JP5210762B2 - モータグレーダ - Google Patents

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Description

本発明は、モータグレーダに関する。
モータグレーダには、ロックアップクラッチ付きのトルクコンバータを備えるものがある(特許文献1参照)。このようなモータグレーダでは、ロックアップクラッチを連結状態とすることにより、オペレータは、アクセル操作と車速とが対応したダイレクトな操作感を得ることができる。しかし、ロックアップクラッチが連結状態である場合には、トルクコンバータの入力側と出力側とが直結された状態となる。このため、出力側の負荷が大きくなると、エンストする恐れがある。
一方、モータグレーダに関するものではないが、農用大型トラクタにおいて、エンストを回避するための技術が特許文献2に開示されている。ここでは、ロックアップクラッチが連結状態である場合において、ロックアップクラッチの入力軸回転数がエンジンアイドリング回転数(すなわちローアイドル回転数)以下になると、ロックアップクラッチが開放状態に切り替えられる。これにより、エンストが回避される。
特開2000−320362号公報 特開平5−272636号公報
モータグレーダは、上記のような農用大型トラクタとは異なり、整地等の作業を行う際に、ローアイドル回転数以下のエンジン回転数で走行する場合がある。このような低速走行中に上記の農用大型トラクタのようなエンスト回避の制御が行われると、ロックアップクラッチが開放状態に切り替えられてしまい、操作感が損なわれる恐れがある。
本発明の課題は、低速走行時の操作感を損なわずにエンストを回避することができるモータグレーダを提供することにある。
第1発明に係るモータグレーダは、エンジンと、トルクコンバータと、駆動輪と、エンジン回転数検知部と、制御部とを備える。トルクコンバータは、ロックアップクラッチを有し、エンジンからの駆動力を伝達する。駆動輪は、エンジンからの駆動力によって回転駆動される。エンジン回転数検知部は、エンジン回転数を検知する。制御部は、ロックアップクラッチが連結状態である場合、エンジン回転数が、ローアイドル回転数より小さい所定のロックアップ解除回転数より大きい場合にはロックアップクラッチを連結状態に維持し、エンジン回転数が、ロックアップ解除回転数以下になった場合に、ロックアップクラッチを開放状態に切り替える。
このモータグレーダでは、車速が低下してエンジン回転数がローアイドル回転数より小さい回転数まで低下しても、ロックアップ解除回転数に達するまでは、ロックアップクラッチが連結状態に維持される。このため、操作感を損なわずに低速走行を行うことができる。また、エンジン回転数が、ロックアップ解除回転数以下になった場合には、ロックアップクラッチが開放状態に切り替えられる。これにより、エンストを回避することができる。
第2発明に係るモータグレーダは、第1発明のモータグレーダであって、トルクコンバータは、エンジンの振動を抑制するダンパーをさらに有する。そして、上記のロックアップ解除回転数は、ダンパーの共振回転数よりも大きい。
このモータグレーダでは、エンジン回転数が、ダンパーの共振回転数まで低下する前に、ロックアップクラッチが開放状態に切り替えられる。これにより、エンジン回転数の低下により車体が振動することを回避することができる。
本発明に係るモータグレーダでは、低速走行時の操作感を損なわずにエンストを回避することができる。
<構成>
〔全体構成〕
本発明の一実施形態にかかるモータグレーダ1の外観斜視図および側面図を図1および図2に示す。このモータグレーダ1は、左右一対の前輪11と、片側2輪ずつの後輪12とからなる6つの走行輪を備えている。このモータグレーダ1は、前輪11および後輪12間に設けられたブレード42で整地作業、除雪作業、軽切削、材料混合等を行うことができる。なお、図1および図2では、4つの後輪12のうち左側に位置するもののみを図示している。
