JPH11281554A - 材料試験機 - Google Patents

材料試験機

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JPH11281554A
JPH11281554A JP8198598A JP8198598A JPH11281554A JP H11281554 A JPH11281554 A JP H11281554A JP 8198598 A JP8198598 A JP 8198598A JP 8198598 A JP8198598 A JP 8198598A JP H11281554 A JPH11281554 A JP H11281554A
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JP
Japan
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moving member
shaft
load
testing machine
moving
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JP8198598A
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English (en)
Inventor
Yuzo Ishii
勇三 石井
Toru Irisa
徹 入佐
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Japan Tobacco Inc
Original Assignee
Japan Tobacco Inc
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Publication date
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  • Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 供試体に加える負荷を円滑に制御することが
でき、その測定精度を十分に高めることのできる実用性
の高い材料試験機を提供する。 【解決手段】 試験機本体に装着された供試体に加える
負荷の方向に進退移動自在に設けられた移動部材と、こ
の移動部材をその軸方向に移動可能に支持した軸体とを
備え、特に上記移動部材の軸受部に組み込んだエアベア
リングにより、該移動部材を前記軸体に対して非接触に
軸支するようにし、また前記軸体に沿って設けた第1の
磁気機構と、前記移動部材に組み込まれて上記第1の磁
気機構に磁気結合される第2の磁気機構とからなるリニ
アモータ機構を用いて前記移動部材を非接触に駆動する
ようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、負荷を加えた供試
体における荷重と変位との関係から、該供試体の材料特
性を試験する材料試験機に係り、特に前記供試体に加え
る負荷を円滑に制御してその測定精度を高めることので
きる材料試験機に関する。
【0002】
【関連する背景技術】材料試験片等の供試体の材料特性
を試験する材料試験機は、供試体に対して圧縮荷重や引
っ張り荷重等の負荷を加える手段と、上記負荷により前
記供試体に加えられている荷重を検出するロードセル等
の荷重検出手段と、前記負荷により供試体に生じる伸び
や縮み、或いは曲げ等の変位を検出する為の位置検出器
等からなる変位検出手段を備えて構成される。そして検
出された上記荷重と変位との関係から前記供試体の強度
や耐力等の材料特性を求める如く構成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで供試体に負荷
を加える手段としては、一般的には油圧シリンダが用い
られるが、高圧の油圧源や油圧サーボ機構等が必要であ
り、その構成が大掛かりなものとなることが否めない。
そこで最近では、電子デバイス等における異種材マイク
ロ接合構造の強度や信頼性を評価するための小型の材料
試験機における負荷手段として、ボール送りねじ機構を
用いることが考えられている。
【0004】しかしながらこの種のボール送りねじ機構
にあっては、ボール送りねじにおけるピッチ精度や揺ら
ぎの問題があり、またボール送りねじとその駆動モータ
