JPH1149838A - 硬質ポリウレタンフォーム - Google Patents

硬質ポリウレタンフォーム

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JPH1149838A
JPH1149838A JP15930498A JP15930498A JPH1149838A JP H1149838 A JPH1149838 A JP H1149838A JP 15930498 A JP15930498 A JP 15930498A JP 15930498 A JP15930498 A JP 15930498A JP H1149838 A JPH1149838 A JP H1149838A
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JP
Japan
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foam
polyisocyanate
polyurethane foam
rigid polyurethane
polyol
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Pending
Application number
JP15930498A
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English (en)
Inventor
Naoyuki Omori
直之 大森
Kazuhiko Mizuta
和彦 水田
Masashi Ishii
正史 石井
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 難燃性及び表面性状に優れたエアレススプレ
ー発泡型硬質ポリウレタンフォームを提供する。 【解決手段】 ポリイソシアネート成分と、ポリオール
成分、発泡剤、触媒、整泡剤及びその他の助剤を混合し
た配合液とをエアレススプレー発泡して得られる硬質ポ
リウレタンフォーム。フォームの気泡径:50〜400
μm、フォームの気泡のうちの独立気泡の割合:50%
以上、コア密度:20〜45kg/m3、酸素指数(J
IS K7201)22以上、吹き付け厚み:15〜3
0mmで、表皮層を保持した状態でJIS A1321
難燃2級に適合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は硬質ポリウレタンフ
ォームに係り、特に、ポリイソシアネート成分と、ポリ
オール成分、発泡剤、触媒、整泡剤及びその他の助剤を
混合した配合液とをミキシングヘッドで混合して発泡さ
せるエアレススプレー発泡で得られる硬質ポリウレタン
フォームに関する。
【0002】
【従来の技術】硬質ポリウレタンフォームは、断熱性及
び自己接着性に優れることから、住宅、冷蔵庫等の断熱
材として広く利用されている。これらの用途に用いられ
る硬質ポリウレタンフォームは、一般にポリイソシアネ
ート成分と、ポリオール成分、発泡剤、触媒、整泡剤及
びその他の助剤を混合した配合液とをミキシングヘッド
で混合して発泡させるエアレススプレー発泡で得られ、
この方法であれば、施工対象物に直接吹き付け施工する
という簡単な作業で、良好な硬質ポリウレタンフォーム
の断熱層を形成することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】硬質ポリウレタンフォ
ームにおいては、従来、発泡剤として用いられてきたト
リクロロモノフルオロメタンにオゾン層破壊の問題があ
ることから、これに代る発泡剤として、ジクロロモノフ
ルオロエタン等が提案され、これらの代替発泡剤を用い
た場合の難燃性の低下を改善することが一つの課題とさ
れている。
【0004】更に、エアレススプレー発泡による硬質ポ
リウレタンフォームにあっては、吹き付け環境温度条件
に対して安定な難燃効果が得られることに加えて、得ら
れる硬質ポリウレタンフォームの表面性状が良好である
などの特性が要求される。
【0005】本発明は上記従来の実情に鑑みてなされた
ものであって、難燃性及び表面性状に優れたエアレスス
プレー発泡型硬質ポリウレタンフォームを提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の硬質ポリウレ
タンフォームは、ポリイソシアネート成分と、ポリオー
ル成分、発泡剤、触媒、整泡剤及びその他の助剤を混合
した配合液とをミキシングヘッドで混合して吹き付け発
泡させるエアレススプレー発泡で得られる硬質ポリウレ
