JPH11505862A - 二モード型架橋トナー樹脂及びその製造方法 - Google Patents

二モード型架橋トナー樹脂及びその製造方法

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JPH11505862A JP8534922A JP53492296A JPH11505862A JP H11505862 A JPH11505862 A JP H11505862A JP 8534922 A JP8534922 A JP 8534922A JP 53492296 A JP53492296 A JP 53492296A JP H11505862 A JPH11505862 A JP H11505862A
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Abstract

(57)【要約】 二モード型架橋トナー樹脂を標準的な溶液重合法を使用して非水性溶媒、例えば、トルエン中で製造することができる。この樹脂形成法は、エチレン性不飽和単量体から先駆体樹脂を製造し、次いで先駆体樹脂に無水マレイン酸をグラフト化させて変性先駆体樹脂を製造し、変性先駆体樹脂を多官能性分子、例えば、ジオールと反応反応させて架橋樹脂を製造するのを可能にさせる。この方法は、好ましくは、二モード型で且つ架橋されたトナー樹脂組成物を与えるように低分子量重合体添加剤、例えば、ポリスチレンの存在下に実施される。着色剤の添加によりトナー粉末が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】 二モード型架橋トナー樹脂及びその製造方法発明の分野 本発明は、電子複写印刷において有用であるトナー粉末の成分として有用な樹 脂組成物、該組成物を配合したトナー粉末及び該組成物の製造方法に関する。発明の背景 電子複写印刷は、普通紙のコピー機及びプリンターにおいて最も普通に使用さ れる印刷のタイプである。電子複写印刷において、紙は顔料入りトナー粉末の粒 子で静電的に塗布され、次いで2本のローラーの間のニップに移行される。トナ ー粉末を紙に融着させるのに熱ローラー溶融法が一般に使用される。熱ローラー 溶融法においては、未溶融のトナー粉末と直接接触する上部ローラーの温度は、 約150℃〜280℃に保持される。特定の温度は、機械のデザインに依存する 。下部ローラーは、圧力ローラーとして作用し、普通は弾性の層(例えば、シリ コーンゴム)で構成される。電子複写印刷の溶融サイクルは、トナーで被覆され た(調色された)紙を2本のローラーに通し、そこでトナーが軟化され、紙にプ レスされる。ローラーを通った後、トナーは冷却し、紙に粘着する。 トナー粉末の二つの重要な成分は、トナー樹脂と着色剤である。トナー粉末処 方物の大部分を構成するトナー樹脂は、バインダーとして作用する。即ち、トナ ー樹脂は、着色剤を紙に結合させるように働く。トナーは、溶融サイクルの初期 の段階中に得られる比較的低い温度で紙に定着すべきである、即ち何らかの結合 特性を発現すべきである。これが起こるかどうかは、トナー樹脂の溶融特性に大 いに依存する。 さらに、トナーは、溶融サイクルの終わりに向かって得られるさらに高い温度 で上部ローラーに裏移り(オフセット)すべきではない。熱ローラーに移るどん なトナーも結局は圧力ローラー及びその後のコピーを汚染させる。その上、トナ ー樹脂の溶融特性は、裏移りが起こるかどうかにも影響しよう。熱ローラーのト ナー汚染を最小限にするためには、ローラーは典型的に“非粘着性”の層、例え ば、フルオロカーボン重合体で被覆されるか、又はシリコーンオイルにより頻繁 に濡らされる。しかし、非粘着性の層は裏移り(オフセット)の問題の一部の解 決策に過ぎず、従ってトナー樹脂製造者は裏移りを排除する樹脂をデザインする のに相当な努力を払ってきた。 裏移りの問題を解決するために二つのタイプのトナー樹脂のデザインが使用さ れてきた。第一のものは、部分的に架橋された(また、ゲル化したものとして知 られる)樹脂を使用する。これらの樹脂は、部分的に架橋された(ゲル)重合体 構造を有することによって高い溶融粘度を得る。これらの樹脂は、典型的には、 例えばT.A.ジャドウイン他の米国再発行特許第31,072号(イーストマ ン・コダック社に譲渡)に記載のように、エチレン性不飽和単量体の水性懸濁又 は乳化遊離基開始重合によって製造される。これらの部分的に架橋又はゲル化さ れた樹脂は、生成樹脂が有機反応溶媒中に不溶性であるために、溶液重合により 、即ち、有機溶媒に溶解した単量体から出発して、製造することができない。 架橋された樹脂は、裏移りを削減させるのに有用であるけれども、それらがト ナー処方物に存在することはトナーの初期定着にとって有害である。これを防ぐ ために、トナー製造者はこれらの処方物に低分子量の樹脂を添加している。しか し、架橋樹脂と低分子量樹脂のマクロ層が、適切な混合を得るのに困難を伴うた めに、しばしば生じる。この不均一性は、トナーの性能及び再現性に悪影響を及 ぼす。架橋樹脂と低分子量樹脂との均一なブレンドを得るためには、架橋樹脂を 製造するのに普通使用される水性懸濁重合法を開始する前に、低分子量樹脂を架 橋樹脂を製造するのに使用した単量体と混合することができる。しかし、いずれ の方法によっても、低分子量重合体を別に製造し単離する必要があるが、これは ゲル化樹脂を有するトナーの製造に余分なコストを加算させる。 熱ローラー溶融印刷に必要な性質を有するトナー樹脂を得るための第二の方法 は、溶液重合による二モード型の樹脂の製造である。用語“二モード型”は、樹 脂をゲル透過クロマトグラフィーに付したときに得られる分子量曲線において2 個のピークが観察されることに由来する。二モード型の樹脂は、典型的には、高 分子量樹脂及び低分子量樹脂の溶液を別個に製造し、次いで二つの溶液を一緒に し、溶媒を除去することによって製造される。この方法は、高分子量樹脂と低分 子量樹脂との間の完全な混合をもたらし、従って均質なトナー樹脂が製造される 。しかし、これらの二モード型の樹脂から作られたトナー樹脂は、高分子量樹脂 と低分子量樹脂の別個の製造コストを依然として負担しなければならない。 一般的には、溶液重合法は懸濁重合法よりもいくつかの利点を与えるが、不利 益の一つは、架橋樹脂が反応媒体中に不溶性であるために、溶液重合技術がその ような架橋又はゲル化樹脂の製造に適用できないことである。従って、溶液重合 から製造された二モード型の樹脂は、実質的な架橋度を有することができない。 従って、斯界では、二モード型の架橋トナー樹脂を提供するために溶液重合技術 を使用する方法論に対する要求が存在する。発明の概要 本発明は、(a)無水マレイン酸と、遊離基開始剤と、少なくとも1種のエチ レン性不飽和単量体の重合により形成された先駆体樹脂との溶液を調製し、(b )工程(a)の溶液を無水マレイン酸を該先駆体樹脂にグラフト化させ且つ環状 無水物基がぶら下がった変性先駆体樹脂の溶液を形成させるのに十分な第一の温 度に加熱し、(c)環状無水物基がぶら下がった該変性先駆体樹脂の溶液に無水 物基と反応性の官能基を有する多官能性分子を添加し、(d)工程(c)の溶液 を該官能基と該ぶら下がった環状無水物基との間の共有結合を起こさせるのに十 分な第二の温度に加熱し、これによって架橋樹脂を形成させる工程からなる架橋 樹脂組成物の製造方法を提供する。好ましくは、工程(c)の溶液は、さらに添 加剤樹脂を含有するが、この添加剤樹脂は該先駆体樹脂の数平均分子量よりも小 さい数平均分子量を有する重合体化合物である。上記の工程のそれぞれは選択的 に押出機のような高剪断装置において何も添加せずに、即ち溶媒なしで行うこと ができるが、溶液重合が好ましい。 トナー樹脂組成物において有用な上記のように製造された架橋樹脂は第一及び 第二の構造を有するが、ここで第一の構造は -CH2-CH(Ph)-、-CH2-CH(CO2R1)- 及び -CH2-C(CH3)(CO2R1)- (ここで、Phはフェニル又は置換フェニルを表わし、R1はH又はC1〜C18炭 化水素である) よりなる群から独立して選択される反復単位からなり、また第二の構造は R2[-(A-O)s-LHb]c-d[-(A-O)s-LHb-1-R3]d LH(b+1-g)[(A-O)s-A-LHb]g-w[(A-O)s-A-LHb-1R3]g R3O[R4-OC(=O)-R5-C(=O)O-R4-O-]n-R3 及び R3NH-[R6-NH(C=O)-R5-C(=O)NH-R6-NH-]n-R3 (ここで、それぞれ存在するときに独立して、R2は2〜約20個の炭素原子を 有する多価の有機基であり、R4はC2〜C20の2価の有機部分であり、R5は直 接結合又はC1〜C12の2価の有機基であり、R6はC2〜C12の2価の有機基で あり、bは、LがO又はSであるときは1であり、LがNであるときは2であり 、cは2〜6の整数であり、dは2〜6の整数であり、gは、Lが酸素又は硫黄 であるときは2であり、Lが窒素であるときは2又は3であり、nは約2〜約1 00の整数であり、sは0又は1〜約50の整数であり、wは、Lが酸素又は硫 黄であるときは2であり、Lが窒素であるときは2又は3であり、wはgよりも 大であるか又はgに等しく、Aは -CH2CH2- 又は -CH2CH(CH3)- であり、Lは酸 素(O)、窒素(N)又は疏黄(S)であり、R3は、Lの実体に依存して酸素 、窒素又は硫黄のいずれかを第一の構造に結合させる2価の基であり、それぞれ 存在するときには独立して次の構造 D-CH(COOH)-CH2-C(=O)-、D-CH(CH2COOH)-C( =O)-及び -C(=O)-CH(D)-CH-C=O-(ここで、Dは第一の構造の炭素原子への直接 結合である)を有する基の群から選択され、多官能性分子が第一アミン(NH2 )基を含有するならば、構造 -C(=O)-CH(D)-CH-C=O- のみが存在でき、この -C( =O)-CH(D)-CH-C=O- 基の両方の開いた原子価は第一アミン基に結合してイミド基 を形成することができる) よりなる群から選択される多価基を介して第一の構造の少なくとも2個の脂肪族 炭素の間の架橋によって形成される。 