JPH117644A - 傾き検出装置および光ディスク装置 - Google Patents

傾き検出装置および光ディスク装置

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JPH117644A
JPH117644A JP15857497A JP15857497A JPH117644A JP H117644 A JPH117644 A JP H117644A JP 15857497 A JP15857497 A JP 15857497A JP 15857497 A JP15857497 A JP 15857497A JP H117644 A JPH117644 A JP H117644A
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light
disk
objective lens
reflected light
optical
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JP15857497A
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English (en)
Inventor
Kiyotaka Uchimaru
丸 清 隆 内
Koichi Nagai
井 宏 一 永
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスクの汚れ,異物の付着,傷の有無に関
係なく簡単な構成により検出対象の傾きのみを正確に検
出し、フォーカス方向,トラッキング方向のみならず光
軸の傾きを発生する2軸まわりの回転も補正する。 【解決手段】 光源2からの光を光学系3,4により測
定対象9Aに照射し、測定対象からの反射光8の入射方
向に対する傾斜面11を有するプリズム5により透過光
12と反射光13とに分光し、測定対象からの反射光8
の傾斜面11に対する透過光12を光検出器6により検
出し、反射光13を光検出器7により検出し、演算器1
4により透過光12と反射光13との光強度の差を和で
除して商を演算し、この商に基づいて前記測定対象の傾
きを検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光軸に対する測定
対象の傾きを検出する傾き検出装置およびこれを用いて
光ディスクの傾きを検出できる光ディスク装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】周知のとおり、コンパクトディスク(C
D)やレーザディスク(LD)に代表されるように、レ
ーザ光を用いて情報の再生を行なう光ディスク装置が広
く普及している。また最近では、光ディスク装置はコン
ピュータの記録装置として利用されるようになってい
る。
【0003】光ディスクに対する情報は、対物レンズを
用いて光ディスク面にレーザビームを焦束しスポットを
形成して記録再生する。このとき、スポットのサイズが
小さければ小さい程、光ディスクに対する記録密度を高
くすることができる。
【0004】一方、前述のスポットのサイズをできるだ
け小さく保つためには、対物レンズを透過する光の出射
方向が光ディスク面に対して直角となるように照射し、
コマ収差が発生しないように制御することが重要であ
る。
【0005】このような制御を行なうためのディスクの
傾き検出装置として、図15,図16に示された構造が
知られている。図15において、傾き検出装置80は、
例えば発光ダイオード(以下LED―Light Emitting D
iode―と略記する)81と、このLED81の周囲に設
けられた4つの光検出器82a,82b,82c,82
dと、から構成されている。
【0006】図16に示すように、LED81から出射
された拡散光83は、ディスク84の情報記録面で反射
して、4つの光検出器82a,82b,82c,82d
にそれぞれ入射する。例えば、ディスク84が図16に
おける矢印D方向に傾斜すると、光検出器82a,82
cに入射するディスク84からの反射光の光量が変化
し、光検出器82a,82cの出力を演算処理すること
により、ディスク84の傾きの度合が定量的に検出され
る。なお、ディスク84は、スピンドルモータ85によ
り回転駆動される。
【0007】このような傾き量の検出値を用いて、上述
した対物レンズの傾き制御を行なうものとして、例えば
図17,図18に示された構造を備える対物レンズ駆動
装置が知られている。図17において、対物レンズ86
は、長円状に湾曲形成された4本のワイヤ87により支
持された対物レンズホルダ88によって支持されてい
る。対物レンズホルダ88に取り付けられた4つのフォ
ーカスコイル89a,89b,89c,89dと、2つ
のトラッキングコイル90a,90bにより、フォーカ
ス方向(Z方向)、トラッキング方向(Y方向)の平行
移動による駆動が可能なばかりでなく、光軸の傾きを補
正するためX軸,Y軸(図18参照)の2軸を回転中心
とする捻れによる補正できるように、合計4方向の自由
度を実現している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
傾き検出装置においては、例えばディスク84の表面が
汚れていたり異物や傷がついていた場合に、拡散光の強
度や方向が変化して、正確な傾き検出ができないという
問題があった。
【0009】さらに、従来の対物レンズ駆動装置では、
トラッキング方向とフォーカス方向とにそれぞれ直交す
る方向(X方向)の剛性が弱くなってしまういという問
題があった。
【0010】また、ワイヤを用いているため、4本のワ
イヤを湾曲状態に成形する必要があり、加工精度や取り
付け精度を均一に保つのが難しく、特性の安定した装置
を製造しにくいという問題があった。また、ワイヤの形
状にばらつきが大きいと駆動特性がアンバランスにな
り、所望の動作特性を実現することが難しくなり、実用
性に乏しいという問題もあった。
【0011】また、可動部内部にヨークが入っているた
