JPH115600A - ブースタロケットの結合装置 - Google Patents

ブースタロケットの結合装置

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JPH115600A
JPH115600A JP9160175A JP16017597A JPH115600A JP H115600 A JPH115600 A JP H115600A JP 9160175 A JP9160175 A JP 9160175A JP 16017597 A JP16017597 A JP 16017597A JP H115600 A JPH115600 A JP H115600A
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piston
booster rocket
cylinder
booster
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 FRP製モータケースを用いたブースタロケ
ットでは、燃焼開始とともにモータケースが機軸方向に
伸びることから、コアロケットにブースタロケットを結
合する従来の装置では、伸びに対応することができなか
った。 【解決手段】 コアロケットCから斜め後方に延出して
ブースタロケットBの尾部に連結する後方ブレース2
に、同ブレース2を所定量伸長させてその伸長状態を維
持する緩衝手段10を備えたブースタロケットの結合装
置とし、緩衝手段10により、モータケースの伸びによ
るコアロケットCとブースタロケットBの間に生じる荷
重(変位)を吸収すると共に、吸収後にはブースタロケ
ットBの推進力をコアロケットCに伝達させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コアロケットにブ
ースタロケットを結合するのに用いるブースタロケット
の結合装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ブースタロケットの結合装置は、コアロ
ケットに対してブースタロケットを拘束すると共に、ブ
ースタロケットの推進力をコアロケットに伝達する機能
を有する。このような結合装置は、ブースタロケットの
大きさや配置、あるいは分離方式などに応じて適宜の構
成のものが採用されており、例えば、昭和58年4月2
5日に丸善が発行した『航空宇宙工学便覧・増補版』の
第462頁に記載されているように上下の取付け金具を
用いたものがあり、このほかには、複数のブレースを用
いてブースタロケットの上下をコアロケットに結合する
ようにしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年では、
固体推進薬を用いたブースタロケットにおいて、一体成
形が可能なFRP製のモータケースが採用されつつあ
る。ところが、FRP製モータケースを用いたブースタ
ロケットでは、燃焼開始とともにモータケース全体が機
軸方向に伸び、その伸長量はモータケースの大型化に伴
って無視できない大きさになる。このため、従来のブー
スタロケットの結合装置では、FRP製モータケースの
ブースタロケットへの適用を考えると、モータケースの
伸長により、ブースタロケットの姿勢角が変化したり、
結合装置自体に過大な荷重が加わったりする恐れがある
ことから、直接採用することが困難であり、このような
不具合を解決するためにモータケースの伸びに対する改
善が望まれていた。
【0004】
【発明の目的】本発明は、上記従来の状況に鑑みて成さ
れたもので、とくにFRP製モータケースを用いたブー
スタロケットに好適であって、燃焼開始とともに生じる
モータケースの機軸方向の伸びに対応することができる
ブースタロケットの結合装置を提供することを目的とし
ている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるブースタ
ロケットの結合装置は、請求項1として、コアロケット
にブースタロケットを結合する装置であって、コアロケ
ットから斜め後方に延出してブースタロケットの尾部に
連結するブレースに、同ブレースを所定量伸長させてそ
の伸長状態を維持する緩衝手段を備えた構成としてお
り、上記の構成を課題を解決するための手段としてい
る。
【0006】また、本発明に係わるブースタロケットの
結合装置は、請求項2として、緩衝手段が、コアロケッ
トおよびブースタロケットのいずれか一方側に連結され
るシリンダと、他方側に連結され且つシリンダに対して
その軸線方向に移動可能に挿入したピストンを備えると
共に、シリンダおよびピストンの相互に移動により全体
を伸縮可能とし、シリンダ内に、ピストンの伸長方向の
移動に伴って容積が減少する圧力室を形成すると共に、
最大容積にした圧力室に作動用流体を充填し、ピストン
に、所定の圧力で開放状態となって圧力室から作動用流
体を排出する一方向制御弁を備えると共に、シリンダと
ピストンの間に、伸長方向に所定量移動した位置で互い
を拘束するロック機構を備えた構成とし、請求項3とし
て、シリンダが、ピストンを摺動自在に挿入した内筒
と、内筒の外周側に環状空間を形成する外筒を備えてい
ると共に、ピストンが、内筒の内側面に摺接する大径部
を備えており、内筒とピストンとの間で、大径部の一方
側に圧力室を形成すると共に、大径部の他方側に一方向
制御弁側へ連通する流入空間を形成し、環状空間、圧力
室および流入空間に作動用流体を充填し、内筒に、その
内外を連通させる複数の流通孔を軸線方向に所定間隔で
