JPH1150868A - 走行車両のエンジン回転数調整構成 - Google Patents

走行車両のエンジン回転数調整構成

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JPH1150868A
JPH1150868A JP9208993A JP20899397A JPH1150868A JP H1150868 A JPH1150868 A JP H1150868A JP 9208993 A JP9208993 A JP 9208993A JP 20899397 A JP20899397 A JP 20899397A JP H1150868 A JPH1150868 A JP H1150868A
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JP
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engine
speed
continuously variable
type continuously
variable transmission
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JP9208993A
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English (en)
Inventor
Terumitsu Oya
輝光 大家
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Yanmar Co Ltd
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Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
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Publication date
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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子ガバナー機構付ディーゼルエンジンを搭
載し、該エンジンの動力をHST式無段変速装置によっ
て変速する作業用走行車輌のエンジン回転数を設定する
操作を容易にする。 【解決手段】 HST式無段変速装置Hの油圧モータへ
の入力馬力を検出し、該入力馬力がHST式無段変速装
置の最大許容馬力を越えないように、エンジンEの回転
数を制御し、また、エンジン回転数をアクセルレバーH
Lとフートペダル80とにより設定可能とし、変速操作
具62を高速側に切り替えると、フートペダルによって
エンジン回転数が設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子ガバナー機構搭
載型のエンジンを配したトラクタ等の農用走行車両にお
いて、HST式無段変速装置によって変速し、該変速し
た動力を走行側と作業機側に伝達するものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、作業車両の負荷の変化に伴う
制御装置に関する技術として、エンジンに電子ガバナー
機構を設けてエンジン回転数を制御する装置と、エンジ
ンの出力を変速するHST式無段変速装置等が設けられ
ていた。前記電子ガバナー機構は、エンジンに燃料を供
給する燃料噴射ポンプの側部に配設されていた。該電子
ガバナー機構は、コントローラーによって制御され、燃
料噴射ポンプによる燃料の噴射量を調整していた。例え
ば、エンジンの負荷変動に応じて、燃料の供給量を調整
し、アクセルレバーの設定回転数にエンジン回転数を維
持させるアイソクロナス制御が行われていた。また、エ
ンジン回転数の低速及び中速域において、エンジンの出
力にねばりを持たせる逆ドループ制御が行われていた。
また、前記コントローラーに、作業に必要とする一定回
転数を記憶し、この記憶した回転数を維持するアイソク
ロナス制御を行わせるスイッチが設けられていた。更
に、前記コントローラーに、高速作業に最適なエンジン
性能(出力及びトルク)を発揮するマップを記憶させ
て、モード切替ボタンの操作によって通常のエンジン性
