JP2002182464A - 現像ロール及びそれを有する現像装置 - Google Patents

現像ロール及びそれを有する現像装置

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JP2002182464A
JP2002182464A JP2000375882A JP2000375882A JP2002182464A JP 2002182464 A JP2002182464 A JP 2002182464A JP 2000375882 A JP2000375882 A JP 2000375882A JP 2000375882 A JP2000375882 A JP 2000375882A JP 2002182464 A JP2002182464 A JP 2002182464A
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roll
developing roll
developing
toner
tetrafluoroethylene
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English (en)
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Makoto Nakamura
誠 中村
善之 ▲高▼野
Yoshiyuki Takano
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナーに対する離型性及び耐摩耗性を保持す
ると共に、画像における地汚れを発生することなく、し
かも、製造時に弾性層を熱劣化させることなく、且つ、
弾性層の変形に充分追従できる、表面粗さの小さい表面
層を有する現像ロール及びそれを有する現像装置を提供
する。 【解決手段】 芯軸1、弾性層2及び表面層3を順次有
する現像ロール10において、前記表面層をテトラフル
オロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデン
フルオライド共重合体(FEPB)で構成する。前記F
EPBにおけるテトラフルオロエチレンの比率は、好ま
しくは、40〜60%であり、また、前記FEPBの融
点は、好ましくは、185℃以下である。前記、現像ロ
ールの表面粗さRzは、好ましくは、4μm以下であ
り、また、前記現像ロールの表面摩擦係数は、好ましく
は、0.4以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、ファクシミリ等の電子写真装置において用いられる
現像ロール及びそれを有する現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、プリンタ、ファクシミリ
等の電子写真装置、特に、小型の電子写真装置の分野に
おいては、メンテナンスの簡素化が進められており、非
磁性1成分トナーを使用して現像するタイプの現像装
置、例えば、感光体表面、感光紙、記録紙等の画像担持
体上に形成された静電潜像を1成分トナーを使用して現
像するタイプの現像装置(以下、「従来技術1」とい
う。)が実用化されている。図4は、このような従来の
現像装置の概略説明図である。
【0003】図4に示すように、従来の現像装置120
においては、現像ロール110、芯軸の周囲にスポンジ
を形成してなる補給ロール111、及び、トナー攪拌部
材112は、ケース113の側板に軸支されている。ト
ナー117は、トナー攪拌部材112及び補給ロール1
11を介して現像ロール110の表面に供給される。現
像ロール110上に供給されたトナー117は、さら
に、トナー層規制部材114によって所定量に薄層化さ
れ、回転する現像ロール110によって感光体115に
搬送される。現像ロール110は、感光体115に接触
し、電極を介して感光体115の帯電電位と光書き込み
後(露光後)の残留電位の中間のバイアス電圧がバイア
ス電源116によって印加されている。現像ロール11
0上のトナー117が感光体115との接触部に搬送さ
れ、感光体電位と現像バイアスによる現像電界に応じ
て、帯電したトナー117が感光体115に付着し静電
潜像が可視像化される。
【0004】かかる現像ロール110によれば、その表
面に薄層化させたトナーを担持させ、これを静電潜像の
形成された感光体ドラム115に当接させると、トナー
が感光体ドラム115に現像電界に応じて移行するの
