JPH1148877A - 自動車用内装部品 - Google Patents

自動車用内装部品

Info

Publication number
JPH1148877A
JPH1148877A JP21275997A JP21275997A JPH1148877A JP H1148877 A JPH1148877 A JP H1148877A JP 21275997 A JP21275997 A JP 21275997A JP 21275997 A JP21275997 A JP 21275997A JP H1148877 A JPH1148877 A JP H1148877A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core material
wood fiber
skin material
skin
interior part
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21275997A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumihiko Saito
文彦 斎藤
Natsuki Koide
夏木 小出
Seiichi Shirai
聖一 白井
Hiroyuki Kojima
弘幸 小嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kasai Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Kasai Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kasai Kogyo Co Ltd filed Critical Kasai Kogyo Co Ltd
Priority to JP21275997A priority Critical patent/JPH1148877A/ja
Publication of JPH1148877A publication Critical patent/JPH1148877A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 芯材と表皮材との積層構造体からなる内装部
品において、芯材の軽量化を図るとともに、素材にホッ
トメルトのラミネート工程や表皮材への針孔加工工程を
廃止して、芯材と表皮材とのコールドプレス一体化を可
能とし生産性を高めることを課題とする。 【解決手段】 芯材20の素材として木質繊維、ポリオ
レフィン系樹脂繊維、及び補強繊維(麻,ガラス繊維
等)を混合してマット状に抄造した後、プレス加工して
得られた冷間プレス用木質繊維板Mを使用することによ
り、製品の軽量化を図るとともに、この冷間プレス用木
質繊維板Mが通気性を備えることにより表皮材の針孔加
工工程が廃止でき、かつポリオレフィン系樹脂フォーム
を使用した表皮材30の使用が可能となり、製品のソフ
ト感を高めることができ、効率の良い成形及び端末処理
が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車室内、ト
ランクルーム内、あるいはラゲージルーム内に内装され
る自動車用内装部品に関するもので、特に、部品の軽量
化を図ることができ、更に、製造工程を簡素化できる自
動車用内装部品に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、自動車の室内にはドアトリム,リ
ヤコーナートリム等の内装部品が内装されるとともに、
ラゲージルーム内やトランクルーム内にも各種内装部品
が内装されている。
【0003】図10,図11はドアインナーパネルの室
内面に装着される自動車用ドアトリムを示すもので、ド
アトリム1は保形性と車体パネルへの取付剛性を備えた
芯材2と、芯材2の表面にクッション性,装飾性を備え
た表皮材3を貼着して構成されている。
【0004】そして、この芯材2の成形工法としては、
ホットプレス成形工法とコールドプレス成形工法とがあ
る。まず、ホットプレス成形工法を利用して芯材2を成
形するには、図12に示すように、ホットプレス成形金
型(上型4a,下型4bとからなる)内に、芯材2の素
材となる木質繊維マットa(木質繊維中にバインダとし
て熱硬化性樹脂を含浸させてマット状に成形したもの)
をセットした後、ホットプレス成形用上下型4a,4b
により型締めし、所定のプレス圧を加え、芯材2を所要
形状に熱圧成形し、その後、この芯材2の表面側に接着