能より、高速作業用のエンジン性能に切り替えを可能に
する構成も公知となっている。
【0003】また、前記HST式無段変速装置は、可変
容量型油圧ポンプと定容量型油圧モーターより構成さ
れ、可変容量型油圧ポンプから吐出される圧油によって
定容量型油圧モーターが駆動されていた。前記可変容量
型油圧ポンプによる圧油の吐出量は、ポンプの斜板の傾
倒によるポンプ行程容積(一回転あたりの吐出量)と、
該ポンプに入力するエンジンの回転数に応じて調整さ
れ、該吐出量を増加することで、油圧モーターの回転速
度が増速されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のエンジ
ンの出力をHST式無段変速装置を用いて変速する構成
においては、作業時等の低速走行時には効率が高く維持
されているが、高速での走行時においてはHST式無段
変速装置による変速の効率が悪く、また、エンジン回転
数を増速していってもHST式無段変速装置の油圧ポン
プによる圧油の吐出量には限界があるものであった。前
記HST式無段変速装置の限界を越えてエンジンを高速
回転で駆動させることは効率面で無駄があり、また、H
ST式無段変速装置を故障させる原因ともなっていた。
【0005】また、前記HST式無段変速装置の可動斜
板は、主変速レバーに連動されており、作業車両の速度
を調速するには、先ずアクセルレバーの操作によってエ
ンジン回転数を設定し、エンジンの回転数を増速した後
に、主変速レバーの操作により機体の走行速度を調整し
ていた。この操作方法において高速走行させるには、エ
ンジン回転数を高速で回転させた後に、主変速レバーの
操作により車速を調速する必要があった。エンジンの高
速回転域において主変速レバーを操作することは、速度
を急激に変化させることになり、主変速レバーの切り替
え操作の度にオペレータに強い衝撃が生じており、乗り
心地を悪くするものであった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
点を解消するために、次のような手段を用いる。まず電
子ガバナー機構付ディーゼルエンジンを搭載し、該エン
ジンの動力をHST式無段変速装置によって変速する作
業用走行車両において、HST式無段変速装置の油圧モ
ータへの入力馬力を検出し、該入力馬力がHST式無段
変速装置の最大許容馬力を越えないように、エンジンの
回転数を制御する。また、電子ガバナー機構付ディーゼ
ルエンジンを搭載し、変速装置によってエンジンの動力
を走行変速し、エンジンの回転数を設定し、変速装置を
変速する変速操作具によって走行速度を設定する作業用
走行車両において、エンジン回転数をアクセルレバーと
フートペダルとにより設定可能とし、変速操作具を高速
側に切り替えると、フートペダルによってエンジン回転
数を設定させている。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、添付の図
面を基に説明する。図1は作業機を装着するトラクタの
側面図、図2は同じく平面図、図3は本発明の電子ガバ
ナー機構の制御構造を示すブロック図、図4は主変速レ
バーの斜視図、図5はHST式無段変速装置の回転数と
圧油の吐出量との関係を示す図、図6はエンジン回転数
と出力との関係を示す図、図7はHST式無段変速装置
の許容トルクと許容回転数との関係を示す図、図8はト
ラクタのアイソクロナス制御と逆ドループ制御を示す
図、図9はエンジンの許容出力制御を示す図、図10は
電子ガバナー機構の側面断面図である。
【0008】まず、本発明のエンジン回転数調整機構を
備えたトラクタの概略構成について、図1、図2により
説明する。前輪FWと後輪RWとによって、クラッチハ
ウジングCH及びミッションケースMを支持している。
クラッチハウジングCHの上部にはボンネットBを載置
して、該ボンネットBには電子ガバナー機構付エンジン
Eを内蔵し、該ボンネットBの後方にステアリングハン
ドルSを配置し、該ステアリングハンドルSの後方には
座席SEを設けている。
【0009】前記クラッチハウジングCH内には、クラ
ッチとともに、ミッションケースMと一体的に形成され
たHST式無段変速装置Hが収納されている。また、前
記クラッチハウジングCH左右側にはステップ1を張り
出し、該ステップ1から上方にブレーキペダル2を突出
している。そして、機体後端部には作業機を装着すると
