JPH11326911A - 反射型液晶表示素子およびその製造方法 - Google Patents

反射型液晶表示素子およびその製造方法

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JPH11326911A
JPH11326911A JP13326598A JP13326598A JPH11326911A JP H11326911 A JPH11326911 A JP H11326911A JP 13326598 A JP13326598 A JP 13326598A JP 13326598 A JP13326598 A JP 13326598A JP H11326911 A JPH11326911 A JP H11326911A
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liquid crystal
layer
crystal display
polyimide
display device
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JP13326598A
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English (en)
Inventor
Shimizu Sagawa
清水 佐川
Sadaichi Suzuki
貞一 鈴木
Shigeru Yamamoto
滋 山本
Taketo Hikiji
丈人 曳地
Naoki Hiji
直樹 氷治
Masanobu Ninomiya
正伸 二宮
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高分子層と液晶層が交互に積層された反射層
に電界を印加しない状態で、高分子層と液晶層との間の
屈折率差を十分に大きくすることができ、十分な反射光
強度が得られるようにする。 【解決手段】 基板11上の電極12上に光分解性ポリ
イミドを塗布し、加熱して、ポリイミド膜21bを形成
する。次に、ポリイミド膜21b上に液晶とポリビニル
シンナメートなどの光2量化材料と光重合性モノマーと
の混合液を塗布し、基板面に垂直な方向を偏光方向とす
る偏光紫外線を照射する。これによって、ポリイミド膜
21b上にPDLC構造の液晶層22bが形成され、か
つ液晶層22b中の光2量化材料4が光2量化反応を起
こすとともに、ポリイミド膜21bにおいては、偏光紫
外線の偏光方向と同一方向のポリイミド鎖1aが分解さ
れて、偏光方向に垂直な方向のポリイミド鎖1bだけが
残存し、液晶層22b中の液晶分子3aが基板面方向に
配向される。上記のポリイミド膜21bと液晶層22b
とを交互に積層形成して反射層を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カラー表示が可
能な反射型液晶表示素子、およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】反射型液晶表示素子は、透過型液晶表示
素子のようにバックライトのような専用の光源を必要と
せず、消費電力が少ないとともに、薄型軽量に構成でき
ることから、小型情報機器や携帯情報端末などの表示装
置に適する。
【0003】カラー表示が可能な反射型液晶表示素子と
しては、従来、TN液晶またはSTN液晶のセルの両側
に偏光板を配して光シャッタを構成し、外光である入射
光をカラーフィルタで着色し、光シャッタを透過させ
て、反射板で反射させるものが知られている。しかしな
がら、この反射型液晶表示素子は、偏光板およびカラー
フィルタを使用するので、光のロスが大きく、出力の反
射光が微弱となって、輝度が低くなる欠点がある。
【0004】そこで、偏光板やカラーフィルタなどを用
いない反射型液晶表示素子として、それぞれ電極が形成
された2枚の基板の電極間に、液晶層と高分子層とを交
互に多層に渡って積層して、屈折率の周期的な変化によ
って可視光中の特定波長の光を反射させる反射層を形成
したものが考えられている。
【0005】例えば、特開平4−355424号や特開
平5−134266号には、図10(C)に示すよう
に、電極12,14が形成された基板11,13の電極
12,14間に、高分子層17と液晶層18が交互に積
