JPH115276A - 積層板 - Google Patents

積層板

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JPH115276A
JPH115276A JP11549298A JP11549298A JPH115276A JP H115276 A JPH115276 A JP H115276A JP 11549298 A JP11549298 A JP 11549298A JP 11549298 A JP11549298 A JP 11549298A JP H115276 A JPH115276 A JP H115276A
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JP
Japan
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intermediate layer
laminate
resin
inorganic filler
woven fabric
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Application number
JP11549298A
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English (en)
Inventor
Yasushi Tominaga
康 富永
Takahiro Nakada
高弘 中田
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面層と中間層との層間密着強度が優れ、積
層成形時のフローを小さくすることにより厚み精度が優
れ、高価なガラス不織布を使用しないことにより低コス
トの積層板を得ること。 【解決手段】 表面層は、片面または両面が起毛したガ
ラス織布に熱硬化性樹脂を含浸した基材からなり、中間
層は、熱硬化性樹脂に無機充填材を前記樹脂に対して1
0〜300重量%混合した組成物からなり、これらを加
熱加圧成形してなることを特徴とする積層板であり、ガ
ラス織布の起毛長さが50μm以上であることが好まし
い。また、無機充填材に加えて無機繊維又は有機繊維を
配合することが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に電気機器、電
子機器、通信機器等に使用される印刷回路用積層板に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】プリント回路板は、近年電気機器の軽薄
短小化から小型化、高機能化の要求が強くなってきてい
る。特にプリント回路板に用いられる多層回路板用積層
板、ガラス布基材エポキシ樹脂積層板、CEM3タイプ
のエポキシ樹脂コンポジット積層板(ガラス不織布を中
間層基材とし、ガラス織布を表面層基材とした基材構成
で、これらにエポキシ樹脂を含浸し加熱加圧成形した積
層板)では、積層板の厚み精度(均一性)の向上が強く
要求されるようになってきた。更には、エポキシ樹脂コ
ンポジット積層板の性能を維持しつつ低コスト化の要求
が大きくなっている。
【0003】従来ガラス織布を使用した積層板において
は、積層成形時に端面より樹脂が流れ出す現象(以下、
フローという)により積層板の周辺部の厚みが薄くなる
問題があった。更に最近においては、本発明者らにより
開発されたガラス不織布を使用しないコンポジット積層
板(特開平9−254331号公報)においては、ガラ
ス不織布が無いために成形時のフローが大きく良好な成
形ができないという問題があった。また、このコンポジ
ット積層板においては、ガラス織布と中間層の樹脂との
接着性(層間接着性)を向上させることも大きな課題と
なってきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、層間接着
性の向上、曲げ強度や耐衝撃性の向上、積層成形時のフ
ローの低減による成形性向上、低コスト化等を目的とし
て種々研究した結果、ガラス織布の片面または両面を起
毛することにより、成形時に中間層の樹脂の流れを抑え
ることができ、かつ表面層ガラス織布と中間層の樹脂組
成物との接着性が向上し、好ましくは中間層に無機繊維
を加えることにより曲げ強度や耐衝撃性が向上するとの
