JPH1135668A - ポリマーの製造方法 - Google Patents

ポリマーの製造方法

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JPH1135668A
JPH1135668A JP10119571A JP11957198A JPH1135668A JP H1135668 A JPH1135668 A JP H1135668A JP 10119571 A JP10119571 A JP 10119571A JP 11957198 A JP11957198 A JP 11957198A JP H1135668 A JPH1135668 A JP H1135668A
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忠仁 昇
Shinji Kiyono
真二 清野
Takaomi Hayashi
貴臣 林
Usaji Takagi
夘三治 高木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造上や取り扱い上特に問題なく、金属成分
を含まず臭気を残留させない開始剤を用いて4ないし1
0員環の開環重合性環状モノマーを開環重合させてポリ
マーを製造する方法を提供する。 【解決手段】 活性水素化合物のホスファゼニウム塩の
存在下、または活性水素化合物のホスファゼニウム塩お
よび活性水素化合物の存在下に、4ないし10員環の開
環重合性環状モノマーを開環重合させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、4ないし10員環
の環状モノマーの開環重合によるポリマーの製造方法に
関する。そのようなポリマーは樹脂材料や繊維などに用
いられる重要なポリマーである。
【0002】
【従来の技術】開環重合性の環状モノマーを開環重合さ
せる一つの方法としてアニオン重合(または求核的重
合)の方法がよく知られているが、その重合の開始剤と
してはアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の金属ま
たはそれらの化合物、その他の金属化合物またはアミン
類が一般的に用いられている(三枝武夫著、「開環重合
(I)」、化学同人発行1971年、2 3 3章および高分子学
会編、「高分子機能材料シリーズ(2)・高分子の合成
と反応(2)」、共立出版社、1991年、1.2章)。しかし
ながらこれらの金属を含む開始剤で得られるポリマーの
諸物性や熱安定性は、残留する金属成分によって著しい
影響を蒙る場合がある。したがってこれらのポリマーの
製造にあたってはこれらの金属成分を充分に除去する特
別の方法や煩雑な工程が必要となっている。一方金属を
含まないアミン類を開始剤とする場合は、重合活性が充
分でないうえアミン系の臭気が残留するなどの問題を抱
えている。
【0003】また非金属系のホスファゼン化合物の存在
下に、ラクタムや環状シロキサンを重合させた例が知ら
れている(USP5,399,662、マクロモレキュ
ラーラピド コムニケーション(Macromol.R
apid Commun.)16巻449〜453頁
1995年、およびマクロモレキュラー シンポジウム
(Macromol. Symp.)107巻331〜
340頁 1996年)。しかしながらこれらの方法に
おけるホスファゼン化合物は強い塩基性を有する有効な
開始剤ではあるが、そのようなホスファゼン化合物を合
成するには、複雑な工程を経る必要があるし、そのうえ
強い塩基性を持たせるために例えばナトリウムアミドな
どの更に強い塩基性化合物を使用せねばならず、工業的
には決して有利なものではない。またその強い塩基性の
ため、空気中の炭酸ガスで変質し易いなど取り扱い上に
も問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、4な
いし10員環の開環重合性環状モノマーを開環重合させ
てポリマーを製造する際に、製造上や取り扱い上特に問
題なく、金属成分を全く含まず臭気を残留させない開始
剤を用いてポリマーを効率的に製造する方法を提供する
ことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するために鋭意検討を続けた結果、活性水素化合物
のホスファゼニウム塩の存在下に、または活性水素化合
物のホスファゼニウム塩および活性水素化合物の存在下
に、4ないし10員環の開環重合性環状モノマーを開環
重合させると極めて効果的であることを見出し本発明を
完成した。即ち、本発明は、化学式(1)
【0006】
【化2】 (式中、nは1ないし8の整数であってホスファゼニウ
ムカチオンの数を表し、Zn-は最大8個の活性水素原子
を有する活性水素化合物からn個のプロトンが離脱して
導かれる形のn価の活性水素化合物のアニオンである。
a、b、cおよびdはそれぞれ3以下の正の整数または
0であるが、全てが同時に0ではない。Rは同種または
異種の炭素数1ないし10個の炭化水素基であり、同一
窒素原子上の2個のRが互いに結合して環構造を形成す
る場合もある。)で表される活性水素化合物のホスファ
ゼニウム塩の存在下、または活性水素化合物のホスファ
ゼニウム塩および活性水素化合物の存在下に、少なくと
も4ないし10員環の開環重合性環状モノマーを開環重
合させることを特徴とするポリマーの製造方法である。
【0007】本発明における化学式(1)で表される活
性水素化合物のホスファゼニウム塩のホスファゼニウム
カチオンはその電荷が中心のりん原子上に局在する極限
構造式で代表しているが、これ以外に無数の極限構造式
が描かれ実際にはその電荷は全体に非局在化している。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の方法における4ないし1
0員環の開環重合性環状モノマーとは、4ないし10員
環の、ラクトン類、ラクタム類、ラクチド類(α−ヒド