本発明の他の観点は、上記の架橋樹脂組成物と少なくとも1種の着色剤を含む トナー粉末である。好ましい具体例の詳細な説明 本発明は、添加剤樹脂と組合せるとトナー樹脂及びトナー粉末の製造に有用な 組成物を提供する架橋樹脂を製造するために溶液重合を使用することができる方 法を提供する。本発明で使用するときに、用語“重合体”及び“樹脂”は、交互 に代えることができる。用語“樹脂”は、斯界では、トナー粉末においてバイン ダーとして使用される材料を言うのに一般に使用されるので、ここでは用語“樹 脂”を使用する。本発明の添加剤樹脂及び架橋樹脂を含む組成物は、ここでは樹 脂組成物と称するが、それは正に適切に重合体組成物と称することができる。 用語“溶液重合”とは、架橋樹脂が有機溶媒中で製造されることを意味する。 水又は実質的に水性の溶媒を利用する重合技術、例えば乳化又は懸濁重合は、こ こで使用する用語“溶液重合”には含まれない。 樹脂組成物に着色剤及び随意の性能向上添加剤、例えば帯電調整剤及び流れ向 上剤などを添加することにより、トナー粉末を製造することができるが、このト ナー粉末は電子写真法又は静電印刷(電子複写印刷として知られる)のような画 像形成法に使用される静電画像を現像するのに有用である。この樹脂組成物は、 熱ローラー溶融式電子複写印刷によって基材に定着されるトナー粉末に使用する のに特に適している。 本発明の架橋樹脂は、好ましくは三工程法に従って製造される。第一工程にお いては、少なくとも1種のエチレン性不飽和分子を重合させることによって先駆 体樹脂が製造される。第二工程において、この先駆体樹脂は、遊離基開始剤の存 在下に無水マレイン酸と反応して環状無水物基がぶら下がった変性先駆体樹脂を 生じる。最後に、第三工程において、変性先駆体樹脂は無水物基と反応性の官能 基を有する多官能性分子と反応して本発明の架橋樹脂を生じる。 先駆体樹脂は、少なくとも1種のエチレン性不飽和分子の重合生成物である。 重合できる分子は、ここでは単量体と称する。先駆体樹脂は、例えば、アクリル 酸とC1〜C18アルコールとのエステル(アクリル酸エステルとしても知られる )、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アク リル酸ブチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ラ ウリル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸フルフリル、 アクリル酸テトラヒドロフラニル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒ ドロキシブチルのようなもの;アクリル酸又はメタクリル酸のジアルキルアミノ アルカノールエステル(ここで、アルキル基は独立してメチル、エチル又はプロ ピルであり、アルカノール基はメチロール、エチロール又はプロピロールであ る)、例えば、N,N−ジメチルアミノメチルアクリル酸エステル、N,N−ジ エチルアミノエチルアクリル酸エステル、N,N−ジメチルアミノプロピルアク リル酸エステル、N,N−ジエチルアミノプロピルメタクリル酸エステル、N, N−ジメチルアミノメチルメタクリル酸エステル、N,N−ジメチルアミノエチ ルメタクリル酸エステルのようなもの;メタクリル酸とC1〜C18アルコールと のエステル(メタクリル酸エステルとしても知られる)、例えば、メタクリル酸 メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メ タクリル酸オクチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル、メタク リル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フルフリル、メタ クリル酸テトラヒドロフラニル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸 ヒドロキシブチルのようなもの;スチレン及び置換スチレン(ここで、用語”置 換スチレン”とはアルキル及びハロ置換スチレン並びにスチレンスルホン酸を包 含するものとする)を含めてスチレン化合物(置換スチレンの例としては、α− メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレ ン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3, 4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p− (n−ブチル)スチレン、p−(t−ブチル)スチレン、p−(n−ヘキシル) スチレン、p−(n−オクチル)スチレン、p−(n−ノニル)スチレン、p− (n−デシル)スチレン及びp−(n−ドデシル)スチレンが含まれるが、これ らに限定されない);α,β−不飽和二塩基酸のジアルキルエステル、例えば、 マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジオクチル、フマル酸ジブチル及びフマル酸ジ オクチルのようなもの;ビニルエステル、例えば、酢酸ビニル及びプロピオン酸 ビニルのようなもの;窒素含有ビニル単量体、例えば、アクリロニトリル及びメ タクリロニトリル;α,β−不飽和カルホン酸、例えば、アクリル酸、メタクリ ル酸及び桂皮酸;α,β−不飽和ジカルボン酸、例えば、マレイン酸、フマル酸 及びイタコン酸;α,β−不飽和ジカルボン酸のモノエステル、例えば、マレイ ン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノブチル、マレイン酸モ ノオクチル、フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、フマル酸モノブチル、 フマル酸モノオクチル;その他のモノオレフィン性α,β−不飽和化合物、例え ば、アクリルアミド及びメタクリルアミド並びにそれらの誘導体、例えば、N− 置換アクリルアミド、N−置換メタクリルアミド及びアクリルアミドプロパンス ルホン酸;ポリビニル化合物、例えば、ジビニル化合物、即ち、ジビニルベンセ ンを含めて2個のビニル基を有する分子;ジアクリル酸化合物、即ち、2個のア クリル酸基を有する分子;ジメタクリル酸化合物、即ち、2個のメタクリル酸基 を有する分子;ジアクリレート化合物、即ち、(ポリ)エチレングリコールジメ タクリレートを含めて2個のアクリレート基を有する分子;ジメタクリレート化 合物、即ち、(ポリ)エチレングリコールジメタクリレートを含めて2個のメタ クリレート基を有する分子;不飽和共役ジオレフィン単量体、例えばブタジエン 、クロロプレン、ネオプレン及びイソプレンのようなものの重合体又は共重合体 から選択することができる。用語“α,β−不飽和”とは、ここで使用するとき は、C=C−C=O基、即ち、カルボニル基に対してα−位に隣接するオレフィ ン性不飽和を言う。 上記の中でも、先駆体樹脂は、好ましくは、アクリル酸、アクリル酸エステル 、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、スチレン、置換スチレン、そしてジア クリル酸、ジメタクリル酸、ジアクリレート及びジメタクリレート化合物を含め てジビニル化合物よりなる群から選択されるエチレン性不飽和単量体から製造さ れる。好ましい単量体は、3〜約21個の炭素原子を有する。好ましい具体例に おいては、先駆体樹脂を製造するためにスチレンが要すればジビニル化合物の存 在下にアクリル系単量体と共重合される。1種以上の置換スチレンをスチレンに 代えて又はスチレンに加えて使用できるが、このような置換スチレン単量体は一 般的に好ましい単量体ではない。何故ならば、置換スチレンの存在は生成物樹脂 の分子量を低下させる傾向があるからである。 好ましいアクリル系単量体は、アクリル又はメタクリル性官能基のいずれかを 有することができる。多官能性アクリル又はメタクリル系単量体は、それぞれ式 CH2=CH-CO2-R1又はCH2=CH(CH3)-CO2R1(ここで、R1はH又はC1〜C18炭化水素 (ヒドロカルビルともいう)基である)を有する。好ましくは、R1はC1〜C12 アルキルであり、さらに好ましくはR1はn−ブチルである。