で、感光体ドラム115に形成された静電潜像が可視像
化される。このような現像ロール110においては、ト
ナー117と現像ロール110の表面との接触による摩
擦帯電によってトナーの帯電の極性及び帯電量を制御す
る必要がある。トナーの感光体ドラム115への移動
は、トナーの帯電の極性及び現像電解に応じて、静電潜
像の画像部及び非画像部(地肌部)を選択することによ
り行われる。この装置によれば、トナーに磁性材料を使
うことなく、カラー化が容易であるという利点がある。
【0005】また、特公昭64−1022号公報(以
下、「従来技術2」という)には、トナー帯電を2成分
現像剤で立ち上げて、磁気ロール上に形成した磁気ブラ
シで、現像ロール上にトナーを供給するようにした現像
装置が記載されている。図5は、このような従来の現像
装置の概略説明図である。
【0006】図5に示すように、一成分系非磁性トナー
粒子を帯電するための磁性キャリヤを吸着して磁気ブラ
シ212を形成する回転可能な磁気ロール208と、該
磁気ロール208と静電像保持体201との間に位置
し、磁気ロール208が形成する磁気ブラシ212から
分離した帯電トナー207を担持して、静電像保持体2
01上の静電像を現像するための現像ロール211と、
を有し、上記磁気ロール208と現像ロール211との
間に交番電界を形成して上記磁気ブラシ212から一成
分系非磁性トナー207を現像ロール211に受け渡す
現像装置203が記載されている。この現像装置203
によれば、トナー帯電を2成分現像剤で立ち上げて、磁
気ロール208上に形成した磁気ブラシ212で現像ロ
ール211上にトナー207を供給することにより、現
像ロール211への接触部材を無くし、かつ、トナー粒
子207へのストレスを低減することにより、現像装置
203の据え置きが可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記「従来技術1」に
記載された従来の画像担持体上に形成された静電潜像を
1成分トナーを使用して現像するタイプの現像装置にお
いては、トナー薄層ブレードへのトナー固着、現像ロー
ルへのトナーフィルミング、現像ロール表面への経時で
のスジ等の傷の発生、トナーの劣化(ストレス)によるト
ナー帯電量、及び、現像ロール上へのトナー付着量の経
時変化、トナー補給時の地汚れ等数々の問題のために、
数十kレベルプリントして交換できるカートリッジ形態
を取らざるを得ず、そのために、現像装置の据え置きが
できないという問題があった。
【0008】このような問題点を解決するために「従来
技術2」が提案されたが、「従来技術2」においては、
トナーとの離型性及び耐摩耗性の点から、現像ロールの
表面材料として、フッ素樹脂を含有した表面を有するロ
ールが適していると言われている。しかしながら、現像
ロールの表面材料として、フッ素系材料を用いると次の
ような問題があることがわかった。
【0009】(1) トナー帯電性に係わる問題 従来のフッ素樹脂は、現在一般的であるマイナス帯電ト
ナーを用いたシステムにおいては、トナーと帯電極性が
同極性であるために、トナーを十分に帯電させることが
できず、その結果、画像において地汚れが発生する。フ
ッ素の特性を発揮するようなフッ化率の高いフッ素樹脂
は、この傾向が非常に顕著であるので、現像ロールの表
面層として使用できない。
【0010】(2) ロールの加工性に係わる問題 一般的には、パーフルオロアルキルビニルエーテル共重
合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTF
E)、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体(ET
FE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロ
ピレン共重合体(FEP)等のフッ素樹脂は、ディスパ
ージョン塗料として被塗装体上に塗装して融点以上の温
度域で加熱することにより成膜するが、これらのフッ素
樹脂膜は、伸びが小さいので、弾性層の変形に充分追従
できず、しかも、加工温度が高いので、これを弾性層上
に成膜すると、弾性層を熱劣化させることになり、それ
らのために、前記したようなフッ素樹脂を現像ロールに
おける弾性層上に表面層として溶融成膜することができ
ない。
【0011】(3) ロールの表面粗さ及び樹脂粒子の脱離
に係わる問題 低溶融温度のバインダーに前記したようなフッ素樹脂粉
末を添加し、これを現像ロールにおける弾性層上に塗装
