JPH11302635A - 研磨用組成物及びそれを使用した研磨方法 - Google Patents

研磨用組成物及びそれを使用した研磨方法

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JPH11302635A
JPH11302635A JP10115291A JP11529198A JPH11302635A JP H11302635 A JPH11302635 A JP H11302635A JP 10115291 A JP10115291 A JP 10115291A JP 11529198 A JP11529198 A JP 11529198A JP H11302635 A JPH11302635 A JP H11302635A
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polishing
acid
weak
polishing composition
silicon oxide
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Akitoshi Yoshida
明利 吉田
Yoshihisa Ogawa
佳久 小川
Hiroaki Tanaka
弘明 田中
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、シリコンウェーハ等半導体基板の表
面の研磨加工を行なう研磨用組成物および該研磨用組成
物の調整方法、および該研磨用組成物を用いた研磨加工
方法に関する。 【構成】平均一次粒子径が8〜500nmであるアルミ
ニウムで被覆した酸化珪素粒子を1〜15重量%含むコ
ロイド溶液からなり、該コロイド溶液が、25℃におけ
る酸解離定数の逆数の対数値が10.0〜12.5の弱
酸及び/または弱塩基を使用して、弱酸と強塩基、強酸
と弱塩基あるいは弱酸と弱塩基の何れかの組み合わせの
ものを添加することによって、pH10.7〜12.5
の間で緩衝作用を有する緩衝溶液として調整されたもの
であることを特徴とする研磨用組成物、好ましくは25
℃における導電率が、酸化珪素1重量%あたり23mS
/m以上である研磨用組成物を提供する。更に、その研
磨用組成物を使用したシリコンウェーハ等半導体基板の
表面の研磨加工方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、シリコンウェーハ
あるいは化合物ウェーハ等よりなる半導体基板の表面の
研磨加工を行なう研磨用組成物および該研磨用組成物の
調整方法、および該研磨用組成物を用いた研磨加工方法
に関する。更に詳しくは、緩衝作用を持ち、かつ導電率
の大きい研磨用組成物溶液に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来、シリコンウェーハあるいは化合物
ウェーハ等よりなる半導体基板の工作物(以下ウェーハ
等と略記する)の表面の研磨加工を行なう研磨用組成物
としては酸化珪素またはその水和物をコロイド状に分散
した懸濁液、所謂コロイダルシリカが研磨剤として使用
され、加工に際しては合成樹脂発泡体あるいはスウェー
ド調合成皮革等よりなるポリッシャーを展張した定盤上
に工作物を載置し、押圧回転しつつ前記研磨用組成物溶
液を定量的に供給しながら加工を行なう方法が一般的で
ある。ここでいう研磨加工とは、ラッピング、エッチン
グ等の前加工を行なったウェーハ等を、最終的な鏡面に
仕上るためのプレポリッシングあるいはポリッシング工
程およびデバイス基板のCMP研磨工程を指すものであ
る。
【0003】上述のプレポリッシング加工には上下に不
織布を貼付した定盤を配した両面加工機が一般的に使用
され、またポリッシング加工には不織布またはやや軟質
なスウェード調合成皮革等よりなるポリッシャーを片面
に配した片面加工機が使用される。CMP加工には、や
や硬質の合成樹脂発泡体よりなるポリッシャーを片面に
配した片面加工機が使用される。加工においては上記の
加工機に酸化珪素の微粒子を含んだ研磨用組成物水分散
液を供給しつつ、工作物であるシリコンウェーハ等を押
圧回転して行なうものである。
【0004】研磨用組成物としては、例えば米国特許第
