JPH11289227A - 歪補償回路 - Google Patents

歪補償回路

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JPH11289227A
JPH11289227A JP10419698A JP10419698A JPH11289227A JP H11289227 A JPH11289227 A JP H11289227A JP 10419698 A JP10419698 A JP 10419698A JP 10419698 A JP10419698 A JP 10419698A JP H11289227 A JPH11289227 A JP H11289227A
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distortion
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order
signal
amplitude
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JP10419698A
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English (en)
Inventor
Takana Kaho
貴奈 加保
Koji Horikawa
浩二 堀川
Hirotsugu Ogawa
博世 小川
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高出力増幅器の出力飽和点近傍において、歪
補償による歪低減を可能とし、動作点を引き上げ、効率
良い信号増幅を可能にする歪補償回路を提供する。 【解決手段】 入力された無線信号について、2次から
2N(N≧2)次までの各次数の非線形歪成分を各々独
立に制御できる歪制御手段と、無線信号と前記歪制御手
段の出力信号とを用いて振幅変調する振幅変調手段とを
有する歪補償回路である。また、該回路の後段に被補償
増幅器が備えられている。更に、歪制御手段の出力信号
が、被補償増幅器の直流バイアスに重畳されるように入
力されるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線通信用送信装
置に用いられる複数信号の共通増幅を必要とする高出力
増幅器において、発生する歪を補償し、動作点を引き上
げ、それにより効率良い信号増幅を可能にする歪補償回
路に関する。
【0002】
【従来の技術】高出力増幅器は、通常、動作点が出力飽
和点に近づくに従って、歪発生量が増加するために、動
作点をより低いレベルに下げて動作させている。このよ
うに、出力飽和点からの動作点を下げることをバックオ
フと称し、そのレベル低下量をバックオフ量と称してい
る。従って、高出力増幅器は、動作点が出力飽和点近く
での動作時に最大となり、動作点を下げる(即ち、バッ
クオフ量を大きくする)ほど効率は低下する。そこで、
歪補償によって高出力増幅器で発生する歪量の低減を図
り、通信条件を満足する歪発生量以下の動作範囲を少し
でも高いレベルに引き上げ、効率の高い動作点で高出力
増幅器を運用することが重要となってくる。
【0003】特に、衛星搭載用のような限られた電力及
び排熱能力で伝送容量を確保するためには、歪補償によ
る高出力増幅器の高効率動作が非常に重要となってく
る。また、最近の衛星搭載用高出力増幅器は、大容量化
を目指した総合でキロワット[kW]以上の無線信号出力を
必要とする高出力化が求められており、歪補償により動
作点を引き上げ高効率化することは、高出力増幅器から
発生する熱の低減に直結し、衛星の限られた排熱能力内
で有効に無線信号を確保する上で極めて有効な手段であ
る。
【0004】高出力増幅器の歪補償に関しては、従来か
ら多くのアプローチがなされてきている。代表的な歪補
償回路について、図を用いて以下に説明する。
【0005】図1は、従来のベクトル合成型歪補償回路
である。該回路は、補償対象である高出力増幅器の有す
る非線形特性により、出力飽和点に近づくに従って生じ
る利得圧縮及び位相変化の逆特性、即ち利得伸長及び逆
方向位相変化を生成するものである。高出力増幅器と同
様な利得圧縮及び位相変化を持つ非線形経路と線形経路
をベクトル図(線形経路と非線形経路の相対的な利得と
位相をベクトルで表現したもの)に示すように逆相で合
成するように回路を構成すれば、合成ベクトルは図示す
るように利得伸長及び逆方向位相変化の軌跡をたどる。
参考文献として、G. Satoh and T. Mizuno: "Impact of
a New TWTA Linearizer Upon QPSK/TDMA Transmission
Performance," IEEE Journal on Selected Areas in C
ommunications, Vol. SAC-1, No. 1, pp. 39-45, Jan.
1983、R. Inada, H. Ogawa, S. Kitazume and P. DeSan
tis: "A Compact 4GHz Linearizer for Space Use," IE
EEMTT-S Digest, pp. 323-326, 1986、及びA.M. Khilla
and D. Leucht: "Linearized L/C-Band SSPA/Upconver
ter for Mobile Communication Satellite," AIAAICSSC
Digest, pp.86-93, Feb. 1996等がある。
【0006】図2は、従来の他の代表的なベクトル合成
型歪補償回路の実施形態である。該図2は、分配器で分
配された無線信号について、一方を位相調整器を、他方
を歪発生器及び振幅調整器を介して、合成器によって合
成している。従って、補償対象である高出力増幅器で発
生する歪と逆の歪になるように振幅、位相調整を行い、
互いに相殺することで歪補償を行うものである。参考文
献として、野島,岡本,大山:「マイクロ波SSB−A
M方式用プリディストーション非線形ひずみ補償回
路」,電子通信学会論文誌, pp. 78-85, Vol. J67-B N
o. 1, Jan. 1984、N.Imai, T. Nojima and T. Murase:
"Novel Linearizeer Using Balanced Circulators and
Its Application to Multilevel Digital Radio Syste
ms," IEEE Transactions on Microwave Theory and Tec
hniques, Vol. 37, No. 8, pp. 1237-1243, Aug. 1989.
