JPH1183496A - 圧電振動子およびこの圧電振動子を用いた圧電振動角速度計 - Google Patents

圧電振動子およびこの圧電振動子を用いた圧電振動角速度計

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JPH1183496A
JPH1183496A JP9248212A JP24821297A JPH1183496A JP H1183496 A JPH1183496 A JP H1183496A JP 9248212 A JP9248212 A JP 9248212A JP 24821297 A JP24821297 A JP 24821297A JP H1183496 A JPH1183496 A JP H1183496A
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JP
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electrodes
polarization
width direction
dominant
longitudinal axis
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JP9248212A
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English (en)
Inventor
Yoshitaka Sango
貴敬 三五
Kenichi Muramatsu
研一 村松
Tatsushi Nomura
達士 野村
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転角速度の検出効率が良好であり、なおか
つ低コストで量産できる圧電体振動子を得る。 【解決手段】 圧電振動子100が四角柱状の圧電体に
より構成されて長手方向軸まわりの回転角速度を検出す
る。この圧電振動子100において、圧電体の長手方向
軸に直角な面内における厚さ方向一方の側(上面側)に
厚さ方向の分極成分が支配的となる分極処理が施され、
他方の側(下面側)に幅方向の分極が支配的となる分極
処理が施され、この圧電体における長手方向軸と平行な
四つの側面のうちの厚さ方向に対向する二つの対向側面
(上下面)に電極101〜106が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は航空機、船舶、自動
車等のナビゲーションシステムやこれらの姿勢制御等、
或いはスチールカメラ、ビデオカメラの手振れや振動感
知に使用される圧電振動角速度計に使用される圧電体振
動子に関する。
【0002】
【従来の技術】圧電振動角速度計は、振動状態にある振
動子に対して回転運動に伴う角速度が与えられた場合、
振動方向と角速度の外積という形でコリオリ力が発生
し、振動子の振動方向と直角な方向にコリオリ力による
振動が発生するという現象を利用した角速度計である。
なお、このコリオリの力は次式(1)で示される。
【0003】
【数1】Fc=2m・(v×Ω) (1) 但し、Fc: コリオリの力、 m : 振動子の質量、 v : 振動子の振動速度 Ω : 回転角速度
【0004】振動角速度計としては、従来より圧電正
(直接)効果、圧電逆効果を利用したGEタイプとワト
ソンタイプの2種類の圧電振動角速度計が良く知られて
いる。
【0005】GEタイプの圧電振動角速度計は図12に
示すように金属(例えば、エリンバ等の恒弾性体)でで
きた棒状の振動子50に圧電セラミックス板51を接着
し、この圧電セラミックス板51により、金属振動子5
0を励振するとともに振動子50の回転に伴い励振方向
と垂直な方向に生じるコリオリ力を検出する。なお、振
動子50の振動モードは無拘束の基本モード横振動であ
り通常は振動の節点において振動子50を基体に固定し
て使用される。
【0006】ワトソンタイプの圧電振動角速度計は、図
13に示すように4枚の圧電セラミックスバイモルフ5
5,56を2枚ずつ互いに直交するように重ねて音叉形
状とし、駆動用の圧電バイモルフ55で音叉全体を励振
し、回転に伴って生じるコリオリの力を検出用バイモル
フ56により検知する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】GEタイプの圧電振動
角速度計のように、振動子として金属を用いる場合には
振動子に圧電素子(圧電セラミックス等)を接合する必
要があり、また、ワトソンタイプの圧電振動角速度計の
ように、振動子をバイモルフ型構造にする場合にも圧電
セラミックス同士を接合する必要がある。そのため、振
動子の励振時には、その接着剤も共に振動し検出の効率
を下げたり、温度による接着剤の変化により振動状態が
変化して角速度検出感度の変動を引き起こしたりしてい
た。さらに、これら接合工程を有するタイプでは、振動
子毎に圧電素子を一つ一つ接合して行かなければなら
ず、接合工程が量産時の生産効率を考えるうえでの阻害
要因となるばかりか、個々の振動子の特性のばらつきを
発生させる大きな要因にもなっていた。
【0008】特に構造が簡単で小型化に適したGEタイ
プの圧電振動角速度計では、最近になって三角柱の金属
振動子を用いるもの、円柱状の圧電セラミックスを振動
子として用いるもの等が開発されているが、三角柱状の
金属振動子を用い、その側面に圧電素子を接着するもの
は上記問題点に加えてさらに振動子量産時の製造工程に
も複雑化を招いており、また、円柱状の圧電セラミック
ス振動子を用いる場合は円柱状側面にロールタイプの印
刷機等を用いて電極形成をし、その後に個別に分極処理
を行なわなければならない等、電極形成や分極処理にお
