JPH1169663A - 乗員保護装置の駆動装置 - Google Patents

乗員保護装置の駆動装置

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JPH1169663A
JPH1169663A JP9238861A JP23886197A JPH1169663A JP H1169663 A JPH1169663 A JP H1169663A JP 9238861 A JP9238861 A JP 9238861A JP 23886197 A JP23886197 A JP 23886197A JP H1169663 A JPH1169663 A JP H1169663A
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Yukiyasu Ueno
之靖 上野
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】最適起動時期の異なる複数の起動装置に対して
共通の補助バッテリで給電する場合に、後から給電され
る起動装置が確実に起動し得るようにすること。 【解決手段】車両衝突の検出時期に対して最適起動時期
が異なる複数の起動装置20、30に起動電力を供給し
て、乗員保護装置を起動させる駆動装置において、主バ
ッテリ11に並列接続され、その主バッテリからの電力
の供給が不能な時に複数の起動装置に起動電力を共通に
供給する補助バッテリ51と、補助バッテリの電圧を検
出する電圧検出装置60と、車両衝突が検出された時、
各起動装置に、それらの最適起動時期において起動電力
を供給した後、電圧検出装置により検出された電圧が、
他の起動装置の確実な作動が可能な電圧領域に設定され
た所定電圧に低下した時に、通電中の起動装置に対する
起動電力の供給を停止させる通電制御装置70とを備え
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の衝突時に駆
動されるエアバッグ、シートベルトプリテンショナ等の
車両の乗員保護装置の駆動装置に関する。特に、最適起
動時期が異なる複数の起動装置を共通の補助バッテリで
起動する場合において、複数の起動装置を確実に起動さ
せるように改良した装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の乗員保護装置は、起動時に主バッ
テリから起動電力が供給される構造に加えて、衝突時の
衝撃により主バッテリからの給電線が断線した場合に
も、確実に保護装置が起動されるように補助バッテリか
ら給電され得る構造になっている(特開平6−1071
19号公報)。補助バッテリに蓄電された電力を節約し
て、乗員保護装置が起動された後も、コンピュータに電
力を供給し、衝突時の各種のデータを保存できるように
するため、一定時間の通電後に電流を遮断している。し
かし、一定時間で電流を遮断した場合には、機械式のセ
ーフィングセンサを用いていると、チャタリングにより
現実に流れる電流が十分ではなく、乗員保護装置を起動
できないという問題がある。そこで、上記の公開公報で
は、起動回路の通電時期を制御するトランジスタがオン
で且つ機械式のセーフィングセンサが実際にオンとなっ
ている時間を累積加算し、この累積加算時間が所定値を
超えた時に、乗員保護装置が確実に起動されたとして、
その後の通電を停止している。
【0003】一方、複数の乗員保護装置を主バッテリに
対し並列接続した場合に、1つの起動回路が短絡する
と、その回路に電流が集中し、他の起動回路に十分な電
流が流れない。この課題を解決するために、1つの起動
回路の短絡故障が他の起動回路に影響を与えないよう
に、各乗員保護装置毎に補助バッテリを設けた装置が知
られている(特開平8−133004号公報)。
【0004】さらに、各乗員保護装置は衝突時期に対す
る最適起動時期が異なる。例えば、シートベルトプリテ
ンショナとエアバッグで起動時期に時間差を設けたり、
多段階に起動可能な助手席エアバッグを、時間差を設け
て多段階的に起動させることが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開平6−10711
9号公報に記載の方法は、1つの乗員保護装置を駆動す
るためのものであるが、機械式セーフィングセンサの現