等)。これらは、いずれも歪補償回路として機能し、
高出力増幅器で発生する歪を低減する効果を有してい
る。しかしながら、出力飽和点からのバックオフ量でみ
ると、十分に歪を低減しているのはバックオフ量が大き
いところであり、バックオフ量の小さい(数dB程度の)
領域ではあまり歪低減がなされていない。
【0007】従来の回路は、いずれも、増幅すべき無線
信号成分を基に同一周波数帯の非線形歪成分を直接生成
し、元の無線信号成分と合成することで高出力増幅器の
非線形特性及び逆特性を持たせる構成を有することと、
増幅器の出力飽和点へ近づくにつれ3次歪だけではな
く、5次、7次、・・のより高次の歪の影響が大きくな
り、それぞれの歪の位相変化が同一ではないことに起因
すると考えることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】第1の問題点は、同一
周波数帯に信号成分と歪成分とを直接生成するために、
歪成分の中に信号成分の漏洩分が含まれてしまい、信号
成分及び歪成分を合成する際に影響を及ぼしてしまうこ
とである。バックオフ量が大きい動作レベルにおいて
は、補償すべき信号成分に対する歪成分の電力比が出力
飽和点時に比べ大きく、歪補償回路での信号成分及び歪
成分の電力比は補償されるそれと同程度であるので、歪
成分に歪信号と同程度あるいは少し大きめの信号成分の
漏洩分が存在しても、本来の信号成分に与える影響は無
視できる。しかしながら、出力飽和点近傍では信号成分
及び歪成分の電力比が小さくなり漏洩分が無視できなく
なり、歪補償回路において歪成分調整を追い込むつもり
で信号成分をずらしてしまうといった調整になり、調整
が非常に困難となる。
【0009】第2の問題点は、バックオフ量が大きい動
作レベルにおいては出力歪全体のうちで3次非線形性に
よる歪が支配的であり、この領域では歪補償回路におい
て逆特性の歪を生成することが容易であるのに対し、出
力飽和点近傍では高次に至る非線形性による歪が発生
し、逆特性の歪生成が非常に困難になることである。
【0010】第3の問題点は、出力飽和点近傍において
は、歪補償回路の特性が被補償高出力増幅器と単純な逆
特性(利得伸長、位相逆回転)では歪低減が難しいこと
である。それは、バックオフ量が大きい動作レベルで
は、歪補償回路において高出力増幅器で発生する歪と等
振幅比・逆相の歪を生成すれば、高出力増幅器において
互いの歪が相殺することになる。しかし、厳密には歪補
償回路において生成した歪成分と信号成分により別の歪
成分が高出力増幅器において発生していることになるの
で、信号対歪電力比がある程度大きいバックオフ量が大
きい動作レベルにおいては無視できる別の歪成分が、出
力飽和点近傍での小さな信号対歪電力比の領域では無視
できないレベルにある。実際の回路においては、高出力
増幅器出力端での歪を低減させるためには出力飽和点近
傍における微調整が必要であるが、前述のように従来回
路は調整性が悪い。即ち、出力飽和点近傍においては高
出力増幅器で発生する非線形歪が高次モードまで含み複
雑な振る舞いをしており、従来技術の歪補償回路では出
力飽和点近傍における調整が非常に困難であり、歪低減
があまり期待できないことを示している。
【0011】図3は、EOD (Even-order Pre-distortio
n )型歪制御回路の機能ブロックである。EOD 型歪制御
回路は非線形歪成分を偶数乗積のうちの基底周波数成
分、及び2倍周波数成分の少なくとも一方、即ち元の無
線信号成分と異なる周波数帯において扱う方法で、増幅
器飽和点近傍までの歪補償で効果を上げている。関連特
許として、堀川他, 特願平8-214119、参考文献として、
堀川,小川:「Even-order Pre-distortion による高出
力増幅器歪低減の提案」,信学会通信ソサイエティ大会
B-230, 1996がある。しかし、飽和点近傍では高次の非
線形歪のレベルが無視できなくなり、各次数の非線形歪
の位相変化は同一でないため、単純な利得伸張、位相逆
回転だけでは歪低減が難しい。上記のEOD 型歪制御回路
は、生成する偶数乗積歪の比を偶数乗積歪発生器のバイ
アス条件を変えることによりある程度調整することがで
きるが、すべての次数の非線形歪を一括し、振幅変調手
段の変調信号として用いてるため、調整の自由度に欠け
ている点が問題であった。
【0012】より飽和点近傍までの歪補償を実現するに
は、EOD 型歪制御回路内部で発生させる2次非線形性、
4次非線形性、6次非線形性、・・・の各次数の偶数次
歪を各々独立に位相、振幅制御を行うことにより、歪補
償効果を上げ、調整性を高めることが望ましい。
【0013】一方、現状において高効率とされるS 帯高
出力増幅器(参考文献: M. Shigaki et. al: "S-Band
High-Power and High-Efficiency SSPA for Onboarding
Satellite," AIAA ICSSC Digest, pp. 108-112, Feb.
1996. )について言えば、通常出力飽和点とみなす2dB
利得圧縮点から出力バックオフ量を0dB 、1dB 、2dB、3
dB 、4dB と増やした時にそれぞれの効率は、43%、37
%、32%、26%と1dBバックオフ量を増やす毎に効率が5
〜6 %ずつ低下してしまう。これは、無線信号出力電
力として1 キロワット(kW)が要求される場合、DC電力
としてそれぞれ、2.3kW 、2.7kW 、3.1kW 、3.8kW 、4.
8kW が必要となり、また、衛星搭載として排熱を考慮す
る場合には、それぞれの必要なDC電力から信号出力電力
1kW を差し引いた値がそのまま熱となることをかんがえ
なければならない。飽和点近傍では出力バックオフ量1d
B の違いがシステムに多大に影響することが分かる。
【0014】それゆえ、従来回路では満足することがで
きなかった、出力飽和点近傍においても歪低減効果を有
する歪補償回路を実現することが非常に重要である。
【0015】本発明の目的は、従来回路では十分な歪低
減を得ることのできなかった高出力増幅器の出力飽和点
近傍において、歪補償による歪低減を可能とし、動作点
を引き上げ、効率良い信号増幅を可能にする歪補償回路
を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明の歪補償
回路は、入力された無線信号について、基底周波数成分
及び2倍波周波数成分の少なくとも一方の偶数乗積を構
成する2次から2N(N≧2)次までの各次数の非線形