との間に設けられてその駆動力を高める減速機構でのバ
ックラッシュの問題があるので、供試体に加える負荷を
円滑に制御することができないと言う不具合がある。特
に数十μm程度の微小な変位を与えながら、スムーズに
負荷を加えることが困難であると言う問題がある。
【0005】更には供試体に加える負荷として微小な変
位を与えるような場合、上記ボール送りねじを軸支する
軸受、例えばボールベアリングからなる軸受や、ボール
送りねじ機構によって移動駆動されて供試体に負荷を加
える移動部材を、その移動軸方向に移動自在に支持する
スラスト軸受での摩擦も問題となる。これ故、その測定
精度を高めることが困難であった。
【0006】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は、供試体に加える負荷を円滑に制
御することができ、負荷が加えられた供試体における荷
重と変位との関係からその材料特性を試験する上での測
定精度を十分に高めることのできる実用性の高い材料試
験機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
べく本発明に係る材料試験機は、試験機本体に装着され
た供試体に加える負荷の向きに移動自在に設けられた移
動部材と、この移動部材を、その軸方向に移動可能に支
持した軸体とを備え、特に前記移動部材の上記軸体に対
する軸受部をなし、前記軸体との間に圧縮空気を導入し
て該移動部材を前記軸体に対して非接触に保持するエア
ベアリングを設けると共に、前記軸体に沿って設けられ
た、例えば複数の永久磁石からなる第1の磁気機構と、
前記移動部材に組み込まれて上記第1の磁気機構に対向
して配置されて磁気結合される、例えば電磁コイルから
なる第2の磁気機構とからなるリニアモータ機構を、そ
の駆動源として設けたことを特徴としている。
【0008】即ち、本発明に係る材料試験機は、供試体
に負荷を加える負荷手段として、軸体に移動自在に支持
された移動部材を設けると共に、この移動部材の軸受部
に組み込んだエアベアリングにより、該移動部材を前記
軸体に対して非接触に軸支するようにし、一方、前記軸
体に沿って設けられた第1の磁気機構と、前記移動部材
に組み込まれて上記第1の磁気機構に磁気結合される第
2の磁気機構とからなるリニアモータ機構を用いて前記
移動部材を非接触に駆動するようにし、このリニアモー
タ機構の推力により前記負荷を与えるようにしたことを
特徴としている。
【0009】本発明の好ましい態様は、請求項2に記載
するように前記移動部材の軸受部を、前記軸体を囲繞し
て設けるように構成することを特徴とする。また請求項
3に記載するように、前記軸体の両端を試験機本体の基
台に固定して前記移動部材を水平方向に移動自在に軸支
するように設け、前記リニアモータ機構をなす第1の磁
気機構としての複数の推力用磁石を前記軸体に沿って上
記基台上に配設する共に、前記第2の磁気機構をなす電
磁コイルを前記移動部材に組み込むことで、前記移動部
材の幅方向に前記第1および第2の磁気機構間の磁気ギ
ャップを形成するようにしたことを特徴としている。
【0010】また本発明の好ましい態様は、請求項4に
記載するように前記エアベアリングにおいては、前記軸
体を囲繞する前記移動部材の軸受部の内面から前記軸体
の側面に向けて横方向から圧縮空気を吹き付けると共
に、更に前記軸体に沿って前記移動部材の下面に対向し
て設けられた台座に対して、該移動部材の下面側から圧
縮空気を吹き付けることで前記移動部材を持ち上げるよ
うにし、これによって前記軸受部と前記軸体との間を非
接触に保つことを特徴としている。
【0011】また前記リニアモータ機構としては、請求
項5に記載するように前記軸体に対する前記移動部材の
位置情報を検出しながらサーボ制御されるものとするこ
とが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態に係る小型の材料試験機について説明する。こ
の実施形態に係る材料試験機は、例えば電子デバイスや
電子機器等に用いられる部品のように、例えば異種材マ
イクロ接合構造をなす供試体の強度やその機械的性質の
評価に用いるに好適なものであり、電気を動力源として
作動するディスクトップ型の装置として実現される。
【0013】図1は材料試験機本体の概略構成を示す斜
視図であり、1は防振構造を有する定盤からなる基台で