して、該フッ素樹脂粉末を溶融させないで成膜する方法
も提案されているが、フッ素樹脂粉末は、バインダー中
で溶融するわけではなく、粉末粒子で存在するので、フ
ッ素樹脂粒子の影響により、現像ロールの表面粗さが大
きくなる。また、フッ素樹脂は他の材料との接着性が悪
いために、バインダー樹脂との相溶性が悪く、表面の粒
子が脱離するといった不具合も発生する。
【0012】本発明は、かかる問題を解決することを目
的としている。即ち、本発明は、トナーに対する離型性
及び耐摩耗性を保持すると共に、画像における地汚れを
発生することなく、しかも、製造時に弾性層を熱劣化さ
せることなく、且つ、弾性層の変形に充分追従できる、
表面粗さの小さい表面層を有する現像ロール及びそれを
有する現像装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された発
明は、上記目的を達成するために、芯軸、弾性層及び表
面層を順次有する現像ロールにおいて、前記表面層がテ
トラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビ
ニリデンフルオライド共重合体で構成されていることを
特徴とする現像ロールである。
【0014】請求項2に記載された発明は、請求項1に
記載された発明において、テトラフルオロエチレン−ヘ
キサフルオロプロピレン−ビニリデンフルオライド共重
合体におけるテトラフルオロエチレンの比率が40〜6
0%であることを特徴とするものである。
【0015】請求項3に記載された発明は、請求項1又
は2に記載された発明において、テトラフルオロエチレ
ン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフルオライ
ド共重合体の融点が185℃以下であることを特徴とす
るものである。
【0016】請求項4に記載された発明は、請求項1〜
3のいずれかに記載された発明において、現像ロールの
表面粗さRzが4μm以下であることを特徴とするもの
である。
【0017】請求項5に記載された発明は、請求項1〜
4のいずれかに記載された発明において、現像ロールの
表面摩擦係数が0.4以下であることを特徴とするもの
である。
【0018】請求項6に記載された発明は、請求項1〜
5のいずれかに記載された発明において、現像ロールの
表面層の膜厚が30μm以下であることを特徴とするも
のである。
【0019】請求項7に記載された発明は、請求項1〜
6のいずれかに記載の現像ロールを感光体ドラムに平行
に接触して設け、該現像ロールに対向してトナー供給ロ
ールを設け、そして、該供給ロール上にドクターブレー
ドを設けて、1成分系現像剤又は2成分系現像剤からな
る磁気ブラシを現像ロールに当接させることにより、ト
ナーのみを現像ロール上へ供給するようにしたことを特
徴とする現像装置である。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施の形態を
示す現像ロールの断面図であり、図2は、本発明の一実
施の形態を示す現像ロールを用いた現像装置の概略説明
図であり、そして、図3は、現像ロールの摩擦係数の測
定法を説明するための説明図である。
【0021】図1において、10は現像ロールである。
現像ロール10は、金属からなる芯軸1の周囲にゴム又
はエラストマーからなる弾性層2を有している。弾性層
2としては、例えば、エチレンプロピレンゴム、ブタジ
エンゴム、ニトリルゴム、スチレンゴム、イソプレンゴ
ム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、ウレタンフォーム
等のゴム又はエラストマーが使用できる。画像のドット
再現性を良くするためには、ニップ幅が広すぎない方が
良く、そのための硬度としては、JIS−A硬度で25
〜50度が好ましい。
【0022】弾性層2の外周表面には、テトラフルオロ
エチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフル
オライド共重合体(以下、「FEPB」という)からな
る表面層3が形成されている。FEPBは、従来のテト
ラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテ
ル共重合(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(P
TFE)、エチレンテトラフルオロエチレン共重合(E
TFE)等のフッ素樹脂よりもそのフッ化率が低いの