好ましい一官能性 アクリル又はメタクリル系単量体は、アクリル酸n−ブチルを含めてアク リル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル 酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−ブチルを含めてメタクリル酸ブチル 、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル及びメタクリル酸で ある。 先駆体樹脂を製造するのに使用される単量体は、少量のポリビニル化合物を含 むことができる。用語“ポリビニル化合物”は、分子内に少なくとも2個のビニ ル基、即ち、2個のCH2=CH(Ra)(Rb)基(ここで、Ra及びRbは一般に有機部分又 は水素を表すものとする)を有する分子を包含することを意味する。本願明細書 において及び全体を通じて、用語“有機部分”は、斯界で理解されているように 、主として炭素及び水素から形成され、酸素及び窒素が炭素よりも少ない量で存 在していてよい原子群を言う。好ましいポリビニル化合物はジビニル化合物であ り、好ましいジビニル化合物の例にはジビニルベンセン、(ポリ)エチレングリ コールジアクリレート及び(ポリ)エチレングリコールジメタクリレートが含ま れるが、これらに限定されない。 ポリビニル化合物は、1種以上のその他のエチレン性不飽和単量体と併用する と、一般に、架橋した先駆体樹脂又は少なくともある程度の分岐を有する先駆体 樹脂を与える。用語“先駆体樹脂”は、ここで使用するときは、架橋した先駆体 樹脂及びある程度の分岐を有する先駆体樹脂を包含する。分岐の存在は、先駆体 樹脂の分子量を増大させるという所望の目的を達成するのに役立つ。しかし、あ まりにも高く分岐し又は架橋している先駆体樹脂は、本発明に対して不適当であ る。何故ならば、このような分岐又は架橋は先駆体樹脂の非水性溶媒への溶解度 を相当に且つ望ましくないほどに低下させる恐れがあるからである。その他のエ チレン性不飽和単量体との混合物中のポリビニル化合物の割合が増大するにつれ て、それから製造される先駆体樹脂は増大する量の架橋を有するようになり、最 終的には非水性溶媒に不溶性になる。従って、ポリビニル化合物は、エチレン性 不飽和単量体のうちの小割合を構成すべきである。 エチレン性不飽和単量体中に存在できるポリビニル化合物の量を特定するとき は、その量をエチレン性不飽和単量体100部当たりのポリビニル化合物の部数 で特定するのが好ましい。エチレン性不飽和単量体中に存在できるポリビニル化 合物の量は、ポリビニル化合物の種類に依存する。従って、2個のビニル基を有 するポリビニル化合物は、一般に、2個よりも多いビニル基を有するポリビニル 化合物よりも多い量で存在できる。好ましくは、エチレン性不飽和単量体100 部当たりのジビニル化合物の部数は、約0.01から約10程度まで、さらに好 ましくは約0.02から約5までである。本発明の好ましいジビニル化合物では 、単量体の全重量を基にして、約0.05部〜約2部の濃度が満足できる架橋/ 分岐レベルを有する先駆体樹脂を与える。上記の量のジビニル化合物を有する反 応混合物は、一般に、非水性溶媒に実質的に可溶性の先駆体樹脂を生じる。 先駆体樹脂は、好ましくは、塊状又は溶液重合によりバッチ式で又は連続式で 製造されるが、乳化又は懸濁重合法も使用することができる。溶液重合は、架橋 樹脂を形成するのに必要な後続の工程を、樹脂が形成される反応媒体を含まない 先駆体樹脂を単離する必要もなく、達成できるので、有益である。 好ましい方法においては、溶媒及び開始剤の不存在下に単量体の塊状重合が行 われ、次いで溶媒及び開始剤が添加されてさらなる重合が行われる。しかして、 好ましい先駆体樹脂を製造するためには、アクリル系単量体、例えば、アクリル 酸n−ブチル及びスチレンが均質な溶液を与えるように適当な容器において接触 される。この溶液は、単量体の少なくとも部分的な重合を達成するのに十分な時 間及び反応温度に維持される。次いで非水性溶媒と開始剤の溶液が要すればポリ ビニル化合物、例えばジビニルベンゼンと共に添加され、反応混合物は単量体の 補足的な重合を達成させるのに且つ先駆体樹脂を溶液として提供させるのに十分 な時間及び反応温度に保持される。全ての単量体が反応の開始時に混合されるバ ッチ法も使用することができる。 溶媒は、反応温度においてスチレン及びアクリル系単量体と混和性の液体であ り且つ遊離基開始剤と実質的に反応しない任意の物質である。溶媒の例には脂肪 族及び芳香族溶媒が含まれる。芳香族溶媒が好ましい溶媒であり、その例にはベ ンセン、トルエン、キシレン、エチルベンセン及びクメンが含まれるが、これら に限定されない。遊離基開始剤と本質的に反応しないものとして、従って斯界で エチレン性不飽和単量体の遊離基重合に好適であると斯界で認識されているその 他の溶媒には、セロソルブ、酢酸エチル及びイソプロピルアルコールが包含され る。 開始剤は、エチレン性不飽和単量体の重合を開始させることができる任意の物 質であってよい。重合開始剤の例には、アゾ化合物、例えば、2,2’−アゾビ スイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチル バレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、 2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビスイソ吉 草酸ジメチル、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2 −(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4,4 −トリメチルペンタン)、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシ バレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン);ケトンペルオキ シド、例えば、メチルエチルケトンペルオキシド、アセチルアセトンペルオキシ ド、シクロヘキサノンペルオキシド;ペルオキシケタール、例えば、1,1−( ビス−t−ブチルペルオキシ)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、1, 1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチル ペルオキシ)ブタン;ヒドロペルオキシド、例えば、t−ブチルヒドロペルオキ シド、クメンヒドロペルオキシド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロ ペルオキシド;過酸化ジアルキル、例えば過酸化ジ−t−ブチル、過酸化t−ブ チルクミル、過酸化ジクミル、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペル オキシ)ヘキサン、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピルベンゼ ン);過酸化ジアシル、例えば、過酸化イソブチリル、過酸化オクタノイル、過 酸化デカノイル、過酸化ラウロイル、過酸化3,5,5−トリメチルヘキサノイ ル、過酸化ベンゾイル、過酸化m−トリル;ペルオキシジカーボネート、例えば 、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルペルオキ シジカーボネート、ジ−n−プロピルペルオキシジカーボネート、ジ−2−エト キシエチルペルオキシジカーボネート、ジメトキシイソプロピルペルオキシジカ ーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)ペルオキシジカーホネート ;過酸化スルホニル、例えば、過酸化アセチルシクロヘキシルスルホニル;ペル オキシエステル、例えば、ペルオキシ酢酸ブチル、ペルオキシイソ吉草酸t−ブ チル、ペルオキシネオデカン酸t−ブチル、ペルオキシネオドデカン酸クミ ル、ペルオキシ−2−エチルヘキサン酸t−ブチル、ペルオキシラウリン酸t− ブチル、ペルオキシ安息香酸t−ブチル、ペルオキシイソプロピルカルボン酸t −ブチル、ジペルオキシイソフタル酸ジ−t−ブチルなどが含まれるが、これら に限定されない。 このような重合開始剤の種類及び量は、塊状重合の反応温度及び転化率に従っ て好適に選択することができる。開始剤は、通常、使用する単量体100重量部 当たり0.01〜10重量部の量で使用される。 化学名(1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシク ロヘキサン)を有するペルオキシケタールであるLupersol(登録商標) 231が好ましい開始剤であり、エルフ・アトケム・ノース・アメリカ社(フィ ラデルフィア、PA)から入手できる。過酸化ジ−t−ブチルが他の好ましい開 始剤であって、これもエルフ・アトケム社から入手できる。AIBN(アゾビス イソブチロニトリルの一般的な略称、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン ニトリルとしても知られる)は、登録商標VAZO64としてジュポン・ケミカ ルズ&ピグメンツ社(ウイルミントン、DE)から入手できる。 