設けた構成とし、請求項4として、ロック機構が、ピス
トンを摺動自在に保持するリテーナと、リテーナに形成
した貫通孔において同リテーナの内側に突没可能に収容
された係合用ボールと、ピストンに形成したボール係合
部と、リテーナの外周側でスプリングによりピストンの
軸線方向に付勢されるとともにピストンの移動により貫
通孔とボール係合部が一致した際に係合用ボールをリテ
ーナの内側に突出させて保持するスリーブを備えている
構成としており、上記の構成を課題を解決するための手
段としている。
【0007】さらに、本発明に係わるブースタロケット
の結合装置は、請求項5として、緩衝手段が、コアロケ
ットおよびブースタロケットのいずれか一方側の連結体
と他方側の連結体を同軸状に備え、一方側の連結体には
他方側の連結体にその軸線方向に摺動自在に挿入する軸
体が同軸状に設けてあり、軸体と他方側の連結体の相互
の移動により全体を伸縮可能とし、軸体と他方側の連結
体の間に、伸長方向に所定量移動した位置で互いを拘束
するロック機構を備えた構成とし、請求項6として、一
方側の連結体が、他方側の連結体側へ進退可能な軸体
と、軸体を後退位置に保持するスプリングを備えてお
り、軸体と一方側の連結体の間に、伸長方向に所定量移
動した位置で互いを拘束するロック機構を設けた構成と
し、請求項7として、ロック機構が、連結体に形成した
貫通孔において同連結体の内側に突没可能に収容された
係合用ボールと、軸体に形成したボール係合部と、連結
体の外周側でスプリングにより軸体の軸線方向に付勢さ
れるとともに軸体の移動により貫通孔とボール係合部が
一致した際に係合用ボールを連結体の内側に突出させて
保持するスリーブを備えている構成としており、上記の
構成を課題を解決するための手段としている。
【0008】
【発明の作用】本発明の請求項1に係わるブースタロケ
ットの結合装置では、燃焼開始とともにモータケースが
機軸方向に伸長すると、コアロケットから斜め後方に延
出してブースタロケットの尾部に連結したブレースが緩
衝手段により伸長するので、コアロケットとブースタロ
ケットの間に発生する荷重(変位)が緩衝手段により吸
収され、ブースタロケットの姿勢角が変化したりブレー
スに過大な荷重が加わったりするのを防止する。また、
ブレースの伸長後は、緩衝手段によりブレースの伸長状
態を維持するので、ブースタロケットの推進力が確実に
コアロケットに伝達されることとなる。
【0009】本発明の請求項2に係わるブースタロケッ
トの結合装置では、モータケースが機軸方向に伸長する
と、緩衝手段におけるシリンダとピストンが互いに引張
られる状態となって圧力室に充填した作動用流体が加圧
され、その圧力により一方向制御弁が開放状態となって
作動用流体が排出され、作動用流体の排出に伴って緩衝
手段全体が伸長することとなり、これにより、モータケ
ースの伸長によりコアロケットとブースタロケットの間
に発生する荷重(変位)を吸収する。また、伸長した緩
衝手段は、ロック機構によりシリンダとピストンを互い
に拘束してブレースを伸長状態に維持し、ブースタロケ
ットの推進力をコアロケットに伝達する。
【0010】本発明の請求項3に係わるブースタロケッ
トの結合装置では、シリンダおよびピストンが伸長方向
に移動する際に、圧力室内の作動用流体は流通孔を通っ
て環状空間に流れ、環状空間内の作動用流体は別の流通
孔を通って流入空間に流れ、流入空間の作動用流体は一
方向制御弁から排出される。このとき、当該結合装置で
は、内筒に、その内外を連通させる複数の流通孔を軸線
方向に所定間隔で設けているので、大径部の移動に伴っ
て、圧力室から環状空間に作動用流体を流す流通孔の数
が減り、これとは逆に、環状空間から流入空間に作動用
流体を流す流通孔の数が増えることとなる。つまり、シ
リンダに対してピストンが伸長方向に移動するのに伴っ
て、圧力室から流出する作動用流体の流量を減少させ且
つ圧力を増大させて、モータケースの伸長によりコアロ
ケットとブースタロケットの間に発生する荷重(変位)
を吸収する。
【0011】本発明の請求項4に係わるブースタロケッ
トの結合装置では、貫通孔を有するリテーナ、係合用ボ
ール、ピストンに形成したボール係合部、およびスプリ
ングにより付勢されるスリーブを備えたロック機構によ
り、緩衝手段の伸長状態を維持する。すなわち、ロック
機構は、緩衝手段が収縮状態にあるときには、リテーナ
の貫通孔とピストンのボール係合部とがずれた位置にあ
るので、貫通孔内の係合用ボールはピストンの側面に当
接してリテーナの内側に没入した状態にあり、スリーブ
は係合用ボールにより移動が妨げられてスプリングを圧
縮した状態にしている。そして、シリンダおよびピスト
ンが互いに伸長方向に移動して貫通孔とボール係合部と
が一致すると、スプリングの反発力で移動するスリーブ
によって貫通孔内の係合用ボールがリテーナの内側に押
圧され、係合用ボールがリテーナの内側に突出してボー
ル係合部に係合し、さらに、スリーブで係合用ボールの
移動を阻止する。これにより、シリンダとピストンが互
いに拘束され、緩衝手段の伸長状態を維持することとな
る。
【0012】本発明の請求項5に係わるブースタロケッ
トの結合装置では、モータケースが機軸方向に伸長する
と、一方側および他方側の両連結体が互いに引張られる
状態となって、一方側の連結体の軸体と他方側の連結体
が摺動して緩衝手段全体が伸長することとなり、これに
より、モータケースの伸長によりコアロケットとブース
タロケットの間に発生する荷重(変位)を吸収する。ま
た、伸長した緩衝手段は、ロック機構により軸体と他方
