JPH11296923A - 露光装置及び露光方法 - Google Patents

露光装置及び露光方法

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JPH11296923A
JPH11296923A JP10094880A JP9488098A JPH11296923A JP H11296923 A JPH11296923 A JP H11296923A JP 10094880 A JP10094880 A JP 10094880A JP 9488098 A JP9488098 A JP 9488098A JP H11296923 A JPH11296923 A JP H11296923A
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JP
Japan
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light
exposure
optical path
intensity
laser light
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JP10094880A
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English (en)
Inventor
Fusaaki Endo
惣銘 遠藤
Mitsuo Arima
光男 有馬
Hiroshi Nomura
宏 野村
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数に分離された光路の記録用レーザ光のば
らつきを抑制するとともに、分離されたそれぞれの光路
の記録用レーザ光の光出力を、各々最適な状態に保つこ
とができ、高密度の光ディスクに対応した潜像を高精度
に形成することができる露光装置及び露光方法を提供す
る。 【解決手段】 光源2から出射されたレーザ光の光路を
複数に分離するビームスプリッタ3と、このビームスプ
リッタ3により分離された複数の光路のレーザ光の一部
を各々検出し、レーザ光の光出力が所定の値となるよう
に制御する複数の光出力制御手段4,5とを備えるよう
に露光装置1を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば基板上に形
成されたフォトレジスト層に対してレーザ光を照射する
ことにより、フォトレジスト層にレーザ光の照射軌跡に
応じた潜像を形成する露光装置及び露光方法に関する。
【0002】
【従来の技術】記録媒体として、ディスク基板の表面に
情報信号を示すピット等が形成され、このピット等が形
成されたディスク基板にAl反射膜や保護膜が形成され
てなる光ディスクが普及している。
【0003】この光ディスクのディスク基板は、主とし
て、射出成形法により成形されている。射出成形法は、
例えば一対の金型のキャビティ内に、ディスク基板のピ
ット等とは反転パターンの凹凸形状が形成されたスタン
パを配設し、この金型のキャビティに加熱溶融したディ
スク材料を射出し、ディスク基板を成形する方法であ
る。
【0004】そして、この射出成形法に用いられるスタ
ンパは、以下に示すように形成される。
【0005】先ず、例えば、直径が約200mm、厚さ
が数mmの表面が精密研磨された円盤状のガラス基板の
主面に、密着補強剤等を介して、記録用レーザ光源の波
長に十分な感度を有するフォトレジストが、膜厚0.1
μm程度で均一に塗布される。そして、このフォトレジ
ストの有機溶剤が揮発され、ガラス基板上にフォトレジ
スト層が形成される。
【0006】次に、フォトレジスト層が形成されたガラ
ス基板が、露光装置にセットされる。そして、この露光
装置により、記録用レーザ光が、0.5μm程度のスポ
ットサイズでガラス基板のフォトレジスト上に集光され
る。
【0007】露光装置は、このレーザ光を、入力される
記録信号に基づいて強度変調しながら、ガラス基板のレ
ジスト層上にスパイラル状に照射し、レジスト層に、所
定のピット、グルーブに対応した凹凸パターンの潜像を
形成する。
【0008】次に、潜像が形成されたレジスト層が、ア
ルカリ性の現像液により現像され、所定のピット、グル
ーブに対応した凹凸パターンを有するレジスト原盤が形
成される。
【0009】次に、レジスト原盤の凹凸パターンを有す
る主面に、スパッタリング法、蒸着法、無電解メッキ法
等の方法で、銀またはニッケル等の金属被膜が形成され
る。
【0010】次に、金属被膜が形成されたレジスト原盤
が、電気メッキ装置にセットされ、金属被膜を電極とし
て、電気メッキが行われることにより、レジスト原盤の
主面上に、電気メッキ層が形成される。
【0011】次に、金属被膜及び電気メッキ層からレジ
スト原盤が剥離され、余分な金属被膜がプレス除去さ
れ、スタンパが完成する。
【0012】ところで、上述したスタンパ作製工程にお
いて用いられる露光装置としては、従来より、例えば図
7に示すような露光装置200が提案されている。この
図7に示す露光装置200は、例えば幅の異なる2種類
の記録パターンに応じた潜像をレジスト層に形成するこ
とが可能となるように構成されたものであり、記録用レ
ーザ光を連続発振する光源201と、この光源201か
ら出射される記録用レーザ光を、入力される信号電界に
応じて強度変調する電気光学変調器(EOM:Electro
Optic Modulator)202と、このEOM202により
強度変調された記録用レーザ光の一部を透過し、他の一
部を反射することにより、記録用レーザ光の光路を2つ
に分離する光路分離用ハーフミラー203と、この光路
分離用ハーフミラー203により分離された第1の光路
の記録用レーザ光を、記録信号に応じて変調された超音
波に基づいて強度変調する第1の音響光学変調器(AO
M:Acousto Optic Modulator)204と、光路分離用
ハーフミラー203により分離された第2の光路の記録
用レーザ光を、記録信号に応じて変調された超音波に基
づいて強度変調する第2のAOM205と、第1の光路
の記録用レーザ光と第2の光路の記録用レーザ光とを、
その偏光状態に応じて透過または反射することにより、
略同一の光路上に導く偏光ビームスプリッタ(PBS:
PolarizationBeam Splitter)206と、このPBS2
06により略同一の光路上に導かれた記録用レーザ光を
集光して、ガラス基板230上に形成されたレジスト層
231に照射させる対物レンズ207とを主たる構成要
素として構成されている。
【0013】以上のように構成された露光装置200に
より露光を行う場合は、まず、光源201から記録用レ
ーザ光が出射される。
【0014】光源201から出射された記録用レーザ光
は、EOM202により強度変調され検光子223を透
過した後、一部が光路分離用ハーフミラー203を透過
し、他の一部が光路分離用ハーフミラー203により反
射される。そして、光路分離用ハーフミラー203を透
過した第1の光路の記録用レーザ光は、第1の光路上に
配設されたハーフミラー208により一部が反射され
る。このとき、ハーフミラー208を透過した記録用レ
ーザ光の他の一部は、透過光路上に配設された光検出器
209に入射する。
【0015】光検出器209とEOM202との間に
は、光出力制御部(APC:Auto Power Controller)
210が接続されており、光検出器209に入射した記
録用レーザ光は、光検出器209により電気信号に変換
されてAPC210に供給される。
【0016】APC210は、光検出器209より供給
される信号に基づいて制御信号を生成し、この制御信号
をEOM202に供給する。EOM202は、このAP
C210より供給される制御信号の信号電界に応じて、
光源201から出射される記録用レーザ光の強度変調を
行う。
【0017】この露光装置200は、以上のように、記
録用レーザ光の一部を光検出器209により検出し、こ
れに基づいてAPC210によりEOM202に対して
フィードバック制御を行うことにより、EOM202を
透過する記録用レーザ光の光出力を安定させるようにな
されている。
【0018】ハーフミラー208により反射された第1
の光路の記録用レーザ光は、第1の光路上に配設された
第1のAOM204により、記録信号に応じて強度変調
される。第1のAOM204には、入力される記録信号
に応じて変調した超音波を第1のAOM204に供給す
る第1のドライバ211が接続されている。第1のAO
M204は、この第1のドライバ211より供給される
超音波に基づいて、当該第1のAOM204を透過する
記録用レーザ光の強度変調を行う。なお、第1の光路上
