JPH11337152A - 乾燥装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 衣類等の洗濯物の乾燥時間の短縮を図り、乾
燥効率を向上させることができる乾燥装置を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 衣類等の洗濯物を乾燥するための送風機
能３を有する装置本体１を室内の側壁に配設して、装置
本体１に設けた吹き出し口４から送風機能３により吹き
出される空気を室内に吹き出す。その際、吹き出し口４
に設けた風向調整板６を駆動装置７により駆動して空気
の吹き出し方向を可変する。そして、乾きにくい衣類等
の洗濯物の下側に重点的に風を当てるように、制御手段
８により駆動装置７を制御して空気の吹き出し方向を下
向きに重点指向させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は浴室内等に空気を吹
き出して衣類等の洗濯物を乾燥する乾燥装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、浴室内に空気を吹き出して衣類乾
燥するものとして、例えば、実開昭６２ー１５６７９６
号に記載されたものが知られている。

【０００３】このものは、浴室の側壁に空調換気装置を
配設して、風向調節フィンの作用により吐出範囲を広く
し、浴室内に吊るした洗濯物等に直接空気を当てて乾燥
するようにしたものである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような構成では、洗濯物の全体に空気があたるものの、
空気の洗濯物に当たる時間が一定であるため、水分が溜
まりやすい洗濯物の下側は乾きにくく、洗濯物の乾燥に
時間がかかり乾燥効率が悪いという問題があった。

【０００５】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、衣類等の洗濯物の乾燥時間の短縮を図
り、乾燥効率を向上させることができる乾燥装置を提供
することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明は、室内の側壁に配設して衣類等の洗濯物を乾燥す
るための送風機能を有する装置本体と、装置本体に設け
られて送風機能により吹き出される空気を室内に吹き出
すための吹き出し口と、吹き出し口に設けられて空気の
吹き出し方向を可変する風向調整板と、風向調整板を駆
動する駆動装置と、空気の吹き出し方向を下向きに重点
指向させるべく駆動装置を制御する制御手段を設けたこ
とを特徴としている。

【０００７】この構成によれば、空気の吹き出しが下向
きに重点的に吹き出すようになるので、水分が溜まりや
すい洗濯物の下側に空気が重点的に当たることになり、
衣類等の洗濯物の乾燥時間の短縮が図れ、乾燥効率が向
上する。

【０００８】また、制御手段は、乾燥経過時間により下
向きの指向時間を長くするように制御しているので、適
切なタイマー設定するだけの簡単な制御で上述した効果
を得ることが出来る。

【０００９】更に、制御手段を、乾燥後半に下向きの指
向時間を長くするように制御すれば、乾燥時間の後半に
衣類等の洗濯物の下側に溜まる水分を効率良く乾燥させ
ることが出来る。

【００１０】また、制御手段を、乾燥開始から乾燥終了
までに徐々に下向きの指向時間を長くするように制御す
れば、乾燥時間の経過に伴って衣類等の洗濯物の下側に
溜まる水分を効率良く乾燥させることが出来る。

【００１１】また、制御手段を、室内の温度変化により
下向きの指向時間を長くするように制御すれば、衣類等
の洗濯物の下側に溜まる水分を確実に効率良く乾燥させ
ることが出来る。

【００１２】更に、制御手段を、室内の温度が設定値よ
り高くなったときに下向きの指向時間を長くするように
制御すれば、衣類等の洗濯物の下側に溜まる水分をより
確実に効率良く乾燥させることが出来る。

【００１３】また、制御手段は、室内の湿度変化により
下向きの指向時間を長くするようにしてもよく、このよ
うに制御すれば、衣類等の洗濯物の下側に溜まる水分を
より確実に効率良く乾燥させることが出来る。

【００１４】更に、制御手段を、室内の湿度が設定値よ
り低くなったときに下向きの指向時間を長くするように
制御すれば、衣類等の洗濯物の下側に溜まる水分を更に
より確実に効率良く乾燥させることが出来る。

【００１５】また、制御手段を、洗濯物の重量変化によ
り下向きの指向時間を長くするように制御しても、衣類
等の洗濯物の下側に溜まる水分を効率良く乾燥させるこ
とが出来る。

【００１６】また、制御手段を、洗濯物の種類により下
向きの指向時間を長くするように制御しても、衣類等の
洗濯物の下側に溜まる水分を効率良く乾燥させることが
出来る。

【００１７】また、制御手段を、洗濯物の量により下向
きの指向時間を長くするように制御しても、衣類等の洗
濯物の下側に溜まる水分を効率良く乾燥させることが出
来る。

