JPH1161062A - クラフト粘着テープ - Google Patents

クラフト粘着テープ

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JPH1161062A
JPH1161062A JP9223537A JP22353797A JPH1161062A JP H1161062 A JPH1161062 A JP H1161062A JP 9223537 A JP9223537 A JP 9223537A JP 22353797 A JP22353797 A JP 22353797A JP H1161062 A JPH1161062 A JP H1161062A
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JP
Japan
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release agent
sensitive adhesive
adhesive tape
silicone
kraft
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JP9223537A
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English (en)
Inventor
Nobuhisa Kobayashi
伸久 小林
Takeshi Kamimura
武 上村
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シリコーン系剥離剤と粘着剤とを組み合わせる
ことにより、封緘性、巻き戻し性等の実用品質が良好で
あり、かつ重ね貼り性、ノンスリップ性、筆記性等に優
れ、しかも耐熱性に優れたクラフト粘着テープを提供す
る。 【解決手段】クラフト基材の片面にシリコーン系剥離剤
を設け、基材のもう一方の面に粘着剤を設けてなるクラ
フト粘着テープにおいて、前記シリコーン系剥離剤が、
(a)一分子中に3個以上のケイ素原子結合水素原子を
有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンを含む付
加反応型シリコーン系剥離剤、(b)セルロース誘導
体、及び(c)白金系触媒からなり、(a)と(b)の
重量比が(a)/((a)+(b))=0.10〜0.
75で示されるクラフト粘着テープ

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はクラフト粘着テープ
に関するものである。さらに詳しくは、重ね貼り性、マ
ジックでの筆記性、ノンスリップ性のいわゆる3機能性
に優れ、かつ耐熱性に優れたクラフト粘着テープに関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般のクラフト粘着テープは、クラフト
クルパック紙を基材とし、その片面に粘着剤層を設け、
もう一方の面にポリエチレンラミネート層を設け、更に
ポリエチレンラミネート層の上に塗工したシリコーン系
剥離剤層から構成されている。シリコーン系剥離層を有
するクラフト粘着テープは、テープの展開力が軽く作業
性が良好であり、安価であることから、包装用テープの
中では最も生産量が多く、主としてダンボールの封緘に
使用されている。
【0003】しかし、上記構成のクラフト粘着テープ
は、重ね貼りができない、テープ背面が滑りやすいため
荷崩れを起こしやすい、テープ背面に字を書くことがで
きない等の欠点があった。
【0004】これらの欠点を解決するために、長鎖アル
キル基含有化合物を剥離剤として塗工したものがある。
この長鎖アルキル基含有化合物を剥離剤としたクラフト
粘着テープは、剥離面の摩擦係数が高いため滑りにく
く、剥離面に重ねて貼ることができ、油性マジック等で
字が書けるという特徴がある。
【0005】しかしながら、長鎖アルキル基含有化合物