知見を得、更にこの知見に基づき種々研究を進めて本発
明を完成するに至ったものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、両表面層は、
少なくとも内面側が起毛したガラス織布に熱硬化性樹脂
を含浸した基材からなり、中間層は、熱硬化性樹脂に無
機充填材を前記樹脂に対して10〜300重量%混合さ
れた組成物からなり、これらを加熱加圧成形してなるこ
とを特徴とする積層板に関するものである。そして、好
ましくは表面に使用する片面または両面が起毛したガラ
ス織布の起毛の長さが50μm以上である積層板であ
る。また、積層板の曲げ強度や耐衝撃性をより向上させ
るために、中間層は、無機充填材に加えて、無機繊維又
は有機繊維が前記熱硬化性樹脂に対して0.01〜50
重量%混合された組成物からなることが好ましく、この
無機繊維又は有機繊維の繊維径は、好ましくは15μm
以下である。
【0006】本発明において、表面層に用いられるガラ
ス織布は、積層板成形時の中間層の樹脂組成物のフロー
を抑え、且つ表面層と中間層との接着性を大きくするた
めに、少なくとも内面側、即ち、中間層側に起毛が形成
される。起毛の長さは、限定するものではないが、成形
時樹脂組成物のフローを効果的に抑え、前記層間接着性
を向上させるためには50μm以上が好ましく、特にフ
ローをほぼ完全に止める必要のあるときは300μm以
上が好ましい。300μm未満ではフローを起毛繊維に
より完全には止められない。また50μm未満では成形
時樹脂組成物のフローがあり、積層板厚みのバラツキが
大きくなることがある。
【0007】起毛の長さは、起毛させる方法によりその
限界があり、最大1500μm程度である。また、積層
板の厚みや中間層の樹脂組成物の流動性にもよるが、通
常は300μm以上ではフローを止める効果はほぼ満足
され、1000μm程度以上としてもこのフローを止め
る効果の向上はないので、これ以上の長さに起毛する必
要はない。ガラス織布の表面に起毛を形成する方法は、
ループ織り、あるいはニードルパンチ、ブラシ、エメ
リ、針布等による方法、ウォタージェットによる方法等
があるが、いずれの方法でもよい。ガラス織布はいかな
るものでもよいが、1平方メートルあたりの重量(単
量)が20〜300g/m2 のものが好ましい。300
g/m2 を越えるとドリル等による加工性が悪くなり、
20g/m2未満では強度が弱くなり起毛処理しにく
い。
【0008】本発明の積層板において、起毛処理された
ガラス織布に対する熱硬化性樹脂と無機充填材(無機繊
維又は有機繊維を配合した場合はこれらも含む)との合
計量の割合は2.0〜10.0が好ましい。この範囲で
は、起毛処理されたガラス織布による無機充填材含有熱
硬化性樹脂組成物のフロー防止効果があり、積層板の特
性においても従来のものと同等以上のものとなる。2.
0未満では、コンポジット積層板としての特長、即ち、
良好な加工性、低コスト等が発揮されず、10.0を越
えると、ガラス織布の部分が少なくなり、強度等の機械
的特性が低下する。好ましくは2.5〜6.5である。
標準的な1.6mm厚の積層板では、この値は好ましく
は5.0〜6.0程度である。
【0009】本発明の積層板において、中間層には、熱
硬化性樹脂に無機充填材を加えることにより、打抜き加
工性や寸法安定性を維持向上させるとともに、厚み方向
(Z方向)の熱膨張を小さくするのでスルホール信頼性
を向上させることが可能である。また、従来では、ガラ
ス繊維不織布を中間層に構成していたが、これを使用し
ない事により、中間層のボイド(気泡の残存)を大きく
減らすことが可能となる。中間層に使用する無機充填材
としては、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、クレ
ー、タルク、シリカ等である。好ましくは、耐燃性向上
のために水酸化アルミニウムを主成分とするものであ
り、無機充填材の分散を良くするために超微粒子シリカ
を配合することが好ましい。樹脂に対する混合割合は通
常10〜300重量%の範囲である。10重量%未満で
は、成形時樹脂組成物のフローが大きく、またスルーホ
ール信頼性の向上効果が小さく、300重量%を越える
と樹脂への無機充填材の混合及び積層板の成形が困難と
なる。無機充填材の混合、積層板の成形及び得られた積