ある。この基台1上には、試験に供する供試体Sに対し
て圧縮や引っ張り、或いは曲げ等の荷重や変位からなる
負荷を加える為の第1ユニット10と第2ユニット20
とが、上記負荷を加える方向(X軸方向)に離間して装
着される。
【0014】ちなみに上記第1ユニット10は、前記負
荷方向(X軸方向)に対して垂直に設けられた2軸(Y
軸およびZ軸)テーブルを主体とし、例えば前記供試体
Sの一端部を把持するチャック11を前記2軸テーブル
に取り付けて構成される。そして2軸テーブルにより、
前記チャック11を前記基台1の奥行き方向(Y軸方
向)および上下方向(Z軸方向)にそれぞれ位置調整可
能に設けたものとなっている。また第2ユニット20
は、前記負荷方向(X軸方向)に移動可能に設けられた
移動テーブルを主体としたもので、該移動テーブルに前
記チャック11と対をなすチャック21を取り付けて構
成される。このチャック21は、例えば前記供試体Sの
他端部を保持し、前記移動テーブルによるX軸方向への
移動に伴って前記供試体Sに負荷を加える役割を果た
す。
【0015】尚、ここでは一対のチャック11,21に
より供試体Sの両端を保持し、移動テーブルを駆動する
ことでチャック21のX軸方向の位置を変位させ、これ
によって前記供試体Sに圧縮荷重または引っ張り荷重か
らなる負荷を加えるものとして説明するが、圧縮変位ま
たは引っ張り変位を負荷として加えることも勿論可能で
ある。またチャック11,21の一方に、供試体SをX
軸と直交する方向(YZ面)に装着し、上記チャック1
1,21の他方側に上記供試体Sに曲げを与える治具を
装着することで、前記移動テーブルの駆動により前記供
試体Sに対して直角方向から曲げ荷重や曲げ変位を与え
るようにすることも可能である。
【0016】さて前記第1ユニット10は、前記基台1
上にX軸方向に位置調整可能に取り付けられて前述した
2軸テーブルの台座をなすXテーブル12と、このXテ
ーブル12上にY軸方向に位置調整可能に取り付けられ
た衝立状のYテーブル13、およびこのYテーブル13
の垂直壁面にZ軸方向に位置調整可能に取り付けられて
前記チャック11を支持するZテーブル14からなる2
軸テーブルとを備えている。そして前記チャック11
は、後述するように棒状のロードセル15と、このロー
ドセル15を保持する棒状の保持部材16とを介して前
記Zテーブル14に固定支持されている。
【0017】ちなみに前記Xテーブル12は、前記チャ
ック11,21間に装着される供試体Sの長さに応じて
前記基台1上における取り付け位置が調整された後、該
基台1にボルト締めにより強固に固定される。また前記
2軸テーブルを構成するYテーブル13は、上記Xテー
ブル12の上面に設けられたレールにその基部をガイド
されてY軸方向に位置調整可能に設けられている。そし
てYテーブル13は、図2に示すように前記Xテーブル
12の両端に設けられた左右一対の送りねじ機構13
a,13aにより高精度に位置調整された後、前記Xテ
ーブル12に対してボルト締めにより強固に固定され
る。更に前記Zテーブル14は、Yテーブル13の直立
面(前面)に設けられたガイド体13bに保持されてZ
軸方向に位置調整可能に設けられている。そしてガイド
体13bの上下端に設けられた上下一対の送りねじ機構
14a,14aにより高精度に位置調整された後、前記
Yテーブル13に対してボルト締めにより強固に固定さ
れる。
【0018】このようなYテーブル13およびZテーブ
ル14の位置調整は、前記一対のチャック11,12間
の軸心を高精度に合わせるべく行われる。尚、前記送り
ねじ機構13a,13a,14a,14aは、マイクロメ
ータに見られるようなラチェットストップ機構を内蔵し
たシンブルの回転によりその軸部を進退させ、該軸部に
より前記各テーブル13,14の側面を押圧することで
その位置を変位させる如く構成される。
【0019】一方、前記Zステージ14の前面への前記
ロードセル15および保持部材16を介するチャック1
1の取り付けは次のようにしてなされている。例えば棒
状のロードセル15は、前記負荷方向(X軸方向)に対
して垂直に設けられるもので、物理的に平行リンクを構
成し、その一端に負荷を受けて両端間を平行に変位さ
せ、この平行変位に伴う主体部の撓みに応じて、上記一
端に加わった荷重を電気的に検出するものである。特に
ここではロードセル15のY軸方向の長さを長くするこ