は、シリコーン系の剥離剤と比較した場合に耐熱性が悪
く、高温で重剥離化して剥離異常を起こし、ひどい場合
には基材の層間割れを起こすという問題がある。特に合
成ゴムや天然ゴムを主成分とする粘着剤との組み合わせ
では剥離が重く、高温での重剥離化による層間割れ現象
が比較的低い温度で生じていた。
【0006】また、特公昭51−20205号公報では
低密度ポリエチレン樹脂による剥離剤層とポリアクリル
酸エステル系粘着剤との組み合わせにより、さらに特公
昭57−45789号、特公昭57−45790号公報
ではエチレン/プロピレン共重合体樹脂及びまたはエチ
レン−1−ブテンランダム共重合体を主成分とした低密
度樹脂による剥離剤層とポリアクリル酸エステル系粘着
剤との組み合わせにより、上記長鎖アルキル基含有化合
物を用いた場合の高温での層間割れを解決したクラフト
粘着テープが提供されている。
【0007】しかしながら、上記低密度樹脂による剥離
剤層とポリアクリル酸エステル系粘着剤との組み合わせ
では、ゴム系粘着剤と比較して、接着力に乏しいため、
段ボール封緘性、重ね貼り性などの実用面でやや劣るこ
とや、コストが高い等の欠点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の如き
欠点を解決し、反応性に優れたシリコーン系剥離剤と粘
着剤とを組み合わせたクラフト粘着テープによって、粘
着剤への影響が少なく、重ね貼り性、ノンスリップ性、
筆記性などに優れ、しかも耐熱性に優れたクラフト粘着
テープを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、ク
ラフト基材の片面にシリコーン系剥離剤を設け、前記基
材のもう一方の面に粘着剤層を設けてなるクラフト粘着
テープにおいて、前記シリコーン系剥離剤層が、(a)
一分子中に3個以上のケイ素原子結合水素原子を有する
オルガノハイドロジェンポリシロキサン含む付加反応型
シリコーン系剥離剤、(b)セルロース誘導体、及び
(c)白金系触媒からなり、(a)と(b)の重量比が
(a)/((a)+(b))=0.10〜0.75で示
されることを特徴とするクラフト粘着テープに関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のクラフト粘着テープはク
ラフト紙を基材とし、その片面上にシリコーン系剥離剤
層を設け、基材のもう一方の面に粘着剤を設けてなるこ
とを特徴とする。
【0011】本発明者らは、前記の諸問題を解決するた
めに、既に特願平9−192481号で特定の縮合反応
型シリコーン系剥離剤に特定のセルロース誘導体を特定
量導入することによって、クラフトテープの耐熱性に優
れるだけでなく、重ね貼りが可能で、ノンスリップ性に
優れ、かつ筆記性も良好なクラフト粘着テープを提案し
た。
【0012】しかしながら、縮合反応型シリコーン系剥
離剤はその反応機構から、硬化させるために高いエネル
ギー(高温、長時間)が必要となり、生産性がやや劣る
ことや、テープ化した後の巻き戻し時に、実際に人が剥
がす速度(約30m/min)での巻き戻し力が重く、巻き
戻しにくい等の課題があった。
【0013】そこで本発明者らは、一般的に縮合反応型
と比べ反応性が高い特定のオルガノハイドロジェンポリ
シロキサンを含有する付加反応型シリコーン系剥離剤を
用いることによって、低エネルギー(低温、短時間)で
の硬化反応が可能で粘着剤への移行が少なく、かつテー
プ巻き戻し時の作業性に優れ、クラフトテープの耐熱性
に優れるだけでなく、重ね貼りが可能で、ノンスリップ
性に優れ、かつ筆記性も良好なクラフトテープが得られ
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0014】本発明において、基材としてはクルパック
処理したクラフト紙が用いられ、シリコーン系剥離剤塗
工液のしみ込みを防ぐためには、シリコーン系剥離層を
形成する面に、目止め層が設けられているのが好まし
い。例示すれば、比較的安価なポリオレフィン系樹脂を
