JPH1189820A - アイリス入力装置 - Google Patents

アイリス入力装置

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JPH1189820A
JPH1189820A JP9255158A JP25515897A JPH1189820A JP H1189820 A JPH1189820 A JP H1189820A JP 9255158 A JP9255158 A JP 9255158A JP 25515897 A JP25515897 A JP 25515897A JP H1189820 A JPH1189820 A JP H1189820A
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JP
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iris
camera
photographing
iris input
wide
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JP9255158A
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English (en)
Inventor
Takahiro Oda
高広 小田
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
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    • G06V40/00Recognition of biometric, human-related or animal-related patterns in image or video data
    • G06V40/10Human or animal bodies, e.g. vehicle occupants or pedestrians; Body parts, e.g. hands
    • G06V40/18Eye characteristics, e.g. of the iris
    • G06V40/19Sensors therefor

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  • Collating Specific Patterns (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アイリス入力装置を小型化し、識別装置のコス
トを低くするとともに識別性能を高くする。 【解決手段】アイリス入力者の目を撮影する広角撮影カ
メラと、アイリス入力者のアイリスを撮影する拡大撮影
カメラと、該拡大撮影カメラの光軸を曲折させる反射手
段と、前記広角撮影カメラによって撮影された目の画像
に基づいて、アイリス入力者の目の位置を検出する位置
検出手段と、該位置検出手段によって検出された目の位
置に基づいて、前記反射手段を作動させる光軸調整手段
と、前記拡大撮影カメラによって撮影された目の画像に
基づいて、前記拡大撮影カメラの焦点を移動させる焦点
移動手段とを有する。1個の拡大撮影カメラによって撮
影された目の画像に基づいて焦点を自動的に調整するこ
とができるので、アイリス入力装置10を小型化するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アイリス入力装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、入出管理、金庫のロック解除、イ
ンターネットにおけるアクセス、ATMによる入出金等
を行う場合、あらかじめシステムの管理者と操作者との
間で暗証番号を取り決めておき、操作者が入力装置等を
操作し、前記暗証番号を識別装置に入力することによっ
て、操作者が本人であるかどうかが識別されるようにな
っている。
【0003】ところが、この種の識別装置においては、
前記システムを使用する場合、操作者は必ず暗証番号を
入力しなければならず、操作が煩わしい。また、暗証番
号が本人以外の者に知られると、システムが本人以外の
者によって使用される可能性があるので、安全性を確保
することができない。そこで、操作者、すなわち、アイ
リス入力者が、目の瞳(ひとみ)の周囲にあるアイリス
(虹彩)をアイリス入力装置に入力すると、入力された
アイリスのパターンが認識され、認識されたアイリスの
パターンとあらかじめ登録されたアイリスのパターンと
が一致するかどうかを照合することによって、アイリス
入力者が本人であるかどうかを識別するようにした識別
装置が提供されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のアイリス入力装置においては、2個の広角撮影カメ
ラから成るステレオカメラ、拡大撮影カメラ、中間ミラ
ー、パン・チルトミラー等を備えるようになっているの
で、大型化してしまうだけでなく、識別装置のコストが
高くなってしまう。
【0005】また、前記2個の広角撮影カメラの各光軸
と拡大撮影カメラの光軸との位置合せを行うのが困難で
ある。すなわち、前記広角撮影カメラはステレオカメラ
を構成するので、2個の広角撮影カメラの中間位置に撮
影基準が設定される。これに対して、前記拡大撮影カメ
ラにおいては、2個の中間ミラー及びパン・チルトミラ
ーによって光軸を3回曲げることによって、アイリス入
力装置を小型化しているので、前記中間ミラー及びパン
・チルトミラーのうちの一つが外的な振動を受けて傾き
が変化すると、拡大撮影カメラの光軸がずれてしまう。
したがって、製造された識別装置ごとに2個の広角撮影
カメラの各光軸と拡大撮影カメラの光軸との位置合せを
行わなければならないので識別装置のコストが高くなっ
てしまう。
【0006】また、2個の広角撮影カメラの各光軸と拡
大撮影カメラの光軸との位置合せが行われていないと、
前記広角撮影カメラによる撮影結果に基づいて算出され
た、アイリス入力者と広角撮影カメラとの間の距離の誤
差、及びアイリス入力者の目の二次元座標に含まれる誤
差が大きくなり、識別装置の識別性能が低くなってしま