歪成分を各々独立に制御できる歪制御手段と、無線信号
と歪制御手段の出力信号とを用いて振幅変調する振幅変
調手段とを有するものである。また、振幅変調手段の後
段に被補償増幅器が備えられていることも好ましい。こ
れにより、高出力増幅器の出力飽和点近傍において、歪
補償による歪低減を可能とし、動作点を引き上げ、効率
良い信号増幅を可能にする歪補償回路を提供することが
できる。
【0017】本発明の第1の実施形態によれば、歪制御
手段は、無線信号を複数の該無線信号に分配する分配器
と、分配器から出力される無線信号について、N種の偶
数乗積を生成し、且つ該信号の2n(n=1〜N)次非
線形歪の振幅及び位相を独立に調整する偶数乗積生成手
段と、偶数乗積生成手段から出力されるN種の信号を合
成し、合成された変調信号を出力する合成器とを有する
ものである。また、偶数乗積生成手段は、2n次に起因
する偶数乗積における基底周波数成分及び2倍波周波数
成分の少なくとも一方のN種の偶数乗積を生成するN次
歪生成手段と、N次歪生成手段の前段又は後段に接続さ
れ、生成される2n次非線形歪の振幅及び位相をN種独
立に調整する調整手段とを有するものである。
【0018】本発明の第2の実施形態によれば、入力さ
れた無線信号について、基底周波数成分の偶数乗積を構
成する2次から2N(N≧2)次までの各次数の非線形
歪成分を各々独立に制御できる歪制御手段と、歪制御手
段の出力信号が、後段に備えられた前記被補償増幅器の
直流バイアスに重畳されるように入力されるものであ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】最初に、高出力増幅器において発
生する非線形歪について説明する。
【0020】高出力増幅器の入出力関係を示す伝達関数
を複素数を用いて表すと、
【0021】
【数1】
【0022】となる。但し、伝送帯域内に発生する非線
形歪のみを考慮する場合、偶数次の非線形性による歪が
伝送帯域内には発生せず、3次以上の奇数次非線形性に
より生ずる歪が問題となる。
【0023】具体的に、周波数F1及びF2(>F1)の2波
の無線信号が入力された場合、(1)式において、 1次線形性により利得A1,位相変移θ1 を与えられ、入力信号振幅に比例す る周波数F1,F2の信号となり、 3次非線形性により利得A3,位相変移θ3 を与えられ、入力信号振幅の3乗 に比例する周波数2F1-F2,F1,F2,2F2-F1の歪となり、 5次非線形性により利得A5,位相変移θ5 を与えられ、入力信号振幅の5乗 に比例する周波数3F1-2F2 ,2F1-F2,F1,F2,2F2-F1,3F2-2F1 の歪となり、 7次非線形性により利得A7,位相変移θ7 を与えられ、入力信号振幅の7乗 に比例する周波数4F1-3F2 ,3F1-2F2 ,2F1-F2,F1,F2,2F2-F1,3F2-2F1 ,4F 2-3F1 の歪となり、 ・・・・・ [1] で与えられる全ての信号成分及び歪成分が合成されたも
のを出力信号として得ることができる。利得係数Anは次
数が高いほど小さく、且つバックオフ量が十分大きい場
合、即ち高出力増幅器の動作点が出力飽和点から見て十
分に低いレベルのときには、3次以上の非線形性を無視
することができ、線形増幅器として扱うことができる。
徐々に動作点を高くしていくと、非線形歪の出力振幅
は、入力信号振幅を非線形次数で累乗したものに比例す
る。従って、信号成分及び歪成分の振幅比が小さくな
り、徐々に非線形歪の影響が現れ始める。まず、3次非
線形性による歪が支配的な動作レベルがあり、更に、動
作点を高くし出力飽和点に近づくと5次,7次,・・・
とより高次の非線形性による歪が影響し始める。
【0024】上述の非線形次数毎に分解して歪を扱える
のは解析上での議論であり、実際に各歪成分毎に独立に
観測することはできない。しかし、スペクトラム・アナ
ライザのような観測装置を用いれば周波数成分毎に分離
した観測は可能である。例えば、入出力関係をデシベル
値を用いて表した場合、 周波数F1,F2の入出力特性曲線が1:1の傾斜のうちは1次線形性が支配的 であり、 周波数2F1-F2,2F2-F1の入出力特性曲線が1:3の傾斜のうちは3次非線形 性までが支配的であり、 周波数3F1-2F2 ,3F2-2F1 の入出力特性曲線が1:5の傾斜のうちは5次非 線形性までが支配的であり、 ・・・・・ [2] と見なすことができる。実際の回路、特に多段に縦続接
続された構成の高出力増幅器においては、非線形特性が
多段に重なり合うことで非線形特性曲線に特異点が現れ
る。これは、上述の通り整然と入出力特性曲線とならな
い場合があるが、傾向としては一致している。一般に出
力飽和点に近づくに従い、信号成分の利得は圧縮され、
通過位相は遅れる方向に変移する。上記の周波数成分毎
の観測と(1 )式の関係から、1次線形性による位相変
移θ1 と3次非線形性による位相変移θ3 が相対的に逆
相に近い傾向にあると考えることで説明できる。参考文
献として、N.Imai, T.Nojima and T. Murase: "Novel L
inearizeer Using BalancedCirculators and Its Appli
cation to Multilevel Digital Radio Systems," IEEE
Transactions on Microwave Theory and Techniques, V
ol. 37, No. 8, pp.1237-1243, Aug. 1989. において
も、140 〜150 ゜の相対位相関係になることを算出して
いる。
【0025】次に、このような非線形性を有する高出力
増幅器において、発生する歪を補償するためのEOD 歪制
御回路の実施形態を以下に説明する。
【0026】図4は、本発明による基本となる実施形態
の歪補償回路の構成図である。入力信号成分を搬送波信
号、入力信号成分の偶数乗積のうち基底周波数成分及び
2倍波周波数成分の少なくとも一方の偶数次非線形歪を
構成する2次非線形歪成分から2N (N ≧2 )次非線形
歪成分までの各次数の非線形歪成分を各々独立に制御し
変調信号とする振幅変調器が歪補償回路として機能し、
後段に接続される被補償高出力増幅器の歪低減を行う。
原理を以下に説明する。
【0027】入力信号に対する偶数乗積の関係は次式の
ように表すことができる。
【0028】
【数2】
【0029】入力信号周波数帯を基本波周波数帯とする
と、偶数乗積は基底周波数帯、2倍波周波数帯、4倍波
周波数帯、・・・と偶数倍波帯に生成される歪となる。
