JPH11315908A - 歯車対及びコリオリ運動歯車装置 - Google Patents

歯車対及びコリオリ運動歯車装置

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JPH11315908A
JPH11315908A JP12315898A JP12315898A JPH11315908A JP H11315908 A JPH11315908 A JP H11315908A JP 12315898 A JP12315898 A JP 12315898A JP 12315898 A JP12315898 A JP 12315898A JP H11315908 A JPH11315908 A JP H11315908A
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groove
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roller
teeth
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JP12315898A
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Ichiro Kamimura
一郎 上村
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NAMU KK
Namu Co Ltd Japan
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NAMU KK
Namu Co Ltd Japan
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コロと溝とを歯とする歯車対の、コロと溝と
接触点における背面力を減少させ、歯車対の耐久性を向
上させる。 【解決手段】 接触点P0 ではコロ4に対し荷重Pがか
かる。この荷重Pを、第1、第に歯車A1 ,A2 のピッ
チ円錐と平行な方向の分力である回転伝達力Tと、同じ
くA1 ,A2 のピッチ円錐と垂直な方向の分力である背
面力F=Ttanα(またはF=Psinα)とに、成
分を分けて考える。背面力Fは、ヘルツ応力と比例関係
にある。また、ヘルツ応力は歯の寿命を決定する要素で
あり、背面力Fを減少させれば歯の寿命は延びる。そこ
で、接触角αを減少させることにより、背面力Fを減少
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コロ等の転動体を
凸歯とし、該転動体と噛み合う溝等の凹部を凹歯とした
歯車対に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、コリオリ運動を行ういわゆる
コリオリ運動歯車を用いた変速歯車装置(以下、コリオ
リ運動歯車装置という。)の原理が知られていた。この
コリオリ運動歯車装置は、4つの歯車のみで大減速比を
得ることが可能であり、様々な利点を有するものであ
る。しかしながら、コリオリ運動歯車はその歯形を高精
度かつ低コストでの生産が困難な球面インボリュート歯
形とする必要があり、実用化には至らなかった。本発明
者はこの球面インボリュート歯形に替えて、コロを歯と
して用いることにより、コリオリ運動歯車の実用化を可
能とした。なお、このコリオリ運動歯車装置の詳細につ
いては、特公平7-56324 号公報に開示されている。
【0003】図11には、本発明者によるコリオリ歯車装
置の要部断面が示されている。コリオリ歯車装置は、入
力軸1と出力軸2との間を、第1〜第4歯車A1 〜A4
で連結し、これらの歯車によって減速を行っている。こ
の第1〜第4歯車は傘歯車である。そして、第1歯車A
1 はハウジング6に一体的に固定されている。また、第
2歯車A2 および第3歯車A3 は1つの回転体3に設け
られ、回転体3は入力軸1の傾斜部1aで軸支されてい
る。このように回転体3を傾斜支持すると、入力軸1の
回転に伴って回転体3にコリオリ運動を発生させること
ができる。また、各歯車の歯にコロ4およびコロとの内
接面5(以下「溝」と称す)を用い、歯同士のかみ合い
時に生ずる摺動をコロ4の回転で吸収している。
【0004】図13に示すように、コロ4は、第1歯車A
1 (第4歯車A4 )に形成された溝5によって浮遊支持
されている。そして、溝5から突出するコロ4によっ
て、半円筒状の凸歯を形成している。また、第2歯車A
2 (第3歯車A3 )にも溝5を形成し、半円溝状の凹歯
を形成する。そして、回転体3が矢印Bで示す方向にコ
リオリ運動を行うと、第2歯車A2 (第3歯車A3 )は
矢印Cで示す方向に移動し、各凹歯と凸歯とをかみ合わ
せていく。この際に、各凹歯と凸歯との間に生ずる摺動
を、コロ4の回転で吸収している。したがって、バック
ラッシの設定をなくし、かつ、歯同士に意図的に予圧を
付与しても、歯同士のかみ合いによる発熱を回避するこ
とが可能となる。(以上、NIKKEI MECHANICAL 1996.10.