には、第1のAOM204の直前に集光レンズ212が
配設されており、第1のAOM204の直後にレンズ2
13が配設されている。これにより、第1の光路の記録
用レーザ光は、集光レンズ212により集光された状態
で第1のAOM204に入射し、第1のAOM204か
ら出射された後にコリメートレンズ213により平行光
とされる。
【0019】コリメートレンズ213により平行光とさ
れた第1の光路の記録用レーザ光は、1/2波長板21
4により、例えば、S偏光からP偏光へと偏光状態が変
えられ、反射ミラー215により反射されて、PBS2
06に入射する。
【0020】一方、光路分離用ハーフミラー203によ
り反射された第2の光路の記録用レーザ光は、第2の光
路上に配設された第2のAOM205により、記録信号
に応じて強度変調される。第2のAOM205には、入
力される記録信号に応じて変調した超音波を第2のAO
M205に供給する第2のドライバ216が接続されて
いる。第2のAOM205は、この第2のドライバ21
6より供給される超音波に基づいて、当該第2のAOM
205を透過する記録用レーザ光の強度変調を行う。な
お、第2の光路上には、第1の光路と同様に、第2のA
OM205の直前に集光レンズ217が配設されてお
り、第2のAOM205の直後にコリメートレンズ21
8が配設されている。これにより、第2の光路の記録用
レーザ光は、集光レンズ217により集光された状態で
第2のAOM205に入射し、第2のAOM205から
出射された後にコリメートレンズ218により平行光と
される。
【0021】コリメートレンズ218により平行光とさ
れた第2の光路の記録用レーザ光は、反射ミラー21
9,220によりそれぞれ反射されて、PBS206に
入射する。なお、このとき第2の光路の記録用レーザ光
は、その偏光状態が第1の光路の記録用レーザ光と異な
り、例えばS偏光の状態とされている。
【0022】ここで、PBS206は、例えば、P偏光
の偏光成分を透過し、S偏光の偏光成分を反射するよう
になされている。したがって、第1の光路の記録用レー
ザ光はPBS206を透過し、第2の光路の記録用レー
ザ光はPBS206により反射される。これにより、第
1の光路の記録用レーザ光と第2の光路の記録用レーザ
光とが略同一光路上に導かれることになる。
【0023】PBS206を透過した第1の光路の記録
用レーザ光及びPBS206により反射された第2の光
路の記録用レーザ光は、ともに拡大レンズ221を透過
することによりビーム径が拡大され、反射ミラー222
により反射されて、対物レンズ207に入射する。
【0024】対物レンズ207に入射した第1及び第2
の光路の記録用レーザ光は、対物レンズ207により集
光されて、図示しないエアースピンドルにより回転操作
されるガラス基板230上に形成されたレジスト層23
1に照射される。
【0025】この露光装置200は、以上説明したよう
に、記録用レーザ光の光路を2つに分離し、それぞれ個
別に強度変調するようにしているので、例えば幅の異な
る2種類のパターンの潜像を同時に形成することができ
る。なお、この露光装置200は、第1の光路と第2の
光路とを必要に応じて使い分けることにより、2種類の
パターンの潜像を個別に形成することができることは勿
論である。
【0026】また、この露光装置200は、光源201
から出射される記録用レーザ光の一部を検出し、EOM
202に対してフィードバック制御を行うようにしてい
るので、EOM202を透過する記録用レーザ光の光出
力を安定な状態に保つことができる。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、光デ
ィスク等においては、記録容量を増大させるために記録
密度の向上が図られており、このような光ディスクのス
タンパ作製工程に用いられる露光装置に対しても、露光
精度に対する要求が厳しくなってきている。
【0028】しかしながら、上述した従来の露光装置2
00のように、記録用レーザ光の光出力が安定な状態と
なるように制御した後に、記録用レーザ光の光路を分離
するようにした場合、レーザ共振器の微少量のずれによ
り、レーザ光に微少量の位置ずれが生じ、分離された光
路の記録用レーザ光に微少量の位置ずれが生じる。そし
て、この位置ずれが生じたレーザ光が第1のAOM20
4又は第2のAOM205により強度変調される際に、
ブラッグ角が微少量変化することにより、強度変化が生
じてしまう場合がある。
【0029】また、分離されたそれぞれの光路の記録用
レーザ光は、その形成する潜像のパターンに応じて、最
適な光出力が異なる場合がある。
【0030】そこで、本発明は、複数に分離された光路
の記録用レーザ光のばらつきを抑制するとともに、分離
されたそれぞれの光路の記録用レーザ光の光出力を、各
々最適な状態に保つことができ、高密度の光ディスクに
対応した潜像を高精度に形成することができる露光装置
及び露光方法を提供することを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】本発明に係る露光装置
は、光源から出射されたレーザ光の光路を複数に分離す
る光路分離手段と、この光路分離手段により分離された
複数の光路のレーザ光の一部を各々検出し、レーザ光の
光出力が所定の値となるように制御する複数の光出力制
御手段とを備える。
【0032】この露光装置によれば、光路分離手段によ
り光源から出射されたレーザ光の光路が複数に分離され
る。そして、分離されたそれぞれの光路のレーザ光は、
その光出力が、複数の出力制御手段により個別に制御さ
れる。これにより、光路が分離されたレーザ光の光出力
を、それぞれ最適な値に制御することができると共に、
複数の光路のレーザ光のばらつきを抑制することができ
る。
【0033】また、本発明に係る露光装置においては、
上記複数の光出力制御手段のうち少なくとも一つの光出
力制御手段が、分離されたレーザ光の光路上に配設され
た強度変調手段に供給される記録信号のキャリア強度を
調整することにより、レーザ光の光出力が所定の値とな
るように制御することが望ましい。これにより、露光装
置は、構成を簡素にしながら、精度の良い露光を行うこ
とができる。
【0034】また、本発明に係る露光装置においては、
上記複数の光出力制御手段のうち少なくとも一つの光出
力制御手段が、分離されたレーザ光の少なくとも一つの
光路上に配設された光偏向手段に供給される記録信号の
キャリア強度を調整することにより、レーザ光の光出力
が所定の値となるように制御することが望ましい。これ
により、露光装置は、構成を簡素にしながら、精度の良
い露光を行うことができる。
【0035】また、本発明に係る露光方法は、光源から
出射されるレーザ光の光路を複数に分離し、複数の光出
力制御手段により、分離された複数の光路のレーザ光の
一部を各々検出してこれらレーザ光の光出力が所定の値
となるように制御するようにしている。
【0036】この露光方法によれば、光路が分離された
レーザ光の光出力を、それぞれ最適な値に制御すること
ができると共に、複数の光路のレーザ光のばらつきを抑
制することができる。
【0037】また、本発明に係る露光方法においては、
上記複数の光出力制御手段のうち少なくとも一つの光出
力制御手段が、分離されたレーザ光の光路上に配設され
た強度変調手段に供給される記録信号のキャリア強度を
調整することにより、レーザ光の光出力が所定の値とな
るように制御することが望ましい。これにより、精度の
良い露光を簡便に行うことができる。
【0038】また、本発明に係る露光方法においては、
上記複数の光出力制御手段のうち少なくとも一つの光出
力制御手段が、分離されたレーザ光の少なくとも一つの
光路上に配設された光偏向手段に供給される記録信号の
キャリア強度を調整することにより、レーザ光の光出力
が所定の値となるように制御することが望ましい。これ
により、精度の良い露光を簡便に行うことができる。
【0039】
【発明の実施の形態】本発明に係る露光装置は、例えば
ピットやグルーブ等を有する光ディスクや光磁気ディス
ク等のディスク状記録媒体のディスク基板を射出成形す
る際に用いられるスタンパを作製するためのものであ
り、ガラス基板上に形成されたレジスト層上にレーザ光
を照射させて、レジスト層に光ディスクのピットやグル
ーブに対応した所定パターンの潜像を形成するためのも
のである。
【0040】以下、この露光装置の実施の形態を図面を
参照して説明する。
【0041】(第1の実施の形態)第1の実施の形態の
露光装置1は、記録用レーザ光の光路を二つに分離し、
それぞれの光路の記録用レーザ光に対して光出力の制御
を行うようにしたものであり、図1に示すように、基本
構成として、記録用レーザ光を出射する光源2と、光源