ここで、周波数がF1とF2(>F1)の2波の無線信号が入
力信号の場合の基底周波数成分に生成される偶数乗積
は、 2次線形性により利得B2,位相変移φ2 を与えられ、入力信号振幅の2乗に 比例するDC成分と周波数F1-F2 の歪となり、 4次非線形性により利得B4,位相変移φ4 を与えられ、入力信号振幅の4乗 に比例する周波数F2-F1 ,2F2-2F1 の歪となり、 6次非線形性により利得B6,位相変移φ6 を与えられ、入力信号振幅の6乗 に比例する周波数F2-F1 ,2F2-2F1 ,3F2-3F1 の歪となり、 ・・・・・ [3] となる。
【0030】また、2倍波周波数成分に生成される偶数
乗積は、 2次線形性により利得B2,位相変移φ2 を与えられ、入力信号振幅の2乗に 比例する周波数2F1 ,F1+F2 ,2F2 の歪となり、 4次非線形性により利得B4,位相変移φ4 を与えられ、入力信号振幅の4乗 に比例する周波数3F1-F2,2F1 ,F1+F2 ,2F2 ,3F2-F1の歪となり、 6次非線形性により利得B6,位相変移φ6 を与えられ、入力信号振幅の6乗 に比例する周波数4F1-2F2 ,3F1-F2,2F1 ,F1+F2 ,2F2 ,3F2-F1,4F2-2F1 の 歪となり、 ・・・・・ [4] となる。
【0031】振幅変調手段の入出力関係は、 AM=(C+α・Mod)・In (3) 但し、In:搬送波、AM:被変調波、C:定数、α:
変調度、Mod:変調信号で表される。
【0032】(3) 式右辺第1項は入力信号成分そのもの
を表しており、右辺第2項は偶数乗積のうちの基底周波
数成分、及び2倍波周波数成分の少なくとも一方からな
る変調信号と入力信号成分の積で得られる基本周波数成
分に生成される歪成分を表している。(2) 式より、変調
信号に偶数乗積の基底周波数成分及び2倍波周波数成分
以外の周波数成分が含まれていなければ、信号伝送帯域
内に生成される歪成分は信号成分とは独立に扱うことが
できることが分かる。
【0033】また、歪成分の調整も偶数乗積の段階で行
うので、基本波信号成分に影響を与えること無しに、歪
調整が可能となる。変調信号としてEOD の基底周波数成
分を用いる場合、(8) 式右辺第2項の内容は、 2次非線形歪と入力信号成分の積であり、利得α×B2,位相変移φ2 を与え られ、入力信号振幅の3乗に比例する周波数2F1-F2,F1,F2,2F2-F1の歪と、 4次非線形歪と入力信号成分の積であり、利得α×B4,位相変移φ4 を与え られ、入力信号振幅の5乗に比例する周波数3F1-2F2 ,2F1-F2,F1,F2,2F2-F1 ,3F2-F1の歪と、 6次非線形歪と入力信号成分の積であり、利得α×B6,位相変移φ6 を与え られ、入力信号振幅の7乗に比例する周波数4F1-2F2 ,3F1-2F2 ,2F1-F2,F1, F2,2F2-F1,3F2-F1,4F2-2F1 の歪と、 ・・・・・ [5] で成り立つ。
【0034】変調信号として偶数乗積の2倍波周波数成
分を用いる場合、信号伝送帯域内に生成される非線形歪
成分は、上記の偶数乗積の基底周波数成分の歪を用いた
場合[5 ]と振幅が半分になるのを除いて全く等しくな
る。但し、2倍波周波数成分の歪を用いる場合には(3)
式に示す振幅変調の際に、3倍波周波数帯に歪成分を生
成してしまうので、伝送帯域内には直接影響はしないも
のの、不要波として処理する必要があるときには、振幅
変調手段にフィルタを付加することで簡単に解決でき
る。重要な点は、偶数乗積の基底周波数成分を用いて
も、2倍波周波数成分を用いても同じ効果が得られると
いうことである。
【0035】被補償高出力増幅器と歪補償回路は上述の
関係で表わすことができ、高出力増幅器の出力内容[1
]の以降で記載されている非線形歪に対して、歪補
償回路出力内容[5 ]に記載されている非線形歪が相殺
する関係にあるために歪低減が可能となるわけである。
詳しくは後述するが、実際の回路においては、偶数乗積
生成手段においてバイアス調整等により(2 )式中の係
【0036】
【数3】
【0037】を調節し、振幅変調手段においてバイアス
調整等により(3 )の変調度αを調節することで、基本
波信号成分とは無関係に歪成分を調整し、高出力増幅器
で発生する歪を低減することが可能となる。即ち、基本
波信号成分に影響を与えずに歪成分の調整が可能となる
ことで、被補償高出力増幅器飽和点近傍においても微妙
な調節が可能となり、歪低減効果を達成することができ
る。
【0038】2次非線形歪、4次非線形歪、6次非線形
歪、・・・などの偶数乗積生成手段の具体的回路例とし
ては、検波器,変調器等に使用されるショットキバリア
・ダイオードのV−I曲線のべき乗特性を利用し偶数乗
検波を行うことにより(2) 式で表した出力信号成分を得
ることができる。しかしこの出力成分は2次非線形歪、
4次非線形歪、6次非線形歪、・・・の和となってい
る。2次非線形歪、4次非線形歪、6次非線形歪、・・
・の各偶数次の非線形歪を解析的には分離することがで
きるが、回路上では厳密に分離することは難しい。しか
し、以下の方法である程度分離することができる。
【0039】基本波周波数帯内にある周波数F1,F2の信
号をショットキバリア・ダイオードへ入力した例を挙げ
ると、 その偶数乗積歪出力が、 2倍波周波数帯においては2F1 ,F1+F2 ,2F2 の成分があり、 4倍、6倍、・・・の周波数帯の出力レベルが無視できる場合、2次非線形性 が支配的であり、 その偶数乗積歪出力が、 2倍波周波数帯においては3F1-F2,2F1 ,F1+F2 ,2F2 ,3F2-F1の成分があり 、 4倍波周波数帯においては4F1 ,3F1+F2,2F1+2F2 ,3F2+F1,4F2 の成分があ り、 6倍、8倍・・・の周波数帯の出力が無視できる場合、4次非線形性が支配的 であり、 その偶数乗積歪出力が、 2倍波周波数帯においては4F1-2F2 ,3F1-F2,2F1 ,F1+F2 ,2F2 ,3F2-F1, 4F2-2F1 の成分があり、 4倍波周波数帯においては5F1-F2,4F1 ,3F1+F2,2F1+2F2 ,3F2+F1,4F2 , 5F2-F1の成分があり、 6倍波周波数帯においては5F1+1F2 ,4F1+2F2 ,6F1 ,3F1+3F2 ,6F2 ,4F2+ 2F1 ,5F2+1F1 の成分があり、 8倍、10倍、・・・の周波数帯の出力が無視できる場合、6次非線形性が支 配的であり、 ・・・・・ [6] として、各偶数次非線形性が支配的となる動作点を判断
し、その基底周波数帯及び2倍波周波数帯の出力を得る
ことができる。
