JPH11335566A - ワイパブレード - Google Patents

ワイパブレード

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JPH11335566A
JPH11335566A JP10141576A JP14157698A JPH11335566A JP H11335566 A JPH11335566 A JP H11335566A JP 10141576 A JP10141576 A JP 10141576A JP 14157698 A JP14157698 A JP 14157698A JP H11335566 A JPH11335566 A JP H11335566A
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thermoplastic
thermoplastic resin
rubber
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和弘 今田
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Yokohama Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ビビリ音の発生が抑制され、かつ、耐屈曲性お
よび耐磨耗性に優れるワイパブレードの提供。 【解決手段】連続相が熱可塑性樹脂であり分散相が動的
に架橋されたエラストマー組成物である熱可塑性エラス
トマー組成物からなるワイパブレード。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車や電車等の
車両、船舶、航空機等のフロントガラス、リアガラス等
に使用されるワイパブレードに関する。
【0002】
【従来の技術】車両、航空機、船舶等のフロントガラ
ス、リアガラス等には、表面に付着した雨水、泥水、海
水、氷、雪、埃等を払拭、除去して視界を良くし、運転
の安全を確保するために、通常、ワイパが設けられてい
る。このワイパには、ガラス面と接触する部分にワイパ
ブレードが取り付けられている。ワイパブレードの材料
としては、一般的に、天然ゴム;エチレン−プロピレン
−ジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(C
R)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)等
の合成ゴム;オレフィン系ポリエステルエラストマー等
の熱可塑性エラストマー(TPE)が用いられている
が、ガラスとワイパブレードとの摩擦により生じるビビ
リ音(スティックスリップ)が問題となっている。
【0003】ビビリ音の防止のために、様々な検討がさ
れている。例えば、特開昭61−500850号公報、
特開昭59−201840号公報、特開平5−1626
17号公報には、ワイパブレードに用いる天然ゴム等に
各種摺動剤を混合してガラスとワイパブレードとの間の
摩擦を低減することが提案されている。また、特開昭5
2−111135号公報、特開昭60−184521号
公報、特開昭63−93650号公報には、ゴムの表面
に化学的処理を施して摩擦を低減することが提案されて
いる。また、特開昭62−74752号公報には、摩擦
係数が小さいオレフィン系ポリエステルエラストマー等
を用いることが提案されている。
【0004】しかし、摺動剤の配合だけでは摩擦の低減
が十分でない。また、表面に化学的処理を施すと、表面
が硬くなり脆くなるので、ワイパブレードとして用いら
れた場合、屈曲、光(紫外線)等により早期に破壊され
やすい。また、摩擦係数が小さいオレフィン系ポリエス
テルエラストマーは、弾性率が高いため、ゴム材料に比
べて硬くなって耐屈曲性に劣るので、ワイパの往復運動
により亀裂が生じる場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ビビリ音の
発生が抑制され、かつ、耐屈曲性および耐磨耗性に優れ
るワイパブレードを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、連続相が熱可
塑性樹脂であり分散相が動的に架橋されたエラストマー
組成物である熱可塑性エラストマー組成物からなるワイ
パブレードを提供する。
【0007】前記熱可塑性エラストマー組成物を構成す
る熱可塑性樹脂とエラストマー組成物との割合が重量比
で熱可塑性樹脂/エラストマー組成物=85/15〜1
5/85であるのが好ましい。
【0008】また、本発明は、ブレード本体とガラス面
に接触するリップ部からなるワイパブレードであって、
該ブレード本体が前記熱可塑性エラストマー組成物から
なり、かつ、該リップ部が該ブレード本体を構成するも
のとは異なる熱可塑性エラストマー組成物または熱可塑
