JPH1163721A - 冷媒・吸着剤及びこれを用いた吸着式冷熱発生装置 - Google Patents

冷媒・吸着剤及びこれを用いた吸着式冷熱発生装置

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JPH1163721A
JPH1163721A JP9214737A JP21473797A JPH1163721A JP H1163721 A JPH1163721 A JP H1163721A JP 9214737 A JP9214737 A JP 9214737A JP 21473797 A JP21473797 A JP 21473797A JP H1163721 A JPH1163721 A JP H1163721A
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JP
Japan
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refrigerant
adsorbent
heat
heat medium
adsorption
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JP9214737A
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Takahide Sugiyama
隆英 杉山
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Publication date
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸着・脱離作用で発生する冷熱発生量を多く
し、装置のコンパクト化と熱効率の向上を図る。 【解決手段】 冷媒及びこの冷媒を吸着する吸着剤を使
用すると共に冷媒と吸着剤との間の吸着・脱離作用を利
用する吸着式冷熱発生サイクルの冷媒・吸着剤におい
て、冷媒にアンモニア、吸着剤に還元処理を施した活性
炭を用いる。活性炭の還元処理は、真空中又は不活性ガ
ス中で600℃以上800℃以下の温度に保持した活性
炭に水素を通す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷媒及び該冷媒を
吸着する吸着剤を使用する吸着式冷熱発生サイクルの冷
媒と吸着剤及びこれを用いた吸着式冷熱発生装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】吸着式冷熱発生サイクル、例えば吸着式
ヒートポンプサイクルは、吸着剤充填部を、例えば二つ
持ち、バッチ式に交互に冷媒の吸着と脱離のサイクル
(冷媒の吸着に対して、冷媒を分離することを「脱離」
と表現し、以下、吸着と脱離のサイクルを「吸着・脱離
サイクル」とも表現する)を行なう操作を切り換えるこ
とで冷熱を発生させるサイクルである。
【0003】上記吸着式ヒートポンプサイクルに用いる
べき冷媒と吸着剤に関しては、例えば特開平4−365
55号公報に、0℃で凍結する水以外の冷媒としてTF
E(2,2,2トリフルオロエタノール)を、吸着剤と
して活性炭を用いることが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、冷媒
と、この冷媒を吸着する吸着剤を使用する吸着式冷熱発
生サイクル(又は装置)の問題点は、上記のようにバッ
チ式で交互に冷媒の吸着と脱離のサイクルを行なう操作
を切り換えながら運転するため、装置が吸収式冷熱発生
サイクル(又は装置)の場合よりも大きくなり、切り換
え時の熱損失がそれだけ大きくなり、熱効率(COP)