実のオン時間を累積加算しているので、単純に時間設定
する場合に比べて電流の通電時間が正確になる。しか
し、次の理由により通電時間は必ずしも正確ではない。
セーフィングセンサのオン時期がタイマ割り込みによる
CPUのサンプリングにより離散的に監視されている。
従って、そのタイマ割り込みによる実行サイクル間にお
いては、通電時間が現実には監視されていないので、正
確な通電時間が得られない。又、本公報は、起動時期に
時間差を設けた装置に対する応用を開示していない。仮
に、応用したとしても、複数の乗員保護装置における通
電時間が重なっている場合には、通電時間により補助バ
ッテリの残存電力を正確に予測することは困難であるの
で、個別的に通電をオフする時期が得られない。さら
に、電流値や電圧値を測定していないので、通電時間だ
けでは、必ずしも補助バッテリの残存電力を正確に把握
することができない。よって、通電時間では、後で大き
な電力を必要とする他の乗員保護装置を作動できるに十
分な電力が残存しているかを判断するには不十分であ
る。又、特開平8−133004号公報のように、各乗
員保護装置毎に補助バッテリを設けるとすると、抵抗、
ダイオード、コンデンサ等の部品点数が増加し、装置構
成が複雑になるという問題がある。
【0006】したがって、本発明の目的は、最適起動時
期の異なる複数の起動装置に対して共通の補助バッテリ
で給電する場合に、後から給電される起動装置が確実に
起動し得るように、通電された起動装置への通電を適正
な時期で遮断することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明によれ
ば、各起動装置は起動電力が供給された後、検出された
補助バッテリ電圧が所定電圧に低下した時に、電力の供
給が遮断される。この所定電圧は、他の起動装置の確実
な作動が可能な電圧領域に設定されている。又、通電時
間と異なり、補助バッテリの電圧は残存電力を正確に反
映している。このように補助バッテリの現実の電圧に応
じて通電を遮断することで、残りの起動装置を確実に起
動させることができる。
【0008】請求項2の発明によれば、所定電圧を作動
中の起動装置毎に設定している。このため、最適起動時
期の関係から通電期間が一部重なっている場合でも、各
起動装置毎に、通電を遮断する時期を正確に決定でき、
起動した乗員保護装置の確実な作動と、残りの未起動の
乗員保護装置の作動を確実に行うことができる。
【0009】請求項3の発明によれば、所定電圧は、通
電中の各起動回路が完全に起動されるに十分な電力が供
給される時間の経過後に、補助バッテリの電圧がとる値
に設定されている。このため、通電中の各起動回路を確
実に起動させ、その乗員保護装置を確実に作動させるこ
とができる。
【0010】請求項4の発明によれば、通電中の起動装
置に対する起動電力の供給の停止は、少なくともその起
動装置が完全に起動され得る所定時間経過の後に行われ
るので、通電中の起動装置の起動が不完全な状態で通電
停止されることが防止される。
【0011】請求項5の発明によれば、複数の起動装置
は、車両衝突の検出時期に対して最適起動時期が早い第
1起動装置と、最適起動時期が第1起動装置よりも遅い
第2起動装置とを含むことから、少なくとも2つの起動
装置を確実に作動させることができる。
【0012】請求項6の発明によれば、所定電圧を、第
1起動装置が完全に起動されるに十分な電力が供給され
る時間の経過後に、補助バッテリの電圧が到達する電圧
領域で、且つ、第2起動装置の起動が可能な電圧領域に
設定された値としている。よって、この第1起動装置を
確実起動させた上で、最適起動時期の遅い第2起動装置
をも確実に起動完了させることができる。
【0013】請求項7の発明によれば、第1起動装置
を、シートベルトプリテンショナを作動させるための起
動装置とし、第2起動装置を、エアバッグを作動させる
ための起動装置としているので、シートベルトプリテン
ショナ及びそれに遅れて起動されるアエバッグを確実に
作動させることができる。
【0014】請求項8の発明によれば、第1起動装置
を、運転席用エアバッグを作動させるための起動装置と
し、第2起動装置を、助手席用エアバッグを作動させる
ための起動装置としているので、運転席用エアバッグ及
びそれに遅れて起動される助手席用エアバッグを確実に