共に、昇降可能に構成したリンク機構5が配設されてい
る。
【0010】次に、前記クラッチハウジングCH内の動
力伝達構成について説明する。前記クラッチハウジング
CHの前端はエンジンEの後端と連結されており、該ク
ラッチハウジングCH内の前部にはクラッチ9が収納さ
れている。該クラッチ9の操作により、エンジンEから
の動力のドライブシャフトへの伝達を断続することがで
きる。
【0011】クラッチハウジングCH内の後部には、ド
ライブシャフトの回転を変速してミッションケースMに
伝達するHST式無段変速装置Hが収納されている。前
記HST式無段変速装置H後端から後方に突出した図示
せぬ出力軸は、ミッションケースケースM内の入力軸に
連結されており、HST式無段変速装置Hによって無段
変速した動力をミッションケースM内に伝達している。
【0012】該ミッションケースM後部には、リアアク
スルケース8を配置し、動力伝達軸を介して動力が伝達
される。該リアアクスルケース8内部のデフギア装置を
介して後輪RW・RWを駆動し、リアアクスルケース8
後面から図示せぬPTO軸を突設し、前記ロータリ耕耘
機等の作業機の入力軸にユニバーサルジョイントを介し
て動力を伝達している。
【0013】また、前記ロータリ耕耘機を装着するリン
ク機構5には、耕耘深さを調整する油圧シリンダを配置
しており、耕深設定レバー21の設定に合わせて、電磁
バルブを操作し、設定した耕耘深さ位置にロータリ耕耘
機を降駆動している。更に、座席SEの傍らにハンドア
クセルレバーHLとアクセルレバーセンサ25が配置さ
れ、ハンドアクセルレバーHL後方にアクセル設定器2
2が配設され、さらに後方に切替スイッチ23が配設さ
れている。座席SEの逆側には、主変速レバー60、及
び副変速レバー等が配置されている。
【0014】前記主変速レバー60は、図4に示すよう
に、前後方向に操作可能にガイドされている。該主変速
レバー60の傾倒操作が、前記HST式無段変速装置H
の可動斜板に連動されている。前記主変速レバー60の
ノブ61前面には変速操作具としての副変速スイッチ6
2が配設されている。該副変速スイッチ62は、押しボ
タン式のスイッチであり、副変速スイッチ62を外側に
突出させた状態で低速位置とし、副変速スイッチ62を
押し込むことで高速位置に切り替えられる。該副変速ス
イッチ62が図3に示すようにコントローラーCに接続
されている。前記副変速スイッチ62を操作するとミッ
ションケースM内の変速ギヤ機構が変速されている。更
に、前記主変速レバー60のノブ61側面に増速スイッ
チ63が配設されている。
【0015】また、図3に示す如く、前記電子ガバナー
機構付エンジンEは、コントローラーCと接続されてお
り、該コントローラーCからの信号が、電子ガバナー機
構Gに操作信号をおくるように構成している。
【0016】該電子ガバナー機構Gの構造は、図10に
示す如く構成されており、燃料噴射ポンプNPの側面に
取り付けられている。該燃料噴射ポンプNPの燃料噴射
量調整ラック90を、リニアソレノイドにより構成され
た、ラックアクチュエータ91が左右に摺動操作するの
である。該ラックアクチュエータ91の下方には、ラッ
ク位置センサー92が配置され、ラックアクチュエータ
91の動きが検出されている。また、前記エンジンEの
回転数センサー93と、エンジンEの潤滑油温度センサ
ー94も、該電子ガバナー機構Gの部分に配置されてい
る。
【0017】そして、図3に示すように、前記電子ガバ
ナー機構Gから、ラック位置センサー92の信号と、回
転数センサー93の信号と、ハンドアクセルレバーHL
のアクセルレバーセンサ25と、キースイッチ、ブレー
キペダル2に配したブレーキスイッチ2a、副変速スイ
ッチ62等が、コントローラーCに送信される。また、
前記コントローラーCからの信号が出力される方向とし
ては、電子ガバナー機構Gのラックアクチュエータ91
を操作し、燃料噴射量調整ラック90を左右に調整する
信号が送信されている。そして、前記コントローラーC
において、所定のマップに照合して、指令信号を、各部
に送信し、電子ガバナー機構付エンジンEを制御してい
るのである。
【0018】次に、前記電子ガバナー機構付エンジンE
の制御について説明する。図8はトラクタによる耕耘作
業のアイソクロナス制御と逆ドループ制御を示してい
る。この制御機構は、エンジンEの出力をトラクタのあ
らゆる作業において、最大に引き出せるように、電子ガ