3328141号公報に示されているように、アルカリ
成分を含んだ溶液に微細なコロイド状酸化珪素微粒子を
分散した溶液が一般的に使用される。この加工は、その
前工程までに行なわれる、例えばダイヤモンド砥石を使
用したり、あるいは硬質なアルミナ系砥粒を用いた所謂
機械的な加工とは異なるものであって、その成分である
アルカリの化学的作用、具体的にはシリコンウェーハ等
工作物に対する浸蝕性を応用したものである。すなわ
ち、アルカリの腐食性により、ウェーハ等工作物表面に
薄い軟質の浸蝕層が形成される。その薄層を微細なコロ
イド状酸化珪素微粒子の機械的作用により除去してゆく
ことにより加工を行なうものであって、一般的にメカノ
ケミカル加工と称せられる方法である。研磨用組成物溶
液のpHは、溶液が持つアルカリ成分の化学的作用によ
り加工が進むのであるから、7以上のアルカリ性領域に
なければならない。すなわちpH値が7の中性を示す数
値に近くなるにつれその化学作用の力は弱くなり、研磨
加工速度は遅くなるしまた、14に近い強アルカリ領域
になるに従ってその力は強くなり研磨加工速度は速くな
る。
【0005】従って、このような加工においては、研磨
用組成物溶液の性質が極めて重要なファクターとなる。
即ち、工作物表面はアルカリによって浸蝕され薄層が形
成されるのであり、その性状、性質等、具体的にはその
厚さ硬度等は使用する研磨用組成物溶液の性質、特に電
気化学的性質に影響されること極めて大であるため、そ
の電気化学的性質、具体的にはpHが安定した範囲にあ
ることが大変重要である。もしこのpHが、熱、外気と
の接触、あるいは外部からの混入物等による外的条件に
よって容易に変化するようであれば、前述の浸蝕層の深
さ、浸蝕の速度、均一性、除去のし易さ等が微妙に変化
し精密かつ均質な加工を期待することはできない。ま
た、前記浸蝕層は、研磨用組成物中に研磨剤として含有
されるコロイド状酸化珪素粒子の機械的作用によって除
去されるのであるから、その粒子は適度なサイズを有
し、容易に破壊したり、あるいは高次に凝集してゲル化
したりするものであってはならない。すなわち、酸化珪
素粒子は、アルカリにより形成された浸蝕層を機械的作
用により効果的に除去してゆくものである。従って、除
去後の新しい鏡面に何らかの影響を与えるようなもので
あってはならない。
【0006】従来より様々な研磨組成物がウェーハ等の
研磨剤として提案されている。たとえば、米国特許第3
170273号公報では、シリカゾル及びシリカゲルが
研磨剤として提案されている。さらに米国特許第332
8141号公報では、該懸濁液のpHを10.5〜1
2.5の範囲内にすることにより、研磨速度が増大する
事が開示されている。米国特許第4169337号公報
では、アミン類を研磨用組成物に添加することが開示さ
れている。特開平2−158684号公報には、水、コ
ロイダルシリカ、分子量10万以上の水溶性高分子、水
溶性塩類からなる研磨用組成物が開示されている。更に
特開平5−154760号公報では、水溶性アミンの一
種であるピペラジンを、シリカゾルまたはシリカゲルの
シリカ基準にて、10〜80重量%含む研磨組成物を使
用した研磨方法を開示している。これら開示されている
方法は、アルカリ性の母液にコロイダルシリカあるいは
シリカゾル等の微細粒子からなる研磨剤を分散させた基
本構造の溶液に、様々な添加剤を加えることにより研磨
剤の分散性を上げたり、加工力の安定性を図ったりする
ものであって、従来の研磨用組成物加工速度を画期的に
改善するようなものではない。
【0007】基本的に、プレポリッシング、あるいはポ
リッシング工程は上述の研磨用組成物を用いる方法によ
るものであるから、一般的に加工速度が遅く生産効率に
劣る上、外的条件の変化によりpHが変化し易く加工の
安定性に欠くことが多く、時間がかかりまた難度の高い
加工方法であり、完全な方法とは言い難いものであっ
た。しかしながら、特に近年電子回路の高集積化および
ウェーハ自体の大型化に伴いシリコンウェーハ、半導体
デバイス基板表面の高度な平坦化が必須となっている。
さらに、生産効率を向上させるため、加工速度が速い研
磨用組成物及び研磨方法が望まれている。特開昭52−
47369においては、アルミニウム原子で被覆された
