JPH1183531A - 情報提供装置及び情報提供プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

情報提供装置及び情報提供プログラムを記録した記録媒体

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JPH1183531A
JPH1183531A JP24847397A JP24847397A JPH1183531A JP H1183531 A JPH1183531 A JP H1183531A JP 24847397 A JP24847397 A JP 24847397A JP 24847397 A JP24847397 A JP 24847397A JP H1183531 A JPH1183531 A JP H1183531A
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典彦 前田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ユーザの移動履歴を管理する装置において、
位置の履歴を点の座標情報で管理するので、人間が認識
する領域と整合せず、移動履歴を把握しにくい。本発明
は、ユーザの行動傾向に応じた情報を提供することを目
的とする。 【解決手段】 複数の位置情報を入力する入力手段11
0と、前記入力手段によって入力された複数の位置情報
に基づいて、特定の広さを有する領域毎に、その領域と
前記検出対象との関わり具合を、親密度として求める親
密度計算手段170と、前記親密度に応じた情報を提供
する情報提供手段150を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報提供装置及び
情報提供プログラムを記録した記録媒体に関し、特に、
特定の利用者の行動傾向に応じた情報提供をするための
技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、GPS(GPS:Global Positio
ning System)を利用する携帯型または車載型などの位
置検出装置の普及により、人や車輌の現在位置の検出が
容易になっている。また、非接触型のICカードや、携
帯電話などを利用した位置検出装置も提案されている。
【0003】このような位置検出装置を利用して、位置
情報を移動履歴として記憶し、利用者,第三者、あるい
はコンピュータのプログラム等に対して、獲得した移動
履歴情報を提供する情報提供装置は、例えばカーナビゲ
ーション装置として存在している。この種の情報提供装
置は、従来より、図36のように構成されるのが一般的
である。図36を参照して説明する。
【0004】位置検出部は、ユーザ(情報提供を受ける
人)の現在位置の検出を行なうものであり、具体的に
は、移動するユーザ自身が携帯するGPS受信装置、ユ
ーザの自動車が搭載するGPS受信装置、移動ユーザの
位置を常時追跡している携帯電話システム等によって実
現される。位置記憶管理部は、事前に設定された時間間
隔に従って、位置検出部の検出情報を受け取り、位置記
憶部に記憶させる。位置記憶部は、検出されたユーザ位
置を時系列順に並べ、移動履歴として記憶する。
【0005】なお、位置記憶部の記憶領域に、情報を追
加するための空き領域が無くなると、位置記憶管理部
は、位置記憶部の中から時系列的に最も古い情報を消去
して、新しい情報を追加するための記憶領域を確保す
る。表示方式入力部は、移動履歴の再参照時に、表示地
域や縮尺等のユーザ要求を獲得し、選択された表示方法
を表示処理部に通知する。
【0006】表示処理部は、表示方式入力部によって指
示された表示方式に従って、地図情報記憶部からは必要
な地図情報を、位置記憶部からは過去の移動履歴情報を
取り出し、これらを重ね含わせてユーザに情報を提供す
る。つまり、この種の情報提供装置では、移動履歴を表
示する際に、表示部が位置記憶部に記憶されている情報
を参照し、過去に検出された位置情報をそのまま地図画
面上に表示する。また、位置検出部によって検出された
位置情報は、単に時系列に位置記憶部に記憶され、消去
される優先順位も時系列の古い順に決定される。
【0007】一方、携帯電話や携帯型情報端末装置、あ
るいはカーナビゲーション装置を利用して、任意の地点
からコンピュータネットワークに接続し、様々なデータ
ベースから情報を取り出すことが、従来より試みられて
いる。この種の情報提供装置は、従来より、図37のよ
うに構成されるのが一般的である。図37を参照して説
明する。
【0008】制御部は、ユーザまたは他の関連装置やコ
ンピュータプログラムから情報提供の要求通知を受け、
全体の制御を開始する。まず、制御部は位置検出部に対
し、検出している位置情報をサービス生成部に通知する
よう要求を出す。位置検出部は、制御部からの指示に従
い、現在のユーザ位置を制御部に通知し、制御部に対し
要求処理の終了を連絡する。制御部は、位置検出部から
の連絡を受け、位置検出処理に異常がなかったことを確
認したうえで、情報生成部に、情報生成の処理を実施す
るよう要求を出す。
【0009】情報生成部は、制御部から情報生成の要求
を受けると、位置検出部より通知されたユーザの位置情
報をもとに、その位置に対応した情報の生成方式を生成
方式記憶部から取り出す。ここで、生成方式とは、ユー
ザに提供する情報を生成する際に適用する、情報の生成
規則や表現上のフォーマットを意味する。情報生成部
は、この生成方式に従って、実際にユーザに提供するデ
ータ、例えば地域毎の事故情報,渋滞情報,ルート案
内,乗り換え情報などをデータベースから抜き出す。こ
れらのデータを生成方式に従って加工整形することで、
情報性正処理を実行する。
【0010】情報生成部は、生成した情報を情報提供部
に通知し、生成処理の完了を制御部に連絡する。制御部
は、情報生成部からの連絡を受け、情報生成処理に異常
がなかったことを確認したうえで、情報提供部に、生成
情報の提供処理を実施するよう要求を出す。情報提供部
は、制御部からの提供処理の要求を受けると、情報生成
部より通知された生成情報を、ユーザ又は他の関連装置
やコンピュータプログラムに通知し、情報提供の処理を
実行し、提供処理の終了を制御部に連絡する。
【0011】制御部は、情報提供部からの連絡を受け、
情報提供処理に異常がなかったことを確認し、一連の情
報提供処理全体に関する制御を終了する。つまり、従来
の情報提供装置においては、情報生成時に用いられる生
成方式は、ユーザの現在位置と一対一の対応関係にあ
る。従って、ユーザが、旅行者のようにその位置を初め
て訪れた人であっても、通勤などで日常的にその位置を
通る人であっても、位置が同じであれば、同一の生成規
則が適用されるので、同じ情報が提供される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】図36に示すような従
来の情報提供装置においては、位置検出部が検出した位
置情報が、そのままの形で記憶される。また、表示され
る情報は、特定の地点を示す位置情報である。更に、位
置記憶部において、記憶される位置情報は、単に時系列
に従って管理される。
【0013】このため、ユーザにとって利便性の高い情
報を提供することができない。具体的には、以下のよう
な課題がある。 (課題1)例えば、人が自分の移動履歴について説明す
る場合、「この地域には詳しい」、「このあたりには馴
染みがない」といった傾向的な表現を用いる場合が多
い。また、このような傾向的な認識に基づいて、人が自
分の行動計画を立てる場合もある。
【0014】この種の表現を用いる場合、人は位置を座
標値などの点ではなく、一定の面積を有する領域として
認識している。また、過去にその場所にいた正確な日付
や時刻ではなく、どれだけ多くその近辺にいたかという
経験の度合、即ち親密度を認識している。一方、従来の
情報提供装置では、記憶された地点の情報を、地図上に
点の連なりで示したり、位置座標を文字で表示する。
【0015】このため、情報提供装置が提供する座標の
情報と、ユーザが認識している広さを有する領域との間
に認識のずれが生じる。つまり、ユーザが自分の行動履
歴と特定の関係を有する領域単位での情報提供を望んで
いても、提供される情報は、位置座標単位で提供され
る。従って、提供される情報が、ユーザの行動支援の役
に立たない場合が多い。
【0016】(課題2)いかに大容量化が進んでも、位
置記憶部の記憶容量は有限であり、新しい情報を追加す
るために、過去に記憶された情報の一部を消去する必要
が生じる。従来技術では、位置記憶管理部が、位置記憶
部が記憶する過去の情報を、時系列順に古いものから優
先的に消去し、新たに情報を追加するための記憶領域の
確保を行なう。
【0017】一方、ユーザの立場では、次のような要望
が生じる。例えば、旅行時など、日常あまり行かないよ
うな場所での移動履歴は、長期間残したいと考える。ま
た、通勤時など、日常的によく通るような場所での移動
履歴は、長期間残す必要はないと考える。従来の装置で
は、ユーザにとって貴重な過去の記憶情報が、あまり有
用でない記憶情報によって時間経過とともに自動的に上
書きされ、消滅する。このため、有限な位置記憶部の記
憶容量を有効に利用できないという問題があった。
【0018】(課題3)従来の装置においても、ユーザ
の現在位置に応じて、その位置に適した情報を選択的に
提供することはできる。しかし、提供する情報の種別
は、ユーザの行動傾向とは無関係である。例えば、ユー
ザが特定の地点を通勤のために頻繁に通過する通勤者
と、その地点を初めて訪れた旅行者の何れであっても、
従来の装置では、同じ情報が提供される。従って、ユー
ザが通勤者の場合には、提供される情報に無駄なものが
含まれる場合が多く、ユーザが旅行者の場合には、提供
される情報が不足している場合が多い。
【0019】ユーザが希望する情報を得るためには、情
報の選別をユーザの入力操作により行う必要があり、入
力操作が煩わしい。例えば、旅行者レベル,通勤者レベ
ルのように、情報を数種類のレベルに分類しておけば、
レベルの選択により、情報の選別を容易にすることがで
きる。しかし、その場合でも、ユーザの選択操作は必要
であり、自動的にレベルを選択することはできない。
【0020】また、ユーザの希望するレベルはユーザの
移動によって変化するので、ユーザがある程度移動する
と、レベル変更のための入力操作が必要になる。本発明
は、以上のような従来技術の有する課題に鑑みてなされ
たもので、座標値などの点として検出される位置情報の
みならず、一定の領域を単位とするユーザの行動傾向に
関する情報を、該ユーザの当該領域に対する親密度とい
う尺度で、提供可能にすることを第1の目的とする。
【0021】また、本発明は、行動傾向を示す情報を、
位置情報の記憶管理の処埋に応用し、有限である位置記
憶部の記憶容量の有効利用を可能にすることを第2の目
的とする。更に、本発明は、ユーザの行動傾向を把握し
て、ユーザに提供する情報の種別を自動的に選別するこ
とを第3の目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1の情報提供装置
は、所定の位置検出手段によって位置が検出され、且つ
特定の検出対象の移動によって生成される複数の位置情
報を入力する入力手段と、前記入力手段によって入力さ
れた複数の位置情報に基づいて、特定の広さを有する領
域毎に、その領域と前記検出対象との関わり具合を、親
密度として求める親密度計算手段と、前記親密度に応じ
た情報を提供する情報提供手段を設けたことを特徴とす
る。
【0023】親密度計算手段は、空間を一定の面積を有
する領域に分割して管理する。最初は、記憶されている
過去の位置情報の履歴を参照して、各位置情報がどの単
位領域に含まれるかを識別し、各領域毎に最初の位置親
密度を計算する。位置親密度計算部が記憶した各領域の
位置親密度は、所定の記憶部に記憶される。以降、親密
度計算手段は、検出対象であるユーザや車輌が一定距離
を移動する毎、あるいは一定の時間経過毎に、記憶され
た最近の位置情報の履歴だけでなく、記憶されている過
去の位置親密度も合わせて参照し、最新の位置親密度の
算出を実施する。
【0024】ここで、算出する領域aの親密度をFa、
過去の親密度をFa(0)、領域a内に含まれるn個の
位置情報の集合を{p1,p2,・・・,pn}、位置
情報pkが親密度に与える影響を規定する重み関数をW
a(pk)とすると、親密度Faは、つぎに示す一般式
によって表される。 Fa=Fa(0)+ΣWa(pk) ・・・(1) 但し、k:1〜n なお、領域aにおける重み関数Wa(pk)自体は静的
な関数ではなく、領域a、過去の親密度Fa(0)、位
置検出情報の個数n等の値により、位置情報pk毎に異
なった関数とすることも可能である。
【0025】求められた親密度により、検出対象の行動
傾向を把握できる。例えば、検出対象であるユーザの現
在位置は、ユーザに馴染みのある地域であるか、あるい
は初めて訪問した地域であるかを識別可能である。情報
提供手段は、求められた親密度自体をユーザの行動傾向
として提供したり、あるいは親密度に基づいて選別され
た情報を提供する。
【0026】請求項2は、請求項1記載の情報提供装置
において、前記親密度計算手段が、時系列に並ぶ複数の
位置情報に基づいて、前記検出対象の各々の領域に対す
る通過回数を求め、該通過回数に応じて、前記親密度を
算出することを特徴とする。例えば、車両の位置を一定
の周期でサンプリングする場合、走行規制による速度変
化や信号待ちのような要因の影響を受けるため、車両に
乗ったユーザの行動とは無関係に、位置情報の分布にむ
らが生じる。従って、位置情報の分布から直接、親密度
を求める場合には、特定の領域の親密度が、ユーザの行
動傾向と一致しなくなる。
【0027】多数の位置情報を時系列に並べると、これ
らの位置情報に基づいて、各々の領域に対する進入と退
出を識別できる。進入から退出までを1単位の通過とみ
なせば、通過回数を求めることができる。この通過回数
は、信号待ち等の影響を受けず、ユーザの行動傾向を反
映するので、通過回数に基づいて、より正確な親密度を
求めることができる。
【0028】請求項3は、請求項2記載の情報提供装置
において、前記親密度計算手段が、予め定めた複数の領
域に対する前記通過回数の総数と、特定の領域に対する
前記通過回数に応じて、前記特定の領域に関する前記親
密度を算出することを特徴とする。記憶装置の記憶容量
に余裕がある場合、位置情報を収集する期間が延びるに
つれて、全ての領域に対する通過回数の総数(全体の情
報量)が増え、各領域の通過回数も増大する。
【0029】予め定めた複数の領域に対する前記通過回
数の総数と、特定の領域に対する前記通過回数に応じ
て、前記特定の領域に関する前記親密度を算出すること
で、収集された位置情報の総数の大小の影響を受けるこ
となく、正確な親密度を求めることができる。請求項4
は、請求項1記載の情報提供装置において、前記位置検
出手段が検出した位置情報を複数保持する位置情報記憶
手段と、前記位置検出手段が検出した位置情報を周期的
に入力して前記位置情報記憶手段が保持する情報を更新
する記憶制御手段を設けると共に、検出された位置が属