層板の特性の点から、好ましくは30〜200重量%、
更に好ましくは60〜160重量部%ある。
【0010】本発明においては、好ましくは、積層板の
曲げ強度や耐衝撃性を更に向上させるために、中間層の
熱硬化性樹脂に無機充填材とともに無機繊維又は有機繊
維を配合する。無機繊維又は有機繊維を配合することに
より、成形時の樹脂組成物のフローをより抑えることが
出来る。無機繊維としては、アルミナ繊維、ガラス繊維
等であり樹脂に対する配合割合は0.01〜50重量%
が好ましい。0.01重量%未満では曲げ強度、耐衝撃
性の向上効果が小さく、50重量%を越えると無機繊維
の混合及びプレス成形が困難となる。無機繊維の配合量
は、より好ましくは0.1〜10重量%、最も好ましく
は1〜5重量%である。また、有機繊維としては、合成
繊維、パルプ等であり、無機繊維に比較して配合量をよ
り多くすることができ、より好ましくは0.1〜15重
量%、最も好ましい配合割合は、1〜10重量%であ
る。これらの繊維の繊維径は15μm以下が好ましい
が、樹脂への混合の容易さから7μm以下がより好まし
い。15μmより太いとドリル等を使用した加工性にお
いて摩耗が大きくドリル折れの原因ともなることがあ
る。繊維の長さは、通常6mm以下であり、この長さよ
り長くなると樹脂への混合が容易ではなくなるが、繊維
径が15μm以下のものでは、繊維長がこれより長くて
も樹脂への混合が容易であり、少なくとも20mm程度
のものまで使用可能である。
【0011】本発明において、中間層に用いられる熱硬
化性樹脂はエポキシ樹脂が好ましいが、このほか、ポリ
イミド樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂などを
用いることができる。中間層の厚みは、最終の積層板に
厚み及び両表面層の起毛ガラス織布に厚みにより決まる
が、ガラス織布は中間層側の面に起毛を有しているの
で、中間層の厚みが2.0mm程度でも、成形時のフロ
ーを十分に止めることができる。中間層の厚み0.1m
m以下では、中間層の厚みが小さいのでフローが小さ
く、起毛したガラス織布を使用しなくてもよい。通常は
0.2〜2.0mm、好ましくは0.3〜1.8mm、
更に好ましく0.4〜1.6mm、であり、最も好まし
くは、0.6〜1.4mmである。また、表面層の起毛
したガラス織布の含浸に用いられる熱硬化性樹脂もエポ
キシ樹脂が好ましいが、中間層と同様、ポリイミド樹
脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂などを用いるこ
とができる。かかる熱硬化性樹脂は樹脂のみでも使用す
ることができるが、水酸化アルミニウム等の無機充填材
を加えると耐トラッキング性を付与することが出来る。
【0012】本発明の積層板は、表面層には起毛したガ
ラス織布を使用し、中間層は無機充填材を配合した熱硬
化性樹脂組成物からなるので、成形時にこの樹脂組成物
のフローを抑えることができ、表面層と中間層との接着
性も優れている。従って中間層にガラス不織布を使用し
ないにもかかわらず、積層板の厚み精度が極めて良好で
あり、打抜き加工性や寸法安定性を維持向上させるとと
もに、厚み方向(Z方向)の熱膨張を小さくするのでス
ルホール信頼性を向上させることが可能である。また、
中間層に無機充填材とともに無機繊維又は有機繊維を配
合することにより、曲げ強度や耐衝撃性が更に向上す
る。従って、積層板の性能が維持向上するとともに、成
形時の歩留まりの向上が図られ、高価なガラス不織布を
使用しないことと相まって、低コスト化を達成すること
ができる。さらに、起毛の長さを長くすることにより、
織布自体の強度が低下するので、打ち抜き等の加工性の
改善に効果があることもわかった。
【0013】本発明の積層板を製造する方法としては、
たとえば次の方法がある。即ち、少なくとも内面側が起
毛したガラス織布の起毛面に無機充填材を混合した熱硬
化性樹脂を所定厚みで塗布し、その上に前記と同様の起
毛されたガラス織布を起毛面を内側にして重ね合わせ
る。その後、必要によりこの積層物の両表面から熱硬化
性樹脂を塗布し、硬化が進まない程度に加熱乾燥する。
このようにして得られた複合プリプレグを加熱加圧成形
することにより、目的とする積層板を得ることが出来
る。表面層として使用される起毛したガラス織布は、予