が小さくなるということである。
【0005】1回の吸着・脱離サイクルで発生する冷熱
発生量の多い冷媒・吸着剤のペアを選択することは、吸
着剤充填部の容積を小さくし、装置全体をコンパクト化
すると同時に、吸着剤充填部の熱容量を小さくし、切り
換え時の熱損失を小さくして熱効率の向上を図ることが
出来る。
【0006】ところで、吸着式ヒ−トポンプサイクルの
最も適したペアとして、冷媒にアンモニア、吸着剤に活
性炭を用いた場合、1回の吸着・脱離サイクルで発生す
る冷熱発生量(これを符号「R」で表わす)を上げるに
は、賦活度を上げ、比表面積を上げた活性炭を用いるこ
とが良いとされる。しかし、高賦活炭の使用はコストを
大きく引き上げてしまう。更に、賦活度が大き過ぎる
と、活性炭のかさ密度を小さくし、単位体積の活性炭当
りでの1回の吸着・脱離サイクルで発生する冷熱発生量
Rvの減少をもたらし、装置、機器の容積を大きくし、
熱効率を低下させる結果となる。
【0007】本発明の第1の課題は、冷媒と吸着剤との
間の吸着・脱離作用を利用する吸着式冷熱発生サイクル
の冷媒・吸着剤において、吸着・脱離作用で発生する冷
熱発生量を多くすることである。
【0008】本発明の第2の課題は、冷媒と吸着剤との
間の吸着・脱離作用を利用して冷熱を発生する吸着式冷
熱発生装置において、装置のコンパクト化と熱効率の向
上を図ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、冷媒及び該冷媒を吸着する吸着剤を使用する
と共に前記冷媒と前記吸着剤との間の吸着・脱離作用を
利用する吸着式冷熱発生サイクルの冷媒・吸着剤におい
て、前記冷媒にアンモニア、前記吸着剤に還元処理を施
した活性炭を用いたことである。吸着剤として還元処理
を施した活性炭を用いることにより、1回当りの吸着・
脱離作用で発生する冷熱発生量を多くすることが出来
る。そして、前記活性炭の還元処理は、真空中又は不活
性ガス中で600℃以上800℃以下の温度に保持した
活性炭に水素を通すことにより行なわれる。真空中又は
不活性ガス中で処理することは、酸素の介入を絶って還
元処理を容易、確実にする。活性炭の温度を600℃以
上800℃以下に保持することにより、水素化反応を促
進する。
【0010】又、熱媒配管で接続され冷媒及び吸着剤を
内装した複数の吸着剤熱交換器と、該吸着剤熱交換器そ
れぞれに弁及び冷媒管を介して接続された凝縮器と、該
凝縮器に冷媒管を介して接続されると共に前記吸着剤熱
交換器それぞれに弁及び冷媒管を介して接続された蒸発
器と、前記熱媒配管に介装された熱媒加熱器、熱媒冷却
水熱交換器及び熱媒循環ポンプと、前記蒸発器に内装さ
れて冷熱を取り出す冷水コイルとを含む吸着式冷熱発生
装置において、前記冷媒及び吸着剤は、上記記載の冷媒
・吸着剤である。上記記載の冷媒及び吸着剤を用い、1
回当りの吸着・脱離作用で発生する冷熱発生量を多くす
ることにより、装置のコンパクト化と熱効率の向上を図
ることが出来る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る冷媒・吸着剤
及びこれを用いた吸着式冷熱発生装置の実施の形態を図
面に基づいて詳細に説明する。
【0012】図5は、本発明に係る吸着式冷熱発生装置
の一実施の形態を示す系統図である。本実施の形態の吸
着式冷熱発生装置は、ガスエネルギー駆動の吸着式ヒ−
トポンプ冷暖房機で、熱媒配管8A、8Bを内装した吸
着剤熱交換器1、2と、前記熱媒配管8Aの一端に接続
された熱媒配管8Cと、該熱媒配管8Cに一端を接続さ
れたガスバ−ナ式の熱媒加熱器4と、該熱媒加熱器4の
他端と前記熱媒配管8Bの一端とを連通する熱媒配管8
Dと、前記熱媒配管8Aの他端に接続された熱媒配管8