ける困難性が量産時の生産効率を悪くしており、共に安
価に振動子を製作することにおいて問題点を有するもの
であった。特に、円柱状の圧電セラミックスに電極を形
成したものは電極形成後分極処理できる範囲が少なく、
その結果検出効率が悪くなるという欠点もあった。
【0009】本発明は、上記のような従来の圧電振動角
速度計用振動子の量産上、特性上の欠点を改良し、回転
角速度の検出効率が良好であり、なおかつ低コストで量
産できる圧電体振動子を提供することを目的とするもの
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的達成のた
め、本発明においては、四角柱状の圧電体により構成さ
れて長手方向軸まわりの回転角速度を検出する圧電振動
子において、圧電体の長手方向軸に直角な面内における
厚さ方向一方の側に厚さ方向の分極成分が支配的となる
分極処理が施され、他方の側に幅方向の分極が支配的と
なる分極処理が施され、この圧電体における長手方向軸
と平行な四つの側面のうちの厚さ方向に対向する二つの
対向側面に電極が形成されて圧電振動子が構成される。
【0011】この電極としては、二つの対向側面のう
ち、幅方向の分極が支配的な側の側面に、長手方向軸と
平行に延びるとともに幅方向に対称な一対の駆動信号入
力用電極を離間形成し、且つこれら一対の駆動信号入力
用電極の間において幅方向中央を長手方向軸と平行に延
びる駆動用基準電極を形成し、二つの対向側面のうち、
厚さ方向の分極が支配的な側の側面に、長手方向軸と平
行に延びるとともに幅方向に対称な一対のコリオリ信号
検出用兼フィードバック用電極を離間形成し、且つこれ
ら一対のコリオリ信号検出用兼フィードバック用電極の
間において幅方向中央を長手方向軸と平行に延びる基準
電極を形成するものがある。
【0012】別の電極例として、二つの対向側面のう
ち、幅方向の分極が支配的な側の側面に、長手方向軸と
平行に延びるとともに幅方向に対称な一対の駆動用基準
電極を離間形成し、且つこれら一対の駆動用基準電極の
間において幅方向中央を長手方向軸と平行に延びる駆動
信号入力用電極を形成し、二つの対向側面のうち、厚さ
方向の分極が支配的な側の側面に、長手方向軸と平行に
延びるとともに幅方向に対称な一対のコリオリ信号検出
用兼フィードバック用電極を離間形成し、且つこれら一
対のコリオリ信号検出用兼フィードバック用電極の間に
おいて幅方向中央を長手方向軸と平行に延びる基準電極
を形成したものがある。
【0013】このような振動子の分極処理としては、幅
方向の分極が支配的な側の側面に形成された三つの電極
のうちの中央の電極から、厚さ方向の分極が支配的な側
の側面に形成された三つの電極に向かって扇形に広がっ
て厚さ方向に延びる分極と、幅方向の分極が支配的な領
域において、幅方向の分極が支配的な側の側面に形成さ
れた三つの電極のうちの中央の電極から左右の電極に向
かって幅方向に延びる分極とを設けるものがある。
【0014】また、別の分極処理として、幅方向の分極
が支配的な側の側面に形成された三つの電極のうちの左
右電極から、厚さ方向の分極が支配的な側の側面に形成
された三つの電極に向かって扇形に広がって厚さ方向に
延びる分極と、幅方向の分極が支配的な領域において、
幅方向の分極が支配的な側の側面に形成された三つの電
極のうちの左右の電極から中央の電極に向かって幅方向
に延びる分極とを設けるものがある。
【0015】上記のような構成の圧電振動子を用いて圧
電振動角速度計を構成する場合には、駆動信号入力用電
極に駆動交流信号を印加して圧電振動子を厚さ方向に屈
曲振動させる励振駆動回路と、一対のコリオリ信号検出
用兼フィードバック用電極からの出力信号の差を検出し
てコリオリ信号を検出するコリオリ信号検出回路とを備
えてなるものがある。
【0016】一方、二つの対向側面のうち、厚さ方向の
分極が支配的な側の側面に、長手方向軸と平行に延びる
とともに幅方向に対称な一対の駆動信号入力用電極を離
間形成し、且つこれら一対の駆動信号入力用電極の間に
おいて幅方向中央を長手方向軸と平行に延びる駆動用基
準電極を形成し、二つの対向側面のうち、幅方向の分極
が支配的な側の側面に、長手方向軸と平行に延びるとと
もに幅方向に対称な一対のコリオリ信号検出用兼フィー
ドバック用電極を離間形成し、且つこれら一対のコリオ
リ信号検出用兼フィードバック用電極の間において幅方
向中央を長手方向軸と平行に延びる基準電極を形成して
圧電振動子を構成することもできる。
【0017】このような構成の圧電振動子を用いて圧電
振動角速度計を構成するときには、駆動信号入力用電極
に駆動交流信号を印加して圧電振動子を幅方向に屈曲振
動させる励振駆動回路と、一対のコリオリ信号検出用兼
フィードバック用電極からの出力信号の差を検出してコ
リオリ信号を検出するコリオリ信号検出回路とが用いら
れる。
【0018】また、二つの対向側面のうちにおける、幅
方向の分極が支配的な側の側面に、長手方向軸と平行に
延びるとともに幅方向に離間して駆動信号入力用電極兼
フィードバック用基準電極およびフィードバック用電極
兼駆動用基準電極を形成し、二つの対向側面のうち、厚
さ方向の分極が支配的な側の側面に、長手方向軸と平行
に延びるとともに幅方向に対称な一対のコリオリ信号検
出用電極を離間形成し、且つこれら一対のコリオリ信号
検出用電極の間において幅方向中央を長手方向軸と平行
に延びるコリオリ検出用基準電極を形成して、圧電振動
を構成することもできる。
【0019】このような構成の圧電振動子を用いて圧電
振動角速度計を構成するときには、駆動信号入力用電極
兼フィードバック用基準電極に駆動交流信号を印加して
圧電振動子を厚さ方向に屈曲振動させる励振駆動回路
と、一対のコリオリ信号検出用電極からの出力信号の差
を検出してコリオリ信号を検出するコリオリ信号検出回