め、可動部が大型化してしまい、このためコイルの電磁
力発生点から対物レンズ位置までの長さも長くなり、剛
性が低下しやすく、高い制御帯域を得るのが難しいとい
う問題があった。
【0012】本発明は、簡単な構造でもディスクの汚
れ,異物の付着,傷の有無に関係なく傾きのみを正確に
検出すると共に、フォーカス方向,トラッキング方向の
みならず光軸の傾きを発生する2軸まわりの回転も補正
できる傾き検出装置および光ディスク装置を提供するこ
とを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明に係る傾き検出装置は、光源からの光を測定
対象に照射する光学系と、前記測定対象からの反射光の
入射方向に対する傾斜面を有するプリズムと、前記測定
対象からの反射光の前記傾斜面に対する透過光と反射光
の光強度をそれぞれ検出する検出手段と、前記検出手段
により検出された前記傾斜面に対する前記透過光と前記
反射光との前記光強度の差を前記光強度の和で除して商
を演算し、この商に基づいて前記測定対象の傾きを検出
する演算手段と、を備えることを特徴としている。
【0014】また、本発明に係る光ディスク装置は、光
源と、光源からの光を入射して光学ディスク上の任意の
点に光スポットを形成する対物レンズと、前記光学ディ
スクからの反射光を検知する光検知器と、前記光検知器
により検知された光を光電変換して電気信号を生成する
光電変換手段と、前記光学ディスクの傾きを検出する傾
き検出装置と、を備えるものにおいて、前記傾き検出装
置が、光源からの光を光学ディスクに照射する光学系
と、前記光学ディスクからの反射光を入射すると共に、
この反射光の入射方向に対する傾斜面を有するプリズム
と、前記光学ディスクからの反射光の前記傾斜面に対す
る透過光と反射光の光強度をそれぞれ検出する検出手段
と、前記検出手段により検出された前記傾斜面に対する
前記透過光と前記反射光との前記光強度の差を前記光強
度の和で除して商を演算し、この商に基づいて前記光デ
ィスクからの反射光の光軸の傾きを検出する演算手段
と、を備えることを特徴としている。
【0015】上記基本構成を備える光ディスク装置にお
いて、前記傾斜面の透過側と反射側にそれぞれ光検出器
を設けるようにしてもよい。
【0016】また、前記傾斜面は、前記光学ディスクか
らの反射光の前記プリズムからの出射面であってもよ
い。
【0017】また、前記傾斜面は、前記光学ディスクか
らの反射光の前記プリズムからの入射面であってもよ
い。
【0018】また、本発明に係る光ディスク装置は、光
源からの光を光学ディスクに照射する光学系と、前記光
学ディスクからの反射光に対して傾斜した面に形成され
た、前記反射光を回折させるホログラムを有し、前記ホ
ログラムの回折光のn次回折光と−n次回折光の開き角
度を検出して傾きを検出する傾き検出装置を有すること
を特徴としている。
【0019】また、本発明に係る光ディスク装置は、複
数の弾性体と、光ディスクにレーザ光を集光するための
対物レンズと、前記対物レンズを支持するホルダと、前
記対物レンズとホルダを駆動するための駆動装置を有
し、前記複数の弾性体が、前記対物レンズとホルダと駆
動装置を合わせた可動部の質量中心点に対して、点対称
に配置された対物レンズ支持装置を有することを特徴と
する。
【0020】また、前記弾性体は、前記質量中心点より
所定の距離だけ離間されて配置されていてもよい。
【0021】また、前記弾性体は、それぞれ平行に設け
られていてもよい。
【0022】また、前記弾性体は、2本設けられていて
もよい。
【0023】さらに、本発明に係る光ディスク装置は、
対物レンズを少なくとも光軸方向に駆動可能な対物レン
ズ駆動手段と、ピックアップをディスクの半径方向に移
動可能に支持する対物レンズ支持手段と、前記ディスク
の半径方向に平行な1本の軸により固定部と摺動自在に
嵌合されて前記軸回りに前記対物レンズ支持装置を回転
駆動させる駆動機構と、を備えることを特徴としてい
る。
【0024】以上のように構成された本発明によれば、
測定対象やディスクからの反射光をこの反射光に対して
傾斜した面を有するプリズムにより反射光と透過光とに
分けて、これらの差と和の比から傾き量を算出してい
る。
【0025】また、対物レンズ保持体に保持された対物
レンズを極めて簡単な構成で吊設支持して、光軸の傾き
を発生させる2軸の回転方向の自由度を許容している。
したがって、対物レンズの傾き補正が可能となるためコ
マ収差が減り、高密度な記録再生が可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る傾き検出装置および光ディスク装置の実施形態につい
て説明する。
【0027】まず、図1を参照しながら本発明の第1実
施形態に係る傾き検出装置の構成を説明する。図1にお
いて、傾き検出装置1は、半導体レーザ2からの拡散光
を平行光にするコリメートレンズ3と、レンズ3を透過
した平行光を所定方向(図1においては垂直かつ上部方
向)に反射すると共にこの所定方向より入射した光をそ
のまま反対方向(同じく垂直かつ下方)に透過するハー
フミラー4と、ハーフミラー4からの光が透過する側に
位置するプリズム5と、を備えている。
【0028】ハーフミラーを介してプリズム5に入射し
た反射光は、プリズムの入射光軸に対する傾斜面11を
透過する透過光12と反射する反射光13とに分かれ、
透過光12の延長方向には光検出器6が、反射光13が
出射する位置には光検出器7が、それぞれ設けられてい
る。コリメートレンズ3よりハーフミラー4に入射され
て所定方向に反射される光8は、傾き検出対象9Aに照
射されて反射し、再びハーフミラー4に入射されて今度
は前記所定方向とは反対方向に透過する。ハーフミラー
4を透過した光は、プリズム5の入射面10を介してプ
リズム5内を進み、面11で透過光12と反射光13と
に分かれる。透過光12は前記光検出器6によりその光
量が検出され、反射光13は光検出器7によりその光量
が検出されている。光検出器6,7により検出された透