性樹脂からなり、該リップ部のJIS A硬度が80以
上であるワイパブレードを提供する。
【0009】前記ワイパブレードまたはブレード本体を
構成する熱可塑性エラストマー組成物のJIS A硬度
が30〜80であるのが屈曲性の点で好ましい。また、
前記ワイパブレードまたはブレード本体を構成する熱可
塑性エラストマー組成物の動摩擦係数が1以下、耐久性
の点で伸びが300%以上、引張強さが15MPa以上
であるのが好ましい。
【0010】前記熱可塑性エラストマー組成物または前
記熱可塑性樹脂が、熱可塑性樹脂ポリマー成分100重
量部に対して、摺動剤を0.05〜100重量部含有す
るのも好ましい一態様である。
【0011】前記熱可塑性エラストマー組成物または熱
可塑性樹脂を構成する熱可塑性樹脂成分が、ポリオレフ
ィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、
エステル系熱可塑性エラストマーおよびポリアセタール
からなる群より選ばれる少なくとも1つであり、前記エ
ラストマー成分が、ジエン系ゴムおよびその水素添加
物、オレフィン系ゴム、含ハロゲンゴム、フッ素ゴム、
ウレタンゴムならびにエピクロルヒドリンゴムからなる
群より選ばれる少なくとも1つであるのが好ましい。
【0012】前記ワイパブレードを表面処理したものも
本発明の一態様である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の第1の態様は、連続相が
熱可塑性樹脂であり分散相が動的に架橋されたエラスト
マーである熱可塑性エラストマー組成物からなるワイパ
ブレードである。本発明に用いられる熱可塑性樹脂とし
ては、例えば以下のような熱可塑性樹脂およびこれらの
またはこれらを含む任意の樹脂混合物を挙げることがで
きる。ポリオレフィン系樹脂(例えば高密度ポリエチレ
ン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、超
高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、アイソタクチ
ックポリプロピレン、エチレンプロピレン共重合体樹
脂)、ポリアミド系樹脂(例えばナイロン6(N6)、
ナイロン66(N66)、ナイロン46(N46)、ナ
イロン11(N11)、ナイロン12(N12)、ナイ
ロン610(N610)、ナイロン612(N61
2)、ナイロン6/66共重合体(N6/66)、ナイ
ロン6/66/610共重合体(N6/66/61
0)、ナイロンMXD6(MXD6)、ナイロン6T、
ナイロン6/6T共重合体、ナイロン66/PP共重合
体、ナイロン66/PPS共重合体)、ポリエステル系
樹脂(例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)、
ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン
イソフタレート(PEI)、ポリエステル共重合体、P
ET/PEI共重合体、ポリアリレート(PAR)、ポ
リブチレンナフタレート(PBN)、液晶ポリエステ
ル、ポリオキシアルキレンジイミド酸/ポリブチレート
テレフタレート共重合体などの芳香族ポリエステル)、
ポリエーテル系樹脂(例えばポリアセタール(PO
M)、ポリフェニレンオキシド(PPO)、ポリサルフ
ォン(PSF)、ポリエーテルエーテルケトン(PEE
K))、ポリニトリル系樹脂(例えばポリアクリロニト
リル(PAN)、ポリメタクリロニトリル、アクリロニ
トリル/スチレン共重合体(AS)、メタクリロニトリ
ル/スチレン共重合体、メタクリロニトリル/スチレン
/ブタジエン共重合体)、ポリメタクリレート系樹脂
(例えばポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメ
タクリル酸エチル)、ポリビニル系樹脂(例えば酢酸ビ
ニル(EVA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ビ
ニルアルコール/エチレン共重合体(EVOH)、ポリ
塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ塩化ビニル(PV
C)、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニ
リデン/メチルアクリレート共重合体)、セルロース系
樹脂(例えば酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース)、
フッ素系樹脂(例えばポリフッ化ビニリデン(PVD
F)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロルフルオ
ロエチレン(PCTFE)、テトラフルオロエチレン/
