JPH11344983A - アクティブ騒音抑制制御装置 - Google Patents

アクティブ騒音抑制制御装置

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Publication number
JPH11344983A
JPH11344983A JP10154678A JP15467898A JPH11344983A JP H11344983 A JPH11344983 A JP H11344983A JP 10154678 A JP10154678 A JP 10154678A JP 15467898 A JP15467898 A JP 15467898A JP H11344983 A JPH11344983 A JP H11344983A
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JP
Japan
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output
noise suppression
compensator
noise
transfer function
Prior art date
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Pending
Application number
JP10154678A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisashi Sano
久 佐野
Shuichi Adachi
修一 足立
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スミス法を適用したアクティブ騒音抑制制御装
置を提供する。 【解決手段】騒音抑制対象音場41内に設けた騒音打ち
消しのためのアクチュエータから騒音抑制対象音場41
内に設けた騒音検出手段までの伝達関数をPc(s)e
xp(−τs)としたとき伝達関数Pc(s)の補償器
21と伝達関数exp(−τs)の補償器31とが直列
接続された局所フィードバック補償器51を備え、騒音
検出手段の出力から局所フィードバック補償器51の出
力を減算器62にて減算し、減算出力と補償器21の出
力を加算器63にて加算し、加算出力をフィードバック
コントローラ61の入力とし、フィードバックコントロ
ーラ61の出力の極性反転出力をアクチュエータおよび
局所フィードバック補償器51の入力とすることによ
り、騒音抑制対象音場41はあたかもむだ時間のない騒
音抑制対象音場と見做すことができて、低次のフィード
バックコントローラにより騒音の抑制制御が行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアクティブ騒音抑制
制御装置に関し、さらに詳細にはフィードバック制御に
よるアクティブ騒音抑制制御装置に関する。
【0002】本明細書においては、アクティブ騒音抑制
制御をANCとも記し、騒音には振動をも含むものとす
る。
【0003】
【従来の技術】フィードバック制御によるアクティブ騒
音抑制制御方法として、特開平9−258747号に開
示されたものがある。
【0004】これは、再生音によって騒音を打ち消すた
めの音源としてのスピーカと、スピーカによる再生音と
騒音との差の音に基づく誤差信号を検出する騒音検出手
段であるエラーセンサとしてのマイクロフォンとを、プ
ラントとしての騒音抑制対象音場に設け、スピーカから
発生する再生音によって騒音をキャンセルするものであ
る。
【0005】さらに詳細には、上記したアクティブ騒音
抑制制御方法では、騒音抑制対象音場をプラントに対応
させ、プラントの伝達関数に近似した伝達関数を有する
モデルであるインターナルモデルを騒音抑制対象音場に
並列に設け、マイクロフォンからの出力とインターナル
モデルからの出力との差を求めて、該差をIMCフィル
タを含むフィードバックコントローラに供給して、フィ
ードバックコントローラの出力に基づいてスピーカを駆
動するとともに、フィードバックコントローラの出力を
インターナルモデルに供給している。
【0006】ここで、騒音抑制対象音場の伝達関数が騒
音抑制対象音場の波動方程式から得られる伝達関数のう
ち内乱要因および外乱要因による変動量を加法的摂動と
して周波数に対して予め近似設定し、該近似設定された
値とスピーカからマイクロフォンまでの距離とIMCフ
ィルタの伝達関数との積の絶対値が1未満となるように
IMCフィルタの可変パラメータを設定し、設定された
可変パラメータに基づいて騒音抑制対象音場内の騒音を
抑制制御するものである。
【0007】上記のアクティブ騒音抑制制御方法による
ときは、フィードバック系の安定性の確保に有効であ