側の連結体を互いに拘束してブレースを伸長状態に維持
し、ブースタロケットの推進力をコアロケットに伝達す
る。
【0013】本発明の請求項6に係わるブースタロケッ
トの結合装置では、モータケースが機軸方向に伸長する
と、請求項5のように一方側の連結体の軸体と他方側の
連結体が摺動してロック機構により拘束されるのに続い
て、一方側の連結体と軸体がスプリングを圧縮しつつ摺
動して緩衝手段全体がさらに伸長することとなり、これ
により、モータケースの伸長によりコアロケットとブー
スタロケットの間に発生する荷重(変位)を2段階に吸
収する。また、伸長した一方側の連結体と軸体は、ロッ
ク機構により互いに拘束され、軸体と他方側の連結体に
あっても先にロック機構により拘束されているので、こ
れによりブレースを伸長状態に維持する。
【0014】本発明の請求項7に係わるブースタロケッ
トの結合装置では、連結体に形成した貫通孔、係合用ボ
ール、軸体に形成したボール係合部、およびスプリング
により付勢されるスリーブを備えたロック機構により、
緩衝手段の伸長状態を維持する。すなわち、ロック機構
は、緩衝手段が収縮状態にあるときには、連結体の貫通
孔と軸体のボール係合部とがずれた位置にあるので、貫
通孔内の係合用ボールは軸体の側面に当接して連結体の
内側に没入した状態にあり、スリーブは係合用ボールに
より移動が妨げられてスプリングを圧縮した状態にして
いる。そして、軸体および連結体が互いに伸長方向に移
動して貫通孔とボール係合部とが一致すると、スプリン
グの反発力で移動するスリーブによって貫通孔内の係合
用ボールが連結体の内側に押圧され、係合用ボールが連
結体の内側に突出してボール係合部に係合し、さらに、
スリーブで係合用ボールの移動を阻止する。これによ
り、軸体と連結体が互いに拘束され、緩衝手段の伸長状
態を維持することとなる。
【0015】
【発明の効果】本発明の請求項1に係わるブースタロケ
ットの結合装置によれば、コアロケットから斜め後方に
延出してブースタロケットの尾部に連結するブレースを
採用すると共に、ブースタロケットの燃焼開始とともに
生じるモータケースの機軸方向の伸びに追従して緩衝手
段によりブレースを伸長させることから、コアロケット
とブースタロケットの間に発生する荷重(変位)を吸収
することができ、これにより、ブースタロケットの姿勢
角が変化したりブレースに過大な荷重が加わったりする
のを防止することができると共に、ブレースの伸長後に
おいては、緩衝手段によりブレースの伸長状態を維持し
て、ブースタロケットの推進力を確実にコアロケットに
伝達させることができる。また、コアロケットから斜め
後方に延出するブレースであることから、その軸線方向
に推進力の伝達が行われ、推進力の伝達性を良好なもの
にすることができ、しかも、コアロケットとブースタロ
ケットを結合するブレース自体に緩衝手段を備えている
ので、荷重(変位)を吸収する機能を備えたうえで結合
装置全体の構造を簡単なものにすることができ、重量の
軽減やコストの低下にも貢献し得る。
【0016】本発明の請求項2に係わるブースタロケッ
トの結合装置によれば、請求項1と同様の効果を得るこ
とができるうえに、作動用流体の排出を伴うシリンダと
ピストンの相互の移動により、モータケースの伸長でコ
アロケットとブースタロケットの間で発生する荷重(変
位)をより円滑に吸収することができ、その後は、ロッ
ク機構によりシリンダとピストンを互いに拘束してブレ
ースの伸長状態を確実に維持することができ、ブースタ
ロケットの推進力を確実にコアロケットに伝達させるこ
とができる。
【0017】本発明の請求項3に係わるブースタロケッ
トの結合装置によれば、請求項2と同様の効果を得るこ
とができるうえに、複数の流通孔を設けた内筒を採用し
たことにより、ピストンの伸長方向の移動に伴って圧力
室内の圧力が増大することとなり、これによってモータ
ケースの伸長でコアロケットとブースタロケットの間で
発生する荷重(変位)をより一層円滑に吸収することが
できると共に、速やかな伸長動作を行うことができ、し
かも、簡単な構造で良好な荷重吸収機能を得ることがで
きる。
【0018】本発明の請求項4に係わるブースタロケッ
トの結合装置では、請求項2および3と同様の効果を得
ることができるうえに、貫通孔を有するリテーナ、係合
用ボール、ピストンに形成したボール係合部、およびス
プリングにより付勢されるスリーブを備えたロック機構
を採用したことにより、簡単な構造で作動の信頼性の高
いロック機構を得ることができ、また、伸長方向に移動
したシリンダとピストンを充分な強度で互いに確実に拘
束することができる。
【0019】本発明の請求項5に係わるブースタロケッ
トの結合装置によれば、請求項1と同様の効果を得るこ
とができるうえに、軸体を設けた一方側の連結体と他方
側の連結体の採用により、構造をより簡単なものにする
ことができ、しかも、ロック機構により伸長方向に移動
したシリンダとピストンを互いに拘束してブレースの伸
長状態を確実に維持することができ、ブースタロケット
の推進力を確実にコアロケットに伝達させることができ
る。
【0020】本発明の請求項6に係わるブースタロケッ
トの結合装置によれば、請求項5と同様の効果を得るこ
とができるうえに、モータケースの伸長によりコアロケ
ットとブースタロケットの間に発生する荷重(変位)を
2段階に吸収することができ、緩衝手段の伸長量の増加
あるいは荷重吸収機能のさらなる円滑化などを実現する
ことができる。
【0021】本発明の請求項7に係わるブースタロケッ
