JPH11337990A - 疑似位相整合型波長変換素子 - Google Patents

疑似位相整合型波長変換素子

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JPH11337990A
JPH11337990A JP14904098A JP14904098A JPH11337990A JP H11337990 A JPH11337990 A JP H11337990A JP 14904098 A JP14904098 A JP 14904098A JP 14904098 A JP14904098 A JP 14904098A JP H11337990 A JPH11337990 A JP H11337990A
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wavelength
curve
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JP14904098A
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Chiyousei Jo
長青 徐
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/35Non-linear optics
    • G02F1/37Non-linear optics for second-harmonic generation
    • G02F1/377Non-linear optics for second-harmonic generation in an optical waveguide structure
    • G02F1/3775Non-linear optics for second-harmonic generation in an optical waveguide structure with a periodic structure, e.g. domain inversion, for quasi-phase-matching [QPM]

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Nonlinear Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 疑似位相整合型波長変換素子において、信号
光に対する変換光の可変波長幅を広くする。 【解決手段】 疑似位相整合型波長変換素子のドメイン
反転領域13を、隣合うドメイン反転区の周期の異なる
第1〜3ドメイン反転区31〜35などの複数のドメイ
ン反転区で構成する。一つの素子で、それぞれのドメイ
ン反転周期の可変波長を加味した変換効率特性を得るこ
とができるため、変換光の可変波長幅を広くすることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、疑似位相整合型
波長変換素子、特に、信号光に対する変換光の可変波長
幅を広くした疑似位相整合型波長変換素子を提供する。
【0002】
【従来の技術】従来より、疑似位相整合型波長変換素子
(以下QPM波長変換素子と略称することもある)は、
波長変換を行うことのできる素子の一つとして知られて
いる。
【0003】このようなQPM波長変換素子は、入力さ
れた信号光と当該入力と同一の方向から入力されたポン
プ光とが、ドメイン反転領域において相互作用すること
により、変換光として出力するものである。これらQP
M波長変換素子において、その変換光の可変波長幅を広
くするために、様々な試みが行われている。例えば、文
献I(Broad−Band Second−Harm
onic Generation in LiNbO3
Waveguide Using Optimize
d Domain−Inverted Gratin
g、Jpn.J.Appl.Phys.Vol.33、
1994、pp.L1163〜L1166)または文献
II(Increased acceptance b
andwidth for quasi−phasem
atched second harmonic ge
neration in LiNbO3 wavegu
ides、ELECTRONIC LETTERS 6
th January 1994、Vol.30 N
o.1 p.34〜35)に開示されている方法があ
る。
【0004】文献Iまたは文献IIに開示されているの
は、QPM波長変換素子のドメイン反転周期を、その周
期に対して特定の変調を加えたようなドメイン反転周期
とする方法である。
【0005】図4(A)は、均一な周期構造のドメイン
反転領域に対して、上述の文献のように適切な変調を加
えたときのドメイン反転領域を概略的に示したものであ
る。図4(A)において、LiNbO3 基板11の+c
面(光学軸に垂直な面)にドメイン反転領域13と、そ
のドメイン反転領域13に交差する光導波路15とが設
けられている。図のように、変調が加えられたドメイン
反転周期を有するドメイン反転領域において、一端より
入力された信号光17とポンプ光19との相互作用によ
り波長変換が行われて、他端から変換光21が得られ
る。なお、詳細は省略するが、このドメイン反転領域に
おける変調は、目的とする波長変換に用いる信号光やポ
ンプ光の波長により異なる。
【0006】また、図4(B)は、このようなドメイン