う。
【0007】さらに、前記撮影結果に基づいて前記距離
及び二次元座標を算出するに当たり、画像データを処理
する必要があるので、処理時間が長くなってしまう。し
かも、2個の広角撮影カメラの撮影結果について画像デ
ータを処理する必要があるので、制御装置の演算処理能
力をその分高くしなければならず、記憶装置のメモリサ
イズを大きくする必要があり、識別装置のコストが高く
なってしまう。
【0008】本発明は、前記従来のアイリス入力装置の
問題点を解決して、操作が容易で、安全性を確保するこ
とができ、小型化することができ、識別装置のコストを
低くするとともに識別性能を高くすることができるアイ
リス入力装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明のア
イリス入力装置においては、アイリス入力者の目を撮影
する広角撮影カメラと、アイリス入力者のアイリスを撮
影する拡大撮影カメラと、該拡大撮影カメラの光軸を曲
折させる反射手段と、前記広角撮影カメラによって撮影
された目の画像に基づいて、アイリス入力者の目の位置
を検出する位置検出手段と、該位置検出手段によって検
出された目の位置に基づいて、前記反射手段を作動させ
る光軸調整手段と、前記拡大撮影カメラによって撮影さ
れた目の画像に基づいて、前記拡大撮影カメラの焦点を
移動させる焦点移動手段とを有する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の
第1の実施の形態におけるアイリス入力装置の斜視図で
ある。図において、10はアイリス入力装置、11は照
明部、12は反射部としてのパン・チルトミラー配置
部、13は広角撮影カメラ配置部、14は可視光カット
ガラス、15〜17はランプ、18は制御信号コード、
19はビデオ出力信号コード、20は電源コード、21
は起動スイッチである。
【0011】前記アイリス入力装置10は、縦長の箱型
形状を有し、側壁10a、10b又は背壁10cを図示
しない壁に接触させて配設したり、アイリス入力装置1
0の全体を壁に埋め込んだりすることができるようにな
っている。前記アイリス入力装置10においては、照明
部11、パン・チルトミラー配置部12、広角撮影カメ
ラ配置部13及びランプ15〜17が上方から下方にか
けて順に配設され、かつ、前記アイリス入力装置10の
幅方向における中央に、パン・チルトミラー配置部12
及び広角撮影カメラ配置部13の各中心線が置かれる。
そして、前記パン・チルトミラー配置部12及び広角撮
影カメラ配置部13は、アイリス入力装置10の高さ方
向における中央より下方に配設される。
【0012】また、正面パネル10dには黒色の可視光
カットガラス14がほぼ全面に配設される。したがっ
て、アイリス入力者はアイリス入力装置10の内部を見
ることができず、可視光カットガラス14にはアイリス
入力者の顔が写るようになっている。そして、前記アイ
リス入力装置10に隣接する壁にはアイリスの画像を入
力するための取扱説明書が貼(は)り付けられ、アイリ
ス入力者が、前記取扱説明書の指示に従ってアイリス入
力装置10の前に立つと、可視光カットガラス14の中
央近傍に顔が写るようになっている。また、アイリス入
力者がアイリス入力装置10の前に立つのに最適な位置
が分かるように、図示しない床面の所定の位置にマーク
が付与される。
【0013】次に、前記構成のアイリス入力装置10の
動作について説明する。まず、アイリス入力者は、前記
取扱説明書及び床面のマークに従って、アイリス入力装
置10が配設された箇所から距離Sを置いて立つ。ここ
で、該距離Sは、アイリス入力装置10の正面パネル1
0dの表面から、アイリス入力者までの距離である。該
距離Sは、アイリス入力装置10内に配設された図示し
ない拡大撮影カメラの焦点距離f1に従って設定される
が、本実施の形態においては、前記距離Sが、S=35
0〜750〔mm〕の範囲に設定され、前記拡大撮影カ
メラの焦点を調整することができるように、図示しない
拡大撮影レンズの焦点レンズの移動量があらかじめ設定
される。なお、前記拡大撮影カメラに対応させて配設さ
れる図示しない複数の撮影素子から成るCCDのサイズ
を1/3〔インチ〕にした場合は、拡大撮影カメラの焦
点距離f1は82〔mm〕以上にされる。
【0014】このようにして撮影環境が整い、アイリス
入力者が起動スイッチ21を押すと、アイリス入力装置
10の図示しない電源がオンになり、照明部11が点灯
されるとともに、ランプ15が点滅を開始する。そし
て、該ランプ15が点滅している間は、アイリスが撮影
されているので、アイリス入力者はできるだけ顔を動か
さないようにする。
【0015】この場合、広角撮影カメラ配置部13に配
設された図示しない広角撮影カメラによってアイリス入
力者の目が撮影(広角撮影)され、図示しない主制御回
路の位置検出手段は、撮影された目の画像に基づいて発
生させられた画像データに従って、アイリス入力者の目
の位置を二次元座標で算出することによって検出する。
そして、前記主制御回路の図示しない光軸調整手段は、
検出された目の位置と前記拡大撮影カメラの光軸との位
置合せを行うことができるように、前記パン・チルトミ
ラー配置部12に配設された図示しない反射手段として
のパン・チルトミラーをパン方向及びチルト方向にそれ
ぞれ回転させ、適正な方向に前記拡大撮影カメラの光軸
を曲折させる。
【0016】このようにして位置合せが終了すると、主
制御回路の図示しない焦点移動手段は、目の画像に基づ
いて前記拡大撮影レンズの焦点レンズを移動させ、前記
拡大撮影カメラの焦点をアイリス入力者のアイリスに合
わせる。そして、焦点合せが終了すると、拡大撮影カメ
ラによってアイリスが撮影(拡大撮影)され、前記主制
御回路は、撮影されたアイリスの画像に基づいて発生さ
せられた画像データを読み込む。このとき、点滅してい
たランプ15は点灯させられたままになる。したがっ
て、アイリス入力者は、前記ランプ15の動作の変化に
よって、アイリスの撮影処理から画像処理に移行したこ
とを知ることができる。
【0017】次に、前記アイリス入力装置10に接続さ
れた図示しない信号処理装置のパターン認識処理部は、
読み込まれたアイリスの画像データに従って前記アイリ
スのパターンを認識し、前記信号処理装置の照合部は、