路とが用いられる。
【0020】さらに、二つの対向側面のうち、幅方向の
分極が支配的な側の側面に、長手方向軸と平行に延びる
とともに幅方向に対称な一対のコリオリ信号検出用電極
を離間形成し、且つこれら一対のコリオリ信号検出用電
極の間において幅方向中央を長手方向軸と平行に延びる
コリオリ検出用基準電極を形成し、二つの対向側面のう
ち、厚さ方向の分極が支配的な側の側面に、長手方向軸
と平行に延びるとともに幅方向に離間して駆動信号入力
用電極兼フィードバック用基準電極およびフィードバッ
ク用電極兼駆動用基準電極を形成して圧電振動子を構成
することもできる。
【0021】このような構成の圧電振動子を用いて圧電
振動角速度計を構成するときには、駆動信号入力用電極
兼フィードバック用基準電極に駆動交流信号を印加して
圧電振動子を幅方向に屈曲振動させる励振駆動回路と、
一対のコリオリ信号検出用電極からの出力信号の差を検
出してコリオリ信号を検出するコリオリ信号検出回路と
が用いられる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の好ま
しい実施形態について説明する。上述のように、本発明
の振動子は、圧電効果による電気−機械エネルギー変換
および機械−電気エネルギー変換の両方を用いるもので
あり、交流電荷を印加して一次の屈曲共振振動を励振
し、それによる振動子の振動速度vと加えられた角速度
Ωに比例して発生するコリオリ力Fを、コリオリ力Fに
よって励振される一次の屈曲共振振動による発生電荷を
測定することによって評価するものである。そこでま
ず、この基本動作原理を以下に説明する。
【0023】図5は、本発明の好ましい実施形態に係る
圧電振動ジャイロとしての動作原理を示す図であり、い
ずれも振動子の長手方向から見た断面図である。この振
動子では厚さ方向に分極がなされ、上面に三つの電極が
設けられる。ここで、図5(a)に示されるように、電
極間方向の電界のみを考えると、分極方向と電界方向は
直交するため、期待できる圧電効果は振動子の軸まわり
でのせん断変形のみであり、振動子の屈曲変形は期待で
きない。ところが、実際には真ん中の電極を基準電極と
して左右の電極に逆位相の交流電界を印加することによ
り、振動子に横方向の屈曲振動が発生することが確認さ
れた。
【0024】図5(b)では、横方向の屈曲振動の原理
を説明している。上面の三つの電極のうち、真ん中のも
のを基準電極として、左側の電極に負の電圧を、右側の
電極に正の電圧を印加した場合、電界は図に示されると
おり、圧電体の内部に回り込むように発生する。このと
き、中心より右側の部分において分極方向への伸びが発
生し、左側の部分において分極方向への縮みが発生す
る。このため、全体として振動子の断面は、右側部分が
分極方向に伸び、左側部分が分極方向に縮むこととな
る。これにより、振動子の長手方向に対しては、右側で
は縮み、左側では伸び、振動子は中央に対して前後端部
が右側に向かって屈曲変形する。
【0025】したがって、左右の電極に、逆相の交流電
圧を、振動子の横方向の一次の屈曲振動の共振周波数f
0 で入力すると、圧電体振動子の横方向の一次の屈曲共
振振動が励振されることになる。このことは、上記のよ
うな電気−機械エネルギー変換(圧電逆効果)だけでは
なく、機械−電気エネルギー変換(圧電正効果)による
電荷の発生についても同様のことが言える。つまり、振
動子が右側に向かって屈曲変形すると、振動子の長手方
向に対しては、断面の左側で伸びが発生するとともに右
側では縮みが発生するため、分極方向においては、左側
で縮みが発生して右側で伸びが発生する。このため、振
動子上面の三つの電極のうちの真ん中のものを基準電極
とした場合、電界は図に示されるとおり左右非対称に発
生し、左側の電極には負の電荷が発生し、右側の電極に
は正の電荷が発生する。従って、振動子が横方向に屈曲
振動しているときには、左右の電極に逆相の交流電荷が
発生することになる。
【0026】このように振動子を構成した場合には、図
5(c)に示すように分極方向に沿って電極を配置する
通常の構成に比較して、屈曲共振振動を励振駆動すると
きの駆動効率が優れるとともに、振動の振幅量を検出す
るとこの検出効率も優れていることが実験的に確認され
ている。また、この方法は、横方向の振動の駆動、検出
に対してのみ有効であって、縦方向の振動に対しては、
駆動、検出ともに不活性であるため、横方向の振動のみ
を独立に扱うことができる。
【0027】ここで本発明に係る第1実施形態としての
圧電体振動子を図1、図2および図3(a)に示し、こ
の圧電体振動子を用いて圧電振動角速度計を構成する信
号処理回路を図4に示している。この圧電体振動子10
0は、図1および図3(a)に矢印で分極方向を示すよ
うに、幅方向の分極成分の支配的な領域(下部領域)
と、厚さ方向の分極成分の支配的な領域(上部領域)と
を持つように分極処理が施された四角柱状の圧電体から
構成され、その相対する二つの面(図における上下面)
に、それぞれ3個ずつ、計6個の電極を持っている。駆
動を行う側の面(図における下面)には、駆動信号入力
用電極104,106と、駆動用基準電極105の3枚
の電極があり、反対側の面(図における上面)には、コ
リオリ信号検出用兼フィードバック用電極101,10
3と、基準電極102の3枚の電極がある。
【0028】この振動子は、幅方向の分極が支配的な駆
動用電極側の部分により縦方向屈曲振動である駆動振動
を励振し、厚さ方向の分極が支配的な検出用電極側の部
分により横方向の屈曲振動であるコリオリ振動の検出を
行うものである。これにより、本振動子は、コリオリ力
の検出において、従来の方法に比べ、効率の高い検出を
行うことができる。
【0029】図4に示すように、コリオリ信号検出用兼