図1および図2に示すように、このモータグレーダ1は、フレーム2、運転室3、作業機4を備えている。また、図3に示すように、モータグレーダ1は、エンジン5、動力伝達機構6、走行機構9、油圧駆動機構7、操作部10、制御部8などを備えている。
〔フレーム2および運転室3〕
フレーム2は、図1および図2に示すように後部フレーム21および前部フレーム22によって構成されている。
後部フレーム21は、図3に示すエンジン5、動力伝達機構6、油圧駆動機構7などを収容している。また、後部フレーム21には、上述した4つの後輪12が設けられており、これらの後輪12がエンジン5からの駆動力によって回転駆動されることにより、車両が走行することができる。
前部フレーム22は、後部フレーム21の前方に取り付けられており、その前端部には上述した前輪11が取り付けられている。
運転室3は、後部フレーム21に載置されており、その内部には、ハンドル、変速レバー、作業機4の操作レバー、ブレーキ、アクセルペダル14、インチングベダル13などの操作部(図3参照)が設けられている。なお、運転室3は、前部フレーム22に載置されてもよい。
〔作業機4〕
作業機4は、ドローバ40、サークル41、ブレード42、油圧モータ49、各種の油圧シリンダ44〜48などを有している。
ドローバ40の前端部は、前部フレーム22の前端部に揺動可能に取付けられており、一対のリフトシリンダ44,45の同期した伸縮によって、ドローバ40の後端部が上下に昇降する。また、ドローバ40は、リフトシリンダ44,45の異なった伸縮によって車両進行方向に沿った軸を中心に上下に揺動する。さらに、ドローバ40は、ドローバシフトシリンダ46の伸縮によって左右に移動する。
サークル41は、ドローバ40の後端部に回転可能に取付けられている。サークル41は、油圧モータ49(図1参照)によって駆動され、ドローバ40に対し車両上方から見て時計方向または反時計方向に回転する。
ブレード42は、サークル41に対して横方向に滑動可能、且つ、横方向に平行な軸を中心に上下に揺動可能に支持されている。ここで、横方向とは、車両の進行方向に対する左右方向を意味する。ブレード42は、サークル41に支持されたブレードシフトシリンダ47によりサークル41に対して横方向に移動することができる。また、ブレード42は、サークル41に支持されたチルトシリンダ48(図2参照)によって、サークル41に対して横方向に平行な軸を中心に揺動して上下方向に向きを変更することができる。以上のように、ブレード42は、ドローバ40、サークル41を介して、車両に対する上下の昇降、進行方向に対する傾きの変更、横方向に対する傾きの変更、回転、左右方向のシフトを行なうことが出来る。
油圧モータ49は、後述する第1油圧ポンプ79から供給される圧油によって駆動されることにより、サークル41を回転させることができる。
各種の油圧シリンダ44〜48は、第1油圧ポンプ79から供給される油圧によって駆動されるシリンダであり、上述したように、一対のリフトシリンダ44,45、ドローバシフトシリンダ46、ブレードシフトシリンダ47、チルトシリンダ48などがある。一対のリフトシリンダ44,45は、前部フレーム22を間に挟んで左右に離間して設けられている。リフトシリンダ44,45は、概ね上下方向に沿って配置されており、前部フレーム22およびドローバ40に取り付けられている。リフトシリンダ44,45は、伸縮することによって、ドローバ40の後端部を上下に移動させ、これにより、ブレード42を上下方向に移動させることができる。ドローバシフトシリンダ46は、上下方向に対して傾斜して配置されており、前部フレーム22およびドローバ40の側端部に取り付けられている。ドローバシフトシリンダ46は、伸縮することによって、横方向に対するドローバ40の位置を変更することができ、これにより、ブレード42の位置を変更することができる。ブレードシフトシリンダ47は、ブレード42の長手方向に沿って配置されており、サークル41およびブレード42に取り付けられている。ブレードシフトシリンダ47は、伸縮することによって、ブレード42の長手方向の位置を変更することができる。チルトシリンダ48は、サークル41およびブレード42に取り付けられており、伸縮することによって、ブレード42を横方向に沿った軸を中心に上下に揺動させることができ、これにより、ブレード42の進行方向に対する傾斜角度を変更することができる。