押し出しラミネートしたものや、リサイクルして再利用
し易くするためにポリオレフィン系樹脂を使用せずに顔
料、接着剤等からなる塗液を用いたものが挙げられる。
クラフト紙に用いられる目止め層としては特に限定され
ないが、比較的安価で平滑な面が得られるという点では
ポリエチレン樹脂(以下単にポリラミと言う)が好適に
用いられ、ポリラミ層の厚みは5〜30μmが好まし
く、10〜25μmがより好ましい。
【0015】剥離剤としては、クラフトテープの耐熱性
を向上させるために、シリコーン系剥離剤が用いられ、
シリコーンの種類としては、その反応性に優れ、シリコ
ーン移行が少なく粘着剤への影響の少ない特定の付加型
シリコーン系剥離剤が用いられ、さらに重ね貼り性、ノ
ンスリップ性、筆記性を付与するために該シリコーン系
剥離剤にはセルロース誘導体が特定量含有され、塗膜を
形成させるため、架橋剤であるオルガノハイドロジェン
ポリシロキサン及び白金系触媒が添加される。さらに基
材との密着を向上させるためにシランカップリング剤、
あるいは粘着テープとの剥離力を制御するためにレジン
系剥離コントロール剤、シリカ等の助剤を添加しても良
い。
【0016】セルロース誘導体を付加型シリコーンに含
有せしめることにより、剥離剤の塗膜形成がセルロース
誘導体とシリコーンとのウミシマ構造となり、セルロー
ス誘導体部分での重剥離化および油性インク吸収性、摩
擦性(摩擦係数の上昇)を発揮するものと考えられる。
上記セルロース誘導体は、該付加型シリコーンもしくは
該付加型シリコーン溶液に分散もしくは溶解可能なもの
であれば特に限定はないが、例えばメチルセルロース、
エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等が挙
げらる。
【0017】上記(a)一分子中に3個以上のケイ素原
子結合水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシ
ロキサンを含む付加反応型シリコーン系剥離剤と(b)
セルロース系誘導体とは(a)/((a)+(b))=
0.10〜0.75で示される重量比で配合され、好ま
しくは0.20〜0.60である。(a)/((a)+
(b))が0.10に満たないと上記シリコーン系剥離
剤のポットライフが短くなったり、剥離力が重剥離化し
て粘着テープ巻き戻し時に自背面からテープを剥がしに
くくなり、ポリラミ部の浮きを生じたり、または層間割
れとなる場合があり、一方0.75を越えると粘着剤層
との剥離力が十分に得られず、重ね貼り性が不十分とな
り、またノンスリップ性、筆記性も乏しくなるため好ま
しくない。
【0018】本発明におけるシリコーン系剥離剤は付加
反応型シリコーン系剥離剤であり、該シリコーン系剥離
剤を塗膜架橋させるための架橋剤、及び触媒が添加され
る。
【0019】架橋剤としては一分子中に3個以上のオル
ガノハイドロジェンポリシロキサンであれば特に制限さ
れることはないが、例えばトリメチルシロキシ基末端封
鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、環状メチルハ
イドロジェンポリシロキサン、ジメチルハイドロジェン
シロキシ基末端封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイド
ロジェンシロキサン共重合体等が挙げられる。
【0020】一方、付加反応の触媒としては、公知の白
金系触媒もしくは白金系触媒を導入した化合物であれば
特に制限されないが、塩化白金酸及び塩化白金酸とオレ
フィン類との錯塩、アルコール類との化合物等が挙げら
れる。前記触媒の添加量は基材の種類、硬化条件(乾燥
温度、乾燥時間、乾燥風量)によって異なるが、ポリエ
チレンラミネート層を目止め層として用いた場合の添加
量は、前記シリコーン系剥離剤100重量部に対して
0.5〜5重量部である。
【0021】尚、該オルガノハイドロジェンポリシロキ
サンとアルケニル基との比はオルガノポリシロキサン/