Eと、該熱媒配管8Eの他端に接続された熱媒電磁スト
ップ弁14と、該熱媒電磁ストップ弁14の他端に接続
された熱媒配管8Fと、冷却水コイル12Aを内装し胴
側を該熱媒配管8Fの他端に接続された熱媒冷却水熱交
換器3と、該熱媒冷却水熱交換器3の他端に接続された
熱媒配管8Gと、該熱媒配管8Gの他端に接続された熱
媒電磁ストップ弁15と、該熱媒電磁ストップ弁15の
他端と前記熱媒配管8Bの他端を連通する熱媒配管8H
とを含んでいる。
【0013】更に、前記熱媒配管8Fに分岐して設けら
れた熱媒配管8Jと、該熱媒配管8Jの他端に接続され
た熱媒電磁ストップ弁16と、該熱媒電磁ストップ弁1
6の他端に接続された熱媒配管8Lと、該熱媒配管8L
の他端に接続された熱媒電磁ストップ弁17と、該熱媒
電磁ストップ弁17の他端と前記熱媒配管8Gを連通す
る熱媒配管8Kと、前記熱媒配管8Eに分岐して設けら
れた熱媒配管8Mと、該熱媒配管8Mの他端に接続され
た熱媒電磁ストップ弁18と、該熱媒電磁ストップ弁1
8の他端に接続された熱媒配管8Nと、該熱媒配管8N
の他端に接続された熱媒電磁ストップ弁19と、該熱媒
電磁ストップ弁19の他端と前記熱媒配管8Hを連通す
る熱媒配管8Pと、前記熱媒配管8Lと前記熱媒配管8
Nとの間に熱媒配管8Rを介して設けられた熱媒循環ポ
ンプ7とを含み、熱媒循環ポンプ7の出口は、熱媒配管
8N側に接続されている。
【0014】更に、前記吸着剤熱交換器1の吸着剤が内
装されている胴側に接続された冷媒高圧蒸気管9Aと、
該冷媒高圧蒸気管9Aの他端に接続された冷媒電磁スト
ップ弁20と、該冷媒電磁ストップ弁20の他端に接続
された冷媒高圧蒸気管9Bと、冷却水コイル12Bを内
装し胴側を該冷媒高圧蒸気管9Bの他端に接続された凝
縮器5と、前記吸着剤熱交換器2の吸着剤が内装されて
いる胴側に接続された冷媒高圧蒸気管9Cと、該冷媒高
圧蒸気管9Cの他端に接続された冷媒電磁ストップ弁2
2と、該冷媒電磁ストップ弁22の他端と前記冷媒高圧
蒸気管9Bとを連通する冷媒高圧蒸気管9Dとを含んで
いる。
【0015】更に、前記吸着剤熱交換器1の吸着剤が内
装されている胴側に接続された冷媒低圧蒸気管10A
と、該冷媒低圧蒸気管10Aの他端に接続された冷媒電
磁ストップ弁21と、該冷媒電磁ストップ弁21の他端
に接続された冷媒低圧蒸気管10Bと、冷水コイル13
Aを内装し胴側を該冷媒低圧蒸気管10Bの他端に接続
された蒸発器6と、前記吸着剤熱交換器2の吸着剤が内
装されている胴側に接続された冷媒低圧蒸気管10C
と、該冷媒低圧蒸気管10Cの他端に接続された冷媒電
磁ストップ弁23と、該冷媒電磁ストップ弁23の他端
と前記冷媒低圧蒸気管10Bとを連通する冷媒低圧蒸気
管10Dと、前記凝縮器5の胴側の他端と前記蒸発器6
の胴側の他端とを冷媒膨脹弁27を介して連通する冷媒
液管11と、前記蒸発器6の底部に入口を、蒸発器6の
上部に出口をそれぞれ接続して配置された冷媒循環ポン
プ28と、前記冷却水コイル12Bの出口と前記冷却水
コイル12Aの入口とを連通する冷却水管12Cとを含
んでいる。
【0016】更に、冷却水コイル12Aの出口を冷却水
ポンプ29の入口に接続する冷却水管12Dと、該冷却
水ポンプ29の出口を冷暖切換四方弁26Bに接続する
冷却水管12Eと、前記冷却水コイル12Bの入口と冷
暖切換四方弁26Aを接続する冷却水管12Fと、冷暖
切換四方弁26Aに冷却水管12Kを介して接続された
空冷放熱器24と、該空冷放熱器24と冷暖切換四方弁
26Bを連通する冷却水管12Jと、冷暖切換四方弁2
6Bと室内ファンコイルユニット25の一端を連通する
冷却水管12Hと、室内ファンコイルユニット25の他