過光12,反射光13は演算器14によって所定の演算
が行なわれる。なお、プリズム5の入射面10には、絞
り15が取り付けられている。
【0029】次に、本発明の有効角度範囲を説明する図
2のグラフを併せ参照しながら、検出された2つの光量
の演算について説明する。図2は、プリズム5の回りの
媒質である空気の屈折率を1.00、プリズム5の屈折
率を一般の光学ガラス(BK7)の1.57としたとき
の、光8の光軸と面11の傾斜角度と、面11での光8
の透過率と反射率の差の関係を示すものである。
【0030】図2のように、透過率と反射率の差が0に
なるのは、 円偏光の場合 39.5度 S偏光の場合 38.5度 P偏光の場合 39.4度 になり、値が最大であるP偏光の場合でも、同屈折率に
おける臨界角度39.6度より十分小さいため、傾き検
出器として実用に耐え得る。ただし、図2から明らかな
ように、面11に対して光8がS偏光の場合、傾き検出
装置1の出力が検出対象9Aの傾きに対して、最も線形
になる。
【0031】上記記述を式により書き表すと、プリズム
を形成する物質の屈折率をn1、プリズムの周囲に存在
する物質の屈折率をn2とし、さらに光8に円偏光を用
いる場合、面11の法線が光8の光軸となす角度θは下
記の式を満たす値の近傍であれば、傾き検出器のダイナ
ミックレンジを最も広く確保することができる。
【0032】cosec2(θ+ψ)・sin2(θ−ψ)+cot2(θ
+ψ)・tan2(θ−ψ)=1 ただし、
【0033】
【数1】 上記透過光12と反射光13をそれぞれの光束よりも大
きな受光面を有する光検出器6,7で受け、これを演算
器14により演算処理して傾き量を算出する。光検出器
6の出力をA、光検出器7の出力をBとすると演算器1
4では、 (A−B)/(A+B) の演算処理を行なう。
【0034】図3および図4を用いて本発明の第1実施
形態に係る傾き検出装置を搭載した具体例としての光デ
ィスク装置について説明する。ここで、図3,図4は傾
き検出装置を含む光ディスク装置の断面図である。図3
は図1の測定対象9Aを光ディスクまたは光磁気ディス
ク等のディスク9とした説明図であり、ディスク9はス
ピンドルモータ23により回転駆動される。図4は、図
3におけるディスク9が撓んだ状態を示す説明図であ
る。
【0035】測定対象としてのディスク9が、図4に示
すように撓んだ場合、図中矢印のように光8が偏向され
るので、面11に対する入射角度が大きくなり、反射率
の方が上昇するので光検出器7の値Bが、光検出器6の
値Aを上回り、演算器14に出力が発生する。
【0036】この検出装置1においては、ディスク9に
ゴミが付着していたり傷がついていたりして、反射光の
一部が遮られたとしても、光検出器6,7は光8の同じ
像を検出し、かつ光検出器6,7の出力の和A+Bで割
っているので、演算器14の傾き量出力が影響を受ける
ことはない。
【0037】また、ディスク9の反射率が変化しても、
光検出器6,7の出力の和A+Bで割っているので、影
響を受けることがない。
【0038】なお、本実施形態においては、光検出器
6,7を、透過光12,反射光13の光束よりも大きく
しているが、逆にこれらよりも小さくてもかまわない。
また、光8がプリズム5に到達する前に、絞り15を設
置して面11上での光8の光束を絞っているが、絞り1
5を設けないようにしてもよい。また、光検出器6,7
を面11の透過側と反射側とのそれぞれ別個の平面に設
ける構成としたが、同一平面上に形成した分割光検出器
としてもかまわない。
【0039】また、前記屈折率n1とn2の比を1.4
程度にすると、反射面11の角度は光8に対して45度
にすることができ、プリズム5の形状が作成し易いもの
となるので都合がよい。
【0040】なお、上記第1実施形態に係る傾き検出装
置1においては、検出対象のトラッキング方向の傾きの
みを検出するものとして説明したが、図5に示す第2実
施形態の傾き検出装置1Aのように、トラッキング方向
Xに直交するY方向の傾きを検出するようにしてもよ
い。この第2実施形態の傾き検出装置1Aについて説明
する。
【0041】図5において、反射光13を用いてプリズ
ム5の後段に、プリズム5と同じ構成の第2のプリズム
16を反射光13の光軸回りに90度回転させて貼り付
けると、簡単な構造で、図4に示す方向と直交するY方
向のディスク9の傾きを測定することができる。つま
り、反射光13を図1の光検出器7で受ける代わりに、
第2のプリズム16に入射させ、この第2のプリズム1
6からの透過光17と反射光18とをそれぞれ検出する
光検出器19,20を設け、これらと、光検出器6の出
力を演算器21により演算処理する。
【0042】光検出器19の出力をC、光検出器20の
出力をDとすると演算器21では、 {A−(C+D)}/(A+C+D) (C−D)/(C+D) なる演算処理を行なう。
【0043】上記の演算において、{A−(C+D)}
/(A+C+D)は、図5のX方向のディスク9の傾き
を示し、同時に、(C−D)/(C+D)により、それ
と直交方向である、ディスク9のトラックと平行するY
方向の傾きも検出することができる。
【0044】上記傾き検出装置1,1Aの出力を用い
て、実際に対物レンズを傾け、傾きを制御するアクチュ
エータを図6,図7を用いて説明する。図6,図7は本
発明の第3実施形態に係る光学ヘッドを含む駆動系を示
す斜視図である。
【0045】情報の記録再生に用いられるディスク9
(光ディスク、光磁気ディスク等の光学的情報記録手
段)は、図示されないベースに固定されたスピンドルモ
ータ23に対してマグネットチャック等のチャッキング
手段により保持されており、記録再生時にはこのスピン
ドルモータ23によって安定に回転駆動される。
【0046】ディスク9に照射するためのレーザ光を生
成する半導体レーザ(図6には図示されず)は、複数に
分割された光検出器やHOE等と共に光学ユニットを構
成しており、この光学ユニットは図6に示すキャリッジ
28上に固定されている。
【0047】キャリッジ28はベース22に固定された