エチレン共重合体(ETFE))、イミド系樹脂(例え
ば芳香族ポリイミド(PI))、ポリアセタールなどを
挙げることができる。なかでも、コスト、摩擦係数等を
考慮すると、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、フッ素
系樹脂が好適に使用できる。
【0014】本発明に用いられる熱可塑性エラストマー
組成物を構成するエラストマー組成物中のエラストマー
成分としては、例えば以下のようなエラストマーおよび
これらのまたはこれらを主成分として含む任意の混合物
とすることができる。ジエン系ゴムおよびその水素添加
物(例えばNR、IR、エポキシ化天然ゴム、SBR、
BR(高シスBRおよび低シスBR)、NBR、水素化
NBR、水素化SBR)、オレフィン系ゴム(例えばエ
チレンプロピレンゴム(EPDM、EPM)、マレイン
酸変性エチレンプロピレンゴム(M−EPM)、II
R、イソブチレンと芳香族ビニルまたはジエン系モノマ
ー共重合体、アクリルゴム(ACM)、アイオノマ
ー)、含ハロゲンゴム(例えばBr−IIR、CI−I
IR、イソブチレンパラメチルスチレン共重合体の臭素
化物(Br−IPMS)、CR、ヒドリンゴム(CH
R)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素
化ポリエチレン(CM)、マレイン酸変性塩素化ポリエ
チレン(M−CM)、シリコンゴム(例えばメチルビニ
ルシリコンゴム、ジメチルシリコンゴム、メチルフェニ
ルビニルシリコンゴム)、含イオウゴム(例えばポリス
ルフィドゴム)、フッ素ゴム(例えばビニリデンフルオ
ライド系ゴム、含フッ素ビニルエーテル系ゴム、テトラ
フルオロエチレン−プロピレン系ゴム、含フッ素シリコ
ン系ゴム、含フッ素ホスファゼン系ゴム)、ウレタンゴ
ム、エピクロルヒドリンゴム、熱可塑性エラストマー
(例えばスチレン系エラストマー、オレフィン系エラス
トマー、エステル系エラストマー、ウレタン系エラスト
マー、ポリアミド系エラストマー)などを挙げることが
できる。なかでも、コスト、耐候性、耐薬品性等を考慮
すると、ジエン系ゴムおよびその水素添加物、オレフィ
ン系ゴム、含ハロゲンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴ
ム、エピクロルヒドリンゴムが好適に使用できる。
【0015】本発明に用いられる熱可塑性エラストマー
組成物を構成する熱可塑性樹脂とエラストマー組成物の
組み合わせは、特に限定されず、上記の各熱可塑性樹脂
から選ばれる1以上の熱可塑性樹脂と、上記の各エラス
トマーから選ばれる1以上のエラストマーのそれぞれと
を組み合わせて用いることができる。
【0016】本発明に用いられる熱可塑性エラストマー
組成物を構成する熱可塑性樹脂組成物とエラストマー組
成物との割合には特に制限はないが、好ましくは重量比
で熱可塑性樹脂組成物/エラストマー組成物=85/1
5〜15/85であり、この割合の臨界は熱可塑性樹脂
組成物とエラストマー組成物の体積比率と粘度比率とに
よる。本発明に用いられる熱可塑性エラストマー組成物
では、エラストマー組成物を分散相とし、熱可塑性樹脂
組成物を連続相としたものとするために単純に両者を溶
融状態で混練しても、必ずしも目的とする分散構造の熱
可塑性エラストマー組成物を得られることにはならず、
両成分の比率の制御には、使用する熱可塑性樹脂組成物
とエラストマー組成物の固有の混練時の溶融粘度の制御
が重要である。
【0017】なお、ここで、溶融粘度とは、混練加工時
の任意の温度、成分の溶融粘度をいい、各ポリマー材料
の溶融粘度は、温度、剪断速度(sec-1)および剪断
応力の依存性があるため、一般に細管中を流れる溶融状
態にある任意の温度、特に混練時の温度領域でのポリマ
ー材料の応力と剪断速度を測定し、下式(1)より溶融
粘度を測定する。
【0018】
【数1】
【0019】なお、溶融粘度の測定には、東洋精機社製
キャピラリーレオメーターキャピログラフ1Cを使用し
た。
【0020】即ち、詳しくは α=(φR /φP )×(ηP /ηR ) (式中、 φR :エラストマー組成物の体積分率 φP :熱可塑性樹脂組成物の体積分率 ηR :熱可塑性樹脂組成物とエラストマー組成物混練時
の温度および剪断速度条件におけるエラストマー組成物
の溶融粘度 ηP :熱可塑性樹脂組成物とエラストマー組成物混練時
の温度および剪断速度条件における熱可塑性樹脂組成物
の溶融粘度である。) となる数式において、αの値が1を超えないようにすれ
ばどのような比率で混合してもかまわない。このαの値
が1以上であると、本発明に用いられる熱可塑性エラス
トマー組成物の層構造は、逆転し、エラストマー組成物
がマトリックスとなってしまうためである。
【0021】本発明に用いられる熱可塑性エラストマー