アルケニル基=1以上であることが好ましい。因みに1
未満であると硬化性が低下するため好ましくない。
【0022】該シリコーン系剥離剤は、例えばトルエ
ン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン等の
単独もしくは混合有機溶剤に溶解し、塗布乾燥される。
剥離剤の塗布量は0.05〜2.0g/m2が好まし
く、0.1〜1.5g/m2がより好ましい。0.05
g/m2未満ではテープの剥離面との均一な剥離性能は
得られず、重剥離化して部分的に層間割れすることがあ
り、他方2.0g/m2を超えるとシリコーンの硬化性
が悪くなるので好ましくない。
【0023】尚、該剥離剤の塗工方式は何ら限定される
ことはないが、例えばグラビアダイレクト法、グラビア
リバース法、バー塗工などが挙げられる。また硬化させ
る温度は塗布されるシリコーンの種類、乾燥装置によっ
て異なるが、70〜140℃が望ましい。
【0024】粘着剤としては、何ら限定されないが、例
えばエラストマー成分として天然ゴム系粘着剤、合成ゴ
ム系粘着剤、アクリル系粘着剤などが使用され、粘着付
与剤樹脂、そして必要に応じて適宜、軟化剤、老化防止
剤、更に架橋剤、顔料等の添加剤が配合される。特に重
ね貼り性を重視した場合には接着力が高くて安価な天然
ゴム系粘着剤を用いることがより好ましく、粘着テープ
の巻戻し力をよりスムーズにしたい場合には一般的にゴ
ム系粘着剤よりも接着力の比較的低いアクリル系粘着剤
を用いることが好ましい。
【0025】本発明において、所望とする重ね貼り性を
有し、粘着テープを巻き戻す際のポリ浮きあるいは層間
割れ等がなく、スムーズな剥離を有するクラフト粘着テ
ープを得るためには、粘着テープと前記シリコーン系剥
離剤塗布面との剥離力は、100〜600gf/25m
mであれば目的である重ね貼りが可能で、粘着テープを
巻き戻す際のポリ浮きあるいは層間割れ等のないクラフ
ト粘着テープを得ることができる。100gf/25m
m未満となると自背面への接着力が弱く、重ね貼り性が
悪くなり、経時で自背面からテープが浮き上がってしま
うことがあり、他方600gf/25mmを超えると巻
き戻し時の剥離異常が起こる場合があり、自背面からテ
ープを剥がしにくくなり、ポリラミネート部の浮きを生
じたり、または層間割れとなる場合がある。ここで、剥
離力とは、JIS Z 0237に基づいて測定し得ら
れる値である。
【0026】また、クラフトテープが貼り付けられた段
ボール箱を積み重ねて運ぶ際、荷崩れを防ぐために、該
シリコーン系剥離剤層表面同士の動摩擦係数が0.20
以上であれば目的のノンスリップ性を付与したクラフト
粘着テープを得ることができる。0.20未満になると
該シリコーン系剥離剤層表面同士が滑りやすく、荷崩れ
を起こしやすくなるので好ましくない。ここで、動摩擦
係数とは、JIS P8147に基づいて測定し得られ
る値である。
【0027】さらに、本発明のクラフト粘着テープのシ
リコーン系剥離剤表面は、油性マジックでの筆記性を有
することを特徴とする。これは上記の動摩擦係数と共
に、本発明の剥離剤層とすることで達成されるものであ
る。
【0028】また、粘着剤の塗布量は、粘着剤の種類に
よって異なるが、20〜70g/m2が好ましく、30
〜60g/m2がより好ましい。塗布量が20g/m2
満の場合には、段ボールなどの封かん性が悪くなること
があり、また70g/m2を超えると粘着剤の投錨性が
悪くなり、テープからの粘着剤のはみ出しが起こった
り、段ボール等の被着体に対して粘着剤の糊残りが生じ
るなどの問題が起こることがある。
【0029】尚、粘着剤の塗工方式は何ら限定されない
が、例えばコンマコート法、リバースコート法、グラビ
アコート法、リバースグラビア法、キスコート法、ナイ
フコート法、バーコート法及び工程紙にこれらの方式で
塗布したものを転写させる転写法等が挙げられる。
【0030】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説