〔エンジン5〕
図3に示すように、エンジン5には、燃料噴射ポンプ15が付設されており、燃料噴射ポンプ15からエンジン5に燃料が供給される。その供給量は、後述する制御部8から電子ガバナ16に出力される指令信号によって制御される。なお、エンジン5の回転数は、エンジン回転数センサ80によって検知され、検知信号として制御部8へ送られる。制御部8は、電子ガバナ16へ指令信号を送ることにより、エンジン5への燃料の供給量を制御して、エンジン5の回転数を制御することができる。
〔動力伝達機構6〕
動力伝達機構6は、エンジン5からの駆動力を後輪12に伝達するための機構であり、トルクコンバータ61およびトランスミッション60を有している。
トルクコンバータ61はエンジン5の出力側に接続されている。トルクコンバータ61には、トルクコンバータ61の入力軸と出力軸とを直結するロックアップクラッチ70が設けられている。ロックアップクラッチ70は、連結状態と開放状態とに切り替わる。ロックアップクラッチ70が連結状態になると、トルクコンバータ61の入力側と出力側とが直結され、エンジン5からの駆動力がトルクコンバータ機構62を介さずに伝達される。ロックアップクラッチ70が開放状態となると、エンジン5からの駆動力が、トルクコンバータ機構62を介して伝達される。
より詳細に説明すると、トルクコンバータ61は、トルクコンバータ機構62と、ロックアップクラッチ70と、ダンパー71とを有する。
トルクコンバータ機構62は、図4に示すように、入力部31と、クラッチハウジング32と、ドライブケース33と、ポンプ34と、タービン35と、ステータ36とを有する。ロックアップクラッチ70が開放状態である場合は、トルクコンバータ機構62は、通常のトルクコンバータの機能を果たす。すなわち、エンジン5からの駆動力は、入力部31およびクラッチハウジング32を介してドライブケース33に伝達され、ドライブケース33とポンプ34とを一体的に回転させる。ポンプ34に伝達された駆動力は、オイルを媒体としてタービン35に伝達される。そして、駆動力は、タービン35の出力部43から、タービン35に連結されたトランスミッション60の入力軸37に伝達される。なお、入力軸37の先端部(図4における右側端部)は、入力部31に対して回転可能に設けられている。
ロックアップクラッチ70は、クラッチディスク38とピストン39とを有する。ピストン39がクラッチディスク38に押し当てられている状態において、ロックアップクラッチ70は、連結状態となる。この場合、エンジン5からの駆動力は、入力部31およびクラッチハウジング32、ピストン39及びドライブケース33、クラッチディスク38、ダンパー71を介して直接的にタービン35の出力部43に伝達される。そして、駆動力は、タービン35の出力部43からトランスミッション60の入力軸37に伝達される。
なお、ピストン39とクラッチディスク38とが離れることにより、ロックアップクラッチ70は開放状態となる。
ダンパー71は、クラッチディスク38とタービン35との間に設けられている。ダンパー71は、ロックアップクラッチ70が連結状態である場合に、エンジン5からトランスミッション60の入力軸37に伝達される振動を抑制する。
トランスミッション60は、各種のクラッチ63〜69および図示しない複数の変速ギアなどを有している。