剤を塗布して、図13に示すように、真空成形用金型5
上に芯材2をセットし、その表面側から表皮材3を真空
成形することにより貼り合せ、図10,図11に示すド
アトリム1の成形を完了している。
【0005】次に、コールドプレス成形工法を使用する
ものにおいては、フィラー等を混入した熱可塑性樹脂シ
ートbを予熱軟化処理した後、図14に示すように、コ
ールドプレス成形用上下型(上型6a,下型6b)内に
熱可塑性樹脂シートbと表皮材3とをセットした後、コ
ールドプレス成形用上下型6a,6bの型締めにより芯
材2と表皮材3とを一体プレス成形している。尚、この
とき、熱可塑性樹脂シートbにはホットメルトフィルム
cが貼着されており、かつエア溜りをなくすために表皮
材3には針孔加工が施されている。
【0006】そして、通常、芯材2のコールドプレス成
形には木粉等のフィラーを混入したポリプロピレン樹脂
がコスト,成形性等を考慮して使用されており、また、
表皮材3としては、芯材2との接着性を考慮して発泡塩
ビシート裏面に基布を裏打ちしたものが使用され、その
ため、図15に示すように表皮材3の巻込み処理は接着
処理が必要となる。
【0007】更に、今までの従来例はドアトリム1の構
成として芯材2と表皮材3とから構成されているが、こ
れに中接部材7等の加飾部材を設置して意匠性を高めた
ものも実施されており、この従来例においては図16,
図17に示すように、中接部材7の構成としては鉄板等
の中接部芯材7aの表面を合皮等の中接部表皮7bによ
り被覆した後、中接部芯材7aから係止爪8を切起し形
成し、ドアトリム1の係止孔1aに係止爪8を挿入後、
折曲固定して中接部材7をドアトリム1の表面所定箇所
に装着している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の自
動車用内装部品においては、例えば、芯材2の成形工法
として、ホットプレス成形工法を使用する場合において
は、ホットプレス成形により芯材2を成形した後、別工
程で表皮材3を芯材2の表面に真空成形により接着固定
する必要があり、工程が2工程となり、工程数が嵩み、
生産性の低下を招くとともに、芯材2の材質として熱硬
化性樹脂バインダを含浸した木質繊維マットaの目付量
が多く、製品の軽量化にそぐわず、また、成形時に熱硬
化性樹脂から分解ガスが異臭となって発生し、作業環境
の悪化をもたらすという問題点も指摘されていた。
【0009】また、図14,図15に示すコールドプレ
ス成形工法により芯材2を成形する構成のものにおいて
は、コールドプレス成形1工程で芯材2の成形と芯材2
と表皮材3との貼着を同時に行なうことができ、生産性
は向上するものの、フィラーを混入した熱可塑性樹脂シ
ートbの重量が嵩み、同様に製品の軽量化にそぐわない
とともに、熱可塑性樹脂シートbの一面側にホットメル
トフィルムcを貼着しなければならず、かつプレス成形
時のエア溜りを防止するために、表皮材3に針孔加工を
施さなければならない等、素材の加工が面倒であり、成
形工程は簡素化できるものの、素材への加工工数が嵩
み、同様に生産性の低下をもたらすという問題点があっ
た。
【0010】また、通常、ポリオレフィン系樹脂芯材が
使用されるため、表皮材3の接着性が問題となり、表皮
シート裏面にポリエチレンフォーム等のクッション層を
裏打ちした積層シート材料が使用できず、発泡塩ビシー
ト裏面に基布を裏打ちしたシート材料がもっぱら使用さ
れ、このものは、触感に劣り、かつ外周巻込みは基布が
付いているため超音波溶着や熱風溶着等が不適であり、
接着剤を使用しなければならず、接着剤の塗布工程,乾
燥工程等が必要となり、端末処理工程が非常に面倒にな
るという問題点も同時に指摘されていた。
【0011】また、ドアトリム1の表面に中接部材7等
の加飾部材を装着するものにおいては、従来では鉄板製
の中接部芯材7aを使用するため、重量が嵩み、同様に
軽量化にそぐわないとともに、切り起こした係止爪8を
折曲固定する取付作業も面倒であり、しかも、複雑な形
状に成形できず、造形自由度に大きな制約を受けるとい
う問題点もあった。
【0012】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたもので、芯材と表皮材とから構成される自動車用内
装部品において、軽量化を促進させることができるとと
もに、成形工程も短縮化でき、かつ素材への加工も少な
くて済み、また、中接部材等の加飾部材を内装部品に装
着する構成のものにおいては、軽量で、取り付けが簡単
に行なえ、かつ造形自由度も高めることを可能にした自