28 no.492第12項から第13項より一部抜粋。)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】さて、図13のごとく溝
5の断面形状を略半円状とした場合には、図14に示すよ
うに、コロ4および溝5の接触点P0 は、コロ4の軸芯
r を通る線上に位置する。この接触点P0 における溝
5からコロ4への荷重Pは、歯車のピッチ円錐と平行な
方向の分力である回転伝達力Tと、歯車のピッチ円錐と
垂直な方向の分力である背面力F=Ttanα(または
F=Psinα)とに成分を分けて考えることができ
る。αは接触角である。また、背面力Fはヘルツ応力と
比例関係にある。ヘルツ応力は、歯の寿命を決定する要
素であることから、歯の寿命を延ばすためには、背面力
Fを可能な限り減少させる必要がある。また、背面力F
は回転体3を軸支するベアリング7(図11参照)に作用
するので、ベアリング7の寿命を延ばすためにも、背面
力Fを減少させることが望ましい。
【0006】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、コロ4等の転動体と溝
5等の凹部を歯とする歯車対の、該転動体と該凹部との
接触点における背面力を減少させ、歯車対の耐久性を向
上させることにある。また、該歯車対をコリオリ運動歯
車装置の歯車対として用いることにより、耐久性のより
高いコリオリ運動歯車装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の請求項1に係る歯車対は、ピッチ円錐上に等
間隔の凹部を設け、該凹部に転動体を回転可能に配置し
た一方の傘歯車と、ピッチ円錐上に前記一方の歯車と同
一の円ピッチで、前記転動体と噛み合う凹部を設けた他
方の傘歯車とを有する歯車対であって、前記転動体の半
径をrに、前記転動体と前記各歯車の凹部との接触角を
任意角度に設定し、前記凹部を構成する壁面の断面形状
を、該転動体と凹部との接触点から凹部の頂点へ向けて
半径R=krかつk>1の曲線で形成したことを特徴と
する。
【0008】前述のごとく、前記転動体と前記凹部を構
成する壁面との接触点における荷重は、前記ピッチ円錐
と平行な方向の分力である回転伝達力と、同じく前記ピ
ッチ円錐と垂直な方向の分力である背面力とに成分を分
けて考えることができる。この回転伝達力と該背面力と
の関係を、前記転動体と前記各歯車の凹部との接触角に
基づいて考える。すると、前記荷重が一定の場合、該接
触角を小さくすれば、前記回転伝達力が増加し、前記背
面力が減少する。また、該接触角を大きくすれば、前記
回転伝達力が減少し、前記背面力が増加する。前記背面
力は、歯の寿命を決定する要素であるヘルツ応力と比例
関係にある。そこで、本発明では、前記接触角を可能な
限り小さく設定し、前記背面力を減少させる。そして、
前記凹部を構成する壁面の断面形状を、該転動体と凹部
との接触点から凹部の頂点へ向けて、前記転動体の半径
rよりも大きく設定することにより、前記転動体と、凹
部の頂点との間に空間を形成する。そして、該空間によ
り、前記転動体と前記凸部との間の必要以上の潤滑油の
排出を行う。
【0009】また、本発明の請求項2に係る歯車対は、
前記転動体をコロとし、前記凹部を、ピッチ円錐上で歯
幅方向に、又は、歯幅方向に対しはすば歯車としてのね
じれ角をもって設けられた断続的な溝(以下、単に
「溝」と称す)としている。この構成により、該コロと
該溝とを線接触させ、荷重を該接触線上に分散させる。
また、コロの凸面と該溝の凹面とで線接触するので、該
接触線におけるヘルツ応力を減少させることができる。
【0010】また、本発明の請求項3に係る歯車対は、
前記半径Rを、前記コロと前記溝との接触点から前記溝
の頂点に向けて拡大する。そして、前記半径Rが一定の
場合に比して、ピッチ円錐に対する傾斜角度の減少率を
緩やかにする。その結果、前記コロと前記溝との接触点
が溝の頂点へ向けて移動するような場合(例えば、前記
コロの摩耗により、コロの半径Rが減少する場合等)で
も、前記接触角の増加を抑え、前記背面力の増加を防ぐ
ことができる。
【0011】さらに、本発明の請求項4に係るコリオリ
運動歯車装置は、ハウジングに固定された歯数n1 の第
1歯車と、出力軸に取付けられた歯数n4 の第4歯車
と、入力軸との各軸芯を一致させて配置し、歯数n2
第2歯車および歯数n3 の第3歯車を一体に設けた回転
体を、第2歯車が第1歯車と噛み合い、第3歯車が第4
歯車と噛み合うように前記入力軸の傾斜部で軸支し、前
記第1、第2歯車の各ピッチ円を通る共通球面の中心点
と、前記第3、第4の歯車の各ピッチ円を通る共通球面
の中心点とが一致する点を原点とするXY座標のX軸上
に前記入力軸の軸芯を配置し、かつ、第1、第2歯車の