反転領域を有する波長変換素子の第2高調波発生効率に
対して理論計算をすることにより得られたグラフであ
る。横軸は第2高調波の波長(nm)であり、かつ縦軸
は第2高調波発生効率を示す。なお、第2高調波発生効
率は、第2高調波の光の強度を、基本波の強度の自乗で
割ったものと定義される。なお、第2高調波発生効率は
形成したドメイン反転領域の長さにより変化するため、
第2高調波発生効率の絶対値は付さないこととした。ま
た、このグラフは、基本波の強度を固定して、シミュレ
ーションを行ったものである。
【0007】なお、後述する差周波発生における変換効
率と、この第2高調波発生における変換効率とを比較す
る場合は注意を要する。第2高調波発生により発振した
第2高調波に相当するものは、第2高調波の逆過程と見
なせる差周波発生におけるポンプ光であるということで
ある。すなわち、両者の変換効率曲線の比較をするとき
には、基本波の半分の波長である第2高調波の可変波長
幅と、差周波発生におけるポンプ光の許容波長幅とを比
較すると良い。以上の理由により、図4(B)の横軸
は、第2高調波の波長(nm)で示している。
【0008】図4(B)に示されているように、第2高
調波発生効率は、第2高調波の波長は765nm〜77
5nmの実効的な波長幅を有している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のQPM波長変換素子は、ドメイン反転領域のピ
ッチの変調を行うに当たり、複雑なシミュレーションを
用いて最適化などの設計作業を行うことが必要であっ
た。
【0010】また、図4(B)に示されるように、第2
高調波の可変波長幅において、第2高調波の波長が変化
すると、その変換効率が激しく変動してしまうという欠
点があった。そのため、可変波長幅であっても、有効に
波長変換ができない波長帯があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、この目的を達成
するため、この発明の疑似位相整合型波長変換素子によ
れば、基板と、その基板の上面に設けられた光導波路
と、その光導波路に形成されたドメイン反転領域とを具
え、その光導波路に入力された信号光の波長に対して、
その同一端より入力されたポンプ光の波長で波長変換を
行って、変換光としてその他端より出力する疑似位相整
合型波長変換素子において、前述のドメイン反転領域
を、光の伝搬方向に連続的に配列されたドメイン反転区
で構成しており、互いに隣接するそのドメイン反転区
は、互いに異なる均一なドメイン反転周期を有してお
り、同一波長の波長変換は、同一のドメイン反転周期に
属する一つまたは複数のドメイン反転区であるドメイン
反転区群のうち、前述の同一波長に応じたドメイン反転
区群により行われることを特徴とする。
【0012】この構成によれば、ドメイン反転領域が、
各々均一なドメイン反転周期を有しているドメイン反転
区で以て構成されており、かつ互いに隣接するドメイン
反転区の周期間隔が異なっている。そのドメイン反転周
期が異なるドメイン反転区においては、波長変換に係わ
る、信号光、ポンプ光および変換光の波長域が異なる。
すなわち、波長変換素子全体としての可変波長幅は、周
期間隔が異なるドメイン反転区のそれぞれの可変波長幅
を重ね合わせたような波長幅となる。それにより、この
構成の波長変換素子は、信号光の波長を固定する場合
は、従来の波長変換素子よりも、変換光の可変波長幅を
広くできる。また、逆に言うと、変換光を固定する場合
は、信号光の許容波長幅を広くすることができる。ま
た、特定の信号光に対して離散的な波長の変換光を得る
には、それらの異なる波長変換に応じたドメイン反転区
を設ければ良い。
【0013】また、この発明の実施に当たり、好ましく
は、一つのドメイン反転区群に属するドメイン反転区が
複数有る場合は、そのドメイン反転区群に属する各ドメ
イン反転区のそれぞれの間隔は、当該ドメイン反転区群
のドメイン反転周期の整数倍に実質的に等しくするのが
良い。
【0014】この構成によると、一つのドメイン反転区
群に属するドメイン反転区が複数有る場合は、それらの
ドメイン反転区の間隔が、当該ドメイン反転区群のドメ
イン反転周期の整数倍となるため、変換効率を高くし
て、有効に波長変換を行うことができる。
【0015】なお、一つのドメイン反転区に属するドメ
イン反転区が一つしかないドメイン反転区群において
は、そのようなドメイン反転区の間隔を考慮する必要は
ない。
【0016】なお、波長変換に係る、信号光、ポンプ光
および変換光のそれぞれの波長と、ドメイン反転周期と
の間には、疑似位相整合条件(QPM条件)などの条件
が存在する。その条件とは、例えば、信号光の波長と変
換光の波長とを決定すると、発振に必要なポンプ光の波
長およびドメイン反転周期が決定されるということを示
している。言い換えると、変換光の可変波長幅を広くす
ること、および信号光の許容波長幅を広くすることは、
ポンプ光の波長に対して変換効率が実効的な値を取りう
る範囲を広くすることと同義であることを示している。
【0017】また、ドメイン反転区群とは、同一のドメ
イン反転周期を有するドメイン反転区の総称である。同
一のドメイン反転周期を有するドメイン反転区が一つの
場合は、その一つのドメイン反転区をドメイン反転区群
と称し、また、同一のドメイン反転周期を有するドメイ
ン反転区が複数ある場合は、それらをドメイン反転区群
と称する。
【0018】また、一つのドメイン反転区群に属するド
メイン反転区が複数ある場合は、それらのドメイン反転