とで、上記荷重を分解能良く高精度に検出するものとな
っている。尚、棒状のロードセル15に代えて、従来一
般的な磁歪式のものを用いることも勿論可能である。
【0020】しかして前記保持部材16は、このような
ロードセル15の軸心から離れた位置に設定された他端
側(固定端)を固定保持すると共に、該ロードセル15
の負荷が加えられる上記一端側(変位端)を前記Zテー
ブル14の軸心に一致させる役割を担うもので、ロード
セル15と略平行に配置される棒状体をなす。このよう
な保持部材16を用いて前記ロードセル15を支持し、
該ロードセル15の変位端にチャック11を取り付ける
ことで、該チャック11が前記Zテーブル14の軸心線
上に配置されて該チャック11に加わる負荷がZテーブ
ル14にて確実に受け止められるようになっている。
【0021】さて上述した如く構成される第1ユニット
10に対して、本発明の特徴的な機能を有する第2ユニ
ット20は次のように構成されている。即ち、第2ユニ
ット20は、前述したように前記基台1上に前記負荷方
向(X軸方向)に移動自在に設けられた移動テーブルを
主体とし、この移動テーブルに前記チャック21を取り
付けて構成される。この移動テーブルは、図3に示すよ
うに基台1上に固定され、後述するリニアモータ機構の
収納空間を形成してなる台座22のX軸方向両端部間
に、脚部23,23を介して架設された断面矩形状の軸
体24に移動自在に軸支されたもので、これによって該
移動テーブル25を負荷方向(X軸方向)に進退移動可
能に設けた構造を有する。前記チャック21は、このよ
うな移動テーブル25上に、略三角形状のブロック体2
6を介して、その前端垂直面に固定されて前記第1ユニ
ット10のチャック11に対向配置される。
【0022】しかして前記移動テーブル25は、前記ブ
ロック体26が固定される上部構造体25aと、この上
部構造体25aの下面側に一対の側部構造体25b,2
5bを介して固定された下部構造体25cとからなり、
図4にその断面構成を示すように前述した断面矩形状の
軸体24を囲繞する軸受部を構成した構造を有する。特
に前記側部構造体25b,25bおよび下部構造体25
cには、その内部を挿通して圧縮空気を導入する為の空
気導入路27が形成されている。そしてこの空気導入路
27の開口部は、上記軸受部の、特に前記側部構造体2
5b,25bの内側面に形成されており、これによって
上記側部構造体25b,25bと前記軸体24の側面と
の間に前記空気導入路27を介して導入された圧縮空気
が吹き付けられるようになっている。また前記空気導入
路27の開口部は前記下部構造体25cの下面にも形成
されており、この開口部を介して前記台座22の上面と
の間にも前記圧縮空気が吹き付けられるようになってい
る。
【0023】このような空気導入路27を介して導入さ
れた圧縮空気の上述した吹き付けにより、移動テーブル
25が前記台座22の上面から微小間隙ΔVだけ持ち上
げられて前記軸体24から浮かされると共に、軸体24
に両側面にそれぞれ微小な間隙ΔL,ΔRが形成され、
前記移動テーブル25と前記軸体24、更には前記台座
22との間をそれぞれ非接触に保つエアベアリングが実
現されている。そしてこのエアベアリングの作用によ
り、前記移動テーブル25は前記軸体24との間で摩擦
抵抗の影響を受けることなく円滑に移動し得るものとな
っている。
【0024】一方、前記台座22の中央部に横方向に開
口された空間部には前記軸体24に沿って複数本の棒状
の永久磁石31がその極性を交互に異ならせながら所定
のピッチで等間隔に配設されている。これらの永久磁石
31は、例えばその両極を前記台座22の幅方向(Y軸
方向)の両端にそれぞれ位置付けており、リニアモータ
機構30の第1の磁気機構を構成する。またこのリニア
モータ機構30の第2の磁気機構をなす電磁コイル32
は、コイル保持部材33に組み込まれて前記移動テーブ
ル25の両側部にそれぞれ取り付けられており、その磁
極を前記永久磁石31の端部(極)にそれぞれ微小な間
隙ΔYを隔てて対向配置されて磁気結合されている。よ
り具体的には、電磁コイル32の磁極(図示せず)が上
記永久磁石31に対向配置されている。
【0025】このように構成されたリニアモータ機構3
0は、上記電磁コイル32の駆動する位相を制御するこ
とで、前述した如く固定的に配設された永久磁石31の
N極とS極との間で吸引・反発力を発生しながら、上記
