JPH1168927A - 留守番電話装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発信者が電話を掛けた相手を容易に認識で
き、かつ利用者による応答メッセージの設定時の利便性
を向上した留守番電話装置を提供する。 【解決手段】 本発明の留守番電話装置１は、電話回線
２に接続される回線インターフェイス部３、送受話器
４、「ただいま外出しています」などの固定メッセージ
や「す」「ず」「き」・・等の一文字音声合成データを
記憶する読出し専用メモリ５、その音声合成データを組
み合わせて「すずきです。ただいま外出しています」な
どと処理する音声合成処理部６、発信先からの用件を録
音する用件録音部７、再生部８、スピーカ９、制御部１
０、利用者氏名等を記憶する制御用メモリ１１、操作部
１２、および表示部１３を備えて構成される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、発信先から受信し
た用件を録音・再生できる留守番電話装置に関し、さら
に詳しくは、発信先から着信がなされた際の応答メッセ
ージの送出方法を改良した留守番電話装置に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】従来、発信先から掛かってきた電話に利
用者が応答できない場合の用件保存方法として留守番電
話装置がある。この留守番電話装置の応答メッセージ
は、留守番電話装置の購入後に記憶手段に記憶した利用
者の音声による応答メッセージを再生する方法と、購入
時に記憶手段に記憶されている音声合成音による固定的
な応答メッセージを再生する方法とがある。

【０００３】前者の場合は、利用者の音声が応答メッセ
ージとして再生されるため、発信者にとっては間違いな
く目的の相手に電話が掛かったことが認識されて好都合
である。しかし、応答メッセージを自分で録音するのが
面倒な利用者や、女性の独り暮らしなどで防犯上好まし
くない場合は後者を選択することになる。後者の場合
は、固定的な応答メッセージを再生するだけで利用者の
氏名等を名乗ることができないため、発信者にとっては
電話を掛けた利用者を特定することができず、用件を話
し難いなどの問題がある。

【０００４】このような問題を改善するため、予め利用
者の電話番号を登録しておき、留守番電話装置の応答時
には固定的な応答メッセージと共に、例えば「ハイ、こ
ちらは１２３４−５６７８です。ただいま外出していま
す。発信音の後にメッセージをどうぞ」などと発音する
機能を備えた留守番電話装置が開発・発売されている。
しかし、このような留守番電話装置においても、発音さ
れる内容が電話番号だけであるため、発信者にとっては
電話を掛けた相手を直感的に認識することは難しい。

【０００５】さらに、別な応答メッセージの再生方法と
して、予め利用者の氏名を登録しておき、留守番電話装
置の応答時には固定的な応答メッセージと共に、例えば
「ハイ、こちらは“スズキ”（この部分のみ利用者が録
音した声）です。只今外出しています。発信音の後にメ
ッセージをどうぞ」などと発音する機能を備えた留守番
電話装置も開発されている。この場合、利用者の氏名を
名乗ることはできるが、自分の声で応答したくない利用
者の改善策にはならないのが実情である。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる観点に
鑑みてなされたもので、その課題は、従来の留守番電話
装置における応答メッセージの再生方法では、発信者が
電話を掛けた利用者を特定できないという問題点を解消
し、発信者が電話を掛けた相手を容易に認識でき、かつ
応答メッセージの設定および再生時の利便性を向上する
ことができる留守番電話装置を提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに本発明の留守番電話装置は、発信先からの着信がな
された際、着信電話に応答できない旨の固定化された応
答メッセージ（以下、固定メッセージ）を音声合成音に
より送出する留守番電話機能を有する留守番電話装置に
おいて、固定メッセージと共に「あ」「い」「う」
「え」「お」等の一文字情報（個々の文字情報、無論ア
ルファベットでも良い）を記憶する記憶手段と、留守番
電話装置の利用者氏名等の利用者特定情報を予め登録す
る登録手段と、留守番電話装置の留守番電話機能動作時
に、記憶手段に記憶された一文字情報を読出して「す」
「ず」「き」等の利用者氏名等を生成し、固定メッセー
ジと組み合わせて「はい、すずきです。ただいま外出し
ています。発信音のあとにお話ください」などとして回
線に送出する制御手段とを具備する。