動車用内装部品を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る自動車用内装部品は、木質繊維、ポリ
オレフィン系樹脂繊維、及び補強繊維を適宜配合比で混
合した後、抄造して冷間プレス用木質繊維板を作製し、
この冷間プレス用木質繊維板を所定温度に加熱軟化処理
した後、コールドプレス成形金型内に表皮材とともに供
給され、芯材と表皮材とがプレス一体化されていること
を特徴とする。
【0014】ここで、芯材の素材としては、冷間プレス
用木質繊維板を使用する。この木質繊維板は、木質繊維
とポリオレフィン系樹脂繊維と補強繊維(麻,ガラス繊
維等)を混合したものをフォーマーにより抄造してマッ
ト状に形成する。
【0015】この配合割合としては、例えば、木質繊維
40重量部、ポリオレフィン系樹脂繊維としてポリプロ
ピレン樹脂繊維50重量部、麻10重量部が好ましい。
【0016】一方、表皮材としては、特に限定するもの
ではないが、触感が良く、かつ外周巻込みが容易に行な
える素材として、塩ビシート裏面にポリエチレンフォー
ムを裏打ちしたもの、クロス裏面にポリエチレンフォー
ムを裏打ちしたもの、TPO(サーモプラスチックオレ
フィン)シート裏面にポリエチレンフォームを裏打ちし
たもの、あるいは発泡塩ビシートに不織布又は基布を裏
打ちしたもの等の使用が可能であり、特に、クッション
層としてポリエチレンフォーム等を裏打ちした表皮材
は、表皮材を芯材裏面に折り返し、巻き込み接着する
際、熱風溶着,超音波溶着等が可能となる。
【0017】更に、TPOシート裏面にポリエチレンフ
ォームを裏打ちした積層シート材料を使用したものは、
リサイクルが容易に行なえる。
【0018】次に、本発明の別実施形態は、木質繊維、
ポリオレフィン系樹脂繊維、及び補強繊維を適宜配合比
で混合した後、抄造して冷間プレス用木質繊維板を作製
し、この冷間プレス用木質繊維板を予熱軟化後、所要形
状にプレス成形した中接部芯材の表面に中接部表皮材を
被覆処理して加飾部材を形成し、トリム本体の表面所定
箇所に装着したことを特徴とする。
【0019】以上の構成から明らかなように、木質繊維
とポリオレフィン系樹脂繊維と補強繊維とを混ぜ合わせ
てマット状に抄造して得た木質繊維板は従来の芯材素材
に比べ目付量が少なく、軽量化に貢献できる。
【0020】そして、この木質繊維板を予熱軟化処理し
た後、コールドプレス成形用金型内で表皮材と積層して
コールドプレス成形を行なえば、芯材と表皮材とのプレ
ス一体化が可能となる。その際、芯材原反側にホットメ
ルトフィルムをラミネートする必要がなく、また、表皮
材にも針孔加工を施す必要がない。
【0021】更に、触感の良好なポリエチレンフォーム
を裏打ちした積層シート材料との接着性も良く、周縁端
末を超音波溶着、あるいは熱風溶着により巻込み処理が
可能となる。また、木質繊維板のコールドプレス成形時
にウエストガーニッシュやクリップ取付等の別部品をプ
レス一体化することができる。
【0022】更に、加飾部材として中接部材の芯材とし
て木質繊維板を使用すれば、中接部材の軽量化に貢献で
きるとともに、三次元の自由な形状出しが可能となり、
かつトリム本体側に超音波溶着等により簡単に固定でき
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る自動車用内装
部品をドアパネルに内装される自動車用ドアトリムに適
用した実施形態について詳細に説明する。
【0024】図1は本発明に係る自動車用内装部品を適
用した自動車用ドアトリムを示す正面図、図2は同自動
車用ドアトリムの構成を示す断面図、図3乃至図7は同
自動車用ドアトリムの成形工程を示すもので、図3は木
質系繊維板の予熱工程を示す説明図、図4は予熱処理さ
れた木質繊維板のコールドプレス成形用金型へのセット
工程を示す説明図、図5は芯材の成形工程を示す断面
図、図6は表皮材周縁端末部分の巻込み工程における表
皮材の加熱工程を示す断面図、図7は表皮材の周縁端末
の巻込み工程を示す断面図である。
【0025】更に、図8は本発明に係る自動車用ドアト
リムの別実施形態を示す正面図、図9は同自動車用ドア
トリムの構成を示す断面図である。
【0026】図1,図2において、自動車用ドアトリム
10は、保形性,並びにドアパネルへの取付剛性を備え
た芯材20と、芯材20の表面に一体貼着され、クッシ
ョン性並びに装飾性を備えた表皮材30とから大略構成
されており、ポリプロピレン樹脂成形体からなるウエス
トガーニッシュ11,クリップ取付座12が芯材20の