タンフォームにおいて、フォームの気泡径が50〜40
0μmであり、フォームの気泡のうちの独立気泡の割合
(以下「独立気泡率」と称す。)が50%以上であり、
コア密度が20〜45kg/m3であり、コア部分の酸
素指数(JIS K7201)が22以上であり、かつ
吹き付け厚みが15〜30mmであって、表皮層を保持
した状態でJIS A1321難燃2級に適合すること
を特徴とする。
【0007】上記特定の物性を有する硬質ポリウレタン
フォームであれば、良好な難燃性と表面性状を示す。
【0008】なお、従来提供されている一般的なエアレ
ススプレー発泡型硬質ポリウレタンフォームは、フォー
ムの気泡径100〜250μm、独立気泡率70〜90
%、コア密度30〜60kg/m3、吹き付け厚み10
〜100mmであり、酸素指数は22未満であり、特に
コア密度が本発明の硬質ポリウレタンフォームよりも大
きいために難燃性が劣る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
【0010】本発明の硬質ポリウレタンフォームにおい
て、フォームの気泡径が50μm未満であるとフォーム
の強度が著しく低下し、400μmを超えると気泡が荒
れ気味となり、配合液とポリイソシアネート成分との撹
拌が不十分な現象を反映しており、難燃性が低下する。
従って、フォームの気泡径は50〜400μm、好まし
くは50〜200μmとする。
【0011】フォームの独立気泡率が50%未満である
と気泡中のフロンガスが減少し難燃性が低下するので、
独立気泡率は50%以上、好ましくは75%以上とす
る。
【0012】コア密度(心密度)が20kg/m3未満
であると強度が著しく低下して収縮し、45kg/m3
を超えると、高密度化のために硬質ポリウレタンフォー
ムの燃焼量が増えてJIS A1321難燃2級に適合
しなくなる。従って、コア密度は20〜45kg/
3、好ましくは25〜40kg/m3とする。
【0013】コア部分の酸素指数(JIS K720
1)が22未満では難燃性が不足する。なお、酸素指数
(O.I.)とは難燃性評価項目の1つであり、その代
表的な測定方法としてJIS K7201がある。JI
S K7201による測定方法は、燃焼部(燃焼円筒)
に置いたサンプルをある一定の距離又は時間燃焼させる
ために、燃焼部への酸素又は窒素流量を調節し、このと
きの酸素流量及び窒素流量から、次の式で酸素指数を算
出する。一般的に、酸素指数が高い程難燃性が高いと言
われている。
【0014】
【数1】
【0015】フォームの吹き付け厚みが15mm未満で
はJIS規格の規定条件に合わず、30mmを超えると
成型後にサンプルが変形したり、積層間での剥離がみら
れる。従って、吹き付け厚みは15〜30mm、好まし
くは15〜25mmとする。
【0016】このような気泡径、独立気泡率、コア密
度、吹き付け厚みを満たし、かつ、表皮層を保持した状
態でJIS A1321難燃2級に適合する本発明の硬
質ポリウレタンフォームは、ポリイソシアネート成分
と、ポリオール成分、発泡剤、触媒、整泡剤及びその他
の助剤を混合した配合液とをミキシングヘッドで混合し
て吹き付け発泡させて硬質ポリウレタンフォームを製造
するに当り、例えば、以下に例示するようなポリオール
成分、ポリイソシアネート成分、触媒等を用い、発泡剤
の使用量を従来よりも多くし、より好ましくは後述の低
沸点発泡剤を併用したり、或いは、発泡時の液温や圧力
を上昇させることにより製造することができる。
【0017】 ポリオール成分 ポリオール成分としては、ヒドロキシ化合物と、o−フ
タル酸、m−フタル酸、p−フタル酸及びこれらの誘導
体よりなる群から選ばれる1種又は2種以上の多塩基酸
成分とをエステル化反応させて得られるポリエステルポ
リオール化合物(以下「フタル酸系ポリエステルポリオ
ール」と称す。)を40重量%以上含むものを用いるの
が好ましい。
【0018】ポリオール成分として、このように芳香環
を含むフタル酸系ポリエステルポリオールを多く用いる
ことにより、安定な難燃性を得ることができる。ポリオ
ール成分中のフタル酸系ポリエステルポリオール含有量
が40重量%未満では十分な難燃性を得ることはできな
い。ポリオール成分中のフタル酸系ポリエステルポリオ
ール含有量は好ましくは55重量%以上、より好ましく
は60重量%以上であり、特に、フタル酸系ポリエステ
ルポリオールを60重量%以上用いることにより、吹き
付け環境温度条件に対して安定的に難燃効果を得ること
ができる。
【0019】このフタル酸系ポリエステルポリオールを
形成するヒドロキシ化合物としては、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール等が挙げられ、フタル酸誘導