ガイドレール29a,29bにディスク9の半径方向に
摺動自在に嵌合され、磁性を有する材料で形成されたガ
イドレール29a,29bの外側には磁石30a,30
bとヨーク31a,31bとからなる磁気回路32a,
32bが形成されている。
【0048】図3における半導体レーザ2より発せられ
たレーザ光は、コリメートレンズ3を通過して、図示さ
れない光学ユニットから出力される。このレーザ光は、
図6に示されるキャリッジ28に固定された立ち上げミ
ラーの反射ミラー面で90°の方向に向きを変えて、光
学ユニットの上部に配置された対物レンズ35に導かれ
る。そして、この対物レンズ35よりディスク9の記録
トラック上にレーザ光を集光させ焦点を形成する。また
ディスク9からの反射光は、対物レンズ35に戻り、立
ち上げミラー,コリメートレンズを経由し、HOEによ
り偏光されて、複数に分割された光検出器上で、記録再
生信号、トラッキング制御信号、フォーカス制御信号が
得られる。
【0049】ディスク9の記録トラック上にレーザ光を
集光させる対物レンズ35は、図7に示すように、対物
レンズホルダ36の上面に固定されている。対物レンズ
ホルダ36は永久磁石37a,37b,37c,37d
が接合されており、その着磁の向きは、図7において永
久磁石37a,37b,37c,37dのX方向の面が
N極、−X方向の面がS極となるように設定されてい
る。
【0050】この対物レンズホルダ36の両側面には、
一対のワイヤ状の弾性体38の一端が固定され、弾性体
38の他端はアクチェータベース39の対向する内面の
それぞれ任意の吊設点に固定されている。弾性体38は
例えばステンレスやリン青銅などの非磁性体材料からな
り、対物レンズホルダ36を吊設し支持している。また
弾性体38は、対物レンズ35,永久磁石37a,37
b,37c,37d,対物レンズホルダ36を結合して
なる可動部の重心と一致する対物レンズ35の中心に対
して、対物レンズ35の光軸側から見て点対称となると
共に前記吊設点より所定の距離だけ離間され、さらにデ
ィスク9のトラック方向に平行になるように配置されて
いる。
【0051】対物レンズホルダ36のガイドレールに沿
う側の側面とアクチュエータベース39の内面との間に
は、ヨーク40a,40b,40c,40dが対称な関
係に配置されている。ヨーク40a,40b,40c,
40dは、複数枚の薄い磁性体(例えば鋼板など)を絶
縁体(例えばエポキシやエナメルなど)を介して積層し
た状態に形成されている。ヨーク40a,40b,40
c,40dには、それぞれフォーカスコイル41a,4
1b,41c,41dが巻装され、図6に示すように、
フォーカスコイル41a,41b,41c,41dの側
面がアクチュエータベース39の内側壁に固定されてい
る。
【0052】また、フォーカスコイル41a,41b,
41c,41dの表面には、扁平状に巻装されて折り曲
げられたトラッキングコイル42a,42b,42c,
42dが配置され、図7に示されるように、フォーカス
コイル41a,41b,41c,41dにそれぞれ接着
されている。
【0053】このように構成された対物レンズ駆動装置
によれば、フォーカス制御信号を用いることにより対物
レンズ35のフォーカス方向の位置ズレが検出され、こ
の位置ズレを補正するようにフォーカスコイル41a,
41b,41c,41dに所定の電流を流す制御動作を
行ない、対物レンズホルダ36を図6,図7におけるZ
軸方向に駆動する。また、トラッキング制御信号を用い
ることにより対物レンズ35のトラック方向の位置ズレ
が検出され、この位置ズレを補正するようにリニアモー
タコイル43a,43bおよびトラッキングコイル42
a,42b,42c,42dに電圧を加えて、図6,図
7におけるY軸方向に駆動する制御動作を行なう。
【0054】また、第2実施形態の演算器21から出力
されるX,Yの2方向の傾きの検出信号、例えば、 {A−(C+D)}/(A+C+D) により、フォーカスコイル41a,41bと41c,4
1dに差を持たせ、対物レンズホルダ36を図6,図7
のX軸回りに回転させる偶力を加える。
【0055】さらに、演算器21からの傾きの検出信号 (C−D)/(C+D) に合わせて、フォーカスコイル41a,41bと、41
c,41dとに差を持たせ、対物レンズホルダ36を図
6,図7のY軸回りに回転させる偶力を加えている。
【0056】図7のように、本発明の対物レンズ駆動装
置では、対物レンズ35を搭載した対物レンズホルダ3
6が2本の弾性体38で支持されている。そのため、対
物レンズホルダ36には、弾性体38の軸であるX方向
への直動成分を除く空間5自由度(図7中のX軸回りの
回転成分、Y軸方向の直動成分およびY軸回りの回転成
分、Z軸方向の直動成分およびX軸回りの回転成分)が
許容され、X軸方向の直動成分に対しては弾性体38の
長手方向に一致しているため、きわめて剛性が高い駆動
装置を提供できる。
【0057】また、対物レンズホルダ36を例えばY軸
方向に駆動したときに、弾性体38の反力により対物レ
ンズホルダ36にはX軸回りの回転力が発生する。しか
し、弾性体38が対物レンズ35の中心点に対し点対称
に配置されているため、この反力によりX軸方向、Z軸
方向、X軸回りの回転、Y軸回りの回転方向の力もしく
は偶力が発生することはない。同様にZ軸方向、X軸回
りの回転方向、Y軸回りの回転方向に駆動したときに
も、弾性体38の反力により対物レンズホルダ36には
Z軸回りの回転力は発生するものの、同反力により他の
4自由度の方向に力もしくは偶力が発生することはな
い。つまり、対物レンズホルダ36をY軸方向、Z軸方
向、X軸回りの回転、Y軸回りの回転方向に駆動すると
き、干渉がない。
【0058】さらに、弾性体38が対物レンズ35の中
心点に対し点対称であり、かつ、前記点より所定の距離
だけ離間されて配置されているので、Y軸方向、Z軸方
向、X軸回りの回転、Y軸回りの回転に駆動したとき
に、弾性体38をその長手方向に伸縮させる力は、対物
レンズホルダ36が図6,図7のZ軸回りに回転させら
