JPH11315760A - 蒸発燃料処理装置の診断装置 - Google Patents

蒸発燃料処理装置の診断装置

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JPH11315760A
JPH11315760A JP12060698A JP12060698A JPH11315760A JP H11315760 A JPH11315760 A JP H11315760A JP 12060698 A JP12060698 A JP 12060698A JP 12060698 A JP12060698 A JP 12060698A JP H11315760 A JPH11315760 A JP H11315760A
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JP
Japan
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sloshing
leak diagnosis
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fuel tank
leak
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JP12060698A
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English (en)
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Katsuhiko Kawamura
克彦 川村
Hideaki Kobayashi
秀明 小林
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スロッシングが生じたときにもリーク診断を
継続することによる誤診断を避ける。 【解決手段】 リーク診断条件の成立時に減圧保持手段
41がドレンカットバルブ38とパージコントロールバ
ルブ37を用いて燃料タンク31からパージコントロー
ルバルブ37までの流路を減圧状態で保持し、この減圧
状態で保持した後に前記流路圧力Pの変化より診断手段
42がリーク診断を行う。この場合に、燃料タンク31
内の所定期間内の液面レベルの最大値と最小値をサンプ
リング手段43サンプリングし、この最大値と最小値の
差を計算手段44が計算し、この差と判定値を比較する
ことにより差が判定値を超えたと判定手段45が判定し
たとき、禁止手段44がリーク診断を禁止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は蒸発燃料処理装置
の診断装置、特にリークを診断するものに関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの停車中に燃料タンク内で発生
した蒸発燃料をキャニスタ内の活性炭に吸着させてお
き、エンジン始動後の所定の運転条件でパージ通路を開
き、吸入負圧を利用して、キャニスタに入ってくる新気
で燃料粒子を、活性炭から脱離させてスロットルバルブ
下流の吸気管に導いて燃焼させるようにした蒸発燃料処
理装置がある。
【0003】この場合、燃料タンクより吸気管までの流
路途中にリーク孔があいたり、パイプの接合部のシール
が不良になると、蒸発燃料が大気中に放出されてしまう
ので、リーク診断を行うものが提案されている(特開平7
-139439号公報参照)。前記流路を閉空間とし、かつその
閉空間を大気圧に対して相対的に圧力差のある状態とし
た後の圧力変化をみればリークの有無がわかることか
ら、このものでは、前記流路を閉空間とするためキャニ
スタの大気解放口にこの解放口を開閉するドレンカット
バルブを、また閉空間に閉じ込められた気体の圧力変化
をみるため前記流路に圧力センサをそれぞれ設け、スロ
ットルバルブ下流に発生する負圧を用いて前記流路を負
圧化することによりリーク診断を行うようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、路面が平坦
でない道路(以下単に悪路という)の走行や急加速、急
減速あるいはレーンチェンジなどにより、燃料タンク内
で燃料の跳び跳ねや液面の揺動(これらの現象を以下ス
ロッシングという)が生じたときは、このスロッシング
によって燃料蒸気が急激に発生し、前記流路の圧力が上