体としてはフタル酸ジエチル、フタル酸ジメチル等が挙
げられる。この他に、PET(ポリエチレンテレフタレ
ート)等の残渣より再生、製造されたポリエステルポリ
オールも含まれる。フタル酸系ポリエステルポリオール
の好ましい水酸基価は150〜450である。フタル酸
系ポリエステルポリオールは、特に、多塩基酸中のm−
フタル酸及び/又はp−フタル酸の割合の高いものが難
燃性の面からは好ましい。
【0020】なお、上記フタル酸系ポリエステルポリオ
ールの含有量とは、純粋なフタル酸系ポリエステルポリ
オールとしての割合であり、エステル合成反応の生成物
中に未反応の状態で含まれるヒドロキシ化合物や多塩基
酸成分、その他の添加剤等は含まれない。
【0021】このような未反応物や添加剤の定量分析に
は、ガスクロマトグラフィー等による機器分析法を採用
することができ、本発明においては、ガスクロマトグラ
フィーを用いて定量を行った。具体的には、試料をクロ
ロホルム、メタノール等の溶媒に溶解してクロマトグラ
フに注入し、次のような分析条件にて内部標準法を適用
して行った。
【0022】 [ガスクロマトグラフィー条件] ・カラム :SGE製, BP21, 25m, 0.22I .D., 0.25μmfilm ・内部標準物 :3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ トルエン ・昇温条件 :100℃〜230℃(5分),昇温速度10 ℃/min ・スプリット比 :1/50 ・インジェンクション温度:240℃ ・検出器 :FID 280℃ 本発明においては、ポリオール成分として、上記フタル
酸系ポリエステルポリオールの他、フェノール及び/又
はその誘導体(フェノールの置換体や付加体)を開始剤
とするポリエーテルポリオールを用いても良い。例え
ば、前記フェノール及び/又はフェノール誘導体をマン
ニッヒ変性して得られたマンニッヒ変性ポリオール、即
ち、フェノール、或いはノニルフェノール、アルキルフ
ェノール等のフェノール誘導体をホルムアルデヒドとジ
エタノールアミン等の2級アミンやアンモニア、1級ア
ミン等を用いてマンニッヒ変性し、エチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを
開環付加重合して得られるポリエーテルポリオールを用
いても良い。また、フェノールやクレゾール、キシレノ
ール、フェノールの水酸基にエチレンオキサイドやプロ
ピレンオキサイドを1〜数モル付加したもの等のフェノ
ール誘導体化物と、アルデヒド類、例えばホルムアルデ
ヒドとを、合成反応させて得られるベンジリックエーテ
ル型フェノール樹脂を用いても良い。このようなフェノ
ール及び/又はその誘導体を開始剤とするポリエーテル
ポリオールは、自己反応活性が高く、難燃性も比較的高
いため、このポリエーテルポリオールを用いることによ
り、吹き付け発泡時に難燃性能を著しく損なうことな
く、速やかに反応を進めることができる。ただし、ポリ
オール成分中のフェノール及び/又はその誘導体を開始
剤とするポリエーテルポリオールが20重量%を超える
と難燃性能が悪化してくるため、フェノール及び/又は
その誘導体を開始剤とするポリエーテルポリオールを使
用する場合、そのポリオール成分中の割合は20重量%
以下、特に5〜15重量%とするのが好ましい。
【0023】本発明においては、ポリオール成分とし
て、フタル酸系ポリエステルポリオール並びにフェノー
ル及び/又はその誘導体を開始剤とするポリエーテルポ
リオールの他、本発明の目的を損なわない範囲で更にエ
チレンジアミン、トリレンジアミン、シュークロース、
アミノアルコール、ジエチレングリコール等の、フェノ
ール及び/又はその誘導体とは異なる開始剤のポリエー
テルポリオール化合物を全ポリオール成分中30重量%
以下の範囲で併用しても良い。
【0024】 ポリイソシアネート成分 下記一般式(I)で表されるポリイソシアネート化合物
であり、該ポリイソシアネート化合物中、n=1の3核
体トリイソシアネートの割合が20モル%以上であり
(以下、この割合を「ポリイソシアネート中の3核体含
有量」と称す。)、下記構造式(II)で表される4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下「4,
4’−MDI」と称す。)の割合(以下、この割合を
「ポリイソシアネート中の4,4’体含有量」と称
す。)が35モル%以上である(以下このようなポリイ
ソシアネートを「核体制御ポリイソシアネート」と称
す。)ものが好ましい。
【0025】
【化1】