層形成された反射層を挟持させたものが示されている。
【0006】この表示素子は、電極12,14間に印加
される電圧に応じて屈折率が変化する液晶層18と、屈
折率の変化を生じない高分子層17との、周期的な屈折
率の違いによって、干渉フィルタの原理により、入射光
中の特定波長の光を反射させ、他の波長領域の光を透過
させる。
【0007】例えば、電極12,14間に電圧を印加し
ない状態では、液晶がランダムな方向を向くことによ
り、高分子層17と液晶層18との間に屈折率の違いを
生じて、電極12,14間において屈折率の周期的な変
化を生じ、図10(C)に示すように、入射光55中の
特定波長の光56が反射する。反射波長は、屈折率の変
化の周期、すなわち高分子層17と液晶層18の厚みに
よって決まる。
【0008】これに対して、電極12,14間に十分な
電圧を印加した状態では、液晶が基板11,13に垂直
な方向に配列されることにより、高分子層17と液晶層
18の屈折率が近くなって、電極12,14間の屈折率
の周期的な変化が小さくなり、入射光55は大部分が表
示素子を透過する。
【0009】この反射型液晶表示素子は、偏光板やカラ
ーフィルタなどを用いないため、光のロスが少ないとと
もに、高い反射率が得られるので、高輝度の表示が得ら
れる。
【0010】この反射型液晶表示素子の製造方法とし
て、従来、電極12,14間に液晶と光重合性モノマー
との混合液を注入し、この混合液に所定波長の同位相の
レーザ光を2方向から照射して、両者の光の干渉によ
り、光重合性モノマーを重合させて高分子層17を形成
し、この高分子層17以外の領域に液晶を析出させて液
晶層18を形成する方法が考えられている。
【0011】例えば、SPIE Vol.2152/303('94)「Develo
pment of photopolymer-liquid crystal composite mat
erials for dynamic hologram applications」には、図
10(A)(B)に示すように電極12,14間に上記
のような混合液16を注入して、同図(A)に示すよう
に基板13,11の両面からレーザ光51,52を照射
し、または同図(B)に示すように基板13側からレー
ザ光53,54を照射することによって、同図(C)に
示したように高分子層17と液晶層18が交互に積層形
成された反射層を得ることが示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】図10(C)に示した
反射型液晶表示素子では、電極12,14間に電圧を印
加しない状態で、高分子層17と液晶層18との間に屈
折率の違いを生じて、入射光55中の特定波長の光56
が反射する。
【0013】しかし、このとき、液晶層18中の液晶
は、配向が制御されてなく、ランダムな方向を向いてい
るので、高分子層17と液晶層18との間の屈折率差を
大きくすることができない。そのため、十分な強度の反
射光を得ることができない。
【0014】電極12,14間に電圧を印加しない状態
で、液晶層18中の液晶を特定方向に配向させることが
できれば、高分子層17と液晶層18との間の屈折率差
を十分に大きくすることができ、十分な反射光強度を得
ることができる。
【0015】光分解性ポリイミドなどの液晶配向性材料
は、液晶を一定方向に配向させる効力がある。例えば、
O plus E No.207('97)p81 〜87「液晶配向膜の現状と
将来」に示されているように、光分解性ポリイミドは、
偏光紫外線を照射すると、その偏光方向と同一方向のポ
リイミド鎖が分解されて、偏光方向に垂直な方向のポリ
イミド鎖だけが残存し、その残存したポリイミド鎖の方
向に液晶分子を配向させることができる。
【0016】また、ポリビニルシンナメート(PVC
i)やシンナメートエチルメタクリレート(CEMA)
などの光2量化材料も、液晶を一定方向に配向させる効
力がある。例えば、応用物理第64巻第10号('95)p1007〜
1012「光二量化反応性高分子膜を用いた液晶配向制御」
に示されているように、ポリビニルシンナメート膜は、
偏光紫外線を照射することによって、その偏光方向に平
行な側鎖を有するポリビニルシンナメート分子が優先的
に光2量化反応を起こして、光学異方性を発現し、液晶
