JPH1165160A - 現像剤及びそれを有する現像装置 - Google Patents

現像剤及びそれを有する現像装置

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JPH1165160A
JPH1165160A JP21652897A JP21652897A JPH1165160A JP H1165160 A JPH1165160 A JP H1165160A JP 21652897 A JP21652897 A JP 21652897A JP 21652897 A JP21652897 A JP 21652897A JP H1165160 A JPH1165160 A JP H1165160A
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JP21652897A
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Masae Ikeda
眞砂恵 池田
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像剤及びその現像剤を有した現像装置にお
いて、現像剤担持体である現像ローラ上でのトナー層の
層厚規制時に生じる規制部材であるドクターブレードへ
の現像剤の融着を抑制し、現像装置の高信頼化と長寿命
化を可能とする。 【解決手段】 現像装置1を、現像剤であるトナー51
と、トナー供給のための供給ローラ4から供給されたト
ナー51を表面に保持してこれを静電潜像の形成された
像担持体(図示されない)に供給するCR製の現像ロー
ラ2と、現像ローラ2上のトナー51の厚さを規制する
アルミニウム製のドクターブレード3とを具備して構成
する。そして、トナー51には樹脂母材と該樹脂母材に
含有される色剤とからなり、吸熱反応を起こす物質とし
て尿素を更に含有して構成されたものを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真複写機又は
電子写真プリンタ等の電子写真式記録装置に備えられ、
静電潜像を現像する現像剤及び該現像剤を有してかかる
現像を行う現像装置に関し、特に、現像担持体の表面に
均一な現像剤の薄層を形成し、像保持体に供給されて現
像する現像剤及び該現像剤を有してかかる現像を行う現
像装置に関する。
【0002】電子写真記録方式を用いた電子写真複写機
や電子写真プリンタ等の電子写真式記録装置は、その高
速性・高解像度・低騒音のため、広く普及している。電
子写真記録方式では、一般に、一様に帯電された感光体
表面をレーザ等で画像情報に応じて露光し、静電潜像を
形成する。この後、現像工程によって、感光体上の静電
潜像に帯電したトナーを付着させて現像し、可視像化す
る。次に、感光体上のトナーを記録紙に静電的に写し取
った後に、記録紙に転写されたトナーを記録紙に熱・圧
力・光等によって定着させ、コピーや印字を得る。
【0003】近年、その電子写真記録方式を用いて印刷
を行う電子写真式記録装置においては、低コスト化・小
型化が進んでおり、この結果、さらに、高信頼性及び高
印字品質の装置が望まれるようになっている。そして、
こうした要求は結果として電子写真式記録装置を構成す
る各部に及ぶ。即ち、上記の電子写真記録方式の各工程
に対応するように構成された電子写真式記録装置の各部
分で、上記の要求に答えるための改善が必要とされてい
る。
【0004】本発明は、こうした要求に答えるべくなさ
れたものであり、前記したように電子写真記録方式を用
いる電子写真式記録装置の上記現像工程を担う現像装置
に関するものであり、その高信頼化・長寿命化を図り、
電子写真式記録装置における高信頼性及び高印字品質、
更に低コスト化を目的とするものである。
【0005】
【従来の技術】従来の現像装置、特に、現像剤担持体に
現像剤の均一な薄層を形成し、電子写真式記録装置の備
える静電潜像保持体に現像剤を供給して現像をする現像
装置においては、この静電潜像保持体に近接する現像剤
担持体と、この現像剤担持体に接触するように設けられ
た現像剤供給部材と、現像剤担持体に当接して現像剤担
持体上の現像剤を均一に薄層化する層厚規制手段とを備
えたものが知られている。
【0006】この従来の現像装置を用いた現像プロセス
について図3を用いて説明する。従来の現像装置は、感
光体ユニットと共に従来の電子写真式記録装置100の
主要な構成部分となっている。この現像装置において、
現像剤担持体である現像ローラ102は、現像剤供給部
材であるスポンジローラ104、層厚規制手段であるド
クターブレード103と接触しながら回転している。