永久磁石31の配列方向に移動推力を生起し、これによ
って永久磁石31間を順に移動するものである。このよ
うなリニアモータ機構30により、前記移動テーブル2
5が前記軸体24に沿ってX軸方向に移動制御され、該
リニアモータ機構30の推力が前述した負荷として与え
られる。
【0026】尚、リニアモータ機構30によって移動駆
動される移動テーブル25には、軸体24に対する移動
変位位置を検出するための、例えば光学式の位置センサ
が組み込まれている。前記リニアモータ機構30は、こ
のような位置センサにより検出される位置情報(変位情
報)に従ってサーボ制御され、その移動位置が高精度に
制御されるようになっている。ちなみにこの実施形態に
係る移動テーブルにおいては、前記移動テーブル25の
移動ストロークLを最大100mmとし、また0.1μ
mの分解能で前記移動テーブル25を高精度に位置制御
し得るように構成した。
【0027】また図3に示すように前記移動テーブル2
5の移動方向前後端には、その移動範囲を制限する検出
片35が設けられている。この検出片35は、移動テー
ブル25がその移動範囲限界に到達したとき、前記脚部
23,23に取り付けられたフォトカプラ36,36の光
学路に進入してその光路を遮るもので、これによって前
記移動テーブル25の移動限界位置(ストップ位置)が
検出されるようになっている。
【0028】かくして上述した如くリニアモータ機構3
0により移動駆動され、エアベアリングを介して軸体2
4に軸支されてX軸方向に移動する移動テーブル25に
は、前述した如くブロック体26を介してチャック21
が取り付けられており、このチャック21は、図5に示
すように前述した第1ユニット10に取り付けられたチ
ャック11に対向して配置される。そしてこれらのチャ
ック11,21間に、材料試験に供せられる供試体Sが
装着される。
【0029】この際、前述したように第1ユニット10
における2軸テーブルによりY軸方向およびZ軸方向へ
の位置調整によりチャック11,21間の位置が調整さ
れ、供試体Sが軸ずれを生じることなくチャック11,
21間に装着される。この状態で第2ユニット20のリ
ニアモータ機構30を駆動することでその移動テーブ
ル、ひいてはチャック21がX軸方向に進退して前記供
試体Sに負荷が加えられる。そしてこの負荷により供試
体Sに加えられた荷重が、前記ロードセル15を介して
検出される。
【0030】一方、前記各チャック11,21の基部に
は、横方向に延びるアーム体41,42がそれぞれ取り
付けられており、該アーム体41にはX軸方向にスライ
ド軸を備えたマグネットスケールからなる変位計43が
装着されている。またチャック21側のアーム体42に
は、前記変位計43のスライド軸を変位させるための治
具44が送りねじ機構45を介して位置調整可能に設け
られている。この送りねじ機構45は、前記供試体Sに
対して無負荷状態であるとき、前記治具44によって変
位させる前記変位計43のスライド軸を零点調整する役
割を担う。
【0031】このようにしてチャック11,21間に取
り付けられた変位計43は、チャック11,21間に装
着された供試体Sの圧縮や伸びからなる変位を直接的
(絶対的)に計測する。即ち、前述した如くサーボ制御
されるリニアモータ機構30により移動されるチャック
21の変位(移動位置)は、前述した位置センサにより
検出される。しかしこの変位は、図5に示すように第1
ユニット10と第2ユニット20の移動テーブルとの距
離L1の変位であり、負荷に伴う前述したロードセル1
5の撓みの変位を含んだものである。従って前記位置セ
ンサにより検出されるチャック21の変位に代えて、前
記チャック11,21間の距離L2の変位を前記変位計4
3を用いて直接検出することにより、その検出精度を十
分に高めるものとなっている。
【0032】尚、上述した如く構成された第1ユニット
10および第2ユニット20を備えて構成される試験機
本体は、例えば図6に示すように、マイクロプロセッサ
を主体とする制御部51の制御の下で駆動される。具体
的にはエアポンプ52を作動させて前記エアベアリング
を機能させ、この状態でリニアモータ駆動部53を作動
させて前記リニアモータ機構30を駆動する。上記リニ
アモータ駆動部53はサーボ制御回路をなし、前述した
位置センサを用いて前記軸体24に対する移動テーブル
25の位置(チャック21の位置)を検出しながら、前