組成物は、摺動剤を含有することもできる。摺動剤は、
特に限定されないが、オルガノシロキサン等の界面活性
剤;四フッ化エチレンパウダー、二硫化モリブデン、グ
ラファイト、球状黒鉛、短繊維、極細繊維等の摺動材が
好適に用いられる。摺動剤の含有量は、熱可塑性樹脂ポ
リマー成分100重量部に対して、0.05〜100重
量部であるのが好ましい。0.05重量部未満であると
効果が小さくなり、100重量部を超えると耐屈曲性等
が悪くなる場合がある。
【0022】また、前記のエラストマー組成物、または
熱可塑性樹脂組成物には、上記摺動剤の他、熱可塑性エ
ラストマー組成物の流動性や耐熱性、物理的強度、コス
ト等の改善のため、本発明の目的を損なわない範囲で、
補強剤、充填剤、軟化剤、老化防止剤、加工助剤等の通
常の組成物に添加される配合剤を必要量加えることもで
きる。さらに、熱可塑性樹脂組成物には、着色等を目的
として、顔料を加えることもできる。
【0023】前記した特定の熱可塑性樹脂とエラストマ
ー組成物との化学的相溶性が異なる場合は、第3成分と
して適当な相溶化剤を用いて両者を相溶化させるのが好
ましい。系に相溶化剤を混合することにより、熱可塑性
樹脂とエラストマー組成物との界面張力が低下し、その
結果、分散層を形成しているエラストマー(ゴム)組成
物粒子径が微細になることから両成分の特性はより有効
に発現されることになる。そのような相溶化剤としては
一般的に熱可塑性樹脂成分、エラストマー成分の両方ま
たは片方の構造を有する共重合体、あるいは熱可塑性樹
脂成分またはエラストマー成分と反応可能なエポキシ
基、カルボキシル基、カルボニル基、ハロゲン基、アミ
ノ基、オキサゾリン基、水酸基等を有した共重合体の構
造をとるものとすることができる。これらは混合される
熱可塑性樹脂成分とエラストマー成分の種類によって選
定すればよいが、通常使用されるものにはスチレン・エ
チレン・ブチレン・スチレン系ブロック共重合体(SE
BS)およびそのマレイン酸変性物、EPDM、EPM
およびそれらのマレイン酸変性物、EPDM/スチレン
またはEPDM/アクリロニトリルグラフト共重合体お
よびそのマレイン酸変性物、スチレン/マレイン酸共重
合体、反応性フェノキシン等を挙げることができる。か
かる相溶化剤の配合量には特に限定はないが、好ましく
はポリマー成分(熱可塑性樹脂とエラストマーの総和)
100重量部に対して0.5〜20重量部がよい。
【0024】本発明に用いられる熱可塑性エラストマー
組成物に使用されるエラストマー組成物の加硫に用いら
れる加硫剤、加硫助剤や加硫条件(温度、時間)等は、
添加するエラストマー組成物の組成に応じて適宜決定す
ればよく、特に限定はない。加硫剤としては、一般的な
ゴム加硫剤(架橋剤)を用いることができる。具体的に
は、イオウ系加硫剤としては粉末イオウ、沈降性イオ
ウ、高分散性イオウ、表面処理イオウ、不溶性イオウ、
ジモルフォリンジサルファイド、アルキルフェノールジ
サルファイド等が例示され、例えば、0.5〜4phr
(エラストマー成分(ポリマー)100重量部あたりの
重量部)程度を用いればよい。
【0025】また、有機過酸化物系の加硫剤としては、
ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキ
サイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジ
(パーオキシルベンゾエート)等が例示され、例えば、
1〜15phr程度を用いればよい。さらに、フェノー
ル樹脂系の加硫剤としては、アルキルフェノール樹脂の
臭素化物や、塩化スズ、クロロプレン等のハロゲンドナ
ーとアルキルフェノール樹脂とを含有する混合架橋系等
が例示され、例えば、1〜20phr程度を用いればよ
い。
【0026】その他として、亜鉛華(5phr程度)、
酸化マグネシウム(4phr程度)、リサージ(10〜
20phr程度)、p−キノンジオキシム、p−ジベン
ゾイルキノンジオキシム、テトラクロロ−p−ベンゾキ
ノン、ポリ−p−ジニトロソベンゼン(2〜10phr
程度)、メチリンジアニリン(0.2〜10phr程
度)が例示される。
【0027】また、必要に応じて、加硫促進剤を添加し
てもよい。加硫促進剤としては、アルデヒド・アンモニ
ア系、グアニジン系、チアゾール系、スルフェンアミド
系、チウラム系、ジチオ酸塩系、チオウレア系等の一般
的な加硫促進剤を、例えば0.5〜2phr程度用いれ
ばよい。
【0028】具体的には、アルデヒド・アンモニア系加
硫促進剤としては、ヘキサメチレンテトラミン等が;グ
アニジン系加硫促進剤としては、ジフェニルグアニジン
等が;チアゾール系加硫促進剤としては、ジベンゾチア
ジルジサルファイド(DM)、2−メルカプトベンゾチ
アゾールおよびそのZn塩、シクロヘキシルアミン塩等
が;スルフェンアミド系加硫促進剤としては、シクロヘ
キシルベンゾチアジルスルフェンアマイド(CBS)、