噛み合い点と第4、第3歯車の噛み合い点とを該XY座
標の同一象限若しくは異なる象限上に置き、前記第1、
第2歯車および前記第3、第4歯車を、請求項1ないし
3のいずれか1項記載の歯車対としたことを特徴とす
る。
【0012】本発明によると、入力軸の回転運動が出力
軸に伝達される際に、第1、第2歯車A1 ,A2 と、第
3、第4歯車A3 ,A4 とで、2段階の減速作用を有す
るコリオリ運動歯車装置の歯車対における、前記背面力
を減少させる。また、前記凹部を構成する壁面の断面形
状を、該転動体と凹部との接触点から凹部の頂点へ向け
て、前記転動体の半径rよりも大きく設定することによ
り、前記コロと前記溝との接触点が溝の頂点へ向けて移
動するような場合(例えば、前記コロの摩耗により、コ
ロの半径Rが減少する場合等)でも、前記接触角の増加
を抑え、前記背面力の増加を防ぐ。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。ここで、従来例と同一部分若
しくは相当する部分については同一符号で示し、詳しい
説明は省略する。
【0014】本発明の実施の形態では、本発明に係る歯
車対をコリオリ運動歯車装置に採用した場合を例に挙げ
て説明する。ここで、コリオリ運動歯車装置について追
加説明をする。前述のごとく、コリオリ運動歯車装置
(図11)は歯数の異なる4つの歯車として、第1〜第4
歯車A1 〜A4 を有している。各歯車は傘歯車である。
このうち第1歯車A1 は、ハウジング6に一体的に固定
され、回転をしない固定歯車である。第2歯車A2 、第
3歯車A3 は、入力軸1によって軸支される回転体3に
形成されている。また、第4歯車A4 は出力軸2に設け
られ、ハウジング6により回転自在に支持されている。
そして、第1歯車A1 と第2歯車A2 、第3歯車A3
第4歯車A4 とが夫々かみ合っている。
【0015】回転体3は、入力軸1の軸線に対して所定
の角度をなす傾斜部1aによって支持されている。入力
軸1自体も、ハウジング6によって回動自在に支持され
ている。入力軸1が回転すると、傾斜部1aが首を振る
ような運動をし、これに軸支される回転体3は、コリオ
リ運動をする。この、回転体3のコリオリ運動に伴い、
第2歯車A2 を第1歯車A1 に、また、第3歯車A3
第4歯車A4 に夫々かみ合わせていく(図12(a),
(b)参照)。すると、第2歯車A2 は、1周期のコリ
オリ運動(入力軸1の1回転)当り、第1歯車A1 との
歯数差に相当する分だけ第1歯車A1 に対して回転す
る。すなわち、第1歯車A1 と、第2歯車A 2 との間
で、1段階の減速がなされる。
【0016】ここで、第1歯車A1 の歯数を 100、第2
歯車A2 の歯数を 101とした場合を考える。入力軸1が
1回正回転すると、第1歯車A1 に対して第2歯車A2
は1/100 だけ正回転する。また、第1歯車A1 の歯数を
100、第2歯車A2 の歯数を99とすると、第1歯車A1
に対して第2歯車A2 は1/100 だけ逆回転する。第2歯
車A2 の運動は、第3歯車A3 に直接伝わり、第3歯車
3 と第4歯車A4 との間でも、同様のかみ合いを行
う。よって、第3歯車A3 と第4歯車A4 との間でも、
1段階の減速がなされる。すなわち、入力軸1の回転運
動が出力軸2に伝達される際に、第1、第2歯車A1
2 と、第3、第4歯車A3 ,A4 とで、2段階の減速
作用を受けることになる。
【0017】上記コリオリ運動歯車装置の減速比をR
(入力軸1が1回転したときの出力軸2の回転数)とす
ると、 R=1−(n4 ×n2 )/(n3 ×n1 ) ……(i) ここで、 n1 :第1歯車A1 の歯数 n2 :第2歯車A2 の歯数 n3 :第3歯車A3 の歯数 n4 :第4歯車A4 の歯数 で求めることができる。ここで、n1 =1000,n2 =10
01,n3 =1000,n4 =999とすると、減速比R=1/ 10
0万(正回転)となる。このように、コリオリ運動歯車
装置は、僅か4枚の歯車で大きな減速比を得ることがで
きるものである。
【0018】尚、前述のごとく、第1歯車A1 の歯数と
第2歯車A2 の歯数差が1の場合には、コリオリ運動が
1周期進むと、第1歯車A1 と第2歯車A2 との間で、
かみ合う歯は1つずれる。また、同歯数差が2の場合
は、コリオリ運動が1周期進むと、第1歯車A1 と第2
歯車A2 との間で、かみ合う歯は2つずれる。同様にし
て、歯数差がnの場合には、かみ合う歯はn個ずれるこ
とになる。このことは、第3、第4歯車A3 ,A4 の関
係においても同じである。
【0019】続いて、図11に示すコリオリ運動歯車装置
の歯形を求める手法について、以下に説明する。ここ
で、図11に示すコリオリ運動歯車装置の各傘歯車の歯形