裏面所定箇所に固着されている。そして、この自動車用
ドアトリム10は、従来のドアトリムに比べ、軽量化さ
れ、かつ優れた触感が備わっており、高い生産性で量産
されている。
【0027】すなわち、芯材20は、冷間プレス用木質
繊維板が使用されている。本実施形態では、木質繊維4
0重量部、ポリプロピレン樹脂繊維50重量部、麻10
重量部をブレンダーで混合してフォーマーにより抄造し
てマット状に集積し、プレス工程を経て芯材20の原反
素材となる木質繊維板が供給される。尚、この木質繊維
板の各成分組成はこれに限定されることなく、用途に応
じて、配合割合を変化させることは任意にして良い。
【0028】そして、この木質繊維板は従来のホットプ
レス成形用木質繊維板やコールドプレス成形用複合樹脂
シートに比べ目付量が低く、このことが軽量化の大きな
要因となっている。
【0029】更に、表皮材30としては、本実施形態で
はTPO(サーモプラスチックオレフィン)等の表皮層
31の裏面にポリエチレンフォーム等のクッション層3
2が裏打ちされた積層シート材料が使用されており、表
皮層31としてクロス,クッション層32としてポリエ
チレンフォームを使用した積層シート材料や、塩ビシー
ト裏面にポリエチレンフォームを裏打ちしたシート材料
の使用も可能であり、この他に発泡塩ビシート裏面に不
織布や基布を裏打ちした積層シート材料を表皮材30と
して使用することもできる。
【0030】そして、本実施形態では31としてTPO
シートの裏面にクッション層32としてポリエチレンフ
ォームを積層したシート材料を使用することにより、ポ
リオレフィン系樹脂で統一しているため、リサイクルが
容易に行なえるとともに、特に、ポリエチレンフォーム
のクッション性を有効に生かしてソフト感のある自動車
用ドアトリム10を提供できる。
【0031】更に、自動車用ドアトリム10の生産性を
向上させる点については、図3乃至図7に示す各工程に
基づいて説明すると、まず、図3に示すように、芯材2
0の素材となる木質繊維板Mをヒーター装置40により
200〜230℃に加熱軟化処理した後、コールドプレ
ス成形用下型50,上型51の型開き状態にあるとき、
加熱軟化処理した木質繊維板Mとその上方に表皮材30
をクッション層32を下側に向けて型内にセットすると
ともに、このとき、芯材20の裏面に固着されるクリッ
プ取付座12をプレス下型50の所定箇所に形成した凹
部52内にセットしておく。そして、昇降用シリンダ5
3が動作してコールドプレス成形用上型51が所定スト
ローク下降し、コールドプレス成形用上下型50,51
の型締めにより木質繊維板Mが所要形状に絞り成形さ
れ、芯材20と表皮材30との成形を完了するととも
に、芯材20の所定箇所にクリップ取付座12を一体固
着することができる。尚、図示はしないがウエストガー
ニッシュ11もクリップ取付座12同様に一体化が可能
である。
【0032】その後、図6に示すように、受け治具60
上にドアトリム10の半製品をセットし、シリンダ61
により受け治具60を上昇させて、ヒーター装置62に
表皮材30の周縁巻込み部30aを加熱処理するととも
に、図7に示すように受け治具60の外周に設けた端末
処理装置63の圧着バー64がシリンダ65の動作によ
り進退動作し、表皮材30の周縁折返し部30aを芯材
20裏面側に熱圧着固定して、図1,図2に示す自動車
用ドアトリム10の製造が完了する。
【0033】このように、本発明に係る自動車用ドアト
リム10によれば、冷間プレス用木質繊維板Mを使用す
るため、従来の熱間プレス用繊維板のようにプレス工程
と真空成形工程の2工程を必要とすることなく、プレス
1工程で芯材20と表皮材30との一体化が可能にな
る。
【0034】また、複合樹脂シートをコールドプレス成
形して芯材を成形する工法に比べ、芯材原反側にホット
メルトフィルムをラミネートする必要がなく、かつ表皮
材への針孔加工も不要となり、これら素材の加工工数を
大幅に低減させることができ、しかも、表皮材30の周
縁巻込み工程についても接着剤を廃止でき、接着剤の塗
布工程,乾燥工程が不要となり、端末処理工程を簡素化
できる利点がある。
【0035】尚、表皮材30として発泡塩ビシート裏面
に不織布、あるいは基布をラミネートした素材を使用す
る場合には、表皮材30の周縁端末30aは熱融着には
不向きであり、接着剤を使用して端末処理が行なわれ
る。
【0036】次に、図8,図9は本発明に係る自動車用
内装部品の別実施形態を示すもので、ドアトリム本体1
0´の表面所定箇所に中接部材70が設置されている。
この中接部材70の構成としては、中接部芯材70の表