端と冷暖切換四方弁26Aを連通する冷却水管12Gと
を含んでいる。
【0017】そして、蒸発器6に内装された冷水コイル
13Aの入口は、冷水管13Bを介して冷暖切換四方弁
26Bに接続されており、冷水コイル13Aの出口は、
冷水管13Cを介して冷水ポンプ30の入口に接続され
ている。冷水ポンプ30の出口は、冷水管13Dを介し
て冷暖切換四方弁26Aに接続されている。
【0018】上記装置で生成される冷熱は、前記冷水ポ
ンプ30により冷暖切換四方弁26Aを経て供給先であ
る室内ファンコイルユニット25へ送られる。又、暖房
用の温熱は、冷却水ポンプ29により冷暖切換四方弁2
6Bを経て供給先である室内ファンコイルユニット25
へ送られる。
【0019】又、熱媒配管8A〜8Rには熱媒が満たさ
れ、吸着剤熱交換器1、2の胴側には、吸着剤として水
素化処理(還元処理)を施した活性炭が、冷媒としてア
ンモニアが、それぞれ充填されている。冷却水コイル1
2A、12B及び冷却水管12C〜12K、冷水コイル
13A及び冷水管13B〜13Dには、それぞれ不凍液
である冷却水、冷水が満たされている。
【0020】上記構成を有する本実施の形態の吸着式冷
熱発生装置において、吸着剤熱交換器1と吸着剤熱交換
器2は、互いに吸着と脱離を交互に行なうが、いま吸着
剤熱交換器1が脱離過程、吸着剤熱交換器2が吸着過程
であるとしてその冷房動作を説明する。この状態では、
熱媒電磁ストップ弁14、17、19及び冷媒電磁スト
ップ弁20、23が開となっており、他の弁は全て閉と
なっている。冷暖切換四方弁26Aは、冷却水管12K
と冷却水管12F、冷却水管12Gと冷水管13Dをそ
れぞれ連通し、冷暖切換四方弁26Bは、冷却水管12
Jと冷却水管12E、冷却水管12Hと冷水管13Bを
それぞれ連通している。
【0021】熱媒加熱器4で加熱され高温になった熱媒
は、吸着剤熱交換器1に導かれ、吸着剤と熱媒の間で熱
媒配管8Aの管壁を介して熱交換が行なわれる。熱媒は
吸着剤に熱を与えて徐々に冷却される。熱媒は、入口か
ら出口にかけて形成されている温度、濃度分布中を通過
することで、比較的低温になって吸着剤熱交換器1を出
る。一方、吸着剤は加熱され、冷媒を蒸気として脱離し
始める。脱離した冷媒蒸気は冷媒電磁ストップ弁20を
介して、冷媒高圧蒸気管9A、9Bを通り、凝縮器5の
胴側に導かれる。冷媒蒸気はここで冷却水コイル12B
を通る冷却水により冷却されて凝縮し冷媒液となる。こ
の冷媒液は、冷媒液管11の冷媒膨脹弁27を経て蒸発
器6の胴側に導かれ、冷媒循環ポンプ28により冷水コ
イル13Aに散布され、その中を流れる冷水の熱を奪っ
て蒸発する。蒸発した冷媒蒸気は、冷媒低圧蒸気管10
B、10D、冷媒電磁ストップ弁23、冷媒低圧蒸気管
10Cを経て吸着剤熱交換器2の胴側に導かれ、該胴側
に内装された吸着剤に吸着される。
【0022】一方、吸着剤熱交換器1で吸着剤と熱交換
した熱媒は、熱媒配管8E、熱媒電磁ストップ弁14、
熱媒配管8Fを経て熱媒冷却水熱交換器3の胴側に導か
れ、冷却水コイル12Aを通る冷却水と熱交換して外気
温度近くまで冷却される。冷却された熱媒は、熱媒配管
8G、8K、熱媒電磁ストップ弁17、熱媒配管8L、
8R、熱媒循環ポンプ7、熱媒配管8N、熱媒電磁スト
ップ弁19、熱媒配管8P、8Hを経て吸着剤熱交換器
2の熱媒配管8Bに導かれる。該吸着剤熱交換器2の胴
側では冷媒の吸着が行なわれており、この吸着に伴う吸
着熱が発生している。熱媒配管8Bに導かれた熱媒は胴
側に発生している吸着熱を奪って徐々に昇温され、吸着
剤熱交換器2の胴側に形成されている温度、濃度分布中
を通過することで比較的高温になって吸着剤熱交換器2
を出る。これが吸着熱の回収過程(又は操作)である。