で、200℃を下回る185℃以下という従来のフッ素
樹脂より低い温度で溶融する。そのために、FEPB
は、エチレンプロピレンゴム、ブタジエンゴム、ニトリ
ルゴム、スチレンゴム、イソプレンゴム、シリコーンゴ
ム、ウレタンゴム、ウレタンフォーム等のゴム又はエラ
ストマーで構成される弾性層2上に塗布、焼成して表面
層3としても、弾性層2のゴム又はエラストマーを熱劣
化させず、しかも、表面粗さを損なわせない(即ち、表
面粗さの小さい)表面層3を得ることができる。よっ
て、本発明の弾性ロール10によれば、その表面層3が
FEPBで構成されているので、トナーに対する離型性
及び耐摩耗性を保持すると共に、画像における地汚れを
発生することなく、しかも、製造時に弾性層を熱劣化さ
せることなく、且つ、弾性層の変形に充分追従できる表
面層を有するものとすることができる。
【0023】表面層3のFEPBにおけるテトラフルオ
ロエチレンの比率は、好ましくは、40〜60%であ
る。テトラフルオロエチレンの比率が40%未満の領域
においては、充分なトナー離型性が発現せず、また、テ
トラフルオロエチレンの比率が60%を越える領域にお
いては、可撓性が低下し、しかも、溶融温度が上昇して
しまうという不具合がある。それ故、FEPBにおける
テトラフルオロエチレンの比率は、40〜60%が好ま
しい。
【0024】本発明の現像ロール10の表面粗さRz
は、好ましくは、4μm以下である。現像ロール10の
表面粗さRzが4μmを越えると、画像上におけるドッ
ト再現性が悪くなってしまう。また、現像ロール10の
表面粗さRzが4μmを越えると、経時において表面層
が摩耗したときに、トナーの搬送量が大きく変化するた
めに、画像に悪影響を与えることとなる。
【0025】本発明の現像ロール10の表面摩擦係数
は、好ましくは、0.4以下である。前記表面摩擦係数
は、オイラ−法により求める。即ち、図4に示すよう
に、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィ
ルム)(t=0.1)を現像ロール10にのせて、その
PETフィルムの一方に0.98N(100g重)の重
りをつけ、そして、そのPETフィルムのもう一方をデ
ジタルプッシュプルゲ−ジで矢印方向に引っ張って、P
ETフィルムが動き出した時のゲ−ジの値を読む。この
ときの値をF(N))とすると、次の式 μ=[ln(F/0.98)]/(π/2) により、表面摩擦係数:μが求められる。このように表
面摩擦係数:μが0.4以下であると、トナーの表面離
型性が向上し、かつ、表面の耐摩耗性が良好となる。
【0026】表面層3の厚みは、好ましくは、30μm
以下である。表面層3の厚みが30μmを越えると、弾
性層の硬度より硬くなってしまい、そのために、しわが
寄ったり、また、割れやすくなる。
【0027】本発明の現像ロール10における表面層3
は、例えば、ディップ法、スプレーコート、ロールコー
ト等の公知のコーティング、或いは、チューブ状に成形
した成形物を被覆することにより形成することができ
る。
【0028】最近のシステムの高寿命化(特に感光体)に
ともない、低帯電電位にして、感光体の劣化を少なくし
ようという試みがあり、それにしたがって、現像バイア
スを低く設定せざるを得ない。また、多値から2値にす
るために、高現像γが必要となってくる。このように表
面層3の導電性が要求されるために、表面層3にカーボ
ンブラック、金属酸化物等の導電剤を添加する必要があ
る。本発明の現像ロール10の体積抵抗は、好ましく
は、1Vの印加電圧で1.0×107 Ω・cm以下であ
る。
【0029】図2に示すように、前記本発明ににおける
現像ロール10を感光体ドラム11に平行に接触して設
け、該現像ロール10に対向してトナー供給ロール14
を設け、そして、該供給ロール14上にドクターブレー
ド15を設けて、キャリアとトナーとが混合した磁気ブ
ラシを現像ロール10に当接させることにより、トナー
のみを現像ロール10上へ供給するようにした現像装置
20とすることができる。前記現像装置20において
は、2成分現像剤16を磁気ロールで構成した供給ロー
ル14に搬送する。供給ロール14に搬送した2成分現
像剤16を供給ロール14上に設けたドクターブレード
15によって薄層化すると、キャリアとトナーとが混合
した磁気ブラシが形成される。このように形成された磁
気ブラシをトナー薄層形成部13で現像ロール10に当
接させることにより、トナーのみを現像ロール10上へ
供給する。なお、17は、トナー補給部である。