ロキシカルボン酸の環状2量体)、環状カーボネート
類、α−アミノ酸−N−カルボン酸無水物類、環状りん
酸エステル類、環状ホスホン酸エステル類および環状シ
ロキサン類などである。また開環重合する環が4ないし
10員環であればそれ以外に別の環を持つ多環化合物で
も構わない。
【0009】具体的には、例えばβ−プロピオラクト
ン、δ−バレロラクトン、δ−カプロラクトン、1,4
−ジオキサン−2−オン、ε−カプロラクトン、6,8
−ジオキキサビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オ
ンまたは2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−
3−オンなどのラクトン類であり、例えばβ−プロピオ
ラクタム、γ−ブチロラクタム、δ−バレロラクタム、
ε−カプロラクタム、2−アザビシクロ[2.2.1]
ヘプタン−3−オンまたは8−オキサ−6−アザビシク
ロ[3.2.1]オクタン−7−オンなどのラクタム類
であり、例えばグリコリドまたはラクチドなどのラクチ
ド類であり、例えばエチレンカーボネートまたは5,5
−ジメチル−1,3−ジオキサン−2−オンなどの環状
カーボネート類であり、例えばL−アラニン−N−カル
ボン酸無水物、DL−2−アミノステアリン酸−N−カ
ルボン酸無水物またはL−グルタミン酸−γ−ベンジル
−N−カルボン酸無水物などのα−アミノ酸−N−カル
ボン酸無水物類であり、例えば2−エトキシ−2−オキ
ソ−1,3,2−ジオキサホスホランまたは2−メトキ
シ−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナンな
どの環状りん酸エステル類であり、例えば2−メチル−
2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホランまたは2
−エチル−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリ
ナンなどの環状ホスホン酸エステル類であり、例えばヘ
キサメチルシクロトリシロキサンまたはオクタメチルシ
クロテトラシロキサンなどの環状シロキサン類などであ
る。この他、本願発明の方法で開環重合できる4ないし
10員環の環状化合物なら何れでも構わない。
【0010】これらのうち、例えばβ−プロピオラクト
ン、δ−バレロラクトン、δ−カプロラクトン、1,4
−ジオキサン−2−オン、ε−カプロラクトン、6,8
−ジオキキサビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オ
ンまたは2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−
3−オンなどのラクトン類、例えばβ−プロピオラクタ
ム、γ−ブチロラクタム、δ−バレロラクタム、ε−カ
プロラクタム、2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ
ン−3−オンまたは8−オキサ−6−アザビシクロ
[3.2.1]オクタン−7−オンなどのラクタム類、
例えばグリコリドまたはラクチドなどのラクチド類、例
えばエチレンカーボネートまたは5,5−ジメチル−
1,3−ジオキサン−2−オンなどの環状カーボネート
類、例えばL−アラニン−N−カルボン酸無水物、DL
−2−アミノステアリン酸−N−カルボン酸無水物また
はL−グルタミン酸−γ−ベンジル−N−カルボン酸無
水物などのα−アミノ酸−N−カルボン酸無水物類およ
び例えばヘキサメチルシクロトリシロキサンまたはオク
タメチルシクロテトラシロキサンなどの環状シロキサン
類が好ましい。さらには、これらのうちラクトン類およ
びラクチド類がより好ましい。
【0011】これらの4ないし10員環の開環重合性環
状モノマーは2種以上を併用してもよいし、またこれら
の4ないし10員環の開環重合性環状モノマーとアルキ
レンオキシド化合物を併用することもできる。このよう
にして、複数のモノマーの共重合体を製造することがで
きる。
【0012】併用する場合のアルキレンオキシド化合物
としては、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシ
ド、1,2−ブチレンオキシド、2,3−ブチレンオキ
シド、スチレンオキシド、シクロヘキセンオキシド、エ
ピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、メチルグリシ
ジルエーテル、アリルグリシジルエーテルまたはフェニ
ルグリシジルエーテル等のエポキシ化合物が挙げられ
る。これらのうち、エチレンオキシド、プロピレンオキ
シド、1,2−ブチレンオキシドおよびスチレンオキシ
ドが好ましく、プロピレンオキシドまたはエチレンオキ
シドがより好ましい。プロピレンオキシドが更に好まし
い。
【0013】併用する場合には、複数の4ないし10員
環の開環重合性環状モノマーを、または単独もしくは複
数の4ないし10員環の開環重合性環状モノマーと単独
もしくは複数のアルキレンオキシド化合物を、同時に併
用する方法、順次に使用する方法または順次を繰り返し
て行なう方法などがとり得る。
【0014】複数のモノマーを同時に併用して重合させ
ると、それらの化合物の反応性の差にもよるが、比較的
ランダム性の高い共重合体が得られ、2種以上のモノマ
ーを順次に重合させると、2種以上のブロックを含むブ
ロック共重合体が得られる。そのような順次併用を繰り
返せばさらに複雑な共重合体が得られる。
【0015】なかでも、4ないし10員環の開環重合性
環状モノマーとアルキレンオキシド化合物を順次に併用
して、それらの複数のモノマーからなるブロック共重合
体を製造することは好ましい。その際のアルキレンオキ
シド化合物がプロピレンオキシドまたはエチレンオキシ
ドであることがより好ましく、プロピレンオキシドであ
ることが更に好ましい。