吸着剤熱交換器2を出た熱媒は、熱媒配管を経て再び熱
媒加熱器4により所定の温度に加熱されて吸着剤熱交換
器1に流入し、上述のサイクルを繰り返す。
【0023】凝縮器5で冷媒を冷却した冷却水は、熱媒
冷却水熱交換器3で熱媒を冷却することにより昇温さ
れ、冷却水ポンプ29により冷却水管12D、12Eを
経て冷暖切換四方弁26Bに送られ、この冷暖切換四方
弁26Bから空冷放熱器24に送り込まれ、外気により
冷却されたのち、冷暖切換四方弁26Aを経て再び凝縮
器5に送り込まれる。
【0024】他方、蒸発器6で冷媒に蒸発熱を奪われて
冷却された冷水は、冷水ポンプ30により、冷暖切換四
方弁26Aを経て室内ファンコイルユニット25に送り
込まれて冷房を行ない、次いで冷暖切換四方弁26Bを
経て蒸発器6に還流する。
【0025】吸着剤熱交換器1に形成された温度、濃度
分布層が変化するに従い、吸着剤熱交換器1出口での熱
媒の温度は高くなる。図示されていない温度検知手段に
よって吸着剤熱交換器1出口の熱媒温度が所定の温度を
超えたことを示す信号が出力されると、これまで開いて
いた冷媒電磁ストップ弁20、23及び熱媒電磁ストッ
プ弁14、17、19が閉じられ、これまで閉じられて
いた冷媒電磁ストップ弁21、22及び熱媒電磁ストッ
プ弁15、16、18が開かれて、熱媒の循環方向がこ
れまでと逆になる。この新しい状態では、吸着剤熱交換
器1が吸着、吸着剤熱交換器2が脱離となり、前述の動
作と同様の動作が行なわれる。
【0026】吸着剤熱交換器2の熱媒出口にも熱媒の温
度を検知する図示されていない温度検知手段が設けられ
ており、上述の弁の開閉の切換が前記出口における熱媒
温度の変化に追随して行なわれ、連続的な冷凍運転が行
なわれる。
【0027】次に、暖房動作を説明する。暖房状態にお
いても吸着剤熱交換器1と吸着剤熱交換器2が冷媒の吸
着、脱離を交互に行なうのは冷房時と同じである。いま
吸着剤熱交換器1が脱離過程、吸着剤熱交換器2が吸着
過程であるとしてその暖房動作を説明する。この状態で
は、熱媒電磁ストップ弁14、17、19及び冷媒電磁
ストップ弁20、23が開となっており、他の弁は全て
閉とされている。冷暖切換四方弁26Aは、冷却水管1
2Gと冷却水管12F、冷却水管12Kと冷水管13D
をそれぞれ連通し、冷暖切換四方弁26Bは、冷却水管
12Eと冷却水管12H、冷却水管12Jと冷水管13
Bをそれぞれ連通している。
【0028】吸着剤熱交換器1、2、凝縮器5、熱媒冷
却水熱交換器3、熱媒加熱器4、蒸発器6は、冷房時と
同様に動作して熱媒を循環させる。凝縮器5、熱媒冷却
水熱交換器3を通過して冷媒及び熱媒を冷却し自身は加
熱された冷却水は、冷却水ポンプ29により、冷暖切換
四方弁26Bを経て室内ファンコイルユニット25に送
り込まれて暖房を行ない、次いで冷暖切換四方弁26A
を経て再び凝縮器5に送られる。一方、蒸発器6で冷媒
の蒸発熱を奪われて冷却された冷水コイル13A中の冷
水は、冷水ポンプ30により、冷暖切換四方弁26Aを
経て空冷放熱器24に送り込まれる。空冷放熱器24に
送り込まれた冷水は、外気の熱を奪って昇温され、冷暖
切換四方弁26Bを経て再び蒸発器6に還流する。
【0029】冬期暖房時には、外気温度が273°K以
下の場合があり、空冷放熱器24を通過して蒸発器6に
流入する冷水の温度が273°K以下の場合が生ずる。
このような場合でも、本実施例では冷媒にアンモニアが
用いられているので冷水コイル13Aに冷媒が凍結、付
着することがなく、ヒ−トポンプ運転の継続が可能であ
る。
【0030】ところで、上記実施の形態の吸着式冷熱発
生装置に用いる冷媒と吸着剤は、先に述べたように、冷
媒にアンモニア、吸着剤に活性炭を用いる。しかし、先