明するが、もちろん本発明はこれによって制限されるも
のではない。尚、実施例および比較例中の「部」および
「%」は、特に断りのない限り「重量部」および「重量
%」を示す。
【0031】実施例1 基材にポリエチレンラミネートクラフト紙(メラミンク
ルパック73g/m2にポリエチレンを20μmラミネ
ートしたもの)を用い、ポリエチレン面に剥離剤とし
て、(a)付加反応型のシリコーン系剥離剤(BY24
−312,東レダウコーニング社製、固形分濃度30
%)40部に、(b)エチルセルロース(粉末試薬)を
60部加えた混合物{(a)/((a)+(b))=
0.40}を溶剤としてトルエンで溶解した。該混合物
100部に対して白金系(SRX−212、東レダウコ
ーニング社製)を2部添加した混合溶液を剥離剤塗工液
とし、これを固形分0.3g/m2となるように塗工・
乾燥した。剥離剤塗工面と反対面に塗工する粘着剤とし
て、天然ゴム100重量部、粘着付与剤として石油系樹
脂90重量部[クイントンS−100、軟化点94℃、
日本ゼオン(株)製]、軟化剤としてテルペン系液状軟
化樹脂25重量部[ダイマロン、ヤスハラケミカル
(株)製]、架橋剤0.8重量部[ミリオネートMR−
100、日本ポリウレタン(株)製]、老化防止剤1重
量部[ノクラックNS−5、大内新興化学工業(株)
製]からなる組成物をトルエンに溶解し、これを固形分
40g/m2となるように塗工・乾燥したものを巻取
り、粘着テープとした。
【0032】実施例2 剥離剤として(a)付加反応型のシリコーン系剥離剤
(BY24−312,東レダウコーニング社製、固形分
濃度30%)70部に、(b)エチルセルロース(粉末
試薬)を30部加えた混合物{(a)/((a)+
(b))=0.70}を、トルエンで溶解した。該混合
物100部に対し白金系触媒(SRX−212、東レダ
ウコーニング社製)2部加した混合溶液を剥離剤塗工液
とし、これを固形分0.3g/m2となるように塗工・
乾燥した以外は実施例1と同様に粘着テープを作製し
た。
【0033】実施例3 剥離剤として(a)付加反応型のシリコーン系剥離剤
(BY24−312,東レダウコーニング社製、固形分
濃度30%)70部に、エチルセルロース(粉末試薬)
30部を加えた混合物を、溶剤としてトルエンで溶解し
た。該混合物100部に対して白金系触媒(SRX−2
12、東レダウコーニング社製)を2部添加した混合溶
液を剥離剤塗工液とし、これを固形分1.0g/m2
なるように塗工・乾燥した以外は実施例1と同様に粘着
テープを作製した。
【0034】実施例4 剥離剤として(a)付加反応型のシリコーン系剥離剤
(BY24−162,東レダウコーニング社製、固形分
濃度30%)10部に、エチルセルロース(粉末試薬)
を90部加えた混合物{(a)/((a)+(b))=
0.10}を、トルエンで溶解した。該混合物100部
に対し白金系触媒(SRX−212、東レダウコーニン
グ社製)1.5部添加した混溶液を剥離剤塗工液とし、
これを固形分0.3g/m2となるように塗工・乾燥し
た以外は実施例1と同様に粘着テープを作製した。
【0035】実施例5 粘着剤として、ポリアクリル酸エステルを主成分とする
汎用のエマルジョン型アクリル系粘着剤(HVC−62
80,東亜合成社製)を固形分40g/m2となるよう
に塗工・乾燥したものを使用した以外は実施例1と同様
に粘着テープを作製した。
【0036】比較例1 剥離剤として長鎖アルキルペンダント型ポリマー[ピー
ロイル1200、一方社油脂工業(株)製]をトルエン
に溶解し、これを固形分0.1g/m2となるように塗
工・乾燥した以外は実施例1と同様に粘着テープを作製
した。
【0037】比較例2 剥離剤として、付加反応型のシリコーン系剥離剤(BY
24−312,東レダウコーニング社製、固形分濃度3
0%)80部に、エチルセルロース(粉末試薬)20部
を加えた混合物{(a)/((a)+(b))=0.8
0}を、溶剤としてトルエンで溶解し、さらに白金系触