【0007】スポンジローラ104の回転によって現像
ローラ102との接触部に運ばれた現像剤であるトナー
は、接触点で摩擦され、帯電する。帯電したトナーはそ
の静電的な力により現像ローラ102の表面に付着し、
現像ローラ102の回転によってドクターブレード10
3との当接部に運ばれる。ドクターブレード103は、
現像ローラ102に所定の付勢力により圧接しており、
現像ローラ102の表面に付着したトナーを所望の一定
厚さに規制し、均一な層厚の現像剤層たるトナー層を形
成する。
【0008】その後、感光体ユニットの感光体105と
の接触部分である現像ポイントに到達したトナー層は、
感光体105上に形成された潜像に従いその一部が感光
体105表面に移動することにより消費される。即ち、
トナーによる潜像の現像・可視化が行われる。そして、
その一方で、現像ローラ102上のトナー層中には、潜
像の形状にあわせてトナーが失われた部分とトナーが残
存する部分とが生じる。現像ローラ102の回転によ
り、現像後の残存トナー層は再びスポンジローラ104
との接触部に戻り、トナーを失った部分に新たなトナー
を付着させ、同様の現像プロセスを繰り返す。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の現像
装置を用いた現像プロセスにおいては、上記したように
トナーの均一薄層を現像ローラ102上に形成するため
に、ドクターブレード103を用いてその膜厚規制を行
っており、そのために、トナーがドクターブレード10
3に融着してしまうという問題を有していた。
【0010】この現像装置に生じるブレードへの融着は
現像装置の使用当初から発生するものではないが、現像
装置を長く稼働するうちに徐々に発生する。そしてブレ
ードへの融着が生じると、その融着部位が現像ローラ1
02上でのトナーの膜厚規制に影響し、均一なトナー層
の形成は不可能なものとなってしまう。その結果、現像
ローラ102上ではトナー層に筋状のトナー層の抜けが
できる。そして、そのような場合、印字の品質はことご
とく低下してしまう。
【0011】このように、ブレードへの融着は現像装置
の高信頼性化、ひいてはこの現像装置を用いた電子写真
式記録装置の高信頼性化及び高印字品質化を妨げる大き
な問題点である。しかし、現像装置では、トナー層の層
厚規制が必須であり、構造上避けられない問題とされ
る。従って、その解決が従来現像装置、ひいてはこの現
像装置を用いた電子写真式記録装置の課題とされてい
た。
【0012】よって、本発明は上記の課題を解決した新
規な現像剤及びその現像剤を有した現像装置を提供する
ものであり、現像剤担持体たる現像ローラ上でのトナー
層の層厚規制時に生じるブレードへの融着を抑制して、
現像装置の高信頼化・長寿命化、ひいては電子写真式記
録装置の高信頼性化及び高印字品質化及び低コスト化を
可能とした現像剤及びその現像剤を有した現像装置を提
供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
樹脂母材と該樹脂母材に含有された色剤とからなる現像
剤において、吸熱反応を起こす物質を更に含有してなる
構成としたことを特徴とする。請求項2記載の発明は、
請求項1記載の現像剤において、前記の吸熱反応を起こ
す物質は尿素と硝酸アンモニウムと硝酸カリウムからな
る群より選択された一種以上の物質であることを特徴と
する。
【0014】請求項3記載の発明は、現像剤と、供給さ
れた該現像剤を表面に保持してこれを静電潜像の形成さ
れた像担持体に供給する現像剤担持体と、該現像剤担持
体上の現像剤の厚さを規制する規制部材とを具備する現
像装置において、該現像剤は樹脂母材と該樹脂母材に含
有される色剤とからなり、吸熱反応を起こす物質を更に
含有することを特徴とする。
【0015】請求項4記載の発明は、請求項3記載の現
像装置において、前記現像剤担持体はノルマルブチルラ
バー(NBR)の比熱容量より大きい比熱容量を有する
材料からなることを特徴とする。請求項5記載の発明
は、請求項3又は請求項4の何れか記載の現像装置にお
いて、前記規制部材はステンレスの比熱容量より大きい
比熱容量を有する材料からなることを特徴とする。
【0016】請求項1記載の発明によれば、現像剤は、
現像工程において電荷が付与されるためになされる摩擦
により、その温度が上昇しても吸熱反応を起こす物質の
吸熱的な反応により冷却されることが可能である。従っ
て、現像剤が温度上昇により変質し、現像装置に融着し
てしまうことが抑制され、現像装置の性能低下が防止さ
れて高信頼性化を可能とし、その寿命の延長が可能とな
る。
【0017】請求項2記載の発明によれば、現像剤は、
現像工程において電荷が付与されるためになされる摩擦