認識されたアイリスのパターンとあらかじめ登録された
アイリスのパターンとが一致するかどうかを照合する。
そして、前記信号処理装置は、照合結果に基づいて、ア
イリス入力者が本人であるかどうかを識別する。なお、
前記アイリス入力装置10及び信号処理装置によって識
別装置が構成される。
【0018】また、前記信号処理装置によって認識され
たアイリスのパターンとあらかじめ登録されたアイリス
のパターンとが一致し、照合結果が良好であると判断さ
れると、ランプ15が消灯させられた後、ランプ16
が、設定時間だけ点灯させられ、消灯させられる。この
とき、同時に、アイリス入力装置10の電源がオフにさ
れる。
【0019】一方、前記信号処理装置によって認識され
たアイリスのパターンとあらかじめ登録されたアイリス
のパターンとが一致せず、照合結果が不良であると判断
されると、ランプ15が消灯させられた後、ランプ17
が、設定時間だけ点灯させられ、消灯させられる。この
とき、同時に、アイリス入力装置10の電源がオフにさ
れる。
【0020】なお、前記ランプ16、17が点灯させら
れる各設定時間は、アイリス入力装置10が使用される
環境によって異なるが、本実施の形態においては、アイ
リス入力者が照合結果が良好であるか不良であるかを識
別することができるように、いずれも3秒以上に設定さ
れる。次に、照合結果が不良である場合で、かつ、ラン
プ17の点灯中に、前記アイリス入力者が再びアイリス
の入力を希望して起動スイッチ21を押すと、前記主制
御回路は、アイリス入力者が再びアイリスの入力を希望
していると判断し、点灯しているランプ17を消灯さ
せ、ランプ15の点滅を開始し、アイリスの入力が開始
されたことをアイリス入力者に知らせる。
【0021】なお、既に前記設定時間が経過していてラ
ンプ16、17が消灯している場合は、前記アイリス入
力者が起動スイッチ21を押しても、前記主制御回路
は、再びアイリスの入力を希望しているかどうかの判断
を行うことができない。そこで、本実施の形態において
は、アイリス入力装置10の起動を通常どおり開始し、
ランプ15の点滅を開始する。
【0022】本実施の形態においては、照合結果の良否
によってランプ16、17が選択的に点灯させられるの
で、アイリス入力者は照合結果の良否を容易に識別する
ことができる。また、ランプ16を青色に、ランプ17
を赤色にすることによって、視覚的に照合結果の良否を
識別することもできる。なお、ランプ15の色はランプ
16、17の色と異なる色、例えば、黄色にして識別の
混乱を防ぐようにする。
【0023】次に、前記アイリス入力装置10の内部の
構造について説明する。図2は本発明の第1の実施の形
態におけるアイリス入力装置の内部の構造を示す斜視図
である。図において、14は可視光カットガラス、21
は起動スイッチ、32は照明基板、33は該照明基板3
2上にマトリックス状に配設された発光素子、34はカ
メラフレーム、35、54は図示しないCCDが配設さ
れた撮影素子基板、36はレンズマウント、37、5
3、58はフレキシブルコード、38は前記カメラフレ
ーム34によって支持された拡大撮影レンズ、39はフ
ォーカスダイヤル、40は該フォーカスダイヤル39を
回転させるための焦点調整用モータ、41はモータプー
リ、42は前記フォーカスダイヤル39とモータプーリ
41との間に張設されたベルト、43はパン用モータ、
43aは減速ギヤヘッド、44、52、57はコネク
タ、45は主制御回路、46は前記カメラフレーム34
に対して回動自在に配設されたチルトフレーム、47は
モータギヤ、48はチルトギヤ、49はモータ固定ね
じ、50はミラーマウントシャフト、51は該ミラーマ
ウントシャフト50によって揺動自在に配設されたパン
・チルトミラー、55は広角撮影レンズ、56はレンズ
マウント、59はランプ基板である。そして、図示しな
いチルト用モータは、モータギヤ47と同一軸線上にお
いてチルトフレーム46の反対側に配設される。また、
前記焦点調整用モータ40、パン用モータ43及びチル
ト用モータを駆動するための制御信号はすべて前記主制
御回路45から送られる。
【0024】なお、前記拡大撮影レンズ38、レンズマ
ウント36、撮影素子基板35、焦点調整用モータ4
0、モータプーリ41及びベルト42をカメラフレーム
34によって組み立てることにより、拡大撮影カメラ9
1が形成され、前記広角撮影レンズ55、レンズマウン
ト56及び撮影素子基板54によって広角撮影カメラ9
2が形成される。
【0025】該広角撮影カメラ92によって撮影された
目の画像データは、フレキシブルコード53を介して主
制御回路45に送られ、該主制御回路45において画像
処理が行われ、図示しない位置検出手段によってアイリ
ス入力者の目及び瞳(どう)孔の位置が算出される。な
お、前記フレキシブルコード53はコネクタ52に接続
される。
【0026】また、各ランプ15〜17は1枚のランプ
基板59上に配設され、ランプ15〜17を点灯、点滅
及び消灯させるための制御信号は、フレキシブルコード
58を介して前記主制御回路45から送られる。なお、
前記フレキシブルコード58はコネクタ57に接続され
る。また、図示しない信号処理装置の照合部へのビデオ
信号の送信、前記照合部からの照合結果を表す制御信号
の受信、アイリス入力装置10への電力の供給等は、す
べて主制御回路45と接続された制御信号コード18、
ビデオ出力信号コード19及び電源コード20を介して
行われる。
【0027】ところで、照明部11(図1)は前記照明
基板32及び各発光素子33から成り、放射強度はアイ
リス入力装置10とアイリス入力者との距離Sによって
決まる。また、各発光素子33のピッチは、アイリス入
力者に照射された輝度分布が均一になるように設定さ
れ、発光ピーク波長は800〜900〔nm〕である。
該発光ピーク波長は、アイリスの色が人種によって異な
ること、アイリスは近赤外光を反射し易いこと、アイリ
ス入力者は可視光を受けると眩(まぶ)しくて目を細め
てしまうこと等を考慮して設定される。また、各発光素
子33の発光時間は3秒以内にされ、極めて短時間であ
るので照射による人体への影響はない。
【0028】そして、前記拡大撮影カメラ91の焦点
は、拡大撮影レンズ38のフォーカスダイヤル39を回