り、かつプラントの伝達関数の変動を考慮したロバスト
制御を適用できる点で効果がある。
【0008】しかし、アクティブ騒音抑制制御の場合、
騒音打ち消し音源から騒音検出手段までの間に距離遅延
が存在するために、系にむだ時間が存在する。すなわ
ち、この騒音抑制対象音場はむだ時間システムとして扱
う必要がある。
【0009】このために、フィードバックコントローラ
の設計のためには、無限次元システムであるむだ時間系
を有理多項式で近似する必要がある。このためむだ時間
を、パデの近似を用いて近似することになる。ここで、
むだ時間の精度を得るために高次の近似式を用いると有
理多項式の次数が増加して、フィードバックコントロー
ラの次数も高次となるという問題点がある。
【0010】したがって、アクティブ騒音抑制制御装置
の実装化時に、多くの演算を必要とするため高性能のプ
ロセッサが必要となるという問題点があり、このため
に、コスト高になるという問題点も生じる。
【0011】一方、インターナルモデルコントローラの
特別な場合として、制御対象のモデルを用いた局所フィ
ードバック補償によってむだ時間の影響を除去すること
ができるスミス法が知られており、インターナルモデル
コントローラの場合と同様に、むだ時間システムの代表
である化学プラントで広く用いられている。
【0012】図6にスミス法による場合の従来のブロッ
ク線図を示す。
【0013】従来のスミス法は、プラント4と同一の伝
達関数に設定された局所フィードバック補償器5を備え
て、局所フィードバック補償器5はむだ時間要素のない
伝達関数を有する補償器2とむだ時間要素を構成する補
償器3とからなり、コントローラ1からの出力に外乱が
加わった信号はプラント4および局所フィードバック補
償器5に供給し、プラント4の出力から局所フィードバ
ック補償器5の出力を減算し、該減算出力と目標値との
偏差から補償器2の出力を減算し、該減算出力をコント
ローラ1に入力するように構成されている。
【0014】ここで、コントローラ1の伝達関数をC′
(s)、プラント4の伝達関数をPc′(s)exp−
(τ′s)(プラント4のむだ時間をτ′で示す)、補
償器2の伝達関数をPc′(s)、補償器3の伝達関数
をexp(−τ′s)、目標値をR(s)、外乱をD
(s)、プラント4の出力をE(s)としたとき、目標
値R(s)からプラント4の出力E(s)までの伝達関
数G1(s)は下記の(1)式のように表される。sは
ラプラス演算子を示す。
【0015】
【数1】
【0016】(1)式から明らかなように、プラント4
の出力E(s)から局所フィードバック補償器5の出力
の減算および該減算出力Y(s)と目標値R(s)との
偏差から補償器2の出力の減算により、伝達関数G1
(s)の分母にむだ時間要素が含まれない。このために
コントローラ1の設計が容易となる。
【0017】また、図6に示す構成のスミス法を用いる
とき、外乱D(s)からプラント4の出力E(s)まで
の感度関数S1(s)は下記の(2)式のように表わさ
れる。
【0018】
【数2】
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかし、アクティブ騒
音抑制制御に上記した従来のスミス法を適用したとき
は、感度関数S1(s)の分母にはむだ時間要素が現わ
れないが、分子にはむだ時間要素が現われる。分子にむ
だ時間要素が現われることにより、線形2次形式最適
(LQ)制御、H無限大制御などのフィードバック制御
理論が直接適用できないという問題点があった。
【0020】しかも図6に示すように、従来のスミス法
は目標値追従型の構成であることに加え、外乱がプラン
トの入力部に加わる構成になっているため(ANCでは
外乱がマイクロフォンの入力、すなわちプラントの出力
部に加わる構成になっているため)、アクティブ騒音抑
制制御に直接スミス法が適用できないという問題点があ
る。
【0021】本発明は、スミス法を適用したアクティブ
騒音抑制制御装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるアクティ
ブ騒音抑制制御装置は、騒音抑制対象音場内に設けた騒
音打ち消しのためのアクチュエータから騒音抑制対象音
場内に設けた騒音検出手段までの伝達関数をPc(s)
exp(−τs)(sはラプラス演算子、τはアクチュ
エータから騒音検出手段までのむだ時間)としたとき伝
達関数Pc(s)の第1補償器と伝達関数exp(−τ
s)の第2補償器とが直列接続された局所フィードバッ
ク補償器と、騒音検出手段の出力から局所フィードバッ
ク補償器の出力を減算する減算器と、減算器の出力と第
1補償器の出力を加算する加算器と、加算器の出力を入
力とするフィードバックコントローラとを備え、フィー