によりその上に熱が発生しても、含有する尿素や硝酸ア
ンモニウムや硝酸カリウムが大気中の水分との間に溶解
反応を起こして現像剤上の熱を奪うことが可能となる。
よって、上記尿素等の溶解反応による吸熱的な効果のた
め、現像剤は冷却され、温度上昇の抑制が可能とされ
る。
【0018】従って、現像剤が温度上昇により変質し、
現像装置に融着してしまうことが抑制され、現像装置の
性能低下が防止されて高信頼性化を可能とし、その寿命
の延長が可能となる。請求項3記載の発明によれば、像
担持体への現像剤供給を行う際に、現像剤への電荷付与
のため現像剤が現像剤担持体上で摩擦され、それにより
熱が発生しても、現像剤が含有する吸熱反応を起こす物
質の吸熱的な反応により冷却されることが可能である。
【0019】従って、現像剤が温度上昇により変質し、
装置内に融着してしまうことが抑制され、装置の印字品
質等の性能低下が防止されて高信頼性化を可能とし、そ
の寿命の延長が可能となる。請求項4記載の発明によれ
ば、像担持体への現像剤供給を行う際に、現像剤への電
荷付与のため現像剤が現像剤担持体上で摩擦され、それ
により熱が発生しても、現像剤を担持する現像剤担持体
が大きな比熱容量を有することにより現像剤の温度上昇
を抑制することが可能である。
【0020】従って、現像剤が温度上昇により変質し、
装置内に融着してしまうことが抑制され、装置の性能低
下が防止されて高信頼性化を可能とし、その寿命の延長
が可能となる。請求項5記載の発明によれば、像担持体
への現像剤供給を行う際に、現像剤への電荷付与のため
現像剤が現像剤担持体上で摩擦され、それにより熱が発
生しても、現像剤に触れてその厚さを規制する規制部材
が大きな比熱容量を有することにより、規制部材上での
現像剤の温度上昇を抑制することが可能である。
【0021】従って、現像剤が温度上昇により変質し、
装置内に融着してしまうこと、特に規制部材に対して融
着することが抑制され、装置の性能低下が防止されて高
信頼性化を可能とし、その寿命の延長が可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明者は、上記した従来の現像
装置の有する問題点である現像剤層の層厚規制時に発生
する現像剤たるトナーの融着について、その発生条件の
調査を行った。その結果、トナーの融着は現像装置の使
用の初期に生じるものでは無く、現像装置を長期間稼働
することにより発生することが明らかになった。
【0023】そして、この長期間の稼働により、トナー
の表面にトナーの流動性の向上や帯電性の制御のために
一般的に外添されているチタニアやシリカの無機微粒子
等の外添剤が、トナーを構成する樹脂母材中に埋め込ま
れて喪失し、通常は表面の外添剤によって隠されている
はずのトナー内部の樹脂母材がトナー表面に露出してし
まうことがわかった。
【0024】そして更に、トナー表面に樹脂母材が露出
した場合に、電荷付与のための摩擦等により装置内でト
ナーの表面温度がガラス転移温度以上に上昇するとトナ
ーの融着が起こることがわかった。問題となる現象の解
明により、それを以下の方法で解決することが可能とな
った。
【0025】先ず、融着防止のために外添剤の喪失を抑
制することが考えられる。つまり、外添剤の喪失は、ほ
とんどが長期間の稼働の間に起こるトナー内部の樹脂母
材への埋め込まれによるものであるから、樹脂の強度を
従来のものより高くすることが考えられる。実際にその
ような試みを行ったところ、樹脂は有機物であってその
強度の向上には限界があり、また、そのほとんどが無機
物である外添材に対してその埋め込まれを十分に抑制す
るほどの強度は達成できず、その効果は十分なものとは
ならなかった。
【0026】そこで、融着現象を引き起こす別の要因で
あるトナーの温度上昇を防止することが考えられ、次に
行われた。具体的には、トナーについて、トナーの温度
上昇を抑制するため、吸熱反応を起こす物質を配合し、
トナー温度が現像ローラ等の現像材担持体上でトナーを
構成する樹脂母材のガラス転移温度より高くなる現象を
起こりにくくし、樹脂母材がトナー表面に露出しても融
着が起こりにくくなるように構成する。
【0027】尚、ここに用いる吸熱反応についてである
が、化学的な反応や状態の変化等の熱力学的過程が熱を
吸収しつつ進行する場合にその化学的な反応や状態の変
化等を指して言う。ここで、吸熱反応を起こす物質(以
下適宜、吸熱物質と略称する)及びそのトナー温度の上
昇防止機構について更に説明する。
【0028】この吸熱反応を起こす物質としては、例え
ば、水に溶解するとき(溶解反応)に熱を外部から奪う
ものが使用可能である。具体的には、尿素、硝酸アンモ
ニウム、硝酸カリウム等が使用可能である。トナーに内