作動させることができる。
【0015】請求項9の発明によれば、複数の起動装置
を、乗員保護装置を多段階的に作動させるための起動装
置としているので、多段階的に起動される乗員保護装置
を補助バッテリで確実に最後まで作動完了させることが
できる。
【0016】請求項10の発明によれば、車両衝突時に
オンし、乗員保護装置へ給電するためのスイッチの1つ
を機械式接点を有するセンサとしている。このセンサが
チャタリングし、通電電流が断続しても、補助バッテリ
の電圧は消費された電力に対応して低下する。よって、
通電が断続的に行われても、マクロ的な通電時間で制御
する場合と異なり、補助バッテリの残存電力をより正確
に予測することができるので、他の遅れて起動される乗
員保護装置を確実に作動完了させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例を用いてよ
り具体的に説明する。図1は本発明の具体的な一実施例
に係る乗員保護装置の駆動装置の構成を示している。第
1点火回路(第1起動装置)20は、第1スクイブ22
とトランジスタで構成された第1点火スイッチ21と流
れる電流を一定とするトランジスタ回路で構成された第
1定電流回路24とで構成されている。第2点火回路
(第2起動装置)30は、第2スクイブ32とトランジ
スタで構成された第2点火スイッチ31と流れる電流を
一定とするトランジスタ回路で構成された第2定電流回
路34とで構成されている。この第1点火回路20と第
2点火回路30とが並列接続され、その並列接続回路が
機械式セーフィングセンサで構成された第3点火スイッ
チ16に直列接続されている。第1点火回路20と第2
点火回路30は車載バッテリから成る主バッテリ11か
ら車両のキースイッチ12と逆流防止ダイオード13、
14、昇圧回路15、第3点火スイッチ16を介して給
電される。又、バックアップ回路50は主バッテリ11
から昇圧回路15を介して充電されており、第1、第2
点火回路20、30に給電可能に接続されている。バッ
クアップ回路50は主バッテリ11から充電されるバッ
クアップコンデンサから成る補助バッテリ51とそれに
直列接続され、相互に並列接続された充電抵抗52と放
電ダイオード53とで構成されている。
【0018】第1点火スイッチ21と第2点火スイッチ
31は、通電制御装置70からの起動信号により導通す
る。通電制御装置70は車両衝突時に作用する加速度を
検出するGセンサ71と、検出された加速度に積分演算
等を施すことで衝突判定を行い最適起動時期を決定する
と共に点火スイッチの通電遮断時期を決定するマイクロ
コンピュータ72とで構成されている。電圧検出装置6
0は補助バッテリ51の端子電圧Vの比例電圧(以下、
単に、端子電圧という)を抵抗分割により検出する抵抗
61、62とで構成されている。この検出された端子電
圧Vはマイクロコンピュータ72により読み取られる。
【0019】車両が衝突した場合には、このような装置
により乗員保護装置が駆動されるが、端子aから端子b
の間で断線が生じ、主バッテリ11から第1、第2点火
回路20、30への給電が不可能な状態となっても、補
助バッテリ51によりそれらの回路には給電される。
又、第1点火回路20の最適起動時期は第2点火回路3
0の最適起動時期よりも早い。
【0020】次に、本装置の作動を通電制御装置70の
マイクロコンピュータ72の処理手順を示した図2のフ
ローチャートに基づいて説明する。図2に示す処理手順
は一定時間毎のタイマ割り込みにより起動される。ステ
ップ101〜106は衝突判定に伴う処理ステップであ
る。ステップ101でフラグ1がセット状態か否かが判
定される。フラグ1のセット状態は衝突と判定された状
態を意味し、リセット状態は衝突と判定されていない状
態を意味する。ステップ102において、Gセンサ71
から検出された加速度が入力される。ステップ103で
は、その加速度が第1レベルを超えている場合に、その
後の加速度の積分演算を開始し、加速度が第1レベルよ
りも低下した時に積分値が0にリセットされる。そし
て、このようにして演算された加速度積分値が、ステッ
プ104で所定の第2レベルよりも大きいか否かにより
衝突か否かの判定が行われる。衝突でないと判定された
場合には、本サイクルの実行が終了し、次のタイマ割り