【０００８】また、本発明の留守番電話装置の具体的構
成としては、発信先からの着信がなされた際、着信電話
に応答できない旨の固定メッセージを音声合成音により
送出する留守番電話機能を有する留守番電話装置におい
て、固定メッセージと共に「あ」「い」「う」「え」
「お」等の一文字情報を音声合成データにより記憶する
記憶手段と、留守番電話装置の利用者氏名等の利用者特
定情報を予め登録する登録手段（制御用メモリ等）と、
留守番電話装置や登録手段の制御を司る制御手段と、留
守番電話装置の留守番電話機能動作時に、記憶手段に記
憶された音声合成データを読出して合成することによ
り、「す」「ず」「き」等の利用者氏名の音声（信号）
を生成する音声合成手段と、音声合成手段で生成した利
用者氏名の音声（信号）「すずき」等と、記憶手段に記
憶された「はい」「ただいま外出しています」等の固定
メッセージとを組合わせて「はい、すずきです。ただい
ま外出しています。発信音のあとにお話ください」など
として回線に送出する回線インターフェイス手段とを具
備することを特徴とする。

【０００９】本発明の留守番電話装置では、留守番電話
装置の留守番電話機能動作時において、固定メッセージ
と共に予め登録された利用者氏名等を音声合成手段によ
って合成した音声（信号）によって回線に送出するよう
にしたため、留守番電話装置の利用者は、応答メッセー
ジを録音する等の面倒な操作を必要とすることなく、利
用者氏名を名乗ることができるようになる。これによ
り、発信者にとっては電話を掛けた利用者を容易に特定
できるようになって留守番電話装置の利便性が向上す
る。また、留守番電話装置における応答メッセージが全
て音声合成音によって名乗られるようになるため、利用
者のプライバシーの保護が可能となる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態につき添付図面を参照して説明する。

【００１１】先ず、図１を参照して本発明の留守番電話
装置の回路構成を説明する。図１は本発明の留守番電話
装置の一例を示すブロック回路図である。

【００１２】この図１に示すように、本発明の留守番電
話装置１は、電話回線２に並行して接続される回線イン
ターフェイス部３、回線インターフェイス部３に接続さ
れた送受話器４、本発明の特徴事項として、固定メッセ
ージ（「ただいま外出しています」等の固定化された応
答メッセージ）や、「あ」「い」「う」「え」「お」・
・・等の一文字（個々の文字情報）の音声合成データを
記憶している読出し専用メモリ５、その音声合成データ
を処理する音声合成処理部６、テープ／ディスク状媒体
や半導体メモリにより発信先からの用件を録音する用件
録音部７、再生部８、および再生部８に接続されたスピ
ーカ９により構成される。さらに、留守番電話装置１全
体の制御を司るマイクロプロセッサよりなる制御部１
０、後述する制御プログラムや利用者氏名等を記憶して
いる制御用メモリ１１、制御部１０に接続されたダイヤ
ルボタン等の操作部１２、および各種情報を表示する液
晶ディスプレイなどの表示部１３を備えて構成されてい
る。

【００１３】かかる構成の本発明の留守番電話装置の概
略動作につき、図１および図２を参照して説明する。図
２は読出し専用メモリに記憶されている合成音の略線図
である。

【００１４】回線インターフェイス部３では、通話時は
電話回線２と送受話器４との間の通話路の確立を行うと
ともに、留守応答時は電話回線２と音声合成処理部６と
の間の通話路の確立を行う。送受話器４では、送話器お
よび受話器（図示省略）によって電話回線２を介した通
話を行う。読出し専用メモリ５には、図２に示すよう
に、００１番地の「はい」や００２番地の「ただいま外
出しています」などの固定メッセージの他、１００番地
の「あ」から開始され、１０１番地の「い」、４００番
地の「ぎゃ」、４０１番地の「ぎゅ」・・に至る一文字
の音声合成データが記憶されている。