添された吸熱物質は、トナーを構成する樹脂内部に存在
する場合、既に外添されている無機微粒子等の外添剤の
作用により大気にふれることは無く、吸熱的な溶解反応
は起こさない。
【0029】しかし、現像装置の長期間の稼働により前
記したようにトナーが物理的に劣化、即ちトナー表面の
外添剤がその表面から消失し、吸熱物質を含む樹脂がト
ナー表面に露出すると、大気中の湿気を構成する水分と
相互作用してこれを吸湿する。このとき、吸熱物質の吸
熱的な溶解反応が起こり、トナーの温度は低下する。
【0030】従って、劣化したトナーにおいて、この吸
熱的な溶解反応の効果が発揮されることとなる。トナー
の温度がトナーを構成する樹脂のガラス転移温度以下で
あれば、トナーはドクターブレード等の層厚規制のため
の部材に融着することは抑制され、現像装置において問
題となる現象は抑制される。次に、トナー以外の部分に
ついては、摩擦によるトナーへの電荷付与時やトナー層
の層厚規制時に、トナーの温度上昇が起こりにくくなる
ように、ドクターブレード等の規制部材や現像ローラ等
の現像材担持体に比熱容量の大きい材料を選択して現像
装置を構成する。
【0031】具体的には説明すると、規制部材には従来
から、ステンレス材が使用されることが多いが、ステン
レス材の比熱容量は0.11cal/g・degであ
る。よってステンレス材の代わりに、より高い比熱容量
を持つ材料、例えばアルミニウム(比熱容量は0.2c
al/g・degである)又は、ポリエチレン(比熱容
量0.55cal/g・deg)若しくはナイロン(比
熱容量0.5cal/g・deg)等の樹脂材を使用す
ることによりトナー層の層厚規制時に、トナーの温度上
昇が起こりにくくすることが可能となる。
【0032】同様に、現像材担持体には従来から、ウレ
タンゴム(比熱容量0.45cal/g・deg)、シ
リコンゴム(比熱容量0.37cal/g・deg)、
ノルマルブチルゴム(NBR)(比熱容量0.47ca
l/g・deg)等の合成ゴムが使用されることが多い
が、これらの合成ゴムの代わりに、より高い比熱容量を
持つ合成ゴム、例えばクロロプレンゴム(CR)(比熱
容量0.52cal/g・deg)を使用することによ
りトナー層の層厚規制時に、トナーの温度上昇が起こり
にくくすることが可能となる。
【0033】以上をもとに、本発明にかかる実施例であ
る現像剤及びそれを有する現像装置について以下で説明
する。
【0034】
【実施例】以下で、本発明にかかる実施例である現像剤
を説明し、更にそれを有する現像装置について図面に従
い詳細に説明する。 (実施例1)本発明にかかる実施例の現像剤であるトナ
ーの調製について説明する。
【0035】実施例であるトナーは、樹脂母材と該樹脂
母材に含有された色剤とからなり、吸熱反応を起こす物
質を更に含有してなる構成を有する。具体的には、平均
分子量約3500のポリエステル系樹脂を樹脂母材とし
て用い、このメインバインダー100重量部に対し、色
剤であるカーボンブラックを5重量部、電荷制御剤を4
重量部、吸熱反応を起こす物質として尿素を10重量部
を内添して調製し、更に10nm程度の大きさを有する
無機微粒子の外添剤としてその表面を覆うようにして設
け、調製する。
【0036】得られたトナーは負極性で非磁性であり、
体積抵抗率は約1014Ωcmである。そして平均粒径は
体積平均で8μmを有する。こうして、色等の外見は従
来のトナーとは変わらず、同様に適度な流動性と電荷に
対する特性を有するトナーが調製された。 (実施例2)本発明にかかる実施例であって、実施例1
で調製された現像剤を有する現像装置について説明す
る。
【0037】図1は本発明にかかる実施例である現像装
置の要部構成を説明する断面図である。実施例である現
像装置1は、現像剤であるトナー51と、現像剤供給の
ための供給ローラ4から供給されたトナー51を表面に
保持してこれを静電潜像の形成された像担持体(図示さ
れない)に供給する現像剤担持体である現像ローラ2
と、現像剤担持体2上の現像剤であるトナーの厚さを規
制する規制部材であるドクターブレード3とを具備す
る。
【0038】そして、現像剤であるトナー51は樹脂母
材と該樹脂母材に含有される色剤とからなり、吸熱反応
を起こす物質を更に含有する。具体的には、トナー51
は実施例1に示したトナーである。尚、供給ローラ4へ
のトナー51の供給はトナーカートリッジ5から二個の
搬送用ローラ6,7を介して行われる。
【0039】現像ローラ2は合成ゴムに導電性を付与し
たものであり、本実施例では体積抵抗率は108 Ωcm
である。合成ゴム材はCRである。また、ドクターブレ
ード3はアルミニウム製である。そして、供給ローラ4