トの結合装置によれば、請求項5および6と同様の効果
を得ることができるうえに、連結体に形成した貫通孔、
係合用ボール、軸体に形成したボール係合部、およびス
プリングにより付勢されるスリーブを備えたロック機構
を採用したことにより、簡単な構造で作動の信頼性の高
いロック機構を得ることができ、また、伸長方向に移動
した軸体と連結体を充分な強度で互いに確実に拘束する
ことができる。
【0022】
【実施例】図1〜図4は、本発明の請求項1に係わるブ
ースタロケットの結合装置の一実施例を説明する図であ
る。
【0023】図1に示すブースタロケットBは、例え
ば、フィラメントワインディング法によって全体を一体
成形したFRP製のモータケースを備えると共に、その
モータケースに固体推進薬を装填したものであって、尾
部にはロケットノズルNを備えている。このブースタロ
ケットBは、コアロケットCの尾部寄りに配置され、前
方ブレース1、後方ブレース2および中間ブレース3に
よりコアロケットCに結合してある。なお、図ではコア
ロケットCの片側のみを示したが、多くの場合、ブース
タロケットBはコアロケットCの円周方向に複数配置さ
れる。
【0024】前方ブレース1は、コアロケットCおよび
ブースタロケットBにそれぞれ設けた前方連結具4,5
間に連結してあって、コアロケットCの機軸に対してほ
ぼ直角に張出した状態にある。後方ブレース2は、コア
ロケットCおよびブースタロケットBにそれぞれ設けた
後方連結具6,7間に連結してあって、コアロケットC
から斜め後方に延出した状態にある。また、中間ブレー
ス3は、ブースタロケットBの前方連結具5とコアロケ
ットCの後方連結具6の間に連結してある。
【0025】これらのブレース1〜3は、ブースタロケ
ットBの両側に各々2本ずつ設けてあって、各連結具4
〜7に対しては軸線を適宜の方向に設定したピン等によ
り特定方向の回動を許容し得るように連結してあり、コ
アロケットCに対してブースタロケットBの3軸方向の
移動を規制すると共に、ブースタロケットBの推進力を
コアロケットCに伝達する。また、この実施例では詳細
な説明を省略するが、各ブレース1〜3はコアロケット
Cとの間に火工品類を用いた分離手段を備えており、ブ
ースタロケットBの燃焼終了とともにコアロケットCと
ブースタロケットの結合を解除する。
【0026】上記ブースタロケットBの結合装置は、コ
アロケットCから斜め後方に延出してブースタロケット
Bの尾部に連結する後方ブレース2に、同ブレース2を
所定量伸長させてその伸長状態を維持する緩衝手段10
を備えている。
【0027】ここで、FRP製のモータケースを用いた
ブースタロケットBでは、図2に示すように、燃焼開始
とともにモータケースが機軸方向に伸長する。また、緩
衝手段を備えていない後方ブレースを用いた場合、モー
タケースの伸長によりコアロケットCの機軸に対する倒
れ角が増大するので、例えば図3に示すように、初期の
段階でモータケースの伸長量に対応した倒れ角を設けて
おけば、モータケースの伸びとともに倒れ角を無くすこ
とが可能である。さらに、後方ブレースには、図4に示
すように、モータケースの伸長に伴う引張り荷重が加わ
り、これに続いてブースタロケットBの推進力伝達に伴
う圧縮荷重が加わることになる。なお、図2〜図4で
は、着火時のモータケースの伸び量を100mmとした
場合を想定している。
【0028】このような挙動を示すブースタロケットB
に対して、当該結合装置では、図1中に仮想線で示すよ
うに、燃焼開始とともにモータケースが機軸方向に伸長
すると、後方ブレース2が緩衝手段10により伸長し、
これによりコアロケットCとブースタロケットBの間に
発生する荷重(変位)を吸収する。したがって、初期の
段階でブースタロケットBに倒れ角(姿勢角)を設定し
ておかなくても、その倒れ角が変化することがなく、ま
た、後方ブレース2に過大な荷重が加わることも防止さ
れる。さらに、後方ブレース2の伸長後は、緩衝手段1
0により同ブレース2の伸長状態を維持するので、ブー
スタロケットBの推進力をコアロケットCに確実に伝達
し、ブレース本来の機能を充分に果たすこととなる。
【0029】図5は、本発明の請求項2〜4に係わるブ
ースタロケットの結合装置の一実施例を説明する図であ
る。
【0030】図示の緩衝手段20は、図1に示すコアロ
ケットCとブースタロケットBを結合する後方ブレース
2を構成するものであって、図中右側となるブースタロ
ケット側に連結されるシリンダ21と、コアロケット側
に連結され且つシリンダ21に対してその軸線方向に移
動可能に挿入したピストン22を備えると共に、シリン
ダ21およびピストン22の相互に移動により全体を伸
縮可能としている。
【0031】シリンダ21は、ブースタロケットの後方
連結具7に対して、ピン9により底部が連結される有底
円筒状の内筒23と、内筒23の外周側に環状空間24
を形成する外筒25を備えている。
【0032】内筒23は、底部側の端部の外周に断面鉤
型のフランジ26を有すると共に、同フランジ26によ
りコアロケット側(図5の左側)に開放した環状溝27
を形成しており、この環状溝27に外筒25の一端部が
嵌合している。また、内筒23の開放側の端部は、外筒
25の内側に固定したリング状の閉塞部材28の外周部
に嵌合している。
【0033】外筒25の他端部には、後記するロック機
構を構成するリテーナ29が設けてある。リテーナ29
は、ピストン22を摺動自在に貫通させるものであっ
て、内筒23と同様に端部の外周に断面鉤型のフランジ
30を有すると共に、同フランジ30によりブースタロ