区の間の距離が、当該ドメイン反転区のドメイン反転周
期の整数倍と実質的に等しくしておく。そのように等し
くしておかないと、それらのドメイン反転区において有
効に波長変換を行うことができないためである。
【0019】また、この発明の実施に当たり、好ましく
は、前述のドメイン反転区群は、実質的に単峰型の変換
効率曲線として表されるポンプ光波長対変換光強度特性
を有しており、前述の前記ドメイン反転区群の変換効率
曲線のうち、任意の一つの第1ドメイン反転周期を有す
るドメイン反転区群の変換効率曲線と、この第1ドメイ
ン反転周期に最も周期が近い第2ドメイン反転周期を有
するドメイン反転区群の変換効率曲線とを、それぞれ第
1曲線および第2曲線とするとき、その第1曲線のピー
ク値を与えるポンプ光の第1波長とその第2曲線のピー
ク値を与えるポンプ光の第2波長との差を、この第1ま
たは第2曲線の半値幅に実質的に等しくしてあると良
い。
【0020】なお、ドメイン反転区群の変換効率曲線と
は、そのドメイン反転区群に属する一つまたは複数のド
メイン反転区の変換効率からの寄与を加味した変換効率
を与える曲線である。また、波長変換に関与する波長に
応じて、波長変換を行うドメイン反転区群は互いに異な
っている。
【0021】この構成によれば、ドメイン反転区群の変
換効率に対して、それらの変換効率の総和で表されるよ
うな連続的かつ実効的な変換効率を有する波長変換素子
が実現できる。
【0022】また、この発明の実施に当たり、好ましく
は、前述のドメイン反転区群は、実質的に単峰型の変換
効率曲線として表されるポンプ光波長対変換光強度特性
を有しており、前述のドメイン反転区群の変換効率曲線
のうち、任意の一つの第1ドメイン反転周期を有するド
メイン反転区群の変換効率曲線と、この第1ドメイン反
転周期に最も周期が近い第2ドメイン反転周期を有する
ドメイン反転区群の変換効率曲線とを、それぞれ第1曲
線および第2曲線とするとき、該第1曲線のピーク値を
与えるポンプ光の第1波長と前記第2曲線のピーク値を
与えるポンプ光の第2波長との差を、前述の第1および
第2曲線の半値幅の平均値に実質的に等しくしてあると
良い。
【0023】この構成によれば、波長変換に関与する波
長に応じて互いに異なるドメイン反転区群の変換効率に
対して、それらの変換効率の総和で表されるような連続
的かつ実効的な変換効率を有する波長変換素子が実現で
きる。また、第1曲線と第2曲線との差を、それら第1
および第2曲線の半値幅の平均値に実質的に等しくして
あるので、波長依存性の変動の少ない変換効率を得るこ
とができる。
【0024】また、この発明の実施に当たり、好ましく
は、前述のドメイン反転区群は、実質的に単峰型の変換
効率曲線として表されるポンプ光波長対変換光強度特性
を有しており、前述のドメイン反転区群の変換効率曲線
のうち、任意の一つの第1ドメイン反転周期を有するド
メイン反転区群の変換効率曲線と、この第1ドメイン反
転周期に最も周期が近い第2ドメイン反転周期を有する
ドメイン反転区群の変換効率曲線とを、それぞれ第1曲
線および第2曲線とするとき、該第1曲線のピーク値を
与えるポンプ光の第1波長と前記第2曲線のピーク値を
与えるポンプ光の第2波長との差を、前述の第1および
第2曲線の半値幅のうち小さい方の半値幅よりも小さく
してあると良い。
【0025】この構成によれば、波長変換に関与する波
長に応じて互いに異なるドメイン反転区群の変換効率に
対して、それらの変換効率の総和で表されるような連続
的かつ実効的な変換効率を有する波長変換素子が実現で
きる。また、第1曲線と第2曲線との差を、それら第1
および第2曲線のうち小さい方の半値幅よりも小さくし
ているので、それらの半値幅と実質的に同一とした上述
の構成よりも、更に波長依存性の変動の少ない変換効率
を得ることができる。
【0026】また、この発明の実施に当たり、好ましく
は、前述のドメイン反転区は、異なるドメイン反転区群
に属する当該ドメイン反転区の長さの総和が、それぞれ
実質的に等しくなるドメイン反転区とするのが良い。
【0027】なお、ドメイン反転区群に属するドメイン
反転区の長さの総和とは、ドメイン反転区群に属するド
メイン反転区が一つの場合には、そのドメイン反転区の
長さそのものを示し、複数の場合には、そのドメイン反
転区の長さの和を示すこととする。
【0028】この構成によれば、異なるドメイン反転周
期を有するドメイン反転区群のそれぞれの総合の長さ
が、全て実質的に等しくなっている。したがって、ドメ
イン反転区群の変換効率を実質的に等しくできる。すな
わち、波長変換に係る波長に依存する変換効率の変動を
抑制することができる。
【0029】この波長変換素子は、光導波路における伝
搬損失が実質的に小さいとして無視できるとしたもので
ある。しかしながら、実際の波長変換素子においては、
伝搬損失が無視できない場合が多い。波長変換素子の一
端から入力された信号光およびポンプ光は、それらの波
長に対応するドメイン反転区により波長変換されるま
で、光導波路を伝搬していく必要があるため、そのドメ
イン反転区に入射する際には、幾分減衰してしまう。ま
た、波長変換が行われるドメイン反転区の波長変換素子
中の位置は、入力する信号光およびポンプ光の波長によ
り、異なる。また、波長変換により発振した変換光も、
光導波路を伝搬していくため、同様に伝搬損失を生じ
る。波長変換に係る波長に応じてドメイン反転区群の位
置は異なる。すなわち、ポンプ光などの波長に対して、
