JPH1171043A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の画像形成装置においてフラグとフォト
インタラプタとの組み合わせからなるシート検出手段を
用いているが、搬送ローラ対のニップ部におけるシート
の検出を行うことは不可能であった。 【解決手段】 上記課題を解決するために、本発明に係
る画像形成装置は、駆動力を伝達する円形ローラと前記
円形ローラに付勢される従動コロとからなるシート搬送
手段と、フォトインタラプタと回動することにより前記
フォトインタラプタの光路を開閉するフラグとからなる
シート検出手段とを有し、前記フラグの回転中心を前記
円形ローラ又は従動コロと同軸上に配置したことを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はローラによりシート
を搬送するシート搬送手段を有する画像形成装置であっ
て、特にシート搬送手段のローラのニップにてシートの
存在を検出しうる画像形成装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の画像形成装置に用いられているシ
ート搬送手段を図５及び図６を用いて説明する。図５は
第一の従来例を示す画像形成装置のシート搬送手段を示
す断面図、図６は第二の従来例を示すスイッチバック搬
送手段を示す断面図である。

【０００３】図５において、従来に係る画像形成装置の
上流側の搬送ローラ対50と下流側の搬送ローラ対51との
間のシート搬送の様子を表している。搬送ローラ対50は
搬送ローラ51と従動コロ52とから構成されている。搬送
ローラ51は図示しない駆動源に接続されて回転力を伝達
するものであり、画像形成装置本体のフレーム61に取り
付けられている。

【０００４】一方従動コロ52は、上部フレーム54の回転
軸54ａに回動可能に支持されたコロホルダー53の先端に
回転自由に取り付けられている。また上部フレーム54と
コロホルダー53の間にはバネ55が圧縮されて取り付けら
れ、このバネ55がコロホルダー53を付勢することにより
従動コロ52が搬送ローラ51に付勢されている。シートＰ
は搬送ローラ51と従動コロ52とのニップに挟まれて駆動
力を伝達され、下流搬送ローラ対57へ搬送される。

【０００５】この際、シートＰが装置内のどこに存在す
るかを検出する検出手段として、フォトインタラプタ58
と、回動することによりフォトインタラプタ58の光路を
開閉するフラグ59とを組み合わせたシート検出手段が用
いられている。フォトインタラプタ58及びフラグ59は支
持台60に支持され、支持台60は搬送ローラ51と同様画像
形成装置本体のフレーム61に固定されている。

【０００６】これによりシートＰが搬送される際には図
5(b)に示す如く搬送ローラ対50からシートガイド56を介
して下流側の搬送ローラ対57へと搬送され、この間にお
いてシートＰがフラグ59に当接する。するとフラグ59が
回動してフォトインタラプタ58の光路を解放し、フォト
インタラプタ58の論理が逆転してシートＰ先端が検出さ
れる。

【０００７】また図5(c)に示す如くシートＰがフラグ59
を通過するとフラグ59は図示しない付勢力または自重に
よりその位置を復元し、再びフォトインタラプタ58の光
路を遮断する。これによりシートＰ後端を検出すること
ができる構成となっている。

【０００８】また図６は第二の従来例として上流側搬送
ローラ対50が正逆回転駆動をするスイッチバック機能を
有する場合を示しており、搬送ローラ対50とシートガイ
ド56との間にフラッパ62が設けられている。搬送ローラ
対50より送出されたシートＰがフラグ59を通過するとシ
ートＰの後端が検出され、これにより搬送ローラ対50が
逆転するとともにフラッパ62下方よりシートＰが送出さ
れる。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例のごとく構成された画像形成装置においては、フォ
トインタラプタ58、フラグ59を支持している支持台60を
フレーム61に取り付ける必要があるため、搬送ローラ対
50からある程度離れた位置でしかシートＰを検出するこ
とができない。従って搬送ローラ51と従動コロ52とのニ
ップ位置にシートＰが存在するかどうかを検出すること
は不可能であった。