【0026】
【化2】
【0027】この核体制御ポリイソシアネートのポリイ
ソシアネート中の3核体含有量が20モル%未満である
場合、或いは、ポリイソシアネート中の4,4’体含有
量が35モル%未満である場合は、良好な難燃性を達成
することはできない。
【0028】本発明に係る核体制御ポリイソシアネート
のポリイソシアネート中の3核体含有量は好ましくは2
5モル%以上であり、また、ポリイソシアネート中の
4,4’体含有量は好ましくは36モル%以上、より好
ましくは38モル%以上である。
【0029】本発明において、ポリイソシアネート中の
3核体含有量及び4,4’体含有量は、ゲル浸透クロマ
トグラフィー(以下「GPC」と称す。)、ガスクロマ
トグラフィー(以下「GC」と称す。)による組成分析
に基くものであり、GPCにて各核体数組成を、GCに
て2核体異性体組成を定量した。GPC,GCによる定
量は、試料を、各々テトラヒドロフラン(THF)、ク
ロロホルムに溶解した後、クロマトグラムに注入し、以
下の条件にて行った。
【0030】 [GPC] ・カラム :SuperH2000+3000 ・流量 :THF 1m/L分 ・検出器 :RI [GC] ・カラム :FRONTIER LAB製, UltraAl loy−PY3, 10m, 0.25I.D. , 0.1μmfilm ・昇温条件 :70℃(1分)〜300℃(昇温速度25℃/ 分) ・インジェクション温度 :280℃ ・検出器 :FID 280℃ ポリイソシアネート中の3核体含有量は、GPCクロマ
トグラム中のポリイソシアネート化合物の全ピーク面積
に対する3核体のピーク面積比より算出した。
【0031】また、ポリイソシアネート中の4,4’体
含有量は、GCクロマトグラム中の2核体の全ピーク面
積に対する4,4’−MDIのピーク面積比を算出し、
この値と、GPCクロマトグラム中のイソシアネート化
合物の全ピーク面積に対する2核体ピーク面積比の値と
の積により算出した。
【0032】本発明では、このように算出して得られる
クロマトグラム上のイソシアネート化合物のピーク面積
比率の単位をモル%として適用する。
【0033】なお、核体制御ポリイソシアネートのイソ
シアネート指数は130〜350であることが好まし
く、難燃性の向上や収縮率の抑制等の全体の性能バラン
スを考慮した場合150〜250であることがより好ま
しい。
【0034】本発明においては、ポリイソシアネート成
分として、上記核体制御ポリイソシアネート以外のポリ
イソシアネート化合物、例えば、イソホロンジイソシア
ネート等の脂環族系イソシアネート類、ヘキサメチレン
ジイソシアネート等の脂肪族系イソシアネート類等を用
いても良いが、この場合においても全ポリイソシアネー
ト成分中の前記3核体含有量及び4,4’体含有量が本
発明の範囲内であることが必要となる。
【0035】 触媒 1分子中に水酸基を1個以上含有するアミン化合物より
なる反応型アミン触媒、具体的にはジメチルアミノヘキ
サノール、ジメチルアミノエトキシエタノール、トリメ
チルアミノエチルエタノールアミン、その他4級アンモ
ニウム塩類等を用いる。
【0036】即ち、従来、硬質ポリウレタンフォームの
触媒として用いられてきたアミン触媒は、トリエチレン
ジアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ペン
タメチルジエチレントリアミン等の化合物であるが、こ
れらは官能基をもたず発泡体中にフリーの状態で残留す
るため、これが燃焼の核となっていたものと推定され
る。従って、従来のアミン触媒に代えて反応型アミン触
媒を用いることにより難燃性を高めることができる。
【0037】なお、ジブチル錫ジラウレート、オクチル
酸鉛、スタナスオクトエート、オクチル酸カリウム(2
−エチルヘキシル酸カリウム)、酢酸カリウムなどの有
機金属系触媒は、ウレタン結合やイソシアヌレート変性
促進において必須の成分であり、また、使用により難燃
性を損なうものではないので、その使用は何ら差し支え
ない。
【0038】上記反応型アミン触媒の使用量は主に吹き
付け環境温度条件によっても異なるが、ポリオール成分
に対して10重量%以下、好ましくは5重量%以下、よ
り好ましくは0.1〜5重量%である。反応型アミン触
媒の使用量がポリオール成分に対して10重量%を超え
ると難燃性能がかえって低下する上に、スプレーパタン
(霧化幅)が乱れ、好ましくない。
【0039】また、上記有機金属系触媒の使用量(反応
型アミン触媒を用いる場合は反応型アミン触媒との合計
量)は、ポリオール成分に対して1〜10重量%とする
のが好ましい。
