスポット溶接することで構成されている。
【0035】図6〜図8で明らかなように、板金製のピ
ラー11はその上下端部が前後方向に弯曲部を介して延
伸した末広り形状であるとともに、その上下端部はキャ
ビン外方に突出して弯曲し、ここに、三次元構成とされ
ていてキャビンの居住空間を拡大しているとともにプレ
ス成形による成形容易化を図っている。なお、ピラー
(前後左右のものを含む)を板金製としたときは、その
断面は長方形(偏平形)で内部に中空部を有するものと
される。
【0036】図15〜17を参照すると、リヤガラス2
8の開閉ロック手段および半ドアを保持するストライカ
等を示している。リヤガラス28の下部内面で左右方向
中央部分には、把手32とともに施錠装置50が装着さ
れている。施錠装置50は、操作レバー50Aを前後又
は左右に操作するとラッチ50Bがロック、アンロック
されるもので、市販のものを採用できる。
【0037】リヤドア28を閉じ状態にしたとき、施錠
装置50と対応する位置にはストライカ51が固定され
ており、フロアシート16の背面板20の上縁、又はリ
ヤ連結体30に実質的にボルト等で固定されている。ス
トライカ51は装着板51Aにラッチ50Bが係脱する
ロック杆51Bが固定されているとともにこのロック杆
51Bを外囲いするようにして半ドア用ロック杆51C
が枢支部51Dを中心に回動自在に備えられており、半
ドア用ロック杆51を後方(図15の仮想位置)に回動
したときの受け51Eが左右に固定されている。
【0038】この施錠装置50は、リヤガラス28を前
述したように閉動作することでロック杆51Bにラッチ
50Bが係合してウェザーストリップ等のシール材52
を圧縮した状態でリヤガラス28は施錠され、このと
き、半ドア用ロック杆51Cは前上り傾斜状(図15の
実線)に保持されている。リヤガラス28を半ドア状態
に保持するときは、ロック杆51Cを枢支部51Dを支
点に後上り斜視状でかつ後方突出状として受け51Eに
て保持しておき、この状態でリヤガラス28を閉動作す
ると、ラッチ51Bがロック杆51Cに係合して図15
の仮想位置で示す半ドア状となり、ここに、ドア28の
下方部分が開放されることとなり、キャビン内外の換気
(空気入れ替え)がなされるのである。
【0039】図19を参照すると、座席支持装置53が
示してある。図19において、座席4は座席支持体54
に枢支部55によって前方寄りが前後軸心廻りに回動自
在として備えられている。座席支持体54は平行リンク
56、クッションバネ(サスペンションバネ)57を有
するとともに座席4を受け止める防振ゴム58を備えて
いる。
【0040】この座席支持体54は、その後部がフロア
シート16における座席装着部(床版)17に枢支部5
9によって前後軸心廻りに回動自在として備えられてお
り、図示しないが座席4の支持部側と床版側とは入れ子
構造又はピンと長孔、ローラとレール等によるスライド
機構を有している。従って、座席装着部17に形成した
開口17Aを介して油圧装置7等の点検を行うときに
は、枢支部55を支点に座席4を前方に倒しつつ座席支
持体54を枢支部59を支点に後方に持上げ、座席4は
その枢支部55の近傍で浮上させた状態でリヤ連結体3
0に図19の仮想位置で示すように保持しているのであ
る。
【0041】以上の実施形態において、リヤ連結体30
は左右のフェンダ10における天板部10B間および/
または左右の後支柱(ピラー)11の下端部間を互いに
連結するものであれば、板金製か鋼製(中実、中空のい
ずれでも良い)かは問わないものである。また、キャビ
ン1の骨格体は必ずしも板金製でなくとも良く、鋼管等
による骨格体であっても良いこと勿論である。
【0042】更に、ドア15およびリヤガラス28につ
いては強化ガラス、強化プラスチック製で透明又は半透
明であっても良く、その材料は任意である。
【0043】
【発明の効果】以上詳述した通り本発明によればキャビ
ンのリヤ部分の剛性を向上しつつ居住空間の拡大、後方
視界性の拡大等ができて有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るキャビンの側面図である。
【図2】本発明に係るキャビンの正面図である。
【図3】本発明に係るキャビンの背面図である。
【図4】本発明に係るキャビンの天井部の左半分を示す
平面図である。
【図5】本発明に係るキャビンのフロアシートの左半分
の平面図である。
【図6】本発明に係るキャビンの第1例を示す斜視図で
ある。
【図7】本発明に係るキャビンの第2例を示す斜視図で
ある。
【図8】本発明に係るキャビンの第3例を示す斜視図で
ある。
【図9】前ピラーの接合(連結)状態を示す斜視図であ
る。
【図10】本発明に係るキャビンの後方から見た斜視図
であり、リヤドアー閉じ状態を示している。
【図11】本発明に係るキャビンの後方から見た斜視図
であり、リヤドアー開き状態を示している。
【図12】本発明に係るキャビンのダクト構成を示し天
井部を省略した斜視図である。
【図13】図12の天井部を示す斜視図である。
【図14】空調流の説明図である。
【図15】リヤガラスの施錠装置を示す断面図である。
【図16】図15の要部正面図である。
【図17】ストライカの平面図である。
【図18】ストライカの正面図である。
【図19】座席支持装置の側面図である。
【符号の説明】
1 キャビン 9 天井部 10 フェンダ 11 ピラー(後) 12 ステップ 13 ピラー(前) 16 フロアシート 28 リヤガラス 30 下リヤ連結体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操縦運転装置を取囲んでトラクタ車体に
    搭載されているトラクタのキャビンにおいて、 前記キャビンは左右のフェンダと左右の後支柱を備え、
    前記左右フェンダ間および/または左右の後支柱の下端
    部間を互いに連結する下リヤ連結体を備え、該下リヤ連
    結体は平面視においてキャビン外方に弯曲突出している
    ことを特徴とするトラクタのキャビン。
  2. 【請求項2】 操縦運転装置を取囲んでトラクタ車体に
    搭載されているトラクタのキャビンにおいて、 前記キャビンの後面にはリヤガラスが装着されており、
    球面状で外方に拡大した構成とされていることを特徴と
    するトラクタのキャビン。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のリヤガラスは、平面視に
    てU字形に形成されていてこの上部をキャビンの前後方
    向で開閉自在とすることでリヤハッチバックとされてい
    ることを特徴とするトラクタのキャビン。
  4. 【請求項4】 操縦運転装置における座席は座席支持体
    に対してその前方寄りが前後軸心廻りで回動自在に備え
    られており、前記座席支持体の後部をキャビンの床版に
    前後軸心廻りで回動自在に備え、該座席支持体を床版に
    対して持上げることで座席を浮上させ、該座席をキャビ
    ン外方に放出した状態で支持する部材が下リヤ連結体で
    あることを特徴とする請求項1記載のトラクタのキャビ
    ン。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2418891A (en) * 2004-10-06 2006-04-12 Cnh Belgium Nv Cab for an agricultural vehicle
JP2008195171A (ja) * 2007-02-09 2008-08-28 Yanmar Co Ltd トラクタ

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