JPH11511928A - １つの変換器でハンドセット受信機能とハンドフリー受信機能を有する通信端末 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 個人通信システム用のワイヤレス端末において、１つの変換器を使ってハンドフリー受信モードとハンドセット受信モードに切換える。変換器は特別に設計された容器の中に装着され、この容器は前室と後室があり、各室には音響ポートが効果的に配置されて、各モードで周波数応答を形成し、良好な音声を提供する。電子等化を使ってさらにアンプゲインを調整し、デュアル・モード動作で周波数応答を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】発明の名称 １つの変換器でハンドセット受信機能とハンドフリー受信機能を有する通信端 末発明の分野 本発明は、ワイヤレス端末のような通信デバイスに関する。特に、１つの変換 器で受話器（ハンドセット）モードと拡声器（ハンドフリー）モード動作を提供 するデバイスに関する。背景技術 従来、個人通信システム用ワイヤレス端末のような通信デバイスを使う時、ユ ーザは操作の間、１つの受信器を耳元に近づけることによってプライバシを保ち 、会話の質を高めていた。しかし、近年受話器の必要部分として、またはアクセ サリとして拡声器を含むデバイスが開発され、ハンドフリーで音声を聞く機能や 、完全にハンドフリーな（送受話とも）機能を提供するようになった。ボイスメ ールや自動応答システムのような電話サービスのユーザは、こういったシステム を使って拡声器から聞こえる指示を聞きながらダイアルパッドを操作する方が、 ダイアルパッドを確かめるために受話器を耳から離して操作するよりも便利であ ると感じている。また、ユーザが音声を聞いている間に、端末のディスプレイを 見て書き込んだりする必要がある場合には、ハンドフリーはさらに重要な機能に なる。 場所を節約し、コンポーネントと組立コストを最小限にするために、ハンドセ ット（または受話器機能）とハンドフリー（または拡声器）モードを１つの変換 器で提供する方が有利である。もちろん同時に、音声の質はさまざまな業界標準 とユーザの期待を満たし、一方、ハンドセットモードでは耳につけても耳から離 してもよく聞こえ、ハンドフリーモードではユーザの耳からやや離れてもよく聞 こえるものでなければならない。先行技術 上述のように、ワイヤレス端末のメーカーによっては、ハンドセットとハンド フリー機能を製品に組み込んでいるものがある。しかしながら、これらの製品は 各機能について個別の変換器を使ってデュアルモード動作を実現している。これ は「低漏洩」または「音響的低出力インピーダンス」受話器を端末に使い、ハン ドセットを耳から離しても音声の質を保つことが知られている。しかしながら、 こういった端末はハンドフリー機能を提供していない。発明の概要 本発明の目的は、１つの変換器を使ってハンドフリー機能とハンドセット機能 の両方を提供する通信端末を提供することである。 さらに、特別な構成の変換器容器を使ってデュアルモードの機能を提供するこ とも目的としている。 本発明の第１の側面によると、本発明は、受話器モードと拡声器モードの両機 能を有する変換器を有する通信端末を供給する。この端末は、筐体内に変換器容 器を有する。この容器は、変換器を装着したパーティションで第１室と第２室に 分けられる。この第１室と第２室は、効果的に置かれ、端末の外部と通信を行う 音響ポートを形成する。 本発明の好ましい実施の形態によれば、通信デバイスは、個人通信システム用 のワイヤレス端末である。この容器は、端末内に設けられ、端末の筐体内に音響 ポートを形成する。 本発明の第２の側面によると、本発明は、通信端末用変換器容器を供給する。 この容器は、パーティションによって分けられた第１室と第２室を有する。変換 器は、パーティション上に装着され、この変換器は、ハンドセットモードとハン ドフリーモードで動作するように構成される。第１室と第２室は、それぞれ容器 の外部と通信する少なくとも１つの音響ポートを有する。図面の簡単な説明 本発明は、添付の図面および次の説明から理解される。 図１は、本発明の一実施の形態のワイヤレス端末の斜視図である。 図２は、端末の背面図である。 図３は、変換器／容器の横断面図である。発明の実施の形態 図１は、個人通信システム使われるワイヤレス端末の一例を示す図である。本 発明は、コードレス端末やポケットベルのような他のタイプの通信デバイスにも 同じように応用できる。 図１に示されるように、端末１０は、送信端１４と受信端１６を持つケースま たは筐体１２を含む。送信端１４の近くに送信変換器１８があり、音声を電気信 号に変換する。受信変換器２０は受信端１６の近くにある。また、図１は、既存 のディスプレイ２２とキーパッド２４も示している。 図３にさらに明確に示されるように、受信変換器２０は変換器容器２６の中に ある。この容器は円筒形が好ましい。しかしながら、容器は四角形、長方形、楕 円形のような他の構成でもよい。 