【0040】また、基底周波数成分の2次、4次、6
次、・・・の偶数乗積歪を各々生成する方法として、奇
数乗積歪と偶数乗積歪の両方を用いる方法がある。基本
波周波数帯内にある周波数F1,F2の信号をショットキバ
リア・ダイオードまたはFET へ入力した例を挙げると、 その乗積歪出力が、 2倍波周波数帯において2F1 ,F1+F2 ,2F2 の成分があり、 3倍、4倍、5倍、・・・の周波数帯の出力レベルが無視できる場合、 基底周波数帯での2次非線形性が支配的な出力を得ることができる。 その乗積歪出力が、 2倍波周波数帯において2F1 ,F1+F2 ,2F2 の成分があり、 3倍、4倍、5倍、・・・の周波数帯の出力レベルが無視できる場合において 、 その2倍波周波数帯の2F1 ,F1+F2 ,2F2 の成分の自乗積をとることにより、 基底周波数帯での4次非線形性が支配的な出力を得ることができる。 その乗積歪出力が、 3倍波周波数帯において3F1 ,2F1+F2,2F2+F1,3F2 の成分があり、 4倍、5倍、6倍、・・・の周波数帯の出力が無視できる場合において、 3次非線形性が支配的な動作点を得ることができ、 その3倍波周波数帯の3F1 ,2F1+F2,2F2+F1,3F2 の成分の自乗積をとること により、 基底周波数帯での6次非線形性が支配的な出力を得ることができる。 ・・・・・ [7]
【0041】また、2倍波周波数成分の2次、4次、6
次、・・・の偶数乗積歪を各々生成する方法として、奇
数乗積歪と偶数乗積歪の両方を用いる方法がある。基本
波周波数帯内にある周波数F1,F2の信号をショットキバ
リア・ダイオードまたはFETへ入力した例を挙げると、 その乗積歪出力が、 2倍波周波数帯においては2F1 ,F1+F2 ,2F2 の成分があり、 3倍、4倍、5倍、・・・の周波数帯の出力レベルが無視できる場合、 2倍波周波数帯において2次非線形性が支配的な出力を得ることができる。 その乗積歪出力が、 3倍波周波数帯において3F1 ,2F1+F2,2F2+F1,3F2 の成分があり、 4倍、5倍、6倍、・・・の周波数帯の出力が無視できる場合、 3次非線形性が支配的な動作点を得ることができ、 更にこの3倍波周波数帯の3次非線形歪3F1 ,2F1+F2,2F2+F1,3F2 と基本波 周波数帯の1次非線形歪F1,F2との積により、 2倍波周波数帯において4次非線形性が支配的な出力を得ることができる。 その乗積歪出力が、 4倍波周波数帯において4F1 ,3F1+F2,2F1+2F2 ,3F2+F1,4F2 の成分があり 、 5倍、6倍、7倍、・・・の周波数帯の出力が無視できる場合、 4次非線形性が支配的な動作点を得ることができ、 更にこの4倍波周波数帯の4次非線形歪4F1 ,3F1+F2,2F1+2F2 ,3F2+F1,4F 2 と2倍波周波数帯の2次非線形歪2F1 ,F1+F2 ,2F2 との積により、 2倍波周波数帯において6次非線形性が支配的な出力を得ることができる。 ・・・・・ [8] このように、各偶数次非線形性が支配的となる出力を得
ることができる。
【0042】図5は、本発明による第1の実施形態の歪
補償回路の構成図である。該図5によれば、歪制御手段
は、無線信号を複数の該無線信号に分配する分配器と、
分配器から出力される無線信号について、N種の偶数乗
積を生成し、且つ該信号の2N次非線形歪の振幅及び位
相を独立に調整する偶数乗積生成手段と、偶数乗積生成
手段から出力されるN種の信号を合成し、合成された変
調信号を出力する合成器とを有している。該偶数乗積生
成手段は、2N次に起因する偶数乗積における基底周波
数成分及び2倍波周波数成分の少なくとも一方のN種の
偶数乗積を生成するN次歪生成手段と、N次歪生成手段
の前段又は後段に接続され、生成される2N次非線形歪
の振幅及び位相をN種独立に調整する調整手段とを有し
ている。
【0043】位相・振幅調整手段としては、一般的な移
相器と可変減衰器または可変増幅器で構成すればよい。
このように、歪成分の調整手段を付加することで、調整
の自由度が高まり、高出力増幅器の出力飽和点近傍にお
ける歪補償時に更なる微調が可能となる。
【0044】不要累乗特性については、ダイオードの後
段に付加するフィルタにおいてカットする必要がある。
特に基本波周波数成分、即ち元信号の周波数帯成分は十
分に阻止する必要がある。更に、ダイオードの前段にイ
ンピーダンス整合回路を付加し元信号の周波数帯におい
て整合させることで、検波感度を高めることができる。
また、FET であればゲートバイアスをピンチオフ付近に
設定することで同様にV−I曲線のべき乗特性を利用す
ることができる。ダイオードの場合よりも偶数次特性を
得易く、かつ、利得を得ることができる。ダイオードで
あれば順方向バイアス電流制御で、FET であればゲート
バイアス制御でV−I曲線動作点の調整が可能である。
【0045】振幅変調器の具体的回路例としては、デュ
アルゲートFET により実現できる。このFET は2つのゲ
ート端子を持っており、出力振幅が2つのゲート端子入
力信号振幅の積に比例するので線形な変調特性が得られ
る。変調される搬送波信号である被増幅複数無線信号と
変調信号である偶数乗積は別々のゲート端子から入力す
ることにより、両信号を分離して扱うことができる。ま
た、ゲートバイアス調整により振幅変調の深さを調整す
ることが可能であり、即ち、(3) 式中の変調度αの調整
が可能となる。またこれ以外にも、高周波回路であるの
でコプレナ・スロット変換によるバランス(平衡・不平
衡変換)を用いることで、リング変調器構成の回路で実
現できる。
【0046】以上のような具体的な回路を組み合わせる
ことにより、歪補償原理に基づく動作が実現され、被補
償高出力増幅器の出力飽和点近傍における歪低減が可能
となる。
【0047】図6は、本発明による第2の実施形態の歪
補償回路の構成図である。該図6によれば、直流バイア
スを印加するタイプ、即ち半導体高出力増幅器に対して
のみ、歪補償が可能である。図6に示す回路は、分配
器、各次の偶数乗積生成手段の部分は図5に説明した歪
補償回路の場合と同じもので実現できる。振幅変調手段
に相当する回路を省き、被補償半導体高出力増幅器のバ
イアス回路部からRF回路部への直流供給線の1本(特に
入力端に最も近いゲートバイアス)に合成した各次数の
偶数乗積のうちの基底周波数成分を重畳する(直流供給
線であるので2倍波周波数成分は重畳しにくい)構成を
有している。これは、図5に説明した歪補償回路の振幅
変調手段に用いるデュアルゲートFET の場合と同様な現
象が、重畳される供給線に接続されるFET において起こ