込みに同期してステップ101から処理が再開される。
【0021】一方、ステップ104で衝突と判定された
場合には、ステップ105でフラグ1がセットされ、ス
テップ106で時間計測のためにタイマがリセットされ
る。ステップ114〜116は第1点火スイッチ21を
オンとする処理ステップである。ステップ114におい
て、最適起動時期で第1点火スイッチ21がオンとさ
れ、ステップ115でフラグ2がセットされる。このフ
ラグ2のセット状態は第1点火スイッチ21のオン状態
を意味し、リセット状態はオフ状態を意味する。次に、
ステップ116において、第2点火スイッチ31をオン
とする時期(最適起動時期)か否かが判定される。起動
時期でなければ、本サイクルの処理が終了し、次のタイ
マ割り込み時にステップ101から処理が再開される。
【0022】衝突と判定された後のステップ101で
は、フラグ1がセット状態と判定されるので、ステップ
110において、タイマが起動される。ステップ111
〜113は第1点火スイッチ21をオフにする時期か否
かの判定を行うステップである。ステップ111で、フ
ラグ2がセット状態と判定された場合には、第1点火ス
イッチ21がオン状態であり、ステップ112におい
て、最低オン時間T4が経過したか否かが判定される。
この最低オン時間T4は第1スクイブ22を十分に作動
させるに必要な所定時間である。少なくともこの最低オ
ン時間T4が経過しない間は、第1点火スイッチ21を
オフにしない。これにより第1点火回路20が確実に起
動される。
【0023】次に、第1点火スイッチ21が最低オン時
間T4だけ経過したと判定された場合には、ステップ1
13において補助バッテリ51の端子電圧Vが所定電圧
V1以下か否かが判定される。端子電圧Vが所定電圧V
1よりも高い場合には、ステップ114〜116の処理
が実行される。尚、ステップ114、115で第1点火
スイッチ21をオンとする処理が実行されるが、既に、
第1点火スイッチ21がオンとなっている場合には、マ
イクロコンピュータ72が第1点火スイッチ21へ出力
する起動信号は保持されているので、起動信号の変化は
ない。さらに、ステップ116において、第2点火スイ
ッチ31のオン時期(最適起動時期)か否かが判定さ
れ、オン時期である場合には、後述するステップ123
以下の第2点火スイッチ31をオンとする制御が行われ
る。従って、最適起動時期の関係によっては、第1点火
スイッチ21がオフとなる前にも第2点火スイッチ31
がオンとなるように設定する場合もある。
【0024】又、ステップ113で、補助バッテリ51
の端子電圧Vが所定電圧V1以下となった場合には、ス
テップ120において、第1点火スイッチ21がオフと
され、ステップ121でそのことを示すフラグ2がリセ
ットされる。
【0025】ステップ122〜123は第2点火スイッ
チ31をオンする処理ステップであり、ステップ124
〜126は第1点火スイッチ21、第2点火スイッチ3
1をオフとする処理ステップである。ステップ122に
おいて、第2点火スイッチ31のオン時期(最適起動時
期)か否かが判定され、オン時期でなければ本実行サイ
クルを終了する。オン時期であれば、ステップ123に
おいて、第2点火スイッチ31がオンとされる。ステッ
プ124では、最低オン時間T4よりも十分に長い最大
オン時間が経過したか否かが判定され、経過した場合に
は、ステップ125において、第1、第2点火スイッチ
21、31をオフとする信号が出力される。但し、第1
点火スイッチ21は、ステップ113の条件が成立して
いれば、この時期で、既にオフとなっている。このよう
にして、衝突時に駆動すべき全ての乗員保護装置が完全
に作動され、ステップ126では、フラグ1がリセット
され、衝突時の処理が終了する。尚、主バッテリ11か
ら給電されている場合には、補助バッテリ51の端子電
圧Vは低下せず、ステップ113の条件(V≦V1)が
満足されない。よって、ステップ124の最大オン時間
の経過判定は、主バッテリ11から給電されている場合
に、第1、第2点火スイッチ21、31をオフさせる時
期を決定するために用いられる。
【0026】次に、図3のタイミングチャートに従っ
て、本装置の典型的な動作を説明する。時刻t1が車両
衝突時刻である。時刻t1〜t2までは、衝突条件が満
たされるまでに要する時間(フラグ1がセットされるま