する領域の親密度に応じて、前記記憶制御手段が、前記
位置情報記憶手段の情報の更新周期を制御することを特
徴とする。
【0030】親密度の高い領域は、ユーザの日常的行動
範囲に相当するので、この領域の位置情報は、重要度が
低く、この位置情報を多数収集するのは無駄である。一
方、親密度の低い領域は、旅行先などの非日常的行動範
囲であり、位置情報の重要度は高い。従って、例えば親
密度の低い領域では、位置情報の収集周期を短く設定
し、親密度のの高い領域では、位置情報の収集周期を長
く設定する。これにより、非日常的行動範囲における重
要な位置情報を、より多く収集できる。しかも、限られ
た記憶装置の記憶容量を有効に利用できる。
【0031】請求項5は、請求項1記載の情報提供装置
において、前記位置検出手段が検出した位置情報を複数
保持する位置情報記憶手段と、前記位置検出手段が検出
した位置情報を周期的に入力して前記位置情報記憶手段
が保持する情報を更新する記憶制御手段を設けると共
に、前記記憶制御手段が、更新によって消去される位置
情報の優先度を、前記位置情報が示す位置が属する領域
の親密度に応じて決定することを特徴とする。
【0032】親密度の高い領域は、ユーザの日常的行動
範囲に相当するので、この領域の位置情報は、重要度が
低く、この位置情報を長期間保存するのは無駄である。
一方、親密度の低い領域は、旅行先などの非日常的行動
範囲であり、位置情報の重要度は高く、できる限り長期
間にわたって保存するのが望ましい。この発明では、更
新によって消去される位置情報の優先度が、前記位置情
報が示す位置が属する領域の親密度に応じて決定され
る。つまり、親密度の高い日常的行動範囲の位置情報は
優先的に消去され、親密度の低い非日常的行動範囲の位
置情報は長期間保存される。従って、限られた記憶装置
の記憶容量を有効に利用できる。
【0033】請求項6は、請求項1記載の情報提供装置
において、検出対象の特定の動作に応答してイベント情
報を生成するイベント情報生成手段と、該イベント情報
を記憶するイベント記憶手段を設け、前記親密度計算手
段が、前記親密度を、前記イベント情報記憶手段に記憶
されたイベント情報に応じて生成することを特徴とす
る。
【0034】イベント情報生成手段は、例えば装置の電
源のオン/オフ,車両のエンジンの始動/停止,ドアの
開閉などに応答してイベント情報を生成する。前記親密
度計算手段は、記憶されたイベント情報を、求める親密
度に反映させる。例えば、車両において、目的地への到
着による停止は、ユーザの行動傾向に関して重要な意味
を持つ。一方、信号待ちによる停止は、ユーザの行動傾
向とは無関係である。これらの違いは、記憶されたイベ
ント情報を参照することにより、識別できる。
【0035】請求項7は、請求項1記載の情報提供装置
において、特定の領域の親密度が所定の閾値を越える
と、前記親密度計算手段が、前記特定の領域よりも小さ
く前記特定の領域内に位置する小領域を、親密度の計算
対象として生成することを特徴とする。親密度の計算対
象となる領域が非常に小さい場合、領域の数が非常に多
くなるので、情報を記憶するために大量のメモリを必要
とし、処理の所要時間も長くなる。一方、ユーザの行動
範囲は特定の地域に限定される場合が多い。
【0036】ユーザの日常移動範囲については、細かい
領域に区分して親密度を求めるのが望ましいが、旅行先
のように訪れる機会の少ない地域については、細かい領
域区分は不要である。この発明では、親密度が大きい地
域について、細分化された小領域が自動的に生成され
る。従って、限られたメモリ容量を有効に利用できる。
請求項8は、請求項1記載の情報提供装置において、前
記位置情報と前記親密度の情報を読み書き自在な不揮発
性記憶手段を設けるとともに、前記不揮発性記憶手段を
カード形状の携帯品に搭載したことを特徴とする。
【0037】車両で移動する特定の人が、常に同じ車両
を利用するとは限らない。例えば、業務上、様々な種類
の車両を使用する場合もあるし、会社と家庭では異なる
車両を使用する場合もある。従って、特定の車両の移動
傾向が、特定の人の行動傾向に類似しているとは限らな
い。本発明では、前記位置情報と前記親密度の情報を読
み書き自在な不揮発性記憶手段を、カード形状の携帯品
(例えば、ICカードが組み込まれた免許証)に搭載す
るので、特定の人とその人が所持する不揮発性記憶手段
との組み合わせが変わることはない。
【0038】つまり、特定の人の行動傾向を把握する機
能を、その人が所持する携帯品に持たせることができ
る。従って、特定の人が複数の車両を使用して移動する
場合でも、常にその人の行動傾向を把握できる。
【0039】請求項9は、請求項1記載の情報提供装置
において、前記情報提供手段が、前記親密度に基づい
て、提供する情報の種別を自動的に選別することを特徴
とする。例えば、車両を運転する全ての人にとって、進
路の前方における事故情報や規制情報は重要である。し
かし、特定の人が必要とする情報の種類や内容(地域や
詳しさ)は、その人の目的地の違いや行動傾向の違いに
応じて変わる。
【0040】例えば、神奈川県を車両で移動している人
が群馬県の交通情報を必要とすることはあまりないが、
神奈川県に隣接する東京都の交通情報は必要とする場合
が多い。但し、神奈川県から東京都を経由して群馬県に
向かう人は、群馬県の交通情報も必要とする。本発明で
は、特定の人の特定の領域に対する親密度に応じて、提
供する情報の種類が自動的に選別される。従って、情報
の種類を選択するための入力操作を人間が実施しなくて
も、特定の人に適した情報が自動的に選別され、それを
必要とする人に提供される。
【0041】請求項10は、請求項9記載の情報提供装
置において、前記親密度が所定の条件を満たす領域が存
在する範囲に基づいて、日常移動範囲を特定し、提供さ
れる情報と関連のある地点が認識した日常移動範囲内か
否かを識別して、情報を選別する情報選別手段を設けた
ことを特徴とする。親密度の高い領域は、特定の人の日
常移動範囲とみなすことができる。日常移動範囲を移動
する場合には、例えば駐車場や観光案内に関する情報の
提供は不要である。しかし、日常移動範囲外を移動する
場合には、駐車場や観光案内に関する情報の提供も必要
である。
【0042】本発明では、各領域の親密度に基づいて、
日常移動範囲が自動的に特定される。この日常移動範囲
は、「県」,「地域」などの予め定められた行政区分と
は無関係であり、特定の人の行動傾向のみに基づいて決
定される。入力される情報と関連のある地点が日常移動
範囲内か否かを識別することにより、特定の人が必要と
する情報を、自動的に選別し抽出することができる。
【0043】請求項11は、請求項9記載の情報提供装
置において、現在位置を検出し、現在位置が属する領域
の親密度を取得し、該親密度に応じて、提供する情報の
種別を選別する情報選別手段を設けたことを特徴とす
る。車両などを利用して長い距離を移動する場合には、
目的地に到着するまでに、様々な地域を通過する。ユー
ザが良く知っている地域では、駐車場や観光案内に関す
る情報の提供は不要である。しかし、ユーザが良く知ら
ない地域を移動する場合には、駐車場や観光案内に関す
る情報の提供も必要である。
【0044】本発明では、現在位置の移動によって、検
出される親密度が変化すると、それに伴って、提供され
る情報の種別が自動的に変更される。従って、ユーザが
特別な情報の選択操作を実施しなくても、不要な情報は
提供される情報から除外され、ユーザが必要とする情報
が増えると、提供される情報も自動的に増える。請求項
12は、請求項1記載の情報提供装置において、特定の
目的地に至るルートを決定するルート決定手段を設ける
とともに、該ルート決定手段が、前記ルートの経由地点
に複数の選択肢がある場合には、前記経由地点が属する
領域の親密度を取得し、該親密度に応じて選択肢の優先
度を自動的に制御することを特徴とする。
【0045】カーナビゲーション等の装置においては、
現在位置から目的地までの移動ルートを案内するため
に、走行開始前に予め移動ルートを決定する。移動ルー
トの決定は、現在位置と目的地に基づいて自動的に行な
うこともできる。但し、ユーザが希望するとおりの移動
ルートが自動的に設定されるとは限らない。例えば、経
由地がユーザの良く知らない地域の場合には、間違った
道路を通らないように、できる限り主要道路を通過する
のが望ましい。しかし、経由地がユーザの良く知ってい
る地域では、時間短縮や渋滞回避のために、主要道路を
避けるのが望ましい。
【0046】本発明では、経由地毎に、複数の選択肢が
ある場合には、その地点が属する領域の親密度に基づい
て、選択肢の優先度が自動的に決定される。従って、ユ
ーザが特別な選択操作を実施しなくても、ユーザの希望
に近いルートが自動的に設定される。請求項13は、請
求項1記載の情報提供装置において、発信者ごとに発信
地点が特定された通話記録情報を保持する通話記録保持
手段と、利用者を特定する信号を出力する利用者認識手
段を設け、前記親密度計算手段が、特定された利用者の
通話記録情報に基づいて、前記利用者が存在する地点が
属する領域の親密度を求めることを特徴とする。
【0047】例えば、個人の識別コードなどが記録され
たICカードを利用して公衆電話をかける場合、電話局
側では、ユーザ毎に通話記録情報を保持することができ
る。この種の通話記録情報には、通話相手先の電話番号
や、ユーザが使用した公衆電話の存在位置を含めること
ができる。従って、ユーザが過去に使用した公衆電話の
存在位置の分布を調べれば、ユーザの各領域に対する親
密度を求めることができる。ユーザが使用中の公衆電話
の位置も検出できるので、その位置が属する領域の親密
度を調べることができる。
【0048】例えば、ユーザが旅行者の場合には、ユー
ザの検出される親密度が低いので、旅行者のために、宿
泊案内や観光情報を提供する。日常移動範囲内のユーザ
については、検出される親密度が高いので、他の情報を
提供する。請求項14は、所定のコンピュータによって
実行される、情報提供プログラムを記録した記録媒体で
あって、前記情報提供プログラムに、特定の検出対象の
移動によって生成される複数の位置情報を入力する入力
手順と、前記入力手段によって入力された複数の位置情
報に基づいて、特定の広さを有する領域毎に、その領域
と前記検出対象との関わり具合を、親密度として求める
親密度計算手順と、前記親密度に応じた情報を提供する
情報提供手順を備えたことを特徴とする。
【0049】記録媒体に記録された情報提供プログラム
を所定のコンピュータで実行することによって、前記入
力手順,親密度計算手順及び情報提供手順が実現され
る。情報提供手順は、親密度計算手順によって求められ
た親密度に応じた情報を提供する。請求項15は、請求
項14記載の情報提供プログラムを記録した記録媒体で
あって、前記親密度計算手順が、時系列に並ぶ複数の位
置情報に基づいて、前記検出対象の各々の領域に対する
通過回数を求め、該通過回数に応じて、前記親密度を算
出することを特徴とする。
【0050】各領域の親密度は、検出対象の前記領域に
対する通過回数に基づいて決定される。請求項16は、
請求項15記載の情報提供プログラムを記録した記録媒
体であって、予め定めた複数の領域に対する前記通過回
数の総数と、特定の領域に対する前記通過回数に応じ
て、前記特定の領域に関する前記親密度を算出すること
を特徴とする。
【0051】親密度は、複数の領域に対する前記通過回
数の総数と、特定の領域に対する前記通過回数に応じて
決定される。請求項17は、請求項14記載の情報提供
プログラムを記録した記録媒体であって、検出された位
置情報を複数保持し、検出される位置情報を周期的に入
力して、保持された位置情報の一部分を更新すると共
に、検出された位置が属する領域の親密度に応じて、保
持された位置情報の更新周期を制御することを特徴とす
る。
【0052】保持された位置情報の更新周期が、検出さ
れた位置が属する領域の親密度に応じて決定される。請
求項18は、請求項14記載の情報提供プログラムを記
録した記録媒体であって、検出された位置情報を複数保
持し、検出された位置情報を周期的に入力して、保持さ
れた位置情報を更新すると共に、更新によって消去され
る位置情報の優先度を、前記位置情報が示す位置が属す
る領域の親密度に応じて決定することを特徴とする。
【0053】保持された位置情報を更新する場合に、消
去される位置情報の優先度が、領域の親密度に応じて決
定される。請求項19は、請求項14記載の情報提供プ
ログラムを記録した記録媒体であって、検出対象の特定
の動作に応答してイベント情報を生成するイベント情報
生成手順を備え、生成されたイベント情報を記憶し、前
記親密度計算手順が、前記親密度を、記憶されたイベン
ト情報に応じて生成することを特徴とする。
【0054】イベント情報生成手順は、検出対象の特定
の動作に応答してイベント情報を生成する。親密度計算
手順は、親密度を求める際に、記憶されたイベント情報
の影響を反映させる。請求項20は、請求項14記載の
情報提供プログラムを記録した記録媒体であって、特定
の領域の親密度が所定の閾値を越えると、前記特定の領
域よりも小さく前記特定の領域内に位置する小領域を、
親密度の計算対象として生成することを特徴とする。
【0055】特定の領域の親密度が所定の閾値を越える
と、親密度の計算対象となる小領域が新たに生成され
る。請求項21は、請求項14記載の情報提供プログラ
ムを記録した記録媒体であって、前記親密度に基づい
て、提供する情報の種別を自動的に選別することを特徴
とする。
【0056】請求項22は、請求項21記載の情報提供
プログラムを記録した記録媒体であって、前記親密度が
所定の条件を満たす領域が存在する範囲に基づいて、日
常移動範囲を特定し、提供される情報と関連のある地点
が認識した日常移動範囲内か否かを識別して、情報を選
別する情報選別手順を備えたことを特徴とする。日常移
動範囲は、親密度が所定の条件を満たす領域に基づい
て、自動的に特定される。提供される情報は、提供され
る情報と関連のある地点が認識した日常移動範囲内か否
かに応じて、自動的に選別される。
【0057】請求項23は、請求項21記載の情報提供
プログラムを記録した記録媒体であって、現在位置を検
出し、現在位置が属する領域の親密度を取得し、該親密
度に応じて、提供する情報の種別を選別する情報選別手
順を備えたことを特徴とする。提供される情報は、現在
位置が属する領域の親密度に応じて、自動的に選別され
る。
【0058】請求項24は、請求項14記載の情報提供
プログラムを記録した記録媒体であって、特定の目的地
に至るルートを決定するルート決定手順を備えるととも
に、前記ルートの経由地点に複数の選択肢がある場合に
は、前記経由地点が属する領域の親密度を取得し、該親
密度に応じて選択肢の優先度を自動的に制御することを
特徴とする。
【0059】特定の目的地に至るルートを決定する際
に、各地点の親密度に基づいて、複数の選択肢の優先度
か自動的に決定される。請求項25は、請求項14記載
の情報提供プログラムを記録した記録媒体であって、発
信者ごとに発信地点が特定された通話記録情報を保持す
る通話記録保持手段と、利用者を特定する信号を出力す
る利用者認識手段を利用して、特定の利用者の通話記録
