JPH1143876A - ゴム物品補強用スチール・コードおよび該スチール・コードを用いた空気入りラジアル・タイヤ - Google Patents
ゴム物品補強用スチール・コードおよび該スチール・コードを用いた空気入りラジアル・タイヤInfo
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Abstract
供すること。 【解決手段】 2本のスチール・フィラメントからなる
コアーと該コアーの周囲に配列された9本のスチール・
フィラメントからなるシースとで形成されている2層撚
りのゴム物品補強用スチール・コード。
Description
ー・ベルト、空気入りタイヤ等のゴム物品補強用スチー
ル・コードに関するもので、特に、2本のスチール・フ
ィラメントからなるコアーと該コアーの周囲に配列され
た9本のスチール・フィラメントからなるシースとで形
成されている、2層撚りのゴム物品補強用スチール・コ
ードおよび該スチール・コードをゴム被覆した層でラジ
アル・カーカスおよび/またはベルトが形成されている
空気入りラジアル・タイヤに関するものである。
ト、空気入りタイヤ等のゴム物品の補強材としてスチー
ル・コードが広く使用されていて、例えば、重荷重用空
気入りタイヤの典型的な補強用スチール・コードとし
て、同じ線径のスチール・フィラメントを層毎に撚りピ
ッチを変えて撚った、3+9+15の構造を有するスチ
ール・コードがある。このスチール・コードは、3本の
スチール・フィラメントからなるコアーと、このコアー
の周囲に配列された9本のスチール・フィラメントから
なる内層シースと、この内層シースの周囲に配列された
15本のスチール・フィラメントからなる外層シースと
で形成されている。
造を有するスチール・コードは、コードの内部の空洞部
までゴムが侵入する隙間がないので、コードが水分と接
触すると、ゴムが侵入していない内部の空洞部に水分が
侵入してコードが内部から腐食し、さらにこの空洞部を
伝って水分がコードの長手方向に伝播してコード腐食が
拡大するという欠点があった。そこで、実開昭64−3
0398に開示されているように複数本のスチール・フ
ィラメントを平行に引き揃えてコアーを形成し、その外
側にスチール・フィラメントを撚り合わせて2層撚りま
たは3層撚りのスチール・コードを構成することによっ
て、外周のスチール・フィラメントの間に空隙を生じ、
そこからゴムがコード中心部にむかって浸透しやすくな
って、腐食しにくいスチール・コードが提案されてい
る。しかしながら、実開平64−30398に開示され
ている実施例では、3本以上のスチール・フィラメント
を平行に引き揃えてコアーが形成されていて、コアーの
中心にゴムが侵入しない空間が形成されている。このよ
うなスチール・コードを、例えば、タイヤのベルトに使
用すると、タイヤが悪路を走行しトレッドにカット損傷
を受けたときに、ゴムが侵入していないコード内部の空
洞部に水分が侵入してコードが内部から腐食し、さらに
この空洞部を伝って水分がコードの長手方向に伝播して
コード腐食が拡大して、ベルト・セパレーション故障が
発生する。
不具合を解消し、耐腐食伝播性に優れたスチール・コー
ドを提供すること、および、カット損傷を受けてもセパ
レーション故障が発生しにくい、耐久性の優れた空気入
りタイヤを提供することである。
めに、本発明によるスチール・コードは、2本のスチー
ル・フィラメントからなるコアーと該コアーの周囲に配
列された9本のスチール・フィラメントからなるシース
とで形成されている、2層撚りのゴム物品補強用スチー
ル・コードである。
スチール・コードでは、該コアーを構成している2本の
スチール・フィラメントの撚り合わせピッチの平均値が
30mm以上で、該コアーを構成しているスチール・フ
ィラメントの直径dc に対する、該シースを構成してい
るスチール・フィラメントの直径ds の比率ds /dc
が35乃至80%で、かつ該コードの長手方向の任意の
位置における、コード断面の長径bに対する短径aの比
率a/bが63乃至100%であることが好ましい。
スチール・コードでは、該コアーを構成しているスチー
ル・フィラメントの直径dc が0.10乃至0.40m
mで、かつ該シースを構成しているスチール・フィラメ
ントの直径ds が0.10乃至0.37mmであること
が好ましい。
スチール・コードでは、該コアーを構成しているスチー
ル・フィラメントが無撚りのフィラメントであることが
好ましい。
うな構成であって、特に、2本のスチール・フィラメン
トからなるコアーと該コアーの周囲に配列された9本の