れることにより吸収される。このため、それぞれの方向
に所定量だけ移動させたときに、弾性体38による反力
の線形性が損なわれることはない。
【0059】また、弾性体38のZ軸方向の取り付け位
置と、前記の重心、および対物レンズ35の節点を一致
させているので、対物レンズ35は節点まわりに回転す
ることになり、対物レンズ35により形成されるディス
ク9の情報記録面でのビームスポットが、X軸方向とY
軸方向に移動することがない。これは、対物レンズ35
を節点まわりに回転させた場合には、ビームスポットの
移動が起きないためである。また、弾性体38のZ軸方
向の取り付け位置を微少にZ軸方向にずらして配置する
ことにより、前記の反力の線形性が改善される。
【0060】以上のように、本第3実施形態に係る光デ
ィスク装置によれば、簡単な構成のアクチュエータによ
り、ディスクにゴミが付着していたり、傷がついてい
て、反射光の一部が遮られたりディスクの反射率が変化
したとしても、確実にディスクの傾きを検出できる。さ
らに、プリズムと検出器とを組み合わせることにより、
2軸の傾きを容易に検出することができる。
【0061】また、対物レンズ35をY,Z軸方向に駆
動し、レーザ光の焦点をディスク9上の所望のトラック
に一致させることができ、ディスク9上にレーザ光の焦
点を結ばせることができる。さらに、X,Y軸回りに回
転させることができるので、対物レンズ35の光軸を任
意の方向に傾けることができ、対物レンズ35の光軸を
ディスク9面に対して常に直角な状態を保持するように
対物レンズ35を位置決め制御することができるように
なる。
【0062】また、対物レンズ35にはその光軸回り
(Z軸回り)の回転成分も発生しているが、対物レンズ
35が光軸回りに軸対称な形状をなしている場合には、
特にこの回転成分を積極的に制御する必要はない。な
お、この回転成分は対物レンズ35の光軸回りに発生す
るため、光学特性が変化することはなく、記録・再生情
報等に悪影響が及ぶことはない。
【0063】また、弾性体38の反力により、対物レン
ズホルダ36のY,Z軸方向、X,Y軸回りの回転運動
が相互に影響を受けることが無く、各駆動方向に関する
クロストークがない。
【0064】この第3実施形態においては、ディスク9
に直接検出器1の光を照射しているが、例えば直角以外
の角度で一度対物レンズホルダ36に照射してから、そ
の反射光をディスク9に反射させ、ディスク9からの反
射光をプリズム5に入射させて、対物レンズホルダ36
に固定された対物レンズ35と、ディスク9の相対角度
を制御してもよいことはいうまでもない。
【0065】次に、本発明の第4実施形態を説明する。
なお、以下の各実施形態の説明においては、前述の第1
〜第3実施形態と同一構成要素には同一符号を付して重
複する説明を省略する。
【0066】図8から図10を用いて本発明の第4実施
形態に係る傾き検出装置について説明する。ここで、図
8,図9は本発明の第4実施形態に係る傾き検出装置を
含む光ディスク装置を示す断面図、図10は本発明の第
4実施形態における有効角度範囲を説明するグラフであ
る。
【0067】傾き検出器44は、半導体レーザ2、コリ
メートレンズ3、ハーフミラー4、プリズム45、光検
出器6,7により構成される。半導体レーザ2からの光
8はハーフミラー4により垂直に折り曲げられ、ディス
ク9で反射し、再びハーフミラー4を通過してプリズム
45に至る。プリズム45では、光8に対して傾いた面
46により、プリズム45に入射する透過光12と反射
光13に分けられ、例えばディスク9が図9に示すよう
に撓み、光8が図9の矢印のように偏向した場合、透過
光12と反射光13の強度の差を検出して、第1実施形
態と同様の演算過程により、ディスク9の傾きが検出さ
れる。
【0068】図10は、プリズム45の回りの媒質であ
る空気の屈折率を1.00、プリズム45の屈折率を一
般の光学ガラス(BK7)の1.57としたときの、反
射光8の光軸と面46の傾斜角度と、面46での反射光
8の透過率と反射率の差の関係を示すものである。
【0069】図10のように、透過率と反射率の差が0
になるのは、 円偏光の場合 82.6度 S偏光の場合 77.8度 P偏光の場合 85.2度 になる。
【0070】上記記述を式で書き表すと、プリズムを形
成する物質の屈折率をn1、プリズムの周囲に存在する
物質の屈折率をn2として、さらに光8に円偏光を用い
る場合、面46の法線が光8の光軸となす角度θは下記
の式を満たす値近傍であれば傾き検出器のダイナミック
レンジを最も広く確保することができる。
【0071】cosec2(θ+ψ)・sin2(θ−ψ)+cot2
(θ+ψ)・tan2(θ−ψ)=1 ただし、
【0072】
【数2】 図2と図10の比較より明らかなように、検出器の出力
を作り出す、透過率と反射率の差の変化の割合が、面4
6の傾斜角度に対して緩やかで、傾き検出装置44の線
形範囲を広く確保することができる。
【0073】次に、図11を用いて本発明の第5実施形
態に係る傾き検出装置を説明する。ここで、図11は傾
き検出装置を含む光ディスク装置の断面図である。本第
5実施形態が、第1実施形態と異なる点は、傾き検出装
置が信号再生を行なう光学系と同じ経路を利用している
点である。
【0074】傾き検出装置47は、再生もしくは記録・
再生用に供される半導体レーザ48と、コリメートレン
ズ49と、ハーフミラー50と、対物レンズ51と、対
物レンズを支持する対物レンズホルダと樹脂などで一体
に成型された絞り52と、プリズム53と、光検出器5
4,55と、により構成されている。
【0075】第1実施形態の傾き検出装置と同じよう
に、半導体レーザ48からの光8は、ハーフミラー50
により垂直に折り曲げられ、絞り52を通過し、対物レ
ンズ51によりディスク9の情報記録面に集光され、さ
らに反射し、再び対物レンズ51,絞り52,ハーフミ
ラー50を通過してプリズム53に至る。プリズム53
では、光8に対して直交する面10から入射し、光8に
対して傾いた面11により、プリズム53からの透過光