面に合皮72を被覆して合皮72の周縁端末72aを中
接部芯材71裏面に折返し固着して構成されており、こ
の中接部芯材71として、上述した冷間プレス用木質繊
維板Mを使用している。
【0037】すなわち、従来の鉄板芯材に比べ、冷間プ
レス用木質繊維板Mを使用することにより、中接部材7
0の軽量化を図ることができるとともに、中接部芯材7
1のコールドプレス成形時、複雑な三次元形状に成形で
きることから、ドアトリム10の形状を任意に設定で
き、造形自由度を向上させることができるとともに、超
音波溶着によりドアトリム本体10´の表面所定箇所に
中接部材70を溶着固定できることから、取り付けも簡
単に行なうことができるという種々の利点がある。
【0038】そして、図8,図9に示す実施形態におい
ては、中接部材70の芯材71として冷間プレス用木質
繊維板Mを使用することが特徴であるため、ドアトリム
本体10´の構成については、芯材20,表皮材30の
素材は特に限定されず、また、ドアトリム本体10´と
して合成樹脂の射出成形体単体を使用しても良い。
【0039】以上説明した各種実施形態は、ドアパネル
に内装される自動車用ドアトリム10に適用した実施形
態を示したが、芯材と表皮材との積層構造体からなる内
装部品であれば、リヤコーナートリムの他にラゲージル
ーム内,トランクルーム内に内装される内装部品に適用
しても良く、用途を適宜変更することは本発明の精神を
逸脱するものではない。
【0040】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明は、以下に記
載する格別の作用効果を有する。
【0041】(1)請求項1記載の発明によれば、芯材
の素材として木質繊維,ポリオレフィン系樹脂繊維,補
強繊維を混合してフォーマーにより抄造した冷間プレス
用木質繊維板を使用するため、従来の熱間プレス用繊維
板や冷間プレス用樹脂シートに比べ、目付重量が少なく
て済み、製品の軽量化に貢献することができるという効
果を有する。
【0042】(2)請求項1記載の発明によれば、芯材
の素材として木質繊維,ポリオレフィン系樹脂繊維,補
強繊維を混合してフォーマーにより抄造した冷間プレス
用木質繊維板を使用するため、熱間プレス用木質繊維板
のように、芯材の成形工程と表皮材の真空貼着工程のよ
うに2工程を必要とすることなく、プレス1工程で芯材
と表皮材との一体プレス成形が可能となり、しかも、冷
間プレス用樹脂シートに比べ芯材に通気性が備わってい
るため、表皮材の針孔加工が不要になる等、生産性を大
幅に高めることができるという効果を有する。
【0043】(3)請求項2記載の発明によれば、表皮
材としてPVCシート,TPOシート,織布等のトップ
層裏面にポリオレフィン系樹脂フォームを裏打ちした積
層シート材料を使用するため、ポリオレフィン系樹脂フ
ォームの良好なクッション性を生かし、製品にソフト感
を付与することができるとともに、表皮材の端末処理に
ついてはポリオレフィン系樹脂フォームを熱風による熱
溶着、あるいは超音波溶着により芯材裏面に溶着固定で
き、接着剤を使用した端末処理に比べ、端末処理工程を
簡素化できるという効果を有する。
【0044】(4)請求項2記載の発明によれば、ポリ
オレフィン系樹脂フォームの良好なクッション性を生か
し、製品にソフト感を付与できるとともに、特に、TP
Oシート裏面にポリオレフィン系樹脂フォームを裏打ち
した積層シート材料を表皮材として使用すれば、ポリオ
レフィン系樹脂で統一できるため、リサイクルを容易に
行なえ、省資源に役立つという効果を有する。
【0045】(5)請求項6記載の発明によれば、中接
部材の中接部芯材として、木質繊維とポリオレフィン系
樹脂繊維と補強繊維とからなる各繊維素材を混合した
後、抄造してマット状に形成し、プレス工程により得た
冷間プレス用木質繊維板を使用するというものであるか
ら、従来の鉄板芯材を使用した中接部材に比べ、軽量化
が図れるとともに、造形自由度が増し、更に取付構造に
おいても超音波溶着が可能となり、トリム本体側に簡単
に取り付けることができる等の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車用内装部品を自動車用ドア
トリムに適用した第1実施形態を示す正面図。
【図2】図1中II−II線断面図。
【図3】図1に示す自動車用ドアトリムにおける芯材の
素材である冷間プレス用木質繊維板の予熱工程を示す断
面図。
【図4】図1に示す自動車用ドアトリムの各素材をコー
ルドプレス成形用金型にセットする状態を示す断面図。