ケット側(図5の右側)に開放した環状溝31を形成し
ており、この環状溝31に外筒25の他端部が嵌合して
いる。このリテーナ29は、外側の端面にピストン22
が摺動自在に貫通するリング32がボルト33により固
定してあり、内側の端部は閉塞部材28の内周部に嵌合
している。
【0034】さらに、シリンダ21は、ブースタロケッ
ト側の端部において、内筒23のフランジ26を挟み込
む状態にして、一方のキャップ34が外筒25に螺着し
てあると共に、コアロケット側の端部において、リテー
ナ29のフランジ30を挟み込む状態にして、他方のキ
ャップ35が外筒25に螺着してある。また、各部材の
接触部分にはシールリング36a〜36eが設けてあ
り、部材間の気密性を確保している。
【0035】他方、ピストン22は、内筒23の内部に
挿設されるブースタロケット側において、その中間部
に、内筒23の内側面に摺接する大径部37を有すると
共に、端部に、同じく内筒23の内周面に摺接する閉塞
部38を有しており、閉塞部38の外周部にはシールリ
ング36fが装着してある。また、ピストン22は、内
筒23内の端部中央に凹部39を有し、この凹部39に
は一方向制御弁40が収容してある。
【0036】そして、ピストン22は、大径部37のコ
アロケット側において、内筒23および閉塞部材28と
の間に、当該ピストン22の伸長方向(図5の右方向)
の移動に伴って容積が減少する圧力室41を形成すると
共に、大径部37のブースタロケット側すなわち大径部
37と閉塞部38の間において、内筒23との間に、一
方向制御弁40側へ連通する流入空間42を形成してい
る。なお、流入空間42は、ピストン22に形成した流
路43を介して、一方向制御弁40を収容した凹部39
の底部側に連通している。
【0037】また、内筒23には、その内外を連通させ
る複数(この実施例では5個)の流通孔44a〜44e
がシリンダ21の軸線方向に所定間隔で設けてある。こ
れらの流通孔44a〜44eは、図5の上半分に示す緩
衝手段20の収縮状態において、端から4つの流通孔4
4a〜44dが圧力室41と環状空間24を連通させて
おり、残りの1つの流通孔44fが環状空間24と流入
空間42を連通させている。
【0038】これにより、圧力室41、環状空間24、
流入空間42、流路43および凹部39の底部側はすべ
て連通しており、圧力室41の容積が最大となる当該緩
衝手段20の収縮状態において、これらの空間には作動
用流体(例えば油)が充填してある。なお、流通孔44
a〜44eは、内筒23の軸線方向に配列した複数を1
組として、内筒23の円周方向に複数の組を設けても良
い。
【0039】一方向制御弁40は、テーパ部40aと、
その小径端部に連続する軸部40bを有している。これ
に対して、凹部39は、ピストン22の端部側から内径
が漸次減少するテーパ部39aと、その小径端部に連続
する円筒部39bを有している。そして、一方向制御弁
20は、軸部40bを凹部39の底部側にして同凹部3
9に収容されると共に、凹部39の底部中央に螺着した
保持ボルト45との間にスプリング46を介装すること
により、凹部39のテーパ部39aに当該弁のテーパ部
40aを圧接させており、同テーパ部40aにはシール
リング36gが装着してある。
【0040】また、シリンダ21とピストン22の端部
の間には、ピストン22の伸長方向の移動に伴って容積
が増大する排出用空間47が形成してある。つまり、一
方向制御弁40は、圧力室41側の圧力が所定値以上に
なると開放され、圧力室41側の空間に充填した作動用
流体を排出用空間47に排出する。なお、排出用空間4
7の容積は圧力室41の容積よりも大きい。
【0041】さらに、シリンダ21とピストン22の間
には、伸長方向に所定量移動した位置で互いを拘束する
ロック機構が設けてある。ロック機構は、ピストン22
を摺動自在に保持する先のリテーナ29と、リテーナ2
9に形成した貫通孔48において同リテーナ29の内側
に突没可能に収容された係合用ボール49と、ピストン
22に形成した凹状のボール係合部50と、リテーナ2
9の外周側と外筒25の内周側の間に装着され且つスプ
リング51によりピストン22の軸線方向(ブースタロ
ケット方向)に付勢したスリーブ52を備えている。
【0042】スリーブ52は、スプリング51による付
勢方向の先端部内側に、リテーナ29の外側に突出した
係合用ボール49に当接する傾斜部52aを有し、傾斜
部52aの付勢方向後端側に、リテーナ29の内側に突
出した係合用ボール49に当接する円筒部52bを有し
ている。また、貫通孔48、係合用ボール49およびボ
ール係合部50は、リテーナ29およびピストン22の
円周方向において複数箇所に設けてある。なお、ボール
係合部50は、ピストン22の円周方向に溝状に形成し
てもよい。
【0043】上記ロック機構は、図5の上半分に示す緩
衝手段20の収縮状態において、貫通孔48とボール係
合部50が圧力室41の軸線方向の長さに相当する分だ
けずれた状態にある。また、貫通孔48内の係合用ボー
ル49は、ピストン22の側面に当接してリテーナ29
の内側に没入し、且つリテーナ29の外側に突出してス
リーブ52の傾斜部52aに当接した状態にある、さら
に、スリーブ51は、係合用ボール49により移動が妨
げられてスプリング51を圧縮した状態にしている。
【0044】上記の構成を備えたブースタロケットの結
合装置は、図1中に仮想線で示すようにブースタロケッ
トBの燃焼開始とともにモータケースが機軸方向に伸長
し始めると、緩衝手段20におけるシリンダ21とピス