フィードバック用電極101,103はそれぞれ、オペ
アンプ1a,1bの−(マイナス)入力端子に接続され
る。また、−入力端子は、帰還抵抗を介してそれぞれの
オペアンプの出力端子に接続されており、それぞれのオ
ペアンプの+出力端子は基準電位に接続されている。す
なわち、コリオリ信号検出用兼フィードバック用電極1
01,103は仮想接地されており、この構成により公
知の電流電圧変換器1が構成されている。また、本実施
例では、帰還抵抗と並列にコンデンサを接続することに
よってオペアンプの発振を防止している。
【0030】ここで、振動子を励振振動させるための駆
動信号を発生する信号発生回路6から駆動信号入力用の
電極104,106に同相の交流電圧を、振動子の縦方
向の一次の屈曲振動の共振周波数f0 で入力することに
より、振動子に縦方向の屈曲共振振動を励振させること
ができる。これにより、反対側の面のコリオリ信号検出
用兼フィードバック用電極101,103に圧電正効果
による同相の交流電荷(電流)が発生する。これは、厚
さ方向に斜めに向かう分極の幅方向の成分による圧電正
効果である。よって、電流電圧変換器からは、励振に伴
う同相の励振電圧が出力される。
【0031】これら二つの電流電圧変換器は、それぞれ
の和をとる和動回路2及び差をとる差動回路20と接続
されている。和動回路はその出力位相をシフトさせる移
相器3に接続され、移相器3の出力はある規定電圧と比
較するための比較器4に接続され、比較器4はその出力
からモニター信号を発生させるモニター信号発生回路5
に接続され、モニター信号を信号発生回路6に正帰還す
ることによって、振動子は自励振駆動する。
【0032】比較器4は、例えばオープンコレクタ形式
のコンパレータ4aからなり、コンパレータの−入力端
子には移相器3の出力が接続され、+入力端子には規定
電圧を入力する。また、コンパレータ4aの出力端子に
は抵抗器5aが接続されている。抵抗器5aの他端に
は、抵抗器5aよりおよそ一桁大きい抵抗値を有する抵
抗器5bが直列接続されており、抵抗器5bの他端はプ
ルアップされている。また、抵抗器5bと並列に適切な
容量のコンデンサ5cが接続されている。これら抵抗器
5a,5bおよびコンデンサ5cから構成される部分が
モニター信号発生回路5である。
【0033】比較器4は規定電圧よりも移相器の出力が
大きいときにLOWとなり、小さいときにHIGHとな
るが、コンデンサ5cの効果により、HIGHのレベル
は、移相器3の出力が規定電圧よりも大きければ大きい
ほど小さくなる。そして、モニター信号発生回路5は、
やはりコンデンサの効果により、比較器の出力を積分す
るため平滑化されたモニター信号を出力する。このた
め、モニター信号のレベルは、規定電圧よりも移相器の
出力が大きければ大きいほど小さくなる。このモニター
信号は信号発生回路6aに入力される。
【0034】この信号発生回路6aによって、モニター
信号を振動子の共振周波数でスイッチングし、モニター
信号から矩形波を生成し、その矩形波を積分回路6bで
積分することにより三角波を生成する。ここでも、三角
波のレベルは、規定電圧よりも移相器の出力が大きけれ
ば大きいほど小さくなる。そして、この三角波を振動子
の駆動信号入力用電極104,106に接続し、移相器
3の移相量を最適に設定し、三角波の移相を信号発生回
路6からの信号と同移相になるようにすると、振動子は
横方向に自励振駆動する。
【0035】この場合、振動子固体間の駆動効率にばら
つきがあったとしても、移相器3の出力を一定にするよ
うに動作するので(駆動効率が悪いものは駆動三角波の
レベルが大きくなり、効率の良いものは駆動三角波のレ
ベルが小さくなることで、移相器の出力が一定になるの
で)、そのばらつきを吸収できる。このように交流信号
をフィードバック信号とすることで振動子を自励振させ
ることができる。
【0036】また、その他の例として、101,103
からの励振信号の位相と振幅を比較し、駆動用電極10
4,106への駆動電圧の振幅と位相をコントロールす
ることにより、横方向の一次屈曲振動を安定して自励振
駆動するような(一次屈曲共振振動が意図する方向にの
み発生するようにし、それとは直角な方向(コリオリ力
を受ける方向)の成分が発生しないように制御すること
ができる)駆動回路構成も考えられるがここでは図示し
ていない。
【0037】この一次の屈曲振動は、図1にvで示され
る運動を与えることになる。このとき、圧電体振動子の
長手方向の軸のまわりで回転運動が起こり、図1に示さ
れるように、角速度Ωが与えられると、圧電体振動子に
は、図1にFで示されるような力が作用することにな
る。この力はコリオリ力であり、前述の式(1)で与え
られる。従って、コリオリ力Fを測定することによっ
て、振動子の長手方向のまわりで与えられた回転運動の
各角速度Ωを評価することができる。
【0038】圧電体振動子にかかるコリオリ力Fは、上
記の式(1)からも言えるように、vで表される振動子
の振動の速度の大きさと方向に応じて決定される。本振
動子の場合、一次の屈曲運動をしているため、vの方向
は振動子の両端で同じ方向、中央部で逆方向になる。し
たがって、コリオリ力Fの方向もそれを反映して振動子
の両端で同じ方向、中央部で逆方向をとり、しかもvに
連動して周波数f0 で変動する。そのため、圧電体振動
子はコリオリ力Fによって、vとは垂直面内でも周波数
f0 で一次の屈曲振動が励振されることになる。さら
に、本実施例では、圧電体振動子のv方向の屈曲振動
と、それと垂直なF方向の屈曲振動の共振周波数が等し
くなるように設計することにより、コリオリ力Fによる
屈曲振動も、v方向と同様に共振振動が励振される。
【0039】従って、このコリオリ力Fによる一次の屈
曲共振振動の大きさを評価することが、与えられた角速