【0040】 発泡剤 発泡剤としては、ジクロロモノフルオロエタン、ペンタ
フルオロプロパン、水等が用いられる。なお、配合液に
水のみを添加して、イソシアネートと水との反応で生じ
る炭酸ガスを発泡剤としても良い。また、これらの上記
発泡剤と共に、常温常圧で気体の発泡剤、例えば、ハイ
ドロフルオロカーボン類のテトラフルオロエタン(R1
34a)や、ハイドロクロロフルオロカーボン類のジフ
ルオロモノクロロメタン(R22)、炭酸ガス等を併用
するのが好ましく、このような低沸点発泡剤を用いるこ
とにより、低官能基数のフタル酸系ポリエステルポリオ
ールを用いたことによる強度低下を抑え、気泡内圧を上
昇させることで収縮率を小さくし、寸法安定性を高める
ことができる。
【0041】この場合、この低沸点発泡剤の使用量は配
合液とポリイソシアネート成分との合計に対して10重
量%以下、特に1〜8重量%とするのが好ましい。低沸
点発泡剤の使用量が配合液とポリイソシアネート成分と
の合計に対して10重量%を超えると、気化力が高くな
りすぎて、発泡が不安定となり、気泡も粗大で良好なフ
ォームが得られなくなる。
【0042】この低沸点発泡剤を用いる場合、低沸点発
泡剤は、予め配合液と混合することなく、第3成分とし
て単独で配合液及びポリイソシアネート成分に混合する
ようにするのが好ましい。
【0043】なお、発泡剤の合計の使用量は、目的とす
る硬質ポリウレタンフォームの密度によって任意に決定
されるが、通常の場合、配合液とポリイソシアネート成
分との合計に対して3〜25重量%好ましくは5〜15
重量%である。
【0044】 整泡剤 整泡剤としては、硬質ポリウレタンフォーム製造用とし
て効果のあるものは全て使用できる。例えばポリオキシ
アルキレンアルキルエーテル等のシリコーン系のもの等
を通常の使用量で用いることができる。
【0045】また、本発明においては、上記以外の任意
の成分、例えば難燃剤、充填剤等も本発明の目的を妨げ
ない範囲で使用することができる。
【0046】本発明では、前記フタル酸系ポリエステル
ポリオールと反応型アミン触媒及び/又は核体制御ポリ
イソシアネートとを併用するのが好ましいが、更にフェ
ノール及び/又はフェノール誘導体を開始剤とするポリ
エーテルポリオール及び低沸点発泡剤を併用すること
で、より一層良好な特性を得ることができる。
【0047】本発明の硬質ポリウレタンフォームは、発
泡剤、触媒、整泡剤及びその他の助剤をポリオール成分
に混合した配合成分と、ポリイソシアネート成分と、更
に低沸点発泡剤を用いる場合はこの低沸点発泡剤の第3
成分とを常法に従って30〜50℃でミキシングヘッド
で混合し、施工対象面に吐出圧力40〜80kg/cm
2で吹き付け、所定の厚さとなるまで吹き付けを繰り返
して発泡させることにより製造することができる。
【0048】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。なお、以下において「%」は特記
しない限り「重量%」を示す。
【0049】実施例1、比較例1,2 表1に示した配合処方に従って、まず配合液Aを調製
し、ポリイソシアネートと必要に応じて発泡剤2を用意
した。
【0050】なお、用いた原料は次の通りである。
【0051】ポリオールB,Cについては、前述のガス
クロマトグラフィー分析法により、各々、ポリオール中
の未反応物及び添加剤を定量し、純粋なフタル酸系ポリ
エステルポリオールの割合を算出した。
【0052】また、ポリイソシアネートについては、前
述の組成分析法により、ポリイソシアネート中の3核体
含有量及び4,4’体含有量を算出した。 ポリオールA:第一工業製薬(株)製マンニッヒ変性ポ
リオール、水酸基価700 ポリオールB:ヘキストセラニーズ(株)製m,p−フ
タル酸ベースポリエステルポリオール、水酸基価240
(純粋なフタル酸系ポリエステルポリオールの含有量7
6.2%) ポリオールC:東邦理化工業(株)製m,p−フタル酸
ベースポリエステルポリオール、水酸基価300(純粋
なフタル酸系ポリエステルポリオールの含有量64.1
%) ポリオールD:武田薬品工業(株)製エチレンジアミン
ベースポリエーテルポリオール、水酸基価750 難燃剤:ストファージャパン(株)製「ファイロールP
CF」 整泡剤:日本ユニカー(株)製「L5420」 触媒A:花王(株)製「カオライザーNo.25」反応
型アミン触媒ジメチルアミノヘキサノール(1分子中の
水酸基数1) 触媒B:日本化学産業(株)製オクチル酸鉛のDOP
(フタル酸ジオクチル)溶液(鉛濃度17%) 触媒C:日本化学産業(株)製「B−15G」2−エチ
ルヘキシル酸カリウム 発泡剤1:ダイキン工業(株)製「ダイフロン141