を求める手法を示す展開図を図7に、その要部拡大図を
図8に示す。尚、各傘歯車A1,A2 ,A3 ,A4 は摸
式的にピッチ円錐で示している。
【0020】ここでは、第1傘歯車A1 、第2傘歯車A
2 の各ピッチ円を通る共通球面Cir1と、第3傘歯車A
3 、第4傘歯車A4 の各ピッチ円を通る共通球面Cir2と
を考える。そして、各共通球面の中心点を一致させ、該
一致点を点Oとする。さらに、点Oを原点とするXY座
標を考える。このXY座標のX軸上に入力軸1(図11)
の軸芯を配置する。また、第1、第2傘歯車A1 ,A2
の噛み合い点をC1 、第3、第4傘歯車A3 ,A4 の噛
み合い点をC2 とする。そして、噛み合い点C1,C2
を、第1象限と第3象限若しくは第2象限と第4象限に
置く。
【0021】また、入力軸1の軸芯方向と傾斜部1a
(図11)とがなす角度をθ、第1歯車A1 の背円錐とピ
ッチ円錐の中心線とでなす角度をθ1 、第2傘歯車A2
の背円錐とピッチ円錐の中心線とでなす角度をθ2 とす
ると、θ1 +θ2 =θである。なお、θ1 ,θ2 のいず
れか一方の角度を零とすることも可能であり、この場合
は、前記角度を零とした方の傘歯車が冠歯車となる。同
様にして、第3、第4傘歯車A3 ,A4 の背円錐と各ピ
ッチ円錐の中心線とでなす角度は、第3傘歯車A 3 はθ
3 、第4傘歯車A4 はθ4 かつθ3 +θ4 =θである。
【0022】また、第1〜第4傘歯車の歯数を夫々n
1 ,n2 ,n3 ,n4 かつn1 ,n2の値、n3 ,n4
の値は互いに異なるものとする。ここで、第1〜第4傘
歯車A 1 〜A4 の各ピッチ円錐の頂点O1 ,O2 ,O
3 ,O4 から、各背円錐の頂点D 1 ,D2 ,D3 ,D4
までの距離D11 ,D22 ,D33 ,D44
を、ピッチ円半径とする円筒歯車ER1 ,ER2 ,ER
3 ,ER4 を考える。そして、このピッチ円上に形成さ
れるインボリュート歯形若しくは任意の歯形を想定し、
これを第1〜第4傘歯車A1 〜A4 の相当円筒歯車とす
る。ここで、該相当円筒歯車の相当歯数をZ1 ,Z2
3 ,Z4 とすると、 Z1 =n1 /Sinθ1 ……(ii) Z2 =n2 /Sinθ2 ……(iii ) Z3 =n3 /Sinθ3 ……(iv) Z4 =n4 /Sinθ4 ……(v) と表すことができる。
【0023】上記式(ii),(iii )で得られる関係を
有する相当円筒歯車において、インボリュート歯形若し
くは任意歯形を創成するカッターで、第1傘歯車A1
等高歯の歯形を創成し(なお、等高歯を創成すれば、必
然的に等歯厚歯にもなる)、さらに、第2傘歯車A2
該歯形を転写する。第3、第4傘歯車A3 ,A4 も同様
にして形成する。すなわち、等高歯歯車対を形成するこ
とになる。さらに、前記等高歯の歯形にかえて、ピッチ
円錐上で歯幅方向に設けられた断続的な溝5を形成する
と、図11に示すものと同様の歯形を得ることができる。
図11は歯形としてコロ4およびコロとの内接面5を用い
た場合を示している。なお、ここで用いられるコロに
は、円筒コロ、針状コロのいずれをも含むものとする。
【0024】以上のごとく、図11に示すコリオリ運動歯
車装置は、第1、第2傘歯車A1 ,A2 の噛み合い点C
1 と、第3、第4傘歯車A3 ,A4 の噛み合い点とC2
を第1象限と第3象限若しくは第2象限と第4象限に置
いた場合、すなわち互いに異なる象限上に置いた場合を
示したものであるが、この噛み合い点C1 ,C2 を、互
いに同一象限上に置くことも可能である。
【0025】また、図9には、図11に示すコリオリ運動
歯車装置の変形例として、前記噛み合い点C1 ,C2
互いに同一象限上に置いた場合の、歯車装置の要部断面
図を示している。尚、図9においては、図11に示すコリ
オリ運動歯車装置と相違する部分のみを示している。ま
た、図11に示す実施の形態と、同一部分若しくは相当す
る部分については同一符号で示し、詳しい説明は省略す
る。
【0026】図9に示すように、第1傘歯車A1 はハウ
ジングの一部分(符号6で示す)に固定されている。ま
た、第4傘歯車A4 は出力軸2に取付けられている。回
転体3に設けられた第2、第3傘歯車A2 ,A3 は、回
転体3の同一軸方向面(図9では回転体3の左側面)に
設けられている。入力軸1は出力軸2を中空として入力
軸1をその内部に貫通させている。また、入力軸1も中
空として、その中空内部を貫通路1bとして構成してい
る。
【0027】図10には、図9に示すコリオリ運動歯車装
置の展開図を示している。図10は、図11に示すコリオリ
運動歯車装置の展開図を示す図8に相当するものであ
る。なお、図9に示すコリオリ運動歯車装置の歯形を求
める手法は、図11に示すコリオリ運動歯車装置と同様で