昇することから、スロッシングが発生したときにまで負
圧を用いてのリーク診断を行ったのでは、リークがある
との誤判定が生じることがある。
【0005】これを説明すると、図4はリークなしのと
きの、また図5はリーク有りのときの圧力波形をモデル
的に示したものである。ここで、リーク孔面積と判定値
の比較によりリーク診断を行うものでは(特開平7-1898
25号公報参照)、図4、図5に示したDT3(減圧を開
始してからの経過時間)、DP3(減圧完了後にガス流
動が停止して圧力損失がなくなる時間t5が経過したと
きの初期圧力P0と流路圧力Pの差圧)、DP4(DP
3が所定値p3以上となるときの初期圧力P0と流路圧
力Pの差圧)、DT4(減圧完了からDP4をサンプリ
ングしたタイミングまでの時間)の4つの値を計測し、
この4つの値を用いて、後述する数1式、数2式により
リーク孔面積AL2を計算している。
【0006】この場合に、スロッシングが生じてないと
きにはリーク孔面積AL2が判定値以上となってリーク
有りと判定される場合であっても、図5に示した遅延時
間t5以降で図6のようにスロッシングが生じるとき、
上記のDP3が所定値p3以上となるタイミングが早ま
り、そのぶんDT4が短く計測される。このとき、後述
する数1式、数2式で計算されるリーク孔面積AL2が
見かけ上小さくなって判定値を下回ると、リーク無しと
誤判定される。
【0007】このように、リーク診断途中にスロッシン
グが発生したのでは、誤判定が生じることがあるのであ
る。
【0008】そこで本発明は、燃料タンク内の液面レベ
ルの変化や燃料タンクに生じる加速度に基づいてスロッ
シングを判定したときはリーク診断を禁止することによ
り、スロッシングに伴う誤診断を回避することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、図9に示
すように、燃料タンク31上部のベーパをキャニスタ3
2に導く第1の通路33と、前記キャニスタ32とスロ
ットルバルブ34下流の吸気管35とを連通する第2の
通路36と、この第2通路36を開閉するパージコント
ロールバルブ37と、前記キャニスタ32の大気解放口
32aを開閉するドレンカットバルブ38と、前記燃料
タンク31から前記パージコントロールバルブ37まで
の流路圧力Pを検出する手段39と、リーク診断条件の
成立時であるかどうかを判定する手段40と、この判定
結果よりリーク診断条件の成立時に前記ドレンカットバ
ルブ38と前記パージコントロールバルブ37を用いて
前記燃料タンク31から前記パージコントロールバルブ
37までの流路を減圧状態で保持する手段41と、この
減圧状態で保持した後に前記流路圧力Pの変化よりリー
ク診断を行う手段42とを備える蒸発燃料処理装置の診
断装置において、前記燃料タンク31内の所定期間内の
液面レベルの最大値と最小値をサンプリングする手段4
3と、この最大値と最小値の差を計算する手段44と、
この差と判定値を比較することにより差が判定値を超え
たときスロッシングが生じたと判定する手段45と、こ
の判定結果よりスロッシングが生じたとき前記リーク診
断を禁止する手段46とを設けた。
【0010】第2の発明では、第1の発明において前記
所定期間が悪路走行による液面レベルの揺れの周期に対
応した値である。
【0011】第3の発明では、第1の発明において前記
所定期間が急加速、急減速またはレーンチェンジに要す
る時間に対応した値である。
【0012】第4の発明では、第1から第3までのいず
れか一つの発明においてスロッシングの発生による前記
リーク診断の禁止後にスロッシングが止んだときは前記
リーク診断を再開する。
【0013】
【発明の効果】第1から第3までの各発明によれば所定
期間内の液面レベルの最大の揺れ幅よりスロッシングが
生じたかどうかを判定し、スロッシングが生じたときリ
ーク診断を禁止するので、悪路走行や急加速、急減速、
レーンチェンジなどによりスロッシングが生じたときに
もリーク診断を継続することによる誤診断を避けること
ができるとともに、液面レベルの所定時間当たりの変化
量からスロッシングが生じているかどうかを判定する場
合に生じる誤判定を避けることができる。
【0014】第4の発明では、スロッシングの発生によ
るリーク診断の中止後にスロッシングが止んだときはリ
ーク診断を再開するので、スロッシングが判定されたと
き以後エンジンを停止するまでリーク診断を中止する場
合に比べて、リーク診断の機会を無用に減らすことがな
い。