での時間)である。通電制御装装置70への給電のため
に補助バッテリ51は放電し、端子電圧Vは期間T0に
おいて徐々に低下する。
【0027】時刻t2は第1点火回路20の最適起動時
期であり、時刻t2に達すると、第1点火スイッチ21
がオンとなる(ステップ105、106、114)ため
大きな電流が流れ、補助バッテリ51の端子電圧Vは期
間T1(ステップ110〜116の繰り返し期間)にお
いて大きく低下する。次に、時刻t3において端子電圧
Vが所定電圧V1以下となると(ステップ113)と、
第1点火スイッチ21がオフとなる。この時刻t3では
第1スクイブ22で起動される乗員保護装置は完全に作
動する。
【0028】次に、この時刻t3からt4までの期間T
2(ステップ111、120、121、122の繰り返
し)においては、通電制御装置70への給電により期間
T0と同様に補助バッテリ51の端子電圧Vは徐々に低
下する。そして、時刻t4において、第2点火スイッチ
31は最適起動時期となるので、第2点火スイッチ31
はオンとされる(ステップ123)。そして、その後、
最大オン時間が経過したと判定される時刻t5(ステッ
プ124)まで、第2点火スイッチ31はオン状態を継
続し、その時刻t5でオフとなる(ステップ125)。
【0029】所定電圧V1は次のように設定されてい
る。第1点火スイッチ21が時刻t2オンになった後、
第1スクイブ22を完全に起動させるに必要な最低オン
時間T4が経過した時に補助バッテリ51の端子電圧V
がとる電圧V0以下で、且つ、第2スクイブ32に十分
に電力が供給されて、乗員保護装置が完全に作動するの
に十分な電力の供給が可能な最低電圧V2以上の電圧領
域Aに設定されている。これにより、第1スクイブ22
と第2スクイブ32とを完全に起動させることができ
る。
【0030】又、図4に示すように作動させることも可
能である。時刻t12が第1点火スイッチ21がオンと
なる時刻であり、それがオフとなる前の時刻t13で第
2点火スイッチ31がオンとなる。そして、補助バッテ
リ51の端子電圧Vが所定電圧V1に達した時に、第1
点火スイッチ21がオフとされる。これにより、第2ス
クイブ32には時刻t14よりも後の期間において十分
に給電されるために、確実な起動が達成される。この場
合も、所定電圧V1は上述した電圧領域Aに設定されて
いる。
【0031】上記実施例ではスクイブの数を2とした
が、3以上の数とすることもできる。その場合にも、通
電されているスクイブの通電をオフにする時に、そのオ
フ時期よりも後で通電が完了するスクイブに対して十分
に給電が可能な電圧領域に所定電圧を設定すればよい。
例えば、スクイブの数が3の場合に、最適起動時期が第
1スクイブ、第2スクイブ、第3スクイブの順に早いと
する。図5に示すように、第1スクイブの通電を遮断す
る時期t23を補助バッテリの端子電圧Vが他の第2ス
クイブ、第3スクイブを完全に起動完了させるに十分な
電圧である第1所定電圧V11となる時期とする。又、
第2スクイブの通電を遮断する時期t24を端子電圧V
が他の第3スクイブを完全に起動完了させるに十分な電
圧である第2所定電圧V12となる時期とする。このよ
うに設定することで、3つのスクイブを完全に起動完了
させることができる。尚、この図5の場合においても、
スクイブの通電期間は重なっていても良い。
【0032】上記実施例において、第1スクイブ22で
起動される乗員保護装置を運転席用エアバッグ、第2ス
クイブ32で起動される乗員保護装置を助手席用エアバ
ッグとすることで、起動時期の異なる2つのエアバッグ
を共通の補助バッテリで、確実に作動させることができ
る。又、第1スクイブ22で起動される乗員保護装置を
シートベルトプリテンショナ、第2スクイブ32で起動
される乗員保護装置をエアバッグとすることで、起動時
期の異なる2つの乗員保護装置を確実に作動させること
ができる。
【0033】又、第1スクイブ22と第2スクイブ32
で起動される乗員保護装置を2段階的に展開されるエア
バッグとすることもできる。第1スクイブ22を最初に
起動してエアバッグの第1展開を行い、次に遅れて第2
スクイブ32を起動してエアバッグの第2展開を行う。
本装置によりエアバッグの多段階の展開を補助バッテリ
であっても確実に行うことが可能となる。
【0034】上記実施例では、第3点火スイッチ16に