あり、図7に相当する展開図の全体図と、歯形を求める
手法の詳細な説明は省略する。図10から明らかなよう
に、図9のコリオリ運動歯車装置は、第1、第2傘歯車
1 ,A2 の噛み合い点C1 と、第3、第4傘歯車A
3 ,A4 の噛み合い点C2 の双方が、前記XY座標の第
2象限(若しくは第3象限)に、すなわち同一象限上に
ある。
【0028】図9に示すコリオリ運動歯車装置は、第1
〜第4傘歯車を回転体3の同一軸方向面に置くことによ
り、図11に示すコリオリ運動歯車装置に対して、歯車装
置の軸方向寸法を減少させることが可能となる。また、
入力軸1と同一方向に延びるように出力軸2を配置する
ことが容易となる。よって、4つの歯車のみによって大
減速比を得ることが可能なコリオリ歯車装置の、適用範
囲を広げることができるという利点がある。又、図9、
図11に示すコリオリ運動歯車装置共に、はすば歯車とし
て構成することも可能である。この、はすば歯車への応
用については、本発明者は、特願平9-65410 号明細書に
その詳細を開示している。
【0029】以上のごとく、コリオリ運動歯車装置は、
各傘歯車A1 〜A4 の相当円筒歯車に基づき歯車の歯形
を決定することにより、該相当円筒歯車よりもピッチ円
径の小さな各傘歯車A1 〜A4 によって、相当円筒歯車
の噛み合い歯数と同等の噛み合い歯数を得ることができ
る。したがって、コリオリ運動歯車装置はその大きさの
割に大きなトルクを伝達することが可能であり、電動モ
ータ等を動力源とするアクチュエータに使用すれば、小
型、高精度かつ大出力のアクチュエータを構成すること
ができる。
【0030】さて、本発明の実施の形態では、歯車の歯
形をさらに、以下のような形状に構成している。この、
本発明の実施の形態に係る歯形形状を、図1ないし図6
に基づいて説明する。
【0031】図1は、コロ4と溝5との間に働く力の関
係を示す説明図である。さて、コロ4は一定の半径を有
する円柱コロである。これに対し、溝5の壁面は次のよ
うな断面形状をなしている。まず、コロ4と溝5との接
触点をP0 とすると、コロ4と溝5との接触角は図示の
ごとくαで表される。このαの値を任意に設定する。ま
た、第1歯車A1 におけるαの値と、第2歯車A2 にお
けるαの値とを変えることもできる。また、そして、コ
ロ4の半径をrとしたとき、溝5の壁面を、接触点P0
でコロ4に外接する半径R=krの曲線状に形成してい
る。ここで、kは1.001 <k<1.2 の範囲の係数であ
る。係数kは1より大きい値なので、溝5の壁面は接触
点P0 から溝の頂点Xへ近づくにつれ、コロ4の外周か
ら離間する。なお、頂点Xは、コロ4の中心点Or を通
り、第1、第2歯車A1 ,A2 のピッチ円錐と直交する
線上にあり、若干の尖端状をなしている。そして、コロ
4の外周と溝5との間には、頂点Xにおいてar(a>
0)で示される間隙が形成される。なお、図中Mで示さ
れる寸法は、第1歯車A1 のピッチ円錐と第2歯車A 2
のピッチ円錐との隙間(任意の値)を示している。
【0032】ところで、第1歯車A1 における溝5の端
部5aに設けたアールと、第2歯車A2 における端部5
bに設けたアールとを比べると、端部5bの方が大きく
なっている。これは、以下のごとく端部5aに設けたア
ールと端部5bに設けたアールとで設置の目的が異なる
ことに基づく。
【0033】コロ4は第1歯車A1 に対し、図示しない
リテーナ等によって浮遊支持されており、第1歯車A1
の溝5とコロ4との位置関係はほぼ一定である。これに
対し、第2歯車A2 の溝5は、回転体3のコリオリ運動
に伴って、コロ4に対し離間接近するものである。よっ
て、第2歯車A2 の溝5とコロ4との相対的な位置関係
の変化は、第1歯車A1 の溝5とコロ4との関係に比し
て格段に大きくなる。そこで、端部5bのアールは、コ
ロ4に第2歯車A2 の溝5が噛み合う際に若干の位置ず
れが生じた場合でも、該アール形状によって噛み合わせ
を促進するように、アール形状の及ぶ範囲をより広範囲
としている。これに対し、第1歯車A1における溝5の
端部5aに設けたアールは、主に製品端部の面取りを目
的としたものであり、端部5bのアールに比して小さな
ものでも十分な機能を果たすことができる。
【0034】上記構成をなす本発明の実施の形態により
得られる作用効果は、以下の通りである。第1歯車A
1 、第2歯車A2 の間に図13で示される噛み合いが生じ
ているときには、図1に示すように、接触点P0 ではコ
ロ4に対し荷重Pがかかる。この荷重Pは、第1、第に
歯車A1 ,A2 のピッチ円錐と平行な方向の分力である
回転伝達力Tと、同じくA1 ,A2 のピッチ円錐と垂直
な方向の分力である背面力F=Ttanα(またはF=
Psinα)とに、成分を分けて考えることができる。