【００１５】音声合成処理部６では、制御部１０からの
制御命令により、これら番地情報に基づく個々の音声合
成データを処理して音声信号に変換する。音声合成処理
部６にて変換された音声信号は回線インターフェイス部
３を介して電話回線２に送出される。

【００１６】操作部１２では、不図示のダイヤルボタン
等により留守番電話装置１の電話動作や、留守番電話機
能時の利用者氏名（自分の氏名）の登録、および留守番
電話機能における留守の設定／解除などを行う。表示部
１３では、電話を掛ける際の相手先電話番号、応答メッ
セージ登録時の利用者氏名、および留守の設定状態の表
示を行う。

【００１７】制御部１０では、留守番電話装置１の電話
動作や留守番電話機能を制御プログラムに基づいて実行
する。制御用メモリ１１には、制御部１０が動作するた
めのプログラム領域や利用者氏名等を記憶する留守番電
話機能領域が設けられていて、留守番電話機能領域には
利用者氏名、留守の設定／解除などの登録データが記憶
されるようになされている。

【００１８】制御部１０の具体的な動作は、本発明の留
守番電話装置１に交換機或いは電話局（図示省略）から
の着信がなされたとき、着信検出機能を具備する回線イ
ンターフェイス部３にて留守番電話装置１への着呼を検
出するとともに、所定の音響（例えばビープ音）をスピ
ーカ９から発鳴して利用者に着信を告知する。

【００１９】利用者によって留守番電話装置１に留守の
設定が成された場合や、回線インターフェイス部３によ
り利用者によるオフフック操作が数秒間なされないと判
断がなされた場合は留守番電話機能動作となり、記憶し
ている応答メッセージを発信者に通知して発信者からの
用件入力を促す。発信者からの用件が入力されると用件
録音部７で録音を開始し、発信者からの用件入力が完了
してオンフック操作されると、回線インターフェイス部
３は通話可能な状態を終了させて接続した電話回線２を
開放する。

【００２０】次に、本発明の留守番電話装置における応
答メッセージの再生動作を図１ないし図３を参照して詳
しく説明する。図３は本発明の留守番電話装置の応答メ
ッセージの再生動作の説明に供するフローチャート図で
あり、図におけるＳＰ〜は処理ステップを示す。

【００２１】本発明の留守番電話装置１における応答メ
ッセージの再生動作は、利用者によって本発明の留守番
電話装置１に対する応答メッセージの登録からスタート
する。すなわち、ステップＳＰ１にて操作部１２のダイ
ヤルボタンやＪＯＧダイヤル等を操作して（電話帳機能
の電話帳データの登録動作と同様な方法にて）自分の氏
名を制御用メモリ１１に登録する。

【００２２】具体的には、留守番電話装置１の入力モー
ドをカタカナに設定した後、操作部１２のダイヤルボタ
ンを操作して「ス」「ズ」「キ」と入力する。その際、
表示部１３にはボタン操作による文字入力に合わせて入
力文字が順次表示される。次に、操作部１２のメモリボ
タン等を操作すると、入力した自分の氏名が確定されて
応答メッセージの利用者氏名として登録される。なお、
制御用メモリ１１に登録される利用者氏名等の利用者特
定情報は任意に変更（追加・削除）が可能である。

【００２３】ステップＳＰ２にて、利用者は留守番電話
装置１の留守を設定して外出したとする。利用者の留守
中に留守番電話装置１に対する着信がなされると、ステ
ップＳＰ３にて自動的に回線を閉結（自動応答）する。
ステップＳＰ４では、読出し専用メモリ５の固定メッセ
ージの音声合成データを音声合成処理部６によって処理
して音声信号「はい」を回線に送出する。ステップＳＰ
５では、制御用メモリ１１に登録された氏名の文字デー
タを検出し、それに対応する音声合成データを読出し専
用メモリ５から読出して音声信号「す」「ず」「き」を
回線に送出する。