め、熱硬化性樹脂を含浸させておくこともでき、この場
合、成形前に前記積層物へ樹脂を含浸させる工程を省略
することができる。成形時の加熱加圧条件は、塗布され
た樹脂組成物の流動性にもよるが、通常のコンポジット
積層板の成形条件と同等又は成形時のフローを押さえる
ために圧力をやや低くする。即ち、温度150〜180
℃、圧力20〜70kg/cm2 、時間60〜120分
間が適当である。
【0014】
【実施例】以下に本発明の実施例及び比較例(従来例)
を示す。「部」及び「%」はそれぞれ「重量部」及び
「重量%」を示す。
【0015】実施例1 エポキシ樹脂ワニス〔1a〕を以下の組成で調製した。 (1)臭素化エポキシ樹脂(油化シェル製 Ep−1046) 100部 (2)ジシアンジアミド 4 (3)2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.15 (4)メチルセロソルブ 30 (5)アセトン 60 続いてこのエポキシ樹脂ワニス〔1a〕の固形分100
部に対して、次の無機充填材を配合し、無機充填材含有
ワニス〔2a〕を調製した。 (1)シリカ(龍森製 クリスタライト VX−3) 25部 (2)ギブサイト型水酸化アルミニウム (昭和電工製,ハイジライトH−42) 70 (3)超微粉末シリカ(シオノギ製薬製 カープレックス) 5 次に、単量210g/m2 のガラス織布(日東紡績製 W
E-18K RB-84 )の片面を針布により600〜800μm
の長さに起毛させ、その起毛させた面に前記無機充填材
含有ワニス〔2a〕を、乾燥後の膜厚が1.4mmにな
るようにナイフコーターで塗工し、加熱装置で150
℃、3分間加熱乾燥した。その上面に同様に片面を起毛
させた単重210g/m2 のガラス織布(日東紡績製 W
E-18K RB-84 )を起毛面が内側となるように重ね合わ
せ、次いで、両表面に前記ワニス〔1a〕をロールコー
ターにより塗布し、加熱装置で150℃、3分間加熱乾
燥して複合プリプレグを得た。このプリプレグを所定の
長さ(2m)に切断し、その両面に18μm厚の銅箔を
重ね、成形温度165℃、圧力30kg/cm2 で90
分間積層成形して、厚さ1.6mm、中間層の厚み1.
4mmの銅張積層板を得た。
【0016】実施例2 実施例1で使用したエポキシ樹脂ワニス〔1a〕に、こ
の固形分100部に対して、次の配合の無機充填材を配
合し、無機充填材含有ワニス〔2b〕を調製した。 (1)シリカ(龍森製 クリスタライト VX−3) 25部 (2)ギブサイト型水酸化アルミニウム (昭和電工製,ハイジライトH−42) 70 (3)超微粉末シリカ(シオノギ製薬製 カープレックス) 5 (4)アルミナ繊維(ニチアス製 T/#5100) 5 繊維径 2.5μm、繊維長 平均15mm 以下、実施例1と同様の工程を経て、厚さ1.6mm、
中間層の厚み1.4mmの銅張積層板を得た。
【0017】比較例1 実施例1で使用した無機充填材含有ワニス〔2a〕を、
起毛処理をしていない単重210g/m2 のガラス織布
(日東紡績製 WE-18K RB-84 )の片面に、乾燥後の膜厚
が1.4mmになるようにナイフコーターで塗工し、加
熱装置で150℃、3分間加熱乾燥した。その上面に同
様に起毛処理をしていない単重210g/m2 のガラス
織布(日東紡績製 WE-18K RB-84 )を重ね合わせ、両表
面に前記エポキシ樹脂ワニス〔1a〕をロールコーター
により塗布し、加熱装置で150℃、3分間加熱乾燥し
て複合プリプレグを得た。以下、実施例1と同様にし
て、厚さ約1.6mmの銅張積層板を得た。得られた銅
張積層板は、成形時に端面からのフローが大きく、この
ため、厚み精度が大きく劣るものであった。
【0018】比較例2 比較例1において、実施例1で使用した無機充填材含有
ワニス〔2a〕の代わりに、実施例2で使用した無機充
填材含有ワニス〔2b〕を使用した以外は、比較例1と
同様にして、厚さ約1.6mmの銅張積層板を得た。得
られた銅張積層板は、比較例1と同様に、成形時に端面
からのフローが大きく、厚み精度が大きく劣るものであ
った。
【0019】比較例3(従来例) 実施例1で使用した無機充填材含有ワニス〔2a〕をガ
ラス不織布(日本バイリーン製 EP4075 )に、樹脂及び
無機充填材の合計含有量が中間層全体に対して90%に
なるように含浸し、加熱装置で150℃、3分間加熱乾