反応温度は、好ましくは約80℃〜約140℃であり、一部はどの開始剤が反 応混合物に含めるように選択されるかどうかに依存する。先駆体樹脂への単量体 の転化率及び程度は、斯界で周知のように、反応温度及び反応時間を設定するこ とにより制御することができる。 先駆体樹脂は、約1,000〜約200,000の比較的高い分子量を有し、 好ましくは約2,000〜約200,000、さらに好ましくは約5,000〜 約75,000の分子量を有する。ここで及び明細書中でいう分子量値は、ポリ スチレン標準物質及び溶離剤としてのTHFを用いるゲル透過クロマトグラフィ ーを使用して得られる数平均分子量値である。ここに記載の樹脂を特徴づけるの に使用されるゲル透過クロマトグラフィーにおいて使用される特定の装置及び条 件は、次の通りである。ウオーターズ・コーポレーション社製のGPC装置;デ ータマネージャー:ミレンニウム 2010;インジェクター:モデルU6K; ポンプ:モデル610;検出器:モデル410示差屈折計;カラム:ショウデッ クスKF800P、ショウデックスKF802、ショウデックスKF806L (2);カラム温度:40℃;流量:1mm/min;溶離用溶媒:THF。上 記の装置を使用する典型的な先駆体樹脂は、363,116のMw、26,18 2のMn、13.9のMw/Mn、1,158,024のMz及び49.2のMz/ Mnを有する。 高分子量の先駆体を得るためには、反応条件は、注意深く選定し制御されなけ ればならない。好適な反応条件は、例えば、米国特許第5,084,368号及 び同5,266,434号において、いわゆる“高分子量樹脂”の製造の説明で 与えられている。米国特許第5,084,368号及び同5,266,434号 の全ての開示をここに参照することによって本明細書に含めるものとする。 架橋樹脂の製造のための第二工程においては、無水マレイン酸が先駆体樹脂に グラフト化されて変性された先駆体樹脂を生じる。グラフト化反応は、好ましく は溶媒中で実施される。先駆体樹脂と無水マレイン酸との溶液が形成され、次い でこの溶液は先駆体樹脂への無水マレイン酸のグラフト化を達成するのに十分な 温度及び反応時間にわたって遊離基開始剤と接触される。しかし、グラフト化反 応は、先駆体樹脂を溶融させ混練りさせる押出機又は類似の装置に反応体を入れ ることによって何も加えずに、即ち、溶媒なしで実施することもできる。 遊離基開始剤の存在下での無水マレイン酸と先駆体樹脂との反応によって本発 明の変性先駆体樹脂が生じる。変性先駆体樹脂の構造は100%の確実性ではわ からないが、しかし恐らく無水こはく酸基が単一の−CH−基を介して先駆体樹 脂の炭素主鎖に結合した形態をとっているであろう。先駆体樹脂への無水マレイ ン酸のグラフト化は、無水マレイン酸又はマレイン酸エステルとエチレン性不飽 和単量体との共重合とは異なった物質を生じさせることを認識されたい。後者の 場合には、無水こはく酸基又はそのエステルは、本発明におけるように共重合体 の主鎖にぶら下がっているよりはむしろ共重合体の主鎖の一部として存在する。 無水マレイン酸は、任意の標準的な市販等級の無水マレイン酸であってよい。 無水マレイン酸は、アルドリッチ・ケミカル社(ミルウオーキー、ウイスコンシ ン)を含めて多くの供給元から入手できる。 溶媒は、存在するとすれば好ましくはキシレンであるが、好ましくは低毒性で あり且つ容易に取扱いできる任意のその他の非反応性溶媒であってよい。溶媒の 例は、先駆体樹脂の製造について上で記載した溶媒を包含するが、これらに限定 されない。水又はその他の水性溶媒を含めてヒドロキシ含有溶媒は、ヒドロキシ ル基が無水マレイン酸と反応しないほどに立体障害を受けているとき以外は、マ レイン酸化(maleation)反応にとって好適ではない。従って、先駆体樹脂の製造 に使用される溶媒は先駆体樹脂と接触したままであり、先駆体樹脂/溶媒混合物 が無水マレイン酸及び開始剤と接触して変性された先駆体樹脂を生じる。 約1〜約80個の無水物数を有する変性先駆体樹脂を提供させるのに十分な無 水マレイン酸を先駆体樹脂と接触させるべきである。上記の範囲内の無水物数を 有する変性先駆体樹脂は、約99.9:0.1〜約80:20の先駆体樹脂:無 水マレイン酸重量比で先駆体樹脂と無水マレイン酸を接触させると得ることがで きる。さらに好ましくは、二つの反応体は、約99:1〜約85:15の先駆体 樹脂:無水マレイン酸重量比で接触される。 上記のような無水物数は、下記の方法により測定される。約2〜約10gの既 知重量の樹脂試料を秤量し、200〜300mLのエーレンマイヤーフラスコに 入れ、これに約100mLの1:1のキシレン:n−ブタノール溶液を添加して 樹脂を溶解させる。樹脂の完全な溶解を達成するには一般に約45℃に約2時間 加熱することが必要である。樹脂が容易に溶解しない場合には、少量のアセトン を添加することができる。樹脂/溶媒混合物が濁っているならば、少量の水を添 加することができる。 次いで、この均質溶液は、指示約としてフェノールフタレインを使用して、予 め標準化されたKOH/エタノール溶液により滴定される。次いで、この方法を 、同じ1:1のキシレン:n−ブタノール溶液を使用するがその中に樹脂を溶解 しないで、反復する。これが比較のためのブランク試験となる。酸値は、以下の 方程式に基づいてKOH/エタノール溶液の消費量から計算される。 無水物数=[{樹脂溶液を滴定するのに要したKOH溶液の容量(ml)}− {ブランク溶液を滴定するのに要したKOH溶液の容量(ml)} ×N×56.1/試料重量] (ここで、NはKOH/エタノール溶液中のKOHの規定濃度を表す) 上記のKOH溶液は、次のように調製される。まず、1.5gのKOHを約3 mLの水に溶解し、これに200mLのエタノールと30mLの水を添加し、次 いで攪拌する。放置した後、均質な透明溶液が形成される。次いで、このように して得られたKOH/エタノール溶液の濃度を1/10N−HCl標準溶液(こ れは、アルドリッチ・ケミカル社を含めて、いくつかの供給元から入手できる) により標準化する。KOH/エタノール溶液の濃度はほぼ0.1Nである。 無水物数を得るための上記の方法は、加水分解された無水物部分の2個のカル ボキシル基の一つをKOHが滴定する能力に基づいている。樹脂を特徴づける別 の方法は、その酸値を測定することであるが、これは無水物の両カルボキシル基 を滴定するものであり、以下のように行うことができる。2gの樹脂を30mL のジオキサンと10mLのピリジンに溶解する。次いで、20mgのジメチルピ リジンと3.5mLの水を添加する。この混合物を4時間還流させ、次いで室温 に冷却する。冷却された溶液を0.1N−KOHテトラヒドロフラン溶液を使用 してフェノールフタレインにより終点まで滴定する。酸値の計算並びにKOH/ THF溶液を調製する方法は、本質的には上で記載した通りである。 本発明の架橋樹脂の製造における最終工程は、架橋された先駆体樹脂を架橋さ せることを必要とする。これは、変性先駆体樹脂中に存在する無水物部分のカル ボキシル基と反応性の官能価を有する多官能性分子を反応させることによって達 成される。官能基の例は、ヒドロキシル、アミン及びメルカプタン基である。架 橋剤は、少なくとも2個の反応性官能基を有し、従ってジオール、トリオール及 びその他のポリオール、ジアミン、トリアミン及びその他のポリアミン、並びに チオール、ジチオール及びその他のポリチオールを包含する。 多官能性分子の例は、式 R2[-(A-O)s-LHb)]cによって表すことができる。ここ で、R2は2〜約22個の炭素原子、好ましくは約4〜約12個の炭素原子を有 する多価の有機部分であり且つ数“c”個の式 -(A-O)s-LHbの官能基に共有結合 し、ここでCは2〜6の整数である。記号Lは、それぞれ存在するならば独立し て、酸素(O)、窒素(N)又は硫黄(S)であって、LがO又はSであるとき はbが1であるように及びLがNであるときはbが2であるように数“b”個の 水素原子が結合しているものを表わす。記号”(A-O)s”は、数“s”個のアルキ レンオキシド基を有する連鎖であり、ここでOは酸素を表わし、Aは、例えば エチレンオキシド又はプロピレンオキシドから製造できるように、それぞれ -CH2 CH2- 又は -CH2-CH(CH3)-である。記号sは、それぞれ存在するならば独立して 0又は1〜約50の整数である。 また、多官能性分子の例は、式 LH(b+1-g)[-(A-O)s-A-LHb]g(ここで、Lは上 で定義した通りであり、Hは水素であり、bは上で定義した通りであり、gはL が酸素又は硫黄であるときは2であり、またLが窒素でるときは2又は3であり 、Aは上で定義した通りであり、Oは酸素である)により表すことができる。 さらに多官能性分子の例は、式 HO-[R4-OC(=O)-R5-C(=O)O-R4-O]n-H 又は H2N-[R6-NH(C=O)-R5-C(=O)NH-R6-NH]n-H (ここで、R4は、C2〜C20の2価の有機部分、好ましくは炭化水素か又は炭素 、水素及び酸素からもっぱら形成され且つ場合により不飽和炭素−炭素結合を包 含する部分であり、R5は直接結合又はC1〜C12の2価の有機部分、好ましくは 炭化水素であり、場合により不飽和炭素−炭素結合を包含し、R6はC2〜C12の 2価の有機部分、好ましくは炭化水素、さらに好ましくは脂肪族である)で表す ことができる。