【００１０】以下にニップ位置におけるシートＰの検出
がなぜ必要かを説明する。上流側の搬送ローラ対50と下
流側の搬送ローラ対57との両方にシートＰが把持されて
いる状態においては、上流側搬送ローラ対50の搬送速度
Ｖ１と下流側搬送ローラ対57の搬送速度Ｖ２とが同じ速
度であることが望ましい。

【００１１】例えば上流側搬送速度Ｖ１に対し下流側搬
送速度Ｖ２が速い場合、下流側搬送ローラ対57がシート
６を引っ張る現象を生じ、その速度差が大きくなった場
合搬送ローラ対50、57とシートＰとの間で滑りが発生し
てシートを傷つけることとなる。

【００１２】その一つの解決策として搬送ローラ51の軸
と駆動源との間にクラッチを設けることにより、上流側
搬送ローラ対50を下流側搬送ローラ対57に従動させるこ
とは可能である。しかし搬送ローラ51と従動コロ52との
圧力は常にシートＰにかけられているため下流側搬送ロ
ーラ対57の負荷となり、また上流側搬送速度Ｖ１と下流
側搬送速度Ｖ２の速度差が大きければ前記と同様滑りを
生じることとなる。

【００１３】また、上流側搬送速度Ｖ１に対し下流側搬
送速度Ｖ２が遅い場合は、搬送ローラ対50と下流側搬送
ローラ対57との間でシートＰが褶曲することとなる。

【００１４】上記のように上流側搬送速度と、下流側搬
送速度を可変させる速度制御は装置全体の高速化に不可
欠であり、それを実現する手段としては、上流側搬送ロ
ーラ対50のニップからシートＰがはずれた瞬間に下流側
搬送ローラ対57の速度を加減速させればよいことにな
る。しかし従来例の場合、そのシートＰが搬送ローラ対
50からフラグ59までの距離Ｌ搬送された後にシートＰの
後端が検出されることとなり、この間は搬送ローラ対5
0、57の速度差を調整することができない。これを改善
するには支持台60を可能な限り搬送ローラ対50に接近さ
せればよいが、これには限界があり、距離Ｌをゼロにす
ることは不可能であった。

【００１５】また上記第二の従来例においても、シート
Ｐが搬送ローラ対50のニップを通過してから距離Ｌ搬送
された後にスイッチバック動作が実施されるため、時間
的なロスを生じている。

【００１６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る画像形成装置は、駆動力を伝達する円
形ローラと、前記円形ローラに付勢される従動コロとか
らなるシート搬送手段と、フォトインタラプタと、回動
することにより前記フォトインタラプタの光路を開閉す
るフラグとからなるシート検出手段とを有し、前記フラ
グの回動中心を前記円形ローラ又は従動コロと同軸上に
配置したことを特徴とする。

【００１７】また、前記フォトインタラプタを前記コロ
ホルダーに取り付けると共に、前記フラグの回転中心を
前記従動コロの回転軸と同軸上に配置することが望まし
い。

【００１８】本発明は上述のごとく構成することによ
り、円形ローラと従動コロとから構成されるシート搬送
手段のニップにおいてシートの検出を可能にした画像形
成装置を提供することを目的としている。

【００１９】

【発明の実施の形態】本発明に係る画像形成装置の実施
形態を、図を用いて説明する。図１はシート搬送手段の
斜視図、図２はシート搬送手段の動作説明図、図３は反
転ローラ対22の拡大断面図、図４は本実施形態に係る画
像形成装置の全体断面図である。

【００２０】図４に示す画像形成装置Ａはデジタル複写
機であって、上方に画像形成手段Ｃを配置し、下方にシ
ートＰを積載する複数のカセット１を装着して構成され
ている。カセット１のそれぞれには給送手段Ｂが取り付
けられており、画像形成手段ＣへとシートＰを搬送する
よう構成されている。

【００２１】また画像形成手段Ｃには反転手段Ｄが連続
し、画像形成手段Ｃによって画像を形成されたシートＰ
を表裏反転して排出することができる。このようにシー
トＰの表裏を反転して排出することによりページ順に積
載することができる。