転させ、図示しない焦点レンズを前方又は後方に移動さ
せることによって調整することができる。そのために、
焦点調整用モータ40の図示しない駆動シャフトにモー
タプーリ41を取り付けてカメラフレーム34に固定
し、前記フォーカスダイヤル39とモータプーリ41と
をベルト42によって連結することにより、フォーカス
ダイヤル39の回転量を焦点調整用モータ40によって
自動的に調整することができるようになっている。
【0029】そして、主制御回路45は、拡大撮影レン
ズ38によって目の拡大された画像を前記撮影素子基板
35に結像させ、結像した画像の輝度を測定するととも
に、該輝度の値がピーク値を示すように前記フォーカス
ダイヤル39を回転させるようにしている。なお、前記
輝度の値がピーク値を示すと、主制御回路45は焦点調
整用モータ40を停止させ、焦点の調整を終了する。
【0030】図3は本発明の第1の実施の形態における
CCDの画面を示す図である。図において、65は睫毛
(まつげ)、66は白目、67はアイリス、68は瞳
孔、69は輝度測定部である。ところで、本実施の形態
においては、CCDの画面における中央の近傍に瞳孔6
8が、その周辺にはアイリス67、白目66及び睫毛6
5がそれぞれ配列される。そして、アイリス入力者が本
人であるかどうかを識別するために、認識されたアイリ
ス67のパターンとあらかじめ登録されたアイリスのパ
ターンとが一致するかどうかが照合されるようになって
いる。したがって、光学系の分解能、すなわち、拡大撮
影カメラ91(図2)の撮影分解能は、アイリス67の
しわを認識することができるレベルにされる。
【0031】次に、前記拡大撮影カメラ91、広角撮影
カメラ92及び正面パネル10d(図1)の位置関係に
ついて説明する。本実施の形態においては、正面パネル
10dとアイリス入力者との距離をSとしているので、
拡大撮影カメラ91及び広角撮影カメラ92における最
も外側に配設された正面レンズと正面パネル10dとの
距離を前記距離Sに加算した値が、アイリス入力者と拡
大撮影カメラ91及び広角撮影カメラ92との距離、す
なわち、各撮影距離になる。ここで、前記拡大撮影カメ
ラ91の撮影距離をSnとし、前記広角撮影カメラ92
の撮影距離をSwとすると、正面パネル10dとパン・
チルトミラー51の反射点との間の距離、及びパン・チ
ルトミラー51の反射点と拡大撮影カメラ91における
最も外側に配設された正面レンズとの間の距離は、いず
れも50〔mm〕であるので、撮影距離Snは、 Sn=S+50+50 =S+100〔mm〕 となる。また、正面パネル10dと広角撮影カメラ92
における最も外側に配設された正面レンズとの間の距離
は50〔mm〕であるので、撮影距離Swは、 Sw=S+50〔mm〕 となる。
【0032】そして、本実施の形態においては、拡大撮
影カメラ91の焦点距離f1が固定されているので、拡
大撮影カメラ91の撮影距離Snによって、拡大撮影レ
ンズ38の焦点レンズが持つ画角に応じて目の画像の大
きさが相似的に変化する。そこで、認識されたアイリス
67のパターンとあらかじめ登録されたアイリスのパタ
ーンとが一致するかどうかを照合するに当たり、サイズ
変換等の画像処理が行われるようになっている。
【0033】ところが、アイリス67のしわを認識する
ことができない場合には、アイリス67のパターンを認
識することができなくなる。そこで、本実施の形態にお
いては、正面パネル10dとアイリス入力者との距離S
が350〜750〔mm〕であるので、拡大撮影カメラ
91の撮影距離Snは、 Sn=S+100〔mm〕 =450〜850〔mm〕 になる。したがって、前記拡大撮影カメラ91の撮影範
囲における10.5〔mm〕の直線内の画素数が150
〜300〔pixel〕の範囲に収まるように、拡大撮
影カメラ91の焦点レンズが持つ光学的な焦点距離f1
を決めることができる。例えば、撮影素子基板35に配
設されたCCDのサイズを1/3〔インチ〕として前述
した条件を満たすように前記焦点距離f1を設定する
と、該焦点距離f1は82〔mm〕以上になる。
【0034】そして、アイリス67の画像の品質を高く
するためには、拡大撮影レンズ38における黒白の識別
性を表すMTF特性が良好な部分を使用し、しかも、拡
大撮影カメラ91の焦点をアイリス67に合わせる必要
がある。そこで、CCDの画面における中央の近傍に瞳
孔68を置くために、広角撮影カメラ92によって撮影
された目の画像からアイリス入力者の目の位置を正確に
求め、パン・チルトミラー51を高精度に回転させるよ
うにしている。
【0035】そして、前記広角撮影カメラ92において
は、アイリス入力者の目、特に、瞳孔68を撮影素子基
板54のCCDによって少なくとも4画素以上の大きさ
で撮影することができるように、撮影倍率が、広角撮影
カメラ92の焦点距離f2、CCDのサイズ、及びCC
Dの画素数によって設定される。次に、前記広角撮影カ
メラ92の光学系の仕様について説明する。
【0036】すなわち、前記距離Sが設定されると、広
角撮影カメラ92の撮影距離Swが、 Sw=S+50〔mm〕 =400〜800〔mm〕 になるので、CCDのサイズを1/3〔インチ〕にす
る。
【0037】ところで、瞳孔68の直径を2d1 とし、
アイリス67の直径を2d2 とした場合、通常、成人に
おいては、前記直径2d2 は10.5〔mm〕以下であ
る。一方、瞳孔68は、外乱光の明るさで容易に伸縮す
るので、前記直径2d1 は、 2d1 =(0.3〜0.7)×2d2 になる。ここで、0.3〜0.7は瞳孔変動率である。
【0038】そして、最小のサイズの瞳孔68を4画素
以上、半径方向において2画素以上で撮影しようとする
と、1画素の大きさを、前記直径2d2 に瞳孔変動率の
最小値、すなわち、0.3を乗算した半径の値にする必
要がある。したがって、1画素の大きさは、 10.5〔mm〕×0.3/2=1.575〔mm〕 になる。そこで、前記広角撮影カメラ92において、1
画素が1.575〔mm〕以下になるように広角撮影カ
メラ92の撮影倍率を設定する。
【0039】なお、本実施の形態においては、1/3
〔インチ〕サイズのCCDが使用され、該CCDによっ
て、水平方向に768個の画素が、垂直方向に494個
の画素がそれぞれ形成される。そして、広角撮影カメラ