燥して、ガラス不織布プリプレグを得た。一方、実施例
1で使用したエポキシ樹脂ワニス〔1a〕を起毛処理を
していないガラス織布(日東紡績製 WE-18K RB-84 )に
樹脂含有量が40%になるように含浸し、加熱装置で1
50℃、3分間加熱乾燥してガラス織布プリプレグを得
た。次に前記ガラス不織布プリプレグを3枚重ね合わせ
て中間層とし、両表面層としてガラス織布プリプレグを
配置し、さらにその両面に18μm厚の銅箔を重ね、成
形温度165℃、圧力60kg/cm2 で90分間積層
成形して、厚さ1.6mmの銅張積層板を得た。
【0020】実施例3 無機充填材含有ワニス〔2c〕を以下の組成で調製し
た。 (1)臭素化エポキシ樹脂(油化シェル製 Ep−1046) 100部 (2)ジシアンジアミド 4 (3)2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.15 (4)ギブサイト型水酸化アルミニウム (昭和電工製,ハイジライトH−42) 80 (5)超微粉末シリカ(シオノギ製薬製 カープレックス) 20 (6)メチルセロソルブ 50 次に、単量210g/m2 のガラス織布(日東紡績製 W
E-18K RB-84 )の片面を針布により600〜800μm
の長さに起毛させ、その起毛させた面に前記無機充填材
含有ワニス〔2c〕を、乾燥後の膜厚が1.4mmにな
るようにナイフコーターで塗工し、加熱装置で150
℃、3分間加熱乾燥した。その上面に同様に片面を起毛
させた単重210g/m2 のガラス織布(日東紡績製 W
E-18K RB-84 )を起毛面が内側となるように重ね合わせ
た。次いで、両表面に次の配合のエポキシ樹脂ワニス
〔3a〕をロールコーターにより塗布して、加熱装置で
150℃、3分間加熱乾燥し複合プリプレグを得た。 (1)臭素化エポキシ樹脂(油化シェル製 Ep−1046) 80部 (2)ノボラック型エポキシ樹脂(油化シェル製 E−180) 20 (3)ジシアンジアミド 4 (4)2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.15 (5)メチルセロソルブ 200 この複合プリプレグを所定長さ(2m)に切断した後、
その上下に厚さ18μmの銅箔を重ね合わせ、温度16
5℃、圧力20kg/cm2 で90分間加熱加圧成形し
て、厚さ1.6mmの銅張積層板を作製した。
【0021】実施例4 実施例3で使用した無機充填材含有ワニス〔2c〕を、
下記の無機充填材含有ワニス〔2d〕に変更した以外は
実施例3と同様にして厚さ1.6mmの銅張積層板を作
製した。無機充填材含有ワニス〔2d〕の配合は次の通
りである。 (1)臭素化エポキシ樹脂(油化シェル製 Ep−1046) 80部 (2)ノボラック型エポキシ樹脂(油化シェル製 E−180) 20 (3)ジシアンジアミド 4 (4)2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.15 (5)ギブサイト型水酸化アルミニウム (昭和電工製,ハイジライトH−42) 80 (6)超微粉末シリカ(シオノギ製薬製 カープレックス) 20 (7)アルミナ繊維(ニチアス製 T/#5100) 5 繊維径 2.5μm、繊維長 平均15mm (8)メチルセロソルブ 50
【0022】実施例5 エポキシ樹脂ワニス〔1b〕を以下の組成で調製した。 (1)臭素化エポキシ樹脂(油化シェル製 Ep−1046) 80部 (2)ノボラック型エポキシ樹脂(油化シェル製 E−180) 20 (2)ジシアンジアミド 4 (3)2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.15 (4)メチルセロソルブ 30 (5)アセトン 60 また、無機充填材含有ワニス〔2e〕を以下の組成で調製した。 (1)臭素化エポキシ樹脂(油化シェル製 Ep−1046) 60部 (2)ノボラック型エポキシ樹脂(油化シェル製 E−180) 40 (3)ジシアンジアミド 4 (4)2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.15 (5)水酸化アルミニウム 110 (昭和電工製,ハイジライトH−42) (6)シリカ(龍森製 クリスタライト VX−3) 20 (7)超微粒子シリカ(シオノギ製薬製 カープレックス) 20 (8)メチルセロソルブ 50 次に、単量210g/m2 のガラス織布(日東紡績製 W