情報に基づいて、前記利用者が存在する地点が属する領
域の親密度を求めることを特徴とする。
【0060】利用者が存在する地点が属する領域の親密
度が、前記利用者の通話記録情報に基づいて決定され
る。
【0061】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)この形態の情報提供装置の構成と
動作を、図1〜図13に示す。この形態は、請求項1,
請求項2,請求項3,請求項7,請求項14,請求項1
5,請求項16及び請求項20に対応する。
【0062】図1は情報提供装置の構成を示すブロック
図、図2は図1の位置親密度計算部170の処理の内容
を示すフローチャート、図3は図2のステップS4の詳
細を示すフローチャート、図4は図2のステップS5の
詳細を示すフローチャート、図5は図2のステップS6
の詳細を示すフローチャート、図6は図5のステップS
40の詳細を示すフローチャートである。
【0063】図7は図1の位置親密度記憶部180のデ
ータ構成を示すマップ、図8は図1の位置記憶部130
のデータ構成を示すマップ、図9は地図上に設定された
多数の領域を示すマップ、図10は画面に表示された地
図と位置データを示す平面図、図11は設定された領域
と検出された位置を示す平面図、図12は位置データと
領域データとの対応関係を示すマップ、図13は画面に
表示された地図と位置親密度を示す平面図である。
【0064】この形態においては、請求項1の入力手
段,親密度計算手段及び情報提供手段は、それぞれ位置
記憶管理部120,位置親密度計算部170及び表示処
理部150として具体化されている。図1に示す情報提
供装置は、自動車のナビゲーション装置と同様に、表示
画面上に、地図などの情報を表示する機能を有してい
る。
【0065】図1を参照すると、この情報提供装置は、
時計ユニット100,位置検出部110,位置記憶管理
部120,位置記憶部130,地図情報記憶部140,
表示処理部150,表示方式選択部160,位置親密度
計算部170,領域幅入力部175及び位置親密度記憶
部180を備えている。まず、この情報提供装置の構成
と動作の概略について説明する。時計ユニット100
は、現在の時刻と日付の情報を出力する。
【0066】位置検出部110は、この情報提供装置自
体の現在位置の検出を行なう。実際には、携帯型のGP
S受信装置,車載型のGPS受信装置,位置の追跡が可
能な携帯電話システムなどの何れかによって、位置検出
部110が構成される。位置記憶管理部120は、事前
に設定された時間間隔に従って、位置検出部110が検
出した位置情報を受け取り、時計ユニット100が出力
する時刻情報とともに、位置記憶部130に記憶させ
る。位置記憶部130は、入力される位置情報を、時系
列順に並べ、移動履歴として記憶する。
【0067】位置親密度計算部170は、位置記憶部1
30の記憶情報、および位置親密度記憶部180の記憶
情報に基づいて、領域毎に位置親密度の計算を行なう。
領域の大きさを指定するために、領域幅入力部175が
設けてある。位置親密度記憶部180は、位置親密度計
算部170が生成した位置親密度の情報を受け取り記憶
する。
【0068】表示方式入力部160は、表示地域や表示
方式等のユーザからの要求を受け付ける。そして、ユー
ザによって選択された表示方法を、表示処理部150に
通知する。表示処理部150は、表示方式入力部160
によって指示された表示方式に従って、所定の表示画面
に可視情報を表示する。例えば、一般的な移動履歴表示
が選択された場合には、図10に示すように、地図と点
列による移動軌跡の情報が表示される。
【0069】また、この装置独自の移動傾向表示が選択
された場合には、図13に示すように、装置の移動傾向
を示す情報が地図に重ねて表示される。画面に表示され
る地図情報は、地図情報記憶部140から取り出され
る。次に、位置親密度計算部170が実行する具体的な
処理について、以下に説明する。なお、位置親密度計算
部170の機能は、専用のハードウェアで実現すること
も可能であるが、この例では、制御用のマイクロコンピ
ュータのソフトウェア処理によって実現される。以下の
説明においては、特別に明示した場合を除き、処理を実
行するのは、制御用のマイクロコンピュータである。
【0070】位置親密度計算部170の処理の概略が、
図2に示されている。情報提供装置の電源が投入される
と、最初に図2のステップS1が実行される。ステップ
S1では、位置親密度の計算対象となる領域の決定が完
了しているか否かを識別する。ステップS4の「領域の
決定」処理が一度も実行されていない時には、次にステ
ップS4に進み、それ以外の場合にはステップS2に進
む。
【0071】ステップS2では、領域幅入力部175の
状態を読みとり、領域幅の変更指示の有無を調べる。ユ
ーザは、領域幅の変更を希望する場合には、領域幅入力
部175を操作することによって、領域幅の変更指示を
入力できる。領域幅の変更指示がなければ、処理はステ
ップS2からS3を通ってステップS5に進む。領域幅
の変更指示が入力されると、ステップS3からステップ
S4に進む。
【0072】ステップS4では、位置親密度の計算対象
となる領域を決定する。ここで決定される多数の領域
は、例えば図9に示すように、地図上の特定の範囲を等
間隔に区分するものであり、各領域は矩形状である。決
定された各領域のデータは、位置親密度記憶部180に
初期データとして登録される。ステップS4の処理の詳
細は、図3に示されている。図3の各ステップの内容に
ついて、次に説明する。
【0073】ステップS10では、ユーザによって領域
幅入力部175から入力される領域幅Awの情報を取得
する。この例では、領域の横軸(経度)方向と縦軸(緯
度)方向の幅が、いずれもAwに定められる。ステップ
S11では、領域の総数Nmaxを決定する。領域の総数
Nmaxは、ステップS10で入力された領域幅Awと、
領域が設定される地域の横軸方向の大きさW及び縦軸方
向の大きさHによって決定される。
【0074】ステップS12では、後の処理で利用され
るカウンタCNTに、1をプリセットする。このカウン
タCNTは内部メモリ上に割り当てられる。ステップS
13では、位置親密度Faを保持する内部レジスタに、
無効データをセットし、通過回数Taを保持する内部レ
ジスタに0をセットする。即ち、位置親密度Fa及び通
過回数Taに初期値をセットする。
【0075】ステップS14では、カウンタCNTによ
って特定される1つの領域の範囲を計算する。領域の位
置は、経度及び緯度で管理され、経度の下限EL,経度
の上限EU,緯度の下限NL及び緯度の上限NUがステ
ップS14で決定される。例えば、図11に示す領域1
の範囲を決定する場合、経度の下限EL,経度の上限E
U,緯度の下限NL及び緯度の上限NUが、それぞれ、
E1,E2,N0及びN1にセットされる。
【0076】ステップS15では、カウンタCNTによ
って特定される1つの領域に相当する、位置親密度記憶
部180上の領域データD(CNT)を初期化する。図7
に示すように、位置親密度記憶部180上には、多数の
領域データD(1),D(2),D(3),・・・,D(Nmax
−1),D(Nmax)が配置される。また、個々の1つの領
域データD(n)は、位置親密度Fa,通過回数Ta,経
度の下限EL,経度の上限EU,緯度の下限NL及び緯
度の上限NUで構成される。
【0077】ステップS15では、ステップS13で初
期化したFa,Taと、ステップS14で求めたEL,
EU,NL,NUを、位置親密度記憶部180上に、特
定の領域データD(CNT)として書き込む。ステップS
16では、カウンタCNTの値を更新する。これによっ
て、生成対象の領域が変更される。
【0078】ステップS17では、カウンタCNTの値
を領域数Nmaxと比較して、すべての領域に対する領域
データの生成が完了したか否かを調べる。領域データの
生成が完了してなければ、ステップS14に戻って次の
領域に対する処理を実行する。領域データの生成が完了
した場合には、次にステップS18に進む。
【0079】ステップS18では、ステップS11で決
定した領域数Nmaxを、位置親密度記憶部180上の所
定位置に記憶する(図7参照)。領域が決定された後、
図2のステップS5が実行される。ステップS5では、
各々の領域について、通過回数Taを求める。例えば、
車両の位置を一定の時間周期でサンプリングする場合、
理想的には、図10に示すように、ほぼ一定の位置間隔
で、多数の位置データがサンプリングされる。しかし実
際には、走行規制による速度変化や信号待ちのような要
因の影響を受けるため、車両に乗ったユーザの行動とは
無関係に、位置情報の分布にむらが生じる。従って、位
置情報の分布から直接、位置親密度を求める場合には、
特定の領域の親密度が、ユーザの行動傾向と一致しなく
なる。
【0080】そこで、この例では、時系列順に並んだ多
数の位置情報から、各々の領域に対する通過回数Taを
求め、通過回数Taに基づいて位置親密度を求める。例
えば、図11のように、時系列順に並んだ多数の位置デ
ータp1,p2,p3,・・・が存在する場合、領域0
の通過によって位置データp1,p2が生成され、領域
1の通過によって位置データp2,p3,p4,p5が
生成され、領域2の通過によって位置データp6,p
7,p8が生成される。
【0081】従って、時系列の位置データp1,p2,
p3,・・・に基づいて、各領域に対する進入と退出を
識別し、通過回数Taを求める。即ち、図12に示すよ
うに、位置データp1,p2によって領域0の通過回数
Taを1つ増やし、位置データp2,p3,p4,p5
によって領域1の通過回数Taを1つ増やし、位置デー
タp6,p7,p8によって領域2の通過回数Taを1
つ増やす。
【0082】この通過回数Taは、信号待ち等の影響を
受けず、ユーザの行動傾向を反映するので、通過回数T
aに基づいて位置親密度を求めることにより、ユーザの
行動傾向を把握できる。
【0083】ステップS5の処理の詳細は、図4に示さ
れている。図4の各ステップについて次に説明する。ス
テップS20では、位置記憶部130に保持された未処
理データ番号Nrを入力し、内部メモリに割り当てたカ
ウンタCNTにNrをセットする。図8に示すように、
位置記憶部130には、最大データ数Md,登録データ
数Nt,未処理データ番号Nrと、時系列に並んだ多数
の位置データP(1),P(2),P(3),・・・,P(N
t−1),P(Nt)が記憶される。未処理データ番号N
rは、位置記憶部130に登録された多数の位置データ
のうち、通過回数Taに関する処理が済んでいないデー
タの先頭位置を示す。登録データ数Ntは、登録された
位置データの数を示す。
【0084】ステップS21では、カウンタCNTの値
によって特定される、最初の未処理データP(CNT)を
入力する。図4の処理を最初に実行するときには、未処
理データ番号Nrが1なので、最初の未処理データP
(1)が、ステップS21で入力される。ステップS22
では、前のステップS21で入力した位置データP(C
NT)の位置が属する領域を識別する。
【0085】図8に示すように、n番目の位置データP
(n)は、時刻t(n),経度x(n),緯度y(n)の情報を
含んでいるので、特定の位置座標、即ち点を示す。この
点の座標を、位置親密度記憶部180上に保持された各
領域データD(1),D(2),D(3),・・・の経度及び
緯度の範囲と比較することにより、点が含まれる領域が
特定される。
【0086】また、ステップS22では、位置データP
(CNT)の位置が属する領域の番号を、内部レジスタP
aに記憶する。例えば、領域データD(n)の領域内に、
位置データP(CNT)の位置がある場合には、レジスタ
Paにnが記憶される。ステップS23では、カウンタ
CNTの値を更新する。カウンタCNTの値の更新によ
って、この後で参照される位置データP(CNT)が変わ
る。
【0087】ステップS24では、カウンタCNTの値
と登録データ数Ntとを比較することにより、すべての
未処理位置データP(CNT)に対する処理が完了したか
否かを識別する。完了してなければ、次にステップS2
5に進み、完了した場合にはステップS29に進む。ス
テップS25では、次の未処理位置データP(CNT)の
位置が属する領域を、ステップS22と同様の処理で識
別する。また、位置データP(CNT)の位置が属する領
域の番号を、内部レジスタCaに記憶する。
【0088】ステップS26では、内部レジスタのPa
の値とCaの値を比較する。両者が一致する場合には、
ステップS23に戻る。一致しない場合には、次にステ
ップS27に進む。ステップS27を実行するのは、時
系列で互いに隣接する2つの位置データP(CNT−1)
とP(CNT)との領域が異なる場合である。例えば、図
11に示す位置データp2は領域1に属し、その前に参
照される位置データp1は領域0に属するので、ステッ
プS25で位置データp2を参照すると、ステップS2
6でPaの値とCaの値とが不一致になり、ステップS
27に進む。
【0089】ステップS27では、レジスタPaの値に
よって特定される、前に参照した位置データが属する領
域の領域データD(Pa)を参照する。そして、位置親密
度記憶部180上の領域データD(Pa)の通過回数Ta
の値に1を加算し、通過回数Taを更新する。ステップ
S28では、内部レジスタのPaに内部レジスタのCa
の値をコピーする。つまり、参照している位置データが
属する領域に変化が生じたので、現在の領域を示す領域
データの番号が、レジスタPaにセットされる。
【0090】ステップS29では、位置記憶部130の
未処理データ番号Nrとして、登録データ数Ntに1を
加算した値を記憶する。つまり、登録されたNt個の位
置データの全てについて、通過回数Taを計算する処理
が完了したことを意味する。この後で位置データが追加
され、その後で再び図4の処理を実行するときには、N
rが示す位置の未処理の位置データから、処理が開始さ
れる。
【0091】以上に示した処理によって通過回数Taが
求められた後、図2に示すステップS6で、領域ごと
に、位置親密度Faが求められる。位置記憶部130の
記憶容量に余裕があり、位置データが逐次追加される場
合には、位置データの総数の増大に伴って、各領域の通
過回数Taも増大する傾向がある。そこで、この例で
は、各領域の通過回数Taとそれの総数との比率を示す
通過回数比率Rtに基づいて、位置親密度Faを求め
る。
【0092】通過回数比率Rtは次式により求められ
る。 Rt=Ta(n)・Nmax・Ko/ΣTa(n) ・・・(2) Ta(n):領域データD(n)の通過回数 Nmax :領域数 Ko :定数 なお、通過回数比率Rtは小数点以下の切り捨てによっ
て整数化される。
【0093】この例では、通過回数比率Rtと位置親密
度Faを、次のように関連付ける。 Rt, Fa 0 0 (訪問経験なし) 1〜9 1 (親密度低) 10〜99 2 (親密度中) 100以上 3 (親密度高) なお、位置記憶部130の記憶容量の限界に近い大量の
位置データが、予め位置記憶部130に記憶されている
場合には、通過回数比率Rtの代わりに、各領域の通過
回数Taを直接、位置親密度Faと関連付けても良い。
また、例えば、通過回数Taの対数と位置親密度Faを