92の焦点距離f2を、 f2=3.8〔mm〕 としたとき、撮影距離Swが400〔mm〕である場
合、1画素は0.73〔mm〕になり、撮影距離Swが
800〔mm〕である場合、1画素は1.46〔mm〕
になる。したがって、前記広角撮影カメラ92において
は、撮影距離Swが400〜800〔mm〕である場合
に、1画素を1.575〔mm〕以下にすることができ
るので、主制御回路45によって、目の位置、特に、瞳
孔68の位置を画像処理によって正確に算出することが
できる。
【0040】次に、パン・チルトミラー51について説
明する。該パン・チルトミラー51には、撮影分解能に
対応する回転分解能が必要とされる。そこで、撮影分解
能をΔaとすると、回転分解能Δθは、 Δθ=tan-1(Δa/Sp) で表すことができる。なお、Spはパン・チルトミラー
51の表面の反射点とアイリス入力者との間の距離であ
り、 Sp=S+50〔mm〕 になる。すなわち、距離Spと撮影距離Swとが同じ値
になるように設定される。そして、距離Sは350〜7
50〔mm〕であるので、 Sp=400〜800〔mm〕 になる。
【0041】そこで、前記式に、前記広角撮影カメラ9
2を使用したときの撮影分解能Δaの値を代入して回転
分解能Δθを算出する。すなわち、距離Spが400
〔mm〕である場合、撮影分解能Δaの値は0.73
〔mm〕であり、距離Spが800〔mm〕である場
合、撮影分解能Δaの値は1.46〔mm〕であるの
で、撮影分解能Δaの値を前記式に代入すると、回転分
解能Δθは0.10〔°〕になる。
【0042】したがって、回転分解能Δθを0.10
〔°〕以下に設定する必要がある。本実施の形態におい
ては、パン・チルトミラー51の回転伝達系の各ギヤ間
において生じるバックラッシュ、伝達効率等を考慮し
て、実際には、回転分解能Δθを0.05〔°〕として
前記回転伝達系の減速比が決定される。また、本実施の
形態においては、回転制御を簡易化するために、パン用
モータ43及び図示しないチルト用モータとしてステッ
ピングモータが使用される。この場合、該ステッピング
モータのステップ角度を1.8〔°〕とすると、前述し
たような回転分解能Δθを実現するための減速比は、 1.8/0.05=36 になる。そのために、パン用モータ43には同一軸心上
に減速ギヤヘッド43aが連結され、該減速ギヤヘッド
43aの出力軸にモータギヤ47が連結される。また、
同様に、チルト用モータにも同一軸心上に図示しない減
速ギヤヘッド及びモータギヤが配設される。これによ
り、パン用モータ43の図示しないモータギヤと図示し
ないパンギヤとの減速比、及びチルト用モータのモータ
ギヤ47とチルトギヤ48との減速比が小さくなるの
で、各パンギヤ及びチルトギヤ48の直径を小さくする
ことができ、回転伝達系を小型化することができる。例
えば、減速ギヤヘッド43aに図示しない遊星歯車を使
用して減速比を1/12にすることによって、パン用モ
ータ43の前記モータギヤと前記パンギヤとの減速比、
及びチルト用モータのモータギヤ47とチルトギヤ48
との減速比をそれぞれ1/3にすることができ、図2に
示すように1列の平歯車によって十分に達成することが
できる。
【0043】次に、拡大撮影カメラ91の焦点を調整す
る方法について説明する。前述したように、CCDの画
面における中央の近傍に瞳孔68が存在するが、本実施
の形態においては、拡大撮影カメラ91の焦点をアイリ
ス67に合わせる必要があるので、アイリス67の輝度
が測定される。そのために、前記輝度測定部69はアイ
リス67内に置かれる。
【0044】なお、CCDを構成する各撮影素子は、光
−電気変換素子であり、光を受けると、輝度に比例する
電圧を発生させる。そこで、輝度測定部69に含まれる
各画素について電圧が測定され、該電圧に基づいて画像
処理が行われ、輝度分布が求められるようになってい
る。したがって、輝度測定部69の設定箇所が多くなっ
たり、輝度測定部69に含まれる画素数が多くなったり
すると、画像処理に必要な時間が長くなる。そこで、画
像処理を高速化しようとすると、処理能力の高い演算素
子が必要になるので識別装置のコストが高くなってしま
う。
【0045】ところで、目の構造、及び瞳孔68と照明
部11(図1)との位置の関係から、瞳孔68はアイリ
ス67より暗く、白目66はアイリス67より明るく撮
影される。したがって、この特性を利用すると、画像処
理によってアイリス67の位置を容易に特定することが
できる。そして、輝度を測定するために使用される画素
は、直径2d2 と直径2d1 との間の部分にある画素数
に相当する。例えば、本実施の形態においては、半径方
向における拡大撮影カメラ91の撮影分解能は(150
〜300)/10.5〔pixel/mm〕であるの
で、輝度を測定するのに必要な最小画素数をPMINとす
ると、瞳孔68の直径2d1 の最大値が0.7×2d1
であるので、 PMIN ={10.5×(1−0.7)}×150/10.5 =45 になる。したがって、輝度測定部69のサイズは45×
45〔pixel〕の画素体になる。
【0046】そこで、主制御回路45は、輝度測定部6
9を45×45〔pixel〕の画素体として輝度の測
定に使用し、測定された輝度がピーク値を示すように、
モータ40を駆動し、拡大撮影レンズ38のフォーカス
ダイヤル39を回転させ、前記焦点レンズを前方又は後
方に移動させる。次に、前記パン・チルトミラー配置部
12の構成について説明する。
【0047】この場合、パン・チルトミラー51にミラ
ーマウントシャフト50が接着によって固定され、該ミ
ラーマウントシャフト50の中心軸が前記パン・チルト
ミラー51の反射面上に配設される。そして、前記ミラ
ーマウントシャフト50の一端にチルトギヤ48が固定
され、該チルトギヤ48を回転させることによって前記
ミラーマウントシャフト50はチルト方向に回転させら
れる。なお、前記ミラーマウントシャフト50の両端
は、図示しない軸受けによってチルトフレーム46に対
して回転自在に支持される。
【0048】なお、チルト用モータは、モータギヤ47
と同一軸線上においてチルトフレーム46の反対側に配
設され、モータ固定ねじ49によってチルトフレーム4
6に固定される。したがって、チルト用モータを駆動す
ることによって発生させられた回転は、チルト用モータ