【００２４】ステップＳＰ６では、再度読出し専用メモ
リ５の固定メッセージの音声合成データを処理して音声
信号「ただいま外出しています。発信音のあとにお話く
ださい」を回線に送出する。ステップＳＰ７にて、用件
録音部７に相手の用件を録音する動作に移行する。ステ
ップＳＰ８では、用件入力が完了してオンフック操作さ
れたり、録音時間が終了すると回線を開放して待機状態
となし、応答メッセージの再生動作を終了する。これに
より、応答メッセージの再生時には固定メッセージとと
もに利用者氏名が音声合成音により発音されることにな
り、発信者にとっては電話を掛けた相手を容易に特定可
能となるとともに、自分の声で応答したくない利用者の
利便性を向上することができる。

【００２５】以上本発明の好適な実施の形態例につき留
守番電話装置を例示して説明を加えたが、本発明は留守
番電話装置の形状や方式には限定されることなく、自動
車電話および今後開発が予想される留守番電話機能を有
する個人用携帯情報端末（ＰＤＡ）などにも適用可能で
ある。また、本発明はその技術的思想の範囲内で様々な
形態に発展できることは言うまでもない。

【００２６】

【発明の効果】以上説明した本発明の留守番電話装置に
よれば、応答メッセージの再生時に、固定的な応答メッ
セージとともに予め登録された利用者氏名を音声合成音
によって回線に送出するようにしたため、利用者は応答
メッセージを録音する等の面倒な操作を必要とすること
なく、氏名を名乗ることができるようになる。これによ
り、発信者にとっては電話を掛けた利用者を容易に特定
できるようになり、留守番電話装置の利便性が向上する
効果がある。また、留守番電話装置における応答メッセ
ージが全て音声合成音によって発生されるため、利用者
のプライバシーの保護が可能となり、有益である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の留守番電話装置の一例を示すブロック
回路図である。

【図２】読出し専用メモリに記憶されている合成音の略
線図である。

【図３】本発明の留守番電話装置の応答メッセージの再
生動作の説明に供するフローチャート図である。

【符号の説明】

１…留守番電話装置、２…電話回線、３…回線インター
フェイス部、４…送受話器、５…読出し専用メモリ、６
…音声合成処理部、７…用件録音部、８…再生部、９…
スピーカ、１０…制御部、１１…制御用メモリ、１２…
操作部、１３…表示部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 発信先からの着信がなされた際、着信電
   話に応答できない旨の固定化された応答メッセージを音
   声合成音により送出する留守番電話機能を有する留守番
   電話装置において、 該固定化された応答メッセージと共に一文字情報を記憶
   する記憶手段と、 前記留守番電話装置の利用者特定情報を予め登録する登
   録手段と、 前記留守番電話装置の留守番電話機能動作時に、前記記
   憶手段に記憶された一文字情報を読出して前記利用者特
   定情報を生成し、該固定化された応答メッセージと組み
   合わせて送出する制御手段とを具備することを特徴とす
   る留守番電話装置。
2. 【請求項２】 発信先からの着信がなされた際、着信電
   話に応答できない旨の固定化された応答メッセージを音
   声合成音により送出する留守番電話機能を有する留守番
   電話装置において、 該固定化された応答メッセージと共に一文字情報を音声
   合成データにより記憶する記憶手段と、 前記留守番電話装置の利用者特定情報を予め登録する登
   録手段と、 前記登録手段および前記留守番電話装置の制御を司る制
   御手段と、 前記留守番電話装置の留守番電話機能動作時に、前記記
   憶手段に記憶された音声合成データを読出して前記利用
   者特定情報の音声信号を生成する音声合成手段と、 前記利用者特定情報の音声信号と該固定化された応答メ
   ッセージとを組合わせて回線に送出する回線インターフ
   ェイス手段とを具備することを特徴とする留守番電話装
   置。