波長変換素子の変換効率は、大きく変化してしまうこと
となる。
【0030】そのため、この発明の実施に当たり、好ま
しくは、前述のドメイン反転区群の長さの総和は、前述
の光導波路を伝搬する距離に応じて、前述の信号光、ポ
ンプ光および変換光の強度の減少による、当該ドメイン
反転区群の変換効率の低下に従い、大きくしていくと良
い。
【0031】この構成によれば、ドメイン反転区群の長
さの総和は、ドメイン反転区群のドメイン反転領域中で
の配置関係に応じて、そのドメイン反転区群に入射する
信号光およびポンプ光の強度の差異とそのドメイン反転
区群より出射する変換光の強度の差異とを、うち消すよ
うな長さとしている。そのため、伝搬損失による変換効
率のピーク値の波長依存性を減少させることができる。
【0032】また、この発明の実施に当たり、好ましく
は、前述のドメイン反転領域は、光の伝搬方向の配列の
中心に位置するドメイン反転区を基準にして、残りのド
メイン反転区が、そのドメイン反転区の長さと当該ドメ
イン反転周期とが対称的となるように設けられていると
良い。
【0033】この構成によれば、ドメイン反転領域が、
そのドメイン反転領域の中心にあるドメイン反転区を基
準として、同一のドメイン反転周期を有し、かつ、同一
の長さを有するドメイン反転区が、対称的に配置された
構造となっている。更に、既に説明したように、その対
称的に配置された2つのドメイン反転区同士の間隔は、
そのドメイン反転周期の整数倍となっている。それによ
り、伝搬損失により生じる波長変換素子の入出力の方向
性を無くすことができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて、図を用いて説明する。なお、図中、各構成成分の
大きさ、形状および配置関係は、この発明が理解できる
程度に概略的に示してあるに過ぎない。
【0035】図1は、図2のこの発明のQPM波長変換
素子を上面から見たときの平面図である。図2は、この
発明のQPM波長変換素子の斜視図である。なお、図1
および図2は、図を分かり易くするため、断面ではない
箇所にも、その箇所を強調して示すために、一部ハッチ
ングを付して示してある。また、図3は、この発明のQ
PM波長変換素子のポンプ光波長差(nm)−変換効率
(変換光強度特性)を示すグラフである。
【0036】以下、図1、図2および図3を参照して、
この発明のQPM波長変換素子を説明する。
【0037】先ず、この発明のQPM波長変換素子と従
来周知のQPM波長変換素子との共通点を説明する。一
般的に言うと、QPM波長変換素子は、基板11と、基
板11の上面に設けられた光導波路15と、光導波路1
5に形成されたドメイン反転領域13とを具えている。
そして、図1(A)に示すように、光導波路15の一端
から入力された信号光17の波長に対して、その同一端
から入力されたポンプ光19の波長で波長変換を行っ
て、変換光21として、別の一端より出力する。
【0038】次に、この発明のQPM波長変換素子の特
徴的な部分を説明する。この発明のQPM波長変換素子
は、そのドメイン反転領域13を、光の伝搬方向に連続
的に配列され、かつ、信号光17から変換光21への波
長変換が行われる複数のドメイン反転区31、33およ
び35で以て構成している。そして、それら第1〜第3
ドメイン反転区31〜35は、それぞれが一定周期間隔
であるドメイン反転周期を有している。更に、互いに隣
接するドメイン反転区の反転周期は、異なっている。な
お、既に説明したように、同一波長の波長変換、すなわ
ち、特定の信号光を別の特定の変換光へ変換する波長変
換は、同一のドメイン反転区群により波長変換が行われ
る。図1(A)の例では、ドメイン反転領域は、3つの
ドメイン反転区で構成されているが、もちろん2以上の
複数のドメイン反転区で構成されていれば良い。
【0039】この発明の理解を促すために、以下におい
ては、例えば、ドメイン反転領域13が、図1(A)に
示すように、3つのドメイン反転区からなる場合につい
て説明する。
【0040】図示例では、ドメイン反転領域13は、第
1ドメイン反転区31と、第2ドメイン反転区33と、
第3ドメイン反転区35とから構成される。それら第1
〜第3ドメイン反転区31〜35のドメイン反転周期
は、隣り合うもの同士が異なるように、すなわち、3つ
のドメイン反転区のドメイン反転周期を異ならしめても
良いし、第1ドメイン反転区31と第3ドメイン反転区
35とを同一のドメイン反転周期としても良い。
【0041】また、既に説明したように、一つのドメイ
ン反転区群に属するドメイン反転区が複数有る場合は、
それらのドメイン反転区の間隔を、当該ドメイン反転区
群のドメイン反転周期の整数倍とすると、有効に波長変
換を行うことができるため好適である。
【0042】図1(B)の図示例では、第1ドメイン反
転区と第3ドメイン反転区とが同一のドメイン反転区群
に属している、すなわちそれらのドメイン反転周期が同
一の場合となっている。そのとき、第1ドメイン反転区
31と第3ドメイン反転区35との間隔が、第1ドメイ
ン反転区や第3ドメイン反転区のドメイン反転周期の整
数倍となるように設けられていると良い。
【0043】また、このようなQPM波長変換素子にお
いては、差周波発生、和周波発生、第2高調波発生など
による波長変換が可能である。そのような波長変換を行
うための条件として、例えば、差周波発生による波長変
換においては、下記のエネルギー保存則およびQPM条
件を満たす必要がある。なお、以下の記号は、λs :信