2から出射された記録用レーザ光の一部を透過し、他の
一部を反射させることにより、記録用レーザ光の光路を
分離するビームスプリッタ3と、ビームスプリッタ3を
透過した第1の光路の記録用レーザ光の光出力を一定に
する第1の光出力制御手段4と、ビームスプリッタ3に
より反射された第2の光路の記録用レーザ光の光出力を
一定にする第2の光出力制御手段5と、第1の光出力制
御手段4により光出力が制御された第1の光路の記録用
レーザ光に対して強度変調を行う第1の変調光学系6
と、第2の光出力制御手段5により光出力が制御された
第2の光路の記録用レーザ光に対して強度変調を行う第
2の変調光学系7と、第1の変調光学系6により強度変
調された第1の光路の記録用レーザ光と第2の変調光学
系7により強度変調された第2の光路の記録用レーザ光
とを略同一光路上に導き、これら記録用レーザ光を集光
してガラス基板37上に形成されたレジスト層38に照
射させる照射光学系8とを備えている。
【0042】レジスト層38が形成されたガラス基板3
7は、高回転精度で回転するエアースピンドル上にチャ
ッキングされている。
【0043】なお、以下の説明においては、第1の光路
の記録用レーザ光を第1の露光ビームと呼び、第2の光
路の記録用レーザ光を第2の露光ビームと呼ぶ。
【0044】光源2としては、レジスト層38を構成す
るレジスト材料の感光波長のレーザ光を出射するガスレ
ーザが用いられる。具体的には、例えば、レジスト層3
8を構成するレジスト材料がポジ型の場合、波長が45
8nmのArレーザや、波長が442nmのHe−Cd
レーザ、波長が413nmのKrレーザ等を出射するイ
オンレーザ型のガスレーザ等が用いられる。
【0045】第1の光出力制御手段4は、第1の光路上
に配設され、第1の露光ビームの光出力を調整する第1
の電気光学変調器(EOM:Electro Optical Modulato
r)10と、第1のEOM10を透過した第1の露光ビ
ームのS偏光だけを透過する第1の検光子11と、第1
の検光子11を透過した第1の露光ビームの一部を反射
させ、他の一部を透過させる第1のハーフミラー12
と、第1のハーフミラー12を透過した第1の露光ビー
ムを受光し制御信号を生成する第1の光検出器13と、
第1の光検出器13により生成された制御信号に基づい
て第1のEOM10の動作を制御する第1のオートパワ
ーコントローラ(APC:Auto Power Controller)1
4とにより構成される。
【0046】同様に、第2の光出力制御手段5は、第2
の光路上に配設され、第2の露光ビームの光出力を調整
する第2のEOM15と、第2のEOM15を透過した
第2の露光ビームのS偏光だけを透過する第2の検光子
16と、第2の検光子16を透過した第2の露光ビーム
の一部を反射させ、他の一部を透過させる第2のハーフ
ミラー17と、第2のハーフミラー17を透過した第2
の露光ビームを受光し制御信号を生成する第2の光検出
器18と、第2の光検出器18により生成された制御信
号に基づいて第2のEOM15の動作を制御する第2の
APC19とにより構成される。
【0047】光源2から出射された記録用レーザ光は、
ビームスプリッタ3により第1の露光ビームと第2の露
光ビームとに分離される。
【0048】ビームスプリッタ3を透過した第1の露光
ビームは、第1のAPC14により制御される第1のE
OM10に入射し、この第1のEOM10により、光出
力が一定になるように強度補正される。第1のEOM1
0を透過した第1の露光ビームは、第1の検光子11に
よりS偏光とされた後、一部が第1のハーフミラー12
により反射され、一部が第1のハーフミラー12を透過
する。
【0049】第1のハーフミラー12を透過した第1の
露光ビームは、第1の光検出器13に受光される。第1
の光検出器13は、受光した光の光強度に応じた制御信
号を生成し、この制御信号を第1のAPC14に供給す
る。
【0050】第1のAPC14は、第1の光検出器13
より供給される制御信号に基づいて、第1のEOM10
を制御する。具体的には、第1のAPC14は、第1の
光検出器13により受光される第1の露光ビームの光強
度が所定のレベルにて一定になるように、第1のEOM
10に対して印加する信号電界を調整する。これによ
り、第1のEOM10を透過する第1の露光ビームの光
強度が一定となるように自動光量制御がなされ、ノイズ
の少ない安定した露光ビームが得られる。
【0051】一方、ビームスプリッタ3をにより反射さ
れた第2の露光ビームは、反射ミラー20により光路が
折り曲げられた後に、第2のAPC19により制御され
る第2のEOM15に入射する。そして、この第2のE
OM15により、光出力が一定になるように強度補正さ
れる。第2のEOM15を透過した第2の露光ビーム
は、第2の検光子16によりS偏光とされた後、一部が
第2のハーフミラー17により反射され、一部が第2の
ハーフミラー17を透過する。
【0052】第2のハーフミラー17を透過した第2の
露光ビームは、第2の光検出器18に受光される。第2
の光検出器18は、受光した光の光強度に応じた制御信
号を生成し、この制御信号を第2のAPC19に供給す
る。
【0053】第2のAPC19は、第2の光検出器18
より供給される制御信号に基づいて、第2のEOM15
を制御する。具体的には、第2のAPC19は、第2の
光検出器18により受光される第2の露光ビームの光強
度が所定のレベルにて一定になるように、第2のEOM
15に対して印加する信号電界を調整する。これによ
り、第2のEOM15を透過する第2の露光ビームの光
強度が一定となるように自動光量制御がなされ、ノイズ
の少ない安定した露光ビームが得られる。
【0054】第1のハーフミラー12により反射された
第1の露光ビームは、第1の変調光学系6により強度変
調が施される。また、第2のハーフミラー17により反
射された第2の露光ビームは、第2の変調光学系7によ
り強度変調が施される。
【0055】第1の変調光学系6は、第1のハーフミラ
ー12により反射された第1の露光ビームを集光する第
1の集光レンズ21と、第1の集光レンズ21により集
光された第1の露光ビームに対して記録信号に応じて強
度変調を施す第1の音響光学変調器(AOM:Acousto
Optical Modulator)22と、第1のAOM22により
強度変調された第1の露光ビームを平行光にする第1の
コリメートレンズ23と、第1のAOM22を駆動する
第1の駆動ドライバ24とにより構成される。ここで、
第1のAOM22としては、例えば、酸化テルル(Te
2)からなる音響光学素子が好適である。
【0056】同様に、第2の変調光学系7は、第2のハ
ーフミラー17により反射された第2の露光ビームを集
光する第2の集光レンズ25と、第2の集光レンズ25
により集光された第2の露光ビームに対して記録信号に
応じて強度変調を施す第2のAOM26と、第2のAO
M26により強度変調された第2の露光ビームを平行光
にする第2のコリメートレンズ27と、第2のAOM2
6を駆動する第2の駆動ドライバ28とにより構成され
る。ここで、第2のAOM26としては、例えば、酸化
テルル(TeO2)からなる音響光学素子が好適であ
る。
【0057】第1のハーフミラー12により反射された
第1の露光ビームは、第1の集光レンズ21により集光
された状態で、第1のAOM22に入射する。そして、
第1の露光ビームは、第1の駆動ドライバ24により駆
動される第1のAOM22によって、所望する露光パタ
ーンに対応するように強度変調される。
【0058】第1の駆動ドライバ24には、所望する露
光パターンに応じた信号S1が入力される。具体的に
は、例えば、2−8変調が施されたピットパターンの潜
像をレジスト層38に形成する場合には、2−8変調が
施されたピットパターンに対応した変調信号が第1の駆
動ドライバ24に入力される。第1の駆動ドライバ24
は、この信号S1に基づいて第1のAOM22を駆動す
る。これにより、第1のAOM22に入射した第1の露
光ビームは、例えば2−8変調が施されたピットパター
ンに対応するように、第1のAOM22によって強度変
調が施される。
【0059】第1のAOM22により強度変調された第
1の露光ビームは、第1のコリメートレンズ23により
平行光とされた後、移動光学テーブル上に設けられた照
射光学系8に向かう。
【0060】一方、第2のハーフミラー17により反射
された第2の露光ビームは、第2の集光レンズ25によ
り集光された状態で、第2のAOM26に入射する。そ
して、第2の露光ビームは、第2の駆動ドライバ28に
より駆動される第2のAOM26によって、所望する露
光パターンに対応するように強度変調される。
【0061】第2の駆動ドライバ28には、所望する露