【0015】
【発明の実施の形態】図1において、1は燃料タンク、
4はキャニスタで、燃料タンク1上部のベーパ(蒸発燃
料を含んだ空気)は、通路(第1通路)2を介してキャニ
スタ4に導かれ、燃料粒子だけがキャニスタ4内の活性
炭4aに吸着され、残りの空気はキャニスタ4の鉛直下
部(図ではキャニスタ4の上部に示している)に設けた大
気解放口5より外部に放出される。
【0016】3は燃料タンク側が大気圧より低くなると
開かれるメカニカルなバキュームカットバルブである。
なお、図2の流量特性で示したように燃料タンク1内で
の燃料蒸気の発生で燃料タンク側が所定圧(たとえば+1
0mmHg)になったときにも開かれる。なお、図2において
は、大気圧を基準(つまり0mmHg)とし、大気圧より高い
場合の数値に「+」を、大気圧より低い場合の数値に
「−」をつけている。圧力についてのこの表示は図4に
おいても同じである。
【0017】キャニスタ4は、スロットルバルブ7下流
の吸気管8ともパージ通路(第2通路)6で連通され、こ
のパージ通路6にステップモータで駆動される常閉のパ
ージコントロールバルブ11が設けられる。一定の条件
(たとえば暖機後の低負荷域)で、コントロールユニット
21からの信号を受けてパージコントロールバルブ11
が開かれると、スロットルバルブ下流に大きく発達する
吸入負圧によりキャニスタ4の大気解放口5から新気が
キャニスタ4内に導かれる。この新気で活性炭4aから
燃料粒子が新気とともにパージ通路6を介して吸気管8
内に導入され、燃焼室で燃やされる。なお、負圧を用い
てのリーク診断(後述する)においては、パージコントロ
ールバルブ11が可変オリフィスとして構成される。
【0018】一方、キャニスタ4の大気解放口5に常開
のドレンカットバルブ12が設けられる。このバルブ1
2は、後述するリーク診断時にパージカットバルブ9と
ともに閉じて、パージカットバルブ9より燃料タンク1
までの流路を閉空間とするために必要となるものであ
る。
【0019】また、キャニスタ4とパージカットバルブ
9のあいだのパージ通路に圧力センサ13が設けられ、
この圧力センサ13はリーク診断時に閉空間とされた流
路の圧力(大気圧を基準とする相対圧)に比例した電圧を
図3に示したように出力する。圧力センサ13を設ける
位置は燃料タンク1でもかまわない。
【0020】上記のバキュームカットバルブ3には、こ
れと並列に常閉のバイパスバルブ14が設けられる。こ
れは、キャニスタ4側の負圧を燃料タンク1側へ導入す
る際に、燃料タンク1とキャニスタ4を第1通路2を介
して連通させるためのものである。
【0021】マイコンからなるコントロールユニット2
1では、上記の3つのバルブ(パージコントロールバル
ブ11、ドレンカットバルブ12、バイパスバルブ1
4)を開閉制御することで、燃料タンク1よりパージコ
ントロールバルブ11までの流路にリーク孔があるかど
うかの診断をエンジンの運転中に行う。リーク診断の頻
度は、1回の運転で1回程度が目安である。
【0022】ここでのリーク診断は、吸入負圧を用いて
のリーク診断である。これを図4、図5(図4はリーク
なしのときの、また図5はリーク有りのときの圧力波形
のモデル)を参照しながら概説する。なお、このリーク
診断は、特開平7-189825号公報や特願平9-77853号に記
載されているものと同様である。
【0023】吸入負圧が十分ある状態(たとえば−300
mmHgより小さい値の状態)になると診断条件が成立した
と判断し、パージ中であってもパージコントロールバル
ブ11を閉じて一時パージを停止し、バイパスバルブ1
4を開いて燃料タンク1側とキャニスタ4側を連通し、
ドレンカットバルブ12を閉じることで燃料タンク1か
らパージコントロールバルブ11までの流路を閉空間と
する。このときの流路圧力Pを初期圧力P0として記憶
しておく。
【0024】パージコントロールバルブ11を開いて
吸入負圧を導き、燃料タンク1からパージコントロール
バルブ11までの流路を負圧化する。その際、パージコ
ントロールバルブ11はパージ制御中の最大開度に比べ
て小さな所定開度(流量がたとえば数リットル/min)に
セットする。
【0025】初期圧力P0と流路圧力Pの差圧P0−P
をみてこれが所定値p2(たとえばp2は吸入負圧の大
きさに比して十分に小さい値で+数10mmHg)以上になっ
たときは、減圧を開始してからの経過時間を第3の時間
DT3〔sec〕としてサンプリングし、パージコントロ