N−オキシジエチレンベンゾチアジル−2−スルフェン
アマイド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスル
フェンアマイド、2−(チモルポリニルジチオ)ベンゾ
チアゾール等が;チウラム系加硫促進剤としては、テト
ラメチルチウラムジサルファイド(TMTD)、テトラ
エチルチウラムジサルファイド、テトラメチルチウラム
モノサルファイド(TMTM)、ジベンタメチレンチウ
ラムテトラサルファイド等が;ジチオ酸塩系加硫促進剤
としては、Zn−ジメチルジチオカーバメート、Zn−
ジエチルジチオカーバメート、Zn−ジ−n−ブチルジ
チオカーバメート、Zn−エチルフェニルジチオカーバ
メート、Tc−ジエチルジチオカーバメート、Cu−ジ
メチルジチオカーバメート、Fe−ジメチルジチオカー
バメート、ピペコリンピペコリルジチオカーバメート等
が;チオウレア系加硫促進剤としては、エチレンチオウ
レア、ジエチルチオウレア等が;それぞれ開示される。
また、加硫促進剤としては、一般的なゴム用助剤を併せ
て用いることができ、例えば、亜鉛華(5phr程
度)、ステアリン酸やオレイン酸およびこれらのZn塩
(2〜4phr程度)等を用いればよい。
【0029】顔料としては、無機顔料および有機顔料を
用いることができる。無機顔料は、例えば、亜鉛華、酸
化チタン、弁柄、酸化クロム、鉄黒、複合酸化物(例え
ば、チタンエロー系、亜鉛−鉄系ブラウン、チタン・コ
バルト系グリーン、コバルトグリーン、コバルトブル
ー、銅−クロム系ブラック、銅−鉄系ブラック)等の酸
化物;黄鉛、モリブデートオレンジ等のクロム酸塩;紺
青等のフェロシアン化物;カドミウムエロー、カドミウ
ムレッド、硫化亜鉛等の硫化物;硫酸バリウム等の硫酸
塩;群青等の珪酸塩;炭酸カルシュム等の炭酸塩;マン
ガンバイオレット等の燐酸塩;黄色酸化鉄等の水酸化
物;カーボンブラック等の炭素;アルミニウム粉、ブロ
ンズ粉等の金属粉;チタン被覆雲母が挙げられる。有機
顔料は、モノアゾレーキ系(例えば、レーキレッドC、
パーマネンレッド2B、ブリリアントカーミン6B)、
モノアゾ系(例えば、トルイジンレッド、ナフトールレ
ッド、ファストエローG、ベンズイミダロンボルドー、
ベンズイミダゾロンブラウン)、ジスアゾ系(例えば、
ジスアゾエローAAA、ジスアゾエローHR、ピラゾロ
ンレッド)、縮合アゾ系(例えば、縮合アゾエロー、縮
合アゾレッド、縮合アゾブラウン)、金属錯塩アゾ系
(例えば、ニッケルアゾエロー)等のアゾ系顔料;銅フ
タロシアニンブルー、銅フタロシアニングリーン、臭素
化銅フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系顔
料;塩基性染料レーキ(例えば、ローダミン6レーキ)
等の染付顔料;アンスラキノン系(例えば、フラバンス
ロンエロー、ジアンスラキノリルレッド、インダンスレ
ンブルー)、チオインジゴ系(例えば、チオインジゴボ
ルドー)、ペリノン系(例えば、ペリノンオレンジ)、
ペリレン系(例えば、ペリレンスカーレット、ペリレン
レッド、ペリレンマルーン)、キナクリドン系(例え
ば、キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタ、キナ
クリドンスカーレット)、ジオキサジン系(例えば、ジ
オキサジンバイオレット)、イソインドリノン系(例え
ば、イソインドリノンエロー)、キノフタロン系(例え
ば、キノフタロンエロー)、イソインドリン系(例え
ば、イソインドリンエロー)、ピロール系(例えば、ピ
ロールレッド)等の縮合多環顔料;銅アゾメチンエロー
等の金属錯塩アゾメチン;アニリンブラック;昼光蛍光
顔料が挙げられる。
【0030】本発明のワイパブレードを構成する熱可塑
性エラストマー組成物は、JISA硬度が30〜80で
あるのが好ましい。30未満であると雨水等の除去性能
が悪くなる場合があり、80を超えると耐屈曲性に劣る
場合がある。
【0031】本発明に用いられる熱可塑性エラストマー
組成物の製造方法は、予め熱可塑性樹脂成分とエラスト
マー組成物(ゴムの場合は未加硫物)とを2軸混練押出
機等で溶融混練し、連続相(マトリックス相)を形成す
る熱可塑性樹脂中にエラストマー組成物を分散相(ドメ
イン)として分散させることによる。次に、エラストマ
ー組成物を加硫するには、混練下で加硫剤を添加し、エ
ラストマー組成物を動的に加硫させる。また、熱可塑性
樹脂またはエラストマー組成物への各種配合剤は、上記
混練中に添加してもよいが、混練の前に予め混合してお
くことが好ましい。この際、加硫剤も予めエラストマー
組成物中に混合しておき、熱可塑性樹脂とエラストマー
組成物を混練中に、加硫を同時に行うこともできる。熱
可塑性樹脂とエラストマー組成物の混練に使用する混練
機としては、特に限定はなく、スクリュー押出機、ニー