光パターンに応じた信号S2が入力される。具体的に
は、例えば、一定の深さのストレートグルーブに対応し
たグルーブパターンの潜像をレジスト層38に形成する
場合には、一定レベルのDC信号が第2の駆動ドライバ
28に入力される。第2の駆動ドライバ28は、この信
号S2に基づいて第2のAOM26を駆動する。これに
より、第2のAOM26に入射した第2の露光ビーム
は、所望するグルーブパターンに対応するように、第2
のAOM26によって強度変調が施される。
【0062】第2のAOM26により強度変調された第
2の露光ビームは、第2のコリメートレンズ27により
平行光とされた後、移動光学テーブル上に設けられた照
射光学系8に向かう。
【0063】第1のコリメートレンズ23により平行光
とされた第1の露光ビームは、1/2波長板29により
偏光方向が90°回転させられ、P偏光とされた後、反
射ミラー30により光路が折り曲げられて、移動光学テ
ーブル上に水平に導かれる。また、第2のコリメートレ
ンズ27により平行光とされた第2の露光ビームは、反
射ミラー31,32により光路が折り曲げられて、移動
光学テーブル上に水平に導かれる。
【0064】照射光学系8は、第1の露光ビームを透過
し、第2の露光ビームを反射する偏光ビームスプリッタ
(PBS:Polarization Beam Splitter)33と、PB
S33を透過した第1の露光ビーム及びPBS33によ
り反射された第2の露光ビームのビーム径を拡大させる
拡大レンズ34と、拡大レンズ34によりビーム径が拡
大され、反射ミラー35により光路が折り曲げられた第
1及び第2の露光ビームをそれぞれ集光し、ガラス基板
37上に形成されたレジスト層38に照射させる対物レ
ンズ36とにより構成される。そして、これら照射光学
系8を構成する各光学素子は、レジスト層38が形成さ
れたガラス基板37の径方向に移動操作される移動光学
テーブル上に支持されている。
【0065】PBS33は、P偏光成分を透過し、S偏
光成分を反射するようになされている。PBS33に入
射する第1の露光ビームは、第1の変調光学系6により
強度変調がなされた後に、1/2波長板29によりP偏
光とされているので、このPBS33を透過することに
なる。一方、PBS33に入射する第2の露光ビームは
S偏光のままであるので、PBS33により反射され
る。これにより、第1の露光ビームと第2の露光ビーム
とは、略同一の光軸上に導かれることになる。
【0066】PBS33を透過した第1の露光ビーム
と、PBS33により反射された第2の露光ビームと
は、それぞれ拡大レンズ34を透過することによりビー
ム径が拡大され、反射ミラー35により光路が折り曲げ
られて、対物レンズ36に入射する。対物レンズ36に
入射した第1及び第2の露光ビームは、それぞれ対物レ
ンズ36により集光されて、エアースピンドルにより回
転操作されるガラス基板37上に形成されたレジスト層
38に照射される。
【0067】これにより、第1及び第2の露光ビームの
照射軌跡に応じた潜像が、レジスト層38に形成され
る。
【0068】以上説明したように、この露光装置1は、
光源から出射される記録用レーザ光の光路を2つに分離
し、それぞれの光路の記録用レーザ光に対して、個別に
自動光量制御を行うようにしているので、光路が分離さ
れた記録用レーザ光の光出力を、それぞれ最適な値に制
御することができると共に、これらレーザ光のばらつき
を抑制し、精度の良い潜像を形成することができる。
【0069】なお、以上は、第1のEOM10を備えた
第1の光出力制御手段4により第1の露光ビームの自動
光量制御を行い、第2のEOM15を備えた第2の光出
力制御手段5により第2の露光ビームの自動光量制御を
行うようにした露光装置1について説明したが、本発明
に係る露光装置は、この例に限定されるものではなく、
例えば、変調光学系のAOM等を利用して、自動光量制
御を行うようにしても良い。
【0070】第2のEOM15の代わりに第2の変調光
学系7の第2のAOM26を利用して、第2の露光ビー
ムに対して自動光量制御を行うようにした露光装置40
を図2に示す。
【0071】この露光装置40は、ビームスプリッタ3
により反射された第2の露光ビームを、露光装置1が備
える第2の光出力制御手段5のような光出力制御手段を
通さずに、第2の変調光学系7に直接導くようにしてい
る。そして、露光装置1が備える反射ミラー31に代え
て、当該箇所に第2のハーフミラー17を配置し、第2
のハーフミラー17の透過光路上に、第2の光検出器1
8を配置するようにしている。そして、この露光装置4
0においては、第2の光検出器18と第2の変調光学系
7の第2の駆動ドライバ28との間に、第2のAPC1
9が接続され、第2の変調光学系7、第2のハーフミラ
ー17、第2の光検出器18及び第2のAPC19とに
より第2の光出力制御手段が構成されている。
【0072】この露光装置40によれば、第2のハーフ
ミラー17を透過した第2の露光ビームは、第2の光検
出器18に受光される。第2の光検出器18は、受光し
た光の光強度に応じた制御信号を生成し、この制御信号
を第2のAPC19に供給する。
【0073】第2のAPC19は、第2の光検出器18
より供給される制御信号に基づいて、第2の駆動用ドラ
イバ28を制御する。具体的には、第2のAPC19
は、第2の光検出器18により受光される第2の露光ビ
ームの光強度が所定のレベルにて一定になるように、第
2の駆動用ドライバ28から第2のAOM26に供給さ
れる信号S2のキャリアの強度を調整する。これによ
り、第2のAOM26を透過する第2の露光ビームの光
強度が一定となるように自動光量制御がなされ、ノイズ
の少ない安定した露光ビームが得られる。
【0074】露光装置40は、以上のように、第2の変
調光学系7を利用して自動光量制御を行うようにしてい
るので、先に説明した露光装置1に比べ、構成を簡素化
することができると共に、第2の露光ビームに対して、
より対物レンズ36に近いところで自動光量制御を行う
ことができ、より精度の良い潜像を形成することができ
る。
【0075】次に、第1のEOM10の代わりに第1の
変調光学系6の第1のAOM22を利用して、第1の露
光ビームに対して自動光量制御を行い、第2のEOM1
5の代わりに、第2の露光ビームに対して光学偏向を施
すための偏向光学系51の音響光学偏向器(AOD:Ac
ousto Optical Deflector)52を利用して、第2の露
光ビームに対して自動光量制御を行うようにした露光装
置50を図3に示す。
【0076】ここで、偏向光学系51は、第2の露光ビ
ームに対して光学偏向を施すことにより、レジスト層3
8に照射される第2の露光ビームの照射軌跡を蛇行さ
せ、いわゆるウォブリンググルーブを形成するためのも
のであり、第2の露光ビームの光路上に配設されたAO
D52と、AOD52の前後に配された一対のウェッジ
プリズム53,54と、AOD52を駆動させる第3の
駆動ドライバ55とにより構成される。
【0077】AOD52に使用される音響光学素子とし
ては、例えば、酸化テルル(TeO2)からなる音響光
学素子が好適である。
【0078】また、一対のウェッジプリズム53,54
は、第2の露光ビームがAOD52の格子面に対してブ
ラッグ条件を満たすようにAOD52に入射させると共
に、AOD52により光学偏向が施された第2の露光ビ
ームの水平高さを維持するためのものである。
【0079】また、第3の駆動ドライバ55には、電圧
制御発振器(VCO:Voltage Controlled Oscillato
r)56が接続されており、このVCO56より高周波
信号が供給されるようになされている。
【0080】偏向光学系51に入射した第2の露光ビー
ムは、ウェッジプリズム53を介して、第3の駆動ドラ
イバ55により駆動されるAOD52に入射する。第3
の駆動ドライバ55には、VCO56からの高周波信号
が、アドレス情報を含む制御信号S3によりFM変調さ
れ供給される。第3の駆動用ドライバ55は、この信号
に応じてAOD52を駆動する。これにより、AOD5
2に入射した第2の露光ビームは、所望する露光パター
ンに対応するように光学偏向が施される。
【0081】この露光装置50は、ビームスプリッタ3
を透過した第1の露光ビームを、露光装置1が備える第
1の光出力制御手段4のような光出力制御手段を通さず
に、第1の変調光学系6に直接導くようにしている。そ
して、露光装置1が備える反射ミラー30に代えて、当
該箇所に第1のハーフミラー12を配置し、第1のハー
フミラー12の透過光路上に、第1の光検出器13を配
置するようにしている。そして、この露光装置50にお
いては、第1の光検出器13と第1の変調光学系6の第
1の駆動ドライバ24との間に、第1のAPC14が接