関連付けても良い。
【0094】ステップS6の処理の詳細は、図5に示さ
れている。図5の各ステップについて、次に説明する。
ステップS30では、位置親密度記憶部180に記憶さ
れた多数の領域データを参照し、Nmax個の領域の各々
の通過回数Taを積算して、通過回数の総数を求める。
結果はレジスタTTに保持する。
【0095】ステップS31では、内部カウンタCNT
に1をプリセットする。カウンタCNTは、この処理で
は領域の特定に利用される。ステップS32では、カウ
ンタCNTで特定される1つの領域データD(CNT)を
入力する。ステップS33では、カウンタCNTが示す
領域に関する通過回数比率Rtを、前記第2式に基づい
て計算する。ただし、通過回数の総数として、レジスタ
TTに保持された値を用いる。
【0096】ステップS34では、通過回数比率Rtを
定数である99と比較する。通過回数比率Rtが99よ
り大きい場合には、次にステップS40に進む。通過回
数比率Rtが99以下なら、ステップS35に進む。ス
テップS35では、通過回数比率Rtを定数である9と
比較する。通過回数比率Rtが9より大きい場合には、
次にステップS38に進む。通過回数比率Rtが9以下
なら、ステップS36に進む。
【0097】ステップS36では、通過回数比率Rtを
定数である0と比較する。通過回数比率Rtが0より大
きい場合には、次にステップS39に進む。通過回数比
率Rtが0なら、ステップS37に進む。ステップS3
7では、通過回数比率Rtが0なので、親密度Faを保
持するレジスタFxに0をセットする。
【0098】ステップS38では、通過回数比率Rtが
9より大きく、しかも99以下なので、親密度Faを保
持するレジスタFxに2をセットする。ステップS39
では、通過回数比率Rtが0より大きく、しかも9以下
なので、親密度Faを保持するレジスタFxに1をセッ
トする。
【0099】ステップS40では、通過回数比率Rtが
100以上なので、親密度Faを保持するレジスタFx
に3をセットする。ステップS41では、処理対象の領
域の位置親密度記憶部180に記憶された親密度Fa
を、定数の3と比較する。親密度Faが3なら次にステ
ップS43に進み、親密度Faが3以下なら、次にステ
ップS42に進む。
【0100】つまり、通過回数比率Rtの増大によっ
て、求められた親密度が2(親密度中)から3(親密度
高)に変化する時には、特別にステップS42が実行さ
れる。ステップS42では、領域の分割を実施する。位
置親密度が低い場合には、領域を小さくすると、無駄な
メモリを消費し、処理速度も低下する。しかし、位置親
密度が高い領域では、位置情報の情報量が多いので、領
域の区分を細かくすると、親密度の分布からより詳細な
移動傾向を把握できる。
【0101】親密度の2から3への変化に応答して、ス
テップS42を実行することにより、親密度の高い領域
のみについて、自動的に細かい親密度の管理が実行され
る。ステップS42の領域分割処理では、分割対象とな
る領域の情報に基づいて、元の領域を横軸方向及び縦軸
方向にそれぞれ2分割し、4つの小領域が生成される。
この処理の詳細を、図6に示す。図6を参照して、各ス
テップの処理の内容を説明する。
【0102】ステップS50では、分割対象となる領域
の、領域データD(n)に含まれる領域端の位置を示す情
報EL,EU,NL,NUを参照し、分割位置である横
軸の中央位置と縦軸の中央位置を求める。横軸の中央位
置をレジスタEhに保持し、縦軸の中央位置をレジスタ
Nhに保持する。ステップS51では、横軸の左端位置
を保持するレジスタEL11,横軸の右端位置を保持する
レジスタEU11,縦軸の下端位置を保持するレジスタN
L11及び縦軸の上端位置を保持するレジスタNU11に、
それぞれ、EL,Eh,Nh及びNUをセットする。
【0103】ステップS52では、レジスタEL11,E
U11,NL11及びNU11が示す範囲の1つの小領域の領
域データD(Nmax+1)を生成する。即ち、レジスタE
L11,EU11,NL11及びNU11の値が、それぞれ、新
しい領域データD(Nmax+1)の経度の下限EL,経度
の上限EU,緯度の下限NL及び緯度の上限NUとして
セットされる。
【0104】ステップS53では、横軸の左端位置を保
持するレジスタEL12,横軸の右端位置を保持するレジ
スタEU12,縦軸の下端位置を保持するレジスタNL12
及び縦軸の上端位置を保持するレジスタNU12に、それ
ぞれ、Eh,EU,Nh及びNUをセットする。ステッ
プS54では、レジスタEL12,EU12,NL12及びN
U12が示す範囲の1つの小領域の領域データD(Nmax+
2)を生成する。即ち、レジスタEL12,EU12,NL1
2及びNU12の値が、それぞれ、新しい領域データD(N
max+2)の経度の下限EL,経度の上限EU,緯度の下
限NL及び緯度の上限NUとしてセットされる。
【0105】ステップS55では、横軸の左端位置を保
持するレジスタEL21,横軸の右端位置を保持するレジ
スタEU21,縦軸の下端位置を保持するレジスタNL21
及び縦軸の上端位置を保持するレジスタNU21に、それ
ぞれ、EL,Eh,NL及びNhをセットする。ステッ
プS56では、レジスタEL21,EU21,NL21及びN
U21が示す範囲の1つの小領域の領域データD(Nmax+
3)を生成する。即ち、レジスタEL21,EU21,NL2
1及びNU21の値が、それぞれ、新しい領域データD(N
max+3)の経度の下限EL,経度の上限EU,緯度の下
限NL及び緯度の上限NUとしてセットされる。
【0106】ステップS57では、横軸の左端位置を保
持するレジスタEL22,横軸の右端位置を保持するレジ
スタEU22,縦軸の下端位置を保持するレジスタNL22
及び縦軸の上端位置を保持するレジスタNU22に、それ
ぞれ、Eh,EU,NL及びNhをセットする。ステッ
プS58では、レジスタEL22,EU22,NL22及びN
U22が示す範囲の1つの小領域の領域データD(Nmax+
4)を生成する。即ち、レジスタEL22,EU22,NL2
2及びNU22の値が、それぞれ、新しい領域データD(N
max+4)の経度の下限EL,経度の上限EU,緯度の下
限NL及び緯度の上限NUとしてセットされる。
【0107】ステップS59では、分割元の領域データ
における通過回数Taと位置親密度(3)を、生成され
た4つの小領域の領域データD(Nmax+1),D(Nmax
+2),D(Nmax+3)及びD(Nmax+4)にコピーす
る。つまり、分割により生成された小領域は、分割前の
領域の情報を継承する。以上の処理によって、新しい4
つの領域が追加されたので、ステップS60では、位置
親密度記憶部180の領域数Nmaxに4を加算して、領
域数Nmaxを更新する。
【0108】なお、この例では領域の位置親密度が3に
なると、その領域の分割を常に実施するが、特に分割の
必要がない領域については、領域分割を禁止するように
制御しても良い。再び図5を参照して説明する。ステッ
プS43では、レジスタFxが保持する位置親密度の値
により、位置親密度記憶部180の領域データD(CN
T)の位置親密度Faを更新する。
【0109】ステップS44では、カウンタCNTの値
に1を加算して、カウンタCNTを更新する。これによ
り、参照する領域データが更新される。ステップS45
では、カウンタCNTの値を領域数Nmaxと比較する。
即ち、全ての領域について親密度の算出が完了したか否
かを識別する。完了でなければ、ステップS32に戻
る。全ての領域の処理が完了している場合には、図5の
処理を終了し、図2のメインルーチンに戻る。
【0110】図2のステップS7では、経過時間を計数
するために、内部タイマをセットする。次のステップS
8では、タイマの経過時間を監視して、予め定めた所定
時間が経過するまで待機する。所定時間が経過すると、
ステップS2に戻って、前述の処理を繰り返す。なお、
この例では、ステップS7,S8の処理によって定まる
所定時間ごとに、周期的に親密度の算出を実施するが、
新しい位置データを検出する度に親密度を計算しても良
いし、一日に一回まとめて処理を行なっても良い。
【0111】以上説明した処理によって、位置親密度の
情報が、位置親密度記憶部180に保存されるので、こ
の位置親密度の情報を必要に応じて利用できる。図1の
情報提供装置においては、表示処理部150が、必要に
応じて位置親密度の情報を位置親密度記憶部180から
取り出し、表示画面上に、数値,グラフ等で表示する。
【0112】例えば、図13に示すように、位置親密度
の大きさに応じた明るさによって、領域を区分表示でき
る。この表示のような情報を提供することにより、ユー
ザの行動傾向が把握できる。 (第2の実施の形態)この形態の情報提供装置の構成と
動作を図14及び図15に示す。この形態は、請求項4
及び請求項17に対応する。
【0113】図14は、情報提供装置の構成を示すブロ
ック図である。図15は、位置記憶管理部121の動作
を示すフローチャートである。この情報提供装置の構成
及び動作は、第1の実施の形態として示した情報提供装
置の変形例であり、第1の実施の形態と同一の要素に
は、同一の符号を付けてある。ここで説明しない要素の
構成及び動作は、第1の実施の形態と同一である。
【0114】この形態では、請求項4の位置情報記憶手
段及び記憶制御手段は、それぞれ、位置記憶部130及
び位置記憶管理部121として具体化されている。位置
記憶管理部121は、位置親密度記憶部180に記憶さ
れる位置親密度の情報を参照する。位置記憶管理部12
1は、位置検出部110が検出する現在位置の位置情報
と、位置親密度記憶部180に記憶された親密度から、
ユーザの現在位置が、親密度が高い領域内、即ち日常的
な行動範囲内にあるか否かを識別する。この識別結果に
応じて、位置検出部110による位置検出の実施間隔、
または、検出値を位置記憶部130に追加するための更
新処理の実施間隔を制御する。
【0115】これにより、日常的な行動範囲での位置情
報のサンプリングは粗く、非日常的な行動範囲での位置
情報のサンプリングは細かくといったように、位置親密
度に応じて位置検出のタイミングを調整することが可能
となり、結果として位置記憶部130の有限な記憶容量
を有効に利用することが可能となる。図15に示す位置
記憶管理部121の動作について、各ステップの内容を
以下に説明する。
【0116】最初のステップS70では、後の処理で使
用する各種変数の値を初期化する。例えば、サンプリン
グの時間周期tsを保持する所定のレジスタに、予め定
めた値をセットする。また、前回時刻tpを保持する所
定のレジスタには、現在時刻tcの値をセットする。ス
テップS71では、時計ユニット100から出力される
現在時刻tcの値を入力する。
【0117】ステップS72では、所定のレジスタに保
持される前回時刻tpとサンプリングの時間周期tsと
の和、即ち次回サンプリング時刻を、現在時刻tcと比
較する。現在時刻tcが次回サンプリング時刻に達して
いなければ、ステップS71に戻って同じ処理を繰り返
す。現在時刻tcが次回サンプリング時刻に達すると、
ステップS73に進む。また、現在時刻tcを前回時刻
tpとして、所定のレジスタに保存する。
【0118】ステップS73では、位置検出部110が
出力する現在位置情報、即ち緯度と経度の情報をサンプ
リングして保持する。ステップS74では、ステップS
73でサンプリングした緯度及び経度の情報とステップ
S71で得た現在時刻tcを、1つの位置情報として位
置記憶部130に追加する。
【0119】なお、既に位置記憶部130に大量の位置
情報が保持され、記憶領域に空きがない場合には、取得
した時刻(日付も含む)がもっとも古い位置情報を消去
して、記憶領域を確保する。また、位置記憶部130の
位置情報は、時系列順に並ぶように、情報の記憶位置が
順次シフトされる。ステップS75では、ステップS7
3で入力した現在位置の緯度及び経度を、位置親密度記
憶部180に記憶された多数の領域データ(図7参照)
の緯度(NL,NU)及び経度(EL,EU)と比較して、
現在位置がいずれの領域に属するかを識別する。
【0120】ステップS76では、現在位置が属する領
域の領域データD(n)を参照し、それに含まれる位置親
密度Faを入力する。ステップS77では、ステップS
76で入力した位置親密度Faを定数である3と比較す
る。位置親密度Faが3、即ち位置親密度高なら次にス
テップS78に進む。位置親密度Faが3でなければ、
次にステップS79に進む。
【0121】ステップS78では、位置情報のサンプリ
ング間隔を決定する時間周期tsに、定数tx1をセッ
トする。ステップS79では、位置情報のサンプリング
間隔を決定する時間周期tsに、定数tx0をセットす
る。なお、定数tx0は定数tx1よりも十分に小さい
値である。
【0122】上記ステップS71からS79の動作が繰
り返し実行されるので、位置情報のサンプリング間隔t
sは、現在位置が属する領域の位置親密度Faに応じて
決定される。位置親密度が3の場合には、それ以外の場
合と比べて、位置情報のサンプリング間隔が長くなる。 (第3の実施の形態)この形態の情報提供装置の動作を
図16及び図17に示す。装置の構成は、第2の実施の
形態と同一であり、図14に示されている。この形態
は、請求項5及び請求項18に対応する。
【0123】図16は、位置記憶部130のデータ更新
に関する処理を示すフローチャートである。図17は、
位置記憶部130上に保持されたデータの構成を示すマ
ップである。この情報提供装置の構成及び動作は、第2
の実施の形態として示した情報提供装置の変形例であ
る。ここで説明しない要素の構成及び動作は、第2の実
施の形態と同一である。
【0124】この形態では、請求項4の位置情報記憶手
段及び記憶制御手段は、それぞれ、位置記憶部130及
び位置記憶管理部121として具体化されている。位置
記憶管理部121は、位置親密度記憶部180に記憶さ
れた位置親密度の情報を参照して、次のように制御を実
施する。位置記憶管理部121が、位置記憶部130に
情報を追加する際に、記憶容量に余裕がないことを検知
した場合、位置記憶管理部121は、位置記憶部130
が記憶している位置情報の中から、親密度が高い領域内
(日常的な行動範囲内)にあり、かつ時系列的に古い位
置情報を判別し、優先的に消去する。これにより、ユー
ザにとって非日常的な貴重な情報、例えば過去の旅行時
の移動履歴などが、日常的な有用性の低い情報、例えば
通勤時の移勤履歴によって、上書きされることが防止さ
れる。従って、位置記憶部130の有限な記憶容量を有
効利用することができる。
【0125】つまり、位置記憶管理部121は、位置親
密度記憶部180が記憶する情報からユーザの行動の傾
向を判断し、例えば親密度が低い領域の移動履歴は、非
日常的行動の記録であるので、長期間記憶する。また、
親密度が高い領域の移動履歴は、日常的行動の記録であ
るので、短期間で消去する。即ち、ユーザの行動傾向を
反映した記憶管理処理を実施する。
【0126】また、日常的な移動の記録であっても、最
低限の記憶期間は、位置記憶部130に残すことを保証
したい場合には、位置記憶管理部121による消去対象