各種のクラッチ63〜69は、後述する第2油圧ポンプ72から供給される油圧により駆動される油圧式クラッチであり、FLクラッチ63、FHクラッチ64、Rクラッチ65、1stクラッチ66、2ndクラッチ67、3rdクラッチ68、4thクラッチ69がある。FLクラッチ63およびFHクラッチ64は、車両が前進する場合に連結状態となる。Rクラッチ65は、車両が後進する場合に連結状態となる。1stクラッチ66、2ndクラッチ67、3rdクラッチ68、4thクラッチ69は、それぞれ対応する変速ギアに駆動力を伝達する場合に連結状態となる。このトランスミッション60では、前進時には、FLクラッチ63およびFHクラッチ64のいずれかと、1stクラッチ66〜4thクラッチ69のいずれかとの組合せによって、1〜8速の速度段の選択が可能となっている。また、後進時には、Rクラッチ65と、1stクラッチ66〜4thクラッチ69のいずれかとの組合せによって、1〜4速の速度段の選択が可能となっている。
なお、FLクラッチ63およびFHクラッチ64への入力軸回転数は、入力軸回転数センサ81によって検知され、検知信号として制御部8へ送られる。また、FLクラッチ63およびFHクラッチ64と1stクラッチ66〜4thクラッチ69との中間軸回転数は、中間軸回転数センサ82によって検知され、検知信号として制御部8へ送られる。さらに、1stクラッチ66〜4thクラッチ69からの出力軸回転数は、出力軸回転数センサ83によって検知され、検知信号として制御部8へ送られる。
〔走行機構9〕
走行機構9は、エンジン5からの駆動力を用いて車両を走行させるための機構である。走行機構9は、動力伝達機構6を介してエンジン5からの駆動力を伝達される。走行機構9は、図示しない最終減速機、タンデム装置19、後輪12を有している。トランスミッション60から出力された駆動力は、最終減速機およびタンデム装置19を介して後輪12に伝達され、後輪12が回転駆動されることにより車両が走行する。
〔油圧駆動機構7〕
油圧駆動機構7は、エンジン5からの駆動力によって油圧を発生させ、油圧によって上述した各種のクラッチ63〜70、油圧モータ49,各種のシリンダ44〜48を駆動するための機構である。油圧駆動機構7は、第1油圧ポンプ79、第2油圧ポンプ72、各種の油圧制御弁73〜78,50〜57を有する。
第1油圧ポンプ79は、エンジン5からの駆動力によって駆動され、各種シリンダ44〜48および油圧モータ49に供給される油圧を発生させる。第1油圧ポンプ79は、ポンプ容量制御シリンダ79aによって、斜板の傾転角度を変更されることによって吐出する圧油の容量を変更可能な可変容量型の油圧ポンプである。
第2油圧ポンプ72は、エンジン5からの駆動力によって駆動され、各種クラッチ63〜70に供給される油圧を発生させる。
各種の油圧制御弁73〜78,50〜57は、制御部8によって電気的に制御されることにより、油圧を調整することができる電磁比例制御弁であり、第1〜第5シリンダ制御弁73〜77、油圧モータ制御弁78、ロックアップクラッチ制御弁50、第1〜第7クラッチ制御弁51〜57などがある。
第1〜第5シリンダ制御弁73〜77は、上述した各種のシリンダ44〜48へ供給される油圧を調整する。また、各種シリンダ44〜48へ供給される油圧は、図示しない油圧センサによって検知され、検知信号として制御部8へ送られる。
油圧モータ制御弁78は、上述した油圧モータ49に供給される油圧を調整する。
ロックアップクラッチ制御弁50は、上述したロックアップクラッチ70へ供給される油圧を調整する。第1〜第7クラッチ制御弁51〜57は、上述した各種のクラッチ63〜69へ供給される油圧を調整する。具体的には、第1クラッチ制御弁51は、FLクラッチ63へ供給される油圧を調整する。第2クラッチ制御弁52は、FHクラッチ64へ供給される油圧を調整する。第3クラッチ制御弁53は、Rクラッチ65へ供給される油圧を調整する。第4クラッチ制御弁54は、1stクラッチ66へ供給される油圧を調整する。第5クラッチ制御弁55は、2ndクラッチ67へ供給される油圧を調整する。第6クラッチ制御弁56は、3rdクラッチ68へ供給される油圧を調整する。第7クラッチ制御弁57は、4thクラッチ69へ供給される油圧を調整する。