【0016】本発明における化学式(1)で表される活
性水素化合物のホスファゼニウム塩の中のa、b、cお
よびdは、それぞれ3以下の正の整数または0である
が、全てが同時に0ではない。好ましくは2以下の正の
整数または0である。より好ましくはa、b、cおよび
dの順序に関わらず、(2、1、1、1)、(1、1、
1、1)、(0、1、1、1)、(0、0、1、1)ま
たは(0、0、0、1)の組み合わせの中の数である。
更に好ましくは、(1、1、1、1)、(0、1、1、
1)または(0、0、1、1)の組み合わせの中の数で
ある。
【0017】本発明における化学式(1)で表される活
性水素化合物のホスファゼニウム塩の中のRは同種また
は異種の炭素数1ないし10個の脂肪族または芳香族の
炭化水素基であり、具体的には、このRは、例えばメチ
ル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、アリル、n
−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、2−ブ
テニル、1−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、
2−メチル−1−ブチル、イソペンチル、tert−ペ
ンチル、3−メチル−2−ブチル、ネオペンチル、n−
ヘキシル、4−メチル−2−ペンチル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、1−ヘプチル、3−ヘプチル、1
−オクチル、2−オクチル、2−エチル−1−ヘキシ
ル、1,1−ジメチル−3,3−ジメチルブチル(通
称、tert−オクチル)、ノニル、デシル、フェニ
ル、4−トルイル、ベンジル、1−フェニルエチルまた
は2−フェニルエチル等の脂肪族または芳香族の炭化水
素基から選ばれる。これらのうち、メチル、エチル、n
−プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、ter
t−ペンチルまたは1,1−ジメチル−3,3−ジメチ
ルブチル等の炭素数1ないし10個の脂肪族炭化水素基
が好ましい。メチル、エチル、n−プロピル、イソプロ
ピル等の炭素数1ないし3個の脂肪族炭化水素基がより
好ましい。メチル基またはエチル基が更に好ましい。
【0018】また化学式(1)で表される活性化合物の
ホスファゼニウム塩中の同一窒素原子上の2個のRが互
いに結合して窒素原子をも含んで環構造を形成する場合
の環状アミノ基は、環に4ないし6個の炭素原子を含む
環状二級アミノ基であり、−NR2は窒素原子を含んだ
5ないし7員環の環状二級アミノ基となる。それらの環
状二級アミノ基としては、例えばピロリジン−1−イル
基、ピペリジン−1−イル基またはモルホリン−4−イ
ル基等であり、さらにはそれらにメチルまたはエチル等
のアルキル基が置換したものである。好ましくは、無置
換のピロリジン−1−イル基、ピペリジン−1−イル基
またはモルホリン−4−イル基である。化学式(1)で
表される活性水素化合物のホスファゼニウム塩中の、可
能な全ての窒素原子についてこのような環構造をとって
いても構わないし、一部であってもよい。
【0019】本発明における化学式(1)で表される活
性水素化合物のホスファゼニウム塩中のZn-(即ち、n
価の活性水素化合物のアニオン)を与える活性水素化合
物、または活性水素化合物のホスファゼニウム塩および
活性水素化合物の存在下に開環重合させる場合に存在さ
せる活性水素化合物とは、最大8個の活性水素を有する
有機化合物であり、酸素原子上に活性水素原子を有する
活性水素化合物または窒素原子上に活性水素原子を有す
る活性水素化合物が挙げられる。
【0020】酸素原子上に活性水素原子を有する活性水
素化合物としては、水であり、例えば蟻酸、酢酸、プロ
ピオン酸、酪酸、イソ酪酸、カプロン酸、ラウリン酸、
ステアリン酸、オレイン酸、フェニル酢酸、ジヒドロ桂
皮酸、シクロヘキサンカルボン酸、安息香酸、パラメチ
ル安息香酸または2−カルボキシナフタレン等の炭素数
1ないし20個のカルボン酸であり、例えば蓚酸、マロ
ン酸、こはく酸、マレイン酸、フマル酸、アジピン酸、
イタコン酸、ブタンテトラカルボン酸、フタル酸、イソ
フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸またはピロメ
リット酸等の炭素数2ないし20個の2ないし6個のカ
ルボキシル基を有する多価カルボン酸類であり、例えば
N,N−ジエチルカルバミン酸、N−カルボキシピロリ
ドン、N−カルボキシアニリンまたはN,N’−ジカル
ボキシ−2,4−トルエンジアミン等のカルバミン酸類
であり、例えばメタノール、エタノール、ノルマル−プ
ロパノール、イソプロパノール、ノルマル−ブチルアル
コール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチル
アルコール、イソペンチルアルコール、tert−ペン
チルアルコール、ノルマル−オクチルアルコール、ラウ
リルアルコール、セチルアルコール、シクロペンタノー
ル、シクロヘキサノール、アリルアルコール、クロチル
アルコール、メチルビニルカルビノール、ベンジルアル
コール、1−フェニルエチルアルコール、トリフェニル
カルビノールまたはシンナミルアルコール等の炭素数1
ないし20個のアルコール類であり、例えばエチレング
リコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサ
ンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ジ
グリセリン、ペンタエリスリトールまたはジペンタエリ
スリトール等の炭素数2ないし20個の2ないし8個の
水酸基を有する多価アルコール類であり、例えばグルコ
ース、ソルビトール、デキストロース、フラクトースま
たはシュクロース等の糖類またはその誘導体であり、例
えばフェノール、クレゾール、キシレノール、アニソー