スチール・フィラメントからなるシースとで形成されて
いる、2層撚りのゴム物品補強用スチール・コードであ
るので、ゴムがスチール・コードの内部まで充分侵入
し、その結果耐腐食伝播性に優れたスチール・コードが
得られ、また、このようなスチール・コードをゴム被覆
した層でラジアル・カーカスおよび/またはベルトが形
成されている空気入りラジアル・タイヤでは、カット損
傷を受けてもセパレーション故障が発生しにくい、耐久
性の優れた空気入りタイヤが得られる。すなわち、1本
のスチール・フィラメントからなるコアーを有するスチ
ール・コードでは、ゴムがコアーまで浸透してもシース
のフィラメントが偏って配置されてしまうために、コー
ドの長手方向に沿ってゴムの未浸透部分が螺旋状にでき
てしまい、カット損傷を受けたときに、ゴムが侵入して
いないコード内部の空洞部に水分が侵入してコードが内
部から腐食し、さらにこの空洞部を伝って水分がコード
の長手方向に伝播してコード腐食が拡大するので、スチ
ール・コードの耐腐食伝播性が劣ったものとなる。ま
た、3本以上のスチール・フィラメントからなるコアー
を有するスチール・コードでは、コアーの内部にゴムが
侵入していない空洞が生じて、上記と同様にスチール・
コードの耐腐食伝播性が劣ったものとなる。
うな構成であって、特に、該コアーを構成している2本
のスチール・フィラメントの撚り合わせピッチの平均値
が30mm以上であることが好ましい。これは、コアー
を構成しているスチール・フィラメントの撚り合わせピ
ッチが30mmより小さくなると、コアーを構成してい
るスチール・フィラメント間にゴムが浸透しにくくなる
ことおよびコードの生産性が低下するからである。
うな構成であって、特に、該コアーを構成しているスチ
ール・フィラメントの直径dc に対する、該シースを構
成しているスチール・フィラメントの直径ds の比率d
s /dc が35乃至80%であることが好ましい。これ
は、スチール・コードの内部にゴムが均一に浸透するた
めに充分なシースの隣接フィラメント間の透き間を確保
するためであり、さらにシースのフィラメントがコアー
に落ち込んだ場合にも、充分なシースの隣接フィラメン
ト間の透き間を確保するためである。
うな構成であって、特に、該コードの長手方向の任意の
位置における、コード断面の長径bに対する短径aの比
率a/bが63乃至100%であることが好ましい。こ
れは、上記のスチール・コードを打ち込み密度が同一に
なるようにゴム被覆した層で空気入りラジアル・タイヤ
のベルトを形成したときに、コード断面の長径bに対す
る短径aの比率a/bが63%より小さいと隣接コード
間の距離が小さくなり、ベルト・エッジでのセパレーシ
ョンが発生しやすくなり、また、コードの撚り性状が維
持しにくくなるからである。
うな構成であって、特に、該コアーを構成しているスチ
ール・フィラメントの直径dc が0.10乃至0.40
mmで、かつ該シースを構成しているスチール・フィラ
メントの直径ds が0.10乃至0.37mmであるこ
とが好ましい。これは、下限値より小さくなるとスチー
ル・フィラメントの製造が極めて困難になり、上限値よ
り大きくなると、スチール・コードをゴム・シートでコ
ーティングしてタイヤの中間部材を製造するときにスチ
ール・フィラメントが塑性変形して中間部材に反りが生
じて生産性が低下するからである。
うな構成であって、特に、該コアーを構成しているスチ
ール・フィラメントが無撚りのフィラメントであること
が好ましい。これは、スチール・フィラメントを無撚り
とすることで、ゴムの浸透性が向上し、しかも生産性が
向上するからである。なお、コアーを構成している2本
のスチール・フィラメントの一方または両方に、波形ま
たは螺旋形もしくはこれらを組み合わせくせ付けを施し
たものを使用してもよい。
9のスチール・コード、従来例のスチール・コードおよ
び比較例1乃至2のスチール・コードについて説明す
る。
すような断面を備え、2本のスチール・フィラメント1
からなるコアー2とコアー2の周囲に配列された9本の
スチール・フィラメント3からなるシース4とで形成さ
れている、2+9の構造を有する2層撚りのスチール・
コードである。コアー2を構成している2本のスチール
・フィラメント1の撚り合わせピッチの平均値が9mm
である。コアー2を構成しているスチール・フィラメン
ト1の直径dc が0.37mmで、シース4を構成して
いるスチール・フィラメント3の直径ds が0.275
mmである。コアー2を構成しているスチール・フィラ
メント1の直径dc に対する、シース4を構成している
スチール・フィラメント3の直径ds の比率ds /dc