式 HO-[R4-OC(=O)-R5-C(=O)O-R4-O]n-H のこれらのポリエステル ジオール及び 式H2N-[R6-NH(C=O)-R5-C(=O)NH-R6-NH]n-H のポリアミドアミンは 、ジオールとジ酸を又はジアミンとジ酸をそれぞれ反応させることによって有利 に製造される。 代表的なジオールには、ブタンジオール及びエチレングリコールのような脂肪 族ジオール並びにビスフェノールA、エトキシル化又はプロポキシル化ビスフェ ノールAを含めて芳香族ジオールが含まれる。無水物がジ酸の官能性等価物とし て反応し得る代表的なジ酸は、マレイン酸及びフマル酸のような脂肪族ジ酸又は その無水物並びにテレフタル酸、無水テレフタル酸、イソフタル酸、無水イソテ レフタル酸、フタル酸、無水フタル酸などのような芳香族ジ酸を包含する。代表 的なジアミンは、エチレンジアミン及びジエチレントリアミンのような脂肪族ジ アミンを包含する。ポリエステルジオール及びポリアミドアミンの分子量は、好 ましくは、数平均分子量として示したときに約200〜約15,000の範囲内 にあり、従って、“n”は約2〜約100の値を有する。 好ましい多官能性分子は多価分子であって、ジオールとして知られる2価の分 子が特に好ましい。好ましいジオールには、1,2−エタンジオール、1,2− プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1, 4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジ エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ビスフェノールAのエトキシル 化及び(又は)プロポキシル化誘導体、ポリ(エチレンオキシド)及びポリ(プ ロピレンオキシド)を含めてポリアルキレンオキシド、水素化ビスフェノールA が含まれるが、これらの限定されない。本発明の多官能性分子として作用できる 3価の分子(トリオールとしても知られる)には、グリセリン、トリメチロール プロパン、トリメチロールエタンが含まれるが、これらの限定されない。 多官能性分子は、無水マレイン酸による上記のグラフト化反応の結果として得 られたような変性先駆体樹脂の溶液に添加することができる。次いで、この混合 物は、窒素雰囲気下に溶媒の大部分を除去するのに十分な温度に加熱される。次 いで、反応混合物は、変性先駆体樹脂中に存在する無水物官能基のカルボキシル 基と多官能性分子の官能基との間の反応を達成させるのに十分な温度にもたらさ れる。この反応が変性先駆体樹脂の架橋をもたらす。 多官能性分子が1,4−ブタンジオールのようなジオールであるときには、約 120℃〜約200℃の温度で約1時間が一般に十分である。温度が高いほど、 短い反応時間及び(又は)エステル化触媒の添加を、架橋反応を達成するのに使 用でき、また多官能性分子が第二ヒドロキシル基を含有するならば有利に使用す ることができる。約4分〜約3時間の期間が架橋反応を完了させるのに一般に十 分である。好ましくは、反応混合物は溶媒を留出させるように加熱され、次いで 溶融樹脂は約150℃〜約190℃の温度に約1時間もたらされ、次いで約10 mmHgの真空下に約1時間もたらしてから、反応フラスコから排出される。 また、架橋反応は、トナーの製造に典型的に使用される高剪断加工処理装置( 例えば、二軸又は一軸スクリュー押出機、バンバリーミキサー、2本ローラーミ ル)で行うことができる。この場合には、未架橋のマレエート化された先駆体樹 脂は、溶媒を窒素雰囲気下に25〜190℃で、次いで190〜200℃/10 mmHgで蒸留することによって単離される。マレエート化された樹脂及び 架橋用樹脂(例えば、ジオール)は、加工処理装置(例えば、押出機)に装入さ れ、120〜200℃で加工処理されて架橋樹脂を生じる。 さらに、架橋されたトナーを直接生じさせるためにはトナー処方物のその他の 成分を樹脂及び架橋用樹脂と共に加工処理装置に装入することができる。 本発明の架橋樹脂は、生化学においてたんぱく質を説明するのに通常使用され る用語により類推して第一の構造及び第二の構造を有するものと理解することが できる。従って、第一の構造は、エチレン性不飽和単量体の重合により形成され る線状配列、例えば、スチレンとアクリル酸エステルとの共重合により形成され る樹脂に相当する。第二の構造は、先駆体樹脂にグラフト化した無水物基と多官 能性分子との間で起こる架橋反応によって生じる。 好ましい具体例によれば、第一の構造は -CH2-CH(Ph)-、-CH2-CH(CO2R1)- 及び -CH2-C(CH3)(CO2R1)- (ここで、Phはフェニル又は置換フェニルであり、R1はH又はC1〜C18炭化 水素である) よりなる群から独立して選択される反復単位からなり、また第二の構造は R2[-(A-O)s-LHb]c-d[-(A-O)s-LHb-1-R3]d LH(b+1-g)[(A-O)s-A-LHb]g-w[(A-O)s-A-LHb-1R3]g R3O[R4-OC(=O)-R5-C(=O)O-R4-O-]n-R3 及び R3NH-[R6-NH(C=O)-R5-C(=O)NH-R6-NH-]n-R3 (ここで、R2、R4、R5、R6、A、L、b、c、g、n及びsは上記の通りで あり、それぞれ存在するときに独立して帰属し、dは2〜6の整数であり、多官 能性分子と第一の構造との間で形成される結合の数であり、wは多官能性分子と 第一の構造との間で形成される結合の数であり、wはLが酸素又は硫黄であると きは2であり及びLが窒素であるときは2又は3であり、wはgよりも大である か又はgに等しく、R3は、Lの実体に依存して酸素、窒素又は硫黄のいずれか を第一の構造に結合させる2価の基であり、それぞれ存在するときに独立して次 式の構造 D-CH(COOH)-CH2-C(=O)-、D-CH(CH2COOH)-C(=O) - 及び -C(=O)-CH(D)- CH-C=O-(ここで、Dは第一の構造の炭素原子への直接結合である)を有する基 の群から選択され、多官能性分子が第一アミン(NH2)基を含有するならば、 構造 -C(=O)-CH(D)-CH-C=O- のみが存在でき、この -C(=O)-CH(D)-CH-C=O- 基の 両方の開いた原子価はイミド基を形成するように第一アミン基に結合することが できる) よりなる群から選択される多価基を介して第一の構造の少なくとも2個の脂肪族 炭素の間の架橋によって形成される。 例示として、R2が2価の有機部分であり且つ多官能性分子がジオールである ときは、第一の構造の間の架橋は、次式 -CH(COOH)-CH2-C(O)-O-R2-O-C(O)-CH2-CH(COOH)- -CH(COOH)-CH2-C(O)-O-R2-O-C(O)-CH(CH2(COOH))- -(CH2(COOH))CH-C(O)-O-R2-O-C(O)-CH2-CH(COOH)- 及び -(CH2(COOH))CH-C(O)-O-R2-O-C(O)-CH(CH2(COOH))- の一つ以上を有することができる。 好ましくは、R1はC1〜C12アルキルであり、さらに好ましくはR1はブチル である。好ましくは、R2はC4〜C12アルキル、アリール又はアルキルアリール である。エトキシル化及びプロポキシル化ビスフェノールA及び1,4−ブタン ジオールが本発明に従う好ましい多官能性分子である。 上記のような多官能性分子を介して架橋内で結合される第一の構造上で炭素原 子を100%の信頼性でもって同定することは可能ではない。しかし、基の安定 性についての周知の原理から、芳香族環の隣の炭素が遊離基を安定化することが でき、しかして架橋連鎖を結合させるための部位であるらしいことを教示される 。 本発明の好ましい具体例によれば、架橋樹脂の製造における第三工程、即ち、 多官能性分子と変性先駆体樹脂との反応は、添加剤樹脂の存在下に実施される。 本発明の添加剤樹脂は、約1,000〜約10,000、好ましくは約3,00 0〜約8,000、さらに好ましくは約4,500〜約5,500の数平均分子 量を有する任意の重合体物質であってよい。添加剤樹脂は、好ましくは、約50 ℃〜約70℃の範囲のTg、さらに好ましくは約55℃〜約62℃の範囲のTgを 有する。添加剤樹脂が好ましい範囲よりも低いTgを有するときは、それから作 ったトナー粉末は固まる傾向がある、即ち、トナー樹脂粒子はさらさらした粉末 を形成するよりはむしろ詰まる傾向がある。添加剤樹脂が好ましい範囲よりも高 いTgを有するときは、それから作ったトナー粉末は印刷の過程で紙への定着を 妨げる。 添加剤樹脂は、例えば、架橋樹脂の製造で使用した上記の先駆体樹脂を構成す る同じ重合体又は共重合体から選択することができる。しかし、添加剤樹脂の分 子量は、先駆体樹脂の分子量よりも必ず小さい。従って、添加剤樹脂の製造には ジビニル化合物はほとんど又は全然使用されない。好ましい添加剤樹脂は、スチ レン、置換スチレン、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸及びメタ クリル酸エステルのうちの少なくとも1種から形成される重合体及び共重合体で ある。ポリスチレン並びにスチレンとアクリル酸アルキル、メタクリル酸アルキ ル、アクリル酸又はメタクリル酸との共重合体が本発明に従う特に好ましい添加 剤樹脂である。 