トン22が互いに逆方向に引張られる状態となり、圧力
室41、環状空間24および流入空間42に充填した作
動用流体が加圧される。そして、圧力室41側の圧力が
所定値以上になると一方向制御弁40が開放される。す
なわち、圧力室41側の圧力により、一方向制御弁40
がスプリング46に抗して凹部39から脱する方向に移
動し、一方向制御弁40のテーパ部40aと凹部39の
テーパ部39aとが離間する。
【0045】これにより、当該結合装置は、開放した一
方向制御弁40から作動用流体が排出用空間47に排出
され、この作動用流体の排出を伴いながらシリンダ21
とピストン22が互いに移動し、緩衝手段20全体が伸
長することとなり、モータケースの伸長によりコアロケ
ットCとブースタロケットBの間に発生する荷重(変
位)を吸収する。
【0046】ここで、当該結合装置では、シリンダ21
およびピストン22が伸長方向に移動し始めるときは、
圧力室41内の作動用流体は4つの流通孔44a〜44
dを通って環状空間24に流れ、環状空間24内の作動
用流体は別の1つの流通孔44eを通って流入空間42
に流れ、流入空間42の作動用流体が一方向制御弁40
から排出される。
【0047】そして、当該結合装置では、内筒23に、
その内外を連通させる複数の流通孔44a〜44eを軸
線方向に所定間隔で設けているので、大径部37の移動
に伴って、圧力室41から環状空間24に作動用流体を
流す流通孔の数が減り、これとは逆に、環状空間24か
ら流入空間42に作動用流体を流す流通孔の数が増え
る。つまり、シリンダ21に対してピストン22が伸長
方向に移動するのに伴って、圧力室41から流出する作
動用流体の流量が減少し、且つ圧力が増大することとな
り、このように圧力を変化させることにより、コアロケ
ットCとブースタロケットBの間で発生する荷重(変
位)を速やかに且つより一層円滑に吸収するようにして
いる。
【0048】そしてさらに、当該結合装置では、緩衝手
段20が所定量伸長したところで、ロック機構によりシ
リンダ21とピストン22を互いに拘束し、緩衝手段2
0の伸長状態を維持する。
【0049】すなわち、図5の下半分に示すように、緩
衝手段20が伸長状態に至ると、ピストン22の大径部
37が閉塞部材38に当接して同ピストン22の移動が
規制されると同時に、貫通孔48とボール係合部50と
が一致する。これらが一致すると、スプリング51の反
発力で移動するスリーブ52の傾斜部52aによって貫
通孔48内の係合用ボール49がリテーナ29の内側に
押圧され、係合用ボール49がリテーナ29の内側に突
出してボール係合部50に係合する。そして、さらに移
動したスリーブ52の円筒部52bによって係合用ボー
ル49の移動を阻止する。これにより、シリンダ21と
ピストン22が互いに拘束される。
【0050】このようにして、当該結合装置は、ロック
機構により緩衝手段20を含む後方ブレースの伸長状態
を維持し、ブースタロケットBの推進力を確実にコアロ
ケットCに伝達させる。また、当該結合装置は、コアロ
ケットCから斜め後方に延出する後方ブレースを採用し
ているので、その軸線方向に推進力の伝達が行われるこ
ととなり、推進力の伝達性が良好である。
【0051】さらに、当該結合装置では、貫通孔48を
有するリテーナ29、係合用ボール49、ピストン22
に形成したボール係合部50、およびスプリング51に
より付勢されるスリーブ52を備えたロック機構を採用
したことにより、簡単な構造で作動の信頼性の高いロッ
ク機構が得られ、しかも、伸長方向に移動したシリンダ
21とピストン22を充分な強度で互いに確実に拘束す
る。
【0052】図6は、本発明の請求項5〜7に係わるブ
ースタロケットの結合装置の一実施例を説明する図であ
る。
【0053】図示の緩衝手段60は、図1に示すコアロ
ケットCとブースタロケットBを結合する後方ブレース
2を構成するものであって、図中左側となるコアロケッ
ト側に連結される一方側の連結体61と、ブースタロケ
ット側に連結される他方側の連結体61を同軸状に備え
ている。一方側の連結体61には、他方側の連結体62
にその軸線方向に摺動自在に挿入される軸体63が同軸
状に設けてある。この軸体63は、一方側の連結体61
に対して、他方側の連結体62側へ進退可能に設けてあ
る。これにより、緩衝手段60は、軸体63と両連結体
61,62との相互の移動により全体を伸縮可能として
いる。
【0054】両連結体61,62は、概略円筒状を成し
ている。一方側の連結体61は、内部中間に隔壁部64
を有し、この隔壁部64を底部とする軸体63の嵌合部
65を有している。他方側の連結体62は、端部から所
定範囲にわたって内径を拡大するように形成した軸体6
3の嵌合部66を有している。
【0055】軸体63は、両連結体61,62の嵌合部
65,66に摺動可能に嵌合し得る直径の概略円筒状を
成している。この軸体63は、一方側の連結体61側の
端部寄りの内部に隔壁部67を有している。そして、軸
体63は、他方側の連結体62側からその内部に挿入し
た連結ボルト68を隔壁部67に摺動自在に貫通させる
と共に、連結ボルト68の頭部に係止したプレート69
と隔壁体部67との間にスプリング70を介装し、さら
に連結ボルト68を一方側の連結体61の隔壁部64に
螺着させている。これにより、軸体63は、一方側の連
結体61に対して、他方側の連結体62側に進退可能で
あり、且つスプリング70によって隔壁部64に当接す
る後退位置に保持してある。
【0056】また、緩衝手段60は、軸体63と両連結
体61,62との間に、伸長方向に所定量移動した位置