ル、2−ナフトール、2,6−ジヒドロキシナフタレン
またはビスフェノールA等の炭素数6ないし20個の1
ないし3個の水酸基を有する芳香族化合物類等である。
【0021】窒素原子上に活性水素原子を有する活性水
素化合物としては、例えばメチルアミン、エチルアミ
ン、ノルマル−プロピルアミン、イソプロピルアミン、
ノルマル−ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−
ブチルアミン、tert−ブチルアミン、シクロヘキシ
ルアミン、ベンジルアミン、β-フェニルエチルアミ
ン、アニリン、o−トルイジン、m−トルイジンまたは
p−トルイジン等の炭素数1ないし20個の脂肪族また
は芳香族一級アミン類であり、例えばジメチルアミン、
メチルエチルアミン、ジエチルアミン、ジ−ノルマル−
プロピルアミン、エチル−ノルマル−ブチルアミン、メ
チル−sec−ブチルアミン、ジペンチルアミン、ジシ
クロヘキシルアミン、N−メチルアニリンまたはジフェ
ニルアミン等の炭素数2ないし20個の脂肪族または芳
香族二級アミン類であり、例えばエチレンジアミン、ジ
(2−アミノエチル)アミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、トリ(2−
アミノエチル)アミン、N,N’−ジメチルエチレンジ
アミン、N,N’−ジエチルエチレンジアミンまたはジ
(2−メチルアミノエチル)アミン等の炭素数2ないし
20個の2ないし3個の一級もしくは二級アミノ基を有
する多価アミン類であり、例えばピロリジン、ピペリジ
ン、モルホリンまたは1,2,3,4−テトラヒドロキ
ノリン等の炭素数4ないし20個の飽和環状二級アミン
類であり、3−ピロリン、ピロール、インドール、カル
バゾール、イミダゾール、ピラゾールまたはプリン等の
炭素数4ないし20個の不飽和環状二級アミン類であ
り、例えばピペラジン、ピラジンまたは1,4,7−ト
リアザシクロノナン等の炭素数4ないし20個の2ない
し3個の二級アミノ基を含む環状の多価アミン類であ
り、例えばアセトアミド、プロピオンアミド、N−メチ
ルプロピオンアミド、N−メチル安息香酸アミドまたは
N−エチルステアリン酸アミド等の炭素数2ないし20
個の無置換またはN−一置換の酸アミド類であり、例え
ばβ−プロピオラクタム、2−ピロリドン、δ−バレロ
ラクタムまたはε−カプロラクタム等の4ないし7員環
の環状アミド類であり、例えばこはく酸イミド、マレイ
ン酸イミドまたはフタルイミド等の炭素数4ないし10
個のジカルボン酸のイミド類である。
【0022】活性水素化合物としては、さらには、例え
ばポリエチレンオキシドまたはポリプロピレンオキシド
などであって末端に活性水素を有するポリアルキレンオ
キシド類であり、例えばラクトン類、ラクタム類、ラク
チド類、環状カーボネート類、α−アミノ酸−N−カル
ボン酸無水物類、環状りん酸エステル類、環状ホスホン
酸エステル類および環状シロキサン類の開環重合やその
他の方法で得られるような、そして末端に活性水素を有
するポリエステル類、ポリアミド類、ポリラクチド類、
ポリカーボネート類、ポリペプチド類、ポリりん酸エス
テル類、ポリホスホン酸エステル類およびポリシロキサ
ン類などのポリマーであり、またそれらのコポリマー等
である。
【0023】上述の活性水素化合物には複数個の活性水
素を有する化合物が含まれる。それら活性水素の全てが
解離してアニオンに導かれホスファゼニウム塩を作る場
合もあるが、その一部だけがアニオンとなり他の部分は
活性水素が解離していない場合もある。しかしながら早
い平衡のため、アニオンとならずホスファゼニウム塩を
作っていない部分や、共存させる場合の全く該塩を作っ
てない活性水素化合物からでも、重合は全ての活性水素
が解離しうる部位から開始している。化学式(1)で表
される活性化合物のホスファゼニウム塩中のnは1ない
し8の整数である。好ましくは、1ないし3の整数であ
る。
【0024】本発明においては、化学式(1)で表され
る活性化合物のホスファゼニウム塩中のZn-(即ち、n
価の活性水素化合物のアニオン)を与える活性水素化合
物と、活性水素化合物のホスファゼニウム塩および活性
水素化合物の存在下に開環重合させる場合に存在させる
活性水素化合物とが、同一であっても異なっていても構
わない。また活性水素化合物は単独で用いられても複数
個同時に用いられても構わない。
【0025】これらの活性水素化合物のうち、好ましく
は、水であり、例えば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪
酸、イソ酪酸またはカプロン酸などの炭素数1ないし6
個のカルボン酸であり、例えばメタノール、エタノー
ル、ノルマル−プロパノール、イソプロパノール、ノル
マル−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、
tert−ブチルアルコール、イソペンチルアルコー
ル、tert−ペンチルアルコールまたはノルマル−オ
クチルアルコールなどの炭素数1ないし10個のアルコ
ール類であり、例えばエチレングリコール、ジエチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジ
オール、トリメチロールプロパン、グリセリンまたはペ
ンタエリスリトール等の炭素数2ないし10個の2ない
し4個の水酸基を有する多価アルコール類であり、例え
ばフェノール、クレゾール、キシレノールまたはアニソ
ール等の炭素数6ないし8個の芳香族ヒドロキシ化合物
類であり、例えばN,N’−ジメチルエチレンジアミ
ン、N,N’−ジエチルエチレンジアミンまたはジ(2
−メチルアミノエチル)アミン等の炭素数2ないし10
個の2ないし3個の二級アミノ基を有する多価アミン類
であり、例えばピロリジン、ピペリジン、モルホリンま
たは1,2,3,4−テトラヒドロキノリン等の炭素数
4ないし10個の飽和環状二級アミン類であり、例えば