の判別時に、最低記憶期間内の位置情報を消去候補から
除外することによって、それが実現する。このような、
位置親密度(ユーザの行動傾向)を反映した位置記憶管
理部121の動作により、位置記憶部130内に、ユー
ザにとって有益な情報を優先的に記憶させておくことが
可能となり、位置記憶部130の有限な記憶容量を有効
に活用することが可能となる。
【0127】位置記憶管理部121の具体的な処理の内
容は、図16に示すとおりである。図16の処理は、図
15の処理のステップS74の変形である。図16の各
ステップについて、以下に説明する。ステップS80で
は、位置記憶部130の内容を参照し、位置記憶部13
0に保持された最大データ数Mdと登録データ数Ntと
を比較する。NtがMdより小さい場合には、データを
追加するための空き領域が存在するので、ステップS8
1に進む。NtとMdが等しい場合には、データを追加
するための空き領域がないので、ステップS82に進
む。
【0128】ステップS81では、時系列順に並んだ多
数の位置データの位置を、時間的に古い方に向かって、
1つずつシフトする。例えば、図17に示すように位置
記憶部130に位置データP(1),P(2),P(3),・
・・,P(Md−1),P(Md)がある場合には、位置デ
ータP(Md−1),P(Md−2),・・・,P(3),P
(2),P(1)を、それぞれ、位置データP(Md),P
(Md−1),・・・,P(4),P(3),P(2)の位置に
順次に移動する。
【0129】これによって、位置データP(1)の位置に
新しい位置データを追加できる。ただし、シフト前の最
後尾の位置データP(Md)は上書きにより消去される。
つまり、消去されるのはもっとも古い位置データであ
る。ステップS82では、時計ユニット100から現在
時刻tcを入力する。なお、この現在時刻tcに、日付
の情報を含めても良い。
【0130】ステップS83では、ステップS82で入
力した現在時刻tcから予め定めた位置データの最低保
存期間Tzを減算して、過去の基準時刻trを求める。
基準時刻trよりも新しい位置データについては、消去
が禁止される。ステップS84では、内部カウンタC1
及びC2に、それぞれ、0及び3をプリセットする。
【0131】ステップS85では、位置記憶部130か
らカウンタC1の値で定まる特定の1つの位置データP
(Md−C1)を入力する。カウンタC1は0,1,2,
3,・・・と変化するので、ステップS85で入力され
るデータの位置は、最後尾から新しいデータに向かって
順に移動する。ステップS86では、ステップS85で
入力した位置データの時刻t(Md−C1)を、ステップ
S83で求めた基準時刻trと比較する。参照する位置
データが基準時刻trよりも古い場合には、次にステッ
プS87に進む。参照する位置データが基準時刻trよ
りも新しい場合には、位置データの最低保存期間Tzを
保証するために、ステップS92に進む。
【0132】ステップS87では、ステップS85で入
力した位置データP(Md−C1)の緯度と経度を、位置
親密度記憶部180に保持される多数の領域データの範
囲と比較して、位置データP(Md−C1)が属する領域
を識別する。ステップS88では、ステップS87で識
別した領域の位置親密度Faを参照し、この位置親密度
FaをカウンタC2の値と比較する。位置親密度Faと
カウンタC2の値が等しい場合には、次にステップS8
9に進む。等しくなければ、ステップS91に進む。
【0133】ステップS89では、ステップS85で入
力した位置データP(Md−C1)を消去して、1つの記
憶領域を確保する。例えば、図17に示す位置データP
(Md−1)を消去する場合には、位置データP(Md−
2),P(Md−3),・・・,P(3),P(2),P(1)
を、それぞれ、位置データP(Md−1),P(Md−
2),・・・,P(4),P(3),P(2)の位置に順次に
移動する。位置データP(1)の位置に新しい位置データ
を追加できる。移動処理前の位置データP(Md−1)は
上書きにより消去される。
【0134】ステップS90では、位置記憶部130上
の位置データの先頭位置に、位置データP(1)として、
最新の位置データを書き込む。ステップS91では、カ
ウンタC1の値に1を加算してカウンタC1を更新す
る。これによって、参照する位置データの位置が移動す
る。ステップS92では、カウンタC1の値を0にクリ
アし、カウンタC2の値に1を加算してC2を更新す
る。
【0135】例えば、図17に示すような位置データを
処理する場合、ステップS85で参照されるデータは、
古い順にP(Md),P(Md−1),P(Md−2),P
(Md−3),・・・と変化する。カウンタC2の値は最
初は3なので、親密度が3の領域に属する位置データが
消去の対象になる。例えば、位置データP(Md),P
(Md−1),P(Md−2),P(Md−3)の親密度が小
(1),大(3),中(2),大(3)の場合、最初に参照され
る位置データP(Md)は、親密度がカウンタC2の値と
一致しないので、消去対象から除外される。次の位置デ
ータP(Md−1)は、親密度がカウンタC2の値と一致
するので、ステップS89で消去される。次に消去され
るのは、位置データP(Md−3)である。
【0136】つまり、親密度の高い領域に属する位置の
位置データは、消去の優先度が高く、親密度の低い領域
に属する位置の位置データは、消去されにくい。親密度
が同一であれば、古い方が消去の優先度が高い。ただ
し、基準時刻trよりも新しい位置データについては、
消去の候補から除外されるので、親密度の低い領域の位
置データが親密度の高い領域の位置データより先に消去
される場合もある。
【0137】(第4の実施の形態)この形態の情報提供
装置の構成と動作を、図18,図19,図20,図2
1,図22及び図23に示す。この形態は、請求項6,
請求項8及び請求項19に対応する。図18は情報提供
装置の構成を示すブロック図、図19はイベント検出部
190の処理を示すフローチャート、図20は位置記憶
管理部122の処理を示すフローチャート、図21は位
置記憶部131のデータ構成を示すマップ、図22は位
置親密度記憶部181のデータ構成を示すマップ、図2
3は位置親密度計算部171の処理を示すフローチャー
トである。
【0138】この形態では、請求項6のイベント情報生
成手段及びイベント記憶手段は、イベント検出部190
及び位置記憶部131として具体化され、請求項8の不
揮発性記憶手段は、ICカード205として具体化され
ている。この形態の情報提供装置は、第1の実施の形態
の変形例である。第1の実施の形態と同一の要素には同
一の符号を付けて示してある。構成及び動作が同一の要
素については、説明を省略する。
【0139】この情報提供装置は、車両用として適する
ように構成されている。図18を参照すると、この情報
提供装置は、時計ユニット100,位置検出部110,
位置記憶管理部122,位置記憶部131,地図情報記
憶部140,表示処理部150,表示方式選択部16
0,位置親密度計算部171,領域幅入力部175,位
置親密度記憶部181,イベント検出部190,カード
読み書き部200及びICカード205を備えている。
【0140】イベント検出部190は、車両において発
生したイベントを検出するものであり、具体的には、エ
ンジンの始勤/停止、ドアの開閉、電源の遮断/投入な
どを検出する。位置記憶管理部122は、位置検出部1
10およびイベント検出部190が検出する情報を受け
取り、これらを合わせて位置記憶部131に記憶させ
る。
【0141】位置親密度計算部171は、位置記憶部1
31に記憶されている位置情報だけでなく、位置記憶部
131に記憶されているイベント情報も含わせて参照
し、位置親密度の計算を実施する。車両の場合、エンジ
ンが停止した地点は、ユーザの目的地近辺である可能性
が高い。また、ドアが開閉した地点では、ユーザまたは
他者による乗降が発生する可能性が高い。
【0142】位置親密度計算部171は、これらのイベ
ントが発生した領域に対する位置親密度を、通常より高
めの値として算出する。位置親密度計算部171が算出
した位置親密度は、位置親密度記憶部181に通知さ
れ、位置親密度記憶部181によって記憶される。この
ような動作により、例えば、信号待ちのために長時間停
止する場合と目的地に到着して長時間停止する場合とを
区別することが可能となり、より正確な位置親密度情報
を生成できる。
【0143】ところで、ユーザの位置情報及び親密度情
報が車両上の情報提供装置のみに記憶されている場合、
次のような不具合が生じる。一台の車両を家族で共有す
るような場合には、ドライバ毎の個人の移動傾向を把握
できない。また、集配業務等を行う人は、特定の車両を
利用するとは限らない。利用する車両が変わると、以前
に獲得した移動履歴が利用できない。
【0144】そこで、この例では、運転免許証などの携
帯品に組み込んだICカード205に対して、個人の移
勤履歴を保存可能にしている。そして、特定の人が乗車
する時点で、カード読み書き部200がICカード20
5を読みとり、過去の移動履歴情報を車両上の情報提供
装置が利用する。勿論、記憶以外の機能をICカード2
05に持たせることも可能である。
【0145】イベント検出部190は、この例では制御
用コンピュータのソフトウェア処理によって実現してい
る。イベント検出部190の処理の内容を図19に示
す。図19の各ステップの内容を次に説明する。ステッ
プS101では、制御用コンピュータに内蔵された不揮発性
メモリに記憶される時刻tqのデータを入力する。制御
用コンピュータが動作しているときには、そのときの現
在時刻によって、時刻tqは逐次更新される。
【0146】装置の電源が遮断されると、時刻tqが更
新されないので、ステップS101で入力される電源投入直
後の時刻tqは、電源遮断直前の時刻を意味する。ステ
ップS102では、時計ユニット100から現在時刻tcを
入力する。ステップS103では、現在時刻tcと時刻tq
との差分を、予め定めた時間Tiと比較する。時間Ti
は、例えば1分間程度に定められる。差分が時間Tiよ
りも大きい場合には、電源の遮断/再投入があったこと
が明らかであるので、ステップS104に進む。電源の遮断
がなければ、現在時刻tcと時刻tqとの差分は非常に
小さいので、ステップS105に進む。
【0147】ステップS104では、電源の遮断があったこ
とを意味する電源イベント情報を生成する。この電源イ
ベント情報は、位置記憶管理部122に出力される。ス
テップS105では、車両のエンジン制御回路の状態を監視
して、エンジンの停止状態からの始動または動作状態か
らの停止を検出する。始動または停止を検出すると、次
のステップS106で、エンジン始動イベント情報を生成す
る。このエンジン始動イベント情報は、位置記憶管理部
122に出力される。
【0148】ステップS107では、車両のドアの開閉を検
出するスイッチ(図示せず)の状態を監視して、ドアの開
から閉への変化または閉から開への変化を検出する。こ
の変化を検出すると、次のステップS108で、ドア開閉イ
ベント情報を生成する。このドア開閉イベント情報は、
位置記憶管理部122に出力される。ステップS109で
は、時計ユニット100から現在時刻tcを入力する。
次のステップS110では、不揮発性メモリ上に保持される
時刻tqを、現在時刻tcによって更新する。
【0149】位置記憶管理部122の処理の内容を図2
0に示す。図20の処理は、既に説明した図15の処理
の変形であり、同じ処理ステップには同じステップ番号
を付けて示してある。図20を参照して、変更または追
加されたステップについて説明する。ステップS121で
は、イベント検出部190の状態を監視して、イベント
発生の有無を識別する。イベント検出部190が、前記
電源イベント情報、エンジン始動イベント情報、または
ドア開閉イベント情報を生成すると、それを検出して、
ステップS73に進む。
【0150】ステップS74Bでは、ステップS73で
サンプリングした緯度及び経度の情報とステップS71
で得た現在時刻tcと、イベント検出部190によって
生成されたイベント情報を、1組の位置情報として位置
記憶部131に追加する。位置記憶部131のデータ構
成は、図21に示す通りである。位置親密度計算部17
1が実行する、「親密度の更新」処理の内容を図23に
示す。図23の処理は図5の変形例であり、同一の処理
は同一のステップ番号を付けて示してある。図23を参
照して、変更または追加されたステップについて説明す
る。
【0151】ステップS31Bでは、カウンタCNTの
値により特定される1つの領域データD(CNT)を、位
置親密度記憶部181から入力する。位置親密度記憶部
181のデータ構成を図22に示す。1つの領域データ
D(n)には、位置親密度Fa,通過回数Ta,イベント
数Ev,経度の下限EL,経度の上限EU,緯度の下限
NL及び緯度の上限NUが含まれる。イベント数Ev
は、その領域内で発生したイベントの総数を示す。
【0152】ステップS31Bでは、入力した領域デー
タD(CNT)の評価値Teを、次式により求める。 Te=Ta+Ev・Ke ・・・(3) Ke:イベントに関する重み係数 ステップS32Bでは、ステップS31Bで算出した評
価値Teを、定数である99と比較する。評価値Teが
99より大きい場合には、ステップS38に進み、位置
親密度Faが3になる。評価値Teが99以下なら、ス
テップS33Bに進む。
【0153】ステップS33Bでは、ステップS31B
で算出した評価値Teを、定数である9と比較する。評
価値Teが9より大きい場合には、ステップS36に進
み、位置親密度Faが2になる。評価値Teが9以下な
ら、ステップS34Bに進む。ステップS34Bでは、
ステップS31Bで算出した評価値Teを、0と比較す
る。評価値Teが0より大きい場合には、ステップS3
7に進み、位置親密度Faが1になる。評価値Teが0
なら、ステップS35に進み、位置親密度Faが0にな
る。
【0154】(第5の実施の形態)この形態の情報提供
装置の構成を、図24に示す。この形態は、請求項9及
び請求項21に対応する。図24は、情報提供装置の構
成を示すブロック図である。この形態では、入力手段,
親密度計算手段及び情報提供手段は、カードリーダ29
0,位置親密度記憶部及び生成方式選択部280として
具体化されている。
【0155】図24を参照すると、この情報提供装置
は、制御部210,位置検出部220,情報生成部23
0,生成方式記憶部240,情報提供部250,データ
ベース260,位置親密度記憶部270,生成方式選択
部280及びカードリーダ290で構成される。
【0156】カードリーダ290は、ユーザが所持する
ICカード205を読取り、それに記憶されたユーザの
領域毎の位置親密度データを、位置親密度記憶部270
に記憶する。制御部210は、ユーザ、または他の関連
装置やコンピュータプログラムから情報提供の要求通知
を受け、情報提供処理の制御を開始する。まず、制御部
210は、位置検出部220に対し、検出している位置
情報を情報生成部230に通知するように要求を出す。
【0157】位置検出部220は、制御部210からの
指示に従い、現在のユーザ位置を情報生成部230に通