分子を一定方向に配向させることができる。また、シン
ナメートエチルメタクリレート膜は、偏光紫外線を照射
することによって、その偏光方向に平行なシンナメート
エチルメタクリレート自体が優先的に光2量化反応を起
こして、光学異方性を発現し、液晶分子を一定方向に配
向させることができる。
【0017】このように、一定方向のポリイミド鎖は、
その方向に液晶を配向させることができる。また、光2
量化反応後のポリビニルシンナメートやシンナメートエ
チルメタクリレートも、液晶を一定方向に配向させるこ
とができる。
【0018】しかしながら、一定方向のポリイミド鎖な
どの液晶配向性材料が有する液晶配向力は弱い。同様
に、光2量化反応後のポリビニルシンナメートやシンナ
メートエチルメタクリレートなどの光2量化材料が有す
る液晶配向力も弱い。
【0019】そのため、図10(C)に示した反射型液
晶表示素子において、液晶配向性材料または光2量化材
料によって、電極12,14間に電圧を印加しない状態
で、液晶層18中の液晶を特定方向に配向させようとし
ても、確実かつ十分に配向させることができず、高分子
層17と液晶層18との間の屈折率差を十分に大きくす
ることは困難である。
【0020】しかも、この場合、一般に液晶表示素子で
液晶を特定方向に配向させる方法として採られているの
と同様に、基板11,13の電極12,14が形成され
た面上に、一定方向のポリイミド鎖などの液晶配向性材
料、または光2量化反応後のポリビニルシンナメートや
シンナメートエチルメタクリレートなどの光2量化材料
を、配向膜として形成したのでは、液晶配向性材料また
は光2量化材料の液晶配向力は、多数の液晶層18中
の、その配向膜に近接する液晶層にしか及ばない。特
に、図10(C)に示した反射型液晶表示素子では、反
射層の厚み方向において高分子層17と液晶層18が交
互に存在するので、反射層の厚み方向の中央部分の液晶
層に対しては、基板11,13上の配向膜の液晶配向力
が、より影響しにくくなる。
【0021】そこで、この発明は、2枚の基板間に、高
分子層と液晶層が交互に積層された反射層が形成された
反射型液晶表示素子において、反射層に電界を印加しな
い状態で、高分子層と液晶層との間の屈折率差を十分に
大きくすることができ、十分な反射光強度を得ることが
できるようにしたものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】この発明の反射型液晶表
示素子は、2枚の基板間に、液晶配向性材料からなる高
分子層と、光2量化材料を含む液晶層とが、交互に積層
された反射層が形成され、上記それぞれの液晶層中の液
晶が、その液晶層中の光2量化材料と、隣接する高分子
層を形成する液晶配向性材料とによって、特定方向に配
向されているものとする。
【0023】
【作用】上述したように、一定方向のポリイミド鎖など
の液晶配向性材料や、光2量化反応後のポリビニルシン
ナメートやシンナメートエチルメタクリレートなどの光
2量化材料は、それぞれ液晶を一定方向に配向させるこ
とができるが、それぞれの液晶配向力は弱い。
【0024】これに対して、この発明では、高分子層と
液晶層が交互に積層された反射層のそれぞれの高分子層
を、一定方向のポリイミド鎖などの液晶配向性材料によ
って形成するとともに、それぞれの液晶層を、光2量化
反応後のポリビニルシンナメートやシンナメートエチル
メタクリレートなどの光2量化材料を含むものとするの
で、反射層に電界を印加しない状態で、反射層の厚み方
向の中央部分の液晶層を含めて、すべての液晶層中の液
晶が、それぞれの液晶層中の光2量化材料の液晶配向力
と、隣接する高分子層を形成する液晶配向性材料の液晶
配向力とを、同時に受けるようになり、特定方向、例え
ば基板面に平行な方向に確実かつ十分に配向されるよう
になる。
【0025】したがって、反射層に電界を印加しない状
態で、反射層の厚み方向の全域に渡って高分子層と液晶
層との間の屈折率差を十分に大きくすることができ、十
分な反射光強度を得ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】〔製造方法としての第1の実施形
態〕図1〜図3は、この発明の製造方法の第1の例を示
す。
【0027】この例では、まず、図1(A)に示すよう
に、一面側に電極12が形成された基板11の電極12