度Ωを評価することになる。この屈曲振動の大きさの評
価には、圧電体振動子の圧電効果が利用される。つま
り、コリオリ力Fの大きさは、それによる振動子の屈曲
振動によって発生する応力誘起電荷の測定によって決定
される。
【0040】コリオリ力Fcによる発生電荷の検出は、
図5(a)の原理によって行う。コリオリ力による屈曲
振動は、駆動による屈曲振動の方向と直角な方向である
横方向に起こるため、二枚のコリオリ信号検出用兼フィ
ードバック用電極101,103に逆相の交流電圧が発
生することになる。これらは大きさが同じで逆相のコリ
オリ信号であるため、電極101,103からの信号の
差をとってやることで、逆位相であるコリオリ信号を全
て取り出すことができるとともに、同位相である駆動励
振の励振信号をキャンセルすることができる。逆に、電
極101,103からの信号の和をとってやることで、
逆位相であるコリオリ信号を全てキャンセルし、同位相
である駆動励振の励振信号のみを取り出すことができ
る。
【0041】実際には、差動回路20によって電流電圧
変換器の出力の差をとることにより逆相のコリオリ交流
電流信号のみを取り出し、さらにそれを同期検波回路3
0により同期検波することで回転角速度に応じた交流電
流信号を直流電圧信号に変換する。このとき、同期検波
のタイミングは、位相回路60によってコリオリ信号と
同位相にする。さらに、レベルの低い直流電圧信号をア
ンプ40によって増幅し、フィルター50によって不要
な周波数のノイズをカットすることで、S/N比の良い
信号を取り出すことができ、角速度の検出精度を向上さ
せることができる。
【0042】本実施例は、電極104,106を基準電
極とし、電極105を駆動信号入力用電極とすること
で、振動子に縦方向の屈曲共振振動を励振させることも
できる。この場合、コリオリ信号の検出と励振信号の取
り出し方は全く同様である。
【0043】また、本実施例は、駆動を行う三つの電極
104,105,106と、コリオリ信号の検出とフィ
ードバックを行う三つの電極101,102,103の
役割を入れ替えて利用することもできる。この場合、駆
動は横方向の屈曲振動となり、コリオリ振動は縦方向の
屈曲振動となる。これにより、本振動子は駆動励振にお
いて、従来の方法に比べて効率の高い駆動を行うことが
できる。
【0044】この実施例における分極は、図3(a)に
示すように、下面中央電極105から上面の三つの電極
101,102,103に向かって扇状に広がる分極
(厚さ方向分極)と、下面中央電極105から下面左右
電極104,106に向かう分極(幅方向分局)とから
なる。
【0045】このような分極を有した圧電振動子100
の製造について図6を参照して説明する。まず、振動子
100の厚さと同一厚さの平板状圧電体の上面に、銀ペ
ーストによるスクリーン印刷や、蒸着、メッキ等によっ
て電極101,102,103がこの順で図示のように
連続的に並んで形成され、同時に、下面には、電極10
4,105,106が、同様の方法で且つこの順で図示
のように連続的に並んで形成される。そして、下面側中
央の各電極105から上面側全電極101,102,1
03に向かって高電圧を印加して、下面中央電極105
からそれぞれ上方に向かって扇状に広がる分極を行い、
同時に、下面側中央電極105から下面側左右電極10
4,106に向かってそれぞれ高電圧を印加して、図示
のように下面中央電極105から左右に延びる分極を行
う。この後、図における破線に沿って平板状圧電体を切
断分離すれば、図3(a)に示すような分極を有した圧
電振動子100が得られる。
【0046】図3(b)には、本発明の第2実施形態と
しての圧電振動子200を示している。この圧電振動子
200も、上面に三つの電極201,202,203を
有するとともに下面に三つの電極204,205,20
6を有しており、図において矢印で示すような分極がな
されている。このように、この圧電振動子200も上部
側において厚さ方向の分極が支配的で、下面側において
幅方向の分極が支配的であり、図4に示した場合と同様
な回路構成により圧電振動角速度計を構成することがで
きる。
【0047】この圧電振動子200は、第1実施形態の
圧電振動子100と分極方向が異なるのみであり、この
分極方法について図7を参照して説明する。この場合に
もまず、振動子200の厚さと同一厚さの平板状圧電体
の上面に、銀ペーストによるスクリーン印刷や、蒸着、
メッキ等によって電極201,202,203がこの順
で図示のように連続的に並んで形成され、同時に、下面
には、電極204,205,206が、同様の方法で且
つこの順で図示のように連続的に並んで形成される。そ
して、下面側左右の各電極204,206から上面側全
電極201,202,203に向かって高電圧を印加し
て、下面左右電極204,206からそれぞれ上方に向
かって扇状に広がる分極を行い、同時に、下面側左右電
極204,206から下面側中央電極205に向かって
それぞれ高電圧を印加して、図示のように下面左右電極
204,206から中央電極205に向かう分極を行
う。この後、図における破線に沿って平板状圧電体を切
断分離すれば、図3(b)に示すような分極を有した圧
電振動子200が得られる。
【0048】本発明の第3実施例に用いられる振動子を
図8〜図10に示す。図8および図10に振動子300
内における分極方向を矢印で示しており、振動子300
は、幅方向の分極の支配的な領域(下面側領域)と、厚
さ方向の分極の支配的な領域(上面側領域)とを持つよ
うに分極処理が施された四角柱状の圧電体を有する。こ
の圧電体における下面(幅方向の分極が支配的な領域の
面)には長手方向に延びる二つの電極304,305が
形成されており、駆動信号入力用電極兼フィードバック