に記したように、バッチ式で交互に冷媒の吸着と脱離の
サイクルを行なわせる操作を切り換えながら運転するの
で、1回当りの吸着・脱離サイクルで発生する冷熱発生
量Rを大きくすることにより、実質的に吸着剤熱交換器
1、2(図5)の容積を小さくし、装置全体をコンパク
ト化すると同時に、切り換え時の熱損失を小さくし熱効
率の向上を図る必要がある。
【0031】これらの課題を解決するために、市販の活
性炭に化学的処理を施すことによって、活性炭の吸着・
脱離特性を改善し、吸着時と脱離時の吸着濃度差Δxを
大きくし、1回当りの吸着・脱離サイクルで発生する冷
熱発生量Rを向上させる。具体的には、真空中又は不活
性ガス中で600〜800℃の温度に保持した活性炭
に、水素を通すことによって表面を還元させる水素化処
理(還元処理)を施す。一般に活性炭の製造プロセス
は、やしがら等の原料を炭化させた後、750〜900
℃の温度で水蒸気等によって賦活を行なう。この過程に
おいて、吸着に寄与するミクロ孔が形成される。活性炭
の分子構造は、黒鉛結晶を基本としているが、表面には
賦活の過程でいろいろな化合物が生成していると考えら
れる。
【0032】図4(A)〜(G)は、高賦活化によって
活性炭の表面に形成された各種官能基を示す構造模式図
である。(A)はカルボキシル基、(B)はフェノール
性水酸基、(C)はキノン型カルボニル基、(D)はエ
ーテル、過酸化物、エステル、(E)はフルオレセイン
型ラクトン、(F)はカルボン酸無水物、(G)は環状
過酸化物、をそれぞれ示す。
【0033】これらの官能基は、活性炭表面の被吸着物
質に作用して吸着特性に影響を及ぼしているものと考え
られる。それは特に表面での吸着が支配的な低吸着濃度
時に顕著である。高い吸着濃度時にはミクロ孔内での凝
縮が吸着量の支配的な要因であるので表面官能基の影響
は少ない。アンモニアのような極性のある物質は、これ
らの官能基に対し親和性があり、化学吸着性が強くなる
と考えられ、その結果吸着量が多くなる。
【0034】図1は、本発明に係る吸着剤の一実施の形
態を示し、活性炭の還元処理後の表面構造を示す構造模
式図である。水素によって還元処理を行なった活性炭の
表面は、図4に示したような官能基が水素化されている
と考えられる。これらは、アンモニアに対して親和性を
示さないので、アンモニアの脱離時の低吸着濃度域での
冷媒吸着濃度x1は小さくなり、これによって冷媒吸着
濃度差Δxを大きくすることが出来る。
【0035】図3は、吸着剤の温度と冷媒吸着濃度の関
係を示す吸着・脱離等圧線図である。吸着・脱離時の冷
媒吸着濃度変化を吸着・脱離等圧線上に概念的に示した
もので、曲線35は、吸着剤から冷媒が脱離する時の等
圧線を示し、曲線36は、吸着剤に冷媒が吸着する時の
等圧線を示す。吸着剤については、同一冷媒での比較で
は、吸着時と脱離時の冷媒吸着濃度の差Δxで評価出来
る。即ち、蒸発器蒸発圧力P2、吸着剤の冷却温度T2
時の冷媒吸着濃度x2と、凝縮器凝縮圧力P1、吸着剤の
加熱温度T1の時の冷媒吸着濃度x1との差である冷媒吸
着濃度差Δxが大きいものが良い。
【0036】図2は、活性炭の還元処理前と還元処理後
について、活性炭の温度とアンモニア吸着濃度の関係を
示す吸着・脱離等圧線図である。ここで、曲線31、3
2は、吸着剤である活性炭から冷媒であるアンモニアが
脱離する時の等圧線を示し、曲線31は還元処理前、曲
線32は還元処理後の状態を各々示す。又、曲線33、
34は、活性炭にアンモニアが吸着する時の等圧線を示
し、曲線33は還元処理前、曲線34は還元処理後の状
態を各々示す。脱離時、温度T1=453゜Kでのアン
モニア吸着濃度x1の比較では、還元処理を施した後の
活性炭の値は0.086で還元処理前の活性炭の値0.