12と反射光13に分けられ、第1実施形態と同様な演
算過程により傾きが検出されるが、光検出器54,55
の出力の和(A+B)により、ディスク9に記録されて
いる情報の読みとりも行なわれる。
【0076】光検出器54,55の出力は、ディスク9
の再生もしくは記録・再生信号の影響を受け明暗が変化
するが、傾き検出装置47の出力は、第1実施形態と同
様な演算過程を経て出力されているので、再生もしくは
記録・再生信号の影響を受けることはない。
【0077】本第5実施形態においては、半導体レーザ
48を再生もしくは記録・再生用の半導体レーザと兼用
したが、必ずしも兼用する必要はなく、ハーフミラー等
を用いて波長の異なる半導体レーザを重ね合わせるよう
にしてもかまわない。
【0078】また、同様に検出器54,55は必ずしも
情報の読みとり用の検出器として用いる必要はなく、ハ
ーフミラー等を用いて別途検出器を設けてもかまわな
い。
【0079】次に、図12,図13を用いて本発明の第
6実施例に係る傾き検出装置を説明する。ここで、図1
2は第1実施形態もしくは第5実施形態に示す光ディス
ク装置から、傾き検出装置の検出部のみを取り出した断
面図、図13はホログラムの部分拡大図である。
【0080】第1実施形態もしくは第5実施形態と同じ
ように、ディスク9からの反射光8は、所定の傾きを持
ったホログラム56で回折し、0次回折光57、1次回
折光58、−1次回折光59に回折される。
【0081】ホログラムは、図13に示すように、ガラ
スをエッチングすることにより形成されており、所定の
ピッチ、所定のエッチング深さエッチングすることによ
り形成されている。また、ホログラムを通過した1次回
折光、−1次回折光は、図12に示すように、それぞれ
2分割光検出器60,61に入射する。2分割光検出器
60,61の出力は演算器62にそれぞれ入力される。
【0082】光に直角に配置されたホログラムの回折光
の方向は、1次回折光と−1次回折光のなす角をθ、ホ
ログラムの窓の幅をd、光の波長をλとすると以下のよ
うになる。
【0083】d・sin(θ/2)=λ つまり、窓の幅dを小さくすれば回折角度θは大きくな
る。
【0084】ホログラムに入射する光を傾斜させると、
前述のようにホログラムはエッチングにより所定の深さ
だけ非透過部を形成されているので、光に対して等価的
にホログラムの窓の幅が狭くなり、結果として1次回折
光と−1次回折光のなす角度が大きくなる。
【0085】そこで、2分割光検出器60,61のそれ
ぞれの出力を、図12のようにA,B,A’,B’とす
ると、演算器62において、 {A+B’−(A’+B)}/(A+B+A’+B’) なる演算をすると、1次回折光と−1次回折光のなす角
度を検出することができる。
【0086】図13において、反射光8がU方向に傾く
と所定の角度傾斜させられたホログラム56の窓の間隔
dが小さくなるので、1次回折光と−1次回折光のなす
角度が大きくなり、演算器62の出力は増大する。ま
た、反射光8が図13のD方向に傾くと、反射光8に対
して所定の角度傾斜させられたホログラムの角度が直角
に近くなるために、ホログラムの窓の間隔が等価的に広
がるので、1次回折光と−1次回折光のなす角度が小さ
くなり、演算器62の出力は減少する。
【0087】また、反射光8の傾きにより、当然2分割
光検出器60,61上で反射光8の像が移動するが、演
算器62で行なう演算において、2分割光検出器60,
61上で移動により同じ方向にある例えば、AとA’,
BとB’の極性が反転しているので、像が移動しても演
算器62の出力は変動しない。
【0088】同様に、ディスク9にゴミが付着していた
り傷がついていたりして、反射光の一部が遮られたとし
ても、演算器62で行なう演算において、2分割光検出
器60,61上で移動により同じ方向にある例えば、A
とA’,BとB’の極性が反転しているので、片側にゴ
ミ、傷などによる暗部が発生しても、演算部62の出力
は変動しにくい。
【0089】また、ディスク9の反射率が変化しても、
演算器62で行なう演算において、2分割光検出器6
0,61の出力の総和による商をその出力としているの
で、演算器62の出力は変動しない。つまり、簡単な構
成により反射光8の傾きを検出することができる上、デ
ィスクに付着したゴミや傷により反射光の一部が遮られ
たり、ディスクの反射率が変化したとしても、確実にデ
ィスクの傾きを検出できる。
【0090】本第6実施形態では、透過型のホログラム
について記述してあるが、これが反射型であっても、第
1実施形態のプリズムのように、透過型と反射型との組
み合わせであっても良いことはいうまでもない。
【0091】また、本第6実施形態では、1軸の傾き検
出について記述してあるが、前記ホログラムを格子状の
ホログラムとし、このホログラムを検出する傾き方向の
軸と非平行な軸回りに傾け、このホログラムの回折光を
2分割光検出器4個で検出すれば、2軸方向の傾き検出
を同時に行なうことができる。
【0092】また、ホログラムを形成する基盤が反射光
8に対して直交する平面に一致していても、ホログラム
を形成する溝が斜めに形成されていれば、同様の効果を
得ることができる。また、第5実施形態と同じく、傾き
検出装置が信号再生を行なう光学系と同じ経路を利用し
ていてもかまわない。
【0093】次に、図14を参照しながら、本発明の第
7実施形態に係る光ディスク装置について説明する。図
14は光ディスク装置における光学ヘッドを含む駆動系
を示す斜視図である。図14において、ディスク9に照
射するためのレーザ光を生成する半導体レーザは、複数
に分割された光検出器、HOE等と共に光学ユニットを
構成しており、この光学ユニットはキャリッジ63上に
固定されている。
【0094】キャリッジ63はベースに固定された1本
のガイドレール64によりディスク9の半径方向に摺動
自在に嵌合されるとともに、ガイドレール64回りに回
転することもできる。ガイドレール64の外側には、磁
性を有する材料で形成されたヨーク65a,65bと、
磁石66a,66bにより磁気回路67a,67bが形