記制御部51からの荷重、または変位に関する指令に従
ってリニアモータ機構30を駆動する。このようにして
駆動されるリニアモータ機構30の作動により、前記チ
ャック11,21間に保持された供試体Sに対して荷重
または変位からなる負荷が加えられることになる。
【0033】しかして上述したようにして負荷が掛けら
れた供試体Sにおける荷重とその変位は、ロードセル1
5および変位計(マグネットスケール)43の出力とし
て荷重検出部54および変位検出部55にてそれぞれ検
出され、例えば所定の周期でサンプリングされたディジ
タルデータとして前記制御部51における計測部56に
取り込まれる。そしてこの計測部56にて、例えば所定
の計測演算処理が施されて前記供試体Sの材料特性や機
械的強度特性が評価される。
【0034】かくして上述した如く構成された材料試験
機によれば、一対のチャック11,21間に保持された
供試体Sに対して負荷を掛けるべく、上記チャック21
を保持してその負荷方向(X軸方向)に移動自在に設け
られた移動テーブル25が、該移動テーブル25を軸支
する軸体24に対してエアベアリングを用いて非接触に
支持されており、また移動テーブル25を移動させて上
記負荷を生起する駆動源が該移動テーブル25と台座2
2との間に非接触に設けられたリニアモータ機構30に
より構成されているので、部材間の摩擦等の問題を招く
ことなく前記供試体Sに対してスムーズに負荷を掛ける
ことができる。しかもその負荷状態を円滑に制御するこ
とができる。
【0035】また前述した実施形態によれば、断面矩形
状の軸体24にて移動テーブル25を軸支すると共に、
台座22の上面と移動テーブル25(下部構造体25
c)の下面との間の広い面積領域においてエアベアリン
グを用いて上記移動テーブル25を支持しているので、
移動テーブル25の重量が重い場合であっても、これを
安定に支持することができる。また軸体24の側面に圧
縮空気を吹き付けることで、軸体24と側部構造体25
bとの間隙ΔL,ΔRを一定に保っているので、移動テ
ーブル25の幅方向(Y軸方向)のずれを防ぐことがで
きる。またこれによってリニアモータ機構30における
第1の磁気機構と第2の磁気機構との、互いに対向する
磁極間のギャップを一定に保つことができる。従ってこ
の点でも移動テーブル25の安定した高精度な移動駆動
とその位置制御が可能となる等の効果が奏せられる。
【0036】尚、本発明は上述した実施形態に限定され
るものではない。例えば移動テーブル25を軸支する軸
体24として、複数本の平行に配置された丸棒等を用い
ることも可能である。またリニアモータ機構30を移動
テーブル25の下面側に組み込むことで、そのコンパク
ト化を図ることも可能である。また移動テーブル25側
に永久磁石を組み込み、台座22側に複数の電磁コイル
を並べて配設してリニアモータ機構30を構成すること
も勿論可能である。
【0037】特にリニアモータ機構30においては、第
1の磁気機構と第2の磁気機構との磁極対向面積を広く
した方が大きな推力を得る上で有利なので、例えば図7
(a)に断面構成を示し、図7(b)に推力用磁石31の平
面配置と電磁コイル32との関係を示すように、推力用
磁石31と電磁コイル32とを広い面間で磁気結合させ
るようにすれば良い。尚、電磁コイル32としてはU
相,V相,W相として三相交流駆動するようなものを用い
れば良い。またこの場合、前記台座22の上面と移動テ
ーブル25の下面との間に互いに対向させて吸引磁石3
4を設けておき、この吸引磁石34による吸引力を利用
して移動テーブル25の幅方向の変位を規制する用にし
ても良い。このときエアベアリングにおける圧縮空気の
吹き付け力は、上記吸引磁石34による吸引力と移動テ
ーブル22の重量とからなる下向きの力を相殺するよう
に設定される。その他、本発明はその要旨を逸脱しない
範囲で種々変形して実施することができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、供
試体に負荷を加える方向に進退移動自在に設けた移動部
材と、この移動部材を軸支する軸体との間にエアベアリ
ングを設けることで該移動部材を非接触に支持し、また
リニアモータ機構を用いて上記移動部材を非接触に移動
駆動するので、摩擦等の問題を招くことなく前記移動部
材を円滑に且つ高精度に制御して移動させることができ