で互いを拘束するロック機構を備えている。ロック機構
は、各連結体61,62に形成した貫通孔71,72に
おいて同連結体61,62の内側に突没可能に収容され
た係合用ボール73,74と、軸体63に形成した凹状
のボール係合部75,76と、各連結体61,62の端
部外周に装着され且つスプリング77,78により軸体
63の軸線方向に付勢されたスリーブ79,80を備え
ている。
【0057】両スリーブ79,80は、各々のスプリン
グ77,78により互いに接近する方向へ付勢されてお
り、その付勢方向の先端部内側に、連結体61,62の
外側に突出した係合用ボール73,74に当接する傾斜
部79a,80aを有し、傾斜部79a,80aの付勢
方向後端側に、連結体61,62の内側に突出した係合
用ボール73,74に当接する円筒部79b,80bを
有している。また、貫通孔71,72、係合用ボール7
3,74およびボール係合部75,76は、連結体6
1,62の円周方向において複数箇所に設けてある。ボ
ール係合部75,76は、連結体61,62の円周方向
に溝状に形成してもよい。
【0058】なお、両連結体61,62は、端部から所
定範囲にわたって外径を縮小する状態に形成した小径部
61a,62aを有していて、この小径部61a,62
aにそれぞれの貫通孔71,72が形成してあると共
に、小径部61a,62aの外周にスプリング77,7
8が装着してあり、さらに、小径部61a,62aの先
端部にはスリーブ79,80の脱落を防止する抜け止め
用リング81,82が嵌着固定してある。
【0059】上記の構成を備えたブースタロケットの結
合装置は、図6の上半分に示す緩衝手段60の収縮状態
において、軸体63が両連結体61,62の嵌合部6
5,66の全体に嵌合すると共に、両連結体61,62
の端部同士が当接した状態にあり、ロック機構において
は、各貫通孔71,72とボール係合部75,76がず
れた位置関係にある。なお、この実施例では、一方側の
連結体61における貫通孔71とボール係合部75との
ずれの長さよりも、他方側の連結体62における貫通孔
72とボール係合部76とのずれの長さのほうが充分に
大きい。
【0060】また、ロック機構において、各貫通孔7
1,72内の係合用ボール73,74は、軸体63の側
面に当接して連結体61,62の内側に没入し、且つ連
結体61,62の外側に突出してスリーブ79,80の
傾斜部79a,80aに当接した状態にある、さらに、
各スリーブ79,80は、係合用ボール73,74によ
り移動が妨げられてスプリング77,78を圧縮した状
態にしている。
【0061】次に、当該結合装置は、図1中に仮想線で
示すようにブースタロケットBの燃焼開始とともにモー
タケースが機軸方向に伸長し始めると、緩衝手段60に
おける両連結体61,62が互いに逆方向に引張られる
状態となり、このとき、一方側の連結体61と軸体63
の間にはスプリング70の力が働いているので、先に、
軸体63と他方側の連結体62とが互いに伸長方向に摺
動する。
【0062】この摺動により、軸体63のボール係合部
76と他方側の連結体62の貫通孔72とが一致する
と、図6の下半分に示すように、スプリング78の反発
力で移動するスリーブ80の傾斜部80aによって貫通
孔72内の係合用ボール74が連結体62の内側に押圧
され、係合用ボール74が連結体62の内側に突出して
ボール係合部76に係合する。そして、さらに移動した
スリーブ580の円筒部80bによって係合用ボール7
4の移動を阻止する。これにより、軸体63と他方側の
連結体62が互いに拘束される。
【0063】また、軸体63と他方側の連結体62が拘
束されると、スプリング70を圧縮しつつ軸体63と一
方側の連結体61とが互いに摺動し、この摺動によりボ
ール係合部75と貫通孔71とが一致すると、他方側の
連結体62のロック機構と同様に、係合用ボール73、
ボール係合部75、スプリング77により付勢されたス
リーブ79により、軸体63と一方側の連結体61が互
いに拘束される。
【0064】このように、当該結合装置では、軸体63
と両連結体61,62との摺動によって緩衝手段60全
体が伸長することとなり、モータケースの伸長によりコ
アロケットCとブースタロケットBの間に発生する荷重
(変位)を吸収する。また、軸体63に対して他方側の
連結体62を摺動可能にすると共に、軸体63に対して
一方側の連結体61もスプリング70を介して摺動可能
にしたことから、コアロケットCとブースタロケットB
の間に発生する荷重(変位)を2段階に吸収することが
でき、緩衝手段60の伸長量の増加あるいは荷重吸収機
能のさらなる円滑化などに貢献し得るものとなってい
る。そして、当該結合装置では、先の実施例と同様に、
各ロック機構により緩衝手段60を含む後方ブレースの
伸長状態を維持し、ブースタロケットBの推進力を確実
にコアロケットCに伝達させることとなる。
【0065】なお、上記実施例に示すブースタロケット
の結合装置によれば、軸体63と各連結体61,62と
の間の摩擦抵抗を調整することにより、荷重吸収性能を
変化させることが可能であり、先に実施例の結合装置に
比べて作動用流体を用いないことから、さらなる構造の
簡略化や軽量化を図ることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1に係わるブースタロケットの
結合装置の一実施例を説明する要部の側面図である。
【図2】ブースタロケットの燃焼開始後の時間経過に伴
うモータケースの伸びの変化を示すグラフである。