【0030】現像ロール10上に供給されたトナーは、
現像ロール10により感光体ドラム11の静電潜像部、
即ち、現像部12(1成分接触現像)に運ばれ、潜像を
現像する。トナー供給ロール14と現像ロール10は非
接触、現像ロールと感光体は接触、非接触どちらでも使
用することはできるが、画質の点からは、接触現像が望
ましい。図示していないが、トナー供給ロール14と現
像ロール10との間、現像ロール10と感光体ドラム1
1との間には、電源を界してバイアス電圧が印加されて
いる。現像ロール10へのバイアスは直流、直流+交流
等があるが、コストの点からは直流バイアスが望まし
い。感光体基体は、本実施例ではドラム感光体を使用し
ているが、ベルト感光体でも使用できる。
【0031】現像装置20は、現像ロール10と接触す
る部材が少なくなるので、現像ロール10へのフィルミ
ングを防止することができる。また、従来のブレードト
ナー薄層タイプの現像装置で問題になっていたブレード
へのトナー固着という問題がなくなる。さらに、従来の
現像装置は、現像ロールとトナー規制部材の間でトナー
を帯電させる場合、フッ素系樹脂はトナーと同極性のた
めに、トナー帯電量が低く、地汚れが発生してしまうと
いう問題があったが、本発明の現像装置20は、あらか
じめ現像剤中でトナー帯電をさせて、帯電したトナーを
現像ロール10に供給するようにするので、トナー帯電
を損なうことがなく地汚れの発生がなくなる。
【0032】
【実施例】(実施例1)接着剤を塗布した直径8mmの
ステンレススチール(SUS)芯軸の周囲に、カーボン
ブラックを分散したポリオール及びイソシアネートから
なる樹脂組成物を、1ショット法にて被覆し、これを外
径研削にて直径16mmとすることにより、4mm厚の
弾性層を有するロールを形成した。このようにして得ら
れたロールにおける弾性層の体積抵抗は、6.1×10
6 Ω・cmであり、また、JIS−A硬度は、32度で
あった。そして、テトラフルオロエチレンの比率が40
%であって融点が124℃であるTFEBにカーボンブ
ラックを分散したディスパージョン塗料を準備し、これ
を前記ロールの表面にスプレー塗装して塗膜を形成した
後、その塗膜を134℃で1時間焼成して、厚みが20
μmの表面層を形成することにより、現像ロールとし
た。
【0033】(実施例2)実施例1と同様にして4mm
厚の弾性層を有するロールを形成した。そして、テトラ
フルオロエチレンの比率が50%であって融点が156
℃であるTFEBにカーボンブラックを分散したディス
パージョン塗料を準備し、これを前記ロールの表面にス
プレー塗装して塗膜を形成した後、その塗膜を166℃
で1時間焼成して、厚みが20μmの表面層を形成する
ことにより、現像ロールとした。
【0034】(実施例3)実施例1と同様にして4mm
厚の弾性層を有するロールを形成した。そして、テトラ
フルオロエチレンの比率が60%であって融点が185
℃であるTFEBにカーボンブラックを分散したディス
パージョン塗料を準備し、これを前記ロールの表面にス
プレー塗装して塗膜を形成した後、その塗膜を195℃
で1時間焼成して、厚みが20μmの表面層を形成する
ことにより、現像ロールとした。
【0035】(比較例1)実施例1と同様にして4mm
厚の弾性層を有するロールを形成した。そして、テトラ
フルオロエチレンの比率が70%であって融点が197
℃であるTFEBにカーボンブラックを分散したディス
パージョン塗料を準備し、これを前記ロールの表面にス
プレー塗装して塗膜を形成した後、その塗膜を207℃
で1時間焼成して、厚みが20μmの表面層を形成する
ことにより、現像ロールとした。
【0036】(比較例2)実施例1と同様にして4mm
厚の弾性層を有するロールを形成した。そして、テトラ
フルオロエチレンの比率が100%であって融点が32
7℃であるTFEBにカーボンブラックを分散したディ
スパージョン塗料を準備し、これを前記ロールの表面に
スプレー塗装して塗膜を形成した後、その塗膜を337
℃で1時間焼成して、厚みが20μmの表面層を形成す
ることにより、現像ロールとした。
【0037】(比較例3)実施例1と同様にして4mm
厚の弾性層を有するロールを形成した。そして、アクリ
ル樹脂バインダーにポリテトラフルオロエチレン(PT
FE)粉末(融点327℃)及びカーボンブラックを分
散したディスパージョン塗料を準備し、これを前記ロー
ルの表面にスプレー塗装して塗膜を形成して、厚みが2
0μmの表面層を形成することにより、現像ロールとし
た。