ピペラジン、ピラジンまたは1,4,7−トリアザシク
ロノナン等の炭素数4ないし10個の2ないし3個の二
級アミノ基を含む環状の多価アミン類であり、例えばβ
−プロピオラクタム、2−ピロリドン、δ−バレロラク
タムまたはε−カプロラクタム等の4ないし7員環の環
状アミド類であり、さらには末端に活性水素を有する、
ポリアルキレンオキシド類、ポリエステル類、ポリアミ
ド類、ポリラクチド類、ポリペプチド類、ポリシロキサ
ン類などのポリマーであり、またそれらのコポリマー等
である。
【0026】本発明の化学式(1)で表される活性水素
化合物のホスファゼニウム塩の合成法については、例え
ば次のような方法が挙げられる。 .五塩化りんと3当量の二置換アミン(R2NH)を
反応させ、さらに1当量のアンモニアを反応させた後、
これを塩基で処理して、化学式(2)
【0027】
【化3】 で表される2,2,2−トリス(二置換アミノ)−2λ
5−ホスファゼンを合成する。 .このホスファゼン化合物(化学式(2))とビス
(二置換アミノ)ホスフォロクロリデート{(R2N)2
P(O)Cl}を反応させて得られるビス(二置換アミ
ノ)トリス(二置換アミノ)ホスフォラニリデンアミノ
ホスフィンオキシドをオキシ塩化りんでクロル化し、次
いでこれをアンモニアと反応させた後、塩基で処理し
て、化学式(3)
【0028】
【化4】 で表される2,2,4,4,4−ペンタキス(二置換ア
ミノ)−2λ5,4λ5−ホスファゼンを得る。 .このホスファゼン化合物(化学式(3))をで用
いたホスファゼン化合物(化学式(2))の代わりに用
い、と同様に反応させることにより、化学式(4)
【0029】
【化5】 (式中、qは0および1ないし3の整数を示す。qが、
0の場合は二置換アミン、1の場合は化学式(2)の化
合物、2の場合は化学式(3)の化合物そして3の場合
はで得られたオリゴホスファゼンを示す。)で表され
る化合物のうちのqが3であるオリゴホスファゼンを得
る。
【0030】.異なるqおよび/またはRの化学式
(4)の化合物を順次に、または同一のqおよびRの化
学式(4)の化合物を同時に、五塩化りんと4当量反応
させることにより、化学式(1)でn=1で、Zn-=C
-にあたるホスファゼニウムクロリドが得られる。
【0031】.このホスファゼニウムクロリドの塩素
アニオンを所望の活性水素化合物のアニオンに置き換え
るには、例えば対応する活性水素化合物のアルカリ金属
またはアルカリ土類金属の塩で処理する方法、または活
性水素化合物が水である(即ちn=1で、Zn-=OH-
である)場合には水酸基型イオン交換樹脂を利用する方
法等が用いられる。このようにして化学式(1)で表さ
れる一般的な活性水素化合物のホスファゼニウム塩が得
られる。
【0032】さらには、例えばホスファゼニウムヒドロ
キシドやホスファゼニウムメトキシドなどのような活性
水素化合物のホスファゼニウム塩に他種の活性水素化合
物を作用させることによっても、他種の活性水素化合物
のホスファゼニウム塩が得られる場合もある。
【0033】本発明においては上述の化学式(1)で表
される活性水素化合物のホスファゼニウム塩の存在下ま
たは該活性水素化合物のホスファゼニウム塩および活性
水素化合物の存在下に4ないし10員環の開環重合性環
状モノマーを開環重合させるが、その際における活性水
素化合物のホスファゼニウム塩の使用量は、該環状モノ
マー1モルに対して、通常1×10-10ないし3×10
-1モルであり、好ましくは1×10-7ないし1×10-1
モルの範囲である。また活性水素化合物のホスファゼニ
ウム塩および活性水素化合物の存在下に開環重合させる
場合に、存在させる活性水素化合物の量は、活性水素化
合物のホスファゼニウム塩1モルに対して、通常、0を
超え1×106モル以下であり、好ましくは、1×101
ないし1×104モルの範囲である。
【0034】本発明の方法における開環重合反応の形式
は特に制限されものではない。4ないし10員環の開環
重合性環状モノマーおよび活性水素化合物のホスファゼ
ニウム塩を、または4ないし10員環の開環重合性環状
モノマー、活性水素化合物のホスファゼニウム塩および
用いる場合の活性水素化合物および併用する場合のアル
キレンオキシド化合物を、有効に接触させうる方法なら
いかなる方法でも構わない。それらを使用する場合の溶
媒と共に、一括して仕込む回分法でも、該モノマーを間
欠または連続的に供給する方法などでも実施できる。
開環重合反応の温度は、モノマーの種類、活性水素化合
物のホスファゼニウム塩および存在させる場合の活性水
素化合物の種類と量等によって一様ではないが、通常、
0ないし300℃であり、好ましくは20ないし250
℃の範囲である。開環重合反応の圧力は、通常、3.0
MPa(メガパスカルで表す絶対圧、以降同様)以下で
あり、好ましくは0.01〜1.5MPa、より好まし
くは0.1ないし1.0MPaである。開環重合反応の
反応時間は、モノマーの種類、活性水素化合物のホスフ
ァゼニウム塩および存在させる場合の活性水素化合物の
種類と量および反応温度などによって異なるが、通常1
00時間以内であり、好ましくは0.1ないし50時間
である。
【0035】本発明の方法における開環重合反応はモノ
マーの溶融状態で実施することもできるが、必要ならば
適宜な溶媒を用いることもできる。このように開環重合
させて得られたポリマーは、溶媒を用いた場合にはそれ
を除くだけで、そのまま応用の素材として使用し得る場
合もあるが、場合によっては酸で処理してポリマー末端
に残存するホスファゼニウムカチオンをプロトンに置き
換え、生成するホスファゼニウムの塩を吸着その他の方
法で除去することもできる。必要であれば、更に適宜な
溶媒によって洗浄するなどの常用の精製を行うこともで
きる。
【0036】
【実施例】次に実施例により本発明を更に詳しく説明す
るが、これらは限定的でなく単に説明のためと解される
べきである。 実施例1 ε−カプロラクトン17.1g(150ミリモル)と活