成されている。
【0095】半導体レーザより発せられたレーザ光は、
コリメートレンズを通過して、光学ユニットから出力さ
れる。このレーザ光は、キャリッジ63に固定された立
ち上げミラーの反射ミラー面で90°方向に向きを変
え、光学ユニット27の上部に配置された対物レンズ3
5に導かれる。そして、この対物レンズ35よりディス
ク9の記録トラック上にレーザ光を集光させて焦点を形
成する。またディスク9からの反射光は、対物レンズに
戻り、立ち上げミラー、コリメートレンズを経由し、H
OEにより偏光されて、複数に分割された光検出器上
で、記録再生信号、トラッキング制御信号、フォーカス
制御信号が得られる。
【0096】ディスク9の記録トラック上にレーザ光を
集光させる対物レンズ35は、対物レンズホルダ68の
上面に固定されている。対物レンズホルダ68は、フォ
ーカスコイル69a,69bとそれぞれが直列に接続さ
れたトラッキングコイル70a,70b,70c,70
dが接合されている。対物レンズホルダ68の回りには
磁石71a,71b,71c,71dとヨーク72によ
る磁気回路73が形成されており、磁気回路73はキャ
リッジ63に固定されている。
【0097】この対物レンズホルダ68には、4本のワ
イヤ状の弾性体74の一端が固着され、弾性体74は対
物レンズホルダ68を吊設支持している。また、弾性体
74はフォーカスコイル69a,69bにそれぞれ独立
に電流を流すための第1,第2のチャンネルと、それぞ
れが直列に接続されたトラッキングコイル70a,70
b,70c,70dに電流を流すための第3のチャンネ
ルと、これらの第1から第3のチャンネルに電流を流す
ための共通グランドとしての導電体により形成されてい
る。なお、弾性体74の他端はキャリッジ63に固定さ
れたアクチュエータベース75に固定される。
【0098】このように構成された対物レンズ駆動装置
によれば、フォーカス制御信号を用いることにより対物
レンズ35のフォーカス方向の位置ズレが検出され、こ
の位置ズレを補正するようにフォーカスコイル69a,
69bに所定の電流を流す制御動作を行ない、対物レン
ズホルダ68を図14のZ軸方向に駆動する。また、ト
ラッキング制御信号を用いることにより対物レンズ35
のトラック方向の位置ズレが検出され、この位置ズレを
補正するようにリニアモータコイル76a,76bおよ
びトラッキングコイル70a,70b,70c,70d
に電圧を加えて図14のY軸方向に駆動する制御動作を
行なう。
【0099】また、演算器からの2軸の傾きの検出信
号、例えば、 {A−(C+D)}/(A+C+D) により、フォーカスコイル69aと69bに差を持た
せ、対物レンズホルダ68を図14bのX軸回りに回転
させる偶力を加える。
【0100】さらに、演算器21からの傾きの検出信号 (C−D)/(C+D) に合わせて、回転制御コイル77a,77bに電流を流
し、キャリッジ63を図14のY軸回りに回転させる偶
力を加える。
【0101】図14のように、本発明の第7実施形態に
係る光ディスク装置における対物レンズ駆動装置は、対
物レンズホルダ68には、空間3自由度(図14のX軸
回りの回転成分、Y軸方向の直動成分、Z軸方向の直動
成分)が許容され、キャリッジ63には空間2自由度
(図14のY軸方向の直動成分とY軸回りの回転成分)
が許容されているので、ディスク9に対して、対物レン
ズ35を制御すべき4自由度に対してのみ自由度を有す
る構造である。
【0102】また、ガイドレール64が1本であるの
で、一般に2本のガイドレールを有してキャリッジとデ
ィスクのアライメントを維持するキャリッジに比べて、
2本のガイドレールによる摩擦力の差によって偶力が発
生し、ガイドレールとキャリッジの摩擦力の増大によ
り、トラッキング系の制御が阻害される恐れがない。
【0103】以上のように、簡単な構成により、対物レ
ンズ35をY,Z軸方向に駆動し、レーザ光の焦点をデ
ィスク9上の所望のトラックに一致させることができ、
ディスク9上にレーザ光の焦点を結ばせることができ
る。さらに、X,Y軸回りに回転させることができるの
で、対物レンズ35の光軸を任意の方向に傾けることが
できる。また、対物レンズ35の光軸をディスク9の記
録トラック面に対して常に直角な状態を保持するよう、
対物レンズ35を位置決め制御することができるように
なる。
【0104】本第7実施形態においては、キャリッジ6
3には、対物レンズホルダ68を支持する構造として、
いわゆる4本ワイヤタイプのアクチュエータを搭載した
が、これに軸摺動や、板ばねとヒンジの組み合わせ等の
ような別の支持形式のアクチュエータを搭載してもよい
ことはいうまでもない。
【0105】なお、本発明は上述の各実施形態に限定さ
れるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種
々変形して実施できることは勿論である。
【0106】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ディス
クに付着したゴミや傷等により、反射光の一部が遮られ
たり、ディスクの反射率が変化したとしても、簡単な構
成で確実にディスクの傾きを検出できる。
【0107】さらに、対物レンズをディスクの半径方
向、面と直角方向に駆動でき、レーザ光の焦点をディス
ク上の所望のトラックに一致させることができるととも
に、ディスク上にレーザ光の焦点を形成できる。
【0108】また、ディスクのトラックに平行な軸回
り、ディスクの半径方向と平行な軸回りに回転させるこ
とができるので、対物レンズの光軸を任意の方向に傾け
ることができ、対物レンズの光軸をディスク面に対して
常に直角な状態を保持することができる。
【0109】また、対物レンズの傾きによるコマ収差が
発生しにくくなるので、対物レンズによりレーザー光を
集光して形成されるスポットサイズをできるだけ小さな
状態に保つこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る傾き検出装置を示