の駆動軸を介してモータギヤ47に伝達され、該モータ
ギヤ47と噛(し)合するチルトギヤ48を介して前記
ミラーマウントシャフト50に伝達され、前記パン・チ
ルトミラー51をチルト方向に回転させる。
【0049】図4は本発明の第1の実施の形態における
パン・チルトミラー配置部のパン部の断面図である。図
において、34はカメラフレーム、34aは凸部、34
bは回転支持部、38は拡大撮影レンズ、43はパン用
モータ、43aは減速ギヤヘッド、46はチルトフレー
ム、70はモータギヤ、71はパンギヤ、72は軸受止
め、73は止めねじ、74は軸受である。
【0050】前記拡大撮影レンズ38の下端は、外周縁
が切り欠かれていて、前記カメラフレーム34の上面に
形成された環状の凸部34a内に嵌(かん)入される。
したがって、拡大撮影レンズ38をカメラフレーム34
に対して位置決めすることができる。そして、前記チル
トフレーム46をカメラフレーム34に対して安定させ
てパン方向(矢印A方向)に回転させるために、前記カ
メラフレーム34の筒状の回転支持部34bに二つの軸
受74が配設される。したがって、チルトフレーム46
に取り付けられたパン・チルトミラー51(図2)、図
示しないチルト用モータ、モータギヤ47、チルトギヤ
48等の回転慣性によるモーメントを、前記カメラフレ
ーム34によって確実に受け止めることができる。な
お、各軸受74は、軸受止め72を回転支持部34bに
取り付けることによって、カメラフレーム34に固定さ
れる。
【0051】このように、本実施の形態においては、1
個の拡大撮影カメラ91、及び該拡大撮影カメラ91に
対応させて配設されたCCDによって得られるアイリス
67(図3)の画像に基づいて輝度が測定され、該輝度
によって拡大撮影カメラ91の焦点を自動的に調整する
ことができるので、アイリス入力装置10を小型化する
ことができるだけでなく、識別装置のコストを低くする
ことができる。
【0052】また、1個の拡大撮影カメラ91を使用す
るだけでよいので、拡大撮影カメラ91と広角撮影カメ
ラ92とを近付けることができる。したがって、拡大撮
影カメラ91の光軸と広角撮影カメラ92の光軸との位
置合せを容易に行うことができるので、アイリス入力装
置10を小型化することができるだけでなく、識別装置
のコストを低くすることができる。さらに、広角撮影カ
メラ92の撮影距離Swの誤差、及びアイリス入力者の
目の位置を表す二次元座標に含まれる誤差が小さくなる
ので、識別装置の識別性能を高くすることができる。
【0053】そして、広角撮影カメラ92によって得ら
れた目の画像データは、目の位置を検出するためだけに
使用され、広角撮影カメラ92の撮影距離Swを検出す
るためには使用されないので、画像データの処理時間を
短くすることができる。したがって、拡大撮影カメラ9
1の光軸と広角撮影カメラ92の光軸との位置合せを即
座に行うことができる。
【0054】しかも、1個の広角撮影カメラ92の撮影
結果による目の画像データを処理するだけでよいので、
図示しない制御装置の演算処理能力を高くする必要がな
いだけでなく、図示しない記憶装置のメモリサイズを大
きくする必要がなく、識別装置のコストを低くすること
ができる。なお、一つの光学系で焦点距離を変えること
ができるようにした図示しないズームカメラを前記アイ
リス入力装置10に適用しようとすると、まず、焦点を
変えて前記ズームカメラを広角撮影用に設定して目の位
置を算出し、続いて、再度焦点を変えて前記ズームカメ
ラを拡大撮影用に設定する必要がある。
【0055】したがって、アイリス67の撮影中にアイ
リス入力者が顔を動かしたときに、前記焦点を即座に変
えることができない。また、ズームレンズにおいては、
焦点距離が操作されるようになっているので、広角撮影
と拡大撮影とで焦点を変えることが困難であり、焦点が
固定された拡大撮影カメラ91及び広角撮影カメラ92
に比べて識別装置のコストが高くなってしまう。
【0056】ところで、アイリス入力者が眼鏡、コンタ
クトレンズ等を装用している場合、眼鏡のレンズの表面
において照明部11(図1)からの光が反射されたり、
コンタクトレンズの輪郭の影等がアイリス67のパター
ン上に現れたりして、正常な画像データを得ることがで
きない。例えば、アイリス入力者が眼鏡を装用している
場合には、眼鏡のレンズの表面の反射点の輝度は極めて
高いので、反射点の位置とアイリス67の位置とが重な
ると、撮影された画像においてそれらを識別することが
できない。しかも、アイリス67の光軸と照明部11の
光軸との距離が短いと、眼鏡のレンズの表面の反射点の
位置とアイリス67の位置とが重なる確率が高くなって
しまう。
【0057】また、アイリス入力者がコンタクトレンズ
を装用している場合には、アイリス67の光軸と照明部
11の光軸との距離が長いと、コンタクトレンズの輪郭
の影が長くなり、撮影された画像においてコンタクトレ
ンズの輪郭の影とアイリス67とを識別することができ
ない。そこで、アイリス入力者が眼鏡、コンタクトレン
ズ等を装用している場合でも正常な画像データを得るこ
とができるようにした本発明の第2の実施の形態につい
て説明する。
【0058】図5は本発明の第2の実施の形態における
アイリス入力装置の斜視図、図6は本発明の第2の実施
の形態におけるアイリス入力装置の内部の構造を示す斜
視図である。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有す
るものについては、同じ符号を付与することによってそ
の説明を省略する。この場合、照明部81が標準用照明
部75と眼鏡用照明部76とに分割され、前記照明部8
1に対応させて白色近赤外光透過ガラス77が、反射部
としてのパン・チルトミラー配置部12、及び広角撮影
カメラ配置部13に対応させて可視光カットガラス14
が配設される。そして、前記パン・チルトミラー配置部
12及び広角撮影カメラ配置部13は、アイリス入力装
置80の高さ方向における中央より下方に配設される。
【0059】また、アイリス67(図3)の入力状態に
応じて前記標準用照明部75と眼鏡用照明部76とを選
択的に点灯させる図示しない回路が配設される。そし
て、標準用照明部75の中心とパン・チルトミラー配置