が74.3%である。コードの長手方向の任意の位置に
おける、コード断面の長径bに対する短径aの比率a/
bが100%である。
チール・フィラメント1からなるコアー2とコアー2の
周囲に配列された9本のスチール・フィラメント3から
なるシース4とで形成されている、2+9の構造を有す
る2層撚りのスチール・コードである。コアー2を構成
している2本のスチール・フィラメント1の撚り合わせ
ピッチの平均値が50mmである。コアー2を構成して
いるスチール・フィラメント1の直径dc が0.37m
mで、シース4を構成しているスチール・フィラメント
3の直径ds が0.37mmである。コアー2を構成し
ているスチール・フィラメント1の直径dc に対する、
シース4を構成しているスチール・フィラメント3の直
径ds の比率ds /dc が100%である。コードの長
手方向の任意の位置における、コード断面の長径bに対
する短径aの比率a/bが75乃至100%である。
チール・フィラメント1からなるコアー2とコアー2の
周囲に配列された9本のスチール・フィラメント3から
なるシース4とで形成されている、2+9の構造を有す
る2層撚りのスチール・コードである。コアー2を構成
している2本のスチール・フィラメント1の撚り合わせ
ピッチの平均値が50mmである。コアー2を構成して
いるスチール・フィラメント1の直径dc が0.40m
mで、シース4を構成しているスチール・フィラメント
3の直径ds が0.12mmである。コアー2を構成し
ているスチール・フィラメント1の直径dc に対する、
シース4を構成しているスチール・フィラメント3の直
径ds の比率ds /dc が30%である。コードの長手
方向の任意の位置における、コード断面の長径bに対す
る短径aの比率a/bが61.5乃至100%である。
チール・フィラメント1からなるコアー2とコアー2の
周囲に配列された9本のスチール・フィラメント3から
なるシース4とで形成されている、2+9の構造を有す
る2層撚りのスチール・コードである。コアー2を構成
している2本のスチール・フィラメント1の撚り合わせ
ピッチの平均値が50mmである。コアー2を構成して
いるスチール・フィラメント1の直径dc が0.44m
mで、シース4を構成しているスチール・フィラメント
3の直径ds が0.40mmである。コアー2を構成し
ているスチール・フィラメント1の直径dc に対する、
シース4を構成しているスチール・フィラメント3の直
径ds の比率ds /dc が90.9%である。コードの
長手方向の任意の位置における、コード断面の長径bに
対する短径aの比率a/bが73.8乃至100%であ
る。
チール・フィラメント1からなるコアー2とコアー2の
周囲に配列された9本のスチール・フィラメント3から
なるシース4とで形成されている、2+9の構造を有す
る2層撚りのスチール・コードである。コアー2を構成
している2本のスチール・フィラメント1の撚り合わせ
ピッチの平均値が50mmである。コアー2を構成して
いるスチール・フィラメント1の直径dc が0.37m
mで、シース4を構成しているスチール・フィラメント
3の直径ds が0.275mmである。コアー2を構成
しているスチール・フィラメント1の直径dc に対す
る、シース4を構成しているスチール・フィラメント3
の直径ds の比率ds /dc が74.3%である。コー
ドの長手方向の任意の位置における、コード断面の長径
bに対する短径aの比率a/bが71.3乃至100%
である。
チール・フィラメント1からなるコアー2とコアー2の
周囲に配列された9本のスチール・フィラメント3から
なるシース4とシース4の周囲を取り巻くように配列さ
れた1本のラッピング・フィラメントとで形成されてい
る、2+9+1の構造を有する2層撚りのスチール・コ
ードである。コアー2を構成している2本のスチール・
フィラメント1の撚り合わせピッチの平均値が50mm
である。コアー2を構成しているスチール・フィラメン
ト1の直径dc が0.37mmで、シース4を構成して
いるスチール・フィラメント3の直径ds が0.20m
mである。コアー2を構成しているスチール・フィラメ
ント1の直径dc に対する、シース4を構成しているス
チール・フィラメント3の直径ds の比率ds /dc が
54.1%である。コードの長手方向の任意の位置にお
ける、コード断面の長径bに対する短径aの比率a/b
が67.5乃至100%である。
すような断面を備え、2本のスチール・フィラメント1
からなるコアー2とコアー2の周囲に配列された9本の