バナー機構Gのマイコンにより、燃料噴射量調整ラック
90と燃料噴射ポンプNPを操作して、燃料噴射量を最
適に制御するものである。その方法としては、エンジン
Eの回転を負荷の大小に関わらず、一定に保つアイソク
ロナス制御と、エンジンEの低速域で粘りを発揮する逆
ドループ制御等を行っている。尚、前記エンジンEの負
荷は、アクセルレバーセンサ25による回転数の設定値
とラック位置センサー92、回転数センサー93による
検出値とによって、コントローラーCによって演算され
る。また、これとは別に、負荷を検出するセンサーを電
子ガバナー機構GやエンジンEに配設する構成にするこ
ともできる。
【0019】前記アイソクロナス制御においては、前記
ハンドアクセルレバーHLを回動操作して、エンジン回
転数を設定すると、トラクタにより作業を開始し、負荷
が変動しても、エンジン回転数を一定に保つのである。
従って、常時一定の速度で作業が行えるのである。しか
し、ブレーキペダル2によりブレーキ制動を操作を行っ
た場合には、自動的にこの機能が解除され、通常のドル
ープ制御に移行する。該ドループ制御は、電子ガバナー
機構Gではなく、機械式のガバナーを具備したばあい同
じであり、負荷が大きくなると、エンジン回転数が下が
り、負荷が小さくなるとエンジン回転数が上昇する制御
である。
【0020】前記逆ドループ制御は、エンジンEの回転
数が最大トルクとなる回転数以下で作業負荷がエンジン
出力の限界に近くなると、自動的に回転数をアップさせ
て、エンジンEの出力限界を高め、低速作業時の安定性
を大幅に向上するものである。
【0021】次に、図9の許容出力制御について説明す
る。この制御は、エンジン始動後のすべてのモードにお
いて制御が作動している。そして、この制御は、コント
ローラーCに、エンジン回転数毎にマップにより規制さ
れた許容出力トルクとなるように、燃料噴射量を制限す
るものである。
【0022】また、前記コントローラーCに記憶したマ
ップは、切替スイッチ23の切り替え操作によって作業
特性に合わせて走行モードと作業モードとで別のマップ
に変更可能に構成している。走行モードにおいては、図
6に示すaのように、ハンドアクセルレバーHLによっ
て設定した回転数に合わせてエンジンEの回転数を制御
するものである。前記作業モードは、ハンドアクセルレ
バーHLを高速側に傾倒操作しても、二点鎖線bのよう
に、エンジンEの回転数を設定した回転数以上に上げる
ことがなく、設定回転数以下において制御するものであ
る。この作業モードにおける最大出力を発揮する回転数
は、走行モードに比べて高回転とされ、高速作業に適し
た出力が発揮されている。更に、切替スイッチ23の切
り替え操作によって、ハンドアクセルレバーHLの傾倒
操作に関わらずエンジンEを一定回転数を保つように制
御させたり、一定のトルクを保つように制御する構成に
することもできる。
【0023】また、本実施例において、前記作業モード
と走行モードとの切り替えを主変速レバー60のノブ6
1に配した副変速スイッチ62によって切り替えるよう
にすることもできる。前述したように副変速スイッチ6
2はコントローラーCに接続されており、副変速スイッ
チ62を低速位置と高速位置との切り替えが入力されて
いる。該副変速スイッチ62を低速位置に切り替えた場
合に、エンジンEの出力特性を作業モード状態のマップ
に合わせている。また、前記副変速スイッチ62を高速
位置に切り替えると、エンジンEの出力特性を走行モー
ドのマップに切り替えるように設定している。
【0024】よって、前記副変速スイッチ62を低速位
置に切り替えると、エンジンEの出力が作業モードのマ
ップbに照合され、エンジンEが駆動されている。前記
ハンドアクセルレバーHLを高速側に傾倒操作すると、
マップbに従ってエンジンEの回転数を上昇させてい
る。該エンジンEの出力が、HST式無段変速装置Hを
介して走行側及び作業機側に動力が伝達されている。前
記ハンドアクセルレバーHLを高速側に傾倒操作する
と、エンジンEは設定した作業に適した一定回転数で駆
動され、一定速度で作業が行われる。
【0025】また、前記副変速スイッチ62を高速位置
に切り替えるて走行モードとすると、ハンドアクセルレ
バーHLの操作が、マップaに照合されエンジンEの回
転数が調整されている。前記ハンドアクセルレバーHL
を高速側に傾倒操作すると、マップaに従ってエンジン