用基準電極304と、フィードバック用電極兼駆動用基
準電極305とを構成する。圧電体上面(厚さ方向の分
極が支配的な領域の面には長手方向に延びる三つの電極
301,302,303が形成されており、コリオリ信
号検出用電極301,303と、コリオリ検出用基準電
極303とを構成する。
【0049】この振動子も、幅方向の分極が支配的な駆
動用電極側の部分により縦方向屈曲振動である駆動振動
を励振し、厚さ方向の分極が支配的な検出用電極側の部
分により横方向の屈曲振動であるコリオリ振動の検出を
行うものである。。
【0050】このような構成の振動子300において、
駆動信号入力用電極兼フィードバック用基準電極304
に交流電圧を、振動子300の縦方向の一次の屈曲振動
の共振周波数f0 で入力することにより、振動子300
を縦方向に一次の共振周波数で屈曲励振させることがで
きる。このとき、フィードバック用電極兼駆動用基準電
極305に圧電正効果による同相の交流電荷が発生す
る。この交流信号をフィードバック信号とすることで振
動子300を自励振させることができる。なお、基準電
極はいずれも仮想接地の状態で利用される。
【0051】この一次の屈曲振動は、図8にvで示され
る運動を与えることになる。このとき、圧電体振動子3
00の長手方向の軸のまわりで回転運動が起こり、図8
に示されるように、角速度Ωが与えられると、圧電体振
動子には、図8にFで示されるようなコリオリ力が作用
することになる。このコリオリ力Fを測定することによ
って、振動子の長手方向のまわりで与えられた回転運動
の各角速度Ωを評価することができる。
【0052】すなわち、第1実施形態において説明した
ように、コリオリ力Fによる一次の屈曲共振振動の大き
さを評価することが、与えられた角速度Ωを評価するこ
とになる。この屈曲振動の大きさの評価には、圧電体振
動子の圧電効果が利用される。つまり、コリオリ力Fの
大きさは、それによる振動子の屈曲振動によって発生す
る応力誘起電荷の測定によって決定される。
【0053】コリオリ力Fcによる発生電荷の検出は、
図5(a)の原理によって行う。コリオリ力による屈曲
振動は、駆動による屈曲振動の方向と直角な方向である
横方向に起こるため、二枚のコリオリ信号検出用兼フィ
ードバック用電極301,303に逆相の交流電圧が発
生することになる。これらは大きさが同じで逆相のコリ
オリ信号であるため、電極301,303からの信号の
差をとってやることで、逆位相であるコリオリ信号を全
て取り出すことができるとともに、同位相である駆動励
振の励振信号をキャンセルすることができる。逆に、電
極301,303からの信号の和をとってやることで、
逆位相であるコリオリ信号を全てキャンセルし、同位相
である駆動励振の励振信号のみを取り出すことができ
る。
【0054】このような構成の圧電振動子300を、図
4に示すような励振駆動回路およびコリオリ信号検出回
路を組み合わせることにより、圧電振動角速度計を構成
できるが、その原理は図4の場合と同様なので、その説
明は省略する。但し、この場合、励振駆動回路は、駆動
信号入力用電極兼フィードバック用基準電極304に駆
動交流信号を印加して圧電振動子300を縦方向(厚さ
方向)に屈曲振動させ、この状態で圧電振動子300が
長手方向軸を中心に回転されたときに加わるコリオリ力
により発生する左右一対のコリオリ信号検出用電極30
1,303からの出力信号の差を、コリオリ信号検出回
路により検出する。
【0055】なお、本実施形態においては、コリオリ信
号検出用電極301,303をフィードバック用の電極
として利用することもできる。この場合、フィードバッ
ク信号は電極301,303間で同相の交流信号として
出力されるため、両方の和をとったものがフィードバッ
ク信号となり、作動をとったものがコリオリ信号とな
る。
【0056】また、駆動を行う二つの電極(駆動信号入
力用電極兼フィードバック用基準電極304およびフィ
ードバック用電極兼駆動用基準電極305)と、コリオ
リ信号の検出を行う三つの電極(コリオリ信号検出用電
極301,303およびコリオリ検出用基準電極30
3)の役割を入れ替えて利用することもできる。この場
合、駆動は横方向の屈曲振動となり、コリオリ力により
発生する振動は縦方向の屈曲振動となる。
【0057】この第3実施形態に係る圧電振動子300
においては、図10に矢印で示すような分極がなされる
が、このような分極を有した圧電振動子300の製造に
ついて図11を参照して説明する。まず、振動子300
の厚さと同一厚さの平板状圧電体の上面に、銀ペースト
によるスクリーン印刷や、蒸着、メッキ等によって電極
301,302,303がこの順で図示のように連続的
に並んで形成され、同時に、下面には、電極304,3
05が同様の方法で且つこの順で図示のように連続的に
並んで形成される。そして、下面側の電極304,30
5から上面側全電極301,302,303に向かって
高電圧を印加して、下面から上面に向かって厚さ方向に
延びる分極処理を行い、次に、下面側において電極群3
04,305から左隣の電極群304,305に向かっ
てそれぞれ高電圧を印加して、図示のように下面側にお
いて幅方向左側に延びる分極処理を行う。この後、図に
おける破線に沿って平板状圧電体を切断分離すれば、図
10に示すような分極を有した圧電振動子300が得ら
れる。
【0058】以上説明した実施例では、圧電体としてハ
ード系のPZTセラミックスを用い、駆動信号として鋸
波を入力したところ、フィードバック信号としてサイン
波が検出され、屈曲共振振動が励振されていることが確
認された。さらに、振動子の長手方向のまわりで回転運
動を行い、一定の角速度を与えたところ、コリオリ信号
として角速度の大きさに対応する出力が得られた。
【0059】また、振動子の上下二面にしか電極が存在