【0038】(比較例4)実施例1と同様にして4mm
厚の弾性層を有するロールを形成した。そして、テトラ
フルオロエチレンの比率が50%であって融点が275
℃であるテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロ
ピレン共重合体(FEP)にカーボンブラックを分散し
たディスパージョン塗料を準備し、これを前記ロールの
表面にスプレー塗装して塗膜を形成した後、その塗膜を
285℃で1時間焼成して、厚みが20μmの表面層を
形成することにより、現像ロールとした。
【0039】以上、実施例1〜3及び比較例1〜4によ
り得られた現像ロールの「弾性層の熱劣化」を弾性層の
熱劣化による硬度(JIS−A硬度)の上昇値により測
定して、5度以上上昇したものを「×」とし、5度未満
上昇したものを「△」とし、そして、硬度に変化のない
ものを「○」とした。また、実施例1〜3及び比較例1
〜4により得られた現像ロールの「表面粗さRz(μ
m)」、及び、「摩擦係数μ」をそれぞれ測定した。測
定結果は、次の表1に示される。
【0040】
【表1】
【0041】実施例1により得られた現像ロール及び実
施例2により得られた現像ロールを、それぞれ、図1に
示される本発明の画像形成装置及び図2に示され従来の
画像形成装置に装着して、トナー帯電性(μC/g)を
測定し、そして、地汚れの有無を目視により測定した。
その際、トナーは同一のトナーを使用した。測定結果
は、次の表2に示される。
【0042】
【表2】
【0043】
【発明の効果】(1) 請求項1に記載された発明によれ
ば、芯軸、弾性層及び表面層を順次有する現像ロールに
おいて、表面層がテトラフルオロエチレン−ヘキサフル
オロプロピレン−ビニリデンフルオライド共重合体(T
FEB)で構成されているので、トナーに対する離型性
及び耐摩耗性を保持すると共に、画像における地汚れを
発生することなく、しかも、製造時に弾性層を熱劣化さ
せることなく、且つ、弾性層の変形に充分追従できる、
表面粗さの小さい表面層を有する現像ロールを提供する
ことができる。
【0044】(2) 請求項2に記載された発明によれば、
TFEBにおけるテトラフルオロエチレンの比率を40
〜60%としたので、表面層は、トナー離型性が良好で
あって、可撓性が低下せず、しかも、溶融温度が上昇し
てしまうという不具合もない。
【0045】(3) 請求項3に記載された発明によれば、
TFEBの融点が185℃以下であるので、弾性層を熱
劣化させることなく表面粗さの小さい成膜性の良い表面
層を得ることができる。
【0046】(4) 請求項4に記載された発明によれば、
現像ロールの表面粗さRzが4μm以下であるので、画
像のドット再現性が悪くならず、また、経時における摩
耗量も小さくなるためにトナー搬送量の変化も小さくな
る。
【0047】(5) 請求項5に記載された発明によれば、
現像ロールの表面摩擦係数が0.4以下であるので、ト
ナーの表面離型性が向上し、かつ、表面の耐摩耗性が良
好となる。
【0048】(6) 請求項6に記載された発明によれば、
現像ロールの表面層の膜厚が30μm以下であるので、
弾性層の硬度を損なうことはなく、また、成膜時にしわ
等によるうねりが発生したり、割れたりすることがな
い。
【0049】(7) 請求項7に記載された発明によれば、
請求項1〜6のいずれかに記載の現像ロールを感光体ド
ラムに平行に接触して設け、該現像ロールに対向してト
ナー供給ロールを設け、そして、該供給ロール上にドク
ターブレードを設けて、1成分系現像剤又は2成分系現
像剤からなる磁気ブラシを現像ロールに当接させること
により、トナーのみを現像ロール上へ供給するようにし
たので、現像ロールへのフィルミングを防止することが
できること、ブレードへのトナーの固着がなくなるこ
と、及び、トナー帯電を損なうことがなく地汚れの発生
がなくなること、といった顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す現像ロールの断面
図である。
【図2】本発明の一実施の形態を示す現像ロールを用い
た現像装置の概略説明図である。
【図3】現像ロールの摩擦係数の測定法を説明するため
の説明図である。
【図4】従来の現像装置の概略説明図である。
【図5】他の従来の現像装置の概略説明図である。
【符号の説明】