【図5】図1に示す自動車用ドアトリムにおけるコール
ドプレス成形工程を示す断面図。
【図6】図1に示す自動車用ドアトリムにおける表皮材
の端末部の加熱工程を示す断面図。
【図7】図1に示す自動車用ドアトリムにおける表皮材
の端末処理工程を示す断面図。
【図8】本発明に係る自動車用内装部品の第2実施形態
を示す正面図。
【図9】図8中IX−IX線断面図。
【図10】従来の自動車用ドアトリムを示す正面図。
【図11】図10中XI−XI線断面図。
【図12】従来のドアトリム芯材の成形工程を示す断面
図。
【図13】従来のドアトリムにおける表皮材の真空貼着
工程を示す説明図。
【図14】従来のドアトリム芯材のコールドプレス成形
工程を示す断面図。
【図15】従来のドアトリムの端末処理工程を示す説明
図。
【図16】従来の中接部材を設置した自動車用ドアトリ
ムを示す正面図。
【図17】図16中XVII−XVII線断面図。
【符号の説明】
10 自動車用ドアトリム 11 ウエストガーニッシュ 12 クリップ取付座 20 芯材 30 表皮材 31 表皮層 32 クッション層 40 ヒーター装置 50 コールドプレス成形用下型 51 コールドプレス成形用上型 60 受け治具 62 ヒーター装置 63 端末処理装置 70 中接部材 71 中接部芯材 72 中接部表皮 M 冷間プレス用木質繊維板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小嶋 弘幸 神奈川県高座郡寒川町宮山3316番地 河西 工業株式会社寒川本社工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木質繊維、ポリオレフィン系樹脂繊維、
    及び補強繊維を適宜配合比で混合した後、抄造して冷間
    プレス用木質繊維板(M)を作製し、この冷間プレス用
    木質繊維板(M)を所定温度に加熱軟化処理した後、コ
    ールドプレス成形金型(50,51)内に表皮材(3
    0)とともに供給され、芯材(20)と表皮材(30)
    とがプレス一体化されていることを特徴とする自動車用
    内装部品。
  2. 【請求項2】 前記表皮材(30)は、熱可塑性樹脂シ
    ート、あるいは織布等の表皮層(31)と、その裏面に
    ポリオレフィン系樹脂フォーム等のクッション層(3
    2)を一体化した積層シート材料から構成されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の自動車用内装部品。
  3. 【請求項3】 前記表皮材(30)の周縁端末部(30
    a)を熱風溶着、あるいは超音波溶着により融着し、芯
    材(20)裏面に巻込み固着したことを特徴とする請求
    項2記載の自動車用内装部品。
  4. 【請求項4】 前記表皮材(30)は発泡塩ビシート裏
    面に不織布を裏打ち処理したことを特徴とする請求項1
    記載の自動車用内装部品。
  5. 【請求項5】 前記芯材(20)の裏面所定箇所に合成
    樹脂の射出成形体からなるウエストガーニッシュ(1
    1)あるいはクリップ座(12)がプレス一体化されて
    いることを特徴とする請求項1乃至4記載の自動車用内
    装部品。
  6. 【請求項6】 木質繊維、ポリオレフィン系樹脂繊維、
    及び補強繊維を適宜配合比で混合した後、抄造して冷間
    プレス用木質繊維板(M)を作製し、この冷間プレス用
    木質繊維板(M)を予熱軟化後、所要形状にプレス成形
    した中接部芯材(71)の表面に中接部表皮材(72)
    を被覆処理して加飾部材(70)を形成し、トリム本体
    (10´)の表面所定箇所に装着したことを特徴とする
    自動車用内装部品。
JP21275997A 1997-08-07 1997-08-07 自動車用内装部品 Pending JPH1148877A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21275997A JPH1148877A (ja) 1997-08-07 1997-08-07 自動車用内装部品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21275997A JPH1148877A (ja) 1997-08-07 1997-08-07 自動車用内装部品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1148877A true JPH1148877A (ja) 1999-02-23