コロイド状シリカを用いて、pH約11〜12.5の間
で研磨加工を行なうことにより、研磨加工速度を向上改
善する方法が開示されている。この方法においては、水
酸化ナトリウムを用いてpH値を調整することを行なっ
ているが、このようなpH調整法を踏襲すると研磨加工
時におけるpHが著しく低下する現象が見られ、研磨加
工速度は安定しない。さらに、この液をリサイクルし再
使用すると、研磨加工速度が低下してゆく現象が見ら
れ、実際の使用には問題が多く完全なものとは言い難か
った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は上述の従
来の研磨用組成物及び研磨方法が持つ問題点に鑑み、鋭
意研究を行ない、アルミニウムで被覆した微細な酸化珪
素微粒子を含むコロイド、すなわち特定のコロイダルシ
リカが、未被覆の酸化珪素微粒子を含む通常のコロイダ
ルシリカよりも高アルカリ領域で安定であることを見い
出し、本発明を完成するに至ったものである。即ち、研
磨用組成物溶液として前記アルミニウムで被覆した微細
な酸化珪素粒子を含むコロイドであって、pHの緩衝作
用を有し、導電率の高い溶液を研磨用組成物溶液とする
ことで、安定した高速加工を達成したものであり、その
目的と為す所は高pH領域でpHの変化が少なく、かつ
研磨加工速度が高速で安定した研磨用組成物を提供する
こと及び該研磨用組成物を調整する方法を提供すること
にある。さらに本発明の他の目的は、その研磨用組成物
を用いた研磨方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的は、アルミニ
ウムで表面を被覆した平均一次粒子径が8〜500nm
の酸化珪素粒子を1〜15重量%含むコロイドからな
り、該コロイド溶液が、25℃における酸解離定数の逆
数の対数値が10.0〜12.5の弱酸及び/または、
弱塩基を使用して、弱酸と強塩基、強酸と弱塩基、弱酸
と弱塩基何れかの組み合わせのものを添加することによ
って、pH10.7〜12.5の間で緩衝作用を有する
緩衝溶液として調整されたものであることを特徴とする
研磨用組成物により達成することができる。更に、研磨
用組成物の導電率を酸化珪素1重量%あたり30mS/
m以下とすることにより、高品質の研磨面を保ちなが
ら、高速度研磨が可能な研磨用組成物を得ることができ
る。この研磨用組成物は、例えば15〜65重量%の濃
厚原液を使用の都度水、有機溶剤、塩類を含んだ溶液あ
るいはその混合物で希釈して調整することができる。
【0010】更に、本発明の他の目的は、上下両面ある
いは片面に、合成樹脂発泡体、合成皮革あるいは不織布
等からなるポリッシャーを貼付した回転可能な定盤を有
する研磨加工機に、工作物であるシリコンウェーハ等を
載置押圧し、上述の研磨用組成物を供給しつつ、前記定
盤及び工作物の双方あるいはその一方を回転することに
より、前記工作物の研磨加工を行なう方法により達成さ
れる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に用いるコロイダルシリカ
に含まれるアルミニウムで表面を被覆した酸化珪素微粒
子は平均一次粒子径が8〜500nmのものであり、好
ましくは、8〜200nmのものである。これらの酸化
珪素微粒子は二次凝集していても良い。平均一次粒子径
が、8nmより小さいとコロイド溶液が凝集し易く研磨
用組成物としての安定性が低下する。平均一次粒子径
が、200〜500nmの場合、研磨用組成物としての
性能に影響はないが、安定した製品の製造が難しくま
た、価格的にも不利である。平均一次粒子径が、500
nmを越えると、粒子がコロイド次元を外れて好ましく
ない。アルミニウムで表面を被覆した酸化珪素微粒子の
濃度は、実際の研磨加工時において1〜15重量%の範
囲にあることが肝要であり、更に、好ましい範囲は、1
〜10重量%である。濃度が、1重量%以下であると研
磨加工速度は低くなり実用的ではない。研磨時の酸化珪
素濃度が高くなれば研磨加工速度自体は増大するが、約
15重量%を越えるあたりでその値は飽和値に達し、そ
れ以上は濃度を高くした意味がなくなる。また、加工屑
として発生する珪素微粉はそのまま液中に残り、酸化さ