Eの回転数を上昇させている。該エンジンEの出力が、
HST式無段変速装置Hを介して走行側及び作業機側に
動力が伝達されている。
【0026】また、前記HST式無段変速装置Hは、エ
ンジンEより動力が伝達されるが、エンジンEの最高回
転数がHST式無段変速装置Hに入力されると、場合に
よってHST式無段変速装置Hの許容能力を越えて駆動
されることがあった。そこで、本発明においては、走行
モードにおいて、エンジンEの最高回転数をハンドアク
セルレバーHLの操作に関係なく、HST式無段変速装
置Hの許容能力に合わせてエンジンEの回転数を自動的
に制限する構成にしている。
【0027】前記HST式無段変速装置Hは、可変容量
型油圧ポンプと定容量型油圧モーターより構成され、可
変容量型油圧ポンプから吐出される圧油によって定容量
型油圧モーターが駆動されていた。前記可変容量型油圧
ポンプによる圧油の吐出量は、ポンプの斜板の傾倒によ
るポンプ行程容積(一回転あたりの吐出量)と、該ポン
プに入力するエンジンの回転数に応じて吐出量Pを増加
し、図5に示すように調整され、吐出量Pを増加するこ
とで、油圧モーターの回転数Vが増速されている。
【0028】また、図7は、HST式無段変速装置Hの
モーターの回転数に対するモーターのトルク(牽引力)
Fが示されている。前記油圧モーターの許容最大トルク
MA X は、油圧モーターの許容最大圧力によって決定さ
れている。図のVMAX は、油圧モーターの最高回転数で
ある。前記許容最大トルクは、油圧モーターの回転数に
よって変化せず一定なので、図中の各点のOとVMAX
CP、FMAX で囲まれる領域が許容使用範囲となる。従
って、油圧モーターの回転数VとトルクFとの積が伝達
馬力であるから、HST式無段変速装置Hの最大馬力は
最高回転数VMA X と許容最大トルクFMAX との積である
CP点となり、これをコーナホースパワー(最大伝達馬
力)と称している。そして、本発明においては、前記走
行モードでエンジンEの高速回転をHST式無段変速装
置Hに伝達しても、HST式無段変速装置Hのコーナホ
ースパワーCPを越えることがないように、エンジン回
転数を規制している。
【0029】前記HST式無段変速装置Hのコーナホー
スパワーCPを越えることのないようにするために、油
圧ポンプから油圧モーターへの入力馬力を制限する構成
としている。該入力馬力の最大値をコーナホースパワー
CPより低い値としている。この入力馬力の最大値を、
図中のA点としている。また、図中の曲線ADは等馬力
曲線であり、最大入力馬力において、斜板を増速側へ傾
倒させてゆくことで、曲線ADのように回転数Vの上昇
に伴われてトルクFが減少され、コーナホースパワーC
P以下でHST式無段変速装置Hが駆動される。
【0030】前記油圧モーターへの入力馬力は、主変速
レバー60の操作に連動したHST式無段変速装置Hの
斜板角と、エンジンEの回転数、油圧モーターの回転数
Vより決定される。可動斜板の斜板角を検出する為に、
図1に示すように、斜板にポテンショメータ等の角度セ
ンサー30を配設し、油圧モーターの出力軸に回転セン
サー31を配置している。図3に示すように、該角度セ
ンサー30と回転センサー31とをコントローラーCに
接続している。
【0031】そして、各センサー30・31・93によ
る入力値がコントローラーCに入力されると、コントロ
ーラーCによって、油圧ポンプから油圧モーターへの入
力馬力が演算される。該演算された入力馬力が最大入力
馬力Aに達したことをコントローラーCによって判断さ
れると、ハンドアクセルレバーHLの操作に関わらず、
エンジンEの回転数の上昇を規制し、その回転数を維持
するようにアイソクロナス制御が行なわれている。よっ
て、エンジンEの回転数が一定となり、主変速レバー6
0を操作しても、曲線ADでHST式無段変速装置Hが
駆動される。
【0032】また、作業機であるロータリ耕耘機の負荷
若しくは走行駆動力への負荷が大きく、HST式無段変
速装置Hへの負荷が大きくなっている場合には、HST
式無段変速装置Hのトルクが前記曲線AD以下となって
いる。この場合には、前記コーナホースパワーCPより
馬力が少ない状態でHST式無段変速装置Hが駆動さ
れ、この状態においては、ハンドアクセルレバーHLの
操作に応じてエンジンEの回転数を最大回転数まで上昇
させることができる。
【0033】このように、走行モードにおいては、ハン