【００２２】［給送手段］カセット１に積載されたシー
トＰにはピックアップローラ２が当接し、最上位のシー
トＰを送出する。給送手段Ｂはリタード方式で構成され
ており、シートＰは搬送方向に駆動する給送ローラ３と
反対方向に回転する分離ローラ４によって重送を防いで
いる。

【００２３】単一に分離されたシートＰは、さらに搬送
ローラ対５によって供給パス６に至り、画像形成手段Ｃ
に送出される。

【００２４】［画像形成手段］画像形成手段Ｃは、図示
しないコンピュータ等より送出された画像信号に従って
感光体ドラム７上に静電線像を形成し、トナーにより顕
像化する。この感光体ドラム７上に形成されたトナー像
は転写帯電器８によって両者間に介在するシートＰに転
写される。シートＰは給送手段Ｂによって感光体ドラム
７とタイミングを合わせて送り込まれる。

【００２５】転写の成されたシートＰは、搬送ベルト９
によって定着器10に送り込まれ、加熱、加圧されてトナ
ー像が定着される。定着後、記録媒体はシート搬送手段
である第一排出ローラ対11を通過して反転手段Ｄに至
り、反転ローラ対22によってスイッチバックされて機外
へ排出される。

【００２６】図１に示すように、第一排出ローラ対11は
円形ローラである搬送ローラ12と従動コロ13とから構成
されており、搬送ローラ12には図示しない駆動源より駆
動力が伝達される。また従動コロ13は画像形成装置Ａ本
体のフレーム15に回動可能に取り付けられたコロホルダ
ー14の先端に回転自由に取り付けられている。コロホル
ダー14の外側にはバネ16が取り付けられており、このバ
ネ16がコロホルダー14を付勢することにより従動コロ13
が搬送ローラ12に付勢されている。

【００２７】またコロホルダー14の側方にはフォトイン
タラプタ17と、従動コロ13と回転軸を同じくするフラグ
18が取り付けられている。フラグ18は一端を搬送ローラ
12と従動コロ13とのニップより突出させると共に、他端
をフォトインタラプタ17の間に挿入してその光路を遮断
している。

【００２８】図2(a)に示すようにこの第一排出ローラ対
11へ画像形成手段ＣよりシートＰが搬送されてくると、
バネ16により所定の圧力で付勢された搬送ローラ12と従
動コロ13とのニップに突入し、フラグ18が従動コロ13の
回転中心と同軸の支点13ａを中心に回動する。すると図
2(b)に示すようにフォトインタラプタ17の光路を解放し
てその出力の論理を逆転させる。

【００２９】シートＰは更に下流側へ搬送されるとフラ
ッパ19の働きにより反転経路21に搬送され、先端が反転
ローラ対22に突入し、後端が第一排出ローラ対11のニッ
プから抜ける。すると図2(c)に示すように、フラグ18は
図示しない弾性力または自重によってその回転角を復元
し、再びフォトインタラプタ17の光路を遮断する。これ
により第一排出ローラ対11のニップからシートＰが抜け
たことを検知することができる。

【００３０】これにより下流側の反転ローラ対22の速度
を加速、減速させることができ、きわめて速い搬送速度
可変制御が可能となる。

【００３１】また図３に反転ローラ対22の拡大断面図を
示す。反転ローラ対22の搬送ローラ23は図示しない駆動
源より正逆回転し得るよう構成されている。また他の部
材につき前記第一排出ローラ対11と説明の重複する部分
については同一の符号を付して説明を省略する。

【００３２】図3(a)に示すように第一排出ローラ対11よ
りシートＰが搬送ローラ23と従動コロ13とのニップへと
搬送されると、フラグ18はこれに従って回動し、フォト
インタラプタ17の出力の論理を逆転させる。