しないため、製造時に板状の圧電体に対して分極処理、
電極形成を行った後に、所定の振動子形状に切断するこ
とで量産を行うことができる。従って、振動子個々に対
して、電極形成を行ったり、分極処理を行ったりする必
要がなく、バッチ処理で同時に多量の振動子を作ること
ができる。また、本実施例では、圧電体の接合工程が泣
く、このことも製造工程の簡略化、低コスト化に有利で
あるばかりか、接着層の存在に伴う振動子の性能の劣化
や個々のばらつきを最低限に抑えることができる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
四角柱状の圧電体に、長手方向軸に直角な面内における
厚さ方向一方の側に厚さ方向の分極成分が支配的となる
分極処理が施され、他方の側に幅方向の分極が支配的と
なる分極処理が施され、圧電体における長手方向軸と平
行な四つの側面のうちの厚さ方向に対向する二つの対向
側面に電極が形成されて圧電振動子が構成されるので、
圧電体に銀ペーストによるスクリーン印刷や、蒸着、メ
ッキ等によって電極を形成できるため、振動子表面に接
着剤部分が存在せず、従って振動子の個々の特性のばら
つきによる検査精度への悪影響、さらに、接着剤や圧電
体の温度変化による検出精度への悪影響を受けるおそれ
も極めて少ない。また、振動子は四角柱状の圧電体単体
であり、電極面も上下面に設けるだけで良いため、小型
の振動子を再現性良く低コストで量産することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に基づく圧電振動子を示
す斜視図である。
【図2】第1実施形態に係る振動子の電極配置を示す三
面図である。
【図3】本発明の第1および第2実施形態に係る圧電振
動子の分極方向を示す側面図である。
【図4】第1実施形態に係る振動子を用いた圧電振動角
速度計の構成の例を示す電気回路図である。
【図5】本発明に係る圧電振動子の励振原理を説明する
側面図である。
【図6】第1実施形態に係る振動子の製造過程を説明す
る側面図である。
【図7】第2実施形態に係る振動子の製造過程を説明す
る側面図である。
【図8】本発明の第3実施形態に基づく圧電振動子を示
す斜視図である。
【図9】第3実施形態に係る振動子の電極配置を示す三
面図である。
【図10】第3実施形態に係る圧電振動子の分極方向を
示す側面図である。
【図11】第3実施形態に係る振動子の製造過程を説明
する側面図である。
【図12】従来の振動角速度計の概念図である。
【図13】従来の振動角速度計の概念図である。
【符号の説明】
20 差動回路 30 同期検波回路 40 アンプ 50 フィルター 60 移相回路 100 圧電体振動子 101,103 コリオリ信号検出用兼フィードバック
用電極 102 基準電極 104,106 駆動信号入力用電極 105 駆動用基準電極

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 四角柱状の圧電体により構成され、長手
    方向軸まわりの回転角速度を検出する圧電振動子であっ
    て、 前記圧電体の長手方向軸に直角な面内における厚さ方向
    一方の側に厚さ方向の分極成分が支配的となる分極処理
    が施され、他方の側に幅方向の分極が支配的となる分極
    処理が施され、 前記圧電体における長手方向軸と平行な四つの側面のう
    ちの前記厚さ方向に対向する二つの対向側面に電極が形
    成されてなることを特徴とする圧電振動子。
  2. 【請求項2】 前記二つの対向側面のうち、前記幅方向
    の分極が支配的な側の側面に、前記長手方向軸と平行に
    延びるとともに幅方向に対称な一対の駆動信号入力用電
    極が離間形成され、且つこれら一対の駆動信号入力用電
    極の間において幅方向中央を前記長手方向軸と平行に延
    びる駆動用基準電極が形成され、 前記二つの対向側面のうち、前記厚さ方向の分極が支配
    的な側の側面に、前記長手方向軸と平行に延びるととも
    に幅方向に対称な一対のコリオリ信号検出用兼フィード
    バック用電極が離間形成され、且つこれら一対のコリオ
    リ信号検出用兼フィードバック用電極の間において幅方
    向中央を前記長手方向軸と平行に延びる基準電極が形成
    されてなることを特徴とする請求項1に記載の圧電振動
    子。
  3. 【請求項3】 前記二つの対向側面のうち、前記幅方向
    の分極が支配的な側の側面に、前記長手方向軸と平行に
    延びるとともに幅方向に対称な一対の駆動用基準電極が
    離間形成され、且つこれら一対の駆動用基準電極の間に
    おいて幅方向中央を前記長手方向軸と平行に延びる駆動
    信号入力用電極が形成され、 前記二つの対向側面のうち、前記厚さ方向の分極が支配
    的な側の側面に、前記長手方向軸と平行に延びるととも
    に幅方向に対称な一対のコリオリ信号検出用兼フィード
    バック用電極が離間形成され、且つこれら一対のコリオ
    リ信号検出用兼フィードバック用電極の間において幅方
    向中央を前記長手方向軸と平行に延びる基準電極が形成
    されてなることを特徴とする請求項1に記載の圧電振動
    子。
  4. 【請求項4】 前記幅方向の分極が支配的な領域におい
    て、前記幅方向の分極が支配的な側の側面に形成された
    前記三つの電極のうちの中央の電極から、前記厚さ方向
    の分極が支配的な側の側面に形成された三つの電極に向
    かって扇形に広がって厚さ方向に延びる分極と、 前記幅方向の分極が支配的な領域において、前記幅方向
    の分極が支配的な側の側面に形成された前記三つの電極
    のうちの中央の電極から左右の電極に向かって幅方向に