ドアクセルレバーHLの設定でマップに従ってエンジン
Eの回転数を上昇させていくが、HST式無段変速装置
Hの負担が大きくなっている場合には、エンジン回転数
が規制されている。よって、前記HST式無段変速装置
Hが最高回転数V以上で回転されたり、許容最大トルク
F以上の圧力がかかったりすることがなく、HST式無
段変速装置Hへの過大な負担がかかることなく、作動油
の劣化を早めることがなく、HST式無段変速装置Hの
寿命を長くしている。
【0034】次に、前記エンジンEの回転数を調整する
構成として、ハンドアクセルレバーHLとは別の、フー
トアクセルレバー80によって調整する構成について説
明する。該フートアクセルレバー80は、図2、図3に
示すように、下部がステップ1上に枢支されている。ま
た、前記フートアクセルレバー80は、ダンパーによっ
て弾性的に支持され、作業者の踏み込み操作に対して円
滑に下方回動するようにされている。更に、前記フート
アクセルレバー80上部は、バネ81等によって上方に
付勢され、踏み込み操作がない場合に、低速側に位置さ
せている。該フートアクセルレバー80には、ポテンシ
ョメータ等の角度センサー83のセンシングアームに連
動されている。該角度センサー83は、コントローラー
Cに接続されている。前記角度センサー83の検出がコ
ントローラーCに入力されると、踏み込み量が検出さ
れ、踏み込み量に応じた設定回転数がコントローラーC
で演算される。
【0035】また、前記コントローラCには、図3に示
すように、主変速レバー60側部の操作位置を検出する
位置センサー64や、主変速レバー60のノブ61側面
に配した増速スイッチ63、変速操作具としての副変速
スイッチ62が接続されている。
【0036】このように構成し、コントローラーCによ
ってエンジンEの回転数の調整を以下に示す操作によっ
て設定するようにしている。先ず、前記副変速スイッチ
62を高速位置に切り替えたことをコントローラーCに
入力する。続いて前記位置センサー64による検出値が
コントローラーCに入力され、該コントローラーCによ
って主変速レバー60の位置が判断される。該主変速レ
バー60の位置が中立位置であると判断されると、ハン
ドアクセルレバーHLやフートアクセルレバー80の位
置に関わらず、エンジンEの回転数がアイドリング回転
数に設定される。この主変速レバー60の中立を、機体
の停止操作とし、エンジンEがアイドリング回転数とな
り、エンルギーを無駄にすることがなく、低騒音な構成
としている。
【0037】また、前記主変速レバー60の中立が検出
され、コントローラーCによってエンジンEがアイドリ
ング回転数で駆動されている場合に、前記増速スイッチ
63がON側に切り替えられると、エンジンEの回転数
をアイドリング回転数より一定割合で増速するようにし
ている。この増速によって、チャージポンプが十分に駆
動され、作業機を昇降する油圧シリンダの圧油が十分に
確保される。
【0038】また、この副変速スイッチ62を高速位置
に切り替えられていることがコントローラーCに入力さ
れる場合には、コントローラーCは、ハンドアクセルレ
バーHLの位置に関わらず、フートアクセルレバー80
の位置の入力によってエンジンEの回転数が設定され
る。そして、機体を始動させるには、乗用車を始動させ
る要領で、フートアクセルレバー80を軽く踏み込み、
主変速レバー60を操作させることで、機体をゆっくり
と走行させることができる。走行中においては、主変速
レバー60を一定位置に設定し、フートアクセルレバー
80を操作することでエンジンEの回転数が設定され、
機体が走行変速される。このフートアクセルレバー80
によって、乗用車のような操作感覚で機体を走行させる
ことができる。更に、前記主変速レバー60を高速側に
設定した場合にも、フートアクセルレバー80の微妙な
操作によって機体の走行速度を円滑に変速することがで
き、操作性の優れた構成にしている。
【0039】次に、前記副変速スイッチ62を低速位置
にセットした場合の速度設定について説明する。該副変
速スイッチ62が、低速位置に切り替わっていることが
コントローラーCに入力されると、フートアクセルレバ
ー80の踏み込み操作量に応じてエンジンEの回転数が
設定される。続いて主変速レバー60の操作によってH
ST式無段変速装置Hを変速し、機体を走行させてい
る。この操作は、副変速スイッチ62の高速位置での操
作と同じである。この副変速スイッチ62が低速位置に