ドバックコントローラの出力の極性反転出力を騒音打ち
消しのためのアクチュエータへの入力および局所フィー
ドバック補償器への入力とすることを特徴とする。
【0023】本発明にかかるアクティブ騒音抑制制御装
置は、騒音抑制対象音場内に設けた騒音打ち消しのため
のアクチュエータへの入力と局所フィードバック補償器
への入力がフィードバックコントローラからの出力の極
性反転出力とされ、騒音検出手段の出力から局所フィー
ドバック補償器の出力が減算器にて減算され、該減算出
力と第1補償器の出力とが加算器にて加算されてフィー
ドバックコントローラの入力とされるために、騒音検出
手段の出力端から加算器の出力端までの伝達関数の分母
および分子にむだ時間要素が含まれず、騒音抑制対象音
場はあたかもむだ時間のない騒音抑制対象音場と見做す
ことができて、フィードバックコントローラを低次のフ
ィードバックコントローラで構成することができ、低次
のフィードバックコントローラを用いて騒音の抑制制御
が行えることになる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の一形態にか
かるアクティブ騒音抑制制御装置のブロック線図であ
る。
【0025】図1に示すように、本発明の実施の一形態
にかかるアクティブ騒音抑制制御装置は、騒音抑制対象
音場41内に設けられた音源と騒音抑制対象音場41内
に設けられた騒音検出手段との間にPc(s)exp
(−τs)の伝達関数を有する騒音抑制対象音場41に
おける騒音を抑制制御する。
【0026】本発明の実施の一形態にかかるアクティブ
騒音抑制制御装置は、騒音抑制対象音場41内の音源へ
の入力V(s)が供給される局所フィードバック補償器
51を備えている。局所フィードバック補償器51は伝
達関数Pc(s)を有する補償器21と伝達関数exp
(−τs)のむだ時間要素の補償器31とを直列接続し
て構成してある。
【0027】ここで、騒音抑制対象音場41はプラント
に対応し、音源は騒音抑制対象音場41内に設けた騒音
打ち消しのためのアクチュエータに対応し、補償器21
は特許請求の範囲の記載における第1補償器に対応し、
補償器31は特許請求の範囲の記載における第2補償器
に対応している。
【0028】また、局所フィードバック補償器51の伝
達関数は騒音抑制対象音場41内に設けられた騒音打ち
消し音源と騒音抑制対象音場41内に設けられた騒音検
出手段との間の伝達関数に同定してある。
【0029】騒音抑制対象音場41内に設けられた騒音
検出手段の出力に外乱D(s)が加算された加算出力A
(s)から局所フィードバック補償器51の出力F
(s)を減算器62にて減算し、該減算出力J(s)に
補償器21の出力K(s)を加算器63にて加算した加
算出力M(s)をフィードバックコントローラ61に供
給し、フィードバックコントローラ61からの出力の極
性を反転して入力V(s)として騒音抑制対象音場41
内に設けられた音源および局所フィードバック補償器5
1に入力として供給するように構成してある。
【0030】上記のように構成した本発明の実施の一形
態にかかるアクティブ騒音抑制制御装置において、外乱
D(s)の入力点から加算器63の出力点(M(s))
までの伝達関数G2(s)は、下記の(3)式のように
なる。
【0031】
【数3】
【0032】また、外乱D(s)の入力点から加算器6
3の出力点(M(s))までの伝達関数を感度関数S2
(s)というため、感度関数S2(s)も(3)式のよ
うになる。
【0033】(3)式から明らかなように、(3)式の
分母にも分子にもむだ時間要素が現われない。したがっ
て、むだ時間の補償が行われて、あたかも本発明の実施
の一形態にかかるアクティブ騒音抑制制御装置はむだ時
間がないように取り扱えることが判る。
【0034】このように、伝達関数G2(s)がむだ時
間のない有理多項式で構成されているために、直接、フ
ィードバック制御理論の適用が可能となって、本発明の
実施の一形態にかかるアクティブ騒音抑制制御装置のフ
ィードバックコントローラ61を、LQ制御やH無限大
制御などの制御理論により設計できるだけでなく、PI
D動作のコントローラなどの低次元のコントローラにて
設計することもできる。
【0035】
【実施例】次に本発明にかかるアクティブ騒音抑制制御
装置の実施例について説明する。
【0036】本実施例は本発明の実施の一形態にかかる
アクティブ騒音抑制制御装置を車室内の騒音を抑制制御
する場合に適用した例である。
【0037】図2(A)、(B)、図3および図4は本
発明にかかるアクティブ騒音抑制制御装置の実施例を車
両に適用したときにおける車両の模式側面図、模式平面
図、制御ブロック図およびブロック線図である。
【0038】本発明の一実施例では騒音抑制対象音場4
1に対応する車室内に騒音を打ち消すためのアクチュエ