ールバルブ11を閉じる。また、P0−Pがp2以上に
なることなく減圧の開始から所定時間t4(たとえば数
分)が経過したときは、そのときの時間をDT3として
サンプリングする。なお、減圧中は継続して所定値以上
の吸入負圧がなければならない。
【0026】パージコントロールバルブ11の全閉後
にガス流動が停止して圧力損失がなくなる時間(遅延時
間)t5(たとえば数秒)が経過したときのP0−Pを第3
の圧力DP3〔mmHg〕としてサンプリングする。DP3
は実際に引けた圧力を表す。
【0027】DP3が所定値p3(たとえば+数mmHg)
以上となるのを待って、そのときのP0−Pを第4の圧
力DP4〔mmHg〕として、またパージコントロールバル
ブ11を閉じてから第4の圧力DP4をサンプリングし
たタイミングまでの時間を第4の時間DT4〔sec〕と
してサンプリングする。また、所定値p3以上となるこ
となくパージコントロールバルブ11を閉じてから所定
時間t4が経過したときは、そのときのP0−PをDP
4として、またt4をDT4としてサンプリングする。
【0028】上記のようにしてサンプリングした2つ
の圧力(DP3とDP4)と2つの時間(DT3とDT4)
からリーク孔面積AL2〔mm2〕を、
【0029】
【数1】AL2=K×A′
【0030】
【数2】A′=C×(DT3/DT4)×Ac×((DP
3)1/2−(DP4)1/2)/DP3 ただし、Ac:減圧時のパージコントロールバルブのオ
リフィス面積〔mm2〕 C:単位合わせのための補正係数(たとえば26.6957) K:補正係数(=f(A′)) の式で計算する。数1式のリーク孔面積AL2は簡単に
はガス移動の式を解くことにより得られる値である。
【0031】リーク孔面積AL2と判定値c2を比較
して、警告ランプをつけるかどうかを判断する。知りた
い開口面積(1mmφ)のオリフィスのリーク孔を開けたと
きのAL2の値をあらかじめ求めておき、この値とリー
クなしのときのAL2の値とのあいだに設けるのが判定
値c2である。AL2が判定値c2以上になったら診断
コードをリークありの側の値にしてストアし、エンジン
停止後もそのコードを記憶しておく。
【0032】これでリーク診断の概説を終える。
【0033】さて、悪路走行や急加速、急減速あるいは
レーンチェンジなどにより、燃料タンク内にスロッシン
グが生じたときは、このスロッシングによって燃料蒸気
が急激に発生し、前記流路の圧力が上昇することから、
スロッシングが発生したときにまで負圧を用いてのリー
ク診断を行ったのでは、リークが有るとの誤判定が生じ
ることがある。
【0034】これを説明すると、スロッシングがないと
きには図5に示したようにリーク有りと判定される場合
であっても、図5に示した遅延時間t5以降で図6のよ
うにスロッシングが発生するとき、上記のにおいてD
P3が所定値p3以上となるタイミングが早まり、その
ぶんDT4が短く計測される。このとき、上記の数2式
で計算されるリーク孔面積AL2が見かけ上小さくなっ
て判定値c2を下回ると、実際にはリークが有るのにリ
ーク無しと誤判定されてしまう。
【0035】これに対処するため本発明の実施の形態で
は、燃料タンク1内の液面レベルに基づいてスロシング
が生じたかどうかを判定し、スロッシングが生じたと判
定したときリーク診断を禁止する。
【0036】コントロールユニット21で実行されるこ
の制御の内容を、図7のフローチャートにしたがって説
明する。図7は一定時間毎に実行する。
【0037】ステップ1でタイマ(始動時に0に初期設
定される)をインクリメントし、このタイマの値と基準
値をステップ2において比較する。
【0038】ここで、基準値は燃料タンク内の液面レベ
ルの変化からスロッシングを判定する期間を定める値で
ある。たとえば、急加速、急減速あるいはレーンチェン
ジにより生じるスロッシングを対象とするときは、それ
らが行われる時間を目安に基準値を定める。また、悪路
走行時は一定の周期で液面レベルが揺れるので、その周
期に合わせて基準値を定めればよい。
【0039】タイマの値が基準値以内であるときは、ス
ロッシング判定期間中の液面レベルの最大値と最小値を
サンプリングするため、ステップ3以降に進む。
【0040】ステップ3では燃料タンク内に備えられて
いる燃料残量センサ22(図1参照)からの出力Fを読
み込む。このセンサ22は燃料タンク内の液面レベルか
ら燃料残量を検出するもので、液面レベルが揺れるとき
は、この揺れに応動してセンサ出力が大きくなったり小