号光の波長、λp :ポンプ光の波長、λc :変換光の波
長、Λ:ドメイン反転周期、ns :信号光の屈折率、n
p :ポンプ光の屈折率、nc :変換光の屈折率を示す。
【0044】1/λc =1/λp −1/λs (エネルギ
ー保存則) 2π/Λ=2πnp /λp −2πnc /λc −2πns
/λs (QPM条件) 波長変換に際し、差周波発生による変換光を得る場合に
ついて説明する。上述の3つの第1〜第3ドメイン反転
区は、それぞれのドメイン反転周期が、Λ1 、Λ2 、Λ
3 なるように設けられているとする。そこで、一定波長
λs の信号光と、可変波長λp のポンプ光を入力した場
合を考える。それらが上述のエネルギー保存則とQPM
条件とを同時に満足するとき、すなわち、Λ1 、Λ2
Λ3 とに対応するλp において、変換光を得ることがで
きる。例えば、その変換光の波長λc は、Λ1 〜Λ3
異なる場合、波長の異なる3つの波長となる。
【0045】ここで、例えば、一つの波長変換素子で、
信号光波長1.55nmから変換光波長1.31nmへ
の波長変換と、信号光波長1.55nmから変換光波長
0.65nmへの波長変換と、信号光波長1.31nm
から変換光波長0.65nmへの波長変換とを、同一の
素子で行いたい場合を考える。
【0046】ドメイン反転周期Λ1 、Λ2 、Λ3 が、そ
れぞれ、信号光波長1.31nmから変換光波長0.6
5nmへの波長変換、信号光波長1.55nmから変換
光波長0.65nmへの波長変換、信号光波長1.55
nmから変換光波長1.31nmへの波長変換に対応し
ているとする。
【0047】図3(A)は、そのような波長変換素子の
ポンプ光波長差−変換効率を示すグラフである。なお、
図3(A)の横軸は、ポンプ光の波長差(nm)を示
し、および縦軸は変換効率を示す。既に説明したよう
に、変換効率は、素子の長さの自乗に比例するため、こ
の発明の理解のためには必要ないため省略したが、従来
技術として記載した変換効率特性と同程度の変換効率を
有していると言える。
【0048】このような波長変換素子を得るためには、
ポンプ光波長差が、434nm、458nm、710n
mのとき、実効的な変換効率が得られるように、上述の
2つの条件式により各ドメイン反転区のドメイン反転周
期を定めれば良い。
【0049】また、ドメイン反転周期Λ1 、Λ2 、Λ3
を、僅かに異ならせた場合は、素子全体の変換効率が、
第1〜第3のドメイン反転区の変換効率を重ね合わせた
ような変換効率となる。
【0050】そのように、僅かにドメイン反転周期が異
なる場合の好適な例を以下に示す。以下の説明も、ドメ
イン反転区が3つの例を用いて説明する。
【0051】第1〜第3ドメイン反転区のドメイン反転
周期を、それぞれΛ1 、Λ2 、Λ3とする。また、その
ドメイン反転周期の間隔は、Λ1 <Λ2 <Λ3 なる関係
があるとする。また、第1〜第3ドメイン反転区の変換
効率曲線を、C1 、C2 、C3 とする。そして、変換効
率曲線C1 、C2 、C3 の各々のピーク変換効率を与え
るポンプ光の波長をそれぞれλpeak1 、λpeak2 、λ
peak3 とし、各々の変換効率曲線の半値幅をそれぞれΔ
λp1、Δλp2、Δλp3としたとき、それらの間に、 λpeak1 −λpeak2 ≒Δλp1またはΔλp2 かつ λpeak2 −λpeak3 ≒Δλp2またはΔλp3 あるいは、 λpeak1 −λpeak2 <Δλp1またはΔλp2のうちの小さい方 かつ λpeak2 −λpeak3 <Δλp2またはΔλp3のうちの小さい方 あるいは、 λpeak1 −λpeak2 ≒(Δλp1+Δλp2)/2 かつ λpeak2 −λpeak3 ≒(Δλp2+Δλp3)/2 なる関係があるとき、図3(B)に示すように、波長変
換素子全体の変換効率曲線は、図中の破線で示す曲線C
N となる。図3(B)は、変換効率曲線C1 、C2 、C
3 が同じ半値幅を有している場合を描いたものである。
図3(B)の横軸は、C2 のピーク値を与えるポンプ光
の波長との差で表されるポンプ光波長差(nm)を示
し、および縦軸は変換効率を示す。
【0052】なお、図3(B)に示す曲線C1 、曲線C
2 、曲線C3 、曲線CN は、上述した各々の変数に対し
て、具体的な数値を与え、理論計算に基づくシミュレー
ションにより得られた曲線である。半値幅などの値を求
める際には、文献III(IEEE JOURNAL
OF QUANTUM ELECTRONICS,VO
L.31,NO.6,JUNE 1995)に開示され
た計算方法を参照とした。また、理論計算に用いた数字
は、Λ1 :16.25μm、Λ2 =16.30μm、Λ
3 =16.35μmである。なお、それぞれのドメイン
反転区の長さは、同一の長さで約5.0mmとした。ま
た、そのとき曲線C1〜C3 の半値幅は同一となり、
0.8μmとなった。そのため、曲線CN の半値幅は、
約2.4nmとなった。例えば、ポンプ光を波長77
3.8nm〜波長776.2nmまで変化させ、信号光
の波長が1550nmのときは、変換光の波長は、波長
1545.3nm〜波長1554.9nmまで変化す
る。すなわち、約9.6nmの可変波長幅をとることが
できる。
【0053】なお、この例では、ドメイン反転区が3つ
の場合を考えたため、約9.6nmの可変波長幅となっ
たが、更に、ドメイン反転周期の異なるドメイン反転区
の数を増加させることにより、変換光の可変波長幅を広
くすることができると推定することができる。