知し、制御部210に対し要求処理の終了を連絡する。
制御部210は、位置検出部220からの連絡を受け、
位置検出処理に異常がなかったことを確認したうえで、
情報生成部230に、情報生成の処理を実施するように
要求を出す。
【0158】情報生成部230は、制御部210から情
報生成の要求を受けると、生成方式選択部280に対し
て、情報の生成方式の選択を要求する。この要求を受け
ると、生成方式選択部280は、位置検出部220が検
出したユーザの現在位置、ならびにその現在位置に対す
るユーザの位置親密度を位置親密度記憶部280から取
り出し、これらをパラメータとして、生成方式記憶部2
40に記憶されている複数の生成方式の中から、適用す
る生成方式を選択し、その内容を情報生成部230に通
知する。
【0159】情報生成部230は、生成方式選択部28
0から通知された生成方式に従って、実際にユーザに提
供する情報をデータベース260より抜き出し、抜き出
した情報を生成方式に従って加工整形することで、情報
生成の処理を実行する。情報生成部230は、生成した
情報を情報提供部250に通知し、生成処理の終了を制
御部210に連絡する。制御部210は、情報生成部2
30からの連絡を受け、情報生成処理に異常がなかった
ことを確認したうえで、情報提供部250に、情報提供
の処理を実施するよう要求を出す。
【0160】情報提供部500は、制御部210からの
情報提供の要求を受けると、情報生成部230より通知
された生成情報を、ユーザ、または他の関連装置やコン
ピュータプログラムに通知し、情報提供の処理を実行
し、提供処理の終了を制御部210に連絡する。制御部
210は、情報提供部250からの連絡を受け、情報提
供処理に異常がなかったことを確認し、一連の情報提供
処理全体に関する制御を終了する。
【0161】以上の構成により、ユーザの現在位置が同
一であっても、その位置に対する位置親密度の違いに応
じて、ユーザ毎に異なる内容の情報を生成し提供するこ
とが可能である。なお、この例では、予め算出された位
置親密度の情報を、ICカード205から入力する場合
について示したが、前述の実施の形態で示したように、
情報提供装置の内部で、検出した位置データに基づいて
位置親密度を算出しても良い。
【0162】あるいは、予め算出された多数の人の位置
親密度データを、データベースに登録しておき、必要に
応じて、特定の人に対応付けられた位置親密度データを
抽出し、この位置親密度を、提供する情報の選別に利用
しても良い。 (第6の実施の形態)この形態の情報提供装置の動作
を、図25,図26及び図27に示す。この形態は、請
求項10及び請求項22に対応する。
【0163】この形態の情報提供装置は、第5の実施の
形態の変形例であり、装置の基本構成は、図24と同一
である。この形態の情報提供装置は、車両に対して事故
情報や渋滞情報を提供する。従って、データベース26
0は、図示しない所定の無線装置を介して、情報生成部
230と接続される。
【0164】図25は、位置親密度の分布と日常移動範
囲との関係を示す模式図、図26は、この形態の情報提
供装置の動作を示すフローチャート、図27は、図26
のステップS209の詳細を示すフローチャートである。従
来の情報提供装置においては、各車両の日常移動範囲と
は無関係に、例えば関東エリアの事故,渋滞情報、神奈
川県内の事故,渋滞情報といった区分で、情報提供の有
無が判別される。
【0165】ところで、例えば神奈川県を走行する車両
に関しては、群馬県の情報は不要な場合が多いが、隣接
している東京都の情報は必要な場合が多い。従って、全
ての車両に全ての範囲の情報を提供すると、大半のユー
ザに対しては不要な情報までも多数提供されるので、情
報が無駄になる。一方、現在位置の県内の情報だけを提
供すると、大半のユーザに情報の不足が生じる。
【0166】そこで、この形態では、情報提供を受ける
ユーザ毎に、ユーザの日常移動範囲と関連のある情報の
みを限定的に提供可能にする。具体的には、位置親密度
が与えられている各領域から、位置親密度が特定のしき
い値を越える地域を抜き出すことで、この車両の日常移
動範囲が求められる。ここで、生成方式選択部280
が、日常移動範囲の内側で発生した事故、渋滞情報だけ
を取り出すような生成方式を情報生成部230に通知す
る。さらに、情報生成部230は、通知された生成方式
に従って、日常移動範囲内で発生した渋滞情報、および
事故情報のみをデータベース260より抜き出し、これ
らの情報を、与えられた生成方式に従って加工整形する
ことで、実際にユーザに提供する情報を生成する。
【0167】このような処理によって、関東や神奈川県
といった行政区分に因われず、各車両毎に異なる、日常
移動範囲に応じた情報のフィルタリングを行なうことが
可能となり、各車両毎に特化した事故情報や渋滞情報の
通知が可能となる。この情報提供装置の制御部210,
情報生成部230,情報提供部250及び生成方式選択
部280によって実行される、処理の概略を図26に示
す。なお、図26に示す処理は、この例では、制御用の
マイクロコンピュータのソフトウェア処理によって実現
する。勿論、専用のハードウェアで実現することも可能
である。
【0168】図26に示す処理の各ステップについて説
明する。情報提供装置の電源が投入されると、最初にス
テップS201が実行される。ステップS201では、システム
の初期化を実行する。ここで、車両を運転するドライバ
が所持するICカード205のデータが、カードリーダ
290で読み取られる。そして、このドライバの行動傾
向を示す、領域毎の位置親密度のデータが、位置親密度
記憶部270に記憶される。
【0169】ICカード205に保持された領域毎の位
置親密度のデータは、第1の実施の形態として示した処
理によって、予め生成され、ICカード205上に記憶
される。ICカード205上に記憶された位置親密度の
データは、所定の周期で、逐次更新される。ステップS2
02では、範囲変更指示の有無を識別する。この指示は、
ユーザの日常移動範囲を変更するための指示であり、電
源投入直後及び所定の時間間隔で周期的に発生する。ま
た、必要に応じて、ユーザが所定の入力操作を実施した
場合にも発生する。
【0170】ステップS203では、日常移動範囲を決定す
るための、親密度の閾値Fthを入力する。閾値Fthとし
て、通常は予め定めた定数が用いられるが、閾値Fth
は、必要に応じて、ユーザの入力操作により変更され
る。ステップS204では、日常移動範囲を決定する。即
ち、位置親密度記憶部270に記憶された多数の領域の
各々について、位置親密度をステップS203で入力した閾
値Fthと比較する。位置親密度が閾値Fth以上の領域
を、全て日常移動範囲内とみなす。
【0171】図25に示した例では、位置親密度高,位
置親密度中及び位置親密度低に該当する領域を全て日常
移動範囲とみなしている。前記閾値Fthを3(位置親密
度高)に変更すれば、位置親密度高の領域のみが、日常
移動範囲になる。ステップS205では、情報を選別するモ
ードを識別する。この例では、モード0,モード1及び
モード2の何れかを、予めユーザが選択可能になってい
る。
【0172】モード0の場合、予め指定した地域の情報
のみを選別する一般的な処理を実施する。モード1又は
モード2の場合には、ステップS204で決定した日常移動
範囲の情報のみを抽出する処理を実施する。モード0の
場合にはステップS206に進み、モード1の場合にはステ
ップS207に進み、モード2の場合にはステップS209に進
む。
【0173】ステップS206では、予め指定された地域の
情報のみを抽出して、それらの情報をユーザに提供す
る。例えば、「神奈川県」が指定されていれば、神奈川
県の情報のみが選択的に出力され、東京や群馬県など他
の地域の情報は除外される。ステップS207では、位置検
出部220から現在位置の情報(緯度と経度)を入力す
る。
【0174】ステップS208では、現在位置の緯度及び経
度を、ステップS204で決定した日常移動範囲の緯度及び
経度と比較して、現在位置が日常移動範囲内か否かを識
別する。ステップS209では、「日常移動範囲限定」処理
を実施する。この処理の詳細は、図27に示されてい
る。図27の各ステップについて、次に説明する。
【0175】ステップS211では、情報を取り出すデータ
ベース260が、情報の要求を必要とするか否かを識別
する。放送のような一方向の通信によって情報を受信す
る場合には、ステップS213に進む。予め指定した情報の
みがデータベース260から送信される双方向通信の場
合には、ステップS212に進む。ステップS212では、ステ
ップS204で決定した日常移動範囲に属する地域の情報の
送信を、データベース260に対して順次に要求する。
【0176】ステップS213では、データベース260か
ら、所定の情報が到来したか否かを識別する。情報が到
来した場合には、次にステップS214に進む。ステップS2
14では、到来した情報の位置と日常移動範囲とを比較す
る。例えば、事故情報や渋滞情報は、特定の地点に関す
る情報であり、その地点の緯度と経度を知ることができ
る。従って、これらの情報の緯度と経度を、日常移動範
囲の緯度及び経度と比較する。
【0177】ステップS215では、到来した情報の位置
が、日常移動範囲内か否かを識別する。日常移動範囲内
なら、次にステップS216に進む。日常移動範囲内でなけ
れば、到来した情報を無視し、この処理を終了する。ス
テップS216では、データベース260から到来した情報
を予め定めた形式に変換し、画面上などに表示する。
【0178】従って、情報を選別するモードが、モード
1またはモード2の場合には、例えば図25に示すよう
に、日常移動範囲内の地点に関連づけられた事故情報や
渋滞情報のみが選択的に車両上で表示され、日常移動範
囲外の地点に関連づけられた事故情報や渋滞情報は無視
される。但し、モード1が選択されている場合には、現
在位置が日常移動範囲外であれば、モード0と同様に、
予め指定した地域の情報のみが選択的に出力される。モ
ード2の場合には、現在位置とは無関係に、日常移動範
囲内の地点に関連づけられた情報のみが選択される。
【0179】なお、この例では、位置親密度が閾値以上
の全ての領域を、日常移動範囲と直接対応付けている
が、例えば、領域区分によって生じる量子化誤差の影響
を低減するために、日常移動範囲の補正を実施しても良
い。例えば、図25に示すように、領域の区分が網の目
状の場合であっても、所定のスムージング処理を実施す
れば、滑らかな曲線で囲まれた領域を日常移動範囲に定
めることができる。
【0180】(第7の実施の形態)この形態の情報提供
装置の動作を、図28及び図29に示す。この形態は、
請求項11及び請求項23に対応する。この形態の情報
提供装置は、第5の実施の形態の変形例であり、装置の
基本構成は、図24と同一である。この形態の情報提供
装置は、車両に対して事故情報や渋滞情報を提供する。
従って、データベース260は、図示しない所定の無線
装置を介して、情報生成部230と接続される。
【0181】例えば、情報提供を受けるユーザは、日常
的走行範囲では、事故や走行規制のような必要最低限の
情報のみを必要とし、初めて走行すような旅行先では、
事故や走行規制の情報だけでなく、現在位置の近傍にお
ける観光情報や周辺駐車場情報も必要とする。このよう
な提供される情報の種類、あるいは情報提供レベルの切
り替えは、従来の情報提供装置においては、ユーザ自身
が、必要に応じて手動で行う必要がある。
【0182】このような切替が、本発明では自動的に実
施される。即ち、この形態の情報提供装置においては、
過去の走行履歴から、各地域における車両の位置親密度
が求められ、これが位置親密度記憶部270に記憶され
る。生成方式選択部280は、車両の現在位置に対する
位置親密度を参照し、高‐位置親密度地域では必要最小
限レベルの情報提供(事故、走行規制等)を、中‐位置
親密度地域では普通レベルの情報提供(事故、走行規
制、渋滞、天侯等)を、低‐位置親密度地域では詳細レ
ベルの情報提供(事故、走行規制、渋滞、天候、観光案
内、周辺駐車場等)を実現する。
【0183】つまり、現在位置と位置親密度に応じて異
なったレベルの生成方式を情報生成部230に通知す
る。情報生成部230は、通知された生成方式に従っ
て、提供情報の生成を行なうため、位置親密度に応じて
異なるレベルの提供情報が自動的に生成される。
【0184】なお、位置親密度と情報提供レベルの対応
関係は、事前に設定する必要がある。しかし、現在位置
が変化すると、参照される位置親密度が変わり、情報提
供レベルが自動的に変更されるので、車両の走行中であ
っても、情報提供レベルを変更するための選択操作をユ
ーザが行う必要はほとんどない。この情報提供装置の制
御部210,情報生成部230,情報提供部250及び
生成方式選択部280によって実行される、処理の概略
を図28に示す。なお、図28に示す処理は、この例で
は、制御用のマイクロコンピュータのソフトウェア処理
によって実現する。勿論、専用のハードウェアで実現す
ることも可能である。
【0185】図28に示す処理の各ステップについて説
明する。情報提供装置の電源が投入されると、最初にス
テップS221が実行される。ステップS221では、システム
の初期化を実行する。ここで、車両を運転するドライバ
が所持するICカード205のデータが、カードリーダ
290で読み取られる。そして、このドライバの行動傾
向を示す、領域毎の位置親密度のデータが、位置親密度
記憶部270に記憶される。
【0186】ICカード205に保持された領域毎の位
置親密度のデータは、第1の実施の形態として示した処
理によって、予め生成され、ICカード205上に記憶
される。ICカード205上に記憶された位置親密度の
データは、所定の周期で、逐次更新される。ステップS2
22では、位置検出部220から現在位置の緯度及び経度
の情報を入力する。
【0187】ステップS223では、現在位置が属する領域
を識別する。即ち、位置親密度記憶部270に記憶され
た情報を参照し、多数の領域の各々の緯度及び経度の範
囲と現在位置の緯度及び経度とを比較して、現在位置が
多数の領域の何れに属するかを識別する。
【0188】ステップS224では、現在位置が属する領域
の位置親密度Faを、位置親密度記憶部270から入力
する。ステップS225では、ステップS224で入力した位置
親密度Faを、情報提供レベルLiにセットする。従っ
て、この例では、位置親密度Faと情報提供レベルLi
が1対1に対応付けられる。また、この例では、情報提
供レベルLiと情報の区分とを、図28のように対応付
けてある。
【0189】即ち、情報提供レベルLiが0の場合に
は、全ての情報が提供され、情報提供レベルLiが1の
場合には、事故,走行規制,渋滞,天候,観光案内及び
駐車場の情報が選択的に提供され、情報提供レベルLi
が2の場合には、事故,走行規制,渋滞及び天候の情報
が選択的に提供され、情報提供レベルLiが3の場合に
は、事故及び走行規制の情報が選択的に提供される。
【0190】ステップS226では、情報の取得を実施す
る。この処理の詳細は、図29に示されている。図29
の各ステップについて、次に説明する。ステップS231で
は、情報を取り出すデータベース260が、情報の要求