さくなったりする(図6下段参照)。つまり、燃料残量
センサ22を用いて液面レベルを知ることができる。
【0041】ステップ4では、燃料残量センサ出力Fと
Fmaxを比較し、FがFmaxを超えているときだけステッ
プ5に進んでFの値をFmaxに移す。Fmaxは後述するF
minとともに予め用意しているメモリである。同様にし
て、ステップ6では燃料残量センサ出力FとFminを比
較し、FがFmin未満であるときだけステップ7に進ん
でFの値をFminに移す。タイマの値が基準値を超える
までステップ3〜7を一定周期で繰り返すことで、Fma
xにスロッシング判定期間中の燃料残量センサ出力の最
大値が、またFminにスロッシング判定期間中の燃料残
量センサ出力の最小値がサンプリングされる。
【0042】ステップ1でのタイマのインクリメントの
繰り返しによりタイマの値が基準値を超えると、ステッ
プ8に進み、タイマをクリアしたあと、ステップ9でス
ロッシング判定期間中の液面レベルの揺れ幅ΔFをΔF
=Fmax−Fminの式により計算し、この揺れ幅ΔFと判
定値をステップ10において比較する。揺れ幅ΔFが判
定値を超えた(スロッシングが生じている)ときはステッ
プ11に進み、リーク診断を禁止する。これにより、ス
ロッシングが生じたときにもリーク診断を継続すること
による誤診断を避けることができる。
【0043】なお、液面レベルの所定時間当たりの変化
量からスロッシングが生じているかどうかを判定するこ
とが考えられる。たとえば、図8(図6の液面レベルの
動きを拡大した図)において、AとBのタイミングで、
液面レベルをサンプリングすれば、その差ΔF2が液面
レベルの所定時間当たりの変化量となり、この差ΔF2
が判定値を超えていれば、スロッシングが生じていると
判断するのである。しかしながら、サンプリングの周期
が長かったり、サンプリング周期は短くてもそれ以上に
液面レベルの変動が激しかったりしてAの次のサンプリ
ングタイミングがCやDにきたのでは、Aでの液面レベ
ルとの差がほとんどなく、したがって上記のレベル差Δ
F2が判定値以下となり、スロッシングが生じていない
と誤判定する可能性がある。
【0044】これに対して、スロッシング判定期間中の
液面レベルの最大の揺れ幅よりスロッシングが生じたか
どうかを判定しているので、このような誤判定を避ける
ことができる。
【0045】ステップ13ではFmaxをクリアし、その
ときのFをFminに移して、次回の液面レベルの揺れ幅
の計算に備える。
【0046】このようにして、図7のフローによれば、
定期的にスロッシングが生じたかどうかが判定され、ス
ロッシングが生じたときリーク診断が禁止される。
【0047】また、悪路走行を終えると、あるいは急加
速、急減速、レーンチェンジを終えると、液面レベルが
安定するため、揺れ幅ΔFが判定値以下となる。このと
きは、ステップ10よりステップ12に進むことにな
り、リーク診断が許可される。リーク診断の途中でリー
ク診断が禁止されたときでも、その後にリーク診断が許
可されたタイミングでリーク診断がやり直されるわけで
ある。
【0048】このように本発明の実施の形態では、液面
レベルの変化に基づいてスロッシングが生じたかどうか
を判定し、スロッシングが生じたときリーク診断を禁止
するようにしたので、悪路走行や急加速、急減速、レー
ンチェンジなどによりスロッシングが生じたときにもリ
ーク診断を継続することによる誤診断を避けることがで
きる。
【0049】また、所定期間内の液面レベルの最大の揺
れ幅よりスロッシングが生じたかどうかを判定している
ので、液面レベルの所定時間当たりの変化量からスロッ
シングが生じているかどうかを判定する場合に生じる誤
判定を避けることができる。
【0050】実施の形態では、燃料残量センサに基づい
てスロッシングが生じたかどうかを判定する場合で説明
したが、スロッシングを判定する方法はこれに限られる
ものでない。たとえば、悪路走行や急加速、急減速、レ
ーンチェンジなどを行ったとき、これは車両の上下方
向、車両の前後方向あるいは車両の左右方向の加速度の
変化として現れる。したがって、燃料タンクに車両の上
下方向、車両の進行方向および車両の左右方向の各加速
度を検出するセンサを設置しておけば、車両上下方向加
速度センサからの検出値が判定値を超えたとき悪路走行
が行われている、車両前後方向加速度センサからの検出
値が判定値を超えたとき急加速や急減速が行われたある
いは車両左右方向加速度センサからの検出値が判定値を