添加剤樹脂は乳化又は懸濁重合法に従って製造することができるが、しかし、 添加剤樹脂がスチレン/アクリル酸又はポリスチレン樹脂であるときは、それは 好ましくは溶液重合により製造される。添加剤樹脂を製造するのに溶液重合を使 用するときは、一般的な製造操作は、開始剤の存在下に単量体を好適な非水性溶 媒に分散させることである。この混合物は、樹脂の形成が完了するまで、所定の 温度及び反応時間にわたり攪拌しながら保持される。 開始剤は、遊離基重合を開始させることができる斯界で周知の任意の物質であ ってよい。先駆体の製造に関して前記したものが、開始剤の種類及び特定の開始 剤が添加剤樹脂の製造に好適である。過酸化ジ−t−ブチルが添加剤樹脂の製造 にとって好ましい開始剤である。 添加剤樹脂を製造するための溶液重合反応においては、溶媒は非水性であり且 つ反応温度において単量体と混和性である。溶媒は、遊離基開始剤との反応に実 質上不活性であるべきである。溶媒の例には、ベンゼン、トルエン、エチルベン ゼン、クメン及びキシレンが含まれるが、これらに限定されない。水は、好まし くは溶媒中に相当な程度までは存在しない。 望ましい低分子量を有する添加剤樹脂を得るためには、反応条件は、注意深く 選定し制御されねばならない。制御すべき最も重要な反応おパラメーターの二つ は、開始剤の濃度及び反応温度である。開始剤の濃度は、添加剤樹脂を製造する のに使用される開始剤及び溶媒+単量体の相対的な量のみならず、反応温度と共 に開始剤の添加速度にも依存する。そして、反応温度は、開始剤の熱安定性によ って一部は決定される。また、単量体の濃度は、溶媒の連鎖移動能力と共にやは り重要である。 約5,000の分子量のスチレン/アクリル系共重合体添加剤樹脂を得るため には、単量体を約3〜約8モル%の開始剤と、該開始剤の半減期が約1時間であ るような温度で、接触させることが好ましい。一般に、反応温度が上昇するにつ れて、生じる樹脂の分子量は低下する。また、芳香族溶媒又はスチレン系化合物 への置換の量が増大すると、一層の連鎖移動が起こり、低分子量の樹脂を与える 。しかして、キシレンが好ましい溶媒である。スチレンとの好ましい共重合体は 、先駆体樹脂を製造するのに使用したように、アクリル酸アルキル、メタクリル 酸アルキル、アクリル酸及びメタクリル酸である。また、ポリスチレンも好まし い添加剤樹脂である。 本発明に従うスチレン/アクリル酸エステル添加剤樹脂を製造するために好適 な連続法が米国特許第4,963,456号に記載されている。この全ての開示 をここで引用することによって本明細書に含めるものとする。 その製造の後、添加剤樹脂は、好ましくは溶液状にされ、変性先駆体樹脂と混 合され、攪拌することによって均質溶液とする。次いで、多官能性分子を添加し 、この混合物を加熱して溶媒を除去し、前記のように架橋を達成して本発明の樹 脂組成物を得ることができる。別法として、多官能性分子の添加前に溶媒を除去 し、マレエート化された先駆体樹脂を単離することができる。マレエート化先駆 体樹脂及び多官能性分子は、本発明の樹脂組成物を与えるように高剪断高温装置 (例えば、押出機)において反応(架橋)させることができる。その他のトナー 成分が樹脂及び多官能性分子と共に添加されるならば、架橋されたトナーを直接 性製造することができる。この樹脂組成物は、架橋樹脂を含み、樹脂組成物のゲ ル透過クロマトグラフィーの後に得られるクロマトグラムにより判定されるよう に二モード型である。本発明の樹脂組成物は、二モード型架橋樹脂とも称するこ ともできる。 添加剤樹脂が変性先駆体樹脂と混合されるときは、2種の樹脂は、好ましくは 、約20:80〜約80:20の添加剤樹脂:変性先駆体樹脂の重量比で混合さ れる。 添加剤樹脂と架橋樹脂の両者を混入する本発明の樹脂組成物は、約1%〜約8 0%、好ましくは約5%〜約50%、さらに好ましくは約10%〜約30%のゲ ル含量を有することができる。ゲル含量は、下記の操作により測定される。 風袋重量を量った抽出用円筒濾紙に〜10gの樹脂を秤量し、円筒濾紙を抽出 器に入れる。500mlの一口丸底フラスコに200gのTHFを秤量する。T HFの使用量は、抽出器が満たされたときに十分な供給量がフラスコ内にとどま っている限りでは、重要ではない。抽出器を凝縮器及びTHFの入ったフラスコ と接続させる。加熱マントルを配置し、THFを加熱還流させる。 抽出を96時間継続させる(THFを還流させて)。抽出は連続的に行うこと ができ又はそれが達成されない期間中は停止することができる。中断の場合は、 全還流時間は約96時間以内である必要はない。抽出が終わったならば、加熱を はずし、抽出器内に残ったTHFをフラスコに排出する。円筒濾紙を120℃で 終夜乾燥して残留THFを除去する。円筒濾紙と内容物を秤量し、樹脂中の%ゲ ルを不溶性樹脂の重量÷樹脂の総重量×100として計算する。 樹脂組成物のTHF可溶性画分の分子量は、THF溶液を液体クロマトグラフ ィー装置に注入することによって直接得ることができる。THFをTHF/可溶 性樹脂の溶液から除去し、樹脂を所望ならば追加の試験に付すことができる。 また、樹脂組成物は、例えば、島津CFT 500CU流れ試験機により測定 したときのその融点温度により特徴づけることができる。融点温度は、Tm又は T1/2のいずれかとして明示される。1/2方法により得られる融点温度は、流 れ試験機から得られた流れ曲線か抽出終点と最低点(押出前のベースライン)と の間の差の1/2(中点値)を使用して計算される。流れ試験機の代表的な操作 条件は、方式:一定の加熱速度;温度速度:6℃;設定温度:80℃;最高温度 :160℃;間隔:3℃;予熱:30秒;荷重:20Kg;ダイ直径:1mm; ダイ長さ:1mm;K因子:1;プランジャー面積:1cm2。本発明の樹脂組 成物のTmは、約130℃〜約190℃、好ましくは約140℃〜約170℃で ある。 樹脂組成物の他の特徴はそのメルトフローインデックスであるが、これは約1 40℃〜約190℃の温度範囲で10分間の流れ時間として具合よく測定される 。150℃での樹脂組成物のメルトフローインデックスは、2.16Kgの荷重 で約1〜約6g、好ましくは約1〜約2gである。本発明の樹脂組成物は、2. 16Kgの圧力で約1〜約75g、好ましくは約1〜約30gの190℃でのメ ルトフローインデックスを有する。190℃での圧力が1Kgに低下すると、メ ルトフローインデックスは約1〜約25g、好ましくは約1〜約15gである。 本発明の樹脂組成物のさらに他の特徴は、そのTgであって、これは好ましく は約52℃〜約67℃である。トナー粉末の製造 本発明の樹脂組成物は、二成分現像剤及び一成分トナーの双方のためのトナー に使用するのに好適である。 本発明において二モード型架橋樹脂を使用して二成分現像剤系のためのトナー 粉末を製造するのに好ましい方法は次の通りである。典型的に使用されるトナー 成分は、樹脂(80〜95%)、着色剤(2〜10%)、電荷制御剤(典型的に は、染料又は顔料)<1%及びワックス(0.5〜5%)である。流れ又は帯電 性をさらに向上させるために外部添加剤が添加されるときは、それらは分級(以 下を参照)の後で又は後続の粉末ブレンド操作中に添加することができる。 粉末ブレンドは、湿式配合し、約150℃で二軸スクリュー押出機で押出する ことができる。押出物の粒度は、衝撃(たとえば、ハンマー)ミルにより約10 0〜500μに低下させることができる。ハンマーミルからの生成物は、ジェッ トミルにより最終粒度範囲に下げることができ、この最終粒度は一般に8〜20 μである。8〜20μの粒度は、たとえば、コウルターカウンター(Coulter co untaer)で測定したときの粒子の重量平均直径である。微細に粉砕された粉末は 、所望の粒度範囲外の物質を除去するために分級工程において分級することがで きる。 本発明のトナー粉末は、着色剤を含有することができる。これは顔料又は染料 であってよい。顔料の限定的でない例としては、カーボンブラック、アニリンブ ラック、アセチレンブラック、ナフトールイエロー、ハンサイエロー、ローダミ ンレーキ、アリザリンレーキ、赤色酸化鉄、フタロシアニンブルー、インダンス レンブルーが含まれる。これらの顔料は、定着画像の所要の光学密度を与えるの に十分な量で使用され、樹脂組成物100重量部当たり約0.1〜約20重量部 、好ましくは約2〜約10重量部の割合で添加することができる。 染料の例としては、アゾ染料、アントラキノン染料、キサンテン染料、メチン 染料が含まれるが、これらに限定されない。これらは、樹脂組成物100部当た り約0.1〜約20部、好ましくは約0.3〜約10部の割合で添加することが できる。 電荷制御剤がトナー粉末中に存在するのが好ましい。トナー粉末に電荷制御剤 を使用することは斯界で周知である。陰電荷制御剤の例としては、有機金属錯体 及びキレート化合物、アセチルアセトン金属錯体、芳香族ヒドロキシカルボン酸 及び芳香族ジカルボン酸の有機金属錯体が含まれる。その他の例としては、芳香 族ヒドロキシカルボン酸、芳香族モノ−及びポリ−カルボン酸、これらの金属塩 、無水物及びエステル、ビスフェノールのようなフェノール誘導体が包まれる。 