また、各種のクラッチ63〜70へ供給される油圧は、油圧センサによって検知され、検知信号として制御部8へ送られる。なお、図3では、FLクラッチ63へ供給される油圧を検知する油圧センサ84と、FHクラッチ64へ供給される油圧を検知する油圧センサ85のみ図示しており、他の油圧センサは省略している。
〔操作部10〕
操作部10は、モータグレーダ1の走行や作業機4を制御するためにオペレータによって作業される部分である。操作部10は、アクセルペダル14、インチングペダル13、変速レバー17、モード切替スイッチ18などの操作部材を有している。アクセルペダル14は、エンジン回転数を所望の回転数に設定するための操作部材である。インチングペダル13は、FLクラッチ63又はFHクラッチ64に滑りを生じさせて車速を低減させるために操作される操作部材である。変速レバー17は、トランスミッション60の変速を行うための操作部材である。モード切替スイッチ18は、動力伝達機構6の変速モードをマニュアルモードとトルコンモードとに選択的に切り替えるための操作部材である。マニュアルモードとトルコンモードとについては後に説明する。操作部10の各操作部材が操作されると、その操作に対応した操作信号が制御部8へ送られる。
〔制御部8〕
制御部8は、操作部10からの操作信号や、各種センサからの検知信号などに基づいて、第1〜第5シリンダ制御弁73〜77や油圧モータ制御弁78を制御することによって、作業機4を制御することができる。例えば、制御部8は、第1シリンダ制御弁73および第2シリンダ制御弁74へ指令信号を送信して、リフトシリンダ44,45へ供給される油圧を制御することにより、ブレード42を上下方向に移動させることができる。
制御部8は、アクセルペダル14からの操作信号とエンジン回転数センサ80が検知したエンジン回転数とに基づいて、エンジン5への燃料の供給量を決定する。そして、制御部8は、決定された供給量に対応した指令信号を電子ガバナに送信する。これにより、燃料噴射ポンプからの燃料噴射量が、アクセルペダル14の操作量に見合った量に調整され、エンジン回転数が制御される。これにより、オペレータは、作業機4の出力や車両の速度を制御することができる。
制御部8は、ロックアップクラッチ制御弁50へ指令信号を送信して、ロックアップクラッチ70の油圧を増減することにより、ロックアップクラッチ70を連結状態と開放状態に切り替えることができる。
また、制御部8は、モード切替スイッチ18からの操作信号に基づいて、動力伝達機構6の変速モードをマニュアルモードとトルコンモードとに選択的に切り替える。マニュアルモードでは、ロックアップクラッチ70が連結状態とされる。この場合、オペレータは、変速レバー17を操作することにより手動でトランスミッション60の変速を行うことができる。トルコンモードでは、ロックアップクラッチ70が開放状態とされ、エンジン5からの駆動力が、トルクコンバータ機構62を介して伝達される。この場合、オペレータは、低速側の速度段(例えば、前進1〜4速)の間では、変速レバー17を操作することにより手動でトランスミッション60の変速を行うことができる。この間、ロックアップクラッチ70は車速やエンジン回転数に関わらず、開放状態に維持される。また、トルコンモードにおいて、高速側の速度段(例えば、前進5〜8速)の間では、制御部8によって車速やエンジン回転数に応じて自動的にトランスミッション60の変速が行われる。この場合、車速が増大してトルクコンバータ機構62のすべりが減少するとロックアップクラッチ70は自動的に連結状態に切り替えられる。