超えたときレーンチェンジが行われた(いずれの場合も
スロッシングが生じる)と判定することができる。
【0051】実施の形態では、計算したリーク孔面積と
判定値の比較によりリークが有るか無いかを判定する場
合で説明したが、このような診断方法に限られるもので
ない。たとえば、図6において、t1のタイミングで閉
じた流路の負圧化を終了し、この負圧化の終了のタイミ
ングでの流路圧力P1とこのタイミングより一定期間経
過したt2のタイミングでの圧力P2との変化分ΔP
(=P2−P1)を計測し、この変化分ΔPと判定値との
比較により変化分ΔPが判定値未満であるときリーク有
りと、またΔPが判定値以上であるときリーク無しと判
定するものに対しても同様に適用することができる。こ
のものにおいて、スロッシングのない状態で(図6破線
参照)、変化分ΔPが判定値未満であることよりリーク
有りと安定される場合であっても、スロッシングの発生
により(図6下段参照)、ΔPが大きくなって判定値以
上となったときは、リーク無しと誤判定されてしまうの
であるから、スロッシングの発生を判定したときリーク
診断を禁止することで、このものにおいても誤診断を回
避できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態のシステム図。
【図2】バキュームカットバルブ3の流量特性図。
【図3】圧力センサ13の出力特性図。
【図4】負圧を用いてのリーク診断時にリークなしと診
断されるときの圧力変化を示すモデル波形図。
【図5】負圧を用いてのリーク診断時にリークありと診
断されるときの圧力変化を示すモデル波形図。
【図6】スロッシングが生じたときの圧力変化を示す波
形図。
【図7】スロッシングの判定とその判定結果に応じて行
うリーク診断の禁止、許可とを説明するためのフローチ
ャート。
【図8】液面レベルの変動を示す波形図。
【図9】第1の発明のクレーム対応図。
【符号の説明】
1 燃料タンク 2 通路(第1通路) 4 キャニスタ 6 パージ通路(第2通路) 7 吸気絞り弁 8 吸気管 9 パージカットバルブ 11 パージコントロールバルブ 12 ドレンカットバルブ 13 圧力センサ 21 コントロールユニット 22 燃料残量センサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料タンク上部のベーパをキャニスタに導
    く第1の通路と、 前記キャニスタとスロットルバルブ下流の吸気管とを連
    通する第2の通路と、 この第2通路を開閉するパージコントロールバルブと、 前記キャニスタの大気解放口を開閉するドレンカットバ
    ルブと、 前記燃料タンクから前記パージコントロールバルブまで
    の流路圧力を検出する手段と、 リーク診断条件の成立時であるかどうかを判定する手段
    と、 この判定結果よりリーク診断条件の成立時に前記ドレン
    カットバルブと前記パージコントロールバルブを用いて
    前記燃料タンクから前記パージコントロールバルブまで
    の流路を減圧状態で保持する手段と、 この減圧状態で保持した後に前記流路圧力の変化よりリ
    ーク診断を行う手段とを備える蒸発燃料処理装置の診断
    装置において、 前記燃料タンク内の所定期間内の液面レベルの最大値と
    最小値をサンプリングする手段と、 この最大値と最小値の差を計算する手段と、 この差と判定値を比較することにより差が判定値を超え
    たときスロッシングが生じたと判定する手段と、 この判定結果よりスロッシングが生じたとき前記リーク
    診断を禁止する手段とを設けたことを特徴とする蒸発燃
    料処理装置の診断装置。
  2. 【請求項2】前記所定期間は悪路走行による液面レベル
    の揺れの周期に対応した値であることを特徴とする請求
    項1に記載の蒸発燃料処理装置の診断装置。
  3. 【請求項3】前記所定期間は急加速、急減速またはレー
    ンチェンジに要する時間に対応した値であることを特徴
    とする請求項1に記載の蒸発燃料処理装置の診断装置。
  4. 【請求項4】スロッシングの発生による前記リーク診断
    の禁止後にスロッシングが止んだときは前記リーク診断
    を再開することを特徴とする請求項1から3までのいず
    れか一つに記載の蒸発燃料処理装置の診断装置。
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