【0054】一方、既に説明したように、一般的な波長
変換素子において、各々のドメイン反転区の変換効率の
ピーク値は、そのドメイン反転区の長さの自乗に比例す
る。すなわち、QPM波長変換素子のそれぞれのドメイ
ン反転区群の長さが異なっていると、変換効率のピーク
値は、波長変換に係る波長により変動を生じることとな
る。
【0055】そのため、この波長変換素子の伝搬損失が
無視できる場合には、各々のドメイン反転区は、異なる
ドメイン反転区群に属するドメイン反転区の長さの総和
がそれぞれ等しくなるように設けると良い。
【0056】例えば、図1(A)に示されている、第1
〜第3ドメイン反転区のそれぞれのドメイン反転周期が
すべて異なる場合は、第1〜第3ドメイン反転区の各々
の長さを実質的に等しくすれば良い。それにより、波長
変換に係る波長による変換効率の変動を抑制することが
できる。
【0057】また、例えば、図1(B)に示されている
ように、第1ドメイン反転区31および第3ドメイン反
転区35が、同一のドメイン反転周期となっている場合
を考える。
【0058】この例では、一つのドメイン反転区群に属
する第1ドメイン反転区および第3ドメイン反転区のそ
れぞれの長さの和を、第2ドメイン反転区の長さと実質
的に等しくしている。よって、波長変換に係る波長によ
る変換効率の変動を抑制することができる。
【0059】また、ここまでの実施の形態での説明で
は、QPM波長変換素子の光導波路中を伝搬する光の伝
搬損失が無視できると考えてきたが、以下においては、
そのような伝搬損失が無視できない場合について言及し
ていく。
【0060】先ず、図1(A)のように、第1〜第3ド
メイン反転区の各ドメイン反転周期が異なる場合を考え
る。
【0061】信号光17およびポンプ光19が係わる波
長変換が第1ドメイン反転区で行われるときは、信号光
およびポンプ光は、光導波路中の伝搬による伝搬損失の
ための強度の低下は生じない。しかし、波長変換後の変
換光は損失を受ける。また、信号光17およびポンプ光
19が係わる波長変換が第2ドメイン反転区で行われる
ときは、信号光およびポンプ光は、光導波路中の伝搬損
失のためにその強度は低下する。更に、信号光17およ
びポンプ光19が係わる波長変換が、第3ドメイン反転
区で行われるときは、信号光およびポンプ光は、光導波
路中の伝搬損失のためその強度は低下する。
【0062】このように、どのドメイン反転区で波長変
換されるかにより、信号光、ポンプ光の損失の受け方が
異なる。そのため、素子全体の変換効率は波長により異
なってしまう。なお、便宜的に、変換光の光導波路中の
伝搬損失など、その他の損失は、どのドメイン反転区で
波長変換されてもほぼ等しいと考える。
【0063】なお、変換効率ηとは、素子に入力される
信号光の強度をIs 、ポンプ光の強度をIp 、素子から
出力される変換光の強度をIc と表すと、 η=Ic /(Is ×Ip ) で表される。これは素子全体の変換効率を表している。
【0064】ここで、第1〜第3ドメイン反転区におい
て、信号光およびポンプ光に対するそれぞれの伝搬損失
が等しく10%であったとして、損失がないときのそれ
ぞれの変換効率をη1 、η2 、η3 として、上述した第
1および第3ドメイン反転区の変換効率をそれぞれ近似
的に考える。また、変換光の伝搬損失など、その他の損
失は、いずれのドメイン反転区で波長変換が行われても
αなる損失を生じると考える。
【0065】第1ドメイン反転区に入射する信号光およ
びポンプ光は減衰しない。。
【0066】 Ic =η1 αIsp … 第2ドメイン反転区に入射する信号光およびポンプ光
は、より減衰し、それぞれ(1−0.1)の相対強度で
表される。
【0067】 Ic =η2 αIsp (1−0.1)2 … 第3ドメイン反転区に入射する信号光およびポンプ光
は、更に減衰し、それぞれ(1−0.1)2 の相対強度
で表される。
【0068】 Ic =η3 αIsp (1−0.1)4 … 波長によらず出力を等しく保つには、上述の、、
において、変換光の強度が等しくなればよい。更に、各
変換効率が、それぞれのドメイン反転区の長さの自乗に
比例していることを考えると、第1〜第3ドメイン反転
区の長さを、それぞれL1 、L2 、L3 とすると、 L1 =0.9L2 =0.923 という結果が得られる。これは、第1〜第3ドメイン反
転区を、伝搬損失を補償するように長くしていけばよい
ことを示している。
【0069】この結果は、近似的な計算に基づいて求め
たものであるが、この例に示されるように、伝搬損失が
大きくなるほど、その伝搬損失を補償するようにドメイ
ン反転区の長さを長くすることにより、各ドメイン反転
区の変換光の強度を一定にすることができる。すなわ
ち、素子全体においては、波長に対して変動の少ない変
換効率を得ることができると言える。
【0070】また、同一のドメイン反転区群に属するド
メイン反転区が複数有る場合は、もう少し複雑な計算を
要する。
【0071】すなわち、ドメイン反転領域が異なるドメ
イン反転区で構成されいるときには、ポンプ光および信
号光が入力される側から順次にドメイン反転区を長くし
ていくと良い。
【0072】例えば、図1(B)のように、第1および
第3ドメイン反転区が、同一のドメイン反転区群に属す
る場合は、複雑な条件を加味した考察が必要であるが、
基本的には上述と同様に考えればよい。
【0073】また、以上の記載からも明らかなように、
伝搬損失を考慮した場合は、波長変換素子の変換効率に