スチール・フィラメント3からなるシース4とで形成さ
れている、2+9の構造を有する2層撚りのスチール・
コードである。コアー2を構成している2本のスチール
・フィラメント1が無撚りのフィラメントで撚り合わせ
ピッチが無限大である。コアー2を構成しているスチー
ル・フィラメント1の直径dc が0.40mmで、シー
ス4を構成しているスチール・フィラメント3の直径d
s が0.305mmである。コアー2を構成しているス
チール・フィラメント1の直径dc に対する、シース4
を構成しているスチール・フィラメント3の直径ds の
比率ds /dc が76.3%である。コードの長手方向
の任意の位置における、コード断面の長径bに対する短
径aの比率a/bが71.6%である。
チール・フィラメント1からなるコアー2とコアー2の
周囲に配列された9本のスチール・フィラメント3から
なるシース4とで形成されている、2+9の構造を有す
る2層撚りのスチール・コードである。コアー2を構成
している2本のスチール・フィラメント1の撚り合わせ
ピッチの平均値が50mmである。コアー2を構成して
いるスチール・フィラメント1の直径dc が0.20m
mで、シース4を構成しているスチール・フィラメント
3の直径ds が0.15mmである。コアー2を構成し
ているスチール・フィラメント1の直径dc に対する、
シース4を構成しているスチール・フィラメント3の直
径ds の比率ds /dc が75%である。コードの長手
方向の任意の位置における、コード断面の長径bに対す
る短径aの比率a/bが71.4乃至100%である。
チール・フィラメント1からなるコアー2とコアー2の
周囲に配列された9本のスチール・フィラメント3から
なるシース4とで形成されている、2+9の構造を有す
る2層撚りのスチール・コードである。コアー2を構成
している2本のスチール・フィラメント1が無撚りのフ
ィラメントで撚り合わせピッチが無限大である。コアー
2を構成しているスチール・フィラメント1の直径dc
が0.38mmで、シース4を構成しているスチール・
フィラメント3の直径ds が0.285mmである。コ
アー2を構成しているスチール・フィラメント1の直径
dc に対する、シース4を構成しているスチール・フィ
ラメント3の直径ds の比率ds /dc が75%であ
る。コードの長手方向の任意の位置における、コード断
面の長径bに対する短径aの比率a/bが71.4%で
ある。
うな断面を備え、3本のスチール・フィラメント1から
なるコアー2と、コアー2の周囲に配列された9本のス
チール・フィラメント3からなる内側シース4と、内側
シース4の周囲に配列された15本のスチール・フィラ
メント5からなる外側シース6と、外側シース6の周囲
を取り巻くように配列された1本のラッピング・フィラ
メント7とで形成された、3+9+15+1の構造を有
する3層撚りのスチール・コードである。コアー2を構
成している3本のスチール・フィラメント1の撚り合わ
せピッチが6mmで、内側シース4を構成している9本
のスチール・フィラメント3の撚り合わせピッチが12
mmで、外側シース6を構成している15本のスチール
・フィラメント5の撚り合わせピッチが18mmであ
る。コアー2を構成しているスチール・フィラメント1
の直径dc が0.23mmで、内側シース4を構成して
いるスチール・フィラメント3の直径ds が0.23m
mで、外側シース6を構成しているスチール・フィラメ
ント5の直径も同じく0.23mmである。コアー2を
構成しているスチール・フィラメント1の直径dc に対
する、内側シース4を構成しているスチール・フィラメ
ント3の直径ds の比率ds /dcが100%である。
コードの長手方向の任意の位置における、コード断面の
長径bに対する短径aの比率a/bが100%である。
チール・フィラメント1からなるコアー2とコアー2の
周囲に配列された9本のスチール・フィラメント3から
なるシース4とで形成されている、1+9の構造を有す
る2層撚りのスチール・コードである。コアー2を構成
している1本のスチール・フィラメント1が無撚りのフ
ィラメントで撚り合わせピッチが無限大である。コアー
2を構成しているスチール・フィラメント1の直径dc
が0.30mmで、シース4を構成しているスチール・
フィラメント3の直径ds が0.15mmである。コア
ー2を構成しているスチール・フィラメント1の直径d
c に対する、シース4を構成しているスチール・フィラ
メント3の直径ds の比率ds /dc が50%である。
コードの長手方向の任意の位置における、コード断面の