【００１８】

【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。

【００１９】図１は、本発明の乾燥装置を浴室に設置し
た概略斜視図であり、図２は使用状態を示す概略断面図
である。

【００２０】図１、図２に示すように、浴室ａの側壁側
から送風されるように浴室ａの側壁上方に乾燥装置本体
１が設置されている。

【００２１】また、浴室ａ内には、装置本体１の上部に
設けた吹き出し口４の前方に位置するように物干し竿５
が設置されており、この物干し竿５に衣類ｂ等の洗濯物
（以下、「衣類」と略記する）を吊るすようになってい
る。更に、浴室ａ外には、装置本体１を駆動するための
リモートコントローラ１１が設置されている。

【００２２】図３は装置本体１の概略断面図であり、こ
の装置本体１には、装置本体１下部に設けた吸込口９か
ら浴室ａ内の空気の一部を吸い込み、吹き出し通路１０
を通して吹き出し口４から浴室ａ内に空気を吹き出す循
環用送風機３と、浴室ａ内の湿気を多く含んだ空気や、
循環用送風機３から浴室ａ内に吹き出される湿気を含ん
だ熱気の一部を吸込口９から吸い込み、図示しない排気
口から排気ダクトを介して屋外に換気する図示しない換
気用送風機とが設けられている。

【００２３】また、吹き出し口４には、制御手段８の指
令により駆動装置７を駆動して、駆動装置７の駆動によ
り空気の吹き出し方向を上下方向に可変する風向調整板
６が設けられている。駆動装置７は、風向調整板６の開
度θを検出できる素子を備えた直流ステッピングモータ
であり、制御手段８からの指令により風向調整板６の開
度θを下向き（好ましくは、開度θ＝１０°〜４５°）
に保つことが出来るようになっている。

【００２４】尚、駆動装置７は、交流シンクロナスモー
タやエンコーダ付き直流モータであってもよく、風向調
整板６の開度θを検出できることが出来るようなもので
あればよい。また、吹き出し通路１０にヒーター２等を
配設して、循環用送風機３から送風される空気を加熱し
て浴室ａ内に温風として吹き出すようにしてもよく、乾
燥運転の開始から所定時間はヒーター２に通電せずに、
浴室ａ内に空気を送風するとともに図示しない換気用送
風機により換気して物干し竿５に掛けられた衣類ｂの乾
燥を行い、乾燥運転の終了間際にヒーター２に通電して
浴室ａ内に温風を吹き出して衣類ｂの乾燥を行うように
することもでき、この場合、省電力化が図られ、経済的
に衣類ｂの乾燥を行うことができる。

【００２５】上記構成において、乾燥装置の乾燥運転時
（即ち、循環用送風機２及び換気用送風機の双方を駆動
する時）には、制御手段８の指令により駆動装置７を駆
動して、風向調整板６の開度θを１０°〜４５°に保つ
時間が長くなるように制御すれば、図２の左側の矢印で
示すように、物干し竿５に掛けられた衣類ｂに対して乾
きにくい衣類ｂの下側を重点的に乾燥させるができるの
で、従来技術よりも約２０％以上の乾燥効率を向上させ
ることができる。更に、衣類ｂを平均的に乾燥させるこ
とができ、衣類ｂの部分的な乾き過ぎを無くすことがで
きる。

【００２６】図４は一実施例の制御態様を示すタイミン
グチャートであり、風向調整板６の開度θを１０°に保
つ時間を乾燥時間の経過により変化させるようにしてい
る。図４（ａ）は、乾燥後半に下向きの指向時間を長く
するように制御したものを示すもので、乾燥初期におけ
る風向調整板６の上向きの開度θ＝８０°を保つ時間ｔ
０よりも開度θ＝１０°を保つ（空気の吹き出し方向を
衣類ｂの下側に指向させる）時間ｔ１を長くするととも
に、時間ｔ１に対して、乾燥後期における風向調整板６
の開度θ＝１０°を保つ（空気の吹き出し方向を衣類ｂ
の下側に指向させる）時間ｔ２を長く設定（ｔ１＜ｔ
２）するようにしている。これにより、乾燥終了間際に
衣類ｂ下側の水気をすばやく乾燥することができる。

【００２７】また、図４（ｂ）は、乾燥開始から乾燥終
了までに徐々に下向きの指向時間を長くするように制御
したものを示すもので、乾燥開始時の風向調整板６の開
度θ＝１０°を保つ時間ｔ３に対して、乾燥時間の経過
にともない風向調整板６の開度θ＝１０°を保つ時間ｔ
４、ｔ５を徐々に長く設定（ｔ３＜ｔ４＜ｔ５）するよ
うにしている。（ｃ）は、（ｂ）の変形例を示すもの
で、乾燥開始時の風向調整板６の開度θ＝１０°を保つ
時間ｔ６に対して、乾燥時間の経過にともない風向調整
板６の開度θ＝１０°を保つ時間ｔ８、ｔ１０を徐々に
長く設定（ｔ６＜ｔ８＜ｔ１０）するとともに、風向調
整板６の開度θ＝４５°を保つ時間ｔ７、ｔ９、ｔ１１
を徐々に長く設定（ｔ７＜ｔ９＜ｔ１１）するようにし
てもよい。