機械式セーフィングセンサを用いている。このセンサで
は衝突時にチャタリングを生じるが、補助バッテリ51
の端子電圧Vはチャタリングに関係なく、現実に消費さ
れた電力を正確に反映している。従って、補助バッテリ
51の端子電圧Vを所定電圧と比較することで、他の点
火回路の起動を確実とすることができる。
【0035】又、第3点火スイッチ16に代えて、図
6、図7に示す電気式の第3点火スイッチ204を用い
ても良い。図6の回路は、機械式スイッチ201の接点
状態を保持するオン保持回路203を設けて、チャタリ
ングを防止したものである。又、図7の回路は、マイク
ロコンピュータ206によりオン時期を制御するもの
で、第3点火スイッチ204のチャタリングは発生しな
いものである。このように第3点火スイッチをチャタリ
ングが生じないものとしても、本装置を用いれば、起動
を確実にすることができる。スイッチのオン状態を監視
する場合には、第3点火スイッチのオン状態のみが監視
さており、第1点火スイッチの実際のオン状態は検出さ
れていない。即ち、第1点火スイッチのオン時期はマイ
クロコンピュータによる指令時期で決定している。よっ
て、第1点火スイッチに応答遅れがあると、現実の通電
時間は測定された値よりも短くなる。この場合に第1ス
クイブが完全に起動されない場合もあり得るが、本装置
では、補助バッテリの現実の電圧を検出して、第1スク
イブの通電停止時期を決定しているので、起動が不十分
となることはない。
【0036】又、第1点火スイッチのオン状態を実際に
検出することも考えられるが、スクイブの数が増加する
と検出回路が複雑になるという問題がある。しかし、本
装置では共通の補助バッテリの端子電圧だけ検出してい
るので、スクイブの数が増加してもそのような問題は発
生しない。又、主バッテリから給電されている場合に
は、給電能力が十分にあるので、上述した処理をする必
要がない。その場合に、本発明の装置では、補助バッテ
リの端子電圧の低下が発生しない。よって、端子電圧が
所定電圧にまで低下することがないため、上記の補助バ
ッテリにより給電される場合の特有な処理は実行されな
い。このように、本装置では、上記の特有な処理をする
ために、主バッテリから給電されていないことを検出す
る必要がなく、補助バッテリから給電されている場合に
自動的にその特有な処理が実行される。
【0037】上記実施例では、先に点火されたスクイブ
への電力の供給を遮断する通電制御装置にマイクロコン
ピュータ72を用いているが、図8に示すように、通電
制御装置70として、コンパレータ63を用いても良
い。即ち、コンパレータ63と所定電圧V1を与える基
準電池64とで通電制御装置70の電流の遮断時期を決
定するようにしても良い。マイクロコンピュータ72で
実行された図2のステップ113の判定と、ステップ1
20による第1点火スイッチ21をオフにする制御がコ
ンパレータ63で実行される。この時、マイクロコンピ
ュータ72は第1点火スイッチ21と第2点火スイッチ
31のオン時期だけを制御している。マイクロコンピュ
ータ72の出力端子に接続された抵抗73により、コン
パレータ63の出力である低レベルがマイクロコンピュ
ータ72の出力する高レベルに優先するため、補助バッ
テリ51の端子電圧Vが所定電圧V1に達した時に、第
1点火スイッチ21をオフさせることができる。
【0038】上記実施例では、電圧検出装置60は補助
バッテリ51の端子電圧を検出しているが、放電ダイオ
ード53のカソード電圧を検出するようにしても良い。
又、上記実施例では、複数の乗員保護装置に対して衝突
判定を共通に行っているが、この衝突判定は各乗員保護
装置に対して個別的に行ってもよい。この場合にも、共
通の補助バッテリから給電し、通電中の起動装置に対す
る電流のオフ時期を決定するのに上述の制御方法を用い
ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体的な実施例にかかる駆動装置の構
成を示した回路図。
【図2】同駆動装置のCPUの処理手順を示したフロー
チャート。
【図3】同装置の動作の様子を示したタイミングチャー
ト。
【図4】他の装置の動作の様子を示したタイミングチャ
ート。
【図5】他の装置の動作の様子を示したタイミングチャ
ート。
【図6】第3点火スイッチの他の構成を示した回路図。