続され、第1の変調光学系6、第1のハーフミラー1
2、第1の光検出器13及び第1のAPC14とにより
第1の光出力制御手段が構成されている。
【0082】また、この露光装置50は、ビームスプリ
ッタ3により反射された第2の露光ビームを、露光装置
1が備える第2の光出力制御手段5のような光出力制御
手段を通さずに、第2の変調光学系7及び偏向光学系5
1に直接導くようにしている。そして、露光装置1が備
える反射ミラー32に代えて、当該箇所に第2のハーフ
ミラー17を配置し、第2のハーフミラー17の透過光
路上に、第2の光検出器18を配置するようにしてい
る。そして、この露光装置50においては、第2の光検
出器18と偏向光学系51の第3の駆動ドライバ55と
の間に、第2のAPC19が接続され、偏向光学系5
1、第2のハーフミラー17、第2の光検出器18及び
第2のAPC19とにより第2の光出力制御手段が構成
されている。
【0083】この露光装置50によれば、第1のハーフ
ミラー12を透過した第1の露光ビームは、第1の光検
出器13に受光される。第1の光検出器13は、受光し
た光の光強度に応じた制御信号を生成し、この制御信号
を第1のAPC14に供給する。
【0084】第1のAPC14は、第1の光検出器13
より供給される制御信号に基づいて、第1の駆動用ドラ
イバ24を制御する。具体的には、第1のAPC14
は、第1の光検出器13により受光される第1の露光ビ
ームの光強度が所定のレベルにて一定になるように、第
1の駆動用ドライバ24から第1のAOM22に供給さ
れる信号S1のキャリアの強度を調整する。これによ
り、第1のAOM22を透過する第1の露光ビームの光
強度が一定となるように自動光量制御がなされる。
【0085】また、この露光装置50によれば、第2の
ハーフミラー17を透過した第2の露光ビームは、第2
の光検出器18に受光される。第2の光検出器18は、
受光した光の光強度に応じた制御信号を生成し、この制
御信号を第2のAPC19に供給する。
【0086】第2のAPC19は、第2の光検出器18
より供給される制御信号に基づいて、第3の駆動用ドラ
イバ55を制御する。具体的には、第2のAPC19
は、第2の光検出器18により受光される第2の露光ビ
ームの光強度が所定のレベルにて一定になるように、第
3の駆動用ドライバ55からAOD52に供給される信
号S3のキャリアの強度を調整する。これにより、AO
D52を透過する第2の露光ビームの光強度が一定とな
るように自動光量制御がなされる。
【0087】露光装置50は、以上のように、第1の変
調光学系6を利用して第1の露光ビームの自動光量制御
を行い、偏向光学系51を利用して第2の露光ビームの
自動光量制御を行うようにしているので、先に説明した
露光装置1に比べ、構成を簡素化することができると共
に、第1及び第2の露光ビームに対して、より対物レン
ズ36に近いところで自動光量制御を行うことができ、
より精度の良い潜像を形成することができる。
【0088】(第2の実施の形態)第2の実施の形態の
露光装置は、例えば、図4及び図5に示すような光磁気
ディスクを形成するために構成されたものであって、光
源から出射された記録用レーザ光を3つの露光ビームに
分離するようにしている。
【0089】ここで、第2の実施の形態の露光装置の説
明に先立ち、図4及び図5に示す光磁気ディスク60に
ついて説明する。なお、図4は、この光磁気ディスク6
0の要部を拡大した断面図であり、図5は、この光磁気
ディスクの記録領域の一部を拡大した平面図である。
【0090】この光磁気ディスク60は、円盤状に形成
されてなり、磁気光学効果を利用してデータの記録が行
われる。そして、この光磁気ディスク60は、図4に示
すように、ポリメチルメタクリレート(PMMA)やポ
リカーボネート(PC)等からなるディスク基板61上
に、光磁気記録がなされる記録層62と、当該記録層6
2を保護する保護層63とが形成されてなる。ここで、
記録層62は、例えば、SiN等からなる誘電体膜と、
TeFeCo合金等からなる垂直磁気記録膜と、SiN
等からなる誘電体膜と、Al等からなる反射膜とが積層
されてなる。また、保護層63は、例えば、記録層62
の上に紫外線硬化樹脂がスピンコートされてなる。
【0091】この光磁気ディスク60は、図5に示すよ
うに、記録領域の一部が、TOC(Table Of Content
s)情報等がエンボスピット64によって予め書き込ま
れた再生専用の領域B1とされており、その他の領域
が、光磁気記録によるデータの書き込みが可能な領域B
2となっている。
【0092】なお、エンボスピット64によってTOC
情報等が書き込まれている領域B1は、再生専用のデー
タ領域であり、以下の説明では、このデータ領域のこと
を再生専用領域B1と称する。また、光磁気記録による
データの書き込みが可能となっている領域B2のこと
を、以下の説明では、書き込み可能領域B2と称する。
【0093】この光磁気ディスク60において、再生専
用領域B1に形成されたエンボスピット64は、例えば
2−8変調が施されてなるピットパターンが、シングル
スパイラル状に形成されている。すなわち、記録トラッ
クに沿ってシングルスパイラル状に形成されたピット列
により、再生専用領域B1にTOC情報等が書き込まれ
ている。
【0094】一方、書き込み可能領域B2には、ウォブ
リンググルーブ65とストレートグルーブ66とがダブ
ルスパイラル状に形成されており、ウォブリンググルー
ブ65とストレートグルーブ66との間のランドの部分
に、光磁気記録によるデータの記録が行われる。すなわ
ち、図5に示すように、ウォブリンググルーブ65とス
トレートグルーブ66の間であって、ディスク内周側が
ストレートグルーブ66となっている部分が、情報信号
が記録される第1の記録トラックTrackAとなり、ま
た、ウォブリンググルーブ65とストレートグルーブ6
6の間であって、ディスク内周側がウォブリンググルー
ブ65となっている部分が、情報信号が記録される第2
の記録トラックTrackBとなる。
【0095】ここで、ウォブリンググルーブ65は、±
10nmの振幅にて一定の周期で蛇行するように形成さ
れている。すなわち、この光磁気ディスク60では、一
方のグルーブ(すなわちウォブリンググルーブ65)を
±10nmの振幅にてウォブリングさせることにより、
グルーブにアドレス情報を付加している。
【0096】また、この光磁気ディスク60において、
再生専用領域B1のトラックピッチTPitchは0.95μ
mとされ、同様に、書き込み可能領域B2のトラックピ
ッチTPitchは0.95μmとされている。
【0097】ここで、再生専用領域B1のトラックピッ
チTPitchは、隣接するピット列の中心位置の間隔に相当
する。すなわち、この光磁気ディスク60において、隣
接するピット列の中心位置の間隔は、0.95μmとさ
れている。また、書き込み可能領域B2のトラックピッ
チは、ウォブリンググルーブ65とストレートグルーブ
66の中心位置の間隔に相当する。すなわち、この光磁
気ディスク60において、ウォブリンググルーブ65と
ストレートグルーブ66の中心位置の間隔は、0.95
μmとされる。
【0098】なお、以下の説明では、隣接するストレー
トグルーブ66の中心位置の間隔のことをトラックピリ
オドTPeriodと称する。トラックピリオドTPeriodは、ト
ラックピッチTPitchの2倍に相当するものであり、この
光磁気ディスク60においてトラックピリオドTPeriod
は、1.90μmとされている。
【0099】また、この光磁気ディスク60において、
再生専用領域B1と書き込み可能領域B2との間の領域
を遷移領域B3と称する。そして、この光磁気ディスク
60では、再生専用領域B1と書き込み可能領域B2と
のディスク半径方向における間隔、すなわち遷移領域B
3の幅t1を20μm以内とする。このように遷移領域
B3の幅t1を十分に小さくしておくことにより、記録
再生時に、記録再生位置が再生専用領域B1から書き込
み可能領域B2に遷移したり、或いは、記録再生位置が
書き込み可能領域B2から再生専用領域B1に遷移した
りした場合にも、記録トラックを見失うことなく、連続
して記録再生を安定に行うことが可能となる。
【0100】以上のように構成される光磁気ディスク6
0のスタンパを作製する工程においては、図6に示すよ
うな露光装置70が用いられる。
【0101】この図6に示す露光装置70は、基本構成
として、記録用レーザ光を出射する光源71と、光源7
1から出射された記録用レーザ光の一部を透過し、他の
一部を反射させることにより、記録用レーザ光の光路を
分離する第1のビームスプリッタ72と、第1のビーム
スプリッタ72を透過した記録要レーザ光の一部を透過