は、回転軸を中心に回転可能であり、スポンジに導電性
を付与したものから構成される。導電性であるために、
電圧をかけることにより電荷注入効果により電荷をトナ
ー51に打ち込み、電荷を付与することができる。本実
施例においては、ウレタン製のスポンジを用いており、
−500Vが印加されている。
【0040】図2は本発明にかかる実施例である現像装
置の行う現像を説明する図である。本実施例において
は、従来技術として公知の感光体ユニット11と組み合
わされ、画像形成装置12を構成し、更に従来技術とし
て公知の定着ローラ21を具備することにより、本発明
にかかる実施例である現像装置を用いた電子写真式記録
装置31を構成する。以下で、この図2を用いて具体的
に現像、及び記録紙への印字動作を説明する。
【0041】本発明にかかる実施例である現像装置1に
おいて、現像ローラ2は、供給ローラ4、層厚規制手段
であるドクターブレード3と接触しながら回転してい
る。供給ローラ4の回転によって現像ローラ2との接触
部に運ばれたトナー51は、接触点で摩擦され、帯電す
る。帯電したトナー51はその静電的な力により現像ロ
ーラ2の表面に付着し、現像ローラ2の回転によってド
クターブレード3との当接部に運ばれる。
【0042】ドクターブレード3は、現像ローラ2に所
定の付勢力により圧接しており、現像ローラ2の表面に
付着したトナー51を所望の一定厚さに規制し、均一な
層厚の現像剤層たるトナー層を形成する。その後、感光
体ユニット11の感光体ドラム13へ送られるが、感光
体ドラム13はその上に形成される潜像の画像部分と背
景部分において逆方向の電界が生じるように電圧が印加
されており、本実施例では、画像部分が−100V程度
で、背景部が−600Vとなるように−300Vの電圧
が印加されている。この感光体ドラム13と現像ローラ
2との接触部分である現像ポイントに到達したトナー層
は、感光体ドラム13上にレーザ光により形成されて上
記電圧特性を有する潜像に従いその一部が感光体ドラム
13表面に移動することにより消費される。即ち、トナ
ー51による潜像の現像・可視化が行われる。
【0043】そして、その一方で、現像ローラ2上のト
ナー層中には、潜像の形状にあわせてトナー51が失わ
れた部分とトナー51が残存する部分とが生じる。現像
ローラ2の回転により、現像後の残存トナー層は再び供
給ローラ4との接触部に戻り、トナー51を失った部分
に新たなトナー51を付着させ、同様の現像プロセスを
繰り返す。
【0044】感光体ドラム13上での現像により形成さ
れたトナー51の層は、感光体ドラム13と接するよう
に設けられ、回転可能な転写用のローラ14を用い、転
写用ローラ14と感光体ドラム13との間を搬送される
記録紙15上に転写される。次に、そのトナー51の転
写がなされた記録紙15は定着ローラ21を通って、ト
ナー51の定着が行われ、レーザ光によってもたらされ
た情報は記録紙上の印字として定着される。
【0045】次に、ドクターブレードの構成材料が異な
る以外は全く同じ構成を持つ二つの現像装置を同様に製
造した。ドクターブレードに用いた材料はポリエチレン
とナイロンの二種である。尚、以下では、ドクターブレ
ードがアルミニウム製の上記現像装置を実施例Aとし、
ドクターブレードがポリエチレン製の現像装置を実施例
B,ナイロン製の現像装置を実施例Cと称する。
【0046】製造された実施例B,Cの何れの現像装置
も、実施例Aと同様に上記の従来技術である感光体ユニ
ット11と組み合わされ、画像形成装置を構成し、更に
従来技術である定着ローラ21を具備することにより、
本発明にかかる実施例である現像装置を用いた電子写真
方式記録装置を構成する。そして、実施例Aと同様に現
像と記録紙上への印字が可能であった。
【0047】次にこれら本実施例の現像装置を用いて構
成された電子写真方式記録装置を使用してトナーのドク
ターブレードへの融着現象の発生状況を調べた。比較例
として、トナーには吸熱物質を含有しないトナーを使用
し、ドクターブレードはステンレスであり、現像ローラ
はNBRで構成される以外は全く同様の構成を持つ従来
現像装置を使用した従来電子写真方式記録装置を用い、
特性の比較をおこなった。
【0048】結果を下表に示すが、本発明にかかる本実
施例である現像装置を使用した場合、比較例の従来装置
に比べ、使用を開始してから融着現象が発生するまでの
時間は格段に延び、印字品質の低下から現像装置が使用
できなくなるまでの時間、即ち現像装置の寿命は2乃至
4倍となった。
【0049】
【表1】
【0050】この寿命の延長効果は、ドクターブレード
にポリエチレンやナイロンなどの樹脂材を用いた場合に
特に顕著であることも合わせて明らかになった。以上よ