E-18K RB-84 )の片面を針布により600〜800μm
の長さに起毛させ、その起毛させた面に前記無機充填材
含有ワニス〔2e〕を、乾燥後の膜厚が1.4mmにな
るようにナイフコーターで塗工し、加熱装置で150
℃、3分間加熱乾燥した。その上面に同様に片面を起毛
させた単重210g/m2 のガラス織布(日東紡績製 W
E-18K RB-84 )を起毛面が内側となるように重ね合わ
せ、次いで、両表面に前記エポキシ樹脂ワニス〔1b〕
をロールコーターにより塗布し、加熱装置で150℃、
3分間加熱乾燥して複合プリプレグを得た。このプリプ
レグを所定の長さ(2m)に切断し、その両面に18μ
m厚の銅箔を重ね、成形温度165℃、圧力30kg/
cm2 で90分間積層成形して、厚さ1.6mmの銅張
積層板を得た。
【0023】実施例6 実施例5で使用した無機充填材含有ワニス〔2e〕を、
下記の無機充填材含有ワニス〔2f〕に変更した以外は
実施例5と同様にして厚さ1.6mmの銅張積層板を作
製した。無機充填材含有ワニス〔2f〕の配合は次の通
りである。 (1)臭素化エポキシ樹脂(油化シェル製 Ep−1046) 60部 (2)ノボラック型エポキシ樹脂(油化シェル製 E−180) 40 (3)ジシアンジアミド 4 (4)2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.1 (5)水酸化アルミニウム 110 (昭和電工製,ハイジライトH−42) (6)シリカ(龍森製 クリスタライト VX−3) 10 (7)繊維状パルプ(日本製紙製 KCフロック W-100) 10 (8)超微粒子シリカ(シオノギ製薬製 カープレックス) 20 (9)メチルセロソルブ 50
【0024】比較例4 実施例5で使用した無機充填材含有ワニス〔2e〕を、
起毛処理をしていない単重210g/m2 のガラス織布
(日東紡績製 WE-18K RB-84 )の片面に、乾燥後の膜厚
が1.4mmになるようにナイフコーターで塗工し、加
熱装置で150℃、3分間加熱乾燥した。その上面に同
様に起毛処理をしていない単重210g/m2 のガラス
織布(日東紡績製 WE-18K RB-84 )を重ね合わせ、両表
面に前記エポキシ樹脂ワニス〔1b〕をロールコーター
により塗布し、加熱装置で150℃、3分間加熱乾燥し
て複合プリプレグを得た。以下、実施例1と同様にし
て、厚さ約1.6mmの銅張積層板を得た。得られた銅
張積層板は、成形時に端面からのフローが大きく、この
ため、厚み精度が大きく劣るものであった。
【0025】比較例5 比較例4において、実施例5で使用した無機充填材含有
ワニス〔2e〕の代わりに、実施例6で使用した無機充
填材含有ワニス〔2f〕を使用した以外は、比較例4と
同様にして、厚さ約1.6mmの銅張積層板を得た。得
られた銅張積層板は、比較例4と同様に、成形時に端面
からのフローが大きく、厚み精度が大きく劣るものであ
った。
【0026】比較例6(従来例) 無機充填材含有エポキシ樹脂ワニス〔2g〕を以下の組
成で調製した。 (1)臭素化エポキシ樹脂(油化シェル製 Ep−1046) 80部 (2)ノボラック型エポキシ樹脂(油化シェル製 E−180) 20 (3)ジシアンジアミド 4 (4)2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.1 (5)水酸化アルミニウム 70 (昭和電工製,ハイジライトH−42) (6)シリカ(龍森製 クリスタライト VX−3) 10 (7)超微粒子シリカ(シオノギ製薬製 カープレックス) 20 (8)メチルセロソルブ 50 この無機充填材含有ワニス〔2g〕をガラス不織布(日
本バイリーン製 EP4075 )に、樹脂と無機充填材の合計
含有量が中間層全体に対して90%になるように含浸
し、加熱装置で150℃、3分間加熱乾燥して、ガラス
不織布プリプレグを得た。一方、実施例5で使用したエ
ポキシ樹脂ワニス〔1b〕を起毛処理をしていないガラ
ス織布(日東紡績製 WE-18K RB-84 )に樹脂含有量が4
0%になるように含浸し、加熱装置で150℃、3分間
加熱乾燥してガラス織布プリプレグを得た。次に前記ガ
ラス不織布プリプレグを3枚重ね合わせて中間層とし、