【図7】第3点火スイッチの他の構成を示した回路図。
【図8】他の実施例にかかる駆動装置の構成を示した回
路図。
【符号の説明】
11─主バッテリ 16─第3点火スイッチ 20─第1点火回路(第1起動装置) 21─第1点火スイッチ 22─第1スクイブ 30─第2点火回路(第2起動装置) 31─第2点火スイッチ 32─第2スクイブ 50─バックアップ回路 51─補助バッテリ 60─電圧検出装置 70─通電制御装置

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両衝突の検出時期に対して最適起動時期
    が異なる複数の起動装置に起動電力を供給して、乗員保
    護装置を起動させる駆動装置において、 主バッテリに並列接続され、その主バッテリからの電力
    の供給が不能な時に前記複数の起動装置に前記起動電力
    を共通に供給する補助バッテリと、 前記補助バッテリの電圧を検出する電圧検出装置と、 前記車両衝突が検出された時、前記各起動装置に、それ
    らの前記最適起動時期において起動電力を供給した後、
    前記電圧検出装置により検出された電圧が、他の起動装
    置の確実な作動が可能な電圧領域に設定された所定電圧
    に低下した時に、通電中の起動装置に対する前記起動電
    力の供給を停止させる通電制御装置とを備えることを特
    徴とする乗員保護装置の駆動装置。
  2. 【請求項2】前記所定電圧は通電中の前記起動装置毎に
    設定されていることを特徴とする請求項1に記載の乗員
    保護装置の駆動装置。
  3. 【請求項3】前記所定電圧は、通電中の各起動装置が完
    全に起動されるに十分な電力が供給される時間の経過後
    に、前記電圧検出装置により検出された電圧が到達する
    値に設定されていることを特徴とする請求項1又は請求
    項2に記載の乗員保護装置の駆動装置。
  4. 【請求項4】前記通電中の起動装置に対する前記起動電
    力の供給の停止は、少なくともその起動装置が完全に起
    動され得る所定時間が経過した後に行うことを特徴とす
    る請求項1又は請求項2に記載の乗員保護装置の駆動装
    置。
  5. 【請求項5】前記複数の起動装置は、車両衝突の検出時
    期に対して最適起動時期が早い第1起動装置と、最適起
    動時期が第1起動装置よりも遅い第2起動装置とを含む
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項
    に記載の乗員保護装置の駆動装置。
  6. 【請求項6】前記所定電圧は、前記第1起動装置が完全
    に起動されるに十分な電力が供給される時間の経過後
    に、前記電圧検出装置により検出された電圧が到達する
    電圧領域で、且つ、前記第2起動装置の起動が可能な電
    圧領域に設定された値であることを特徴とする請求項5
    に記載の乗員保護装置の駆動装置。
  7. 【請求項7】前記第1起動装置は、シートベルトプリテ
    ンショナを作動させるための起動装置であり、前記第2
    起動装置は、エアバッグを作動させるための起動装置で
    あることを特徴する請求項5又は請求項6に記載の乗員
    保護装置の駆動装置。
  8. 【請求項8】前記第1起動装置は、運転席用エアバッグ
    を作動させるための起動装置であり、前記第2起動装置
    は、助手席用エアバッグを作動させるための起動装置で
    あることを特徴する請求項5又は請求項6に記載の乗員
    保護装置の駆動装置。
  9. 【請求項9】前記複数の起動装置は、乗員保護装置を多
    段階的に作動させるための起動装置であることを特徴と
    する請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の乗員
    保護装置の駆動装置。
  10. 【請求項10】車両衝突時にオンし、前記乗員保護装置
    へ給電するためのスイッチの1つに機械式接点を有する
    センサが用いられていることを特徴とする請求項1乃至
    請求項9のいずれか1項に記載の乗員保護装置の駆動装
    置。
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