図に表示された実施の形態では、容器はパーティション２８を持ち、装置を２ つの室３０と３２に分けている。変換器２０はパーティション２８の開口部３４ の中に同軸上に装着されている。図３ではパーティションがシリンダの一端に偏 っているため、２つの室の容積は異なっている。上部３６と底部３８は各室を閉 じている。上部３６と底部３８を端末筐体１２の一部をなし、ここでシリンダ部 材はこの筐体１２の内部表面に直接密封されることは公知である。また２つの室 の大きの関係は重要ではなく、音響ポートの数、大きさおよび位置のような容器 の音響的な特性が重要である。これについては後述する。 本実施の形態で用いている変換器２０は直径２８ｍｍの平らな拡声器である。 容器２６とパーティション２８はモールドで成形することもでき、端末筐体に使 われているプラスチックと同じまたは似ている材料で形成することもできる。 図３に示された実施の形態では、前室３０の容積は約２ｃｃであり、後室３２ の容積は約５ｃｃである。 図３に示された室３０は端末の前面に向かっている。室３０には、開口部（ポ ート４０）が変換器２０と並んで配置される。ポート４０はすべて上面の円形部 ４１の中にあり、周波数応答試験人工耳のナイフエッジの中に簡単に密封するこ とができる。上述のように、ポート４０は一般的にパーティション２８の中にあ る開口部３４と並んでおり、変換器からユーザの耳に音波を明瞭に伝えるパスを 提供する。図３はナイフエッジの境界線のすぐ外側に位置する前室３０の中にあ る第２のポート４２の組を示し、これらのポートは周波数応答試験の間は密封さ れない。室３０の中にある第３のポート４４は容器または筐体の側面から外に延 びるので、ユーザがうっかり密封したり塞いだりすることはない。ポート４２と ４４の正確な位置は厳密なものではないが、これらはハンドセット受信モードの 間は、ユーザの耳に結合されないようにポート４０とは分離され、ユーザが不用 意に覆ってしまわないような位置にある。また、ポート４２と４４を１つのスロ ットまたはいくつかのスロットの中で結合し、端末の筐体を形成するために使わ れるモールドの分離ライン、またはその近くの位置に置くことも本発明の範囲内 である。 本発明の一実施の形態として、ポート４０は１３個あり、その各直径は２ｍｍ である。好ましくは、人工耳のナイフエッジの外側にあるポート４２は２つのス リットで形成され、それぞれは幅２ｍｍ、長さ２１ｍｍである。しかしながら、 これらのスリットは円形開口や他の形状とすることもできる。容器または端末筐 体の側面にあるポート４４は単一スリットで幅１．５ｍｍ、長さ４０ｍｍである 。このポート４４は、上述のスリットによって形成された領域とほぼ等しければ 、他の形状にすることもできる。 後室３２は、端末の背面に１組のポート４６を有する（図２）。本発明の一実 施の形態では、ポート４６は１５個の穴から構成され、各穴は直径が約２ｍｍで ある。上述の種々の音響ポートは周波数応答特性を有する。また、前室３０の中 にあるポート４４は、端末がユーザの耳に密着している時に、十分な音響的なエ ネルギを分流させることによって、音響的な安全性を確保している。上述のよう に、ポート４４は、背面、側面、分割ライン内にある１つのスロットまたはいく つかのスロットによって形成することができる。 また、ポート上の音響スクリーン５０のような音響抵抗材料は周波数応答特性 を有し、ポートと室の間の共振効果を最小にする。 また、音響的泡を室３０、３２のどちらか１つまたは両方に入れ、有効な音量 を増大し、共振効果を最小にすることも本発明の範囲である。 前述のように、実際の運用においては、容器２６は端末筐体の前面または背面 によって閉じられるが、別に設けられる上部材および底部材によって閉じること もできる。また、端末筐体内に他のコンポーネントを配置して、適切な室を形成 することも本発明の範囲である。この場合、種々のポートの物理的な大きさを調 整し、音響抵抗材料と泡の特性を適切に選択し、回路板および他のコンポーネン トから生じる内部室や空洞の影響に適応させることが必要になる。 本発明の動作においては、端末がユーザの耳に近くにあっても接触していても 、変換器はハンドセットモードで使われていれば、高品質の音声を提供する。ハ ン ドフリーモードでは、音声アンプの出力が増大され、音声レベルを十分な高さま で上げて、ユーザが端末を耳から離しても相手の声がよく聞こえる。アンプの回 路を電気的に等化して、周波数応答を調整することが必要になる場合もある。 端末がユーザの耳に接触しているハンドセット受信モード、端末がユーザの耳 の近くにあるハンドセット受信モード、およびハンドフリー受信モードの３種類 の動作モードで動作するためには、周波数の関数である出力音声レベルは一定の 範囲内になければならない。変換器容器と音響ポートの設計によってこの範囲を 達成することも本発明の範囲である。また、周波数応答を電気的に成形し、すな わち、適切な量の電子等化を用い、所望の音声周波数範囲に渡る必要なアンプ出 力を達成することも本発明の範囲である。