を必要とするか否かを識別する。放送のような一方向の
通信によって情報を受信する場合には、ステップS233に
進む。予め指定した情報のみがデータベース260から
送信される双方向通信の場合には、ステップS232に進
む。
【0191】ステップS232では、現在の情報提供レベル
Liに対応付けられた情報(図29参照)の送信を、デ
ータベース260に対して順次に要求する。ステップS2
33では、データベース260から、所定の情報が到来し
たか否かを識別する。情報が到来した場合には、次にス
テップS234に進む。ステップS234では、到来した情報の
種別と、現在の情報提供レベルLiに対応付けられた情
報の種別とを比較する。
【0192】ステップS235では、ステップS234の比較結
果に基づき、到来した情報が必要か否かを識別する。必
要な情報なら、次にステップS236に進む。不要な情報な
ら、到来した情報を無視し、この処理を終了する。ステ
ップS236では、データベース260から到来した情報
を、予め定めた形式に変換し、画面上などに表示する。
【0193】例えば、日常移動範囲内を移動していると
きには、情報提供レベルLiが3にセットされるので、
事故,走行規制などの最小限の情報のみが提供される。
そして、車両の移動によって、現在位置が他の領域に入
ると、その領域の位置親密度に応じて、情報提供レベル
Liが自動的に変更される。従って、ユーザが特別な入
力操作を走行中に実施しなくても、情報提供レベルLi
の自動変更により、ユーザが必要とするレベルの情報の
みが、常に過不足なく提供される。
【0194】(第8の実施の形態)この形態の情報提供
装置の構成及び動作を、図30及び図31に示す。この
形態は、請求項12及び請求項24に対応する。図30
は情報提供装置の構成を示すブロック図、図31は、図
30に示す情報提供装置の動作の一部分を示すフローチ
ャートである。
【0195】この形態においては、入力手段,親密度計
算手段,情報提供手段及びルート決定手段は、制御ユニ
ット340として具体化されている。この形態では、未
来のユーザの位置と、その場所に対する位置親密度に基
づく情報提供を実施する。自動車用のナビゲーション装
置には、一般に、目的地を設定すると、そこへ至るまで
のルートを自動的に決定する機能が付いている。このよ
うなルート選択処理に本発明を適用すると、目的地に至
るまでの位置親密度の高低により、ルート案内の内容を
制御することができる。
【0196】例えば、目的地が設定された場合、その目
的地に至るまでに、位置親密度が低い地域を通過する場
合には、わかりやすい幹線道路や大きな交差点を通るよ
うなルートを設定し、ユーザが確実に到着できるよう
に、詳細にルート案内を実施する。逆に、目的地に至る
まで、位置親密度の高い地域を通過する場含には、時問
短縮や渋滞回避のために、裏道や路地等を利用するよう
なルートを設定し、冗長にならないよう、必要な時にの
みルート案内を実施する。
【0197】このような制御により、ユーザの近い未来
における位置と、その場所での位置親密度に応じて、情
報提供を実施することができる。図30を参照すると、
この情報提供装置は、表示ユニット310,入力ユニッ
ト320,GPS受信機330,制御ユニット340,
カード読み書きユニット350,位置親密度メモリ36
0,CD−ROMドライブ370,ICカード380及
びCD−ROM390を備えている。
【0198】この情報提供装置は、カード読み書きユニ
ット350,位置親密度メモリ360及びICカード3
80を備えた点と、制御ユニット340に特別なルート
設定機能が備わった以外は、一般的な自動車用のナビゲ
ーション装置と同様の構成になっている。即ち、GPS
受信機330によって得られる現在位置情報に基づい
て、現在位置の近傍の地図を、表示ユニット310の画
面に表示する。地図の情報は、CD−ROMドライブ3
70を介して、CD−ROM390から入力する。入力
ユニット320に設けられる各種スイッチを操作するこ
とにより、表示する情報を選択したり、制御ユニット3
40に対して移動ルートの設定を指示することができ
る。
【0199】移動ルートの設定を指示すると、制御ユニ
ット340は、図31に示す「ルート設定」処理を実行
する。なお、この「ルート設定」処理は、マイクロコン
ピュータのソフトウェア処理によって実現する。
【0200】この「ルート設定」処理を実行する前に、
ICカード380に保持された各領域の位置親密度のデ
ータが、カード読み書きユニット350によって読み取
られ、位置親密度メモリ360に記憶される。ICカー
ド380に保持される各領域の位置親密度のデータは、
第1の実施の形態と同じ処理によって予め生成される。
また、位置データが追加されると、位置親密度のデータ
は、逐次更新される。
【0201】図31に示す各ステップの内容について、
次に説明する。最初のステップS241では、GPS受信機
330から現在位置の緯度と経度を入力する。ステップ
S242では、目的地の入力を実施する。即ち、目的地の入
力操作を促すための表示を実施した後、ユーザの入力操
作によって、特定の座標が入力されると、制御ユニット
340は入力された座標の地点を、目的地の座標として
認識する。
【0202】ステップS243では、ステップS241で入力し
た現在位置と、ステップS242で入力した目的地との間を
結ぶルートを、予め定めたアルゴリズムに従って決定す
る。この処理の基本的な内容は、従来のアルゴリズムと
同じである。但し、ルート設定処理の途中で、経由地点
の選択肢として複数の候補が検出された場合には、処理
を一旦中止して、次のステップS244に進む。
【0203】ステップS244では、ステップS243のルート
設定処理が完了したか否かを識別する。ルート設定処理
が完了してなければ、次にステップS245に進む。ステッ
プS245では、ステップS243のルート設定処理において、
複数の候補が検出されたか否かを識別する。複数の候補
が検出された場合には、ステップS246に進む。
【0204】ステップS246では、ステップS243のルート
設定処理において、複数の候補が検出された経由地点を
注目位置とする。そして、注目位置の座標を、位置親密
度メモリ360上に記憶された多数の領域データの各々
の領域の緯度及び経度の範囲と比較して、注目位置の座
標が属する領域を識別する。
【0205】ステップS247では、ステップS246で識別し
た注目位置の領域に関する位置親密度Faを、位置親密
度メモリ360から入力する。ステップS248では、ステ
ップS247で入力した位置親密度Faを、予め定めた閾値
と比較する。この例では閾値を1に定めている。位置親
密度Faが閾値より大きい場合には、ステップS250に進
み、位置親密度Faが閾値以下なら、ステップS249に進
む。
【0206】ステップS249では、ステップS243のルート
設定処理において検出された複数の候補に対し、主要道
路を優先するように、優先順位を定める。そして、ステ
ップS243のルート設定処理に戻り、処理を継続する。ス
テップS250では、ステップS243のルート設定処理におい
て検出された複数の候補に対し、最短距離及び渋滞回避
を優先するように、優先順位を定める。そして、ステッ
プS243のルート設定処理に戻り、処理を継続する。
【0207】ステップS249又はステップS250を実行した
後でステップS243のルート設定処理を再開する場合に
は、ステップS249又はステップS250で決定された優先順
位に基づいて、選択肢が自動的に決定される。つまり、
位置親密度が低い地域では、主要道路が優先的に選択さ
れ、位置親密度が高い地域では、最短距離及び渋滞回避
になるようなルートが優先的に選択される。
【0208】(第9の実施の形態)この形態の情報提供
装置の構成と動作を、図32,図33,図34及び図3
5に示す。この形態は、請求項13及び請求項25に対
応する。図32は情報提供装置の構成を示すブロック
図、図33は図32の制御ユニット420の処理の一部
分を示すフローチャート、図34及び図35は図32の
情報提供装置の表示画面の例を示す正面図である。
【0209】この形態では、入力手段,親密度計算手段
及び情報提供手段は制御ユニット420として具体化さ
れ、通話記録保持手段及び利用者認識手段は、それぞ
れ、課金管理DB(データベース)470及びICカード
450として具体化されている。この形態の情報提供装
置においては、公衆電話サービスを利用して、ユーザに
情報提供を行なう。
【0210】図32を参照すると、この情報提供装置
は、公衆電話装置400と、ICカード450、並びに
交換機460を介して接続された課金管理DB470で
構成されている。公衆電話装置400には、公衆電話ユ
ニット410,制御ユニット420,タッチパネルユニ
ット430及びカード読み書きユニット440が備わっ
ている。
【0211】従来より、表示装置を持った公衆電話機は
存在しているが、テレホンカードや現金による料金徴収
の場合、ユーザを識別することができないので、ユーザ
毎に個別の情報表示を行なうことはできない。図32に
示す情報提供装置は、ICカード450を用いて料金徴
収を実施するシステムを前提とする。ICカード450
には、個人の識別情報が記憶可能であり、これにより公
衆電話機を利用するユーザを識別することができる。
【0212】また、ネットワーク側では、ユーザに対す
る課金管理を行なっており、ユーザが過去に利用した公
衆電話機の位置、および過去にユーザが掛けた電話連絡
先を、課金管理DB470上に履歴情報として保持でき
るので、これを検索して、ユーザの情報を得ることがで
きる。例えば、東京駅にある公衆電話を博多から来たユ
ーザAが利用する場合、この情報提供装置は、ICカー
ド450が記憶している個人情報と、課金管理DB47
0が記憶している履歴情報から、ユーザAの東京地域に
おける位置親密度が低いことを判別し、「乗り換え案
内」,「観光案内」,「宿泊案内」など旅行者にとって
有益となりそうな情報へのアクセスポタンを、公衆電話
装置400のタッチパネルユニット430の表示部に表
示する。
【0213】また、東京駅近くに勤務先があり、この近
辺を日常生活圏とするユーザBが利用する場合、この情
報提供装置は、ICカード450が記憶している個人情
報と、課金管理DB470が記憶している履歴情報か
ら、ユーザBの東京地域における位置親密度が高いこと
を判別し、ユーザがよく電話かける相手の電話香号を複
数個選択し、タッチパネルユニット430の表示部に
「ワンタッチダイヤル」として表示し、容易に電話がか
けられるようにする。
【0214】このような制御により、各ユーザの位置親
密度に応じて、公衆電話機から各ユーザに対して個別の
情報やサービスを提供することが可能となる。制御ユニ
ット420は、マイクロコンピュータで構成される。こ
の制御ユニット420が実行する処理のうち、表示制御
の内容を図33に示す。図33の各ステップの内容につ
いて、次に説明する。なお、特に指摘しない限り、処理
を実行するのは、制御ユニット420である。
【0215】ステップS261では、カード読み書きユニッ
ト440に対して、ICカード450が所定の状態で装
着されたか否かを識別する。ICカード450の装着を
検出した場合には、ステップS262に進む。ICカード4
50が装着されてなければ、この処理を終了する。ステ
ップS262では、カード読み書きユニット440を介し
て、ICカード450に記憶されたデータ、即ち特定の
個人を識別するための識別コードや、利用可能な金額な
どの情報を読み取る。
【0216】ステップS263では、ステップS262で読み取
った識別コードに対応する、特定のユーザの履歴情報
を、課金管理DB470から入力する。ステップS264で
は、予め登録されたこの公衆電話装置400の設置位置
の情報を、現在位置として入力する。
【0217】ステップS265では、現在位置が属する領域
を識別する。例えば、現在位置からの半径が所定距離の
範囲を領域内とみなしたり、あるいは図9に示すよう
に、予め分割された多数の領域の1つの範囲を領域とす
る。ステップS266では、ステップS263で入力した履歴情
報に含まれる、過去にユーザが使用した公衆電話機の位
置情報を抽出し、ステップS265で識別した領域に含まれ
る位置情報の総数を求める。この位置情報の総数を、予
め定めた3種類の閾値と比較して、4種類の区分のいず
れに属するかを識別する。即ち、位置情報の総数に応じ
て、第1の実施の形態と同様に、位置親密度Faを0,
1,2又は3の何れかに識別する。
【0218】ステップS267では、位置親密度Faを2と
比較する。位置親密度Faが2より小さい場合には、現
在位置における位置親密度が低いので、ステップS268に
進む。位置親密度Faが2以上なら、次にステップS269
に進む。ステップS268では、旅行者向けの情報をタッチ
パネルユニット430の表示部に表示する。例えば、図
34に示すように、「乗り換え案内」,「観光案内」,
「宿泊案内」などのボタンを表示して、表示した何れか
のボタンが押された場合には、それに割り当てられた情
報を更に表示する。
【0219】ステップS269では、位置親密度Faを3と
比較する。位置親密度Faが3なら、現在位置における
位置親密度が高いので、ステップS270に進む。位置親密
度Faが3でなければ、この表示制御を終了する。ステ
ップS270では、課金管理DB470上の履歴情報に含ま
れる、ユーザの最近の通話履歴から、通話頻度の高い通
話相手先の電話番号を検索する。
【0220】ステップS271では、ステップS270で得られ
た通話頻度の高い通話相手先の電話番号を、図35に示
すように、ワンタッチダイアルとして、タッチパネルユ
ニット430の表示部に表示する。そして、表示したボ
タンの何れかが押された場合には、そのボタンに対応す
る相手先を呼び出すように、自動的にダイアル操作を実
施する。
【0221】
【発明の効果】以上述べたように、本発明により以下の
効果が得られる。ユーザの移動履歴の集積情報から、ユ
ーザの行勤傾向に関する情報を生成し、記憶することが
できる。また、記憶した情報を、ユーザ自身、他者、あ
るいはコンビュータのプログラム等に提供することが可
能となる。
【0222】ユーザの行動傾向を反映した位置記憶管理
処理によって、位置記憶部の有限な記憶領域に、ユーザ
にとって有益な情報を優先的に残すことが可能となり、
記憶領域の有効利用が可能となる。ユーザの位置親密度
を提供情報生成時のパラメータとすることで、各ユーザ
の過去の移動履歴を反映した個別の情報提供を行なうこ
とが可能になった。この結果、現在位置が同一であって
も、ユーザの過去の移動履歴の違いに応じて、ユーザが
希望する内容の情報を提供できる。
【0223】ユーザの移動履歴の収集によって自動的に
更新される位置親密度を、情報提供レベルを選択するパ
ラメータとすることにより、位置と情報提供レベルの対
応関係を再設定する作業や、移動の最中に情報提供レベ
ルを手動で切り替える作業をユーザが実施する必要がな
くなり、ユーザの負担が大幅に軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の情報提供装置の構成を示す
ブロック図である。
【図2】図1の位置親密度計算部170の処理の内容を