上に、光分解性ポリイミド21aを、印刷法、転写法ま
たはスピンコート法などによって、70〜110nm程
度の膜厚で塗布する。光分解性ポリイミド21aとして
は、例えば、日本合成ゴム社製のオプトマーAL125
4を用いることができる。
【0028】次に、光分解性ポリイミド21aに熱を加
えて、光分解性ポリイミド21aを重合させることによ
って、図1(B)に示すように、電極12上にポリイミ
ド膜21bを形成する。このとき、図2(A)に示すよ
うに、ポリイミド膜21b中のポリイミド鎖1はランダ
ムな方向を向いている。
【0029】次に、図1(C)に示すように、ポリイミ
ド膜21b上に、液晶と光重合性モノマーとの混合液
に、さらに光2量化材料を溶解させた混合液22aを、
印刷法、転写法またはスピンコート法などによって、7
0〜110nm程度の膜厚で塗布する。光重合性モノマ
ーとしては、液晶との間で相溶性を有し、透明性があ
り、かつ後述する紫外線領域で重合硬化するものを用い
る。
【0030】光2量化材料としては、例えば、図5に示
すような分子構造を有し、偏光紫外線の照射によって後
述するように光2量化反応を生じるポリビニルシンナメ
ートや、図6に示すような分子構造を有し、偏光紫外線
の照射によって後述するように光2量化反応を生じるシ
ンナメートエチルメタクリレートを用いる。
【0031】次に、図1(C)に示すように、混合液2
2aおよびポリイミド膜21bに、これらの厚み方向を
偏光方向とする偏光紫外線25を、これらの厚み方向に
照射する。
【0032】これによって、混合液22a中の光重合性
モノマーが重合して、図1(D)および図2(B)に示
すように、ポリイミド膜21b上に、高分子2中に液晶
ドロップレット3が分散されたPDLC構造の液晶層2
2bが形成されるとともに、高分子2中の光2量化材料
4が光2量化反応を起こして、光学異方性を発現する。
【0033】すなわち、光2量化材料4としてポリビニ
ルシンナメートを用いた場合には、偏光紫外線25の偏
光方向に平行な側鎖を有するポリビニルシンナメート分
子が優先的に光2量化反応を起こし、光2量化材料4と
してシンナメートエチルメタクリレートを用いた場合に
は、偏光紫外線25の偏光方向に平行なシンナメートエ
チルメタクリレート自体が優先的に光2量化反応を起こ
して、それぞれ光2量化材料4に、液晶ドロップレット
3内の液晶分子3aを基板11の面方向に配向させる光
学異方性が発現する。
【0034】同時に、偏光紫外線25の照射によって、
ポリイミド膜21bにおいては、図2(B)に示すよう
に、図2(A)に示したポリイミド鎖1のうちの、偏光
紫外線25の偏光方向と同一方向のポリイミド鎖1aが
分解されて、偏光方向に垂直な方向のポリイミド鎖1b
だけが残存し、その残存したポリイミド鎖1bの方向、
すなわち基板11の面方向に液晶分子3aを配向させる
効力を生じる。
【0035】液晶層22bは、光重合性モノマーの重合
によって、液晶分子3aのスイッチング性は失われない
が、層全体としてポリイミド膜21b上に固定されるの
で、以後、その上に光分解性ポリイミドを塗布すること
ができる。
【0036】以後、図1(A)〜(D)に示した工程を
所定回数、繰り返して、図3(A)に示すように、電極
12上に、ポリイミド膜21bと液晶層22bとを交互
に、所定の積層数に渡って積層形成して、反射層を得
る。
【0037】この場合、反射層を構成するそれぞれの液
晶層22bにおいては、図2(B)に示したように、光
2量化反応後の光2量化材料4によって、液晶分子3a
を基板11の面方向に配向させる効力を生じるととも
に、反射層を構成するそれぞれのポリイミド膜21bに
おいては、図2(B)に示したように、残存したポリイ
ミド鎖1bによって、液晶分子3aを基板11の面方向
に配向させる効力を生じるので、それぞれの液晶層22
bにおいては、図2(B)に示すように、液晶分子3a
が基板11の面方向に確実かつ十分に配向される。
【0038】次に、図3(B)に示すように、その反射
層上に、一面側に電極14が形成された基板13の電極
14側を接着して、反射型液晶表示素子を得る。
【0039】〔製造方法としての第2の実施形態〕図4
は、この発明の製造方法の第2の例を示す。
【0040】この例では、図4(A)に示すように、基