ータに対応する音源としてのスピーカを設け、スピーカ
からの発生音である打ち消し音にて打ち消されずに残っ
ている残留音を検出する騒音検出手段に対応するエラー
センサとしてのマイクロフォンを車室内に設けて残留音
を検出して、マイクロフォンの出力に基づいてスピーカ
を駆動する。
【0039】図2(A)および(B)に示すように車室
41Aの後部座席40aおよび40bの後の所定位置に
それぞれスピーカ42aおよび42bが各別に設けてあ
るとともに、後部座席40aのヘッドレスト位置近傍の
所定位置および後部座席40bのヘッドレスト位置近傍
の所定位置にマイクロフォン43aおよび43bがそれ
ぞれ各別に設けてある。
【0040】図2(A)および(B)に示す本発明にか
かるアクティブ騒音抑制制御装置の実施例では、アクテ
ィブ騒音抑制制御装置が車室41Aの右側用と左側用と
にそれぞれ独立している場合であって、1座席について
みれば図3に示す如く1入力1出力フィードバックシス
テムとなる。なお、図3において、符号10は後記の制
御装置を示している。
【0041】ここで、車室41Aは騒音抑制対象音場4
1に対応しており、互いに対応するスピーカ42aとマ
イクロフォン43aの一対の場合をブロック線図で例示
すれば図4のように表示でき、スピーカ42aとスピー
カ42aに対応するマイクロフォン43aとの間におけ
る車室41Aの伝達関数およびスピーカ42bとスピー
カ42bに対応するマイクロフォン43bとの間におけ
る車室41Aの伝達関数はともにPc(s)exp(−
τs)である。以下、Pc(s)exp(−τs)を単
に車室41Aの伝達関数とも記す。
【0042】図4において、制御装置10は図1におけ
る騒音抑制対象音場41を除いた構成要素からなる制御
装置であって、局所フィードバック補償器51、フィー
ドバックコントローラ61、マイクロフォン43aの出
力から局所フィードバック補償器51の出力を減算する
減算器62、減算器62の出力と補償器21の出力とを
加算し加算出力をフィードバックコントローラ61へ供
給する加算器63を備え、フィードバックコントローラ
61の出力の極性を反転した信号をスピーカ42aおよ
び局所フィードバック補償器51に入力V(s)として
供給するように構成してある。なお、制御装置10は車
両のエンジン制御のためのコンピュータを利用して形成
することもできる。
【0043】局所フィードバック補償器51の伝達関数
は車室41Aの伝達関数に同定してあって、補償器21
の伝達関数は伝達関数Pc(s)に設定してあり、補償
器31の伝達関数は伝達関数exp(−τs)に設定し
てある。
【0044】上記したように、図4に示した制御装置1
0と車室41Aとによるアクティブ騒音抑制制御装置は
図1に示した本発明の実施の一形態にかかるアクティブ
騒音抑制制御装置と等価であり、伝達関数G2(s)お
よび感度関数S2(s)は上記の(3)式に示すとおり
である。
【0045】ここで、スピーカ42a(42b)を物理
モデリングし、スピーカ42a(42b)からマイクロ
フォン43a(43b)までの距離遅延をむだ時間τと
し、マイクロフォン43a(43b)はコンデンサマイ
クを使用して所定の定数とおいて、求めた車室41Aの
伝達関数Pc(s)exp(−τs)は、下記の(4)
式の如くである。
【0046】
【数4】
【0047】(4)式において右辺第1項の[ ]内は
車室41Aの伝達関数中のPc(s)に対応し、右辺第
2項の[ ]内は車室41Aの伝達関数中のむだ時間要
素exp(−τs)に対応している。
【0048】この車室41Aの伝達関数をもとに設計し
たPID動作のコントローラからなるフィードバックコ
ントローラ61の伝達関数C(s)は下記の(5)式の
如くであり、2次のフィードバックコントローラです
む。
【0049】
【数5】
【0050】また、騒音抑制制御を行わない場合と、イ
ンターナルモデルコントローラによる騒音抑制制御のた
めに設計した7次のフィードバックコントローラを用い
た場合と、本発明にかかるアクティブ騒音抑制制御装置
の実施例による2次のフィードバックコントローラを用
いた場合との、騒音抑制制御特性は図5に示す如くであ
る。図5において、横軸は周波数、縦軸は音圧レベルを
示し、実線は制御なしの場合を示し、一点鎖線はインタ
ーナルモデルコントローラによる騒音抑制制御のために
設計した7次のフィードバックコントローラを用いた場
合を示し、破線は本発明にかかるアクティブ騒音抑制制
御装置の実施例による2次のフィードバックコントロー
ラを用いた場合を示している。
【0051】図5からも判るように、本発明にかかるア
クティブ騒音抑制制御装置の実施例による2次のフィー
ドバックコントローラを用いた場合には、インターナル
モデルコントローラによる騒音抑制制御のために設計し