【００２８】上述した内容はあくまで本発明の一実施形
態に関するものであって、本発明が上記内容のみに限定
されることを意味されるものでない。例えば、適宜個所
に湿度検知センサー又は室温検知センサーを設けて、そ
れらの入力信号が、予め制御手段８に記憶させた設定値
より低くなったとき、又は高くなったときに、風向調整
板６の空気の吹き出し方向を衣類ｂの下側に重点的に指
向させるべく、駆動装置７を駆動制御することもでき
る。

【００２９】また、物干し竿５に衣類ｂの重量を検出す
る重量検知手段を設けて、その重量変化のパターンに基
づいて風向調整板６の空気の吹き出し方向を衣類ｂの下
側に重点的に指向させるべく、駆動装置７を駆動制御す
るようにしてもよい。

【００３０】また、リモートコントローラ１１に衣類ｂ
の各種類別のスイッチを設けて、使用者がそのスイッチ
を選択することにより、制御手段８が選択された衣類ｂ
の種類に応じて風向調整板６の空気の吹き出し方向を衣
類ｂの下側に重点的に指向させるべく、駆動装置７を駆
動制御するようにしてもよい。

【００３１】更に、リモートコントローラ１１に衣類ｂ
の量の各種スイッチ（例えば、３Ｋｇ、５Ｋｇ、７Ｋｇ
等のスイッチ）を設けて、使用者がそのスイッチを選択
することにより、制御手段８が選択された衣類ｂの量に
応じて風向調整板６の空気の吹き出し方向を衣類ｂの下
側に重点的に指向させるべく、駆動装置７を駆動制御す
ることもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の乾燥装置を浴室に適用した例を示す概
略斜視図である。

【図２】同上の使用状態を示す概略断面図である。

【図３】本発明の乾燥装置本体の概略断面図である。

【図４】風向調整板の制御態様を示すタイミングチャー
トである。

【符号の説明】

ａ…浴室 ｂ…衣類 １…乾燥機本体 ２…電気ヒーター ３…乾燥ファン ４…送風口 ５…物干し竿 ６…送風ルーバー ７…駆動装置 ８…制御装置 ９…吸気口

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 重松 邦英 福岡県北九州市小倉北区中島２丁目１番１ 号 東陶機器株式会社内

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 室内の側壁に配設して衣類等の洗濯物を
   乾燥するための送風機能を有する装置本体と、該装置本
   体に設けられて前記送風機能により吹き出される空気を
   室内に吹き出すための吹き出し口と、該吹き出し口に設
   けられて空気の吹き出し方向を可変する風向調整板と、
   該風向調整板を駆動する駆動装置と、空気の吹き出し方
   向を下向きに重点指向させるべく前記駆動装置を制御す
   る制御手段を設けたことを特徴とする乾燥装置。
2. 【請求項２】 前記制御手段は、乾燥経過時間により下
   向きの指向時間を長くすることを特徴とする請求項１記
   載の乾燥装置。
3. 【請求項３】 前記制御手段は、乾燥後半に下向きの指
   向時間を長くすることを特徴とする請求項２記載の乾燥
   装置。
4. 【請求項４】 前記制御手段は、乾燥開始から乾燥終了
   までに徐々に下向きの指向時間を長くすることを特徴と
   する請求項２記載の乾燥装置。
5. 【請求項５】 前記制御手段は、室内の温度変化により
   下向きの指向時間を長くすることを特徴とする請求項１
   記載の乾燥装置。
6. 【請求項６】 前記制御手段は、室内の温度が設定値よ
   り高くなったときに下向きの指向時間を長くすることを
   特徴とする請求項５記載の乾燥装置。
7. 【請求項７】 前記制御手段は、室内の湿度変化により
   下向きの指向時間を長くすることを特徴とする請求項１
   記載の乾燥装置。
8. 【請求項８】 前記制御手段は、室内の湿度が設定値よ
   り低くなったときに下向きの指向時間を長くすることを
   特徴とする請求項７記載の乾燥装置。
9. 【請求項９】 前記制御手段は、洗濯物の重量変化によ
   り下向きの指向時間を長くすることを特徴とする請求項
   １記載の乾燥装置。
10. 【請求項１０】 前記制御手段は、洗濯物の種類により
    下向きの指向時間を長くすることを特徴とする請求項１
    記載の乾燥装置。
11. 【請求項１１】 前記制御手段は、洗濯物の量により下
    向きの指向時間を長くすることを特徴とする請求項１記
    載の乾燥装置。