なお、制御部8は、操作部10からの操作信号や、各種センサからの検知信号などに基づいて、第1〜第7クラッチ制御弁51〜57を制御することにより、トランスミッション60の変速を行う。例えば、制御部8は、第1クラッチ制御弁51へ指令信号を送信して、FLクラッチ63へ油圧を供給し、且つ、第7クラッチ制御弁57へ指令信号を送信して、4thクラッチ69へ油圧を供給する。これにより、FLクラッチ63および4thクラッチ69が連結状態となり、7速の速度段を選択することができる。また、第2クラッチ制御弁52へ指令信号を送信して、FHクラッチ64へ油圧を供給し、且つ、第4クラッチ制御弁54へ指令信号を送信して、1stクラッチ66へ油圧を供給する。これにより、FHクラッチ64および1stクラッチ66が連結状態となり、2速の速度段を選択することができる。
また、制御部8は、インチングペダル13が操作されている場合には、インチングペダル13からの操作信号に基づいて、第1クラッチ制御弁51又は第2クラッチ制御弁52への指令信号を調整することにより、FLクラッチ63又はFHクラッチ64へ供給される油圧を低減させる。すなわち、FLクラッチ63又はFHクラッチ64のうち連結状態にあるクラッチの面圧を低下させることにより、クラッチに滑りを生じさせる。これにより、動力伝達機構6から走行機構9へと伝達される駆動力が低減され、車速が低減する。従って、オペレータは、インチングペダル13を操作することにより、エンジン回転数の低下を抑えて作業機4の出力を維持しながら、車速を調整することができる。
また、制御部8は、マニュアルモードでの低速走行中にエンストすることを回避するために、エンスト回避制御を行うことができる。以下、エンスト回避制御について説明する。
〔エンスト回避制御〕
エンスト回避制御では、制御部8は、ロックアップクラッチ70が連結状態である場合において、エンジン回転数が、所定のロックアップ解除回転数より大きい場合には、ロックアップクラッチ70を連結状態に維持する。ロックアップ解除回転数は、速度段ごとに定めることができ、ローアイドル回転数より小さく、上述したダンパー71の共振回転数よりも大きい。ダンパー71の共振は、ダンパー71とエンジン出力トルクと慣性との関係によって発生し、過大な共振トルクにより車体を振動させる。また、この過大な共振トルクは、駆動系の耐久性を低下させる。ダンパー71とエンジン出力トルクと慣性との関係によっては、エンストに至るまでにダンパーの共振がなく、過大な共振トルクが発生しない場合もある。この場合には、ロックアップ解除回転数は、ローアイドル回転数より小さく、エンスト直前のエンジン回転数より大きい値であれば、操作性を考慮して任意に設定可能である。
エンスト回避制御では、エンジン回転数がローアイドル回転数以下に低下しても、ロックアップ解除回転数に達するまでは、ロックアップクラッチ70が連結状態に維持される。そして、制御部8は、エンジン回転数がさらに低下してロックアップ解除回転数以下になった場合に、ロックアップクラッチ70を開放状態に切り替える。より詳細には、図5に示すように、まず、ステップS1において、エンジン回転数がロックアップ解除回転数以下であるか否かが判断される。エンジン回転数がロックアップ解除回転数以下である場合には、ステップS2において、経過時間が所定時間Tより大きいか否かが判断される。すなわち、エンジン回転数がロックアップ解除回転数以下となってからの経過時間が所定時間Tを越えたか否かが判断される。この所定時間Tは、例えば数十ミリ秒程度の短い時間である。この所定時間Tは、エンジン回転数センサ80の誤検出等のために設けられている。経過時間が所定時間Tを越えた場合には、ステップS3において、ロックアップクラッチ70が開放状態に切り替えられる。
なお、制御部8は、エンスト回避制御によってロックアップクラッチ70が開放状態に切り替えられた後、所定の復帰条件が全て満たされた場合には、ロックアップクラッチ70を連結状態に復帰させる。復帰条件には、例えば、次の第1復帰条件〜第3復帰条件が含まれる。
第1復帰条件:トランスミッション60の入力軸回転数≧復帰回転数設定値
ここで、「トランスミッション60の入力軸回転数」は、入力軸回転数センサ81によって検知される。「復帰回転数設定値」は、所定の定数であり、速度段ごとに定められる。また、「復帰回転数設定値」は、ローアイドル回転数より高い所定のエンジン回転数に設定するとよい。ロックアップクラッチ70が連結状態に復帰させられた後、すぐにエンスト回避制御によってロックアップクラッチ70が開放状態にならないためである。