ることを利用している。一般的には高出力用のFET はピ
ンチオフ電圧が大きく、また、FET 高出力増幅器のゲー
ト端には、FET 安定動作のための回路等が付加されてお
り、デュアルゲートFET を用いる場合に比べ振幅変調効
率は低下する可能性が高い。部品点数を削減できる点で
はデュアルゲートFET の場合に勝る。本実施形態におい
ても、前述の実施形態と同様な原理で、高出力増幅器の
出力飽和点近傍での歪低減が可能である。
【0048】図7は、図5の具体的な歪補償回路の一実
施形態の構成図である。2倍波周波数成分の2次、4
次、6次、・・・の偶数乗積歪を各々生成し制御する具
体的方法として奇数乗積歪と偶数乗積歪の両方を用いた
場合の実施形態である。
【0049】図7において、基本波周波数帯の信号を分
配器A0によりN+1(但しNは2以上の整数)分配し、
分配器の一出力端は別の分配器A1へ接続され、この分配
器A1の一出力端は振幅変調器へ接続され、分配器A1の他
方の出力端は3逓倍器の後段の分配器A3の一出力端に接
続されるミクサ回路C1へ入力する。他のN出力端は振幅
・位相調整器30へ入力した後、N逓倍器に接続され、そ
の出力端は各々分配器A (N )へ入力する。
【0050】2逓倍器の出力端に接続された分配器A2の
一方の出力は振幅・位相調整器31へ入力した後、合成器
へ入力し、分配器A2の他方の出力はは4逓倍器の出力端
に接続された分配器A4の一出力端に接続されたミクサ回
路C2へ入力する。3逓倍器の出力端に接続された分配器
A3の一方の出力(3/3 )はミクサ回路C1に入力し、基本
波周波数帯の信号(1/1 )との積により2倍波周波数帯
の4次非線形歪(4/2)を生成し、振幅・位相調整器31
へ入力した後、合成器へ入力する。分配器A3の他方の出
力は5逓倍器の出力端に接続された分配器A5の一出力端
に接続されたミクサ回路C3へ入力する。
【0051】n 逓倍器(但しn =4 〜N )の出力端に接
続された分配器A (n )の一方の出力(n/n )はミクサ
回路C (n-2 )に入力し、n-2 逓倍器の出力端に接続さ
れた分配器A (n-2 )の他方の出力(n-2/n-2 )との積
を行い、2倍波周波数帯の2n-2次歪(2n-2/2)を生成
し、振幅・位相調整器31へ入力した後、合成器へ入力す
る。分配器A (n )の他方の出力はn+2 逓倍器の出力端
に接続された分配器A (n+2 )の一出力端に接続された
ミクサ回路C (n )へ入力する。
【0052】このように、2倍波周波数帯の各偶数次非
線形歪を独立に生成した後、31の振幅位相調整手段によ
り振幅、位相を独立に制御し、合成器により合成した出
力が振幅変調器へ変調信号として入力する。振幅・位相
調整器30、振幅・位相調整器31はどちらか一方でも構わ
ない。この回路構成は、各次数の非線形歪の生成を独立
経路で行っているので調整が容易という利点がある。
【0053】図8は、図5の具体的な歪補償回路の他の
実施形態の構成図である。2倍波周波数成分の2次、4
次、6次、・・・の偶数乗積歪を各々生成し制御する具
体的方法である。
【0054】基本波周波数帯の信号を分配器A0により5
分配し、一方は振幅変調手段への被変調信号とし、他の
一方は2逓倍器に、他の一方は3逓倍器へ、他の一方は
そのまま、他の一方は4逓倍器へ入力する。
【0055】分配器A0により5分配した一出力端に接続
された2逓倍器は2次非線形歪が支配的となるようにバ
イアス等を調整し、その出力は2倍波周波数帯の2次非
線形歪(2/2 )を得る。該2逓倍器の出力端には分配器
A2が接続され、その分配器A2により2分配されたうちの
一出力端は振幅・位相調整器30に接続されたのち合成器
に接続され、分配器A2により2分配されたうちのもう一
方の出力端はミクサ回路C1が接続される。
【0056】分配器A0により5分配した一出力端に接続
された3逓倍器は3次非線形歪が支配的となるようにバ
イアス等を調整し、その出力は3倍波周波数帯の3次非
線形歪(3/3 )を得る。該3逓倍器の出力端にはミクサ
回路C0が接続され、分配器A0により5分配した一出力
(1/1 )との積を行い(4/2 )を生成し、この出力端は
分配器A3に接続され、この分配器A3の一出力端は振幅・
位相調整器30に接続されたのち合成器に接続され、分配
器A3により2分配されたうちのもう一方の出力端はミク
サ回路C2へ接続される。
【0057】分配器A0により5分配した一出力端に接続
された4逓倍器は4次非線形歪が支配的となるようにバ
イアス等を調整し、その出力は4倍波周波数帯の4次非
線形歪(4/4 )を得る。該4逓倍器の出力端には分配器
A1が接続され、その分配器A1によりN (N ≧1 )分配さ
れる。
【0058】分倍器A1からの1 番目の出力(4/4 )と分
配器A2からの出力(2/2 )との積をミクサ回路C1で行っ
た出力として2倍波周波数帯の6次非線形歪(6/2 )が
得られ、このミクサ回路C1の出力端は分配器A4に接続さ
れ、この分配器A4の一出力端は振幅・位相調整器30に接
続されたのち合成器に接続され、分配器A4により2分配
されたうちのもう一方の出力端はミクサ回路C3へ接続さ
れる。分倍器A1からのn 番目(n ≧2 〜N )の出力(4/
4 )と分配器A(n+1)からの出力(2n/2)との積をミクサ
回路C (n )で行った出力として2倍波周波数帯の2n
+4次非線形歪(2n+4/2)が得られ、このミクサ回路C
(n )の出力端は分配器A (n+3 )に接続され、この分
配器A (n+3 )の一出力端は30の振幅・位相調整器に接
続されたのち合成器に接続され、分配器A (n+3 )によ
り2分配されたうちのもう一方の出力端はミクサ回路C
(n+2 )へ接続される。
【0059】このように2倍波帯の各次の偶数乗積歪を
独立に生成し、振幅・位相制御を行い、合成器により合
成した出力を振幅変調器の変調信号として使用すること
ができる。この回路構成は、各次数の非線形歪の生成
が、基本波周波数帯から4倍波周波数帯までを利用する
ことでできるため、逓倍器や利得補償用増幅器の変換効
率や利得が大きくなり、低消費電力化を図れる利点があ
る。
【0060】図9は、図5の具体的な歪補償回路の他の
実施形態の構成図であり、2倍波周波数成分の2次、4
次、6次、・・・の偶数乗積歪を各々生成するものであ
る。
【0061】基本波周波数帯の信号を分配器A0により4
分配し、一方は振幅変調手段への被変調信号とし、他の
一方は2逓倍器に、他の一方はそのまま、他の一方は3
逓倍器へ入力する。