性水素化合物のホスファゼニウム塩であるテトラキス
[トリス(ジメチルアミノ)ホスフォラニリデンアミ
ノ]ホスフォニウムメトキシド{[(Me2N)3P=
N]4+,MeO-}301mg(0.390ミリモ
ル)とを100mlの反応器に秤取した。窒素雰囲気下
で撹拌しながら180℃に加熱し、10時間重合させ
た。粘性の高い液が得られた。室温まで温度降げると固
体となった。ガスクロマトグラフィーによる分析では、
ε−カプロラクトンは完全に消費されていることが判っ
た。重合物17.4gが得られた。ポリエチレンオキシ
ドを標準としたゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ーによる数平均分子量(以降、同様)は9700であっ
た。
【0037】比較例1 テトラキス[トリス(ジメチルアミノ)ホスフォラニリ
デンアミノ]ホスフォニウムメトキシド{[(Me
2N)3P=N]4+,MeO-}を用いなかった以外は
実施例1と同様にした。ガスクロマトグラフィーによる
分析ではε−カプロラクトンがほぼ定量的に回収されて
おり、重合は起こっていなかった。
【0038】実施例2〜4 実施例1で用いたモノマーおよび活性水素化合物のホス
ファゼニウム塩とそれぞれ同モル量の、表1に示すモノ
マーおよび活性水素化合物のホスファゼニウム塩を用
い、反応時間を表1に示す時間に変えた以外は、実施例
1と全く同様にした。結果を実施例1の結果とともに、
表1に示す。
【0039】実施例5 真空ラインに繋いだ反応器に、オクタメチルシクロテト
ラシロキサン44.5g(150ミリモル)をトルエン
に溶解して100mlの溶液を用意した。10℃に冷却
していたこの溶液にテトラキス[トリス(ジメチルアミ
ノ)ホスフォラニリデンアミノ]ホスフォニウムメトキ
シド{[(Me2N)3P=N]4+,MeO-}301
mg(0.390ミリモル)を加え、数分間撹拌した。
少量のクロロトリメチルシランを加えた後、若干濃縮し
た反応液を300mlのメタノールに注ぎ、沈澱を析出
させた。濾過後固体を減圧乾燥した。25.3gの重合
物が得られた。数平均分子量は98300であった。
【0040】実施例6 1,3−ジオキサン−2−オン15.3g(150ミリ
モル)およびテトラキス[トリス(ジメチルアミノ)ホ
スフォラニリデンアミノ]ホスフォニウムメトキシド
{[(Me2N)3P=N]4+,MeO-}300mg
(0.389ミリモル)とを100mlの反応器に秤取
した。窒素気流下で撹拌しながら160℃に加熱し、1
0時間重合させた。反応中発泡が認められた。13.1
gの重合物が得られた。数平均分子量は3510であっ
た。
【0041】実施例7 アラニン−N−カルボン酸無水物17.3g(150ミ
リモル)およびテトラキス[トリス(ジメチルアミノ)
ホスフォラニリデンアミノ]ホスフォニウムイソプロポ
キシド{[(Me2N)3P=N]4+,(CH32CH
-}312mg(0.391ミリモル)とを100m
lの反応器に秤取した。窒素気流下で撹拌しながら16
0℃に加熱し、10時間重合させた。反応中発泡が認め
られた。10.1gの重合物が得られた。数平均分子量
は3720であった。
【0042】実施例8 エチレングリコールとテトラキス[トリス(ジメチルア
ミノ)ホスフォラニリデンアミノ]ホスフォニウムヒド
ロキシド{[(Me2N)3P=N]4+,OH -}とを
1:0.008モル比で加熱脱水し開始剤として用い
て、プロピレンオキシドを重合させ、分子量783(O
H価:143mgKOH/gポリマー)のものを製造し
た。触媒除去などの後処理を加えず、そのポリプロピレ
ンオキシドを7.83g(10.0ミリモル)秤取し
た。このポリマーの末端〜OH基のうち0.08ミリモ
ルは〜O-(ホスファゼニウム)+となっている。
【0043】これにラクチド14.4g(100ミリモ
ル)を加え、180℃で10時間重合させた。段々に粘
度が高まって行った。室温では流動性をかろうじて残す
高粘度物となった。ラクチドは全て消費されており、数
平均分子量は2185であった。ポリ(ラクチド)・ポ
リ(プロピレンオキシド)・ポリ(ラクチド)型のブロ
ック共重合体が得られた。
【0044】実施例9 真空ラインに繋いだ反応器にテトラキス[トリス(ジメ
チルアミノ)ホスフォラニリデンアミノ]ホスフォニウ
ムクロリド{[(Me2N)3P=N]4+,Cl-
7.05g(9.11ミリモル)を100gのテトラヒ
ドロフラン(以降、THFと略称)に溶解しておいた。
同じく真空ラインに繋いだもう一つの反応器にε−カプ
ロラクタム1.03g(9.10ミリモル)をTHF3
0mlに溶解した溶液を作った。氷水で冷却しながら、
これに注射器で1.0Nのn−ブチルリチウムのn−ヘ
キサン溶液を10ml加えた。撹拌を30分続けた。そ
の後このラクタムのリチウム塩を注射器で全量先のホス
ファゼニウムクロリド溶液に加えた。1時間室温で撹拌
した後、減圧下に溶媒が約30ml程度になるまで濃縮
した。これに30mlのn−ヘプタン約30mlを加え
撹拌した。塩化リチウムの白色沈澱が生じた。予めガラ
スフィルターで繋いだ別の容器にこの沈澱を濾過で除去
しながら濾液を移した。減圧下に濾液全量が50mlに
なるように整えた。このようにしてε−カプロラクタム
のホスファゼニウム塩を調整した。
【0045】一方、ε−カプロラクタム11.3g(1
00ミリモル)を秤取った反応器を窒素気流下に保ち、
これに先に準備したε−カプロラクタムのホスファゼニ
ウム塩溶液を5.0ml(0.91ミリモル)加えた。
除々に昇温しながら溶媒を留去し、最終的には180℃
にして5時間重合させた。室温では固体である重合体が
得られた。数平均分子量は9526であった。
【0046】実施例10 ジエチレングリコールのジカリウム塩0.912g
(5.00ミリモル)をジエチレングリコールジメチル
エーテル50gに加えた。これに、テトラキス[トリス
(ジメチルアミノ)ホスフォラニリデンアミノ]ホスフ