Family

ID=16627943

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21275997A Pending JPH1148877A (ja) 1997-08-07 1997-08-07 自動車用内装部品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1148877A (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002067829A (ja) * 2000-08-30 2002-03-08 Araco Corp 車両用内装部材における配線構造及び内装部材の成形方法
JP2002254461A (ja) * 2001-03-06 2002-09-11 Araco Corp ボード成形品の成形方法及びそれに用いる成形装置
JP2005329567A (ja) * 2004-05-18 2005-12-02 Calsonic Kansei Corp 樹脂パネルおよびその製造方法
JP2006001021A (ja) * 2004-06-15 2006-01-05 Nakagawa Sangyo Kk 外観部品とその製造方法
JP2006151042A (ja) * 2004-11-25 2006-06-15 Kasai Kogyo Co Ltd 自動車用内装部品
EP1676688A1 (en) * 2004-12-30 2006-07-05 Kasai Kogyo Co., Ltd. Automotive interior component and manufacturing method thereof
JP2006272709A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Shigeru Co Ltd 車両用天井材及びその製造方法。
JP2009029021A (ja) * 2007-07-27 2009-02-12 Sumitomo Chemical Co Ltd 複合成形品の製造方法
WO2013068586A1 (en) * 2011-11-11 2013-05-16 Recticel N. V. Method to manufacture a panel comprising a substrate and at least one component adhered thereto, panel and mould system
WO2014013634A1 (ja) * 2012-07-20 2014-01-23 難波プレス工業株式会社 補強リブ付きプレス成形品及びその製造方法
KR20160141105A (ko) * 2015-05-28 2016-12-08 애디언트오토모티브인테리어코리아 주식회사 부직포 일체형 맵포켓
KR20160144023A (ko) * 2016-12-08 2016-12-15 애디언트오토모티브인테리어코리아 주식회사 저융점 섬유가 포함된 원단을 적용한 부직포 일체형 맵포켓 및 그 제조방법
KR20160144022A (ko) * 2016-12-08 2016-12-15 애디언트오토모티브인테리어코리아 주식회사 부직포 일체형 맵포켓 및 그 제조방법
JP2021109321A (ja) * 2020-01-07 2021-08-02 株式会社イノアックコーポレーション 装飾部材の製造方法

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002067829A (ja) * 2000-08-30 2002-03-08 Araco Corp 車両用内装部材における配線構造及び内装部材の成形方法
JP2002254461A (ja) * 2001-03-06 2002-09-11 Araco Corp ボード成形品の成形方法及びそれに用いる成形装置
US6932937B2 (en) 2001-03-06 2005-08-23 Araco Kabushiki Kaisha Methods and apparatus for manufacturing molded articles
JP2005329567A (ja) * 2004-05-18 2005-12-02 Calsonic Kansei Corp 樹脂パネルおよびその製造方法
JP2006001021A (ja) * 2004-06-15 2006-01-05 Nakagawa Sangyo Kk 外観部品とその製造方法