部12の中心との距離をG1とし、眼鏡用照明部76の
中心とパン・チルトミラー配置部12の中心との距離を
G2としたとき、該距離G2は距離G1の2倍以上にさ
れる。
【0060】ところで、本実施の形態においては、標準
用照明部75がアイリス入力装置80のほぼ中央に、眼
鏡用照明部76がアイリス入力装置80の上部にそれぞ
れ配設されるようになっている。次に、アイリス入力装
置80の内部の構造について説明する。図6において、
78は照明基板、79は発光素子である。ここで、標準
用照明部75(図5)及び眼鏡用照明部76の各放射強
度は、前記第1の実施の形態における照明部11(図
1)と同程度以上にされ、標準用照明部75又は眼鏡用
照明部76を単独に点灯させるだけで、前記第1の実施
の形態における照明部11と同程度の輝度分布でアイリ
ス67を撮影することができる。
【0061】ところで、本実施の形態においては、標準
用照明部75及び眼鏡用照明部76のそれぞれに照明基
板78を配設する必要があることから、該照明基板78
を第1の実施の形態における照明基板32より小さくす
る必要がある。したがって、発光素子79単体の放射強
度が大きくされ、かつ、実装ピッチが小さくされる。
【0062】また、前記白色近赤外光透過ガラス77
は、表面が白くされ、可視光を反射させ、近赤外光だけ
を透過させるようになっている。一方、可視光カットガ
ラス14は、表面が黒くされる。したがって、本実施の
形態において、アイリス入力者は、姿勢を調整して顔の
位置を変え、黒い可視光カットガラス14にできるだけ
顔が写るようにする。
【0063】さらに、標準用照明部75及び眼鏡用照明
部76の点灯を制御する方法としては、標準用照明部7
5と眼鏡用照明部76とを選択的に点灯させる方法、並
びに標準用照明部75及び眼鏡用照明部76を同時に点
灯させる方法がある。このように、パン・チルトミラー
配置部12及び広角撮影カメラ配置部13は、アイリス
入力装置80の高さ方向における中央より下方に配設さ
れ、該可視光カットガラス14においてアイリス入力者
の顔が写るようになっているとともに、標準用照明部7
5がアイリス入力装置80の中央に、眼鏡用照明部76
がアイリス入力装置80の上部にそれぞれ配設される。
【0064】したがって、アイリス入力者が眼鏡を装用
している場合、アイリス67の光軸と眼鏡用照明部76
の光軸との距離を長くすることができるので、眼鏡のレ
ンズの表面の反射点の位置とアイリス67の位置とが重
なる確率を低くすることができる。その結果、撮影され
た画像において、眼鏡のレンズの表面の反射点とアイリ
ス67とを識別することができる。
【0065】また、アイリス入力者がコンタクトレンズ
を装用している場合には、アイリス67の光軸と標準用
照明部75の光軸との距離を短くすることができるの
で、コンタクトレンズの輪郭の影を短くすることがで
き、撮影された画像においてコンタクトレンズの輪郭の
影とアイリス67とを識別することができる。次に、前
記構成のアイリス入力装置80にアイリス67の画像を
入力する場合の作業手順について説明する。
【0066】まず、アイリス67の画像を入力するため
の撮影環境の作り方は基本的に前記第1の実施の形態と
同様であるが、本実施の形態において、アイリス入力者
は、取扱説明書の指示によって可視光カットガラス14
に顔が写るように姿勢を調整する。そして、撮影環境が
整いアイリス入力者が起動スイッチ21を押すと、アイ
リス入力装置80内の標準用照明部75が点灯されると
ともに、ランプ15が点滅を開始する。
【0067】続いて、第1の実施の形態と同様に、アイ
リス67が撮影され、前記アイリス入力装置80に接続
された図示しない信号処理装置のパターン認識処理部
は、読み込まれたアイリス67の画像データに従って前
記アイリス67のパターンを認識し、前記信号処理装置
の照合部は、認識されたアイリス67のパターンとあら
かじめ登録されたアイリスのパターンとが一致するかど
うかを照合する。そして、前記信号処理装置は、照合結
果に基づいて、アイリス入力者が本人であるかどうかを
識別する。
【0068】ところで、あらかじめ登録されたアイリス
のパターンに、認識されたアイリス67のパターンに相
当するものがない場合、又はあらかじめ登録されたアイ
リスのパターンに、認識されたアイリス67のパターン
に相当するものがあっても両者が一致しない場合に、前
記照合部による照合結果が不良になる。このうち、あら
かじめ登録されたアイリスのパターンに、認識されたア
イリス67のパターンに相当するものがない場合には、
アイリス入力者が本人でないことになるので、照合結果
が不良であると判断し続けても問題はない。
【0069】これに対して、あらかじめ登録されたアイ
リスのパターンに、認識されたアイリス67のパターン
に相当するものがあっても両者が一致しない場合には、
アイリス入力者が眼鏡、コンタクトレンズ等を装用して
いることが多い。そこで、照合結果が不良であると判断
されると、その後の設定時間(例えば、3秒間)内にお
いて、アイリス67を撮影したときの照明状態、すなわ
ち、標準用照明部75又は眼鏡用照明部76を点灯させ
たか、標準用照明部75及び眼鏡用照明部76を同時に
点灯させたかの照明方法を記憶しておくことができるよ
うになっている。
【0070】この場合、照合結果が不良であると判断さ
れたときに、照明方法を変更して再びアイリス67を撮
影すると、照合結果が良好になることがある。そこで、
例えば、1回目の撮影においては標準用照明部75だけ
を点灯させ、2回目の撮影においては眼鏡用照明部76
だけを点灯させ、3回目の撮影においては標準用照明部
75及び眼鏡用照明部76を同時に点灯させるようにし
て、照明方法を3段階に変更し、照合結果を良好にする
ことができる。なお、3回目の撮影において照合結果が
良好になった場合には、目が細められて睫毛が邪魔にな
り、アイリス67の明るさが不足したことが考えられ
る。
【0071】このように、照明方法を記憶し、撮影を繰
り返すたびに照明方法を変更することによって、照合結
果を良好にすることができるが、アイリス入力者が同じ
人物でなければ効果はない。そこで、前記設定時間内に
起動スイッチ21が押された場合にだけ照明方法が変更
され、前記設定時間が経過した後に起動スイッチ21が