れて酸化珪素となり液中の酸化珪素濃度を高めて行く。
酸化珪素の濃度がはじめから高いと、前述の加工屑とし
て発生する珪素微粉が酸化したものも加わって、リサイ
クル液のゲル化をより早める傾向も見られ、コロイド溶
液としての安定性に欠き、研磨用組成物溶液のリサイク
ル性を著しく低下せしめ好ましくない。さらにコスト的
にも不利である。
【0012】本発明においては研磨用組成物のpHは1
0.7〜12.5の範囲にあることが肝要である。pH
が10.7以下であると研磨速度は低く、実用の範囲か
ら外れる。また、pHが12.5より上になると、コロ
イダルシリカが凝集をはじめるため研磨用組成物の安定
性が低下しこれも実用の範囲から外れる。そしてまた、
このpHは摩擦、熱、外気との接触あるいは他の成分と
の混合等、考えられる外的条件の変化により容易に変化
するようなものであってはならないが、本発明において
は研磨用組成物溶液自体を、外的条件の変化に対してp
Hの変化の幅の少ない、所謂緩衝作用の強い液とするこ
とをその必要条件とするものである。緩衝溶液を形成す
る弱酸及び/または、弱塩基は、25℃における酸解離
定数(ka)の逆数の対数値(pKa)が10.0〜1
2.5の範囲にあることが好ましい。25℃における酸
解離定数の逆数の対数値が10.0以下の場合、pHを
上昇させるために、弱酸及び/または、弱塩基を大量に
添加することが必要となるため好ましくない。25℃に
おける酸解離定数の逆数の対数値が12.5より大きい
とpHの値を10.7〜12.5の範囲で安定させる大
きな緩衝能を持つ緩衝溶液を形成することができない。
【0013】本発明の緩衝作用を有する研磨用組成物溶
液の形成に使用する弱酸の一例をあげると、ホウ酸(p
Ka=9.24)、炭酸(pKa=6.35、10.3
3)、燐酸(pKa=2.15、7.20、12.3
5)類及び水溶性の有機酸等があげられ、またその混合
物であってもかまわない。弱塩基としては、水溶性アミ
ンあるいはその混合物が使用できる。具体的には、例え
ばエチレンジアミン(pKa=7.08、9.89)、
モノエタノールアミン(pKa=9.52)、ジエタノ
ールアミン(pKa=8.90)、トリエチルアミン、
エチルアミン、ジエチルアミン、4−アミノピリジン、
ピペラジン(pKa=5.59、9.71)、ピペリジ
ン(pKa=11.1)、ブチレンジアミン、プロピレ
ンジアミン、ブチルアミン、ヒドロキシエチルピペラジ
ン、アミノエチルピペラジン(pKa=4.02、9.
11、9.80)およびその混合物をあげることができ
る。また、強塩基としては、アルカリ金属の水酸化物お
よび水溶性の四級アンモニウムの水酸化物が使用でき
る。更に強酸としては塩酸、硝酸、硫酸などが使用でき
る。pKaの値が複数存在する場合はその内一つが該当
する範囲に入っていればよい。緩衝溶液を形成させるた
め、(1)弱酸と強塩基、(2)強酸と弱塩基、(3)
弱酸と弱塩基の組み合わせの塩類、または、塩類と塩
基、または、塩類と酸、で添加しても良い。本発明で述
べる緩衝溶液とは、上述の組み合わせで形成され、溶液
の中で弱酸及び/または、弱塩基がイオンとして解離し
ている状態及び、未解離の状態が共存している溶液を示
し、少量の酸または、塩基が混入してもpHの変化が少
ないことが特徴である。
【0014】本発明においては、研磨用組成物溶液の導
電率を高くすることにより、研磨加工速度を著しく向上
することができる。導電率とは液中の電気の通り易さを
示す数値であり、単位長さあたりの電気抵抗値の逆数の
数値である。本発明においては単位長あたりの導電率の
数値(micro・Siemens)を酸化珪素1重量
%当りに換算した数値で示す。本発明においては導電率
が23mS/m/1%−SiO2以上であれば良好な研
磨加工速度が得られ、30mS/m−SiO2以上であ
れば更に好ましい。導電率を上昇させる方法としては、
次の二方法がある。一つは緩衝溶液の濃度を濃くする方
法、もう一つは塩類を添加する方法である。緩衝溶液の
濃度を濃くするには、(1)弱酸と強塩基、(2)強酸
と弱塩基、(3)弱酸と弱塩基、の何れかの組み合わせ
で、酸と塩基のモル比を変えずに濃度のみを濃くすれば
よい。塩類を添加する方法に用いる塩類は、酸と塩基の