    延びる分極とを有することを特徴とする請求項2もしく
    は3に記載の圧電振動子。
  5. 【請求項5】 前記幅方向の分極が支配的な領域におい
    て、前記幅方向の分極が支配的な側の側面に形成された
    前記三つの電極のうちの左右電極から、前記厚さ方向の
    分極が支配的な側の側面に形成された三つの電極に向か
    って扇形に広がって厚さ方向に延びる分極と、 前記幅方向の分極が支配的な領域において、前記幅方向
    の分極が支配的な側の側面に形成された前記三つの電極
    のうちの左右の電極から中央の電極に向かって幅方向に
    延びる分極とを有することを特徴とする請求項2もしく
    は3に記載の圧電振動子。
  6. 【請求項6】 請求項2〜5のいずれかに記載の圧電振
    動子と、 駆動信号入力用電極に駆動交流信号を印加して前記圧電
    振動子を厚さ方向に屈曲振動させる励振駆動回路と、 前記一対のコリオリ信号検出用兼フィードバック用電極
    からの出力信号の差を検出してコリオリ信号を検出する
    コリオリ信号検出回路とを備えてなることを特徴とする
    圧電振動角速度計。
  7. 【請求項7】 前記二つの対向側面のうち、前記厚さ方
    向の分極が支配的な側の側面に、前記長手方向軸と平行
    に延びるとともに幅方向に対称な一対の駆動信号入力用
    電極が離間形成され、且つこれら一対の駆動信号入力用
    電極の間において幅方向中央を前記長手方向軸と平行に
    延びる駆動用基準電極が形成され、 前記二つの対向側面のうち、前記幅方向の分極が支配的
    な側の側面に、前記長手方向軸と平行に延びるとともに
    幅方向に対称な一対のコリオリ信号検出用兼フィードバ
    ック用電極が離間形成され、且つこれら一対のコリオリ
    信号検出用兼フィードバック用電極の間において幅方向
    中央を前記長手方向軸と平行に延びる基準電極が形成さ
    れてなることを特徴とする請求項1に記載の圧電振動
    子。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の圧電振動子と、 前記駆動信号入力用電極に駆動交流信号を印加して前記
    圧電振動子を幅方向に屈曲振動させる励振駆動回路と、 前記一対のコリオリ信号検出用兼フィードバック用電極
    からの出力信号の差を検出してコリオリ信号を検出する
    コリオリ信号検出回路とを備えてなることを特徴とする
    圧電振動角速度計。
  9. 【請求項9】 前記二つの対向側面のうち、前記幅方向
    の分極が支配的な側の側面に、前記長手方向軸と平行に
    延びるとともに幅方向に離間して駆動信号入力用電極兼
    フィードバック用基準電極およびフィードバック用電極
    兼駆動用基準電極が形成され、 前記二つの対向側面のうち、前記厚さ方向の分極が支配
    的な側の側面に、前記長手方向軸と平行に延びるととも
    に幅方向に対称な一対のコリオリ信号検出用電極が離間
    形成され、且つこれら一対のコリオリ信号検出用電極の
    間において幅方向中央を前記長手方向軸と平行に延びる
    コリオリ検出用基準電極が形成されてなることを特徴と
    する請求項1に記載の圧電振動子。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の圧電振動子と、 駆動信号入力用電極兼フィードバック用基準電極に駆動
    交流信号を印加して前記圧電振動子を厚さ方向に屈曲振
    動させる励振駆動回路と、 前記一対のコリオリ信号検出用電極からの出力信号の差
    を検出してコリオリ信号を検出するコリオリ信号検出回
    路とを備えてなることを特徴とする圧電振動角速度計。
  11. 【請求項11】 前記二つの対向側面のうち、前記幅
    方向の分極が支配的な側の側面に、前記長手方向軸と平
    行に延びるとともに幅方向に対称な一対のコリオリ信号
    検出用電極が離間形成され、且つこれら一対のコリオリ
    信号検出用電極の間において幅方向中央を前記長手方向
    軸と平行に延びるコリオリ検出用基準電極が形成され、 前記二つの対向側面のうち、前記厚さ方向の分極が支配
    的な側の側面に、前記長手方向軸と平行に延びるととも
    に幅方向に離間して駆動信号入力用電極兼フィードバッ
    ク用基準電極およびフィードバック用電極兼駆動用基準
    電極が形成されてなることを特徴とする請求項1に記載
    の圧電振動子。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の圧電振動子と、 駆動信号入力用電極兼フィードバック用基準電極に駆動
    交流信号を印加して前記圧電振動子を幅方向に屈曲振動
    させる励振駆動回路と、 前記一対のコリオリ信号検出用電極からの出力信号の差
    を検出してコリオリ信号を検出するコリオリ信号検出回
    路とを備えてなることを特徴とする圧電振動角速度計。
JP9248212A 1997-09-12 1997-09-12 圧電振動子およびこの圧電振動子を用いた圧電振動角速度計 Pending JPH1183496A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7579760B2 (en) 2005-11-21 2009-08-25 Murata Manufacturing Co., Ltd. Vibrator and production method therefor

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