094に対して小さい。吸着時、温度T2でのアンモニ
ア吸着濃度x2の比較では、還元処理を施した後の活性
炭の値は0.27で還元処理前の活性炭の値0.265
に対して大きい。従って、結果的にアンモニア吸着濃度
差Δxは、活性炭の還元処理後の方が大きく、1回当り
の吸着・脱離サイクルで発生する冷熱発生量Rの値も大
きくなる。
【0037】かさ密度については、還元処理前が0.4
43に対して、還元処理後は0.434で若干減少して
いるが、これは官能基が水素化されたことによる重量減
少と考えられる。又、還元処理後の吸着濃度x2の増加
は、官能基がなくなったことによってミクロ孔が増加し
たことによると考えられる。これらの結果を表1還元処
理前及び還元処理後の活性炭特性に示す。表1による
と、Rvの値は、還元処理前が79に対して還元処理後
は84で増加している。
【0038】
【表1】
【0039】上記実施の形態においては、水素による還
元処理を用いたが、ヒドラジン等の還元剤を用いた処理
でも、冷媒にアンモニアを用いた場合、1回の吸着・脱
離サイクルで発生する冷熱発生量を増大させることが出
来、その結果、装置、機器をコンパクト化し吸着剤熱交
換器の熱容量を軽減出来、切り換え時の熱損失を減らし
て熱効率を向上させることが期待出来る。
【0040】
【発明の効果】本発明の冷媒・吸着剤によれば、吸着・
脱離作用で発生する冷熱発生量を多くすることが出来
る。
【0041】又、本発明の吸着式冷熱発生装置によれ
ば、上記冷媒・吸着剤を用い、吸着・脱離作用で発生す
る冷熱発生量を多くすることにより、装置のコンパクト
化と熱効率の向上を図ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る吸着剤の一実施の形態を示し、活
性炭の還元処理後の表面構造を示す構造模式図である。
【図2】活性炭の還元処理前と還元処理後について、活
性炭の温度とアンモニア吸着濃度の関係を示す吸着・脱
離等圧線図である。
【図3】吸着剤の温度と冷媒吸着濃度の関係を示す吸着
・脱離等圧線図である。
【図4】高賦活化によって活性炭の表面に形成された各
種官能基を示す構造模式図である。
【図5】本発明に係る吸着式冷熱発生装置の一実施の形
態を示す系統図である。
【符号の説明】
1、2 吸着剤熱交換器 3 熱媒冷却水熱交換器 4 熱媒加熱器 5 凝縮器 6 蒸発器 7 熱媒循環ポンプ 13A 冷水コイル 14〜19 熱媒電磁ストップ弁 20〜23 冷媒電磁ストップ弁 24 空冷放熱器 25 室内ファンコイルユニット 26A、26B 冷暖切換四方弁

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒及び該冷媒を吸着する吸着剤を使用
    すると共に前記冷媒と前記吸着剤との間の吸着・脱離作
    用を利用する吸着式冷熱発生サイクルの冷媒・吸着剤に
    おいて、前記冷媒にアンモニア、前記吸着剤に還元処理
    を施した活性炭を用いたことを特徴とする冷媒・吸着
    剤。
  2. 【請求項2】 熱媒配管で接続され冷媒及び吸着剤を内
    装した複数の吸着剤熱交換器と、該吸着剤熱交換器それ
    ぞれに弁及び冷媒管を介して接続された凝縮器と、該凝
    縮器に冷媒管を介して接続されると共に前記吸着剤熱交
    換器それぞれに弁及び冷媒管を介して接続された蒸発器
    と、前記熱媒配管に介装された熱媒加熱器、熱媒冷却水
    熱交換器及び熱媒循環ポンプと、前記蒸発器に内装され
    て冷熱を取り出す冷水コイルとを含む吸着式冷熱発生装
    置において、前記冷媒及び吸着剤は、請求項1に記載の
    冷媒・吸着剤であることを特徴とする吸着式冷熱発生装
    置。
JP9214737A 1997-08-08 1997-08-08 冷媒・吸着剤及びこれを用いた吸着式冷熱発生装置 Pending JPH1163721A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011190947A (ja) * 2010-03-12 2011-09-29 Denso Corp ケミカルヒートポンプ装置
US9975108B2 (en) 2013-05-22 2018-05-22 Fujitsu Limited Adsorbent for adsorption heat pumps, production method thereof, and adsorption heat pump

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011190947A (ja) * 2010-03-12 2011-09-29 Denso Corp ケミカルヒートポンプ装置
US9975108B2 (en) 2013-05-22 2018-05-22 Fujitsu Limited Adsorbent for adsorption heat pumps, production method thereof, and adsorption heat pump

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