ォニウムクロリド{[(Me2N)3P=N]4+,Cl
-}を7.91g(10.2ミリモル)を加え、80℃
で3時間加熱撹拌した。その後減圧で濃縮乾固した。こ
の固体に30mlのTHFを加え、60℃で2時間撹拌
し、その後不溶物を濾別し、濾液を減圧下に濃縮乾固し
た。こうしてジエチレングリコールのジホスファゼニウ
ム塩(化学式(1)においてn=2)である、ジエチレ
ングリコールのビス{テトラキス[トリス(ジメチルア
ミノ)ホスフォラニリデンアミノ]ホスフォニウム}塩
の固体7.70gを得た。
【0047】この塩を0.317g(0.200ミリモ
ル)を17.1g(150ミリモル)のε−カプロラク
トンに加え、窒素雰囲気下に180℃で5時間重合させ
た。室温では固体である重合体が得られた。数平均分子
量は10500であった。
【0048】実施例11 ε−カプロラクトン22.8g(200ミリモル)、活
性水素化合物のホスファゼニウム塩であるテトラキス
[トリス(ジメチルアミノ)ホスフォラニリデンアミ
ノ]ホスフォニウムヒドロキシド{[(Me2N)3P=
N]4+,OH-}295mg(0.390ミリモル)
および活性水素化合物としての水70.2mg(3.9
0ミリモル)とを100mlの反応器に秤取した。窒素
雰囲気下で撹拌しながら180℃に加熱し、5時間重合
させた。粘性の高い液が得られた。、室温まで温度降げ
ると固体となった。ガスクロマトグラフィーによる分析
では、ε−カプロラクトンは完全に消費されていること
が判った。重合物23.1gが得られた。ポリエチレン
オキシドを標準としたゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィーによる数平均分子量(以降、同様)は5200
であった。
【0049】実施例12〜19 実施例11で用いた活性水素化合物のホスファゼニウム
塩および活性水素化合物とそれぞれ同モル量の、表2に
示す活性水素化合物のホスファゼニウム塩および活性水
素化合物を用いた以外は、実施例11と全く同様にし
た。結果を実施例11の結果とともに、表2に示す。な
お、本実施例で得られたいずれのポリマーにも、格別の
臭気は感じられなかった。
【0050】実施例20 300mlの加圧容器に、エチレングリコール3.11
g(50.1ミリモル)とテトラキス[トリス(ジメチ
ルアミノ)ホスフォラニリデンアミノ]ホスフォニウム
ヒドロキシド{[(Me2N)3P=N]4+,OH-
151mg(0.200ミリモル)をとり、窒素を送り
ながら120℃に加熱して脱水した。冷却後115g
(1.01モル)のε−カプロラクトンを加え、窒素雰
囲気下で180℃に昇温し、この温度で20時間重合さ
せた(一段目)。冷却後、極少量の一部を取り出した。
ガスクロマトグラフィーによる分析からは、ε−カプロ
ラクトンは完全に消費していた。ポリ(エチレングリコ
ール)を標準とした(以下同様)ゲル・パーミエーショ
ンクロマトグラフィーによると数平均分子量が2320
のポリ(ε−カプロラクトン)であった。
【0051】この反応器内容物に、更にラクチド72.
1g(500ミリモル)を加え、再び180℃に昇温
し、この温度で12時間重合させた。冷却後反応器を開
放し187gのポリマーを得た(二段目)。ゲル・パー
ミエーションクロマトグラフィーによると3520の数
平均分子量である。ポリ(ラクチド)・ポリ(ε−カプ
ロラクトン)・ポリ(ラクチド)型のブロック共重合体
が得られた。
【0052】実施例21 実施例20の一段目と全く同様にしてポリ(ε−カプロ
ラクトン)を得た。実施例20の二段目のラクチドの代
わりに、プロピレンオキシド58.1g(1.00モ
ル)を加え、徐々に加熱しながら80℃に昇温し、この
温度で10時間重合させた。反応時圧は最高0.4MP
a(絶対圧)であった。窒素を送り残圧を開放し、冷却
後173gのポリマーを得た。ゲル・パーミエーション
クロマトグラフィーによる数平均分子量3410のポリ
(プロピレンオキシド)・ポリ(ε−カプロラクトン)
・ポリ(プロピレンオキシド)型のブロック共重合体を
得た。
【0053】実施例22 実施例20の一段目のε−カプロラクトンの代わりに、
58.1g(1.00モル)のプロピレンオキシドを仕
込み、80℃で10時間重合させた以外は実施例20の
一段目と同様にした。反応時圧は最高0.4MPaであ
った。冷却後、この反応器内容物に114.1(1.0
0モル)のε−カプロラクトンを加え、180℃で20
時間重合させ、170gのポリマーがを得られた。ゲル
・パーミエーションクロマトグラフィーによる数平均分
子量3480のポリ(ε−カプロラクトン)・ポリ(プ
ロピレンオキシド)・ポリ(ε−カプロラクトン)型の
ブロック共重合体を得た。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【発明の効果】本発明の方法によれば、製造上や取り扱
い上特に問題なく、金属成分を全く含まず臭気を残留さ
せない開始剤を用いて、4ないし10員環の開環重合性
環状モノマーを開環重合させてポリマーを製造すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高木 夘三治 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学式(1) 【化1】 (式中、nは1ないし8の整数であってホスファゼニウ
    ムカチオンの数を表し、Zn-は最大8個の活性水素原子
    を有する活性水素化合物からn個のプロトンが離脱して
    導かれる形のn価の活性水素化合物のアニオンである。
    a、b、cおよびdはそれぞれ3以下の正の整数または
    0であるが、全てが同時に0ではない。Rは同種または
    異種の炭素数1ないし10個の炭化水素基であり、同一
    窒素原子上の2個のRが互いに結合して環構造を形成す
    る場合もある。)で表される活性水素化合物のホスファ
    ゼニウム塩の存在下、または活性水素化合物のホスファ