【0035】ところで、背面力Fは、コロ4を溝5から
逃がす方向(歯車A1 においては図1の上方、歯車A2
においては図1の下方)へと働く。また、背面力Fはヘ
ルツ応力と比例関係にある。ヘルツ応力は、歯の寿命を
決定する要素であり、背面力Fが増加すれば歯の寿命は
縮まり、背面力Fが減少すれば歯の寿命は延びる(歯車
の寿命はヘルツ応力の9乗に逆比例するので、例えばヘ
ルツ応力を1/3 にすれば、寿命は約2万倍に伸び
る。)。そして、背面力Fを小さくするには、コロ4と
溝5との接触角αを減少させればよい。
【0036】そこで、本発明の実施の形態では、溝5の
壁面形状を決定する際に、まずコロ4と溝5との接触角
αを可能な限り小さく設定し、コロ4と溝5の壁面との
接触点P0 の位置を決める。そして、接触点P0 を通
り、溝の頂点Xへと半径R=krかつk>1の曲線を断
面形状とする壁面を構成する。したがって、背面力Fの
値を自由に設定することが可能となり、ヘルツ応力の設
定の自由度も高めることができる。また、背面力Fの減
少により、回転体3を軸支するベアリング7の寿命を延
ばすことがきる。
【0037】また、R>rであることから、コロ4と、
溝5の頂点Xとの間にはarの隙間が形成される。そし
て、この隙間によりコロ4と溝5との間の、必要以上の
潤滑油の排出を円滑に行うことができる。すると、コロ
4と溝5との間に不必要な潤滑油が介在しないので、荷
重Pの値を小さく抑えることができる。よって、背面力
Fの増加を防ぎ、ヘルツ応力の減少による歯の寿命の延
長を図ることができる。さらに、4コロと溝5との接触
点P0 が溝の頂点Xへ向けて移動するような場合(例え
ば、コロ4の摩耗により、その半径Rが減少する場合
等)でも、接触角αの増加を可能な限り抑え、背面力F
の増加を防ぐことができる。
【0038】ところで、上記実施の形態に係る溝5の壁
面形状の応用例として、次のようなものを用いることも
可能である。図1に示す例では、溝5の形状として一定
半径R=krのものを考えたが、図2に示す例では、各
接触点P0 の近傍(任意の範囲θ)ではコロ4と同心を
なす半径rの真円形とし、P1 点を境として半径rから
半径R=krへと徐変させる形状なしている。この断面
形状を溝5の壁面に用いても、図1に示す例と同様の作
用効果を得ることができる。
【0039】また、溝5の壁面に図3に示すような断面
形状を採用することもできる。なお、図3の例において
も、溝5の形状は左右対称である。以下に説明すると、
まずコロ4と溝5との接触角を任意の角度θ0 とし、こ
のときの接触点をP0 とする。そして、接触点P0 を通
る半径R1 =krの円弧S1 を形成する。次に、円弧S
1 (半径R1 )の中心点Q"1(接触点P0 とコロ4の中
心点Or とを結ぶ線上に位置する)を考える。そして、
円弧S1 上で、直線P0 Q"1に対し任意の角度θ1 だけ
接触点P0 から離間した点P1 を境として、円弧S1
外接する半径R 2 (R2 >R1 )の円弧S2 を形成す
る。この円弧S2 がコロ4の中心点Or を通り、第1、
第2歯車A1 ,A2 のピッチ円錐と直交する線上で交差
する。
【0040】以上のごとく、溝5の断面の半径をR1
らR2 へと(又は、更に多段階若しくは連続的に)拡大
させると、図1の例のように半径Rが一定の場合に比し
て、第1、第2歯車A1 ,A2 のピッチ円錐に対する溝
5の傾斜角度を緩やかに減少させることができる。する
と、前記コロと前記溝との接触点P0 が溝の頂点Xへ向
けて移動するような場合(例えば、前記コロの摩耗によ
り、コロの半径Rが減少する場合等)でも、接触角αの
増加を抑え、よって背面力Fの増加を防ぐことができ
る。
【0041】なお、図4には、図1で説明した歯形を形
成するための、工具(カッタホイール等)の端部におけ
る断面形状を示している。この工具の製造手順は以下の
通りである。まず、全体的には円盤状をなす台金11の周
端部に、ダイヤモンドカッタ(若しくはCBNカッタ、
任意のバイトカッタ)12を用いて、二点鎖線L1 ,L 2
で示される凸面形状を形成する。なお、二点鎖線L1
2 は、次のように決定される。溝5の壁面を構成する
円弧の、各中心点Q1 ,Q2 ,Q3 ,Q4 (図1参照)
は、各接触点P0 とコロ4の中心点Or とを結ぶ線上に
位置している。そこで、台金11の周端部におけるQ1
に相当する位置を中心として、半径R1(R1 <R)の
円弧を、水平線HO に対して角度β(β<90°)の範囲
に渡って形成したものがL1 である。同様に、Q2 点に
相当する位置を中心として、半径R1 の円弧を、水平線
O に対して角度βの範囲に渡って形成したものがL2
である。
【0042】次に、上記台金11にCBN砥粒等の研磨材