媒(SRX−212、東レダウコーニング社製)を2部
添加して調整した剥離剤塗工液を用いた以外は実施例1
と同様にして粘着テープを作製した。
【0038】比較例3 剥離剤として、付加反応型のシリコーン系剥離剤(BY
24−312,東レダウコーニング社製、固形分濃度3
0%)0.05部に、エチルセルロース(粉末試薬)9
5部を加えた混合物{(a)/((a)+(b))=
0.05}を、溶剤としてトルエンで溶解し、さらに白
金系触媒(SRX−212、東レダウコーニング社製)
を2部添加して剥離剤塗工液を調整した以外は実施例1
と同様にして粘着テープを作製した。
【0039】比較例4 剥離剤として、(a)’縮合反応型のシリコーン系剥離
剤(BY24−036,東レダウコーニング社製、固形
分濃度30%)60部に、(b)エチルセルロース(粉
末試薬)40部を加えた混合物{(a)’/((a)’
+(b))=0.60}を溶剤としてトルエンで溶解
し、さらに錫系触媒(SRX−67,東レダウコーニン
グ社製)を5部添加して調整した剥離剤塗工液を用いた
以外は実施例1と同様にして粘着テープを作製した。
【0040】比較例5 剥離剤として、付加反応型のシリコーン系剥離剤(SD
−7220,東レダウコーニング社製、固形分濃度30
%)100部をトルエンで溶解し、さらに白金系触媒
(SRX−212)を2部添加して調整した剥離剤塗工
液を用いた以外は実施例1と同様にして粘着テープを作
製した。
【0041】上記各実施例、および比較例で得られたク
ラフト粘着テープについて、それぞれ下記の方法により
評価を行い、それらの結果を表−1に示した。 <硬化性>シリコーンの硬化性は上記シリコーン系剥離
剤をクラフト基材に塗布乾燥し、指の腹で擦って硬化性
が良好な乾燥条件を評価した。 ◎;120℃×30秒(基材温度85℃)以下で硬化性
良好 ○;130℃×30秒(基材温度90℃)以下で硬化性
良好 △;140℃×30秒(基材温度95℃)以下で硬化性
良好 ×;140℃×30秒(基材温度95℃)でも硬化性不
【0042】<残留接着率>クラフト粘着テープの粘着
剤塗布面を剥離剤塗布面に貼付け、70℃で20g/c
2の荷重をかけ、20時間後にテープを剥がし、ステ
ンレス板に貼り付けた後、0.3m/分にて180°剥
離力を引張り試験で測定し、未処理のクラフト粘着テー
プの剥離力に対する百分率を残留接着率とした。
【0043】<自背面剥離力>JIS Z 0237に
準じてクラフト粘着テープの粘着剤塗布面を剥離剤塗布
面に貼付け、0.3m/分にて180゜剥離力を引張り
試験にて測定した。
【0044】<動摩擦係数>JIS P 8147に準
じる摩擦係数試験方法にて、クラフト粘着テープの剥離
剤処理面と同じ剥離剤処理面との水平方向での動摩擦係
数を測定した。
【0045】<筆記性>油性マジックを剥離剤塗布面に
筆記した後、キムワイプにて拭き取ったときにマジック
が落ちなくなるまでの時間を測定し評価した。 ◎;マジックで筆記後0〜10秒に拭き取った場合にマ
ジックが落ちない ○;マジックで筆記後11〜30秒に拭き取った場合に
マジックが落ちない △;マジックで筆記後31〜60秒に拭き取った場合に
マジックが落ちない ×;マジックで筆記後60秒以上に拭き取った場合にマ
ジックが落ちない
【0046】<重ね貼り性>JIS P 3902に規
定する外装用段ボール箱(K−7強化段ボール)に対
し、クラフト粘着テープを貼付け、さらに該粘着テープ
背面上にクラフト粘着テープを貼付けた後に重ね貼りし
たクラフト粘着テープが剥がれるまでの時間を測定し
た。サンプル数は20枚で行い、時間ごとの剥がれた枚
数を測定値として評価した。 ◎;1日間1枚も剥がれることがない ○;1日後5枚以下の剥がれがある △;1日後10枚以下の剥がれがある ×;3時間以内にすべてはがれる
【0047】<封かん性>JIS P 3902に規定
する外装用段ボール(K−7強化段ボール)に対し、ク
ラフト粘着テープを貼付けた時の作業性を評価した。 ○;作業性良好(実用上問題なし) ×;作業性不良(実用上問題あり)