り、本発明によって、従来装置に比べドクターブレード
へのトナーの融着を抑制することの可能な現像装置を提
供可能となった。
【0051】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、現像剤が
温度上昇により変質し、現像装置に融着してしまうこと
が抑制され、現像装置の性能低下が防止されて高信頼性
化を可能とし、その寿命の延長が可能となる。請求項2
記載の発明によれば、含有する尿素や硝酸アンモニウム
や硝酸カリウムの吸熱的な効果のため現像剤は冷却さ
れ、温度上昇の抑制が可能とされる。
【0052】従って、現像剤が温度上昇により変質し、
現像装置に融着してしまうことが抑制され、現像装置の
性能低下が防止されて高信頼性化を可能とし、その寿命
の延長が可能となる。請求項3記載の発明によれば、現
像剤が温度上昇により変質し、装置内に融着してしまう
ことが抑制され、装置の印字品質等の性能低下が防止さ
れて高信頼性化を可能とし、その寿命の延長が可能とな
る。
【0053】請求項4記載の発明によれば、現像剤が温
度上昇により変質し、装置内に融着してしまうことが抑
制され、装置の性能低下が防止されて高信頼性化を可能
とし、その寿命の延長が可能となる。請求項5記載の発
明によれば、現像剤が温度上昇により変質し、装置内に
融着してしまうこと、特に規制部材に対して融着するこ
とが抑制され、装置の性能低下が防止されて高信頼性化
を可能とし、その寿命の延長が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる実施例である現像装置の要部構
成を説明する断面図である。
【図2】本発明にかかる実施例である現像装置の行う現
像を説明する図である。
【図3】従来の電子写真式記録装置の現像プロセスを説
明する図である。
【符号の説明】
1 現像装置 2 現像ローラ 3 ドクターブレード 4 供給ローラ 5 トナーカートリッジ 6,7 搬送用ローラ 11 感光ユニット 12 画像形成装置 13 感光体ドラム 14 転写用ローラ 15 記録紙 21 定着ローラ 31 電子写真式記録装置 51 トナー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂母材と該樹脂母材に含有された色剤
    とからなる現像剤において、 吸熱反応を起こす物質を更に含有してなる構成としたこ
    とを特徴とする現像剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の現像剤において、 前記の吸熱反応を起こす物質は尿素と硝酸アンモニウム
    と硝酸カリウムからなる群より選択された一種以上の物
    質であることを特徴とする現像剤。
  3. 【請求項3】 現像剤と、供給された該現像剤を表面に
    保持してこれを静電潜像の形成された像担持体に供給す
    る現像剤担持体と、該現像剤担持体上の現像剤の厚さを
    規制する規制部材とを具備する現像装置において、 該現像剤は樹脂母材と該樹脂母材に含有される色剤とか
    らなり、吸熱反応を起こす物質を更に含有することを特
    徴とする現像装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の現像装置において、 前記現像剤担持体はノルマルブチルラバー(NBR)の
    比熱容量より大きい比熱容量を有する材料からなること
    を特徴とする現像装置。
  5. 【請求項5】 請求項3又は請求項4の何れか記載の現
    像装置において、 前記規制部材はステンレスの比熱容量より大きい比熱容
    量を有する材料からなることを特徴とする現像装置。
JP21652897A 1997-08-11 1997-08-11 現像剤及びそれを有する現像装置 Withdrawn JPH1165160A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6893943B2 (en) 1999-03-11 2005-05-17 Oki Electric Industry Co., Ltd. Method of dividing a semiconductor wafer
US7693451B2 (en) 2007-03-01 2010-04-06 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Developing device and image forming apparatus

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