板11上の電極12上に、図1(A)〜(D)に示した
工程を繰り返して、ポリイミド膜21bと液晶層22b
とが交互に積層された多層膜を形成するとともに、図4
(B)に示すように、基板13上の電極14上に、図1
(A)〜(D)に示した工程を繰り返して、ポリイミド
膜21bと液晶層22bとが交互に積層された多層膜を
形成し、次いで、図4(C)に示すように、基板11上
の多層膜と基板12上の多層膜とを接着する。
【0041】〔反射型液晶表示素子としての実施形態〕
以上の方法によって得られた反射型液晶表示素子におい
ては、図7(A)に示すように、電極12,14間に電
圧が印加されないとき、屈折率n1の液晶層22bと屈
折率n3のポリイミド膜21bとの間の屈折率差(n1
〜n3)によって、すなわち反射層における屈折率の周
期的な変化によって、入射光55中の特定波長の光57
が反射し、それ以外の光は透過する。
【0042】しかも、このとき、それぞれの液晶層22
b中の液晶が、その液晶層22b中の図2(B)に示し
た光2量化反応後の光2量化材料4の液晶配向力と、隣
接するポリイミド膜21bの図2(B)に示した残存し
たポリイミド鎖1bの液晶配向力とによって、基板1
1,13の面方向に確実かつ十分に配向されるので、液
晶層22bとポリイミド膜21bとの間の屈折率差(n
1〜n3)が十分に大きくなり、十分な反射光強度が得
られる。
【0043】図8の曲線6は、高分子層として上記の残
存したポリイミド鎖からなるポリイミド膜を形成し、液
晶層は光2量化材料を含まないものとした場合の、曲線
7は、高分子層は液晶配向性を持たない材料によって形
成し、液晶層は光2量化反応後の光2量化材料を含むも
のとした場合の、さらに曲線8は、この発明の上記の実
施形態のように、高分子層として残存したポリイミド鎖
からなるポリイミド膜を形成し、液晶層も光2量化反応
後の光2量化材料を含むものとした場合の、それぞれ、
高分子層と液晶層の一層分の、入射光の入射角度に対す
る反射率の変化を測定したものである。測定は、それぞ
れ、偏光顕微鏡をクロスニコル状態にし、サンプルを0
°から90°まで回転させて行った。
【0044】これからも明らかなように、この発明によ
れば、液晶層中の光2量化反応後の光2量化材料と隣接
する高分子層を形成する液晶配向性材料との相乗効果に
よって、反射率が著しく増大する。
【0045】図9は、この発明の上記の実施形態の反射
型液晶表示素子における、高分子層と液晶層の積層数に
対する最大反射率(図8において角度が45°のときの
反射率)の関係を示したもので、上記のように偏光顕微
鏡をクロスニコル状態にし、サンプルを0°から90°
まで回転させて測定した結果である。これから明らかな
ように、積層数を一定以上にすることによって、最大反
射率を著しく大きくすることができる。
【0046】上記の実施形態の反射型液晶表示素子で
は、図7(B)のように電極12,14間に十分な電圧
を印加したときには、液晶層22b中の液晶が基板1
1,13に垂直な方向に配向されることによって、入射
光55に対する液晶層22bの屈折率がポリイミド膜2
1bの屈折率n3に近い屈折率n2に変化して、液晶層
22bとポリイミド膜21bとの間の屈折率差(n2〜
n3)が小さくなり、入射光55は大部分が表示素子1
0を透過する。
【0047】
【発明の効果】上述したように、この発明の反射型液晶
表示素子によれば、反射層に電界を印加しない状態で、
高分子層と液晶層との間の屈折率差を十分に大きくする
ことができ、十分な反射光強度を得ることができる。ま
た、高い輝度が得られるので、その輝度が若干低下する
ものの、散乱板を配置して視野角を広げることもでき
る。
【0048】この発明の製造方法によれば、上記のよう
な反射型液晶表示素子を、確実かつ容易に得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の製造方法の第1の例の一部の工程を
示す図である。
【図2】ポリイミド膜および液晶層の状態を示す図であ
る。
【図3】この発明の製造方法の第1の例のその後の工程
を示す図である。
【図4】この発明の製造方法の第2の例を示す図であ
る。
【図5】ポリビニルシンナメートの分子構造と光2量化
反応過程を示す図である。
【図6】シンナメートエチルメタクリレートの分子構造
と光2量化反応過程を示す図である。