【００３３】フォトインタラプタ17の論理が逆転してか
ら所定時間搬送ローラ23を駆動し、図3(b)に示すように
シートＰの後端がフラッパ19を通過するまで搬送する。
そして搬送ローラ23の駆動方向を反転させ、シートＰを
下流側の第二排出ローラ対20へと搬送する。するとシー
トＰ後端が反転ローラ対22のニップを抜けることにより
フラグ18の回転角が復元し、フォトインタラプタの出力
が初期論理に戻る。これによりシートＰの後端を検出
し、再び搬送ローラ23を正方向回転に反転して次のシー
トＰを給送可能とする。

【００３４】上記の如く構成することにより、反転ロー
ラ対22をシートＰが抜けたことを瞬時に知ることがで
き、極めて無駄のないスイッチバック制御を行うことが
できる。

【００３５】また上述した如く、上記第一排出ローラ対
11及び反転ローラ対22の両方において、シートＰの検出
を搬送ローラ対12、23と従動コロ13とのニップ部にて行
っている。従って仮にシートＰが凹凸を伴っていたとし
ても搬送ローラ対12、23への従動コロ13の付勢力により
シートＰ表面の位置が決定し、必然的にフラグ18とシー
トＰの位置関係も理想的に平らなシートＰを給送してい
る状態と同じ検出出力を得ることができるという効果も
有している。

【００３６】なお、フラグ18の形状に関しては、特に限
定するものではなく、適切にフォトインタラプタの光路
を遮断、解放し得る形状であればよい。

【００３７】また上記実施形態においてはフラグ18の回
転中心を従動コロ13の回転軸と同軸上に配置して示した
が、搬送ローラ12、23の回転軸と同軸上に配置すること
でもよい。この場合フォトインタラプタ17も搬送ローラ
12、23側に設けることとなる。

【００３８】

【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る画像
形成装置によれば、シート搬送手段のニップにおいてシ
ートの存在を検出することができ、シート搬送の高精度
で高速な制御を容易とすると共に、シートの状態に影響
を受けない確実なシート検出を行うことができる。

【００３９】またフォトインタラプタをコロホルダーに
設けると共にフラグの回転中心を従動コロの回転軸と同
軸上に配置することにより、構造を簡単にすることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】シート搬送手段の斜視図である。

【図２】シート搬送手段の動作説明図である。

【図３】反転ローラ対22の拡大断面図である。

【図４】本実施形態に係る画像形成装置の全体断面図で
ある。

【図５】第一の従来例を示す画像形成装置のシート搬送
手段を示す断面図である。

【図６】第二の従来例を示すスイッチバック搬送手段を
示す断面図である。

【符号の説明】

Ａ …画像形成装置 Ｂ …給送手段 Ｃ …画像形成手段 Ｄ …反転手段 Ｐ …シート １ …カセット ２ …ピックアップローラ ３ …給送ローラ ４ …分離ローラ ５ …搬送ローラ対 ６ …供給パス ７ …感光体ドラム ８ …転写帯電器 ９ …搬送ベルト 10 …定着器 11 …第一排出ローラ対 12 …搬送ローラ対 13 …従動コロ 13ａ …支点 14 …コロホルダー 15 …フレーム 16 …バネ 17 …フォトインタラプタ 18 …フラグ 19 …フラッパ 20 …第二排出ローラ対 21 …反転経路 22 …反転ローラ対 23 …搬送ローラ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 駆動力を伝達する円形ローラと、前記円
   形ローラに付勢される従動コロとからなるシート搬送手
   段と、 フォトインタラプタと、回動することにより前記フォト
   インタラプタの光路を開閉するフラグとからなるシート
   検出手段とを有し、 前記フラグの回動中心を前記円形ローラ又は従動コロと
   同軸上に配置したことを特徴とする画像形成装置。
2. 【請求項２】 前記フォトインタラプタを前記コロホル
   ダーに取り付けると共に、前記フラグの回転中心を前記
   従動コロの回転軸と同軸上に配置したことを特徴とする
   請求項１記載の画像形成装置。