す断面図。
【図2】本発明の第1実施形態における有効角度範囲を
説明するグラフ。
【図3】第1実施形態の具体例としての光ディスク装置
を示す断面図。
【図4】第1実施形態の具体例としての光ディスク装置
を示す断面図。
【図5】本発明の第2実施形態に係る傾き検出装置の概
略を示す斜視図。
【図6】本発明の第3実施形態に係る光ディスク装置に
おける光学ヘッドを含む駆動系を示す斜視図。
【図7】図6の第3実施形態の駆動系を示す拡大斜視
図。
【図8】本発明の第4実施形態に係る光ディスク装置を
示す断面図。
【図9】第4実施形態に係る光ディスク装置を示す断面
図。
【図10】第4実施形態に係る傾き検出装置の有効角度
範囲を説明するグラフ。
【図11】本発明の第5実施形態に係る光ディスク装置
を示す断面図。
【図12】本発明の第6実施形態に係る傾き検出装置の
検出部のみを示す断面図。
【図13】第6実施形態に係る傾き検出装置のホログラ
ムを示す部分拡大断面図。
【図14】本発明の第7実施形態に係る光ディスク装置
における光学ヘッドを含む駆動系を示す斜視図。
【図15】従来の光ディスク装置における傾き検出装置
を示す斜視図。
【図16】従来の光ディスク装置における傾き検出装置
を示す断面図。
【図17】従来の対物レンズ駆動装置を示す平面図。
【図18】従来の対物レンズ駆動装置を示す側面図。
【符号の説明】
2 光源(半導体レーザ) 3,4 光学系(コリメートレンズ,ハーフミラー) 5 プリズム 6,7 検出手段(光検出器) 8 反射光 9A 検出対象 9 ディスク 10 入射面 11 反射面 12 透過光 13 反射光 14 演算器

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源からの光を測定対象に照射する光学系
    と、 前記測定対象からの反射光の入射方向に対する傾斜面を
    有するプリズムと、 前記測定対象からの反射光の前記傾斜面に対する透過光
    と反射光の光強度をそれぞれ検出する検出手段と、 前記検出手段により検出された前記傾斜面に対する前記
    透過光と前記反射光との前記光強度の差を前記光強度の
    和で除して商を演算し、この商に基づいて前記測定対象
    の傾きを検出する演算手段と、 を備えることを特徴とする傾き検出装置。
  2. 【請求項2】光源と、 この光源の光を集光してディスク上にスポットを形成す
    る対物レンズと、 前記ディスクからの反射光を検知する光検知器と、 光源からの光を前記ディスクに照射する光学系,前記デ
    ィスクからの反射光を入射すると共にこの反射光の入射
    方向に対する傾斜面を有するプリズム,前記ディスクか
    らの反射光の前記傾斜面に対する透過光と反射光の光強
    度をそれぞれ検出する検出手段,前記検出手段により検
    出された前記傾斜面に対する前記透過光と前記反射光と
    の前記光強度の差を前記光強度の和で除して商を演算し
    てこの商に基づいて前記ディスクからの反射光の光軸の
    傾きを検出する演算手段より構成される傾き検出装置
    と、 を備えることを特徴とする光ディスク装置。
  3. 【請求項3】前記傾斜面の透過側と反射側にそれぞれ光
    検出器を有することを特徴とする請求項2に記載の光デ
    ィスク装置。
  4. 【請求項4】前記傾斜面は、前記ディスクからの反射光
    の前記プリズムからの出射面であることを特徴とする請
    求項2に記載の光ディスク装置。
  5. 【請求項5】前記傾斜面は、前記ディスクからの反射光
    の前記プリズムからの入射面であることを特徴とする請
    求項2に記載の光ディスク装置。
  6. 【請求項6】光源からの光をディスクに照射する光学系
    と、 前記ディスクからの反射光に対する傾斜面に形成され、
    前記反射光を回折させるホログラムと、 前記ホログラムが回折した光のうちからn次回折光と−
    n次回折光の開き角度を検出して傾きを検出する傾き検
    出装置と、 を備えることを特徴とする光ディスク装置。
  7. 【請求項7】ディスクにレーザ光を集光する対物レンズ
    と、 前記対物レンズを保持するホルダと、 前記対物レンズとホルダを駆動する駆動手段と、 前記対物レンズ,前記ホルダ,前記駆動手段より構成さ
    れる可動部と、 前記可動部の質量中心点に対して点対称に配置されると
    共に前記可動部にそれぞれの一端が固定された複数の弾
    性体より構成された対物レンズ支持手段と、 を備えることを特徴とする光ディスク装置。
  8. 【請求項8】前記弾性体は、前記質量中心点より所定の
    距離だけそれぞれ離間されて配置されたことを特徴とす
    る請求項7に記載の光ディスク装置。
  9. 【請求項9】前記弾性体は、2本設けられていることを
    特徴とする請求項7に記載の光ディスク装置。
  10. 【請求項10】前記弾性体は、平行に設けられているこ
    とを特徴とする請求項9に記載の光ディスク装置。
  11. 【請求項11】対物レンズを少なくとも光軸方向に駆動
    可能な対物レンズ駆動手段と、 ピックアップをディスクの半径方向に移動可能に支持す
    る対物レンズ支持手段と、 前記ディスクの半径方向に平行な1本の軸により固定部
    と摺動自在に嵌合されて前記軸回りに前記対物レンズ支
    持装置を回転駆動させる駆動機構と、 を備えることを特徴とする光ディスク装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009264778A (ja) * 2008-04-22 2009-11-12 Satoshi Kiyono 光スポット変位検出装置及び計測装置
JP2011033618A (ja) * 2009-07-10 2011-02-17 Canon Inc 傾斜センサ、それを備えた加工装置及びワーク加工方法
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