第2復帰条件:経過時間>復帰禁止時間設定値
ここで、「経過時間」は第1復帰条件が満たされてからの経過時間である。「復帰禁止時間設定値」は所定の定数であり、ハンチング防止を考慮して定められる。
第3復帰条件:L/U相対回転数<開放状態保持設定値
ここで、「L/U相対回転数」は、ロックアップクラッチ70の入力側と出力側との相対回転数である。従って、「L/U相対回転数」は、トランスミッション60の入力軸回転数とエンジン回転数の差によって求めることができる。「開放状態保持設定値」は、所定の定数であり、ロックアップクラッチ70の保護と、ロックアップクラッチ70を連結した際のショックとを考慮して定められる。
なお、第1復帰条件において、トランスミッション60の入力軸回転数に代えて、トランスミッション60の中間軸回転数(中間軸回転数センサ82により検知)又は出力軸回転数(出力軸回転数センサ83により検知)が用いられてもよい。さらにエンジン回転数が用いられてもよい。中間軸回転数又は出力軸回転数を用いる場合には、トランスミッション60の変速比を考慮して「復帰回転数設定値」を定めればよい。エンジン回転数を用いる場合には、 L/U相対回転数を考慮して「復帰回転数設定値」を定めればよい。
<特徴>
このモータグレーダ1では、マニュアルモードにて走行している場合のようにロックアップクラッチ70が連結状態である場合に、負荷の増大によりエンジン回転数が低下しても、エンスト回避制御によってエンストおよび車体の振動が回避される。また、駆動系の耐久性の低下も回避できる。さらに、この際、エンスト回避制御では、エンジン回転数が低下しても、ロックアップ解除回転数に達するまではロックアップクラッチ70が連結状態に維持される。このため、オペレータは、ローアイドル回転数以下の低速走行中も、ロックアップクラッチ70が連結状態に維持されたまま運転を行うことができる。例えば、前進1速においてエンジン回転数がローアイドル回転数である場合の車速が1.3km/hである場合、車速が1.0km/hであっても、ロックアップクラッチ70が連結状態に維持される。これにより、低速走行中に操作感が損なわれることを防止することができる。
本発明は、低速走行時の操作感を損なわずにエンストを回避することができ、モータグレーダとして有用である。
モータグレーダの外観斜視図。 モータグレーダの側面図。 モータグレーダの構成を示すブロック図。 トルクコンバータの断面図。 エンスト回避制御のフローチャート。
符号の説明
1 モータグレーダ
5 エンジン
8 制御部
12 後輪(駆動輪)
61 トルクコンバータ
70 ロックアップクラッチ
71 ダンパー
80 エンジン回転数センサ(エンジン回転数検知部)

Claims (2)

  1. エンジンと、
    ロックアップクラッチを有し、前記エンジンからの駆動力を伝達するトルクコンバータと、
    前記エンジンからの駆動力によって回転駆動される駆動輪と、
    エンジン回転数を検知するエンジン回転数検知部と、
    前記ロックアップクラッチが連結状態である場合、前記エンジン回転数が、ローアイドル回転数より小さい所定のロックアップ解除回転数より大きい場合には前記ロックアップクラッチを連結状態に維持し、前記エンジン回転数が、前記ロックアップ解除回転数以下になった場合に、前記ロックアップクラッチを開放状態に切り替える制御部と、
    を備えるモータグレーダ。
  2. 前記トルクコンバータは、前記エンジンの振動を抑制するダンパーをさらに有し、
    前記ロックアップ解除回転数は、前記ダンパーの共振回転数よりも大きい、
    請求項1に記載のモータグレーダ。
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