切り替わっている場合には、フートアクセルレバー80
による操作中に、ハンドアクセルレバーHLを操作する
と、走行速度が再設定され、ハンドアクセルレバーHL
の操作に従って機体を走行させている。該ハンドアクセ
ルレバーHLによって作業に適した一定速度の走行が行
われる。
【0040】また、前記副変速スイッチ62を低速位置
から高速位置に切り替える場合には、エンジンEの回転
数をハンドアクセルレバーHL若しくはフートアクセル
レバー80の操作位置に関わらず、エンジンEの回転数
をアイドリング回転数に設定している。よって、副変速
スイッチ62を低速位置にして機体を走行させている際
に、作業者の誤操作によって副変速スイッチ62が高速
位置に切り替えられた場合には、機体の走行速度を誤っ
て増速させることなく、この場合に機体を減速させてい
る。
【0041】
【発明の効果】このように構成したことによって、次の
ような効果を奏するのである。まず、請求項1記載の如
く、作業者は通常のアクセルレバーの操作を行って、増
速変速を行っても、HST式無段変速装置の油圧モータ
ーへの入力馬力を検出し、該入力馬力がHST式無段変
速装置の最大許容馬力を越えないように、エンジンの回
転数が制御されるので、HST式無段変速装置が最高回
転数以上で回転されたり、許容最大トルク以上の圧力が
かかったりすることがなく、HST式無段変速装置への
過大な負担がかかることなく、作動油の劣化を早めるこ
とがなく、HST式無段変速装置の寿命を長くしてい
る。
【0042】また、請求項2記載の如く、アクセルレバ
ーとフートペダルとでエンジンの回転数を設定すること
ができる構成にし、変速操作具を高速側に切り替えた場
合に、フートペダルによる設定操作を可能としており、
機体の始動時や高速走行時にフートペダルの踏み込み操
作によって走行速度を変速することができ、乗用車のよ
うな操作感覚で機体を走行させることができる。また、
変速装置を高速側に設定した場合にも、フートアクセル
レバーの微妙な操作によって機体の走行速度を円滑に変
速することができ、車速を安定させ、乗り心地を快適に
させている。
【図面の簡単な説明】
【図1】作業機を装着するトラクタの側面図である。
【図2】同じく平面図である。
【図3】本発明の電子ガバナー機構の制御構造を示すブ
ロック図である。
【図4】主変速レバーの斜視図である。
【図5】HST式無段変速装置の回転数と圧油の吐出量
との関係を示す図である。
【図6】エンジン回転数と出力との関係を示す図であ
る。
【図7】HST式無段変速装置の許容トルクと許容回転
数との関係を示す図である。
【図8】トラクタのアイソクロナス制御と逆ドループ制
御を示す図である。
【図9】エンジンの許容出力制御を示す図である。
【図10】電子ガバナー機構の側面断面図である。
【符号の説明】
A 入力馬力 G 電子ガバナー機構 E エンジン H HST式無段変速装置 HA ハンドアクセルレバー 62 副変速スイッチ(変速操作具) 80 フートペダル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ガバナー機構付ディーゼルエンジン
    を搭載し、該エンジンの動力をHST式無段変速装置に
    よって変速する作業用走行車両において、HST式無段
    変速装置の油圧モータへの入力馬力を検出し、該入力馬
    力がHST式無段変速装置の最大許容馬力を越えないよ
    うに、エンジンの回転数を制御したことを特徴とする走
    行車両のエンジン回転数調整構成。
  2. 【請求項2】 電子ガバナー機構付ディーゼルエンジン
    を搭載し、変速装置によってエンジンの動力を走行変速
    し、エンジンの回転数を設定し、変速装置を変速する変
    速操作具によって走行速度を設定する作業用走行車両に
    おいて、エンジン回転数をアクセルレバーとフートペダ
    ルとにより設定可能とし、変速操作具を高速側に切り替
    えると、フートペダルによってエンジン回転数が設定さ
    れることを特徴とする走行車両のエンジン回転数調整構
    成。
JP9208993A 1997-08-04 1997-08-04 走行車両のエンジン回転数調整構成 Pending JPH1150868A (ja)

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