JP2006151042A (ja) * 2004-11-25 2006-06-15 Kasai Kogyo Co Ltd 自動車用内装部品
EP1676688A1 (en) * 2004-12-30 2006-07-05 Kasai Kogyo Co., Ltd. Automotive interior component and manufacturing method thereof
JP2006272709A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Shigeru Co Ltd 車両用天井材及びその製造方法。
JP2009029021A (ja) * 2007-07-27 2009-02-12 Sumitomo Chemical Co Ltd 複合成形品の製造方法
WO2013068586A1 (en) * 2011-11-11 2013-05-16 Recticel N. V. Method to manufacture a panel comprising a substrate and at least one component adhered thereto, panel and mould system
WO2014013634A1 (ja) * 2012-07-20 2014-01-23 難波プレス工業株式会社 補強リブ付きプレス成形品及びその製造方法
JPWO2014013634A1 (ja) * 2012-07-20 2016-06-30 難波プレス工業株式会社 補強リブ付きプレス成形品及びその製造方法
KR20160141105A (ko) * 2015-05-28 2016-12-08 애디언트오토모티브인테리어코리아 주식회사 부직포 일체형 맵포켓
KR20160144023A (ko) * 2016-12-08 2016-12-15 애디언트오토모티브인테리어코리아 주식회사 저융점 섬유가 포함된 원단을 적용한 부직포 일체형 맵포켓 및 그 제조방법
KR20160144022A (ko) * 2016-12-08 2016-12-15 애디언트오토모티브인테리어코리아 주식회사 부직포 일체형 맵포켓 및 그 제조방법
JP2021109321A (ja) * 2020-01-07 2021-08-02 株式会社イノアックコーポレーション 装飾部材の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3090245B2 (ja) 自動車用内装部品及びその製造方法
US8291593B2 (en) Method of manufacturing multicolored interior trim components
JPH1148877A (ja) 自動車用内装部品
JPH0976266A (ja) 積層体の製造方法
KR19990046686A (ko) 흡,차음용적층체
JP2006347273A (ja) 自動車用内装部品及びその製造方法
JP2907416B2 (ja) 自動車用内装部品の製造方法
JP2564597B2 (ja) 加飾用部品の取付け構造
JP2894668B2 (ja) 自動車用内装部品の製造方法
JP2969045B2 (ja) 自動車用内装部品およびその製造方法
JP3187686B2 (ja) 自動車用内装部品
JP2010149410A (ja) 自動車用内装部品の製造方法並びにその方法に使用する成形金型
JP3042976B2 (ja) 自動車用内装部品の製造方法
JP4208236B2 (ja) 自動車用内装部品
JP2603397Y2 (ja) 自動車用内装部品
JPS61245384A (ja) 自動車用内装部品の製造方法
JPS61241136A (ja) 自動車内装品及びその製造方法
JP2693152B2 (ja) 自動車用内装材
JP2005067529A (ja) 自動車用内装部品及びその製造方法
JP2009083411A (ja) 自動車用内装部品並びにその製造方法
JP3009029B2 (ja) 車両用内装材及びその製造方法
KR100609285B1 (ko) 우레탄을 이용한 자동차 내장제 및 제조방법
JP2007038420A (ja) ダクト付き成形天井の製造方法
JP2007069875A (ja) 自動車用内装部品及びその製造方法
JPH0380610B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20030421