る。この結果、供試体に対してスムーズに負荷を加える
ことができ、その負荷状態も高精度に、且つ円滑に制御
することができる。そして、例えば数十μmの微小変位
を加える場合であっても、0.3μm程度の精度で、例
えば100N程度に至る大きな負荷を加えながら、高精
度にその計測を行うことが可能となる等の効果が奏せら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る材料試験機の概略構
成を示す斜視図。
【図2】実施形態に係る材料試験機の第1ユニットにお
ける2軸テーブルの構成を示す図。
【図3】実施形態に係る材料試験機の第2ユニットにお
ける移動テーブルの構成を示す図。
【図4】軸体と移動テーブルとの間のエアベアリングの
構成と、リニアモータ機構の配置関係を示す断面図。
【図5】位置検出器の取り付け構造を示す図。
【図6】材料試験機の全体的な制御系を示すブロック
図。
【図7】リニアモータ機構の別の実施形態を示す図。
【符号の説明】
1 基台 10 第1ユニット 11 チャック 12 Xテーブル 13 Yテーブル 14 Zテーブル 15 ロードセル 16 保持部材 20 第2ユニット 21 チャック 22 台座 23 脚部 24 軸体 25 移動テーブル 26 ブロック体 27 空気導入路(エアベアリング) 30 リニアモータ機構 31 永久磁石(第1の磁気機構) 32 電磁コイル(第2の磁気機構) 33 保持部材 43 変位計

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供試体に負荷を加えたときの該供試体に
    おける荷重と変位との関係から前記供試体の材料特性を
    試験する材料試験機であって、 前記供試体に加える負荷の方向を進退移動自在に設けら
    れた移動部材と、 この移動部材を移動可能に支持した軸体と、 前記移動部材の上記軸体に対する軸受部をなし、前記軸
    体との間に圧縮空気を導入して該移動部材を前記軸体に
    対して非接触に保持するエアベアリングと、 前記軸体に沿って設けられた第1の磁気機構および前記
    移動部材に組み込まれて上記第1の磁気機構に対向して
    配置された第2の磁気機構からなり、これらの第1およ
    び第2の磁気機構間の磁気結合により前記移動部材を移
    動駆動するリニアモータ機構とを具備したことを特徴と
    する材料試験機。
  2. 【請求項2】 前記移動部材の軸受部は、前記軸体を囲
    繞して設けられることを特徴とする請求項1に記載の材
    料試験機。
  3. 【請求項3】 前記軸体は、その両端を試験機本体の基
    台に固定されて前記移動部材を水平方向に移動自在に軸
    支したものであって、前記リニアモータ機構は、前記軸
    体に沿って上記基台上に配設された複数の推力用磁石
    と、前記移動部材に組み込まれた電磁コイルとからなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の材料試験機。
  4. 【請求項4】 前記エアベアリングは、前記軸体を囲繞
    する前記移動部材の軸受部の内面と前記軸体の側面との
    間に圧縮空気を導入すると共に、前記軸体に沿って前記
    移動部材の下面に対向して設けられた台座との間に圧縮
    空気を導入することで前記移動部材を持ち上げて、前記
    軸受部と前記軸体との間を非接触に保つことを特徴とす
    る請求項2に記載の材料試験機。
  5. 【請求項5】 前記リニアモータ機構は、前記軸体に対
    する前記移動部材の位置情報を検出しながらサーボ制御
    されることを特徴とする請求項1に記載の材料試験機。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100760203B1 (ko) 2006-07-18 2007-09-20 삼성전자주식회사 압축기 성능 검사장치
CN106370595A (zh) * 2016-11-03 2017-02-01 合肥波林复合材料有限公司 一种高压水射流试验机
CN108287113A (zh) * 2018-02-09 2018-07-17 西南交通大学 一种用于边坡防护结构中圆环构件的试验设备
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