た7次のフィードバックコントローラを用いた場合と同
程度の騒音抑制効果が得られて、騒音抑制制御に有効で
あることが判る。
【0052】なお、上記の実施例においてアクティブ騒
音抑制制御が車室41Aの右側用と左側用としてそれぞ
れ独立している場合を説明したが、マイクロフォン43
aの出力およびマイクロフォン43bの出力を並列接続
して残留騒音の平均値を検出し、かつスピーカ42aの
入力端およびスピーカ42bの入力端を並列接続して共
通の駆動信号によってスピーカ42aおよび42bを駆
動するように構成して、制御装置10によって制御する
ようにしてもよい。
【0053】この場合、マイクロフォン43a、43b
は同一出力抵抗特性のものを使用する。したがって、並
列接続されたマイクロフォン43a、43bの出力は平
均残留騒音に基づく電気信号を送出することになる。ス
ピーカ42a、42bは同一入力抵抗特性のものを使用
する。したがって、並列接続されたスピーカ42a、4
2bからの発生騒音は入力信号に基づき同一レベル、か
つ同一周波数の打ち消し騒音を発生することになる。こ
のようにすることでも、フィードバックコントローラ6
1は低次のフィードバックコントローラで構成でき、か
つ十分な騒音抑制効果が得られる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明にかかるアク
ティブ騒音抑制制御装置によればスミス法が適用でき
て、騒音抑制対象音場があたかもむだ時間がないように
取り扱えるという効果が得られ、フィードバックコント
ローラに低次元のフィードバックコントローラが使用で
きるという効果が得られる。この結果、安価なアクティ
ブ騒音抑制制御装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態にかかるアクティブ騒音
抑制制御装置のブロック線図である。
【図2】本発明にかかるアクティブ騒音抑制制御装置の
実施例を車両に適用したときにおける車両の模式側面図
および模式平面図である。
【図3】本発明にかかるアクティブ騒音抑制制御装置の
実施例を車両へ装着したときにおける制御ブロック図で
ある。
【図4】本発明にかかるアクティブ騒音抑制制御装置の
実施例を車両へ装着したときにおけるブロック線図であ
る。
【図5】本発明にかかるアクティブ騒音抑制制御装置の
実施例によるときの騒音抑制特性図である。
【図6】従来のスミス法を示すブロック線図である。
【符号の説明】
10…制御装置 21、31…補償器 40a、40b…後部座席 41…騒音抑制対象
音場 41A…車室 42a、42b…ス
ピーカ 43a、43b…マイクロフォン 51…局所フィード
バック補償器 61…フィードバックコントローラ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】騒音抑制対象音場内に設けた騒音打ち消し
    のためのアクチュエータから騒音抑制対象音場内に設け
    た騒音検出手段までの伝達関数をPc(s)exp(−
    τs)(sはラプラス演算子、τはアクチュエータから
    騒音検出手段までのむだ時間)としたとき伝達関数Pc
    (s)の第1補償器と伝達関数exp(−τs)の第2
    補償器とが直列接続された局所フィードバック補償器
    と、騒音検出手段の出力から局所フィードバック補償器
    の出力を減算する減算器と、減算器の出力と第1補償器
    の出力を加算する加算器と、加算器の出力を入力とする
    フィードバックコントローラとを備え、フィードバック
    コントローラの出力の極性反転出力を騒音打ち消しのた
    めのアクチュエータへの入力および局所フィードバック
    補償器への入力とすることを特徴とするアクティブ騒音
    抑制制御装置。
JP10154678A 1998-06-03 1998-06-03 アクティブ騒音抑制制御装置 Pending JPH11344983A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002048806A1 (fr) * 2000-12-14 2002-06-20 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki Dispositif de commande a retroaction
US7725201B2 (en) 2000-12-14 2010-05-25 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki Feedback control device

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