b」ジクロロモノフルオロエタン 発泡剤2:三井フロロケミカル(株)製「HFC−13
4a」1,1,1,2−テトラフルオロエタン ポリイソシアネート:日本ポリウレタン(株)製粗製ジ
フェニルメタンジイソシアネート(イソシアネート指数
NCO % 30.2、ポリイソシアネート中の3核体
含有量28.9モル%、4,4’体含有量36.8モル
%) 次いで、エアレス混合タイプの高圧スプレー発泡機シス
テムとしてガスマーモデルFF1600(ガスマー社
製)を用い、配合液A及びポリイソシアネートをメイン
ポンプから圧送し、更に低沸点の発泡剤2を用いる場合
は、これを第3成分としてサブユニットポンプから圧送
し、縦910mm、横1820mm、厚さ5mmのケイ
酸カルシウム板に吹き付けて硬質ポリウレタンフォーム
を形成した。なお、発泡機における配合液温度の設定は
40℃、エアポンプの空気圧は5kg/cm2とした。
【0053】燃焼試験用として、硬質ポリウレタンフォ
ームは2〜3回積層して吹き付け、総厚みを15〜20
mmとした。このフォームをケイ酸カルシウム板に付着
させた状態で、縦22cm、横22cmにカットし、J
IS A1321に基いて、東洋精機製作所製燃焼性試
験機により表面試験(加熱時間10分)を行った。
【0054】また、密度測定用としては、硬質ポリウレ
タンフォームをケイ酸カルシウム板に一層当たり30m
m以下の厚さで積層して総厚み約50mmに平滑に吹き
付けたものを作製し、100mm×100mm×30m
mの試験片を切り出して密度を測定した。
【0055】気泡径は、上記サンプリングフォームか
ら、気泡数を所定の区間(25mm)20倍レンズを用
いてカウントして算出した。
【0056】独立気泡率は、上記サンプリングフォーム
を26mm×26mm×35mmに切り出し、独立気泡
率測定器を用いて求めた。
【0057】酸素指数は上記フォームより、長さ70〜
150mm、幅6.5mm、厚さ3.0mmで切り出し
たものについて、JIS K7201に基いて求めた。
【0058】これらの結果を表1に示す。
【0059】
【表1】
【0060】表1より次のことが明らかである。即ち、
実施例1及び比較例1は気泡径及び独立気泡率に差は認
められないが、比較例1は、コア密度が45kg/m3
以上であり、表面試験において、難燃2級には適合しな
かった。これは高密度化により、硬質ポリウレタンフォ
ームの燃焼量が増え、発煙係数、温度時間面積の項目に
おいて適合できなかったためと考えられる。
【0061】また、ポリエステルポリオールの使用量が
少なく、燃焼性の高いポリエーテルポリオールを多用し
た比較例2では、酸素指数が22を下回り、難燃2級に
適合できなかった。
【0062】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の硬質ポリウ
レタンフォームによれば、難燃性に優れ、表面性状も良
好なエアレススプレー発泡型硬質ポリウレタンフォーム
が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08G 101:00)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイソシアネート成分と、ポリオール
    成分、発泡剤、触媒、整泡剤及びその他の助剤を混合し
    た配合液とをミキシングヘッドで混合して吹き付け発泡
    させるエアレススプレー発泡で得られる硬質ポリウレタ
    ンフォームにおいて、 フォームの気泡径が50〜400μmであり、 フォームの気泡のうちの独立気泡の割合が50%以上で
    あり、 コア密度が20〜45kg/m3であり、 コア部分の酸素指数(JIS K7201)が22以上
    であり、かつ吹き付け厚みが15〜30mmであって、
    表皮層を保持した状態でJIS A1321難燃2級に
    適合することを特徴とする硬質ポリウレタンフォーム。
JP15930498A 1997-06-06 1998-06-08 硬質ポリウレタンフォーム Pending JPH1149838A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001294645A (ja) * 2000-02-22 2001-10-23 Hilti Ag 2成分系現場発泡システムおよび防炎目的で開口部を泡体で塞ぐためのその使用方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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