をコーティングする。そして、再び径の異なるダイヤモ
ンドカッタ13でコーティング表面を切削することによ
り、実線L3 で示す工具形状を形成する。一点鎖線L4
に示すように、ダイヤモンドカッタ12,13の移動経路は
同一とする。よって、台金11の表面には、ダイヤモンド
カッタ12,13の半径の差分に相当する、一定の厚さの砥
粒層が形成される。なお、上記工具を用いてコリオリ運
動歯車装置の歯車を成形する具体的手順については、本
発明者は既に特願平9-54456 号明細書にその詳細を開示
しており、ここでの説明は省略する。
【0043】更に本実施の形態について説明を加える。
本発明の実施の形態に係る溝5の壁面形状は、ボールね
じにおけるゴシックアーク溝や、アンギュラコンタクト
ボールベアリングの溝形状と類似している(以下、ボー
ルねじやボールベアリング等を「ベアリング等」と称
す。)。しかしながら、これらベアリング等に本発明の
実施の形態に係る溝5の壁面形状を採用しても、本願特
有の作用効果を得ることはできない。以下に、溝5の壁
面形状をベアリング等に採用した場合と、発明の実施の
形態のごとく歯車の歯形に採用した場合との相違点につ
いてを、図5、図6を参照しながら説明する。
【0044】例えばボールベアリング20の場合、インナ
ーレース21に形成された溝21aの形状は、図5のごとく
溝と直交する方向の断面は凹面形状をなすが、周方向の
断面は、図6に示すように凸アールを描く連続面として
構成されている。これに対し、アウターレース22に形成
された溝22aの形状は、溝と直交する方向の断面は凹面
形状をなし、周方向の断面も凹アールを描く連続面とし
て構成されている。ここで、ボール23と溝21a,22aと
の関係を考える。もし、溝21a,22aの溝と直交する方
向(図5)の断面形状を本発明の実施の形態に係る溝5
と同様にしても、図6に示されるように、ボール23がイ
ンナーレース21に対し公転する際に、結局は溝21aとボ
ール23とが凸面同士の接触をすることになる。このこと
が、ボール23と溝21aとの接触点におけるヘルツ応力を
増大させることになる。なお、溝22aとボール23との関
係では、ボール23の凸面と溝22aの凹面との接触となる
ので、ヘルツ応力を減少させる効果はある。よって、ベ
アリング等の場合には、本発明の実施の形態に係る溝形
状を採用しても、インナーレースの溝21aとボール23と
の間ではヘルツ応力を減少させることができず、従来の
ボールベアリング20と同様に、インナーレース21を先に
破壊することとなる。この現象は、ボールねじのねじ軸
側の溝とボールとの関係においても同じである。
【0045】これに対し、本発明の実施の形態に係る歯
車の場合には、溝5は、ベアリング等のように転動体の
公転軌道を構成するものではない。具体的には、第1歯
車A 1 、第2歯車A2 のいずれにおいても、溝5は、歯
車A1 ,A2 のピッチ円錐上で歯幅方向に、もしくは、
歯幅方向に対しはすば歯車としてのねじれ角をもって、
所定の円ピッチで設けられた断続的な溝である。また、
コロ4は、第1歯車A 1 および第2歯車A2 の双方に対
して公転をしない(ベアリング等の場合には、インナー
レース21、アウターレース22の双方に対し、ボール23が
公転する。)。コロ4は第1歯車A1 の溝5に対し自転
するのみである。また、第2歯車A2 の溝5に対して
は、回転体3のコリオリ運動により生ずる噛み合いの時
に、一定時間だけコロ4に係合するのみである。さら
に、第1歯車A1 、第2歯車A2 のいずれにおいても、
溝5の長手方向の断面は、コロ4に対して均一に面接触
しうるように、コロ4に倣った形状をなしている。
【0046】したがって、第1歯車A1 の溝5とコロ4
との接触点、第2歯車A2 溝5とコロ4との接触点のい
ずれにおいても、コロ4の凸面と溝5の凹面との接触と
なり、ボールベアリングの公転軌道となる溝21aとボー
ル23との関係(図6参照)のごとく、凸面同士の接触を
することがない。よって、第1歯車A1 、第2歯車A 2
のいずれにおいても、ヘルツ応力の減少を図り、歯の寿
命も延ばすことができる。
【0047】なお、本発明の実施の形態では、転動体の
例としてコロを、凹部の例として溝を採用した場合につ
いて説明したが、コロを円錐コロやボール等に、また、
溝を円錐溝や円形の窪み等に置換することも可能であ
る。
【0048】
【発明の効果】本発明はこのように構成したので、以下
のような効果を有する。まず、本発明の請求項1に係る
歯車対によると、歯車対の歯にかかる背面力を減少さ
せ、これと比例関係にあるヘルツ応力を減少させること
により、歯の寿命を延ばすことができる。
【0049】また、本発明の請求項2に係る歯車対によ
ると、前記転動体をコロとし、前記凹部を溝としたこと