示すフローチャートである。
【図3】図2のステップS4の詳細を示すフローチャー
トである。
【図4】図2のステップS5の詳細を示すフローチャー
トである。
【図5】図2のステップS6の詳細を示すフローチャー
トである。
【図6】図5のステップS40の詳細を示すフローチャ
ートである。
【図7】図1の位置親密度記憶部180のデータ構成を
示すマップである。
【図8】図1の位置記憶部130のデータ構成を示すマ
ップである。
【図9】地図上に設定された多数の領域を示すマップで
ある。
【図10】画面に表示された地図と位置データを示す平
面図である。
【図11】設定された領域と検出された位置を示す平面
図である。
【図12】位置データと領域データとの対応関係を示す
マップである。
【図13】画面に表示された地図と位置親密度を示す平
面図である。
【図14】第2,第3の実施の形態の情報提供装置の構
成を示すブロック図である。
【図15】位置記憶管理部121の動作を示すフローチ
ャートである。
【図16】位置記憶部130のデータ更新に関する処理
を示すフローチャートである。
【図17】位置記憶部130上に保持されたデータの構
成を示すマップである。
【図18】第4の実施の形態の情報提供装置の構成を示
すブロック図である。
【図19】イベント検出部190の処理を示すフローチ
ャートである。
【図20】位置記憶管理部122の処理を示すフローチ
ャートである。
【図21】位置記憶部131のデータ構成を示すマップ
である。
【図22】位置親密度記憶部181のデータ構成を示す
マップである。
【図23】位置親密度計算部171の処理を示すフロー
チャートである。
【図24】第5の実施の形態の情報提供装置の構成を示
すブロック図である。
【図25】位置親密度の分布と日常移動範囲との関係を
示す模式図である。
【図26】第6の実施の形態の情報提供装置の動作を示
すフローチャートである。
【図27】図26のステップS209の詳細を示すフローチ
ャートである。
【図28】第7の実施の形態の情報提供装置の動作を示
すフローチャートである。
【図29】図28のステップS226の詳細を示すフローチ
ャートである。
【図30】情報提供装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図31】図30に示す情報提供装置の動作の一部分を
示すフローチャートである。
【図32】第9の実施の形態の情報提供装置の構成を示
すブロック図である。
【図33】図32の制御ユニット420の処理の一部分
を示すフローチャートである。
【図34】図32の情報提供装置の表示画面の例を示す
正面図である。
【図35】図32の情報提供装置の表示画面の例を示す
正面図である。
【図36】従来の情報提供装置の構成を示すブロック図
である。
【図37】従来の情報提供装置の構成を示すブロック図
である。
【符号の説明】
100 時計ユニット 110 位置検出部 120,121,122 位置記憶管理部 130,131 位置記憶部 140 地図情報記憶部 150 表示処理部 160 表示方式選択部 170,171 位置親密度計算部 175 領域幅入力部 180,181 位置親密度記憶部 190 イベント検出部 200 カード読み書き部 205 ICカード 210 制御部 220 位置検出部 230 情報生成部 240 生成方式記憶部 250 情報提供部 260 データベース 270 位置親密度記憶部 280 生成方式選択部 290 カードリーダ 310 表示ユニット 320 入力ユニット 330 GPS受信機 340 制御ユニット 350 カード読み書きユニット 360 位置親密度メモリ 370 CD−ROMドライブ 380 ICカード 390 CD−ROM 400 公衆電話装置 410 公衆電話ユニット 420 制御ユニット 430 タッチパネルユニット 440 カード読み書きユニット 450 ICカード 460 交換機 470 課金管理DB

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の位置検出手段によって位置が検出
    され、且つ特定の検出対象の移動によって生成される複
    数の位置情報を入力する入力手段と、 前記入力手段によって入力された複数の位置情報に基づ
    いて、特定の広さを有する領域毎に、その領域と前記検
    出対象との関わり具合を、親密度として求める親密度計
    算手段と、 前記親密度に応じた情報を提供する情報提供手段を設け
    たことを特徴とする情報提供装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の情報提供装置において、
    前記親密度計算手段が、時系列に並ぶ複数の位置情報に
    基づいて、前記検出対象の各々の領域に対する通過回数
    を求め、該通過回数に応じて、前記親密度を算出するこ
    とを特徴とする情報提供装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の情報提供装置において、
    前記親密度計算手段が、予め定めた複数の領域に対する
    前記通過回数の総数と、特定の領域に対する前記通過回
    数に応じて、前記特定の領域に関する前記親密度を算出
    することを特徴とする情報提供装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の情報提供装置において、
    前記位置検出手段が検出した位置情報を複数保持する位
    置情報記憶手段と、前記位置検出手段が検出した位置情
    報を周期的に入力して前記位置情報記憶手段が保持する
    情報を更新する記憶制御手段を設けると共に、検出され
    た位置が属する領域の親密度に応じて、前記記憶制御手
    段が、前記位置情報記憶手段の情報の更新周期を制御す
    ることを特徴とする情報提供装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の情報提供装置において、
    前記位置検出手段が検出した位置情報を複数保持する位
    置情報記憶手段と、前記位置検出手段が検出した位置情
    報を周期的に入力して前記位置情報記憶手段が保持する
    情報を更新する記憶制御手段を設けると共に、前記記憶
    制御手段が、更新によって消去される位置情報の優先度
    を、前記位置情報が示す位置が属する領域の親密度に応
    じて決定することを特徴とする情報提供装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の情報提供装置において、
    検出対象の特定の動作に応答してイベント情報を生成す
    るイベント情報生成手段と、該イベント情報を記憶する
    イベント記憶手段を設け、前記親密度計算手段が、前記
    親密度を、前記イベント情報記憶手段に記憶されたイベ
    ント情報に応じて生成することを特徴とする情報提供装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の情報提供装置において、
    前記親密度計算手段は、特定の領域の親密度が所定の閾
    値を越えると、前記特定の領域よりも小さく前記特定の
    領域内に位置する小領域を、親密度の計算対象として生
    成することを特徴とする情報提供装置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の情報提供装置において、
    前記位置情報と前記親密度の情報を読み書き自在な不揮
    発性記憶手段を設けるとともに、前記不揮発性記憶手段
    をカード形状の携帯品に搭載したことを特徴とする情報
    提供装置。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の情報提供装置において、
    前記情報提供手段が、前記親密度に基づいて、提供する
    情報の種別を自動的に選別することを特徴とする情報提
    供装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の情報提供装置におい
    て、前記親密度が所定の条件を満たす領域が存在する範
    囲に基づいて、日常移動範囲を特定し、提供される情報
    と関連のある地点が認識した日常移動範囲内か否かを識
    別して、情報を選別する情報選別手段を設けたことを特
    徴とする情報提供装置。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の情報提供装置におい
    て、現在位置を検出し、現在位置が属する領域の親密度
    を取得し、該親密度に応じて、提供する情報の種別を選
    別する情報選別手段を設けたことを特徴とする情報提供
    装置。
  12. 【請求項12】 請求項1記載の情報提供装置におい
    て、特定の目的地に至るルートを決定するルート決定手
    段を設けるとともに、該ルート決定手段が、前記ルート
    の経由地点に複数の選択肢がある場合には、前記経由地
    点が属する領域の親密度を取得し、該親密度に応じて選
    択肢の優先度を自動的に制御することを特徴とする情報
    提供装置。
  13. 【請求項13】 請求項1記載の情報提供装置におい
    て、発信者ごとに発信地点が特定された通話記録情報を
    保持する通話記録保持手段と、利用者を特定する信号を
    出力する利用者認識手段を設け、前記親密度計算手段
    が、特定された利用者の通話記録情報に基づいて、前記
    利用者が存在する地点が属する領域の親密度を求めるこ
    とを特徴とする情報提供装置。
  14. 【請求項14】 所定のコンピュータによって実行され
    る、情報提供プログラムを記録した記録媒体であって、
    前記情報提供プログラムに、 特定の検出対象の移動によって生成される複数の位置情
    報を入力する入力手順と、 前記入力手順によって入力された複数の位置情報に基づ
    いて、特定の広さを有する領域毎に、その領域と前記検
    出対象との関わり具合を、親密度として求める親密度計
    算手順と、 前記親密度に応じた情報を提供する情報提供手順を備え
    たことを特徴とする情報提供プログラムを記録した記録
    媒体。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の情報提供プログラム
    を記録した記録媒体であって、前記親密度計算手順が、
    時系列に並ぶ複数の位置情報に基づいて、前記検出対象
    の各々の領域に対する通過回数を求め、該通過回数に応
    じて、前記親密度を算出することを特徴とする情報提供
    プログラムを記録した記録媒体。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の情報提供プログラム
    を記録した記録媒体であって、予め定めた複数の領域に
    対する前記通過回数の総数と、特定の領域に対する前記
    通過回数に応じて、前記特定の領域に関する前記親密度
    を算出することを特徴とする情報提供プログラムを記録
    した記録媒体。
  17. 【請求項17】 請求項14記載の情報提供プログラム
    を記録した記録媒体であって、検出された位置情報を複
    数保持し、検出される位置情報を周期的に入力して、保
    持された位置情報の一部分を更新すると共に、検出され
    た位置が属する領域の親密度に応じて、保持された位置
    情報の更新周期を制御することを特徴とする情報提供プ
    ログラムを記録した記録媒体。
  18. 【請求項18】 請求項14記載の情報提供プログラム
    を記録した記録媒体であって、検出された位置情報を複
    数保持し、検出された位置情報を周期的に入力して、保
    持された位置情報を更新すると共に、更新によって消去
    される位置情報の優先度を、前記位置情報が示す位置が
    属する領域の親密度に応じて決定することを特徴とする
    情報提供プログラムを記録した記録媒体。
  19. 【請求項19】 請求項14記載の情報提供プログラム
    を記録した記録媒体であって、検出対象の特定の動作に
    応答してイベント情報を生成するイベント情報生成手順
    を備え、生成されたイベント情報を記憶し、前記親密度
    計算手段が、前記親密度を、記憶されたイベント情報に
    応じて生成することを特徴とする情報提供プログラムを
    記録した記録媒体。
  20. 【請求項20】 請求項14記載の情報提供プログラム
    を記録した記録媒体であって、特定の領域の親密度が所
    定の閾値を越えると、前記特定の領域よりも小さく前記
    特定の領域内に位置する小領域を、親密度の計算対象と
    して生成することを特徴とする情報提供プログラムを記
    録した記録媒体。
  21. 【請求項21】 請求項14記載の情報提供プログラム
    を記録した記録媒体であって、前記親密度に基づいて、
    提供する情報の種別を自動的に選別することを特徴とす
    る情報提供プログラムを記録した記録媒体。
  22. 【請求項22】 請求項21記載の情報提供プログラム
    を記録した記録媒体であって、前記親密度が所定の条件
    を満たす領域が存在する範囲に基づいて、日常移動範囲
    を特定し、提供される情報と関連のある地点が認識した
    日常移動範囲内か否かを識別して、情報を選別する情報
    選別手順を備えたことを特徴とする情報提供プログラム
    を記録した記録媒体。
  23. 【請求項23】 請求項21記載の情報提供プログラム
    を記録した記録媒体であって、現在位置を検出し、現在
    位置が属する領域の親密度を取得し、該親密度に応じ
    て、提供する情報の種別を選別する情報選別手順を備え
    たことを特徴とする情報提供プログラムを記録した記録
    媒体。
  24. 【請求項24】 請求項14記載の情報提供プログラム
    を記録した記録媒体であって、特定の目的地に至るルー
    トを決定するルート決定手順を備えるとともに、前記ル
    ートの経由地点に複数の選択肢がある場合には、前記経
    由地点が属する領域の親密度を取得し、該親密度に応じ
    て選択肢の優先度を自動的に制御することを特徴とする
    情報提供プログラムを記録した記録媒体。
  25. 【請求項25】 請求項14記載の情報提供プログラム
    を記録した記録媒体であって、発信者ごとに発信地点が
    特定された通話記録情報を保持する通話記録保持手段
    と、利用者を特定する信号を出力する利用者認識手段を
    利用して、特定の利用者の通話記録情報に基づいて、前
    記利用者が存在する地点が属する領域の親密度を求める
    ことを特徴とする情報提供プログラムを記録した記録媒
    体。
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