両表面層としてガラス織布プリプレグを配置し、さらに
その両面に18μm厚の銅箔を重ね、成形温度165
℃、圧力60kg/cm2 で90分間積層成形して、厚
さ1.6mmの銅張積層板を得た。
【0027】以上の実施例及び比較例において得られた
銅張積層板について、以下の特性をを測定した。その結
果を表1に示す。実施例6は、他の実施例に比較して打
ち抜き性がより優れた結果が得られた。
【0028】
【表1】
【0029】<測定方法> 1.積層成形時のフロー 500×500mmの積層板を成形したとき、プリプレ
グ端面より流れ出した樹脂の最大流れ長さを測定した。 2.層間引き剥がし強さ エッチングにより銅箔を除去したのち、積層板を10m
m巾にカットして、表面層と中間層との接着強度をテン
シロンにて測定した。 3.曲げ強さ(縦方向) JIS−C6481に準じて測定した。 4.落球衝撃試験 250gの鉄球を積層板に対して落下させ積層板が割れ
る高さを測定した。 5.半田耐熱性 25mm角の銅張り積層板の試験片を、260℃の半田
槽にフロートしてふくれるまでの時間を測定した。 6.打ち抜き性 ASTM D617により測定した。 7.厚み精度 1000mm角の銅張り積層板のコーナー部4箇所と辺
の中央部4箇所及び中央部をマイクロメーターで測定し
て以下の計算によりバラツキを求めた。 〔(測定の最大値−最小値)/平均値〕X100
(%) 8.Z方向の熱膨張率 50℃から200℃まで加熱したときの基板の厚み方向
の膨張率を測定した(TMAによる)。
【0030】
【発明の効果】本発明の積層板は、起毛されたガラス織
布を用いているので、表面層と中間層との層間接着性が
優れている。そして、積層成形時のフローが小さいか殆
どないので、積層板の厚み精度が優れている。高価なガ
ラス不織布を使用しないこと及び成形時の歩留まりの向
上により、積層板の低コスト化を達成することができ
る。また、中間層の樹脂に無機充填材、又は無機充填材
に加えて無機繊維又は有機繊維が配合されていることに
より、曲げ強度、耐衝撃性の向上が達成される。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両表面層は、少なくとも内面側が起毛し
    たガラス織布に熱硬化性樹脂を含浸した基材からなり、
    中間層は、熱硬化性樹脂に無機充填材を前記樹脂に対し
    て10〜300重量%混合された組成物からなり、これ
    らを加熱加圧成形してなることを特徴とする積層板。
  2. 【請求項2】 中間層は、無機繊維又は有機繊維が熱硬
    化性樹脂に対して0.01〜50重量%混合された組成
    物からなる請求項1記載の積層板。
  3. 【請求項3】 中間層の樹脂に混合される無機繊維又は
    有機繊維の繊維径が15μm以下である請求項2記載の
    積層板。
  4. 【請求項4】 表面層のガラス織布に対する積層板全体
    に含まれる熱硬化性樹脂と無機充填材との合計量の割合
    が、2.0〜10.0である請求項1、2又は3記載の
    積層板。
  5. 【請求項5】 ガラス織布の起毛長さが50μm以上で
    ある請求項1、2、3又は4記載の積層板。
  6. 【請求項6】 中間層の厚みが、0.2〜2.0mmで
    ある請求項1,2、3、4又は5記載の積層板。
  7. 【請求項7】 中間層の厚みが、0.6〜1.4mmで
    ある請求項6記載の積層板。
  8. 【請求項8】 中間層は、熱硬化性樹脂に無機充填材を
    前記樹脂に対して100〜150重量%混合された組成
    物からなる請求項1,2,3,4,5,6又は7記載の
    積層板。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4651325A (en) * 1983-02-28 1987-03-17 Hughes Aircraft Company RF-pumped infrared laser using transverse gas flow
JP2012231140A (ja) * 2011-04-14 2012-11-22 Sumitomo Bakelite Co Ltd 積層板、回路基板、および半導体パッケージ

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