を特徴とする。この構成により、歯車対を構成する転動
体と凹部とを線接触とし、凹部表面から転動体への荷重
を、該接触線上に分散させることにより、ヘルツ応力を
減少させ、歯の寿命を延ばすことができる。
【0050】また、本発明の請求項3に係る歯車対によ
ると、前記コロと前記溝との接触点が溝の頂点へ向けて
移動するような場合でも、前記接触角の増加を抑え、前
記背面力の増加を防ぐ。よって、長期に渡ってヘルツ応
力の増加を防ぎ、歯の寿命を延ばすことができる。
【0051】さらに、本発明の請求項4に係るコリオリ
運動歯車装置によると、コリオリ運動歯車装置の歯車対
において、前記背面力を減少させることにより、ヘルツ
応力を減少させ、歯の寿命を延ばすことができる。ま
た、前記背面力の減少により、コリオリ運動歯車装置の
回転体を軸支するベアリングの寿命を延ばすことも可能
となる。よって、耐久性のより高いコリオリ運動歯車装
置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る歯車対の、歯形を示
す拡大断面図である。
【図2】図1に示す歯車対の、歯形の変形例を示す拡大
断面図である。
【図3】図1又は図2に示す歯車対の、歯形の更なる変
形例を示す拡大断面図である。
【図4】図1に示す歯形を形成するための工具形状を示
す拡大断面図である。
【図5】本発明実施の形態により得られる作用効果を説
明するための図であり、ボールベアリングの断面を示し
ている。
【図6】図5のI−I線における断面図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る歯車対を備えるコリ
オリ運動歯車装置の、相当平歯車への展開図である。
【図8】図7の要部拡大図である。
【図9】図11に示すコリオリ運動歯車装置の応用例を
示す要部断面図である。
【図10】図9に示すコリオリ運動歯車装置の、相当平
歯車への展開図である。
【図11】コリオリ運動歯車装置の概略断面図である。
【図12】図11に示すコリオリ運動歯車装置の作動の
様子を示す概略断面図である。
【図13】図12に示すコリオリ運動歯車装置の作動の
様子を示す概略正面図である。
【図14】図13の一部を拡大して示したものであり、
コリオリ運動歯車のコロと溝との間に働く力の関係を示
す説明図である。
【符号の説明】
4 コロ 5 溝 A1 第1歯車 A2 第2歯車 P0 接触点 M A1 のピッチ円錐とA2 のピッチ円錐との距離 α 接触角

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピッチ円錐上に等間隔の凹部を設け、該
    凹部に転動体を回転可能に配置した一方の傘歯車と、ピ
    ッチ円錐上に前記一方の歯車と同一の円ピッチで、前記
    転動体と噛み合う凹部を設けた他方の傘歯車とを有する
    歯車対であって、前記転動体の半径をrに、前記転動体
    と前記各歯車の凹部との接触角を任意角度に設定し、前
    記凹部を構成する壁面の断面形状を、該転動体と凹部と
    の接触点から凹部の頂点へ向けて半径R=krかつk>
    1の曲線で形成したことを特徴とする歯車対。
  2. 【請求項2】 前記転動体をコロとし、前記凹部を、ピ
    ッチ円錐上で歯幅方向に、又は、歯幅方向に対しはすば
    歯車としてのねじれ角をもって設けられた断続的な溝と
    したことを特徴とする請求項1記載の歯車対。
  3. 【請求項3】 前記半径Rを、転動体と凹部との接触点
    から前記凹部の頂点に向けて拡大したことを特徴とする
    請求項2記載の歯車対。
  4. 【請求項4】 ハウジングに固定された歯数n1 の第1
    歯車と、出力軸に取付けられた歯数n4 の第4歯車と、
    入力軸との各軸芯を一致させて配置し、歯数n2 の第2
    歯車および歯数n3 の第3歯車を一体に設けた回転体
    を、第2歯車が第1歯車と噛み合い、第3歯車が第4歯
    車と噛み合うように前記入力軸の傾斜部で軸支し、前記
    第1、第2歯車の各ピッチ円を通る共通球面の中心点
    と、前記第3、第4の歯車の各ピッチ円を通る共通球面
    の中心点とが一致する点を原点とするXY座標のX軸上
    に前記入力軸の軸芯を配置し、かつ、第1、第2歯車の
    噛み合い点と第4、第3歯車の噛み合い点とを該XY座
    標の同一象限若しくは異なる象限上に置き、前記第1、
    第2歯車および前記第3、第4歯車を、請求項1ないし
    3のいずれか1項記載の歯車対としたことを特徴とする
    コリオリ運動歯車装置。
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