ダ、バンバリミキサー、2軸混練押出機等が使用でき
る。なかでも熱可塑性樹脂とエラストマー組成物の混練
およびエラストマー組成物の動的加硫には、2軸混練押
出機を使用するのが好ましい。さらに、2種類以上の混
練機を使用し、順次混練してもよい。溶融混練の条件と
して、温度は熱可塑性樹脂が溶融する温度以上であれば
よい。また、混練時の剪断速度は500〜7500se
-1であるのが好ましい。混練全体の時間は30秒〜1
0分、また、添加後の加硫時間は15秒〜5分であるの
が好ましい。次に熱可塑性エラストマー組成物を押出成
形、射出成形等によってワイパブレードの形に成形する
と、本発明の第1の態様のワイパブレードが製造され
る。
【0032】上述したように、本発明に用いられる熱可
塑性エラストマー組成物においては、前記エラストマー
が動的に架橋されている。即ち、熱可塑性樹脂とエラス
トマーとを混練しながらエラストマーの架橋を進行させ
てなるものである。このような製法を用いることによ
り、得られた熱可塑性エラストマー組成物は、連続相と
なる熱可塑性樹脂相に不連続相となる架橋エラストマー
相が微細に分散した状態となる。従って、本発明の第1
の態様のワイパブレードにおいては、ガラスと接触する
面が常に連続相である熱可塑性樹脂相となる。熱可塑性
樹脂はエラストマーと比べて摩擦係数が小さく、耐磨耗
性に優れているため、ワイパブレードのビビリ音が抑制
され、耐磨耗性も優れたものとなる。また、本発明に用
いられる熱可塑性エラストマー組成物は、一般的に用い
られるゴム材料と同等の柔軟性を有するので、本発明の
ワイパブレードは耐屈曲性に優れ、ワイパの往復運動に
よる亀裂が極めて発生しにくい。さらに、本発明のワイ
パブレードは押出成形や射出成形により製造できるの
で、コストを低くすることができ、また、金属や樹脂か
らなるワイパのフレームと一体成形することもできる。
また、本発明のワイパブレードは、熱可塑性樹脂成分中
に顔料を含有させることにより着色してカラーブレード
とすることができるので、消費者のニーズに応じた商品
展開も可能であり、かつ、本発明のワイパブレードに用
いられる熱可塑性エラストマー組成物は、リサイクル可
能な材料であるので、環境にやさしく、コストも低減で
きる。
【0033】本発明の第2の態様は、図2に示すように
ブレード本体1とガラス面に接触するリップ部2からな
るワイパブレードであって、該ブレード本体が連続相が
熱可塑性樹脂であり分散相が動的に架橋されたエラスト
マー組成物である熱可塑性エラストマー組成物からな
り、かつ、該リップ部が該ブレード本体を構成するもの
とは異なる熱可塑性エラストマー組成物または熱可塑性
樹脂からなり、該リップ部のJIS A硬度が80以上
であるワイパブレードである。ブレード本体1とリップ
部2の形状や比率は、図2に示されたものに限定され
ず、ワイパブレードがガラス面に接触する条件によって
任意に設定することができる。ブレード本体を構成する
熱可塑性エラストマー組成物には、本発明の第1の態様
に用いられる熱可塑性エラストマー組成物と同様のもの
が用いられる。また、第1の態様と同様に、摺動剤を含
有することもでき、その他の配合剤を加えることができ
る。JIS A硬度が30〜80であるのが好ましいの
も第1の態様と同様である。
【0034】第2の態様では、ガラス面に接触するリッ
プ部が熱可塑性エラストマー組成物または熱可塑性樹脂
からなり、該リップ部のJIS A硬度が80以上であ
るワイパブレードである。ワイパブレードのガラス面に
接触する部分の硬度をJISA硬度が80以上となるよ
うに高くすることにより、第1の態様よりさらに摩擦係
数が小さくなる。リップ部に用いられる熱可塑性エラス
トマー組成物または熱可塑性樹脂は、JIS A硬度が
80以上であれば特に限定されない。熱可塑性エラスト
マー組成物としては、第1の態様に用いられる熱可塑性
エラストマー組成物であって、JIS A硬度が80以
上に調節されたもののいずれをも用いることができる。
熱可塑性樹脂としては、第1の態様に用いられる熱可塑
性エラストマー組成物を構成する熱可塑性樹脂であって
もそれ以外のエラストマーの分散相を含まない熱可塑性
樹脂を用いてもよく、JIS A硬度が80以上であれ
ば特に限定されない。これらの熱可塑性エラストマー組
成物または熱可塑性樹脂にも、第1の態様と同様に摺動
剤を含有することもでき、その他の配合剤を加えること
もできる。
【0035】本発明の第2の態様のワイパブレードは、
ブレード本体とリップ部からなるが、これらの接合方法
は、特に限定されない。例えば、射出成形によりいわゆ
る2色成形をしてもよいし、ブレード本体とリップ部が
一体となるように共押出により成形してもよいし、ブレ
ード本体とリップ部を別個に成形した後、接着剤で貼り
合わせてもよいし、予めブレード本体とリップ部の形が
嵌合的になるように成形した後、嵌め合わせてもよい。