陽電荷制御剤の例には、ニグロシン及びそれの脂肪酸金属塩との変性生成物な ど、1−ヒドロキシ−4−ナフトールスルホン酸トリブチルベンジルアンモニウ ム及びテトラフルオロほう酸テトラブチルアンモニウムのような第四アンモニウ ム塩を含むオニウム塩、ホスホニウム塩を含めてそれらの同族体、それらのレー キ顔料、トリフェニルメタン染料及びそれらのレーキ顔料(例えば、燐タングス テン酸、燐モリブデン酸、燐タングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン 酸、没食子酸、フェリシアン酸塩及びフェロシアン酸塩を含むレーキ剤);高級 脂肪酸金属塩;酸化ジブチル錫、酸化ジオクチル錫及び酸化ジシクロヘキシル錫 のような酸化ジ有機錫;硼酸ジブチル錫、硼酸ジオクチル錫及び硼酸ジシクロヘ キシル錫のような硼酸ジ有機錫が含まれる。 また、約0.5〜約5重量%のワックス状物質、例えば、低分子量ポリエチレ ン、低分子量ポリプロピレン、低分子量プロピレン −エチレン共重合体、微結 晶質ワックス、カルナウバワックス、サゾールワックス(sasol wax)又はパラ フィンワックスを熱ローラー定着時におけるトナーの剥離性を向上させる目的で トナー粉末に添加するのが好ましい。 トナー粉末中に存在できる外部添加剤には、例えば、ポリテトラフルオルエチ レン、ステアリン酸亜鉛又は弗化ポリビニリデンのような滑剤;酸化セリウム、 炭化珪素又は血炭酸ストロンチウムのような研磨剤;酸化チタン又は酸化アルミ ニウムのような流動性向上剤;凝結防止剤が含まれる。 さらに他の外部添加剤はシリカの微細粉末であって、これがトナー粉末処方物 に配合されると、トナーの電荷安定性、現像特性及び流動性の向上が図られる。 シリカ微細粉末は、好ましくは、BET法に従う窒素吸着法によって測定して、 約30m2/g以上、好ましくは約50〜400m2/gの比表面積を有する。疎 水性及び(又は)制御された帯電性を付与する目的で、シリカ微粉末は、処理 剤、例えば、シリコーンワニス、変性シリコーンワニス、シリコーンオイル、変 性シリコーンオイル、シランカップリング剤、官能基を有するシランカップリン グ剤又はその他の有機珪素化合物により処理することができる。 本発明に従うトナー粉末は、二成分現像剤として使用するようにキャリア粉末 と混合することができる。この場合には、トナー粉末とキャリア粉末は、約0. 1〜約50重量%、好ましくは約0.5〜約10重量%、さらに好ましくは約3 〜約5重量%のトナー粉末濃度を与えるように互いに混合することができる。こ の目的のために使用されるキャリアは斯界で周知である。その例としては、鉄粉 、フェライト粉末及びニッケル粉末のような磁性を有する粉末、並びにこれらの 粉末を弗素含有樹脂、ビニル樹脂又はシリコーン樹脂のような樹脂により被覆す ることによって得られるキャリアが含まれる。 ここで説明したトナー粉末は、カスケード現像に使用される慣用の無機粒子及 び磁気ブラシ現像に使用される磁気粒子からパウダークラウド及び毛ブラシ現像 にそれぞれ使用されるガス状媒体及び毛ブラシまで変わる各種のキャリアビヒク ルを使用することができる。 本発明の二モード型の架橋樹脂は、磁性材料を配合することによって一成分磁 性トナーに処方することができる。磁性材料は、酸化鉄、例えば、マグネタイト 、γ−酸化鉄、フェライト及び鉄含有フェライト金属の1種又はその混合物であ ってよい。これらの磁性材料は、好ましくは、0.1〜0.5μの粒度を有する 。これらの磁性粒子は、好ましくは、二モード型架橋樹脂100部(重量)当た り40〜100部の量で存在する。一成分トナーは、約3〜約15μ、好ましく は約4〜約10μの重量平均粒度を有する。 本発明の樹脂組成物の特徴の一つは、それがカルボキシル基(カルボン酸単位 )を含有することである。この官能基は、本発明のトナー組成物を含むトナー粉 末の現像性、定着性及び帯電性の向上に寄与する。例えば、カルボキシル基が樹 脂の連鎖に存在する場合には、バインダー樹脂は弱い陰電荷帯電性を有する。 本発明をその有益な利点を証明する以下の実施例により例示する。実施例にお いて、“部”、“pts”及び“%”の全ては、別に説明してなければ、重量に よる。実施例 例1先駆体樹脂 工程1において、樹脂フラスコを窒素でフラッシュさせ、単量体:77部のス チレン及び23部のアクリル酸n−ブチルを装入した。この混合物を130℃に 加熱し、3時間塊状重合させた。35%の転化率が得られた。反応混合物を12 0部のキシレンで希釈し、反応温度を10℃に低下させた。 工程2において、1部のアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を80部の キシレン中に含有する100℃に保持した溶液を工程1の希釈反応混合物に10 時間にわたり連続的に添加した。得られた溶液をさらに2時間攪拌して33%固 形分のポリ(スチレン−共アクリル酸ブチル)溶液を得た。例2変性先駆体樹脂 樹脂フラスコに例1におけるように製造した1473gの樹脂溶液(33%固 形分のポリ(スチレン−共アクリル酸ブチル))及び22.1gの無水マレイン 酸(樹脂溶液中の樹脂を基にして4.3%)を装入した。この混合物を攪拌しな がら115℃に加熱した。次いで、6.0gの1,1−ジ(t−ブチルペルオキ シ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンを44.2gのキシレン中に含む 開始剤溶液を30分間で添加した。開始剤溶液を添加した後、反応混合物を攪拌 しながら115℃に5時間保持した。 生成物は33.3%の全固形分を有した。樹脂の無水物数は24.2であり、 98.4%のグラフト化効率を示した。例3添加剤樹脂 1000gのスチレンと100gの過酸化ジ−t−ブチルとの溶液を115℃ で430gのキシレンに4時間で添加した。添加が終わった後、内容物を攪拌し ながら115℃に5時間保持した。70%のポリ(スチレン)樹脂(MW=50 00)溶液が得られた。例4二モード型架橋樹脂 蒸留フラスコに例2のように製造した450.5gの変性先駆体樹脂溶液(全 固形分=33.3%)、例3からの例3のように製造した214.3gの添加剤 樹脂(全固形分=70%)及び7.3gの1,4−ブタンオールを装入した。こ の混合物を窒素雰囲気下に加熱してキシレンを除去した。キシレンを除去した後 、溶融樹脂を攪拌しながら150〜190℃に1.5時間保持してジオールとの 無水物開環架橋反応を完了させた。1時間の反応期間後に、190〜200℃/ 10mmHgで1時間真空蒸留することによって蒸留を完了させた。 樹脂をフラスコから取り出したが、次の性質を示した。ゲル含量=28%(T HF不溶性部分)、メルトインデックス(150℃、2160g)=0.5g/ 10min、Tm=140.5℃(加熱モードでの島津流れ試験からの中点値温 度)。例5高剪断装置を使用する架橋 高剪断製造装置における架橋の実験室的シミュレーションをブラベンダーモデ ルPL2100−6プラスチコーダー(C.W.ブラベンダー社、ソーハッケン サック、NJ)で実施した。60mlの混合室とローラー型混合ブレードを備え たプラシスコーダーに45gの5重量%のマレエート化樹脂及び0.6gの1, 4−ブタンジオールを装入した。この混合物を140℃及び20rpmで15分 間加工処理した。初期荷重トルクは5004メーターg(MG)であったが、重 合体が混練りされたならば455MGに低下した。硬化すると、トルク値は51 1MGに上昇した。硬化時間は3.5分であった。 当業者ならば、上記の具体例に本発明の広範な概念から逸脱することなく多く の変更をなし得ることが認められよう。従って、本発明は開示した特定の具体例 に限定されず請求の範囲により規定される本発明の精神及び範囲内の変形例を包 含するものであると解すべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN, MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT ,UA,UG,US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. (a)無水マレイン酸と、遊離基開始剤と、少なくとも1種のエチレン性 不飽和単量体の重合により形成された先駆体樹脂との混合物を調製し、(b)工 程(a)の混合物を無水マレイン酸を該先駆体樹脂にグラフト化させるのに且つ 環状無水物基がぶら下がった変性先駆体樹脂を形成させるのに十分な第一の温度 に加熱し、(c)環状無水物基がぶら下がった該変性先駆体樹脂に無水物基と反 応性の官能基を有する多官能性分子を添加し、(d)工程(c)の混合物を該官 能基と該ぶら下がった環状無水物基との間の共有結合を起こさせるのに十分な第 二の温度に加熱し、これによって架橋樹脂を形成させる工程からなる架橋樹脂の 製造方法。 2. エチレン性不飽和単量体がアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、 スチレン系化合物、α,β−不飽和二塩基酸のジアルキルエステル、ビニルエス テル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリロア ミド、α,β−不飽和カルボン酸、α,β−不飽和ジカルボン酸、α,β−不飽 和ジカルボン酸のモノエステル、ポリビニル化合物及び不飽和共役ジオレフィン 単量体よりなる群から選択される請求項1に記載の方法。 