方向性が生じてしまう。それを抑制するためには、図1
(B)または(C)に示されているように、鏡像対称の
ドメイン反転区を設けると良い。すなわち、図1(B)
または(C)において、ドメイン反転領域13の中心に
位置する第2ドメイン反転区を基準として、残りの第1
および第3ドメイン反転区が対称となるように設けると
良い。そのとき、第1ドメイン反転区と第3ドメイン反
転区とは、そのドメイン反転周期およびドメイン反転区
の長さが等しくなっている。
【0074】また、以上説明した、この発明のQPM波
長変換素子を形成するためには、例えば、以下に記載す
る方法をとると良い。
【0075】基板としては、例えば、広く用いられてい
るニオブ酸リチウム(LiNbO3)などの強誘電体物
質を用いる。その他、非線形光学効果を持つ物質とし
て、KTPやAlGaAsやLiTaO3 などを基板と
して、用いることができる。
【0076】先ず、そのような材質の光学軸方向に垂直
な面に、ドメイン反転区を形成する。この形成は、従来
周知のチタンなどを用いた熱拡散により行っても良い。
これは、ドメインの形状に応じたチタン膜をリフトオフ
などにより、ドメイン反転周期に対応したピッチで設け
たのち、熱拡散を行う方法である。或いは、基板の表面
に、所望のドメインの形状を具えた電極をドメイン反転
周期に応じたピッチで設け、および基板の裏側に電極を
設けて、その電極に電圧をかけ基板に直接的に電界を印
加する方法を用いることができる。
【0077】次に、ドメイン反転区に直交するように光
導波路を形成する。この形成には、外拡散法や熱拡散法
やイオン交換法を用いることができる。例えば、LiN
bO3 基板では、Crマスクを形成した後、安息香酸に
よるプロトン交換を用いると良い。
【0078】この発明のQPM波長変換素子は、上述し
た形成方法により形成できるが、ドメイン反転区の形成
後および光導波路の形成後に、必要に応じて、アニール
を行う工程があっても良い。
【0079】以上のことから、この発明のQPM波長変
換素子は、周期に変調を加えたドメイン反転領域を有す
る波長変換素子に比べて、設計も簡単で、一般的な波長
変換素子と同様に簡単に形成できる。更に、このような
簡単な構成によって、ポンプ光の許容波長幅を広げるこ
とができる。すなわち、信号光および変換光の変換でき
る波長幅の広い波長変換素子を得ることができる。
【0080】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、この
発明のQPM波長変換素子は、一般的な従来のQPM波
長変換素子と同様に、簡単に形成することができること
に加え、ドメイン反転領域を構成する異なるドメイン反
転区が複数有るため、ポンプ光の許容波長幅を広げるこ
とができる。すなわち、信号光から変換光への波長変換
において、信号光の許容波長幅、および変換光の変換波
長幅を大きくすることができる。
【0081】また、ドメイン反転区群の変換効率曲線に
おいて、ドメイン反転周期の近いドメイン反転区群の各
変換効率曲線のピーク波長の差を、その曲線の半値幅ま
たは半値幅よりも小さくしていることで、ポンプ光の波
長許容幅に渡り連続的かつ実効的な変換効率を有するQ
PM波長変換素子を実現できる。
【0082】あるいは、伝搬損失を無視できないときに
は、各ドメイン反転区群の総合の長さを実質的に等しく
することにより、変換効率の波長依存性を少なくしたQ
PM波長変換素子を実現できる。
【0083】また、伝搬損失を無視できないときにおい
ても、各ドメイン反転区群の変換効率を補償するよう
に、各ドメイン反転区群の変換効率の低下に従い、各ド
メイン反転区群の長さの総和を長くすることにより、変
換効率の波長依存性を少なくしたQPM波長変換素子を
実現できる。
【0084】また、ドメイン反転領域を、その中心に位
置するドメイン反転区を基準として、長さおよびドメイ
ン反転周期の等しいドメイン反転区を設けることによ
り、入出力方向に無依存な変換効率特性を有するQPM
波長変換素子を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の疑似位相整合型波長変換素子の上
面図。
【図2】実施の形態の疑似位相整合型波長変換素子の斜
視図。
【図3】実施の形態の疑似位相整合型波長変換素子のポ
ンプ光波長−変換効率を示す図。
【図4】従来の疑似位相整合型波長変換素子の説明に供
する図。
【符号の説明】
11:基板 13:ドメイン反転領域 15:光導波路 17:信号光 19:ポンプ光 21:変換光 23:波長変換素子 31:第1ドメイン反転区 33:第2ドメイン反転区 35:第3ドメイン反転区

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、 該基板の上面に設けられた光導波路と、 該光導波路に形成されたドメイン反転領域とを具え、 前記光導波路の一端に入力された信号光の波長に対し
    て、その同一端より入力されたポンプ光の波長で波長変
    換を行って、変換光としてその他端より出力する疑似位
    相整合型波長変換素子において、 前記ドメイン反転領域を、光の伝搬方向に連続的に配列
    されたドメイン反転区で以て構成しており、 互いに隣接する前記ドメイン反転区は、互いに異なる均
    一なドメイン反転周期を有しており、 同一波長の前記波長変換は、同一の前記ドメイン反転周
    期に属する一つまたは複数の前記ドメイン反転区である
    ドメイン反転区群のうち、当該同一波長に応じたドメイ