し、他の一部を反射させることにより、記録要レーザ光
の光炉を分離する第2のビームスプリッタ73と、第2
のビームスプリッタ73を透過した第1の光路の記録用
レーザ光の光出力を一定にする第1の光出力制御手段7
4と、第2のビームスプリッタ73により反射された第
2の光路の記録用レーザ光の光出力を一定にする第2の
光出力制御手段75と、第1のビームスプリッタ72に
より反射された第3の光路の記録用レーザ光の光出力を
一定にする第3の光出力制御手段76と、第1の光出力
制御手段74により光出力が制御された第1の光路の記
録用レーザ光に対して強度変調を行う第1の変調光学系
77と、第2の光出力制御手段75により光出力が制御
された第2の光路の記録用レーザ光に対して強度変調を
行う第2の変調光学系78と、第3の光出力制御手段7
6により光出力が制御された第3の光路の記録用レーザ
光に対して強度変調を行う第3の変調光学系79と、第
2の変調光学系78により強度変調された第2の光路の
記録用レーザ光に対して光学偏向を施す偏向光学系80
と、第1乃至第3の光路の記録要レーザ光を略同一光路
上に導き、これら記録用レーザ光を集光してガラス基板
37上に形成されたレジスト層38に照射させる照射光
学系81とを備えている。
【0102】レジスト層38が形成されたガラス基板3
7は、高回転精度で回転するエアースピンドル上にチャ
ッキングされている。
【0103】なお、以下の説明においては、第1の光路
の記録用レーザ光を第1の露光ビームと呼び、第2の光
路の記録用レーザ光を第2の露光ビームと呼び、第3の
光路の記録要レーザ光を第3の露光ビームと呼ぶ。
【0104】また、各光学素子は、上述した第1の実施
の形態で説明したものと同様であるので、詳細な説明を
省略する。
【0105】第1の光出力制御手段74は、第1の露光
ビームの光出力を調整する第1のEOM82と、第1の
EOM82を透過した第1の露光ビームのS偏光だけを
透過する第1の検光子83と、第1の検光子83を透過
した第1の露光ビームの一部を反射させ、他の一部を透
過させる第1のハーフミラー84と、第1のハーフミラ
ー84を透過した第1の露光ビームを受光し制御信号を
生成する第1の光検出器85と、第1の光検出器85に
より生成された制御信号に基づいて第1のEOM82の
動作を制御する第1のAPC86とにより構成される。
【0106】同様に、第2の光出力制御手段75は、第
2の露光ビームの光出力を調整する第2のEOM87
と、第2のEOM87を透過した第2の露光ビームのS
偏光だけを透過する第2の検光子88と、第2の検光子
88を透過した第2の露光ビームの一部を反射させ、他
の一部を透過させる第2のハーフミラー89と、第2の
ハーフミラー89により反射された第2の露光ビームを
受光し制御信号を生成する第2の光検出器90と、第2
の光検出器90により生成された制御信号に基づいて第
2のEOM87の動作を制御する第2のAPC91とに
より構成される。
【0107】同様に、第3の光出力制御手段76は、第
3の露光ビームの光出力を調整する第3のEOM92
と、第3のEOM92を透過した第3の露光ビームのS
偏光だけを透過する第3の検光子93と、第3の検光子
93を透過した第3の露光ビームの一部を反射させ、他
の一部を透過させる第3のハーフミラー94と、第3の
ハーフミラー94により反射された第3の露光ビームを
受光し制御信号を生成する第3の光検出器95と、第3
の光検出器95により生成された制御信号に基づいて第
3のEOM92の動作を制御する第3のAPC96とに
より構成される。
【0108】光源2から出射された記録用レーザ光は、
第1及び第2のビームスプリッタ72,73により第1
の露光ビームと第2の露光ビームと第3の露光ビームと
に分離される。
【0109】第2のビームスプリッタ73を透過した第
1の露光ビームは、第1のAPC86により制御される
第1のEOM82に入射し、この第1のEOM82によ
り、光出力が一定になるように強度補正される。第1の
EOM82を透過した第1の露光ビームは、第1の検光
子83によりS偏光とされた後、一部が第1のハーフミ
ラー84により反射され、一部が第1のハーフミラー8
4を透過する。
【0110】第1のハーフミラー84を透過した第1の
露光ビームは、第1の光検出器85に受光される。第1
の光検出器85は、受光した光の光強度に応じた制御信
号を生成し、この制御信号を第1のAPC86に供給す
る。
【0111】第1のAPC86は、第1の光検出器85
より供給される制御信号に基づいて、第1のEOM82
を制御する。具体的には、第1のAPC86は、第1の
光検出器85により受光される第1の露光ビームの光強
度が所定のレベルにて一定になるように、第1のEOM
82に対して印加する信号電界を調整する。これによ
り、第1のEOM82を透過する第1の露光ビームの光
強度が一定となるように自動光量制御がなされ、ノイズ
の少ない安定した露光ビームが得られる。
【0112】一方、第2のビームスプリッタ73により
反射された第2の露光ビームは、第2のAPC91によ
り制御される第2のEOM87に入射し、この第2のE
OM87により、光出力が一定になるように強度補正さ
れる。第2のEOM87を透過した第2の露光ビーム
は、第2の検光子88によりS偏光とされた後、一部が
第2のハーフミラー89により反射され、一部が第2の
ハーフミラー89を透過する。
【0113】第2のハーフミラー89により反射された
第2の露光ビームは、第2の光検出器90に受光され
る。第2の光検出器90は、受光した光の光強度に応じ
た制御信号を生成し、この制御信号を第2のAPC91
に供給する。
【0114】第2のAPC91は、第2の光検出器90
より供給される制御信号に基づいて、第2のEOM87
を制御する。具体的には、第2のAPC91は、第2の
光検出器90により受光される第2の露光ビームの光強
度が所定のレベルにて一定になるように、第2のEOM
87に対して印加する信号電界を調整する。これによ
り、第2のEOM87を透過する第2の露光ビームの光
強度が一定となるように自動光量制御がなされ、ノイズ
の少ない安定した露光ビームが得られる。
【0115】また、第1のビームスプリッタ72により
反射された第3の露光ビームは、第3のAPC94によ
り制御される第3のEOM92に入射し、この第3のE
OM92により、光出力が一定になるように強度補正さ
れる。第3のEOM92を透過した第3の露光ビーム
は、第3の検光子93によりS偏光とされた後、一部が
第3のハーフミラー94により反射され、一部が第3の
ハーフミラー94を透過する。
【0116】第3のハーフミラー94により反射された
第3の露光ビームは、第3の光検出器95に受光され
る。第3の光検出器95は、受光した光の光強度に応じ
た制御信号を生成し、この制御信号を第3のAPC96
に供給する。
【0117】第3のAPC96は、第3の光検出器95
より供給される制御信号に基づいて、第3のEOM92
を制御する。具体的には、第3のAPC96は、第3の
光検出器95により受光される第3の露光ビームの光強
度が所定のレベルにて一定になるように、第3のEOM
92に対して印加する信号電界を調整する。これによ
り、第3のEOM92を透過する第3の露光ビームの光
強度が一定となるように自動光量制御がなされ、ノイズ
の少ない安定した露光ビームが得られる。
【0118】第1のハーフミラー84により反射された
第1の露光ビームは、第1の変調光学系77により強度
変調が施される。また、第2のハーフミラー89を透過
した第2の露光ビームは、第2の変調光学系78により
強度変調が施される。また、第3のハーフミラー94を
透過した第3の露光ビームは、第3の変調光学系79に
より強度変調が施される。
【0119】第1の変調光学系77は、第1のハーフミ
ラー84により反射された第1の露光ビームを集光する
第1の集光レンズ97と、第1の集光レンズ97により
集光された第1の露光ビームに対して記録信号に応じて
強度変調を施す第1のAOM98と、第1のAOM98
により強度変調された第1の露光ビームを平行光にする
第1のコリメートレンズ99と、第1のAOM98を駆
動する第1の駆動ドライバ100とにより構成される。
【0120】同様に、第2の変調光学系78は、第2の
ハーフミラー89を透過した第2の露光ビームを集光す
る第2の集光レンズ101と、第2の集光レンズ101
により集光された第2の露光ビームに対して記録信号に
応じて強度変調を施す第2のAOM102と、第2のA
OM102により強度変調された第2の露光ビームを平
行光にする第2のコリメートレンズ103と、第2のA
OM102を駆動する第2の駆動ドライバ104とによ
り構成される。
【0121】同様に、第3の変調光学系79は、第3の