3. ポリビニル化合物がジビニルベンゼン、ジアクリル酸、ジメタクリル酸、 ジアクリレート及びジメタクリレートよりなる群から選択され、該エチレン性不 飽和単量体100部のうち10%以下を占める請求項2に記載の方法。 4. エチレン性不飽和単量体がスチレン、アクリル酸、C1〜C18アルコール のアクリル酸エステル、メタクリル酸及びC1〜C18アルコールのメタクリル酸 エステルよりなる群から選択される請求項1に記載の方法。 5. 先駆体樹脂と無水マレイン酸が約99.9:0.1〜約80:20の先駆 重合体樹脂:無水マレイン酸重量比で接触される請求項1に記載の方法。 6. 先駆体樹脂:無水マレイン酸重量比が約99:1〜約85:15である請 求項5に記載の方法。 7. 多官能性分子がヒドロキシル、アミン及びメルカプタンよりなる群から選 択される官能基を含有する請求項1に記載の方法。 8. 多官能性分子が次式 R2[-(A-O)s-LHb)]c LH(b+1-g)[-(A-O)s-A-LHb]g HO-[R4-OC(=O)-R5-C(=O)O-R4-O]n-H 及び H2N-[R6-NH(C=O)-R5-C(=O)NH-R6-NH]n-H (ここで、それぞれ存在する場合には独立して、R2は約2〜約20個の炭素原 子を有する多価の有機部分であり、R4はC2〜C20の2価の有機部分であり、R5 は直接結合又はC1〜C12の2価の有機部分であり、R6はC2〜C12の2価の有 機部分であり、bはLがO又はSであるときは1であり、LがNであるときは2 であり、cは2〜6の整数であり、gはLが酸素又は硫黄であるときは2であり 、Lが窒素であるとき2又は3であり、nは2〜約100の整数であり、sは0 であるか又は1〜約50の整数であり、Aは -CH2-CH2-又は-CH2CH(CH3)-であり 、Lは酸素(O)、窒素(N)又は硫黄(S)である) を有する分子よりなる群から選択される請求項1に記載の方法。 9. 多官能性分子が1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、1 ,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、 1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、 ジプロピレングリコール、ビスフェノールAのエトキシル化及び(又は)プロポ キシル化誘導体、ポリ(エチレンオキシド)及びポリ(プロピレンオキシド)を 含めてポリアルキレンオキシド、水素化ビスフェノールA、グリセリン、トリメ チロールプロパン及びトリメチロールエタンよりなる群から選択される請求項8 に記載の方法。 10. 先駆体樹脂が約1,000〜約20,000の数平均分子量を有する請 求項1に記載の方法。 11. 変性先駆体樹脂が約1〜約80の無水物数を有する請求項1に記載の方 法。 12. 工程(a)の混合物がベンセン、トルエン、キシレン、クメン及びエチ ルベンゼンよりなる群から選択される非水性炭化水素溶媒をさらに含む請求項1 に記載の方法。 13. 第一の温度が約60℃〜約140℃であり、第二の温度が約120℃〜 約200℃である請求項1に記載の方法。 14. 工程(b)の混合物が非水性溶媒をさらに含む請求項1に記載の方法。 15. 請求項1に記載の工程(c)の混合物に添加剤樹脂を添加することから なり、該添加剤樹脂が該先駆体樹脂の数平均分子量よりも小さい数平均分子量を 有するものである、二モード型樹脂組成物の製造方法。 16. 添加剤樹脂が、アクリル酸のN,N−ジアルキルアミノアルカノールエ ステルを含めてアクリル酸エステル、メタクリル酸のN,N−ジアルキルアミノ アルカノールエステルを含めてメタクリル酸エステル、スチレン系化合物、α, β−不飽和二塩基酸のジアルキルエステル、ビニルエステル、アクリロニトリル 、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリロアミド、α,β−不飽和カ ルボン酸、α,β−不飽和ジカルボン酸、α,β−不飽和ジカルボン酸のモノエ ステル及び不飽和共役ジオレフィン単量体よりなる群から選択される少なくとも 1種のエチレン性不飽和単量体の重合によって形成される請求項15に記載の方 法。 17. エチレン性不飽和単量体がスチレン、α−メチルスチレン及びビニルス チレンよりなる群から選択される請求項16に記載の方法。 18. 添加剤樹脂と変性先駆体樹脂が工程(d)の混合物中に約20:80〜 約80:20の添加剤樹脂:変性先駆体樹脂重量比で存在する請求項15に記載 の方法。 19. 添加剤樹脂が約1,000〜約10,000の数平均分子量を有し、該 添加剤樹脂の数平均分子量が該先駆体樹脂の数平均分子量よりも小さい請求項1 5に記載の方法。 20. 請求項1に記載の方法に従って製造された架橋樹脂。 21. 請求項15に記載の方法に従って製造された二モード型樹脂組成物。 22. 約1%〜約80%のゲル含量を有する請求項21に記載の二モード型樹 脂組成物。 23. 約52℃〜約67℃のTgを有する請求項21に記載の二モード型樹脂 組成物。 24. 約130℃〜約190℃のTmを有する請求項21に記載の二モード型 樹脂組成物。 25. 2.16Kg/cm2の荷重で10分間の期間で測定して、150℃で 約1g〜約6g、190℃で約1g〜約75gのメルトインデックスを有する請 求項21に記載の二モード型樹脂組成物。 26. 第一の構造と第二の構造を有する架橋樹脂であって、第一の構造が -CH2-CH(Ph)-、-CH2-CH(CO2R1)- 及び -CH2-C(CH3)(CO2R1)- (ここで、Phはフェニル又は置換フェニルを表わし、R1はH又はC1〜C18炭 化水素である) よりなる群から独立して選択される反復単位からなり、また第二の構造が R2[-(A-O)s-LHb]c-d[-(A-O)s-LHb-1-R3]d LH(b+1-g)[(A-O)s-A-LHb]g-w[(A-O)s-A-LHb-1R3]g R3O[R4-OC(=O)-R5-C(=O)O-R4-O-]n-R3 及び R3NH-[R6-NH(C=O)-R5-C(=O)NH-R6-NH-]n-R3 (ここで、それぞれ存在するときに独立して、R2は2〜約20個の炭素原子を 有する多価の有機基であり、R4はC2〜C20の2価の有機部分であり、R5は直 接結合又はC1〜C12の2価の有機基であり、R6はC2〜C12の2価の有機基で あり、bは、LがO又はSであるときは1であり、LがNであるときは2であり 、cは2〜6の整数であり、dは2〜6の整数であり、gは、Lが酸素又は硫黄 であるときは2であり、Lが窒素であるときは2又は3であり、nは約2〜約1 00の整数であり、sは0又は1〜約50の整数であり、wは、Lが酸素又は疏 黄であるときは2であり、Lが窒素であるときは2又は3であり、wはgよりも 大であるか又はgに等しく、Aは -CH2CH2- 又は -CH2CH(CH3)- であり、Lは酸 素(O)、窒素(N)又は硫黄(S)であり、R3は、Lの実体に依存して酸素 、窒素又は硫黄のいずれかを第一の構造に結合させる2価の基であり、R3はそ れぞれ存在するときに独立して構造 D-CH(COOH)-CH2-C(=O)-、D-CH(CH2COOH)-C( =O)-及び -C(=O)-CH(D)-CH-C=O-(ここで、Dは第一の構造の炭素原子への直接 結合である)を有する基の群から選択され、多官能性分子が第一アミン(NH2 )基を含有するならば、構造 -C(=O)-CH(D)-CH-C=O- のみが存 在でき、この -C(=O)-CH(D)-CH-C=O- 基の両方の開いた原子価は第一アミン基に 結合してイミド基を形成することができる) よりなる群から選択される多価基を介して第一の構造の少なくとも2個の脂肪族 炭素の間の架橋によって形成されものである架橋樹脂。 27. 第二の構造が次式 -CH(COOH)-CH2-C(O)-O-R2-O-C(O)-CH2-CH(COOH)- -CH(COOH)-CH2-C(O)-O-R2-O-C(O)-CH(CH2(COOH))- -(CH2(COOH))CH-C(O)-O-R2-O-C(O)-CH2-CH(COOH)- 及び -(CH2(COOH))CH-C(O)-O-R2-O-C(O)-CH(CH2(COOH))- (ここで、R2はC2〜C20アルキル、ポリアルキレンオキシド、エトキシル化ビ スフェノールA及びプロポキシル化ビスフェノールAよりなる群から選択される ) よりなる群から選択される式を有する請求項26に記載の架橋樹脂。 28. R2がC4〜C6アルキルであり、Phがフェニルである請求項26に記 載の架橋樹脂。 29. 約80〜約95重量%の請求項21に記載の樹脂組成物及び約2〜約1 0重量%の着色剤を含むトナー粉末。 30. 4〜20μの重量平均直径の粒度を有する請求項29に記載のトナー粉 末。 31. 工程(a)〜(d)の混合物が溶媒を含み、グラフト化及び共有結合が 溶液状で行われる請求項1に記載の方法。 32. 工程(a)〜(d)の混合物の少なくとも一つが溶媒を含み、それぞれ の工程が溶液状で行われる請求項1に記載の方法。 33. 少なくとも工程(c)及び(d)が何も添加せずに高剪断装置において 行われる請求項1に記載の方法。
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