    ン反転区群により行われることを特徴とする疑似位相整
    合型波長変換素子。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の疑似位相整合型波長変
    換素子において、 一つの前記ドメイン反転区群に属するドメイン反転区が
    複数有る場合は、該ドメイン反転区群に属する各ドメイ
    ン反転区のそれぞれの間隔は、当該ドメイン反転区群の
    ドメイン反転周期の整数倍に実質的に等しくなっている
    ことを特徴とする疑似位相整合型波長変換素子。
  3. 【請求項3】 請求項1または2のいずれか一項に記載
    の疑似位相整合型波長変換素子において、 前記ドメイン反転区群は、実質的に単峰型の変換効率曲
    線として表されるポンプ光波長対変換光強度特性を有し
    ており、 前記ドメイン反転区群の変換効率曲線のうち、任意の一
    つの第1ドメイン反転周期を有するドメイン反転区群の
    変換効率曲線と、 該第1ドメイン反転周期に最も周期が近い第2ドメイン
    反転周期を有するドメイン反転区群の変換効率曲線と
    を、それぞれ第1曲線および第2曲線とするとき、該第
    1曲線のピーク値を与えるポンプ光の第1波長と前記第
    2曲線のピーク値を与えるポンプ光の第2波長との差
    を、前記第1または第2曲線の半値幅に実質的に等しく
    してあることを特徴とする疑似位相整合型波長変換素
    子。
  4. 【請求項4】 請求項1または2のいずれか一項に記載
    の疑似位相整合型波長変換素子において、 前記ドメイン反転区群は、実質的に単峰型の変換効率曲
    線として表されるポンプ光波長対変換光強度特性を有し
    ており、 前記ドメイン反転区群の変換効率曲線のうち、任意の一
    つの第1ドメイン反転周期を有するドメイン反転区群の
    変換効率曲線と、 該第1ドメイン反転周期に最も周期が近い第2ドメイン
    反転周期を有するドメイン反転区群の変換効率曲線と
    を、それぞれ第1曲線および第2曲線とするとき、該第
    1曲線のピーク値を与えるポンプ光の第1波長と前記第
    2曲線のピーク値を与えるポンプ光の第2波長との差
    を、前記第1および第2曲線の半値幅の平均値に実質的
    に等しくしてあることを特徴とする疑似位相整合型波長
    変換素子。
  5. 【請求項5】 請求項1または2のいずれか一項に記載
    の疑似位相整合型波長変換素子において、 前記ドメイン反転区群は、実質的に単峰型の変換効率曲
    線として表されるポンプ光波長対変換光強度特性を有し
    ており、 前記ドメイン反転区群の変換効率曲線のうち、任意の一
    つの第1ドメイン反転周期を有するドメイン反転区群の
    変換効率曲線と、 該第1ドメイン反転周期に最も周期が近い第2ドメイン
    反転周期を有するドメイン反転区群の変換効率曲線と
    を、それぞれ第1曲線および第2曲線とするとき、該第
    1曲線のピーク値を与えるポンプ光の第1波長と前記第
    2曲線のピーク値を与えるポンプ光の第2波長との差
    を、前記第1および第2曲線の半値幅のうち小さい方の
    半値幅よりも小さくしてあることを特徴とする疑似位相
    整合型波長変換素子。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の疑
    似位相整合型波長変換素子において、 前記ドメイン反転区は、異なるドメイン反転区群に属す
    る当該ドメイン反転区の長さの総和が、それぞれ実質的
    に等しくなるドメイン反転区とすることを特徴とする疑
    似位相整合型波長変換素子。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の疑
    似位相整合型波長変換素子において、 前記ドメイン反転区群の長さの総和は、前記光導波路を
    伝搬する距離に応じて、前記信号光、前記ポンプ光およ
    び前記変換光の強度の減少による、当該ドメイン反転区
    群の変換効率の低下に従い、大きくなっていることを特
    徴とする疑似位相整合型波長変換素子。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか一項に記載の疑
    似位相整合型波長変換素子において、 前記ドメイン反転領域は、前記光の伝搬方向の配列の中
    心に位置するドメイン反転区を基準として、残りの前記
    ドメイン反転区が、該ドメイン反転区の長さと当該ドメ
    イン反転周期とが対称的となるように設けられているこ
    とを特徴とする疑似位相整合型波長変換素子。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8094690B2 (en) 2007-09-12 2012-01-10 Mitsubishi Electric Corporation Wavelength converting element and wavelength converting laser apparatus
WO2024084707A1 (ja) * 2022-10-21 2024-04-25 日本電信電話株式会社 波長変換素子の製造方法

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