押された場合は、アイリス入力装置80の図示しない電
源がオフにされ、記憶された照明方法も抹消される。
【0072】なお、前記照明方法の変更の順番は、アイ
リス入力装置80の設置環境に応じて変えることができ
る。また、照合結果が不良であると判断されたときに、
認識されたアイリス67のパターンに基づいて、照合結
果が不良になった原因を分析し、分析結果に基づいて最
適な照明方法を選択することもできる。この場合、照合
結果が不良になった原因の分析は、前記設定時間が経過
するまでに行われる。
【0073】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【0074】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、アイリス入力装置においては、アイリス入力者の
目を撮影する広角撮影カメラと、アイリス入力者のアイ
リスを撮影する拡大撮影カメラと、該拡大撮影カメラの
光軸を曲折させる反射手段と、前記広角撮影カメラによ
って撮影された目の画像に基づいて、アイリス入力者の
目の位置を検出する位置検出手段と、該位置検出手段に
よって検出された目の位置に基づいて、前記反射手段を
作動させる光軸調整手段と、前記拡大撮影カメラによっ
て撮影された目の画像に基づいて、前記拡大撮影カメラ
の焦点を移動させる焦点移動手段とを有する。
【0075】この場合、1個の拡大撮影カメラによって
撮影された目の画像に基づいて拡大撮影カメラの焦点を
自動的に調整することができるので、アイリス入力装置
を小型化することができるだけでなく、識別装置のコス
トを低くすることができる。また、1個の拡大撮影カメ
ラを使用するだけでよいので、拡大撮影カメラと広角撮
影カメラとを近付けることができる。したがって、拡大
撮影カメラの光軸と広角撮影カメラの光軸との位置合せ
を容易に行うことができるので、アイリス入力装置を小
型化することができるだけでなく、識別装置のコストを
低くすることができる。また、アイリス入力者と広角撮
影カメラとの間の距離の誤差、及びアイリス入力者の目
の位置を表す二次元座標に含まれる誤差が小さくなるの
で、識別装置の識別性能を高くすることができる。
【0076】そして、広角撮影カメラによって得られた
目の画像データは、目の位置を算出するためだけに使用
され、アイリス入力者と広角撮影カメラとの間の距離を
検出するためには使用されないので、画像データの処理
時間を短くすることができる。したがって、拡大撮影カ
メラの光軸と広角撮影カメラの光軸との位置合せを即座
に行うことができる。
【0077】しかも、1個の広角撮影カメラの撮影結果
による目の画像データを処理するだけでよいので、制御
装置の演算処理能力を高くする必要がないだけでなく、
記憶装置のメモリサイズを大きくする必要がなく、識別
装置のコストを低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるアイリス入
力装置の斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるアイリス入
力装置の内部の構造を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるCCDの画
面を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるパン・チル
トミラー配置部のパン部の断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態におけるアイリス入
力装置の斜視図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態におけるアイリス入
力装置の内部の構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
10、80 アイリス入力装置 11、81 照明部 12 パン・チルトミラー配置部 13 広角撮影カメラ配置部 14 可視光カットガラス 45 主制御回路 51 パン・チルトミラー 67 アイリス 75 標準用照明部 76 眼鏡用照明部 77 白色近赤外光透過ガラス 91 拡大撮影カメラ 92 広角撮影カメラ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)アイリス入力者の目を撮影する広
    角撮影カメラと、(b)アイリス入力者のアイリスを撮
    影する拡大撮影カメラと、(c)該拡大撮影カメラの光
    軸を曲折させる反射手段と、(d)前記広角撮影カメラ
    によって撮影された目の画像に基づいて、アイリス入力
    者の目の位置を検出する位置検出手段と、(e)該位置
    検出手段によって検出された目の位置に基づいて、前記
    反射手段を作動させる光軸調整手段と、(f)前記拡大
    撮影カメラによって撮影された目の画像に基づいて、前
    記拡大撮影カメラの焦点を移動させる焦点移動手段とを
    有することを特徴とするアイリス入力装置。
  2. 【請求項2】 アイリス入力者の顔を照射する照明部、
    前記反射手段を備える反射部、及び前記広角撮影カメラ
    を備える広角撮影カメラ配置部が、上方から下方にかけ
    て順に配設される請求項1に記載のアイリス入力装置。
  3. 【請求項3】 前記照明部、反射部及び広角撮影カメラ
    配置部が配設された部分に対応させて可視光カットガラ
    スが配設される請求項2に記載のアイリス入力装置。
  4. 【請求項4】 前記照明部は、高さ方向において複数に
    分割され、それぞれ選択的に点灯させられる請求項2に
    記載のアイリス入力装置。
  5. 【請求項5】 (a)前記照明部に対応させて白色近赤
    外光透過ガラスが配設され、(b)前記反射部及び広角
    撮影カメラ配置部に対応させて可視光カットガラスが配
    設される請求項2に記載のアイリス入力装置。
  6. 【請求項6】 前記反射部及び広角撮影カメラ配置部
    は、高さ方向における中央より下方に配設される請求項
    2に記載のアイリス入力装置。
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