【0048】<粘着テープの巻き戻し性>作製したクラ
フト粘着テープを巻き戻す際の作業性を評価した。 ○ ;作業性良好(実用上問題なし) △ ;作業性やや不良(実用上問題なし) × ;作業性不良(実用上問題あり)
【0049】<粘着テープの耐熱性>粘着テープの耐熱
性については、得られたクラフト粘着テープを80℃の
環境下に2日間放置後、テープの巻き戻し力を連続剥離
試験機(テスター産業製)を用いて、剥離速度30m/mi
nで剥離させた時の巻き戻し性の評価として、ラミネー
ト層の浮き、および基材の層間割れの有無を目視により
観察した。ここで、ポリオレフィン系樹脂層の浮き(ポ
リ浮き)は、剥離力が重剥離化したためにラミネート部
が引っ張られて表面に凹凸を生じる状態を示し、また基
材の層間割れは、剥離剤塗布面と粘着剤塗布面とで正常
に剥離されず、基材の層間で割れが生じる現象であり、
下記の基準で評価した。 ○;ポリ浮き、層間割れともになく、実用上適している ×;層間割れはないが、ポリ浮きが生じ、実用上適さな
い ××;層間割れが生じ、実用上適さない
【0050】
【表1】
【0051】表1から明らかなように、実施例1〜5の
様な本発明の構成では、シリコーンの硬化性に優れ、重
ね貼りが可能で、ノンスリップ性に優れ、かつ筆記性が
良好で、さらに巻き戻し評価において耐熱性も優れてい
た。比較例1、3では、巻き戻しの際の剥離力が重いた
めに比較例1では層間割れ、比較例3ではポリ浮きが生
じる。比較例2では、重ね貼り性(自背面剥離力)、筆
記性、ノンスリップ性の3機能性がやや劣る。また、比
較例4では付加型シリコーンを使用した場合と比べ硬化
性、テープ巻き戻し時の作業性が劣る。さらに比較例5
では自背面剥離力が低いため重ね貼り性が悪く、シリコ
ーン面が滑りやすく、筆記性もない。
【0052】
【発明の効果】本発明により、剥離剤層は硬化性が良好
で粘着剤への影響が少なく、重ね貼り性、ノンスリップ
性、および筆記性などに優れ、しかも耐熱性に優れた作
業性の良いクラフト粘着テープを提供することが可能と
なり、産業界に寄与するところが大である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クラフト基材の片面にシリコーン系剥離剤
    層を設け、前記基材のもう一方の面に粘着剤層を設けて
    なるクラフト粘着テープにおいて、前記シリコーン系剥
    離剤層が、(a)一分子中に3個以上のケイ素原子結合
    水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサ
    ンを含む付加反応型シリコーン系剥離剤、(b)セルロ
    ース誘導体、及び(c)白金系触媒からなり、(a)と
    (b)の重量比が(a)/((a)+(b))=0.1
    0〜0.75で示されることを特徴とするクラフト粘着
    テープ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7883273B2 (en) 2003-05-12 2011-02-08 Nsk Ltd. Cage for roller bearing
JP2015208941A (ja) * 2014-04-28 2015-11-24 三菱樹脂株式会社 離型ポリエステルフィルム
US9910051B2 (en) 2006-10-27 2018-03-06 Life Technologies Corporation Fluorogenic pH sensitive dyes and their method of use
WO2021220363A1 (ja) * 2020-04-27 2021-11-04 株式会社寺岡製作所 粘着テープ
WO2022208605A1 (ja) * 2021-03-29 2022-10-06 株式会社寺岡製作所 粘着テープ

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