【図7】この発明の反射型液晶表示素子の一例の動作の
説明に供する図である。
【図8】この発明の反射型液晶表示素子と液晶配向性材
料または光2量化材料のみを用いた反射型液晶表示素子
との反射率特性を比較して示す図である。
【図9】この発明の反射型液晶表示素子における積層数
と最大反射率との関係を示す図である。
【図10】従来の製造方法とそれによって得られる反射
型液晶表示素子の一例を示す図である。
【符号の説明】
11,13 基板 12,14 電極 21a 光分解性ポリイミド 21b ポリイミド膜 22a 混合液 22b 液晶層 25 偏光紫外線 1,1a,1b ポリイミド鎖 2 高分子 3 液晶ドロップレット 3a 液晶分子 4 光2量化材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 曳地 丈人 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 氷治 直樹 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 二宮 正伸 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2枚の基板間に、液晶配向性材料からなる
    高分子層と、光2量化材料を含む液晶層とが、交互に積
    層された反射層が形成され、上記それぞれの液晶層中の
    液晶が、その液晶層中の光2量化材料と、隣接する高分
    子層を形成する液晶配向性材料とによって、特定方向に
    配向されていることを特徴とする反射型液晶表示素子。
  2. 【請求項2】請求項1の反射型液晶表示素子において、 上記液晶配向性材料は、光分解性ポリイミドが熱によっ
    て硬化され、さらに偏光紫外線の照射によって一部が分
    解された後の、残存したポリイミド鎖であることを特徴
    とする反射型液晶表示素子。
  3. 【請求項3】請求項1の反射型液晶表示素子において、 上記光2量化材料は、偏光紫外線の照射による光2量化
    反応後のポリビニルシンナメートまたはシンナメートエ
    チルメタクリレートであることを特徴とする反射型液晶
    表示素子。
  4. 【請求項4】請求項1の反射型液晶表示素子において、 上記液晶配向性材料が光分解性材料であり、この高分子
    層を形成する液晶配向性材料の光分解反応と、隣接する
    液晶層中の光2量化材料の光2量化反応とが、高分子層
    およびこれと隣接する液晶層への偏光紫外線の照射によ
    って、同時に生じたものであることを特徴とする反射型
    液晶表示素子。
  5. 【請求項5】電極が形成された第1基板の電極側に、液
    晶配向性材料からなる高分子層を形成し、熱硬化させた
    後、その高分子層上に、光2量化材料を含む液晶層を形
    成し、その後、この液晶層および上記高分子層に偏光紫
    外線を照射して、上記液晶層中の光2量化材料を光2量
    化反応させると同時に、上記高分子層を形成する液晶配
    向性材料の上記偏光紫外線の偏光方向と同一方向の高分
    子鎖を分解させる工程を繰り返して、多層膜を形成し、
    その多層膜上に、電極が形成された第2基板の電極側を
    接着することを特徴とする、反射型液晶表示素子の製造
    方法。
  6. 【請求項6】電極が形成された第1基板の電極側に、液
    晶配向性材料からなる高分子層を形成し、熱硬化させた
    後、その高分子層上に、光2量化材料を含む液晶層を形
    成し、その後、この液晶層および上記高分子層に偏光紫
    外線を照射して、上記液晶層中の光2量化材料を光2量
    化反応させると同時に、上記高分子層を形成する液晶配
    向性材料の上記偏光紫外線の偏光方向と同一方向の高分
    子鎖を分解させる工程を繰り返して、多層膜を形成する
    とともに、電極が形成された第2基板の電極側に、上記
    工程を繰り返して、多層膜を形成し、その後、上記第1
    基板上の多層膜と上記第2基板上の多層膜とを接着する
    ことを特徴とする、反射型液晶表示素子の製造方法。
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