組み合わせにより構成されるが、酸としては、強酸、弱
酸いずれであってもかまわず、鉱酸および、有機酸が使
用でき、またその混合物であっても良い。塩基として
は、強塩基、弱塩基いずれであっても良く、アルカリ金
属の水酸化物、水溶性の四級アンモニウムの水酸化物、
一価または二価の水溶性アミンが使用できその混合物で
あってもかまわない。弱酸と強塩基、強酸と弱塩基、弱
酸と弱塩基の組み合わせで添加する場合は、緩衝溶液の
pHを変化させることがあるため、大量に添加すること
は望ましくない。前述の二方法を併用してもかまわな
い。
【0015】本発明の研磨組成物の物性を改良するた
め、研磨物の研磨表面の品質を向上させるため、界面活
性剤、分散剤、沈降防止剤などを併用することができ
る。界面活性剤、分散剤、沈降防止剤としては、水溶性
の有機物、無機層状化合物などがあげられる。また、本
発明の研磨組成物は水溶液としているが、有機溶媒を添
加してもかまわない。本発明の研磨組成物は、研磨時に
コロイダルシリカ及び、塩基と添加剤と水を混合して調
製してもよい。また、一般的にはコロイダルシリカとし
て、15〜65%の高濃度の組成物を調製しておき、水
あるいは、水と有機溶媒の混合物で希釈して使用するこ
とが多い。
【0016】
【実施例】次に実施例及び比較例をあげて本発明の研磨
用組成物、およびそれを用いた研磨加工方法を具体的に
説明するが、特にこれにより限定を行なうものではな
い。実施例及び比較例において使用する研磨組成物は以
下の方法にて調製した。使用したアルミニウムで表面を
被覆した酸化珪素微粒子を含むコロイダルシリカは、平
均一次粒子径15nm、濃度30重量%の市販の製品で
ある。このコロイダルシリカ500gを分取し、純水1
500gを添加の後、撹拌しながら、酸及び塩基、塩類
を添加し純水で3000gとして使用液とした。使用液
の状態で、液中の酸化珪素の濃度は5重量%である。研
磨条件は以下の方法で鏡面研磨加工を実施した。 研磨装置:スピードファム株式会社製、SH−24型片面加工機 定盤回転数:70RPM プレッシャープレート回転数:50RPM 研磨布:SUBA400(ロデールニッタ社製) 面圧力:400g/cm2 研磨組成物流量:80ml/分 研磨時間:10分 工作物:4インチシリコンウェーハ(エッチング後) 研磨速度は、研磨前後のシリコンウエハーの重量差より
求めた。研磨組成物のpHはpHメーターを用いて測定
した。測定にあたっては、pH6.86と9.18のp
H標準溶液であらかじめpH電極の校正を行った後測定
した。導電率は導電率計にて測定した。研磨面の評価
は、集光灯下で肉眼にてヘイズ及びピットの状態を観察
した。
【0017】実施例1および比較例1 本実施例中の実験番号1及び2においては、上述の調製
方法に準拠してアルミニウムで表面を被覆した酸化珪素
微粒子を含むコロイド状研磨用組成物の溶液を調整し、
それにピペリジンおよび塩酸(HCl)を表1に示す処
方に従って添加し、本発明の研磨用組成物とした。比較
のために実験番号3においては水酸化テトラメチルアン
モニウム(TMAOH)のみを加えたものを使用し、実
験番号4においては、別途、アミンとシリカゾルを含有
している市販のシリコンウエハー用研磨剤の酸化珪素濃
度を5重量%にまで純水で希釈したものを研磨用組成物
として用いた。上述の方法にて、液を10回循環使用し
て研磨実験を行い各々の循環回数における研磨速度、p
Hの変化、研磨面の表面状態を測定した。その結果を表
1に集約して示す。結果から明らかな通り、本発明の実
施例である実験番号1及び2においては、液の循環使用
を行ってもpHの変化は比較的緩やかであり研磨速度も
安定している。それに対し本発明の比較例である実験番
号3および4においては、循環使用における液のpHの
低下が顕著でありまたそれに従い、研磨速度の低下が顕
著に認められる。表面状態はいずれも良好であった。
【0018】
【表1】
【0019】実施例2 ピペリジン、アミノエチル−ピペリジン、ジエチレン−
トリアミンおよび塩酸(HCl)を表2に示す組み合わ
せと量に基づいて、前記のアルミニウムで表面を被覆し
た酸化珪素微粒子を含むコロイド状研磨用組成物の溶液
に添加し、本発明の研磨用組成物とした。上述の方法に