ハーフミラー94を透過した第3の露光ビームを集光す
る第3の集光レンズ105と、第3の集光レンズ105
により集光された第3の露光ビームに対して記録信号に
応じて強度変調を施す第3のAOM106と、第3のA
OM106により強度変調された第3の露光ビームを平
行光にする第3のコリメートレンズ107と、第3のA
OM106を駆動する第3の駆動ドライバ108とによ
り構成される。
【0122】第1のハーフミラー84により反射された
第1の露光ビームは、第1の集光レンズ97により集光
された状態で、第1のAOM98に入射する。そして、
第1の露光ビームは、第1の駆動ドライバ100により
駆動される第1のAOM98によって、所望する露光パ
ターンに対応するように強度変調される。
【0123】第1の駆動ドライバ100には、所望する
露光パターンに応じた信号S4が入力される。具体的に
は、例えば、一定の深さのストレートグルーブに対応し
たグルーブパターンの潜像をレジスト層38に形成する
場合には、一定レベルのDC信号が第1の駆動ドライバ
100に入力される。第1の駆動ドライバ100は、こ
の信号S4に基づいて第1のAOM98を駆動する。こ
れにより、第1のAOM98に入射した第2の露光ビー
ムは、所望するグルーブパターンに対応するように、第
1のAOM98によって強度変調が施される。
【0124】第1のAOM98により強度変調された第
1の露光ビームは、第1のコリメートレンズ99により
平行光とされた後、移動光学テーブル上に設けられた照
射光学系81に向かう。
【0125】一方、第2のハーフミラー89を透過した
第2の露光ビームは、第2の集光レンズ101により集
光された状態で、第2のAOM102に入射する。そし
て、第2の露光ビームは、第2の駆動ドライバ104に
より駆動される第2のAOM102によって、所望する
露光パターンに対応するように強度変調される。
【0126】第2の駆動ドライバ104には、所望する
露光パターンに応じた信号S5が入力される。具体的に
は、例えば、一定の深さのウォブリンググルーブに対応
したグルーブパターンの潜像をレジスト層38に形成す
る場合には、一定レベルのDC信号が第2の駆動ドライ
バ104に入力される。第2の駆動ドライバ104は、
この信号S5に基づいて第2のAOM102を駆動す
る。これにより、第2のAOM102に入射した第2の
露光ビームは、所望するグルーブパターンに対応するよ
うに、第2のAOM102によって強度変調が施され
る。
【0127】第2のAOM102により強度変調された
第2の露光ビームは、第2のコリメートレンズ103に
より平行光とされた後、偏向光学系80に向かう。
【0128】また、第3のハーフミラー94により反射
された第3の露光ビームは、第3の集光レンズ105に
より集光された状態で、第3のAOM106に入射す
る。そして、第3の露光ビームは、第3の駆動ドライバ
108により駆動される第3のAOM106によって、
所望する露光パターンに対応するように強度変調され
る。
【0129】第3の駆動ドライバ108には、所望する
露光パターンに応じた信号S6が入力される。具体的に
は、例えば、2−8変調が施されたピットパターンの潜
像をレジスト層38に形成する場合には、2−8変調が
施されたピットパターンに対応した変調信号が第3の駆
動ドライバ108に入力される。第3の駆動ドライバ1
08は、この信号S6に基づいて第3のAOM106を
駆動する。これにより、第3のAOM106に入射した
第3の露光ビームは、例えば2−8変調が施されたピッ
トパターンに対応するように、第3のAOM106によ
って強度変調が施される。
【0130】第3のAOM106により強度変調された
第3の露光ビームは、第3のコリメートレンズ107に
より平行光とされた後、移動光学テーブル上に設けられ
た照射光学系81に向かう。
【0131】第1のコリメートレンズ99により平行光
とされた第1の露光ビームは、1/2波長板109によ
り偏光方向が90°回転させられ、P偏光とされた後、
反射ミラー110により光路が折り曲げられて、移動光
学テーブル上に水平に導かれ、照射光学系81に向か
う。また、第3のコリメートレンズ107により平行光
とされた第3の露光ビームは、反射ミラー111,11
2により光路が折り曲げられ、ハーフミラー119を透
過して、移動光学テーブル上に水平に導かれ、照射光学
系81に向かう。
【0132】第2のコリメートレンズ103により平行
光とされた第2の露光ビームは、反射ミラー113によ
り光路が折り曲げられて、偏向光学系80に向かう。
【0133】偏向光学系80は、第2の露光ビームに対
して光学偏向を施すことにより、レジスト層38に照射
される第2の露光ビームの照射軌跡を蛇行させ、いわゆ
るウォブリンググルーブを形成するためのものであり、
AOD114と、AOD114の前後に配された一対の
ウェッジプリズム115,116と、AOD114を駆
動させる第4の駆動ドライバ117とにより構成され
る。
【0134】第4の駆動ドライバ117には、VCO1
18が接続されており、このVCO118より高周波信
号が供給されるようになされている。
【0135】偏向光学系80に入射した第2の露光ビー
ムは、ウェッジプリズム115を介して、第4の駆動ド
ライバ117により駆動されるAOD114に入射す
る。第4の駆動ドライバ117には、VCO118から
の高周波信号が、アドレス情報を含む制御信号S7によ
りFM変調され供給される。第4の駆動用ドライバ11
7は、この信号に応じてAOD114を駆動する。これ
により、AOD114に入射した第2の露光ビームは、
所望する露光パターンに対応するように光学偏向が施さ
れる。
【0136】偏向光学系80により光学偏向が施された
第2の露光ビームは、ハーフミラー119により光路が
折り曲げられて、移動光学テーブル上に水平に導かれ、
照射光学系81に向かう。
【0137】照射光学系81は、第1の露光ビームを透
過し、第2及び第3のの露光ビームを反射するPBS1
20と、PBS120を透過した第1の露光ビーム及び
PBS120により反射された第2及び第3の露光ビー
ムのビーム径を拡大させる拡大レンズ121と、拡大レ
ンズ121によりビーム径が拡大され、反射ミラー12
2により光路が折り曲げられた第1乃至第3の露光ビー
ムをそれぞれ集光し、ガラス基板37上に形成されたレ
ジスト層38に照射させる対物レンズ123とにより構
成される。そして、これら照射光学系81を構成する各
光学素子は、レジスト層38が形成されたガラス基板3
7の径方向に移動操作される移動光学テーブル上に支持
されている。
【0138】PBS120は、P偏光成分を透過し、S
偏光成分を反射するようになされている。PBS120
に入射する第1の露光ビームは、1/2波長板109に
よりP偏光とされているので、このPBS120を透過
することになる。一方、PBS120に入射する第2及
び第3の露光ビームはS偏光のままであるので、PBS
120により反射される。これにより、第1の露光ビー
ムと第2の露光ビームと第3の露光ビームとは、略同一
の光軸上に導かれることになる。
【0139】PBS120を透過した第1の露光ビーム
と、PBS120により反射された第2及び第3のの露
光ビームとは、それぞれ拡大レンズ121を透過するこ
とによりビーム径が拡大され、反射ミラー122により
光路が折り曲げられて、対物レンズ123に入射する。
対物レンズ123に入射した第1乃至第3の露光ビーム
は、それぞれ対物レンズ123により集光されて、エア
ースピンドルにより回転操作されるガラス基板37上に
形成されたレジスト層38に照射される。
【0140】これにより、第1乃至第3の露光ビームの
照射軌跡に応じた潜像が、レジスト層38に形成され
る。
【0141】以上説明した露光装置70を用いることに
より、先に図4及び図5に示した光磁気ディスク60用
のスタンパを作製することができる。この露光装置70
を用いて光磁気ディスク60用のスタンパを作製する際
は、第1の露光ビームによりストレートグルーブ66に
対応した潜像を形成し、第2の露光ビームによりウォブ
リンググルーブ65に対応した潜像を形成し、第3の露
光ビームによりエンボスピット64に対応した潜像を形
成するようにする。
【0142】なお、上述したように、光磁気ディスク6
0においては、エンボスピット64は、光磁気ディスク
60の内周側の再生専用領域B1に形成され、ウォブリ
ンググルーブ65及びストレートグルーブ66は、遷移
領域B3を挟んで再生専用領域B1よりも外周側の書き
込み可能領域B2にダブルスパイラル形状をなすように
形成される。したがって、露光装置70を用いて光磁気
ディスク60用のスタンパを作製する際は、まず、第3