【0062】2逓倍器は2次非線形歪が支配的となるよ
うにバイアス等を調整し、その出力は2倍波周波数帯の
2次非線形歪(2/2 )を得る。該2逓倍器の出力端には
分配器A1が接続され、その分配器A1により3分配された
うちの一出力端は振幅・位相調整器30が接続され、その
出力端は合成回路へ接続される。分配器A1により3分配
されたうちのもう一方の出力端は分配器A2が接続され、
他の出力端は別の2逓倍器が接続される。この2逓倍器
の出力は4倍波周波数帯の4次非線形歪(4/4)とな
り、2逓倍器出力端は分倍器B2に接続され、この分配器
B2の一出力端はミクサ回路C0へ接続され、分倍器A2から
の出力(2/2 )との積を行い2倍波周波数帯の6次非線
形歪(6/2 )が得られ、このミクサ回路C0の出力端は分
配器B2に接続され、この分配器B2の一出力端は30の振幅
・位相調整器に接続され、他の出力端はミクサ回路C1へ
接続される。このミクサ回路C1は(6/2 )の歪と3番目
の分配器A3の他方の出力との積を行い(8/4 )の歪を生
成し、その出力端は分配器B3へ接続され、分配器B3の一
出力端はミクサ回路C2に接続され、4番目の分配器A4の
出力(2/2 )との積を行い、(10/2)を生成し、他方も
ミクサ回路D3に接続される。ミクサ回路C2により生成さ
れた(10/2)の歪は分配器B4へ入力し、分配器B4の一出
力端は振幅・位相調整回路30へ接続され、その出力端は
合成器へ接続される。
【0063】基本波周波数帯の信号を分配器A0により4
分した出力のうち、3番目の出力はミクサ回D1へ入力
し、3逓倍器の出力は(3/3 )の歪を発生させ、その出
力端はミクサ回路D1へ入力し、ミクサ回路D1の出力(4/
2 )は分配器E1へ入力する。
【0064】この分配器E1は入力した信号を3分配し、
その1番目の出力端は30の振幅・位相調整器に接続さ
れ、その出力は合成器に接続される。分配器E1の2番目
の出力端は分配器E2〜E(m)(m ≧3 〜N )が直列に接続
される。分配器E1の3番目の出力端はミクサ回路D2に接
続され、このミクサ回路D2は前記の分配器B1の他方の出
力(4/4 )との積を行い、その出力(8/2 )が得られ、
その出力端は振幅・位相調整器30に接続され、その出力
は合成器に接続される。
【0065】また、分配器E2の他の出力はミクサ回路D3
に入力し、このミクサ回路D3は分配器B3の他方の出力と
の積を行い、その出力(12/2)が得られ、その出力端は
振幅・位相調整器30に接続され、その出力は合成器に接
続される。
【0066】このように2倍波周波数帯の偶数乗積歪を
独立に生成し、振幅・位相制御を行い、合成器により合
成した出力を振幅変調器の変調信号として使用すること
ができる。この回路構成は、各次数の非線形歪の生成
が、基本波周波数帯から4倍波周波数帯までを利用する
ことでできるため、逓倍器や利得補償用増幅器の変換効
率や利得が大きくなり、低消費電力化を図れる利点があ
る。
【0067】図10は、図6の具体的な歪補償回路の一
実施形態の構成図であり、基底周波数成分の2次、4
次、6次、・・・の偶数乗積歪を各々生成し制御する具
体的方法である。
【0068】基本波周波数帯の信号を分配器A0によりN
+1(但しNは2 以上の整数)分配し、その分配された
1番目の出力はは被変調信号とし、被補償増幅器の入力
信号となる。
【0069】分配器A0により分配された2番目の出力は
振幅・位相調整器30に入力した後、2逓倍器に入力し、
基底周波数帯の2次非線形歪を取り出すため2逓倍器に
おいて2倍波周波数帯での2次非線形歪が支配的となる
ようにバイアス等を調整し、その基底周波数帯の出力
(2/BB)を得る。(2/BB)は(2次非線形性/基底周波
数帯)という意味である。2逓倍器の前段または後段に
振幅・位相調整器31を接続し、調整した出力は合成器へ
接続される。
【0070】分配器A0により分配された3番目の出力は
振幅・位相調整器30に入力した後、2逓倍器に入力し、
この2逓倍器にて2次非線形歪が支配的となるように調
整した2逓倍器の出力(2/2 )を得て、更に後段の2逓
倍器に接続し、自乗積を行い、その基底周波数帯の出力
(4/BB)を得、その後段に振幅・位相調整器31を接続
し、調整された出力は合成器へ接続される。
【0071】分配器A0により分配されたn 番目(n ≧4
〜N )の出力はn-1 逓倍器へ入力し、(n-1/n-1 )の非
線形歪を生成し、その出力は更に2逓倍器へ接続され、
自乗積を行い、その基底周波数帯の出力(2n-2/BB )を
得、その後段に振幅・位相調整器31を接続し、調整され
た出力は合成器へ接続される。
【0072】このように、基底周波数帯の各偶数次非線
形歪を独立に生成した後、30の振幅位相調整手段により
振幅、位相を独立に制御し、合成器により合成した出力
が被補償増幅器のバイアスへ重畳される。振幅・位相調
整器30、振幅・位相調整器31はどちらか一方でも構わな
い。この回路構成は、各次数の非線形歪の生成を独立経
路で行っているので調整が容易という利点がある。
【0073】図11は、図6の具体的な歪補償回路の他
の実施形態の構成図であり、基底周波数成分の2次、4
次、6次、・・・の偶数乗積歪を各々生成し制御する具
体的方法である。
【0074】基本波周波数帯の信号を分配器A0により3
分配し、一方は振幅変調手段への被変調信号とし、他の
一方は2逓倍器B1に、他の一方は2逓倍器B2に入力す
る。2逓倍器B1は2次非線形歪が支配的となるようにバ
イアス等を調整し、その出力は基底周波数帯の2次非線
形歪(2/BB)を得る。2逓倍器B1の出力端には分配器A2
が接続され、その分配器A2により2分配されたうちの一
出力端は振幅・位相調整器30が接続されたのち合成器に
接続され、分配器A2により2分配されたうちのもう一方
の出力端はミクサ回路C0が接続される。
【0075】2逓倍器B2は2次非線形歪が支配的となる
ようにバイアス等を調整し、その出力は2倍波周波数帯
の2次非線形歪(2/2 )を得る。2逓倍器B1の出力端に
は更に2逓倍器が接続され、この2逓倍器からの出力は
基底周波数帯の4次非線形歪(4/BB)を得る。この2逓
倍器の出力端には分配器A1が接続され、その分配器A1に
よりN(N ≧1 )分配される。
【0076】分配器A1からの1番目の出力(4/BB)は分
配器A3に接続され、この分配器A3により2分配されたう
ちの一出力端は振幅・位相調整器30が接続されたのち合
成器に接続され、分配器A3により2分配されたうちのも
う一方の出力端はミクサ回路C1が接続される。