て各々シリコンウェーハの研磨実験を行なった。本実施
例においては液の循環使用実験は行なわなかった。実験
結果を表2に集約して示す。
【0020】
【表2】
【0021】比較例2 実施例2と同様にして、添加剤の内容を表3に示す内容
として研磨用組成物溶液を調整した。実験番号9のもの
は緩衝作用を持たせずまた、導電率も低いもの、実験番
号10〜11ものは弱酸と強塩基、強酸と弱塩基あるい
は弱酸と弱塩基という組合わせをせずに、どちらか一方
の成分のみを加えた例である。実験番号12においては
比較例1の実験番号4と同様、市販のシリコンウェーハ
用研磨剤の酸化珪素濃度を5重量%にまで純水で希釈し
たものを研磨用組成物として用いた。実施例2と同様に
シリコンウェーハの研磨実験を行なった。実験結果を表
3に集約して示す。
【0022】
【表3】
【0023】表2および表3の結果から明らかなよう
に、本発明の範囲内にあるものは良好な研磨速度を示す
が、比較例2に示すように単にpHのみを調整し緩衝作
用が不十分なものや、酸化珪素1重量%あたりの導電率
が23mS/m以下のものは研磨速度が十分でない。ま
た、実験例13に見られるように塩を加えることにより
単に導電率を高くしたものも効果は認められない。
【0024】
【発明の効果】以上の説明で示される通り、本発明の研
磨組成物は、平均一次粒子径が8〜500nmであるア
ルミニウムで被覆された酸化珪素微粒子を含むコロイダ
ルシリカと、pHが10.7〜12.5の間で緩衝溶液
を形成する酸及び塩基が含まれ、研磨時のシリカ濃度を
1〜15重量%に調製した組成物で、研磨組成物を緩衝
溶液とすること、導電率を大きくすることで、pH変化
が少なく研磨速度が速い研磨組成物を形成している。本
発明の研磨組成物を使いシリコンウエハー、半導体デバ
イス基板を研磨表面の品質を落とさず、安定に高速研磨
する事が出来る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウムで表面を被覆した平均一次粒
    子径が8〜500nmの酸化珪素粒子を1〜15重量%
    含むコロイドからなり、該コロイド溶液が、25℃にお
    ける酸解離定数の逆数の対数値が10.0〜12.5の
    弱酸及び/または、弱塩基を使用して、弱酸と強塩基、
    強酸と弱塩基、弱酸と弱塩基何れかの組み合わせのもの
    を添加することによって、pH10.7〜12.5の間
    で緩衝作用を有する緩衝溶液として調整されたものであ
    ることを特徴とする研磨用組成物。
  2. 【請求項2】25℃における導電率が、酸化珪素1重量
    %あたり23mS/m以上であることを特徴とする請求
    項第1項記載の研磨用組成物。
  3. 【請求項3】溶液の濃度を高くするかあるいは塩類を添
    加することにより、25℃における導電率が、酸化珪素
    1重量%あたり23mS/m以上である請求項第3項記
    載の研磨用組成物を調整する方法。
  4. 【請求項4】アルミニウムで表面を被覆した平均一次粒
    子径が8〜500nmの酸化珪素粒子を15〜65重量
    %含むコロイド溶液からなり、該コロイド溶液が、25
    ℃における酸解離定数の逆数の対数値が10.0〜1
    2.5の弱酸及び/または、弱塩基を使用して、弱酸と
    強塩基、強酸と弱塩基、弱酸と弱塩基何れかの組み合わ
    せのものを添加することによりpHの緩衝作用を有する
    緩衝溶液としたものを、水、有機溶剤、塩類等を含んだ
    溶液あるいはその混合物によって希釈することにより請
    求項第1項に記載の研磨用組成物を調整する方法。
  5. 【請求項5】上下両面あるいは片面に、合成樹脂発泡
    体、合成皮革あるいは不織布等からなるポリッシャーを
    貼付した回転可能な定盤を有する研磨加工機に、工作物
    であるシリコンウェーハ等を載置押圧し、請求項第1項
    ないし請求項第3項に記載の研磨用組成物を供給しつ
    つ、前記定盤及び工作物の双方あるいはその一方を回転
    することにより、前記工作物の研磨加工を行なう方法。
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