の露光ビームのみを用いて、ガラス基板37上のレジス
ト層38の内周側にエンボスピット64に対応したパタ
ーンの潜像を形成する。そして、遷移領域B3となる箇
所で第3の露光ビームと第1及び第2の露光ビームの切
り換えを行う。次いで、第1及び第2の露光ビームを用
いて、レジスト層38の外周側にダブルスパイラル形状
をなすウォブリンググルーブ65及びストレートグルー
ブ66を形成するようにする。これにより、レジスト層
38に、光磁気ディスク60に対応した潜像を適切に形
成することができる。
【0143】以上説明したように、この露光装置70
は、光源から出射される記録用レーザ光の光路を3つに
分離し、それぞれの光路の記録用レーザ光に対して、個
別に自動光量制御を行うようにしているので、光路が分
離された記録用レーザ光の光出力を、それぞれ最適な値
に制御することができると共に、これらレーザ光のばら
つきを抑制し、例えばエンボスピットに対応した潜像、
ウォブリンググルーブに対応した潜像、ストレートグル
ーブに対応した潜像といったように、異なる形状の3種
の潜像を精度良く形成することができる。
【0144】なお、以上は、第1のEOM82を備えた
第1の光出力制御手段74により第1の露光ビームの自
動光量制御を行い、第2のEOM87を備えた第2の光
出力制御手段75により第2の露光ビームの自動光量制
御を行い、第3のEOM92を備えた第3の光出力制御
手段76により第3の露光ビームの自動光量制御を行う
ようにした露光装置70について説明したが、本発明に
係る露光装置は、この例に限定されるものではなく、第
1の実施の形態と同様に、例えば、変調光学系のAOM
や偏向光学系80のAOD等を利用して、自動光量制御
を行うようにしても良い。
【0145】
【発明の効果】本発明に係る露光装置は、光源から出射
されたレーザ光の光路を光路分離手段により複数に分離
し、分離されたそれぞれの光路のレーザ光を、その光出
力が一定の値となるように、複数の出力制御手段により
個別に制御するようにしているので、光路が分離された
レーザ光の光出力を、それぞれ最適な値に制御すること
ができると共に、複数の光路のレーザ光のばらつきを抑
制することができる。
【0146】また、本発明に係る露光方法は、光源から
出射されるレーザ光の光路を複数に分離し、複数の光出
力制御手段により、分離された複数の光路のレーザ光の
一部を各々検出してこれらレーザ光の光出力が所定の値
となるように制御するようにしているので、光路が分離
されたレーザ光の光出力を、それぞれ最適な値に制御す
ることができると共に、複数の光路のレーザ光のばらつ
きを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る露光装置の概略構成を示す構成図
である。
【図2】本発明に係る他の露光装置の概略構成を示す構
成図である。
【図3】本発明に係る更に他の露光装置の概略構成を示
す構成図である。
【図4】光磁気ディスクの要部断面図である。
【図5】同光磁気ディスクの記録領域を示す平面図であ
る。
【図6】本発明に係る更に他の露光装置の概略構成を示
す構成図である。
【図7】従来の露光装置の概略構成を示す構成図であ
る。
【符号の説明】
1,40,50,70 露光装置、2,71 光源、3
ビームスプリッタ、72 第1のビームスプリッタ、
73 第2のビームスプリッタ、4,74 第1の光出
力制御手段、5,75 第2の光出力制御手段、76
第3の光出力制御手段、6,77 第1の変調光学系、
7,78 第2の変調光学系、79 第3の変調光学
系、51,80 偏向光学系、38 レジスト層

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源から出射されたレーザ光を感光剤層
    に照射し、この感光剤層に所定のパターンの潜像を形成
    する露光装置において、 上記レーザ光の光路を複数に分離する光路分離手段と、 上記光路分離手段により分離された複数の光路のレーザ
    光の一部を各々検出し、上記レーザ光の光出力が所定の
    値となるように制御する複数の光出力制御手段とを備え
    ることを特徴とする露光装置。
  2. 【請求項2】 上記分離された複数の光路のレーザ光を
    略同一の光路上に導く光路合成手段を備えることを特徴
    とする請求項1記載の露光装置。
  3. 【請求項3】 上記光路分離手段により分離されたレー
    ザ光の複数の光路上にそれぞれ配設され、供給される記
    録信号に基づいて上記レーザ光を強度変調する複数の強
    度変調手段を備えることを特徴とする請求項1記載の露
    光装置。
  4. 【請求項4】 上記複数の光出力制御手段のうち少なく
    とも一つの光出力制御手段は、上記強度変調手段に供給
    される記録信号のキャリア強度を調整することにより、
    上記レーザ光の光出力が所定の値となるように制御する
    ことを特徴とする請求項3記載の露光装置。
  5. 【請求項5】 上記光路分離手段により分離されたレー
    ザ光の複数の光路のうち少なくとも一つの光路上に配設
    され、供給される制御信号に基づいて上記レーザ光を偏
    向する少なくとも一つの光偏向手段を備えることを特徴
    とする請求項1記載の露光装置。
  6. 【請求項6】 上記複数の光出力制御手段のうち少なく
    とも一つの光出力制御手段は、上記光偏向手段に供給さ
    れる制御信号のキャリア強度を調整することにより、上
    記レーザ光の光出力が所定の値となるように制御するこ
    とを特徴とする請求項5記載の露光装置。
  7. 【請求項7】 上記光路分離手段は、上記レーザ光の光
    路を3つに分離することを特徴とする請求項1記載の露
    光装置。
  8. 【請求項8】 光源から出射されたレーザ光を感光剤層
    に照射し、この感光剤層に所定のパターンの潜像を形成
    する露光方法において、 上記レーザ光の光路を複数に分離し、 複数の光出力制御手段により、分離された複数の光路の
    レーザ光の一部を各々検出してこれらレーザ光の光出力
    が所定の値となるように制御することを特徴とする露光
    方法。
  9. 【請求項9】 上記分離された複数の光路のレーザ光を
    光路合成手段により略同一の光路上に導くことを特徴と
    する請求項8記載の露光方法。
  10. 【請求項10】 上記光路分離手段により分離されたレ
    ーザ光の複数の光路上に、供給される記録信号に基づい
    て上記レーザ光を強度変調する複数の強度変調手段をそ
    れぞれ配設し、 上記複数の強度変調手段により、上記複数の光路のレー
    ザ光をそれぞれ個別に強度変調することを特徴とする請
    求項8記載の露光方法。
  11. 【請求項11】 上記複数の光出力制御手段のうち少な
    くとも一つの光出力制御手段は、上記強度変調手段に供
    給される記録信号のキャリア強度を調整することによ
    り、上記レーザ光の光出力が所定の値となるように制御
    することを特徴とする請求項8記載の露光方法。
  12. 【請求項12】 上記光路分離手段により分離されたレ
    ーザ光の複数の光路のうち少なくとも一つの光路上に、
    供給される制御信号に基づいて上記レーザ光を偏向する
    少なくとも一つの光偏向手段を配設し、 上記光偏向手段により、上記複数の光路のレーザ光のう
    ち少なくとも一つの光路のレーザ光を偏向することを特
    徴とする請求項8記載の露光方法。
  13. 【請求項13】 上記複数の光出力制御手段のうち少な
    くとも一つの光出力制御手段は、上記光偏向手段に供給
    される制御信号のキャリア強度を調整することにより、
    上記レーザ光の光出力が所定の値となるように制御する
    ことを特徴とする請求項12記載の露光方法。
  14. 【請求項14】 上記レーザ光の光路を3つに分離する
    ことを特徴とする請求項8記載の露光方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012084919A (ja) * 2006-10-17 2012-04-26 Asml Netherlands Bv 高速可変減衰器としての干渉計の使用

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JP2012084919A (ja) * 2006-10-17 2012-04-26 Asml Netherlands Bv 高速可変減衰器としての干渉計の使用

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