    ゼニウム塩および活性水素化合物の存在下に、少なくと
    も4ないし10員環の開環重合性環状モノマーを開環重
    合させることを特徴とするポリマーの製造方法。
  2. 【請求項2】 4ないし10員環の開環重合性環状モノ
    マーが、ラクトン類、ラクタム類、ラクチド類、環状カ
    ーボネート類、α−アミノ酸−N−カルボン酸無水物類
    または環状シロキサン類である4ないし10員環の環状
    モノマーである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 4ないし10員環の開環重合性環状モノ
    マーが、ラクトン類またはラクチド類である請求項1記
    載の方法。
  4. 【請求項4】 化学式(1)で表される活性水素化合物
    のホスファゼニウム塩中のnが1ないし3の整数である
    請求項1ないし3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 化学式(1)で表される活性水素化合物
    のホスファゼニウム塩中のa、b、cおよびdがそれぞ
    れ2以下の正の整数または0である請求項1ないし4の
    いずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 化学式(1)で表される活性水素化合物
    のホスファゼニウム塩中のa、b、cおよびdが、a、
    b、cおよびdの順序に関わらず、(1、1、1、
    1)、(0、1、1、1)または(0、0、1、1)か
    ら選ばれる組み合わせの中の数である請求項1ないし4
    のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 化学式(1)で表される活性水素化合物
    のホスファゼニウム塩中のRが同種または異種の、炭素
    数1ないし10個の脂肪族炭化水素基である請求項1な
    いし6のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 化学式(1)で表される活性水素化合物
    のホスファゼニウム塩中のRが同種または異種の、炭素
    数1ないし3個の脂肪族炭化水素基である請求項1ない
    し6のいずれかに記載の方法。
  9. 【請求項9】 化学式(1)で表される活性水素化合物
    のホスファゼニウム塩中の同一窒素原子上の2個のRが
    互いに結合して窒素原子をも含んで環構造を形成する場
    合の環状アミノ基が、環に4ないし6個の炭素原子を含
    む環状二級アミノ基である請求項1ないし8のいずれか
    に記載の方法。
  10. 【請求項10】 化学式(1)で表される活性水素化合
    物のホスファゼニウム塩中の同一窒素原子上の2個のR
    が互いに結合して窒素原子をも含んで環構造を形成する
    場合の環状アミノ基が、ピロリジン−1−イル基、ピペ
    リジン−1−イル基またはモルホリン−4−イル基であ
    る請求項1ないし8記載の方法。
  11. 【請求項11】 化学式(1)で表される活性水素化合
    物のホスファゼニウム塩中のZn-を与える活性水素化合
    物、または活性水素化合物のホスファゼニウム塩および
    活性水素化合物の存在下に開環重合させる場合に存在さ
    せる活性水素化合物が、水、炭素数1ないし6個のカル
    ボン酸、炭素数1ないし10個のアルコール類、炭素数
    2ないし10個の2ないし4個の水酸基を有する多価ア
    ルコール類、炭素数6ないし8個の芳香族ヒドロキシ化
    合物類、炭素数2ないし10個の2ないし3個の二級ア
    ミノ基を有する多価アミン類、炭素数4ないし10個の
    飽和環状二級アミン類、炭素数4ないし10個の2ない
    し3個の二級アミノ基を含む環状の多価アミン類、4な
    いし7員環の環状アミド類、末端に活性水素を有するポ
    リアルキレンオキシド類、ポリエステル類、ポリアミド
    類、ポリラクチド類、ポリペプチド類、ポリシロキサン
    類のポリマーおよびそれらのコポリマーよりなる群から
    選ばれる活性水素化合物である請求項1ないし10のい
    ずれかに記載の方法。
  12. 【請求項12】 2種以上の4ないし10員環の開環重
    合性環状モノマーを併用し、共重合体を製造する請求項
    1ないし11のいずれかに記載の方法。
  13. 【請求項13】 4ないし10員環の開環重合性環状モ
    ノマーとアルキレンオキシド化合物を併用し、共重合体
    を製造する請求項1ないし11のいずれかに記載の方
    法。
  14. 【請求項14】 4ないし10員環の開環重合性環状モ
    ノマーとプロピレンオキシドまたはエチレンオキシドを
    併用し、共重合体を製造する請求項1ないし11のいず
    れかに記載の方法。
  15. 【請求項15】 4ないし10員環の開環重合性環状モ
    ノマーとアルキレンオキシド化合物を順次に併用し、ブ
    ロック共重合体を製造する請求項1ないし11のいずれ
    かに記載の方法。
  16. 【請求項16】 活性水素化合物のホスファゼニウム塩
    の使用量が4ないし10員環の開環重合性環状モノマー
    の1モルに対して1×10-7ないし1×10 -1モルであ
    る請求項1ないし15のいずれかに記載の方法。
  17. 【請求項17】 活性水素化合物のホスファゼニウム塩
    および活性水素化合物の存在下に開環重合させる場合
    の、活性水素化合物の使用量が活性水素化合物のホスフ
    ァゼニウム塩1モルに対して1×101ないし1×104
    モルである請求項1ないし16のいずれかに記載の方
    法。
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