【0036】本発明の第2の態様のワイパブレードは、
第1の態様と比べて摩擦係数が小さくなるという利点以
外に、第1の態様と同様の利点を有する。即ち、耐屈曲
性に優れ、押出成形や射出成形により製造でき、着色し
てカラーブレードとすることができ、リサイクルするこ
ともできる。
【0037】本発明のワイパブレードは、第1の態様お
よび第2の態様のいずれにおいても、表面処理を行うこ
とができる。表面処理としては公知の方法を行うことが
できる。具体的には、塩素化、フッ素化等のハロゲン化
処理にて熱可塑性エラストマー組成物表面を硬化して表
面すべり性や耐磨耗性を熱可塑性エラストマー組成物表
面に付与する方法、二硫化モリブデンやグラファイトが
混合されたバインダを熱可塑性エラストマー組成物表面
に塗布する方法、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリウレタン等で熱可塑性エラストマー組成物表面
を被覆する方法、モノマーガスとして、例えば、六フッ
化プロピレン(C3 6 )をプラズマ処理し、ポリマー
皮膜を熱可塑性エラストマー組成物表面にコーティング
する方法、四フッ化エチレン樹脂または有機ケイ素弾性
体等の表面被膜層を熱可塑性エラストマー組成物表面に
形成する方法、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素
樹脂粉末を含むシリコーンゴム層を熱可塑性エラストマ
ー組成物表面に設ける方法等が挙げられる。
【0038】
【実施例】以下に実施例を示して本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限られるものではない。試験用サンプルおよびワイパブレードの作製 (実施例1〜5、7〜10)まず、第2表に示されるエ
ラストマー配合1〜4の重量比で材料をバンバリミキサ
ーに投入し、約2分間混練した後、120℃で放出し
た。放出したゴムをゴムペレタイザーでペレット化し、
第1表に示される重量比でドライブレンドし、前部18
0℃、後部220℃に設定した2軸混練機に投入し、せ
ん断速度1000sec-1で混練し、熱可塑性エラスト
マー組成物を得た。2軸混練機の吐出口よりストランド
状に押し出された熱可塑性エラストマー組成物を水冷
し、樹脂用ペレタイザーでペレット化した。次に、この
ペレットを射出成形機で2mm厚の板状に成形し、各種
物性試験に供するサンプルとした。また、単軸押出機を
使いワイパブレードダイを通して、図1の断面形状のワ
イパブレードを作製した。 (実施例6)実施例3で得られたワイパブレードおよび
試験用サンプルの表面に塩素化処理を行い、本発明の表
面処理ワイパブレードおよび試験用サンプルを得た。 (実施例11)ブレード本体に実施例1と同様の熱可塑
性エラストマー組成物を、リップ部に実施例2と同様の
熱可塑性エラストマー組成物を用いた図2の形状のワイ
パブレードを共押出により作成し、長期耐久性試験を行
った結果、耐久往復回数が75万回以上であった。 (比較例1、2)第2表のエラストマー配合1のエラス
トマー組成物を180℃で15分間プレス成形して、2
mm平板および図1の断面形状のワイパブレードを作製
した。また、比較例2はサンプル表面に塩素化処理を行
い、試験用サンプルおよび表面処理ワイパブレードを得
た。 (比較例3、4)第1表に示される配合で、熱可塑性樹
脂にオルガノシロキサンをまぶし、実施例と同様に射出
成形および押出成形により、試験用サンプルおよびワイ
パブレードを作製した。
【0039】(1)熱可塑性樹脂 ナイロン666:CM6001、東レ社製 ポリエステル共重合体:ハイトレル2551、東レ・
デュポン社製 ポリプロピレン:MS230、トクヤマ社製 変性ポリプロピレン:PERM352E、トクヤマ社
製 (2)エラストマー配合 以下に示される原料をそれぞれ第2表に示される重量比
で配合し、エラストマー組成物であるエラストマー配合
1〜4とした。 (2−1)エラストマー 天然ゴム(NR):RSS♯3 アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR):Ni
pol 1043、日本ゼオン社製 アクリルゴム(ACM):Nipol AR71、日
本ゼオン社製 エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM):E
PT3045、三井化学社製 (2−2)カーボン GPF:シーストV、東海カーボン社製 (2−3)可塑剤 ジオクチルフタレート(DOP):三菱化学社製 パラフィンオイル:マシン油22、昭和シェル石油社
製 (2−4)加硫系 イオウ:粉末イオウ、軽井沢精錬所社製 亜鉛華:亜鉛華3号、正同化学社製 ステアリン酸:ビーズステアリン酸、日本油脂社製 ブタンテトラカルボン酸:BTC、三井東圧ファイン