【図3】ブースタロケットの燃焼開始後の時間経過に伴
う倒れ角の変化を示すグラフである。
【図4】ブースタロケットの燃焼開始後の時間経過に伴
う後方ブレースに作用する軸方向の荷重の変化を示すグ
ラフである。
【図5】本発明の請求項2〜4に係わるブースタロケッ
トの結合装置の一実施例における緩衝手段であり、上半
分に収縮状態を示し、下半分に伸長状態を示す断面図で
ある。
【図6】本発明の請求項5〜7に係わるブースタロケッ
トの結合装置の一実施例における緩衝手段であり、上半
分に収縮状態を示し、下半分に伸長状態を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
B ブースタロケット C コアロケット 2 後方ブレース 10 20 60 緩衝手段 21 シリンダ 22 ピストン 29 リテーナ(ロック機構) 23 内筒 24 環状空間 25 外筒 37 大径部 40 一方向制御弁 41 圧力室 42 流入空間 44a〜44e 流通孔 48 71 72 貫通孔(ロック機構) 49 73 74 係合用ボール(ロック機構) 50 75 76 ボール係合部(ロック機構) 51 77 78 スリーブを付勢するスプリング(ロ
ック機構) 52 79 80 スリーブ(ロック機構) 61 一方側の連結体 62 他方側の連結体 63 軸体 70 軸体を付勢するスプリング

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コアロケットにブースタロケットを結合
    する装置であって、コアロケットから斜め後方に延出し
    てブースタロケットの尾部に連結するブレースに、同ブ
    レースを所定量伸長させてその伸長状態を維持する緩衝
    手段を備えたことを特徴とするブースタロケットの結合
    装置。
  2. 【請求項2】 緩衝手段が、コアロケットおよびブース
    タロケットのいずれか一方側に連結されるシリンダと、
    他方側に連結され且つシリンダに対してその軸線方向に
    移動可能に挿入したピストンを備えると共に、シリンダ
    およびピストンの相互に移動により全体を伸縮可能と
    し、シリンダ内に、ピストンの伸長方向の移動に伴って
    容積が減少する圧力室を形成すると共に、最大容積にし
    た圧力室に作動用流体を充填し、ピストンに、所定の圧
    力で開放状態となって圧力室から作動用流体を排出する
    一方向制御弁を備えると共に、シリンダとピストンの間
    に、伸長方向に所定量移動した位置で互いを拘束するロ
    ック機構を備えたことを特徴とする請求項1に記載のブ
    ースタロケットの結合装置。
  3. 【請求項3】 シリンダが、ピストンを摺動自在に挿入
    した内筒と、内筒の外周側に環状空間を形成する外筒を
    備えていると共に、ピストンが、内筒の内側面に摺接す
    る大径部を備えており、内筒とピストンとの間で、大径
    部の一方側に圧力室を形成すると共に、大径部の他方側
    に一方向制御弁側へ連通する流入空間を形成し、環状空
    間、圧力室および流入空間に作動用流体を充填し、内筒
    に、その内外を連通させる複数の流通孔を軸線方向に所
    定間隔で設けたことを特徴とする請求項2に記載のブー
    スタロケットの結合装置。
  4. 【請求項4】 ロック機構が、ピストンを摺動自在に保
    持するリテーナと、リテーナに形成した貫通孔において
    同リテーナの内側に突没可能に収容された係合用ボール
    と、ピストンに形成したボール係合部と、リテーナの外
    周側でスプリングによりピストンの軸線方向に付勢され
    るとともにピストンの移動により貫通孔とボール係合部
    が一致した際に係合用ボールをリテーナの内側に突出さ
    せて保持するスリーブを備えていることを特徴とする請
    求項2または3に記載のブースタロケットの結合装置。
  5. 【請求項5】 緩衝手段が、コアロケットおよびブース
    タロケットのいずれか一方側の連結体と他方側の連結体
    を同軸状に備え、一方側の連結体には他方側の連結体に
    その軸線方向に摺動自在に挿入する軸体が同軸状に設け
    てあり、軸体と他方側の連結体の相互の移動により全体
    を伸縮可能とし、軸体と他方側の連結体の間に、伸長方
    向に所定量移動した位置で互いを拘束するロック機構を
    備えたことを特徴とする請求項1に記載のブースタロケ
    ットの結合装置。
  6. 【請求項6】 一方側の連結体が、他方側の連結体側へ
    進退可能な軸体と、軸体を後退位置に保持するスプリン
    グを備えており、軸体と一方側の連結体の間に、伸長方
    向に所定量移動した位置で互いを拘束するロック機構を
    設けたことを特徴とする請求項5に記載のブースタロケ
    ットの結合装置。
  7. 【請求項7】 ロック機構が、連結体に形成した貫通孔
    において同連結体の内側に突没可能に収容された係合用
    ボールと、軸体に形成したボール係合部と、連結体の外
    周側でスプリングにより軸体の軸線方向に付勢されると
    ともに軸体の移動により貫通孔とボール係合部が一致し
    た際に係合用ボールを連結体の内側に突出させて保持す
    るスリーブを備えていることを特徴とする請求項5また
    は6に記載のブースタロケットの結合装置。
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