長径bに対する短径aの比率a/bが100%である。
チール・フィラメント1からなるコアー2とコアー2の
周囲に配列された9本のスチール・フィラメント3から
なるシース4とで形成されている、3+9の構造を有す
る2層撚りのスチール・コードである。コアー2を構成
している3本のスチール・フィラメント1の撚り合わせ
ピッチが7mmである。コアー2を構成しているスチー
ル・フィラメント1の直径dc が0.30mmで、シー
ス4を構成しているスチール・フィラメント3の直径d
s が0.30mmである。コアー2を構成しているスチ
ール・フィラメント1の直径dc に対する、シース4を
構成しているスチール・フィラメント3の直径ds の比
率ds /dc が100%である。コードの長手方向の任
意の位置における、コード断面の長径bに対する短径a
の比率a/bが100%である。
ール・コード、従来例のスチール・コードおよび比較例
1乃至2のスチール・コードをゴム被覆した層を4枚重
ねてベルトが形成されている10.00R20のトラッ
ク用空気入りラジアル・タイヤを試作して、コード内部
へのゴムの浸透性、耐セパレーション性およびゴム・シ
ートの反り量の比較試験を実施した。
は、供試タイヤのベルト層からスチール・コードを取り
出して、コアー2の表面上に接着しているゴムの量およ
びシース4の表面上に接着しているゴムの量をそれぞれ
測定した。試験結果を、コアー2およびシース4の表面
上すべてにゴムが接着している場合を100%とし、全
く接着していない場合を0%として、表1乃至3に記載
した。
イヤを10トン積みのトラックに装着し、舗装されてい
ない悪路をトレッドが完全に摩耗するまで走行させた後
に供試タイヤを解剖して、スチール・コード内部の水分
伝播によるスチール・コードの腐食によって発生した5
cm2 以上の大きなセパレーション発生の有無を調べ
た。試験結果を、セパレーションの発生無し(◎で表
示)、セパレーションが若干発生(○で表示)およびセ
パレーションが相当発生(△で表示)に分類して、表1
乃至3に記載した。
の本発明に従う実施例1乃至9のスチール・コード、従
来例のスチール・コードおよび比較例1乃至2のスチー
ル・コードをゴム被覆した層の反り量を測定したもの
で、この反り量が10mmを越えるとタイヤの製造工程
における生産性が劣ることが分かっている。測定結果を
表1乃至3に記載した。
うに、本発明による実施例1乃至9のスチール・コード
は、従来例のスチール・コードおよび比較例1乃至2の
スチール・コードに比べ、耐腐食伝播性に優れているこ
とがわかる。
る。
る。
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 2本のスチール・フィラメントからなる
コアーと該コアーの周囲に配列された9本のスチール・
フィラメントからなるシースとで形成されている、2層
撚りのゴム物品補強用スチール・コード。 - 【請求項2】 該コアーを構成している2本のスチール
・フィラメントの撚り合わせピッチの平均値が30mm
以上で、該コアーを構成しているスチール・フィラメン
トの直径dc に対する、該シースを構成しているスチー
ル・フィラメントの直径ds の比率ds /dc が35乃
至80%で、該コードの長手方向の任意の位置におけ
る、コード断面の長径bに対する短径aの比率a/bが
63乃至100%であることを特徴とする請求項1記載
のゴム物品補強用スチール・コード。 - 【請求項3】 該コアーを構成しているスチール・フィ
ラメントの直径dcが0.10乃至0.40mmで、該
シースを構成しているスチール・フィラメントの直径d
s が0.10乃至0.37mmであることを特徴とする
請求項1乃至2記載のゴム物品補強用スチール・コー
ド。 - 【請求項4】 該コアーを構成しているスチール・フィ
ラメントが無撚りのフィラメントであることを特徴とす
る請求項1乃至3記載のゴム物品補強用スチール・コー
ド。 - 【請求項5】 左右のビード部に設けられたビード・コ
アーと、クラウン部から両サイド部を経て両ビード部に
延び、該ビード・コアーに巻回されてビード部に係留さ
れたラジアル・カーカスと、該ラジアル・カーカスのク
ラウン部ラジアル方向外側に配置されたベルトとを備え
た空気入りタイヤにおいて、該ラジアル・カーカスおよ
び/またはベルトが、請求項1乃至4記載のゴム物品補
強用スチール・コードをゴム被覆した層で形成されてい
ることを特徴とする空気入りラジアル・タイヤ。
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