社製 (2−5)老化防止剤:イルガノックス1010、日本
チバガイギー社製 (2−6)加工助剤:アーミンD18、ライオン・アク
ゾ社製 (3)摺動剤 オルガノシロキサン:BY16−140、東レ・ダウ
コーニング社製 四フッ化エチレンパウダー:ルプロンL5、ダイキン
工業社製 二硫化モリブデン:大東潤滑社製
【0040】得られたワイパブレードおよび試験用平板
サンプルについて、以下の試験を行った。引張試験 得られた平板サンプルについて、JIS3号ダンベル形
状に打ち抜き、JISK6301に準拠して、引張強さ
および伸びを測定した。JIS A硬度 得られた平板サンプルを3枚重ね、JIS K6301
に準拠して、JISA硬度を測定した。動摩擦係数 得られたサンプル(大きさ20mm×40mm、厚さ2
mm)をガラス板上に乗せ、室温で、荷重100g、引
張速さ100mm/minの条件で動摩擦係数を測定し
た。長期耐久性試験 得られたワイパブレードについて、JIS D5710
に準拠して、耐久性を評価した。耐久往復回数が75万
回以上であったものを◎、50万回以上75万回未満で
あったものを○、50万回未満であったものを△として
表した。ビビリ音 長期耐久性試験時にビビリ音が発生したものを×、発生
しなかったものを○とした。
【0041】結果を第1表に示す。本発明のワイパブレ
ードは、摩擦係数が低いことから、耐磨耗性に優れ、か
つビビリ音が抑制される。また、低硬度(JIS A硬
度30〜80)であることにより耐屈曲性に優れ、さら
に、高物性(高引張強さ、伸び)であることにより長期
耐久性も良好である。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】
【発明の効果】本発明のワイパブレードは、ビビリ音の
発生が抑制され、かつ、耐屈曲性および耐磨耗性に優れ
るので有用である。また、本発明のワイパブレードは押
出成形や射出成形により製造でき、着色してカラーブレ
ードとすることができ、リサイクルできるという利点も
有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の態様のワイパブレードの断面
図である。
【図2】 本発明の第2の態様のワイパブレードの断面
図である。
【符号の説明】
1:ブレード本体 2:リップ部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】連続相が熱可塑性樹脂であり分散相が動的
    に架橋されたエラストマー組成物である熱可塑性エラス
    トマー組成物からなるワイパブレード。
  2. 【請求項2】前記熱可塑性エラストマー組成物を構成す
    る熱可塑性樹脂とエラストマー組成物との割合が重量比
    で熱可塑性樹脂/エラストマー組成物=85/15〜1
    5/85である請求項1に記載のワイパブレード。
  3. 【請求項3】ブレード本体とガラス面に接触するリップ
    部からなるワイパブレードであって、該ブレード本体が
    請求項1または2に記載の熱可塑性エラストマー組成物
    からなり、かつ、該リップ部が該ブレード本体を構成す
    るものとは異なる熱可塑性エラストマー組成物または熱
    可塑性樹脂からなり、該リップ部のJIS A硬度が8
    0以上であるワイパブレード。
  4. 【請求項4】前記ワイパブレードまたは前記ブレード本
    体を構成する熱可塑性エラストマー組成物のJIS A
    硬度が30〜80である請求項1〜3のいずれかに記載
    のワイパブレード。
  5. 【請求項5】前記熱可塑性エラストマー組成物または熱
    可塑性樹脂が、熱可塑性樹脂ポリマー成分100重量部
    に対して、摺動剤を0.05〜100重量部含有する請
    求項1〜4のいずれかに記載のワイパブレード。
  6. 【請求項6】前記熱可塑性エラストマー組成物または熱
    可塑性樹脂を構成する熱可塑性樹脂成分が、ポリオレフ
    ィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、
    エステル系熱可塑性エラストマーおよびポリアセタール
    からなる群より選ばれる少なくとも1つであり、前記エ
    ラストマー組成物中のエラストマー成分が、ジエン系ゴ
    ムおよびその水素添加物、オレフィン系ゴム、含ハロゲ
    ンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴムならびにエピクロル
    ヒドリンゴムからなる群より選ばれる少なくとも1つで
    ある請求項1〜5のいずれかに記載のワイパブレード。
  7. 【請求項7】表面処理してなる請求項1〜6のいずれか
    に記載のワイパブレード。
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