1 芯軸 2 弾性層 3 表面層 10 現像ロール 11 感光体ドラム 12 現像部(1成分接触現像) 13 トナー薄層形成部 14 トナー供給ロール 15 ドクターブレード 16 2成分現像剤 17 トナー補給部 20 現像装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 214/22 C08F 214/26 214/26 214/28 214/28 F16C 13/00 A F16C 13/00 B D E G03G 15/09 Z G03G 15/09 15/08 507E Fターム(参考) 2H031 AC04 AC07 AC26 AC30 AC33 AD01 BA01 BA04 EA03 2H077 AC04 AC12 AD06 AD13 AD17 AD22 BA08 EA01 EA11 FA01 FA13 FA22 3J103 AA02 AA14 AA33 AA51 BA34 BA41 FA01 FA03 FA07 FA09 FA12 FA13 FA18 GA02 GA52 GA57 GA58 GA60 HA03 HA04 HA05 HA12 HA15 HA33 HA48 HA53 HA54 4J100 AC24R AC26P AC27Q CA05 DA24 JA43

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯軸、弾性層及び表面層を順次有する現
    像ロールにおいて、前記表面層がテトラフルオロエチレ
    ン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフルオライ
    ド共重合体で構成されていることを特徴とする現像ロー
    ル。
  2. 【請求項2】 テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオ
    ロプロピレン−ビニリデンフルオライド共重合体におけ
    るテトラフルオロエチレンの比率が40〜60%である
    ことを特徴とする請求項1に記載の現像ロール。
  3. 【請求項3】 テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオ
    ロプロピレン−ビニリデンフルオライド共重合体の融点
    が185℃以下であることを特徴とする請求項1又は2
    に記載の現像ロール。
  4. 【請求項4】 現像ロールの表面粗さRzが4μm以下
    であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
    の現像ロール。
  5. 【請求項5】 現像ロールの表面摩擦係数が0.4以下
    であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
    の現像ロール。
  6. 【請求項6】 現像ロールの表面層の膜厚が30μm以
    下であることを特徴とする請求項1〜5にいずれかに記
    載の現像ロール。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の現像ロ
    ールを感光体ドラムに平行に接触して設け、該現像ロー
    ルに対向してトナー供給ロールを設け、そして、該供給
    ロール上にドクターブレードを設けて、1成分系現像剤
    又は2成分系現像剤からなる磁気ブラシを現像ロールに
    当接させることにより、トナーのみを現像ロール上へ供
    給するようにしたことを特徴とする現像装置。
JP2000375882A 2000-11-13 2000-12-11 現像ロール及びそれを有する現像装置 Pending JP2002182464A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009009109A (ja) * 2007-05-31 2009-01-15 Kyocera Mita Corp 現像装置及び画像形成装置
JP2009169097A (ja) * 2008-01-16 2009-07-30 Kyocera Mita Corp 現像装置及び画像形成装置
JP2009198654A (ja) * 2008-02-20 2009-09-03 Konica Minolta Business Technologies Inc 現像装置および画像形成装置
CN106990690A (zh) * 2017-05-31 2017-07-28 珠海天威飞马打印耗材有限公司 处理盒和显影辊组件

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