【0077】分倍器A1からの2番目の出力(4/BB)と分
配器A2からの出力(2/BB)との積をミクサ回路C0で行っ
た出力として基底周波数帯の6次非線形歪(6/BB)が得
られ、このミクサ回路C0の出力端は分配器A4に接続さ
れ、この分配器A4の一出力端は30の振幅・位相調整器に
接続されたのち合成器に接続され、分配器A4の他の出力
端はミクサ回路C2へ接続される。
【0078】分倍器A1からのn 番目(n ≧3 〜N )の出
力(4/BB)と分配器A (n+1 )からの出力(2n/BB )と
の積をミクサ回路C (n-2 )で行った出力として基底周
波数帯の2n +4次非線形歪(2n+4/BB )が得られ、こ
のミクサ回路C (n-2 )の出力端は分配器A (n+2 )に
接続され、この分配器A (n+2 )の一出力端は30の振幅
・位相調整器に接続されたのち合成器に接続され、他の
出力端はミクサ回路C(n )へ接続される。
【0079】このように基底周波数帯の各次の偶数乗積
歪を独立に生成し、振幅・位相制御を行い、合成器によ
り合成した出力を振幅変調器の変調信号として使用する
ことができる。この回路構成は、各次数の非線形歪の生
成が、基底周波数帯から2倍波周波数帯までを利用する
ことでできるため、逓倍器や利得補償用増幅器の変換効
率や利得が大きくなり、低消費電力化を図れる利点があ
る。
【0080】本実施形態の説明においては、増幅される
無線信号の周波数帯が準マイクロ波帯以上(約1GHz以
上)の場合を前提に記述した。それ未満の周波数帯では
具体的に回路を実現するときに分布定数的回路要素を集
中定数的回路要素で扱うとか、使用するデバイスを周波
数帯に応じたものに変更する等の必要が生じる場合があ
るが、動作原理は全く等価である。
【0081】
【発明の効果】従って、本発明の歪補償回路は、従来の
回路では十分な歪低減を得ることのできなかった高出力
増幅器の出力飽和点近傍において、歪補償による歪低減
を可能とし、高出力増幅器の動作点を引き上げ、効率良
い信号増幅を可能にする。
【0082】また、衛星搭載用増幅器に適用すること
で、従来の発電能力のままでも高出力化を達成すること
が可能になる。
【0083】更に、同じ無線信号電力を得るのに生じる
放熱を低減できるので、排熱能力に限りのある衛星にお
いて有効に高出力化を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のベクトル合成型歪補償回路である。
【図2】従来の歪発生型歪補償回路である。
【図3】EOD 歪制御回路の機能構成図である。
【図4】本発明による実施形態の基本となる歪補償回路
の構成図である。
【図5】本発明による第1の実施形態の歪補償回路の構
成図である。
【図6】本発明による第2の実施形態の歪補償回路の構
成図である。
【図7】図5の具体的な歪補償回路の一実施形態の構成
図である。
【図8】図5の具体的な歪補償回路の他の実施形態の構
成図である。
【図9】図5の具体的な歪補償回路の他の実施形態の構
成図である。
【図10】図6の具体的な歪補償回路の一実施形態の構
成図である。
【図11】図6の具体的な歪補償回路の他の実施形態の
構成図である。
【符号の説明】
20 基底周波数帯及び2倍波周波数帯成分の少なくと
も一方の、偶数乗積歪のうちの2次非線形歪生成器 21 基底周波数帯及び2倍波周波数帯成分の少なくと
も一方の、偶数乗積歪のうちの4次非線形歪生成器 22 基底周波数帯及び2倍波周波数帯成分の少なくと
も一方の、偶数乗積歪のうちの6次非線形歪生成器 23 基底周波数帯及び2倍波周波数帯成分の少なくと
も一方の、偶数乗積歪のうちのある高次の非線形歪生成
器 30、31 位相・振幅調整手段 40 基底周波数帯の偶数乗積歪のうちの2次非線形歪
生成器 41 基底周波数帯の偶数乗積歪のうちの4次非線形歪
生成器 42 基底周波数帯の偶数乗積歪のうちの6次非線形歪
生成器 43 基底周波数帯の偶数乗積歪のうちのある高次の非
線形歪生成器 50 ミクサ回路 C1〜C(N) ミクサ回路 ×N N逓倍器 A0〜A(N) 分配器 B1〜B3 分配器 C0〜C(N) ミクサ回路 M/N N倍波周波数帯のM次非線形歪 M/BB BB(基底周波数帯)のM次非線形歪

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された無線信号について、基底周波
    数成分及び2倍波周波数成分の少なくとも一方の偶数乗
    積を構成する2次から2N(N≧2)次までの各次数の
    非線形歪成分を各々独立に制御できる歪制御手段と、 前記無線信号と前記歪制御手段の出力信号とを用いて振
    幅変調する振幅変調手段とを有することを特徴とする歪
    補償回路。
  2. 【請求項2】 後段に被補償増幅器が備えられているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の歪補償回路。
  3. 【請求項3】 入力された無線信号について、基底周波
    数成分の偶数乗積を構成する2次から2N(N≧2)次
    までの各次数の非線形歪成分を各々独立に制御できる歪
    制御手段を有しており、 前記歪制御手段の出力信号が、後段に備えられた前記被
    補償増幅器の直流バイアスに重畳されるように入力され
    ることを特徴とする歪補償回路。
  4. 【請求項4】 前記歪制御手段は、 前記無線信号を複数の該無線信号に分配する分配器と、 前記分配器から出力される無線信号について、N種の偶
    数乗積を生成し、且つ該信号の2n(n=1〜N)次非
    線形歪の振幅及び位相を独立に調整する偶数乗積生成手
    段と、 前記偶数乗積生成手段から出力されるN種の信号を合成
    し、合成された変調信号を出力する合成器とを有するこ
    とを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の
    歪補償回路。
  5. 【請求項5】 前記偶数乗積生成手段は、 2n次に起因する偶数乗積における基底周波数成分及び
    2倍波周波数成分の少なくとも一方のN種の偶数乗積を
    生成するN次歪生成手段と、 前記N次歪生成手段の前段又は後段に接続され、生成さ
    れる2n次非線形歪の振幅及び位相をN種独立に調整す
    る調整手段とを有することを特徴とする請求項4に記載
    の歪補償回路。
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