理想的には周波数応答は、３００Ｈｚ から３３００Ｈｚの間でおおむねフラットである。電子等化を音響ポートと共に 使い、ハンドセットモードとハンドフリーモードの間で出力レベルを変化させ、 端末がユーザの耳に接触している時でも近い時でも、ハンドフリー受信に伴う音 の大きさを変えらることができる。 端末に手動スイッチをつけて、ハンドセットモードとハンドフリーモードを選 択することもできる。しかしながら、好ましくは、端末は接近検出器を備え、端 末とユーザの耳間の距離に応じて自動的にモードを切り換える。接近検出器と安 全スイッチについては、同時係属中のA．Van Schyndelによる１９９６年３月１ ４日出願の米国出願08/615,908に詳細が記述される。 本発明の好ましい実施の形態を説明したが、当業者であれば、種々の設計が可 能であることは明らかである。したがって、本発明の範囲はここに付随した請求 項によってのみ限定される。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，Ｓ Ｄ，ＳＺ，ＵＧ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ， ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，Ｇ Ｂ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ， ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，Ｎ Ｚ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ， ＶＮ (72)発明者 バン・シンデル・アンドレ・ジョン カナダ国，ケイ２エル ４ビー７，オンタ リオ，カナタ，ヤングス ポンド コート 16 (72)発明者 フォーレスタ・クリストファー・マイケル カナダ国，ケイ１ワイ ３エル６，オンタ リオ，オタワ，イオナ ストリート ＃３ ―47

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 通信デバイスで、前面、背面、両側面によって形成される筐体と、 前面と背面の間に設けられ第１室と第２室に分ける横方向のパーティションを 有する変換器容器と、 そのパーティション上に装着され、ハンドセット受信機能とハンドフリー受信 機能を選択的に供給する受信変換器とを備え、 前記第１室は複数の音響ポートを有し、第２室は少なくとも１つの音響ポート を有することを特徴とする通信デバイス。 ２． 請求項１記載の通信デバイスにおいて、 前記通信デバイスは、個人通信システム用のワイヤレス端末であることを特徴 とする通信デバイス。 ３． 請求項２記載の通信デバイスにおいて、 前記通信デバイスは、ハンドセット受信機能とハンドフリー受信機能のいずれ かかを選択できるスイッチ手段を持つことを特徴とする通信デバイス。 ４． 請求項３記載の通信デバイスにおいて、 前記の第１室は、前面に隣接していることを特徴とする通信デバイス。 ５． 請求項４記載の通信デバイスにおいて、 前記の第１室は、第２室よりも容積が小さいことを特徴とする通信デバイス。 ６． 請求項５記載の通信デバイスにおいて、 前記の第１室は、変換器の前面にある第１の音響ポートと、その第１のポート から離れたところにある第２の音響ポートを有することを特徴とする通信デバイ ス。 ７． 請求項６記載の通信デバイスにおいて、 前記の変換器が周波数３００Ｈｚから３３００Ｈｚの範囲で実質的にフラット な周波数応答を有することを特徴とする通信デバイス。 ８． 請求項７記載の通信デバイスにおいて、 前記の周波数応答は電子等化によって行われることを特徴とする通信デバイス 。 ９． 請求項１記載の通信デバイスにおいて、 前記の音響ポートの１つが音響スクリーンによって覆われていることを特徴と する通信デバイス。 １０． 請求項１記載の通信デバイスにおいて、 前記の第１室と第２室の少なくとも１つは、音響的泡を含むことを特徴とする 通信デバイス。 １１． 通信デバイス内で使われ、ハンドセット受信機能とハンドフリー機能を 選択的に提供し、変換器を装着したパーティションによって分けられた第１室と 第２室を有し、前記第１室と第２室は容器がそれぞれ外部と通信する少なくとも １つの音響ポートを備えることを特徴とする変換器容器。 １２． 請求項１１記載の変換器容器において、 前記変換器は、パーティションに装着され、そので発生する音波が第１室に向 けられることを特徴とする変換器容器。 １３． 請求項１２記載の変換器容器において、 前記の第１室は、前記変換器と並んだ音響ポートの第１の組、および前記第１ のポートの組から離れたところに第２の音響ポートを有することを特徴とする変 換器容器。 １４． 請求項１１記載の変換器容器において、 前記の第１室の容積が第２室の容積より小さいことを特徴とする変換器容器。